JP2017198816A - 固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物およびフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく近赤外線吸収能に優れ高耐久性であるとともに、固体撮像素子用近赤外線吸収フィルタに用いられたときに10μmを下回る微細なパターンを形成することができる固体撮像素子用近赤外吸収組成物、並びに前記近赤外線吸収組成物により形成される固体撮像素子用近赤外線カットフィルタ、および該近赤外線カットフィルタを具備する固体撮像素子を提供することである。【解決手段】上記課題は、特定構造の近赤外線吸収色素[A]、アミン価が20以上200以下(mgKOH/g)である樹脂型分散剤[B1]、および重量平均分子量が5,000以上100,000以下かつ酸価が130mgKOH/gを上回るバインダー樹脂[C]を含むことを特徴とする固体撮像素子用近赤外吸収性組成物によって解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の近赤外線吸収色素と樹脂型分散剤が含まれることを特徴とする固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物、前記近赤外線吸収性組成物から成ることを特徴とする固体撮像素子用近赤外線カットフィルタ、並びに固体撮像素子に関するものである。
デジタルスチルカメラ等に使用されるCCDやCMOSなどの固体撮像素子は、可視領域から1200nm付近の近赤外領域にわたる分光感度を有している。したがって、そのままでは良好な色再現性を得ることができないので、近赤外線を吸収する特定の物質が添加された近赤外線カットフィルタを用いて視感度を補正している。
代表的な近赤外線吸収色素としてフタロシアニン系材料、シアニン系材料、ジイモニウム系材料が知られている。フタロシアニン系材料として、置換基を有するフタロシアニン化合物もしくはナフタロシアニン化合物(例えば、特許文献1参照)、アミノ基を有するフタロシアニン化合物(例えば、特許文献2〜6参照)、アリールオキシ基を有するフタロシアニン化合物(例えば、特許文献7参照)、含フッ素フタロシアニン化合物(例えば、特許文献8、9参照)等が知られている。しかし、可視光領域(400nm〜700nm)にフタロシアニン特有の吸収帯が存在するため、可視光の透明性が不十分である。また、耐熱性や耐光性も、必ずしも満足できるものではない。
一方、シアニン系材料、ジイモニウム系材料は、近赤外線吸収能に優れ、かつ可視光の透明性も極めて良好な材料であり、種々のものが知られている(例えば、特許文献10〜14参照)。さらに、これら色素は、高い溶解性、樹脂相溶性をも有している。しかしながら、色素としての安定性が著しく低く、耐熱性や耐光性を満足できていない。
特開平10−78509号公報 特開2004−18561号公報 特開2001−106689号公報 特開2000−63691号公報 特開平06−025548公報 特開2000−026748公報 特開2013−241563号公報 特開平05−078364公報 特開平06−107663公報 特開2007−219114号公報 特開2010−072575号公報 特開平05−247437号公報 特開2005−325292号公報 特開2003−096040号公報
また、近赤外線吸収色素の含有量を多くすると、感度低下、現像性、解像性が悪化する等の問題が発生する。また、膜厚を厚くすると、膜底部まで露光光が届かず、着色画素の直線性や断面形状が不良となる等の問題が発生する。
本発明が解決しようとする課題は、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく近赤外線吸収能に優れ高耐久性であるとともに、固体撮像素子用近赤外線吸収フィルタに用いられたときに10μmを下回る微細なパターンを形成したときに現像速度が向上し、感度良好である固体撮像素子用近赤外吸収組成物、並びに前記近赤外線吸収組成物により形成される固体撮像素子用近赤外線カットフィルタ、および該近赤外線カットフィルタを具備する固体撮像素子を提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]、アミン価が20以上200以下(mgKOH/g)である樹脂型分散剤[B1]、および、重量平均分子量が5,000以上100,000以下かつ酸価が130mgKOH/gを超えるバインダー樹脂[C]を含むことを特徴とする固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
一般式(1)

(X〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR、−COOR、−CONR、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基を表す。また、X〜X10は、互いに結合して環を形成してもよい。)
また、本発明は、更に、色素誘導体[B2]を含むことを特徴とする前記の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、更に、光重合性モノマー[D]、および光重合開始剤[E]を含むことを特徴とする前記の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、光重合開始剤[E]が、オキシムエステル系光重合開始剤[E1]、およびアミノケトン系光重合開始剤[E2]からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、光重合性モノマー[D]が、1分子中にエチレン性不飽和二重結合基を3個〜12個有する光重合性モノマー[D1]を含有することを特徴とする前記固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、更に、エポキシ樹脂[F]を含むことを特徴とする前記いずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、更に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含むことを特徴とする前記いずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物に関する。
また、本発明は、前記いずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物から成ることを特徴とする近赤外線吸収フィルタに関する。
また、本発明は、基材上に、前記近赤外線吸収フィルタを具備する固体撮像素子に関する。
本発明により、固体撮像素子用近赤外吸収フィルタに要求される可視域(400nm〜700nm)の透過率と近赤外線吸収能、耐熱性・耐光性といった耐久性、10μmを下回る微細なパターンを形成した時に現像速度が向上し、感度良好であるパターニング性に優れた近赤外線吸収組成物、および前記近赤外吸収組成物により形成される固体撮像素子用近赤外線カットフィルタ、および該近赤外線カットフィルタを具備する固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細について説明する。
<近赤外線吸収色素[A]>
本発明の一般式(1)で示される近赤外線吸収色素[A]について詳しく説明する。
一般式(1)
(X〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR、−COOR、−CONR、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基を表す。また、X〜X10は、互いに結合して環を形成してもよい。)
〜X10において「置換基を有してもよいアルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチルヘキシル基、ステアリル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエチル基、2−ニトロエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等を挙げることができ、これらの中でもメチル基、エチル基、n−プロピル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましく、特にメチル基が好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアルケニル基」としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等を挙げることができ、これらの中でもビニル基、アリル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアリール基」としては、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニル基、4−メチルフェニル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアラルキル基」としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等を挙げることができ、これらの中でもベンジル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもアルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ステアリルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもメトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアリールオキシ基」としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3,5−クロロフェニルオキシ基、4−クロロ−2−メチルフェニルオキシ基、4−tert− ブチルフェニルオキシ
基、4−メトキシフェニルオキシ基、4−ジエチルアミノフェニルオキシ基、4−ニトロフェニルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもフェノキシ基、ナフチルオキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換アミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ステアリルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、4−tert−ブチルフェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基等を挙げることができ、これらの中でもジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「ハロゲン原子」としては、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素が挙げられる。
〜X10は、互いに結合して環を形成してもよく、例として以下の構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
およびRにおいて「置換基を有してもよいアルキル基」としては、X〜X10と同様の意義である。
〜X10は、無置換のアルキル基を含むことが好ましく、X、X、XおよびXの少なくとも一つが無置換のアルキル基であることがより好ましく、XおよびXが無置換のアルキル基であることが特に好ましい。無置換のアルキル基としてはメチル基であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収性組成物は、一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]と、樹脂型分散剤とを必須成分とし、光重合性単量体、光重合開始剤、バインダー樹脂、有機溶剤、増感剤、他の補助成分などにより構成される。
本発明の近赤外線吸収性組成物における、近赤外線吸収色素[A]は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の近赤外線吸収色素[A]の含有量は、必要に応じて調節することができるが、近赤外線吸収性組成物中に0.01〜50質量%含有させることが好ましく、0.1〜30質量%含有させることがより好ましい。この範囲内とすることでより好適に近赤外吸収能を付与することができ、同時に不可視性を付与することができる。
