JP2017199497A - 端子接触防止機構を備えた電源コネクタ、及び、これを用いる電源コネクタ装置 - Google Patents

端子接触防止機構を備えた電源コネクタ、及び、これを用いる電源コネクタ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】端子が大きい場合であっても手指等が端子に触れる危険が少なく、また、開口端毎に絶縁部材を設ける必要がない、電源コネクタ等を提供することを目的とする。【解決手段】電源端子と、電源端子を支持するハウジングを有する。ハウジングは、仕切り部材によって仕切られた、導電部材が挿通される少なくとも2つの相隣り合う挿通口と、挿通口と連通した収容空間と、を有する。電源端子は、収容空間に設置され、少なくとも2つの相隣り合う挿通口を通じて挿入される導電部材と接触し得る接触部を有する。接触部は、少なくとも2つの相隣り合う挿通口を跨いで配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、手指と端子との接触防止機構を備えた電源コネクタ、及び、これを用いる電源コネクタ装置に関する。
特開2014−179290号公報(特許文献1)に、端子接触防止機構を備えた電源コネクタの一例が示されている。この電源コネクタの前面には、端子を受容する受容部に通ずる開口が設けられている。相手電源コネクタの相手端子は、この開口を通じて受容部に挿通されて、受容部に設けた端子と接続されることになる。特許文献1では、開口、特に、その端部の開口端を通じて誤って入り込んだ手指が、受容部に受容されている端子に触れて感電事故等が発生することを防止するため、端子の先端に絶縁部材を固定することとしている。
特開2014−179290号公報
特許文献1の構成によれば、手指は端子に触れる前に絶縁部材に触れることになるため感電事故等を防止することができる。しかしながら、電流値が高くなり端子がそれに伴って大きくなるにつれ、開口端も大きくなり、この結果、手指等が端子に触れる危険も大きくなる。また、絶縁部材を端子毎に設けた場合、端子の大きさに合わせて絶縁部材の大きさを調整しなければならず、また、開口端毎に端子を設ける必要がある場合には、絶縁部材も開口端毎に設ける必要があるため作業が非常に煩雑となり、製造コストも増加する。
本発明はこのような従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、端子が大きい場合であっても手指等が端子に触れる危険が少なく、また、開口端毎に絶縁部材を設ける必要がない、電源コネクタ等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様による電源コネクタは、電源端子と、該電源端子を支持するハウジングを有し、前記ハウジングは、仕切り部材によって仕切られた、導電部材が挿通される少なくとも2つの相隣り合う挿通口と、前記挿通口と連通した収容空間と、を有し、前記電源端子は、前記収容空間に設置され、前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を通じて挿入される前記導電部材と接触し得る接触部を有し、前記接触部が、前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を跨いで配置されていることを特徴として有する。
この態様の電源コネクタによれば、端子が大きい場合であっても手指が端子に触れる危険が少なく、また、開口端毎に絶縁部材を設ける必要がない、電源コネクタ等を提供することができる。
上記態様の電源コネクタにおいて、前記仕切り部材は、前記挿通口を通じて挿入される前記導電部材の挿入方向に沿って前記収容空間内に延在しているのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、仕切り部材を収容空間内に導電部材の挿入方向に沿って延在させることにより、導電部材を収容空間により安定した状態で挿抜させることができる。
また、上記態様の電源コネクタにおいて、前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を前記仕切り部材と交差する方向に仕切る他の仕切り部材を有するのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、他の仕切り部材によって挿通口を更に小さくして、手指が接触部に触れることによる事故をより効果的に防止することができる。
更に、上記態様の電源コネクタにおいて、前記仕切り部材と前記他の仕切り部材は前記ハウジングを利用して形成されているのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、ハウジングを利用して仕切り部材や他の仕切り部材を形成することにより、例えば、一体成形等により仕切り部材を安価に作ることができる。