本発明の近赤外線吸収性組成物において、近赤外線吸収色素[A]は、樹脂型分散剤で分散し、微粒子分散状態で使用することが望ましい。微粒子分散状態で用いることで、化合物の耐久性が向上するメリットがある。本発明で用いる近赤外吸収性色素[A]は、分散時の平均一次粒子径1〜500nmのものが好ましく、10〜200nmのものがより好ましく、10〜100nmのものが特に好ましい。微粒子の平均一次粒子径が1nm以上であれば、粒子の表面エネルギーが小さくなるため凝集しにくくなり、微粒子分散が容易になると共に、分散状態を安定に保つのが容易になるため好ましい。また、微粒子の平均一次粒子径が200nm以下であれば、粒子散乱の影響が少なくなり、吸収スペクトルがシャープになるため好ましい。
近赤外線吸収色素[A]の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の色素の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその色素一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の色素粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
(近赤外線吸収色素[A]の製造方法)
近赤外線吸収色素[A]の製造方法としては、1,8−ジアミノナフタレンと、下記一般式(2)に示したシクロヘキサノン類とを、触媒とともに溶媒中で加熱還流して縮合させた後、下記式(3)に示した3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオ
ンを加えてさらに加熱還流させて縮合し、一般式(1)で示される近赤外線吸収色素[A]を得る製造方法が考えられるが、本発明に使用される近赤外線吸収色素[A]はこれらの製造方法によって限定されるものではない。
<樹脂型分散剤[B1]>
本発明の近赤外線吸収性組成物は、アミン価が20以上200以下(mgKOH/g)の樹脂型分散剤[B1]を含む。樹脂型分散剤[B1]のアミン価は、好ましくは60以上150以下、より好ましくは60以上120以下(mgKOH/g)である。本発明の樹脂型分散剤は、色素に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、色素に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。特に、グラフト型(櫛形)、ブロック型等、構造制御された樹脂が好ましく用いられる。樹脂型分散剤の主鎖および/または側鎖骨格として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が用いられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。中でも、主鎖および/または側鎖として(メタ)アクリル共重合体を有するものが好ましい。また、樹脂型分散剤の色素吸着基として具体的には、芳香族カルボキシル酸基、リン酸基などの酸性型吸着基、および、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩などの塩基性型吸着基が挙げられる。その中でも、芳香族カルボキシル酸基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩を色素吸着基として有する樹脂型分散剤が、近赤外線吸収能と耐久性の観点で好ましく、中でも3級アミノ基、4級アンモニウム塩を色素吸着基として有する樹脂型分散剤が特に好ましい。
市販の樹脂型分散剤[B1]としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−106、108、109、112、116、130、140、142,145、166、180、187、2001、2010、2020、2025、2050、2070、6919等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−13240、13650、13940、20000、24000、26000、32000、33000、39000、56000、71000等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB711等が挙げられる。また、樹脂型分散剤[B1]は、特表2010−506016号公報に記載の方法など公知の方法により製造することができるが、[B1]がブロック共重合体である場合、例えば、3級アミノ基や4級アミノ基を有する単量体を他の単量体と共重合することなどにより製造することができる。[B1]がグラフト共重合体である場合、主鎖となる重合体の側鎖の反応性基に3級アミノ基や4級アミノ基を有する単量体をグラフト化することなどにより製造することができる。
これらの樹脂型分散剤は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。これらの樹脂型分散剤は、近赤外線吸収性組成物中の色素の全量を基準(100重量%)として、5〜200重量%であることが好ましく、光学特性と耐久性の観点から10〜150重量%であることがより好ましい。
<その他の樹脂型分散剤>
また、本発明の近赤外線吸収性組成物は、上述のアミン価が20以上200以下(mgKOH/g)である樹脂型分散剤[B1]ではない、その他の樹脂型分散剤を含んでもよい。その他の樹脂型分散剤は、色素に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、色素に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。特に、グラフト型(櫛形)、ブロック型等、構造制御された樹脂が好ましく用いられる。
市販のその他の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、110、111、154、161、162、163、164、165、167、168、170、171、174、181、182、183、184、185、190、2000、2009、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、5000、11200、12000、9000、13000、16000、17000、18000、21000、27000、28000、31845、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、76500等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
<色素誘導体[B2]>
色素誘導体は、近赤外線吸収色素[A]を均一に分散するための分散剤と、結晶成長抑制剤としての効果がある。分散剤と結晶成長抑制剤とで、それぞれ最適な材料を選定して使用することができる。
本発明の分散剤である色素誘導体[B2]は、有機顔料、アントラキノン、アクリドンまたはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基または置換基を有していてもよいフタルイミドメチル基を導入した化合物が挙げられ、例えば、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。その中でも、下記一般式(4)の塩基性基、一般式(5)の塩基性基、一般式(6)の塩基性基および一般式(7)の塩基性基から選ばれる少なくとも1つの塩基性基(以下、「特定の塩基性基」ということがある)を有する、色素誘導体、アントラキノン誘導体、トリアジン誘導体またはアクリドン誘導体から選ばれる少なくとも一種の誘導体が好ましい。
一般式(4)〜(7)において、Xは、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
nは、1〜10の整数を表し、好ましくは1〜3の整数である。
1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基もしくは置換されていてもよいフェニル基を表すか、またはR1とR2とが結合して更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を形成する。R1およびR2は、好ましくは、1〜5個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキル基である。
3は、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。R3は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキル基である。
4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。R4、R5、R6およびR7は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する非置換もしくは置換アルキル基である。
Yは、−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
8およびR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。R8およびR9は、好ましくは、それぞれ、水素原子である。
Zは、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキレン基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。Zは、好ましくは、非置換もしくは置換フェニレン基である。
Pは、下記一般式(8)で示される置換基または下記一般式(9)で示される置換基を表す。下記一般式(8)および一般式(9)において、R1〜R7、およびnは、上に定義したとおりである。
Qは、水酸基、アルコキシル基、下記一般式(8)で示される置換基または下記一般式(9)で示される置換基を表す。Qは、好ましくは、下記一般式(8)で示される置換基である。
塩基性基を有する色素誘導体を構成する有機色素としては、例えば、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、金属錯体系色素が挙げられる。また、先に例示した有機顔料でもよい。
塩基性基を有する色素誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素に、下記式(7)〜(10)で表される置換基を導入した後、該置換基と反応して一般式(4)〜(7)で表される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。

式(7) −SO2Cl

式(8) −COCl

式(9) −CH2NHCOCH2Cl

式(10) −CH2Cl
有機色素がアゾ系色素である場合は、一般式(4)〜(7)で表される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによって塩基性基を有するアゾ系色素誘導体を製造することもできる。
また、本発明の塩基性基を有するトリアジン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に一般式(4)〜(7)で表される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
一般式(4)〜(7)で表される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニペコチン酸メチル、イソニペコチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
色素誘導体の配合量は、分散性向上の点から、色素全量を基準(100重量%)として、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、最も好ましくは3重量%以上である。また、耐熱性、耐光性の観点から、色素全量を基準(100重量%)として、好ましくは40重量%以下、最も好ましくは35重量%以下である。
これら色素誘導体は、単独または2種以上を混合して用いることができる。