更に、上記態様の電源コネクタにおいて、前記他の仕切り部材は、前記仕切り部材とともに、前記挿通口を通じて挿入される前記導電部材の挿入方向に沿って前記収容空間内に延在し、前記仕切り部材と前記他の仕切り部材とを利用して、複数の前記導電部材がそれぞれ収容される複数の収容ユニットが形成されるのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、収容ユニットを設けることにより、導電部材を収容空間により安定した状態で挿抜させることができる。
また、上記態様の電源コネクタにおいて、複数の前記導電部材は各々、前記導電部材毎に設けた被収容ユニットによって少なくとも一部を覆われており、前記被収容ユニットとともに前記収容ユニットにそれぞれ収容されてもよい。
この態様の電源コネクタによれば、各導電部材を補強して、被収容ユニットへの収容時における導電部材の座屈その他の問題を減少させることができる。
更に、上記態様の電源コネクタにおいて、複数の前記導通部材は互いに連結されていてもよい。
この態様の電源コネクタによれば、導電部材を連結させることにより、複数の導電部材を一体的に取り扱うことができる。
更にまた、上記態様の電源コネクタにおいて、前記接触部は、前記他の仕切り部材の一部を構成するのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、接触部を他の仕切り部材の一部として構成することにより、電源コネクタの構造を簡易化することができる。
また、上記態様の電源コネクタにおいて、前記接触部は、前記他の仕切り部材の一部よりも前記挿通口に対して前記導電部材の挿入側とは反対側に配置されるのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、接触部に対して導電部材の挿入側に他の仕切り部材が配置されるため、手指と接触部の接触を防止することができる。
また、上記態様の電源コネクタにおいて、前記接触部は、前記収容ユニットによって挟持されるのが好ましい。
この態様の電源コネクタによれば、接触部を導電部材によって挟持することにより、接触部と導電部材の接触を安定させることができる。
上記態様の電源コネクタは、導電部材を支持する他の電源コネクタと電源コネクタ装置を形成してもよい。
本発明によれば、端子が大きい場合であっても手指が端子に触れる危険が少なく、また、開口端毎に絶縁部材を設ける必要がない、電源コネクタ等が提供される。
本発明の一つの好適な実施形態による電源コネクタ装置の外観斜視図である。 プラグコネクタのみの概略斜視図である。 プラグコネクタとソケットコネクタの嵌合状態を示す側面図である。 図3のA−A線断面図である。 ソケットコネクタの分解斜視図である。 ソケットハウジングの正面図である。 図6の断面図である。 プラグコネクタの分解斜視図である。 プラグハウジングの正面図である。 図9の断面図である。 プラグ端子とソケット端子の接続状態を示す斜視図である。 変形例によるプラグコネクタの斜視図である。 変形例によるソケットコネクタの斜視図である。 他の変形例によるソケットコネクタの斜視図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一つの好適な実施形態について説明する。以下においては、説明の便宜のために本発明の好適な実施形態のみを示すが、勿論、これによって本発明を限定しようとするものではない。
図1に、本発明の一つの好適な実施形態による電源コネクタ装置の外観斜視図を示す。電源コネクタ装置1は、電源コネクタ20と電源コネクタ70の組から成る。電源コネクタ20は、例えばプラグコネクタであってもよく、電源コネクタ70は、例えば、ソケットコネクタであってもよい。プラグコネクタ20とソケットコネクタ70は、それぞれ、左右対称形状を有する。プラグコネクタ20は、図示矢印「a」方向に沿ってソケットコネクタ70に挿抜させることができる。
図2は、プラグコネクタ20の概略斜視図である。便宜上、ここでは、プラグコネクタ20に、ソケットコネクタ70に設けたソケット端子(導電部材)90が挿入された状態を示す。
これらの図に示すように、ソケットコネクタ70は、ソケット端子90(図2参照)と、ソケット端子90を支持する絶縁性のソケットハウジング72を含む。また、ソケットハウジング72は、挿抜方向「a」に沿って、基体73と、基体73よりも幅広とされた幅広部75と、更に幅広のフランジ74を含む。電源ケーブル4は、ソケットハウジング72と同方向「a」に延びている。フランジ74には螺子穴74aが設けられており、これらの螺子穴74aを利用してソケットコネクタ70を筐体(図示されていない)の表面に螺子止め等することができる。フランジ74と幅広部75には、プラグコネクタ20の一部が挿抜される挿抜空間78が形成されている。挿抜空間78には、左右に1個ずつ計2個の被収容部80がプラグコネクタ20側に突出した状態で設けられている。