<バインダー樹脂[C]>
本発明のバインダー樹脂[C]は、重量平均分子量が5,000以上100,000以下かつ酸価が130mgKOH/gを超える領域にあり、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。また、アルカリ現像型レジスト材の形態で用いる場合には、酸性基含有エチレン性不飽和単量体を共重合したアルカリ可溶性ビニル系樹脂を用いることが好ましい。また、さらに光感度を向上と耐溶剤の改善を目的に、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることもできる。
特に側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂をアルカリ現像型レジストに用いることで、本発明の近赤外線吸収性組成物を塗布した後の塗膜異物が発生せず、レジスト材中の色素の安定性が改善され好ましい。側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有さない直鎖状の樹脂を用いた場合は、樹脂と色素の混在する液中で色素が樹脂にトラップされにくく自由度を持っていることで色素成分が凝集・析出しやすいが、側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることで、樹脂と色素の混在する液中で色素が樹脂にトラップされ易いため、耐溶剤性試験において、色素が溶出しにくく、色素成分が凝集・析出しにくく、また、さらに活性エネルギー線で露光し膜を形成する際に樹脂が3次元架橋されることで色素分子が固定され、その後の現像工程で溶剤が除去されても着色剤成分が凝集・析出しにくくなると推定される。
バインダー樹脂を固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物として使用する場合には、本発明の近赤外線吸収色素[A]の浸透性、現像性、及び耐熱性の観点から、現像時のアルカリ可溶基として働く脂肪族カルボキシル基、色素担体及び溶剤に対する親和性基として働く脂肪族基及び芳香族基のバランスが、本発明の近赤外線吸収色素[A]の浸透性、現像性、さらには耐久性にとって重要であり、樹脂[C]の酸価が130mgKOH/gを超える領域となるようにする。 バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)は5,000以上100,000以下範囲であり、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
バインダー樹脂は、成膜性および諸耐性が良好なことから、色素の全重量100重量部に対し、30重量部以上の量で用いることが好ましく、色素濃度が高く、良好な光学特性を発現できることから、500重量部以下の量で用いることが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
バインダー樹脂に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、およびポリイミド樹脂等が挙げられる。中でもアクリル樹脂を用いることが好ましい。
酸性基含有エチレン性不飽和モノマーを共重合したビニル系アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、脂肪族カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、およびスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基を有するアクリル樹脂は、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂としては、たとえば以下に示す(a)や(b)の方法により不飽和エチレン性二重結合を導入した樹脂が挙げられる。
[方法(a)]
方法(a)としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、不飽和エチレン性二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、不飽和エチレン性二重結合およびカルボキシル基を導入する方法がある。
エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。次工程の不飽和一塩基酸との反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
多塩基酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
方法(a)の類似の方法として、例えば、脂肪族カルボキシル基を有する不飽和エチレン性単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖脂肪族カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有する不飽和エチレン性単量体を付加反応させ、不飽和エチレン性二重結合および脂肪族カルボキシル基を導入する方法がある。
[方法(b)]
方法(b)としては、水酸基を有する不飽和エチレン性単量体を使用し、他の脂肪族カルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
水酸基を有する不飽和エチレン性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−若しくは3−若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、(ポリ)γ−バレロラクトン、(ポリ)ε−カプロラクトン、及び/又は(ポリ)12−ヒドロキシステアリン酸等を付加した(ポリ)エステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又はグリセロール(メタ)アクリレートが好ましい。
イソシアネート基を有する不飽和エチレン性単量体としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
(熱硬化性樹脂)
バインダー樹脂に用いる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、カルド樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、カルド化合物、およびフェノール化合物といった、低分子化合物でもよく、本発明はこれに限定されるものではない。このような熱硬化性樹脂を含むことで、フィルタセグメントの焼成時に樹脂が反応し、塗膜の架橋密度を高め、耐熱性が向上し、フィルタセグメント焼成時の顔料凝集が抑えられるという効果が得られる。
これらの中でも、エポキシ樹脂、カルド樹脂、またはメラミン樹脂が好ましく、特にエポキシ樹脂[F]が好ましい。
[エポキシ樹脂[F]]
エポキシ樹脂[F]としては、例えばとしては、ビスフェノールA系エポキシ化合物/または樹脂、水素化ビスフェノールA系エポキシ化合物/または樹脂、ビスフェノールF系エポキシ化合物/または樹脂、水素化ビスフェノールF系エポキシ化合物/または樹脂、ノボラック型エポキシ化合物/または樹脂、環式脂肪族系エポキシ化合物/または樹脂、複素環式エポキシ化合物/または樹脂、グリシジルエーテル系化合物/または樹脂、グリシジルエステル系化合物/または樹脂、グリシジルアミン系化合物/または樹脂、エポキシ化油等のエポキシ化合物/または樹脂;前記エポキシ化合物/または樹脂の臭素化誘導体や、トリス(グリシジルフェニル)メタン、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。これらのエポキシ化合物/または樹脂は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、エピコート807、エピコート815、エピコート825、エピコート827、エピコート828、エピコート190P、エピコート191P(以上は商品名;油化シェルエポキシ(株)製)、エピコート1004、エピコート1256(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、EPPN−501H、502H(商品名;日本化薬(株)製)、JER 1032H60(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、JER 157S65、157S70(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN−201(商品名;日本化薬(株)製)、JER152、JER154(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−1020(以上は商品名;日本化薬(株)製)、セロキサイド2021P、EHPE−3150(以上商品名;ダイセル化学工業(株)製)、デナコールEX−810、EX−830、EX−851、EX−611、EX−512、EX−421、EX−411、EX−321、EX−313、EX−201、EX−111(以上は商品名;ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<光重合性モノマー[D]>
本発明に用いることのできる光重合性モノマー[D]には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。その中でも、不飽和結合基を一分子中に3個〜12個有する光重合性モノマー[D1]を含むことが好ましい。
光重合性モノマー[D]としてはたとえば、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、EO変性フタル酸(メタ)アクリレート、PO変性フタル酸(メタ)アクリレート、アクリル化シソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの市販品としては、日本化薬社製のKAYARAD DPHA、KAYARAD DPEA−12、KAYARAD DPHA−2C、KAYARAD D−310、KAYARAD D−330、KAYARAD DPCA−20、KAYARAD DPCA−30、KAYARAD DPCA−60、KAYARAD DPCA−120、KAYARAD R526、KAYARAD PEG400DA、KAYARAD R−167、KAYARAD HX−220、KAYARAD R−551、KAYARAD R712、KAYARAD R−604、KAYARAD R−684、KAYARAD GPO−303、KAYARAD TMPTA、及び東亜合成社製M210、M220、M225、M305、M309、M325、M350、M−402、大阪有機社製ビスコート195、ビスコート230、ビスコート260、ビスコート215、ビスコート310、ビスコート214HP、ビスコート295、ビスコート300、ビスコート360、ビスコートGPT、ビスコート400、ビスコート700、ビスコート540、ビスコート3000、ビスコート3700等が挙げられる。
モノマーの配合量は、色素100重量部に対し、5〜400重量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜300重量部であることがより好ましい。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
<光重合開始剤[E]>
本発明の近赤外線吸収性組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフ法によりフィルタセグメントを形成する場合は、光重合開始剤等を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調整することができる。
その中でも、オキシムエステル系開始剤[E1]およびアミノケトン系光重合開始剤[E2]からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが、良好な、感光性、解像性の点において好ましい。
(オキシムエステル系光重合開始剤[E1])
オキシムエステル系光重合開始剤[E1]としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)−フェニルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−メチルチオフェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル、チオキサントン、2,5−ジエチルチオキサントン、2−クロロキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシ−チオキサントン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(o−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、9−(p−トルイル)アクリジン、1,7−ビス(9,9'−アクリジニル)ヘプタン、N−フェニルグリシン、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]チタニウム、2−エチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
(アミノケトン系光重合開始剤[E2])
アミノケトン系光重合開始剤[E2]としては、例えば、以下の化合物が例示できる。例えば、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−エチルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(IRGACURE 369)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRGACURE 379)等が挙げられる。
本発明の近赤外線吸収性組成物には、オキシムエステル系光重合開始剤[E1]、アミノケトン系光重合開始剤[E2]以外の光重合開始剤を併用しても構わない。その他の光重合開始剤としては2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、または2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等が挙げられる。
光重合開始剤を使用する際の配合量は、色素の全量100重量部に対し、5〜200重量部であることが好ましく、光硬化性および現像性の観点から10〜150重量部であることがより好ましい。
これらの光重合開始剤は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。これらの光重合開始剤は、近赤外線吸収性組成物中の色素の全量を基準(100重量%)として、5〜200重量%であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観点から10〜150重量%であることがより好ましい。
<有機溶剤>
本発明の近赤外線吸収性組成物には、色素を充分にモノマー、樹脂などに溶解させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。
有機溶剤としては、例えば乳酸エチル、ベンジルアルコール、1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ−ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられる。
中でも、乳酸エチル等のアルキルラクテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール類やシクロヘキサノン等のケトン類を用いることが好ましい。
これらの有機溶剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を混合して用いることができる。2種以上の混合溶剤とする場合、上記の好ましい有機溶剤が、全体の有機溶剤100重量部中65〜95重量%含有されていることが好ましい。特にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが主成分であることが好ましく、全有機溶剤中65〜100重量%含有されていることが好ましいものである。
また、有機溶剤は、近赤外線吸収性組成物を適正な粘度に調節し、目的とする均一な膜厚のフィルタセグメントを形成できることから、色素の全重量100重量部に対し、500〜4000重量部の量で用いることが好ましい。
<増感剤>
さらに、本発明の近赤外線吸収性組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、またはミヒラーケトン誘導体、ビイミダゾール誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’または4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
さらに具体的には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤は、必要に応じて任意の比率で2種以上用いても構わない。増感剤を使用する際の配合量は、近赤外線吸収性組成物中に含まれる光重合開始剤の全重量100重量部に対し、3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。
<多官能チオール>
本発明の近赤外線吸収性組成物は、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有することができる。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
官能チオールの含有量は、近赤外線吸収性組成物の全固形分の重量を基準(100重量%)として好ましくは0.1〜30重量%であり、より好ましくは1〜20重量%である。多官能チオールの含有量が0.1重量%未満では多官能チオールの添加効果が不充分であり、30重量%を越えると感度が高すぎて逆に解像度が低下する。
<酸化防止剤>
本発明の近赤外線吸収性組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、近赤外線吸収性組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、または、過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤が挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、またはリン系酸化防止剤である。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。酸化防止剤の含有量は、近赤外線吸収性組成物の固形分重量を基準(100重量%)として、0.5〜5.0重量%の場合、感度が良好であるためより好ましい。
<アミン系化合物>
また、本発明の近赤外線吸収性組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、及びN,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<レベリング剤>
本発明の近赤外線吸収性組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、近赤外線吸収性組成物の合計100重量%中、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
レベリング剤として特に好ましいものとしては、分子内に疎水基と親水基を有するいわゆる界面活性剤の一種で、親水基を有しながらも水に対する溶解性が小さく、着色組成物に添加した場合、その表面張力低下能が低いという特徴を有し、さらに表面張力低下能が低いにも拘らずガラス板への濡れ性が良好なものが有用であり、泡立ちによる塗膜の欠陥が出現しない添加量において十分に帯電性を抑止できるものが好ましく使用できる。このような好ましい特性を有するレベリング剤として、ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンが好ましく使用できる。ポリアルキレンオキサイド単位としては、ポリエチレンオキサイド単位、ポリプロピレンオキサイド単位があり、ジメチルポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド単位とポリプロピレンオキサイド単位とを共に有していてもよい。
また、ポリアルキレンオキサイド単位のジメチルポリシロキサンとの結合形態は、ポリアルキレンオキサイド単位がジメチルポリシロキサンの繰り返し単位中に結合したペンダント型、ジメチルポリシロキサンの末端に結合した末端変性型、ジメチルポリシロキサンと交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマー型のいずれであってもよい。ポリアルキレンオキサイド単位を有するジメチルポリシロキサンは、東レ・ダウコーニング株式会社から市販されており、例えば、FZ−2110、FZ−2122、FZ−2130、FZ−2166、FZ−2191、FZ−2203、FZ−2207が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レベリング剤には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を補助的に加えることも可能である。界面活性剤は、2種以上混合して使用しても構わない。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
レベリング剤に補助的に加えるカオチン性界面活性剤としては、アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。レベリング剤に補助的に加えるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどの;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
<硬化剤、硬化促進剤>
また本発明の近赤外線吸収性組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。前記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.01〜15重量部が好ましい。
<その他の近赤外線吸収色素>
本発明の近赤外線吸収性組成物には、本発明の近赤外線吸収色素[A]以外に近赤外線吸収色素を含有させることができる。本発明の近赤外線吸収組成物に使用できる近赤外線吸収色素[A]以外の近赤外線吸収色素としては、例えば、シアニン化合物、スクアリリウム化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、アミニウム化合物、ジインモニウム化合物、クロコニウム化合物、アゾ化合物、キノイド型錯体化合物、ジチオール金属錯体化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<その他の添加剤成分>
本発明の近赤外線吸収性組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤の全量100重量部に対し、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
密着向上剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等のシランカップリング剤が挙げられる。密着向上剤は、着色組成物中の着色剤の全量100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
<固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物の製造方法>
本発明の固体撮像素子近赤外線吸収性組成物は、近赤外線吸収色素[A]を、樹脂型分散剤を用いて樹脂中に分散することで得ることができる。樹脂としては、樹脂型分散剤自身でもよく、バインダー樹脂を用いてもよい。本発明の近赤外線吸収性組成物の具体的な製造方法としては、近赤外線吸収色素[A]を樹脂型分散剤と、必要に応じて、バインダー樹脂、有機溶剤、その他分散助剤とを混合した後、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。
<粗大粒子の除去>
本発明の近赤外線吸収性組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<固体撮像素子用近赤外線カットフィルタの製造方法>