プラグコネクタ20は、プラグ端子40(図2参照)と、プラグ端子40を支持する絶縁性のプラグハウジング22と、プラグ端子40をプラグハウジング22に固定する固定部60を含む。プラグハウジング22は、側面視L字状の、いわゆるライトアングルコネクタであって、電源ケーブル3と同方向「b」に延びる基体23と、基体23に対して直角方向(図示矢印「a」方向)に沿ってソケットコネクタ70側に延びる被挿抜部28とを含む。
プラグコネクタ20とソケットコネクタ70の嵌合時には、ソケットコネクタ70の挿抜空間78に、プラグコネクタ20の被挿抜部28が挿入され、更に、被挿抜部28に設けた収容空間30に、挿抜空間78に設けた被収容部80が挿入される。この結果、ソケットコネクタ70に設けたソケット端子90と、プラグコネクタ20に設けたプラグ端子40が接触し得る。図3に、プラグコネクタ20とソケットコネクタ70の嵌合状態を側面図で示し、図4に、図3のA−A線断面図を示す。
ソケットコネクタ70の挿抜空間78の挿抜口の上部には、凹部78aが設けられており、これに対応して、プラグコネクタ20の被挿抜部28の上部には、凸部28aが設けられている。プラグコネクタ20とソケットコネクタ70の嵌合時に、これら凹部78aと凸部28aを適合させることにより、プラグコネクタ20を正しい向きでソケットコネクタ70へ案内することが容易となっている。
プラグコネクタ20の被挿抜部28の左右側面には、被挿抜部28の先端から固定部60側に向けて延びる弾性腕24aによって支持されたロック突部24が設けられている。プラグコネクタ20とソケットコネクタ70の嵌合時に、ロック突部24は、ソケットコネクタ70の所定部分(図示されていない)に係止され、プラグコネクタ20とソケットコネクタ70の嵌合状態がロックされる。このロック状態は、弾性腕24aの端部に設けたロック操作部25を利用して自由に解除することができる。ロック操作部25の上下方向における過剰な偏移を防止するため、上下動を規制する上方張出部23aと下方張出部23bが設けられている。
図5に、ソケットコネクタ70の分解斜視図を示す。左右に1個ずつ設けた計2個のソケット端子90はそれぞれ、一枚の金属板を打ち抜き、折り曲げることにより成る。ソケット端子90は、筒状の基部91と、基部91の後側に設けた、ケーブル4にカシメられるカシメ部94と、基部91とカシメ部94とを繋ぐ繋部93と、基部91の先側に設けた弾性接触片92を含む。
カシメ部94に電源ケーブル4が固定された状態で、ソケット端子90は、ソケットハウジング72の挿通穴81に基体73の後方に設けた開口79を通じて挿入される。ソケット端子90の基部91には、挿通穴81にソケット端子90が挿入されたときにソケットハウジング72の内壁と接触してソケット端子90のガタツキを抑える突出部91aを設けるのが好ましい。基部91の上面から上方に突き出した部分95は、挿通穴81にソケット端子90が挿入されたときに、ソケットハウジング72に対する被係止部として使用され得る。
各弾性接触片92は、複数個、ここでは4個の端子ユニット92−1〜92−4に分割されている。これらの端子ユニット92−1〜92−4は、基部91を介して互いに連結されているため、端子ユニット92−1〜92−4は、ここでは、一体的に取り扱うことができる。各端子ユニット92−1〜92−4の先端には、プラグ端子40との接点92aが形成されている。
図6に、ソケットハウジング72の正面図を、また、図7の(a)に、図6のA−A線断面図、(b)に、そのB−B線断面図、(c)に、図7の(a)におけるC−C線断面図を、それぞれ示す。
端子ユニット92−1〜92−4(図5参照)に対応して左右に1個ずつ設けた計2個の被収容部80はそれぞれ、計4個のより小さな被収容ユニット(開口端)80−1〜80−4に分割されている。被収容ユニット80−1〜80−4に分割するため、被収容部80には、例えば、十字に交差した2本の切り込み86a、86bが設けられている。一方は縦方向の切り込み86a、他方は横方向の切り込み86bである。これらの各被収容ユニット80−1〜80−4によって、端子ユニット92−1〜92−4はそれぞれ、プラグ端子40との接触に用いる中心側の面、換言すれば、他の端子ユニットとの対向面を除く面の略全体を覆われている。更に詳細には、端子ユニット92−1〜92−4はそれぞれ、プラグコネクタ20に対する挿入側(前側)の面を各被収容ユニット80−1〜80−4の前壁84−1〜84−4によって、また、2つの側周面を各被収容ユニット80−1〜80−4の側周壁85−1〜85−4によって、それぞれ覆われている。これら前壁84と側周壁85によって、ソケット端子90と手指の不用意な接触を防止することができるとともに、収容空間30への被収容ユニット80−1〜80−4の挿抜時に端子ユニット92−1〜92−4を誤って座屈させるといった問題を軽減することができる。