本発明の固体撮像素子用近赤外線カットフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法およびエッチング法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した近赤外線吸収性組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、フィルタの製造法としては、低コストであり、かつ量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性制御も重要であり、分散剤や体質顔料によってインキ粘度の調整も行うことができる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型レジスト材として調製した近赤外線吸収性組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してフィルタを製造することができる。さらに、レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いフィルタが製造できる。
エッチング法によりフィルタセグメントを形成する場合は、ドライエッチングおよびウエットエッチングのいずれの方法の適用も可能である。ドライエッチングは、反応性の気体(エッチングガス)やイオン、ラジカルによって材料をエッチングする方法である。これに対して、ウエットエッチングは、液体によって材料のエッチングを行う方法である。 製造コストを考慮した場合、酸またはアルカリによるウエットエッチングが好ましい。一方、凹凸形成の再現性を考慮した場合には、微細加工に適したドライエッチングが好ましい。
ドライエッチングには、反応ガス中に材料を曝す方法(反応性ガスエッチング)や、プラズマによりガスをイオン化・ラジカル化してエッチングする反応性イオンエッチングなどがある。
反応性イオンエッチングによるドライエッチング装置としては、種々の方式のものが挙げられる。いずれの方式においても、装置構成は概ね同様である。すなわち、所要の真空圧に保持したチャンバ内で、エッチングガスに電磁波などを与えて、ガスをプラズマ化する。また、同時に、チャンバ内で試料基板が載置される陰極に高周波電圧を印加する。これにより、プラズマ中のイオン種やラジカル種を試料方向に加速させて衝突させ、イオンによるスパッタリングと、エッチングガスの化学反応とを同時に起こして、試料の微細加工を行う。
本実施の形態においては、上述した工程により着色パターンを形成した後、着色パターンに対して、そのまま直接にエッチング処理を行うことが可能である。また、フォトリソグラフィ技術を利用し、着色パターン上にマスクとなるレジストパターンを形成した後、そこから露出する着色パターン部分にエッチング処理を施してもよい。この方法によれば、複数色ある着色パターンの中から、所望の色の着色パターンを選択して凹凸を設けることが可能であり、さらに所望の個所に所望の程度の凹凸を設けることが可能である。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明の近赤外線カットフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法、インクジェット法などにより製造することができるが、本発明の近赤外線吸収性組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
<近赤外線カットフィルタの用途>
本発明の近赤外線カットフィルタは、視野角が広く、優れた近赤外線カット能等を有する。また、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく、かつ近赤外線吸収能に優れ、さらに耐熱性、耐光性といった耐久性に優れている。したがって、カメラモジュールのCCDやCMOSイメージセンサーなどの固体撮像素子の視感度補正用として有用である。特に、デジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、デジタルビデオカメラ、PCカメラ、監視カメラ、自動車用カメラ、テレビ、カーナビ、携帯情報端末、パソコン、ビデオゲーム、携帯ゲーム機、指紋認証システム、デジタルミュージックプレーヤー等に有用である。
<固体撮像素子>
近年、撮像装置は画像の記録、通信、放送の内容の拡大に伴って広く用いられるようになっている。撮像装置として種々の形式のものが提案されているが、小型、軽量で多色高性能のものが安定して製造されるようになった固体撮像素子を用いた撮像装置が、普及してきている。固体撮像素子は、撮影対象物からの光学像を受け、入射した光を電気信号に変換する複数の光電変換素子を備えている。光電変換素子の種類はCCD(電荷結合素子)タイプとCMOS(相補型金属酸化物半導体)タイプとに大別される。また、光電変換素子の配列形態は、光電変換素子を1列に配置したリニアセンサー(ラインセンサー)と、光電変換素子を縦横に2次元的に配列させたエリアセンサー(面センサー)との2種類に大別される。いずれのセンサにおいても、光電変換素子の数(画素数)が多いほど撮影された画像は精密になる。
また、光電変換素子に入射する光の経路に、特定の波長の光を透過する各種のカラーフィルタを設けることで対象物の色情報を得ることを可能としたカラーセンサーも普及している。カラーフィルタの色としては、赤色(R)、青色(B)、緑色(G)の3色の色相で構成された3原色系、あるいは、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、イエロー色(Y)の3色の色相で構成された補色系が一般的である。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中、「部」及び「%」とは「質量部」及び「質量%」をそれぞれ意味する。また、「PGMAc」はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、「アロニックスM−350」は、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレートを、「アロニックスM−309」は、トリメチロールプロパントリアクリレートを、「IRGACURE 379」は、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノンを、「IRGACURE 907」は、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンを、「OXE−01」は1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)フェニル−、2−(O−ベンゾ
イルオキシム)]を、「OXE−02」はエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチ
ルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)を、「IRGANOX 1010」は、テトラキス[3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリトリトールを、「EX−611」は、ソルビトールポリグリシジルエーテルを意味する。
(近赤外線吸収色素[A]の同定方法)
本発明に用いた近赤外線吸収色素[A]の同定には、MALDI TOF−MSスペクトルを用いた。MALDI TOF−MSスペクトルは、ブルカー・ダルトニクス社製MALDI質量分析装置autoflexIIIを用い、得られたマススペクトラムの分子イオンピークと、計算によって得られる質量数との一致をもって、得られた化合物の同定を行った。
(樹脂型分散剤およびバインダー樹脂の酸価)
樹脂型分散剤およびバインダー樹脂の酸価は、0.1Nの水酸化カリウム・エタノール溶液を用い、電位差滴定法によって求めた。樹脂および樹脂型分散剤の酸価は、固形分の酸価を示す。
(樹脂型分散剤およびバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw))
樹脂型分散剤およびバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(樹脂型分散剤のアミン価)
樹脂型分散剤のアミン価は、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法によって求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した。樹脂型分散剤のアミン価は、固形分のアミン価を示す。
<近赤外線吸収色素[A]の製造方法>
(近赤外線吸収色素[A−1]の製造)
トルエン400部に、1,8−ジアミノナフタレン40.0部、シクロヘキサノン25.1部、p−トルエンスルホン酸一水和物0.087部を混合し、窒素ガスの雰囲気中で加熱攪拌し、3時間還流させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により系中から除去した。
反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体をアセトンで抽出し、アセトンとエタノールの混合溶媒から再結晶することにより精製した。得られた茶色固体を、トルエン240部とn−ブタノール160部の混合溶媒に溶解させ、3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン13.8部を加えて、窒素ガスの雰囲気中で加熱撹拌し
、8時間還流反応させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により系中から除去した。
反応終了後、溶媒を蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、ヘキサン200部を加えた。得られた黒茶色沈殿物を濾別した後、順次ヘキサン、エタノールおよびアセトンで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、近赤外線吸収色素[A−1]61.9部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−1]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−1]
(近赤外線吸収色素[A−2]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2,6−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−2]71.9部(収率:97%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−2]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−2]
(近赤外線吸収色素[A−3]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,5−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−3]72.6部(収率:98%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−3]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−3]
(近赤外線吸収色素[A−4]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−メチルシクロヘキサノン28.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−4]67.2部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−4]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−4]
(近赤外線吸収色素[A−5]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン35.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−5]71.3部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−5]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−5]
(近赤外線吸収色素[A−6]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,5−ジエチルシクロヘキサノン39.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−6]76.9部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−6]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−6]
(近赤外線吸収色素[A−7]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、5−イソプロピル−2−メチルシクロヘキサノン39.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−7]76.9部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−7]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−7]
(近赤外線吸収色素[A−8]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2−シクロヘキシルシクロヘキサノン46.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−8]79.4部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−8]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−8]
(近赤外線吸収色素[A−9]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2−ノルボルナノン28.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−9]64.6部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−9]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−9]
(近赤外線吸収色素[A−10]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン42.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−10]78.8部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−10]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−10]
(近赤外線吸収色素[A−11]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3−メチルー3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−1(2H)−オン41.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−11]76.7部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−11]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−11]
(近赤外線吸収色素[A−12]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3−(2−クロロエチル)シクロヘキサノン41.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−12]77.5部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−12]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−12]
(近赤外線吸収色素[A−13]の製造) 近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,5−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサノン59.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−13]93.3部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−13]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−13]
(近赤外線吸収色素[A−14]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2−フェニルシクロヘキサノン44.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−14]78.9部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−14]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−14]
(近赤外線吸収色素[A−15]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−p−トリルシクロヘキサノン48.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−15]84.7部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−15]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−15]
(近赤外線吸収色素[A−16]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−ベンジルシクロヘキサノン48.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−16]85.6部(収率:96%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−16]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−16]
(近赤外線吸収色素[A−17]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−エトキシシクロヘキサノン36.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−17]71.0部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−17]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−17]
(近赤外線吸収色素[A−18]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2,6−ジ(トリフルオロメトキシ)シクロヘキサノン68.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−18]100.5部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−18]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−18]
(近赤外線吸収色素[A−19]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−フェノキシシクロヘキサノン48.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−19]82.5部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−19]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−19]
(近赤外線吸収色素[A−20]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3−オキソーシクロヘキサンスルホン酸ナトリウム塩51.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−20]83.3部(収率:96%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−20]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−20]
(近赤外線吸収色素[A−21]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、N−エチル−3−オキソシクロヘキサン−1−スルホアミド52.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−21]87.7部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−21]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−21]
(近赤外線吸収色素[A−22]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−オキソシクロヘキサンカルボン酸36.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−22]71.0部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−22]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−22]
(近赤外線吸収色素[A−23]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2−オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル43.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−23]78.9部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−23]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−23]
(近赤外線吸収色素[A−24]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−オキソ−N−プロピルシクロヘキサンカルボキシアミド46.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−24]87.1部(収率:99%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−24]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−24]
(近赤外線吸収色素[A−25]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−アミノシクロヘキサノン28.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−25]68.1部(収率:96%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−25]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−25]