ソケットハウジング72の挿通穴81の内部には、弾性腕82によって弾性変位可能に支持された係止部82aが設けられている。挿通穴81にソケット端子90が挿入された際、係止部82は、ソケット端子90の基部73に設けた被係止部95(図5参照)と係止され、そこに固定される。
図8に、プラグコネクタ20の分解斜視図を示す。プラグ端子40は、一枚の金属板を打ち抜き、折り曲げることにより成り、平面視略L字状の垂直方向に延びる基部41と、この基部41にから水平方向に延びる接触部42と、基部41の下方に延びるカシメ部44を含む。カシメ部44は、電源ケーブル3の内部に配置された導線3aにカシメられた状態で使用される。プラグ端子40は、カシメ部44によって電源ケーブル3が固定された状態で、プラグハウジング22の後方から挿入、設置される。プラグハウジング22には、更に、その後方から固定部60が固定される。
接触部42は、例えば、平板状の接触片であってもよい。強度を確保し、また高電流、に対応可能とするため、接触部41は金属板を2枚重ねた状態で形成されている。接触部42は、縦方向、即ち、プラグハウジング22の基体23と同方向「b」に沿って設けられ、プラグハウジング22にその後側から挿入、設置される。
プラグハウジング22の基体23の後側に、凹状に窪んだ設置空間29が設けられている。接触部42をプラグハウジング22に挿入、設置する際、上方の設置空間29aには、基部41が設置され、下方の設置空間29bには、カシメ部44や電源ケーブル3の一部が設置される。
プラグハウジング22の基体23の天井面と側面にそれぞれ、係止凸部26a、26bが設けられており、これに対応して、固定部60の基体61には、プラグハウジング22の基体23に向かって突出した枠体63a、63bが設けられている。枠体63a、63bには、それぞれ、係止穴62a、62bが形成されており、これらの係止穴62a、62bに、係止凸部26a、26bをそれぞれ係止させることにより、プラグ端子40をプラグハウジング22に保持した状態で、固定部60を基体23に固定することができる。
図9に、プラグハウジング22の正面図を、また、図10の(a)に、図9のA−A線断面図、(b)に、そのB−B線断面図、(c)に、図10の(a)におけるC−C線断面図を、それぞれ示す。
プラグハウジング22の被挿抜部28に設けた収容空間30の入口、即ち、左右に1個ずつ設けた計2個の挿通口30aはそれぞれ、十字に交差した2個の仕切り部材32、33を利用して、計4個のより小さな挿通口ユニット30−1a〜30−4aに分割されている。これらの仕切り部材32、33によって分割することにより、挿通口30aはより小さく設定され、この結果、手指が接触部42に触れることによる事故を効果的に防止することができる。より多くの仕切り部材を設けて、挿通口30aをより小さく設定してもよい。
仕切り部材33は、横方向、即ち、接触部42と交差する方向、例えば、接触部42と直交する図示矢印「c」方向に設置されていてもよい。仕切り部材33は、プラグハウジング22を利用して構成されていてもよい。プラグハウジング22を利用することにより、仕切り部材33を別部材として設けるよりも、コストを削減することができる。仕切り部材33を設けたことにより、大きな接触部42、更に言えば、相隣り合う挿通口、即ち、挿通口ユニット30−1aと挿通口ユニット30−3aや、挿通口ユニット30−2aと挿通口ユニット30−4aを跨いで配置されるような、大きな接触部42を使用する場合であっても、相隣り合う挿通口ユニット30−1aと挿通口ユニット30−3aの間、及び、相隣り合う挿通口ユニット30−2aと挿通口ユニット30−4aの間を、仕切り部材33によって仕切るようにして、挿通口30aをより小さくすることができる。仕切り部材33は、絶縁性のプラグハウジング22によって形成されているため、その先端部33aを含め、仕切り部材33に手指が触れても感電することはない。従って、誤って電源端子40の接触部42に触れることによる感電事故等を防止できる。尚、仕切り部材33は、各挿通口ユニット30−1a〜30−4aを通じて挿入されるソケット端子90の挿入方向「a」に沿って収容空間30内に延在しているのが好ましい。これにより、ソケット端子90をより安定した状態で挿抜させることができる。また、仕切り部材33は、本実施形態に示すように、図示矢印「c」方向において挿通口30aを構成する内壁と連結されているのが好ましい。これにより、仕切り部材33の強度を高めることができる。
仕切り部材32は、縦方向、即ち、仕切り部材33と交差する方向、例えば、接触部42と同方向「b」に設置されていてもよい。仕切り部材32は、プラグハウジング22を利用して構成されていてもよい。プラグハウジング22だけで構成されていてもよいが、本実施形態のように、プラグハウジング22のうちの、例えば、挿通口30aの入口付近に配置された略コの字状の部分32bと、この略コの字状の部分32bに取り付けられた接触部42とを利用して構成されてもよい。接触部42を仕切り部材32の一部として利用することにより、接触部42と仕切り部材32を別個に設けた場合よりも、電源コネクタの構造を簡易にすることができる。接触部42は、例えば、略コの字状の部分32bの内部に設けた矩形の設置空間32aに設置されてもよいし(図10の(b)、(c)参照)、更に、仕切り部材33に設けた設置用のスロット33bに挿入されてもよい(図10の(a)、(c)参照)。接触部42は、挿通口30aを通じて挿入されるソケット端子の挿入方向「a」に沿って略コの字状の部分32bと整列され、略コの字状の部分32bやスロット33bを利用して、そこに安定した状態で配置され得る。このとき、接触部42は、略コの字状の部分32bの少なくとも一部よりも挿通口30aに対してソケット端子90の挿入側とは反対側に位置付けられる。この結果、手指が電源端子40の接触部42に誤って触れることによる感電事故等を効果的に防止することができる。略コの字状の部分32bと、この略コの字状の部分32bの設置空間32aに設置された接触部42と、によって形成された仕切り部材32は、仕切り部材33と同様に、挿通口30aを通じて挿入されるソケット端子90の挿入方向「a」に沿って収容空間30内に延在しているのが好ましい。これにより、ソケット端子90をより安定した状態で挿抜させることができる。また、仕切り部材32は、本実施形態に示すように、図示矢印「b」方向において挿通口30aを構成する内壁と連結されているのが好ましい。これにより、仕切り部材32の強度を高めることができる。
これら仕切り部材32、33によって、収容空間30には、収容ユニット30−1〜30−4が形成される。収容ユニット30−1〜30−4にはそれぞれ、ソケットハウジング72の各被収容ユニット80−1〜80−4が、ソケット端子90の端子ユニット92−1〜92−4とともに挿入される。収容ユニット30−1〜30−4を設けることにより、被収容ユニット80−1〜80−4や端子ユニット92−1〜92−4を、収容空間90により安定した状態で挿抜させることができる。
図4に示されているように、プラグコネクタとソケットコネクタの嵌合時には、ソケットコネクタの端子ユニット92−1〜92−4は、各端子ユニット92−1〜92−4の少なくとも一部をそれぞれ覆う被収容ユニット80−1〜80−4とともに、プラグコネクタの挿通口ユニットを通じて収容ユニット30−1〜30−4にそれぞれ収容される。図11は、プラグコネクタとソケットコネクタの嵌合時における、プラグ端子40の接触部42と端子ユニット92−1〜92−4との接続状態を、端子以外の部材を取り除いた状態で示した斜視図である。この図に示すように、接触部42は、端子ユニット92−1〜92−4によって挟持されてもよい。本実施形態では、1つの接触部42が、端子ユニット92−1と端子ユニット92−2の間に、且つ、端子ユニット92−3と端子7ユニット92−4の間に、それぞれ挟持されている。接触部42を端子ユニット92−1〜92−4によって挟持させることにより、接触部42と端子ユニット92−1〜92−4の接触をより安定したものとすることができる。また、接触部42に対してソケット端子90が複数箇所(図11では4個の端子ユニット92−1〜92−4)で接触する、いわゆる多接点構造となっていることにより、高電流においても発熱などの不具合を生じさせることがない。
図12、図13に、図1乃至図11に示した実施形態の変形例を示す。図12は、図1等に示した実施形態における図2に対応する図であって、プラグコネクタのみの概略斜視図、図13は、この図12に示したプラグコネクタに用いるソケットコネクタの概略斜視図である。この変形例によるプラグコネクタ20Aでは、接触部42Aが、図1等の実施形態よりも大きく設定されており、従って、縦方向の仕切り部材32Aもより大きく設定されている。更に、この仕切り部材32Aと交差する横方向の仕切り部材33A−1、33A−2は、ここでは2個設けられている。この結果、変形例では、計6個の収容ユニット30A−1〜30A−6が形成されている。これに対応して、図13に示すように、ソケットコネクタ70Aには、計6個の被収容ユニット80A−1〜80A−6と計6個の端子ユニット90A−1〜90A−6(図面の都合上、一部のみしか示されていない)が、設けられている。