(近赤外線吸収色素[A−26]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサノン36.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−26]73.9部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−26]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−26]
(近赤外線吸収色素[A−27]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル31.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−27]67.5部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−27]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−27]
(近赤外線吸収色素[A−28]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−ニトロシクロヘキサノン36.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−28]72.0部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−28]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−28]
(近赤外線吸収色素[A−29]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,5−ジフルオロシクロヘキサノン34.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−29]70.7部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−29]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−29]
(近赤外線吸収色素[A−30]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2−クロロシクロヘキサノン33.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−30]71.1部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−30]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−30]
(近赤外線吸収色素[A−31]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,3−ジブロモシクロヘキサノン65.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−31]99.3部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、近赤外線吸収色素[A−31]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−31]
<バインダー樹脂[C]溶液の製造方法>
(バインダー樹脂溶液1):ランダム共重合体
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート11.3部、メタクリル酸6.1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.3部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)7.4部(重量比率38.3/20.7/16.0/25.0)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、酸価135mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)26,000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液1を調製した。
(バインダー樹脂溶液2)
n−ブチルメタクリレート/メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレートの重量比率を10.4/46.9/16.7/26.0とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価310mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)26,000のバインダー樹脂溶液2を得た。
(バインダー樹脂溶液3)
n−ブチルメタクリレート/メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレートの重量比率を45.0/14.5/15.5/25.0とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価120mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)26,000のバインダー樹脂溶液3を得た。
(バインダー樹脂溶液4)
n−ブチルメタクリレート/メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレートの重量比率を40.3/19.2/15.5/25.0とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価125mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)26,000のバインダー樹脂溶液4を得た。
(バインダー樹脂溶液5)
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルの重量を0.23部とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価135mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)35,000のバインダー樹脂溶液5を得た。
(バインダー樹脂溶液6)
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルの重量を0.8部とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価135mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)6,000のバインダー樹脂溶液6を得た。
(バインダー樹脂溶液7)
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルの重量を0.06部とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価135mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)112,000のバインダー樹脂溶液7を得た。
(バインダー樹脂溶液8)
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルの重量を1.23部とした以外は、バインダー樹脂溶液1と同様の方法を用いて、酸価135mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)4,000のバインダー樹脂溶液8を得た。
<樹脂型分散剤[B]の製造方法>
(樹脂型分散剤1溶液):グラフト共重合体
ガス導入管、温度計、コンデンサー、および攪拌機を備えた反応容器に、PGMAc150部、およびn−ブチルタクリレート100 部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2−メルカプトエタノール4部に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を溶解した溶液を添加して、10時間反応した。固形分測定により95% が反応したことを確認し、数平均分子量は3900、重量平均分子量7900の反応生成物(分散剤1a)を得た。
上記反応生成物に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート7.9部とメチルジブチル錫ジラウレート0.05部とメチルヒドロキノン0.05部を追加で仕込み、反応容器を100℃に加熱して4時間反応した。その後40℃まで冷却し、反応生成物(樹脂型分散剤1b溶液)を得た。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、PGMAc122部を仕込み、窒素置換しながら100℃に昇温した。滴下槽に上記反応生成物、ペンタメチルピペリジルメタクリレート(株式会社ADEKA製、アデカスタブLA−82)150部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルブチロニトリル)を4部仕込み、均一になるまで攪拌した後、反応槽へ2時間かけて滴下し、その後同温度で3時間反応を継続した。このようにして、固形分当たりのアミン価が42mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)23,500、不揮発分が40重量%のポリ(メタ)アクリレート骨格であり、3級アミノ基を有する樹脂型分散剤1溶液を得た。
(樹脂型分散剤2溶液):ブロック共重合体
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート60部、n−ブチルメタクリレート20部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロックの重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロックモノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレート20部(以下、DMという)を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。ジメチルアミノエチルメタクリレート投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロックの重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。
先に合成したブロック共重合体溶液に不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した。このようにして、固形分当たりのアミン価が71.4mgKOH/g、重量平均分子量9900(Mw)、不揮発分が40重量%のポリ(メタ)アクリレート骨格であり、3級アミノ基を有する樹脂型分散剤2溶液を得た。
(樹脂型分散剤3溶液):ブロック共重合体
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、メチルメタクリレート60部、n−ブチルメタクリレート20部、テトラメチルエチレンジアミン13.2部を仕込み、窒素を流しながら50℃で1時間撹拌し、系内を窒素置換した。次に、ブロモイソ酪酸エチル9.3部、塩化第一銅5.6部、PGMAc133部を仕込み、窒素気流下で、110℃まで昇温して第一ブロックの重合を開始した。4時間重合後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して重合転化率が98%以上であることを確認した。
次に、この反応装置に、PGMAc61部、第二ブロックモノマーとしてメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液25.6部(三菱レイヨン社製「アクリエステルDMC78」)を投入し、110℃・窒素雰囲気下を保持したまま撹拌し、反応を継続した。メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド投入から2時間後、重合溶液をサンプリングして固形分測定を行い、不揮発分から換算して第二ブロックの重合転化率が98%以上であることを確認し、反応溶液を室温まで冷却して重合を停止した。