図14に、他の変形例を示す。この図は、他の変形例によるソケット20Bの概略斜視図である。ここでは、図1等の実施形態と異なり、プラグハウジング22Bは側面視直線状のいわゆるストレートタイプのコネクタとされている。筐体の形状や筐体の置き場所等の使用状況によっては、図1等に示したライトアングルコネクタではなく、図14に示すようなストレートタイプとするのが好ましい。
尚、プラグコネクタ20の挿通口30aや収容空間30には、ソケット端子90のみならず、ソケットハウジング72も挿入されるものとして説明したが、ソケットハウジング72を挿入せず、ソケット端子90だけを挿入するような構成としてもよい。また、収容空間30には、ソケット端子90だけでなく、その他様々な導電部材を挿入することができる。従って、本発明は、ソケット端子だけを対象としたものではなく、ソケットハウジングを用いた、或いは、用いない、様々な導電部材を対象としている。
本発明の更に別の態様、特徴及び効果は、本発明を実施するよう意図された最良の態様を含めて、多数の特定の実施形態及び実施例を示すだけで、以下の詳細な説明から容易に明らかとなろう。又、本発明は、他の及び異なる実施形態で構成することもでき、そしてその多数の細部は、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、種々の明らかな観点において変更することができる。従って、図面及び説明は、例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
1 電源コネクタ装置
20 プラグコネクタ(電源コネクタ)
22 プラグハウジング
29 設置空間
30 収容空間
30a 挿通口
30−1〜30−4 収容ユニット
32 仕切り部材
32a 設置空間
32b コの字状の部分
33 仕切り部材
40 プラグ端子(電源端子)
70 ソケットコネクタ(他の電源コネクタ)
72 ソケットハウジング
78 挿抜空間
80 被収容部
80−1〜80−4 被収容ユニット
90 ソケット端子(導電部材)
92−1〜4 端子ユニット

Claims (11)

  1. 電源端子と、該電源端子を支持するハウジングを有し、
    前記ハウジングは、仕切り部材によって仕切られた、導電部材が挿通される少なくとも2つの相隣り合う挿通口と、前記挿通口と連通した収容空間と、を有し、
    前記電源端子は、前記収容空間に設置され、前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を通じて挿入される前記導電部材と接触し得る接触部を有し、
    前記接触部が、前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を跨いで配置されていることを特徴とする電源コネクタ。
  2. 前記仕切り部材は、前記挿通口を通じて挿入される前記導電部材の挿入方向に沿って前記収容空間内に延在している、請求項1に記載の電源コネクタ。
  3. 前記少なくとも2つの相隣り合う挿通口を前記仕切り部材と交差する方向に仕切る他の仕切り部材を有する、請求項1又は2に記載の電源コネクタ。
  4. 前記仕切り部材と前記他の仕切り部材は前記ハウジングを利用して形成されている、請求項3に記載の電源コネクタ。
  5. 前記他の仕切り部材は、前記仕切り部材とともに、前記挿通口を通じて挿入される前記導電部材の挿入方向に沿って前記収容空間内に延在し、前記仕切り部材と前記他の仕切り部材とを利用して、複数の前記導電部材がそれぞれ収容される複数の収容ユニットが形成されている、請求項3又は4に記載の電源コネクタ。
  6. 複数の前記導電部材は各々、前記導電部材毎に設けた被収容ユニットによって少なくとも一部を覆われており、前記被収容ユニットとともに前記収容ユニットにそれぞれ収容される、請求項5に記載の電源コネクタ。
  7. 複数の前記導通部材は互いに連結されている、請求項5又は6に記載の電源コネクタ。
  8. 前記接触部は、前記他の仕切り部材の一部を構成する、請求項5乃至7のいずれかに記載の電源コネクタ。
  9. 前記接触部は、前記他の仕切り部材の一部よりも前記挿通口に対して前記導電部材の挿入側とは反対側に配置される、請求項8に記載の電源コネクタ。
  10. 前記接触部は、前記収容ユニットに挿入された前記導電部材によって挟持される、請求項8又は9に記載の電源コネクタ。
  11. 請求項5乃至10のいずれかに記載の前記電源コネクタと、前記導電部材を支持する他の電源コネクタとを含み、複数の前記被収容ユニットは、前記他の電源コネクタのハウジングによって形成され、複数の前記導電部材は、当該ハウジングによって支持される、電源コネクタ装置。
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