先に合成したブロック共重合体溶液に不揮発分が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した。このようにして、固形分当たりのアミン価が29.4mgKOH/g、重量平均分子量9800(Mw)、不揮発分が40重量%のポリ(メタ)アクリレート骨格であり、4級アンモニウム塩基を有する樹脂型分散剤3溶液を得た。
(樹脂型分散剤4溶液)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備えた反応装置内に、ジメチルアミノエチルメタクリレート20.6g、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル215mg及びピラゾール−1−ジチオカルボン酸シアノ(ジメチル)メチルエステル528mgを、トルエン30mLに溶解させ、1時間間窒素バブリングを行った。その後ゆるやかに攪拌して、反応溶液の温度を60℃に上昇させ、この温度を24時間保持してリビングラジカル重合を行った。
次いで、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル474mgとn−ブチルメタクリレート2.2g、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(PME−200:日油株式会社製)2.8g、テトラヒドロフルフリルメタクリレート2.2gをトルエン20mLに溶解し30分間窒素置換を行った溶液を上記反応溶液に添加し、60℃で24時間リビングラジカル重合を行った。その後、減圧濃縮により、PGMAcの40質量%溶液に調整した。このようにして、ジメチルアミノエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するAブロックと、n−ブチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート及びテトラヒドロフルフリルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するBブロックからなるブロック共重合体である樹脂型分散剤4溶液を得た。得られた樹脂型分散剤4のアミン価は30mgKOH/gであった。
(樹脂型分散剤5溶液)
樹脂型分散剤溶液4と同様の方法によりn−ブチルメタクリレート/テトラヒドロフルフリルメタクリレート/メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレートの重量比率を32/8/10/50とし、アミン価180mgKOH/gの樹脂型分散剤溶液5を得た。
(樹脂型分散剤6溶液)
Disperbyk−130 (ビックケミー・ジャパン製:不揮発分51%、アミン価190)
(樹脂型分散剤7溶液)
Disperbyk−145 (ビックケミー・ジャパン製:不揮発分95%、アミン価71)
(樹脂型分散剤8溶液)
Disperbyk−180 (ビックケミー・ジャパン製:不揮発分81%、アミン価94)
(樹脂型分散剤9溶液)
Disperbyk−2001 (ビックケミー・ジャパン製:不揮発分46%、アミン価29)
<近赤外線吸収性組成物分散体の製造>
(近赤外線吸収性組成物分散体(D−1))
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで3時間分散した後、0.5μmのフィルタで濾過し、近赤外線吸収性組成物を作製した。
近赤外線吸収色素[A−1] :10.0部
樹脂型分散剤2溶液 : 7.5部
バインダー樹脂溶液1 :35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :47.5部
(近赤外線吸収性組成物分散体(D−2))
近赤外線吸収色素、樹脂型分散剤溶液、バインダー樹脂溶液、溶剤を以下に示す組成、量に変更した以外は近赤外線吸収性組成物分散体(D−1)と同様にして、近赤外線吸収性組成物分散体(D−2) を調整した。
近赤外線吸収色素[A−1] : 9.0部
色素誘導体1 : 1.0部
樹脂型分散剤2溶液 : 7.5部
バインダー樹脂溶液1 :35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :47.5部

色素誘導体1
(近赤外線吸収性組成物分散体(D−3))
色素誘導体1をそれぞれ色素誘導体2に変更した以外は近赤外線吸収性組成物分散体(D−1)と同様にして、近赤外線吸収性組成物分散体(D−3) を調整した。
色素誘導体2
(近赤外線吸収性組成物分散体(D−4〜58))
以下、近赤外線吸収色素、樹脂型分散剤溶液、バインダー樹脂溶液、溶剤を表1に示す組成、量に変更した以外は近赤外線吸収性組成物分散体(D−1)と同様にして、近赤外線吸収性組成物分散体(D−2〜58) を調整した。
<感光性近赤外吸収性組成物の製造>
[実施例1]
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1 .0μmのフィルタで濾過して、感光性近赤外線吸収性組成物(R−1) を得た。
近赤外線吸収性組成物(D−1) :30.0部
バインダー樹脂溶液1 :13.9部
光重合性単量体( 東亞合成社製「アロニックスM−350 」) : 3.2部
光重合開始剤( BASF社製「OXE−01」) : 0.2部
PGMAc :52.7部
[実施例5]
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1 .0μmのフィルタで濾過して、感光性近赤外線吸収性組成物(R−5) を得た。
近赤外線吸収性組成物(D−4) :30.0部
バインダー樹脂溶液1 :13.3部
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX 1010」)
:0.2部
光重合性単量体( 東亞合成社製「アロニックスM−309 」) : 3.2部
光重合開始剤( BASF社製「OXE−01」) : 0.2部
PGMAc :53.3部
[実施例6]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX 1010」)をエポキシ樹脂(長瀬ケムテックス社製「EX−611」)に変更した以外は感光性近赤外線吸収性組成物(R−5)と同様にして感光性近赤外線吸収性組成物(R−6)を得た。
[実施例2〜4、7〜57、比較例1〜6]
以下、表2に示す組成と配合量に変更した以外は、感光性近赤外線吸収性組成物(R−1)、(R−5)、または(R−6)と同様にして感光性近赤外線吸収性組成物(R−2〜4、7〜63)を得た。
<感光性近赤外線吸収性組成物の評価>
実施例および比較例で得られた感光性近赤外線吸収性組成物(R−1〜63)について、平均一次粒子径、分光特性、耐性(耐光性、耐熱性)、パターン剥がれ性(1または2)、現像速度、パターン形成性に関する試験を下記の方法で行った。なお、◎は非常に良好なレベル、○は良好なレベル、△は実用レベル、×は実用には適さないレベルである。結果を表3に示す。
(近赤外線吸収色素[A]の分散時の平均一次粒子径)
近赤外線吸収色素[A]の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の色素の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその色素一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の色素粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
(分光特性の評価)
得られた近赤外線吸収性組成物を1.1mm厚のガラス基板上にスピンコーターを用いて、膜厚1.0μmになるようにスピンコートし、60℃で5分乾燥した後、230℃で5分加熱し、基板を作製した。得られた基板の分光を分光光度計(U−4100 日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて300〜900nmの波長範囲の吸収スペクトルを測定した。極大吸収波長の吸光度を1とした時の、「400〜700nmの平均吸光度」について、下記基準で評価した。なお、本発明の近赤外線吸収色素[A]塗膜の極大吸収波長 は、 近赤外領域(700〜1000nm)に存在する。この吸光度を1としたときに、400〜700nmの吸光度が小さいほど、近赤外領域の吸収能に優れ、高い着色力と急峻な分光を有していると言える。
◎ :0.05未満
○ :0.05以上、0.075未満
△ :0.075以上、0.1未満
× :0.1以上
(耐光性試験)
分光特性評価と同じ手順で試験用基板を作製し、耐光性試験機(TOYOSEIKI社製「SUNTEST CPS+」)に入れ、24時間放置した。近赤外線吸収膜の分光極大吸収波長における吸光度を測定し、光照射前のそれに対する残存比を求め、耐光性を、下記基準で評価した。なお、残存率の算出は、以下の式を用いて算出した。
残存率=(照射後の吸光度)÷(照射前の吸光度)×100
◎ :残存率 が95%以上
○ :残存率 が90%以上、95%未満
× :残存率 が90%未満
(耐熱性試験)
分光特性評価と同じ手順で試験用基板を作製し、耐熱性試験として210℃で20分追加加熱した。近赤外線吸収膜の分光極大吸収波長における吸光度を測定し、耐熱性試験前のそれに対する残存比を求め、耐熱性を、下記基準で評価した。なお、残存率の算出は、以下の式を用いて算出した。
残存率=(耐熱性試験後の吸光度)÷(耐熱性試験前の吸光度)×100
◎ :残存率 が95%以上
○ :残存率 が90%以上、95%未満
× :残存率 が90%未満
(現像速度評価)
実施例1〜57および比較例1〜6で得られた着色組成物を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmとなるように回転塗工し、70℃で20分乾燥した。
上記塗膜に、2重量%水酸化カリウム水溶液を2ml滴下して、塗厚が溶解してなくなるまでの時間を測定し、着色組成物の現像速度を評価した。評価のランクは次の通りである。
◎:10秒未満
〇:10秒以上、15秒未満
×:15秒以上、20秒未満
×:20秒以上
(パターン剥がれ性1)
実施例1〜54および比較例1〜6で得られた感光性赤外線吸収性組成物を、8インチシリコンウエハー上にスピンコートにより塗布した後、塗布膜面の表面温度100℃で120秒間、ホットプレートで加熱処理して乾燥させ、乾燥後の膜厚が約1.0μmの塗布膜を形成した。
[固体撮像素子用赤外吸収パターンの形成]
次に、乾燥後の塗布膜に対して、2.0μmの正方ピクセルがそれぞれ基板上の10mm×10mmの領域にドット状に配列されたマスクパターンを介してi線ステッパー(キャノン(株)製のFPA−3000i5+)により、露光量1000mJ/cm2にて露光した。
パターン露光された塗布膜は、有機系アルカリ現像液(パーカーコーポレーション社製PK−DEX4310)を用いて、室温にて60秒間、パドル現像した後、さらに20秒間スピンシャワーにて純水でリンスを行なった。その後さらに、純水にて水洗を行なった。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、基板を自然乾燥させ、230℃で300秒間、ホットプレートでポストベーク処理し、シリコンウエハー上に赤外吸収パターンを形成した。
上記で作製した赤外吸収パターンについて、パターン剥がれの発生数を、Applied Materials technology社製の欠陥検査装置「ComPLUS3」にて検査し、欠陥部分を検出し、これら欠陥部位より剥がれによる欠陥数を抽出した。抽出された剥がれ欠陥数に基づき、下記の評価基準により評価した。なお、検査面積は、縦10mm×横10mmの領域を8インチウエハー上に200個作成し、これを評価した。
〇 :剥がれ欠陥数が5個以下
△ :剥がれ欠陥数が6個以上20個以下
× :剥がれ欠陥数が21個以上
(パターン剥がれ性2 ドライエッチング)
[ドライエッチングによる赤外吸収パターン形成工程]
(層の形成)
実施例55〜57で得られた感光性赤外線吸収性組成物を、8インチシリコンウエハー上にスピンコートにより塗布した後、100℃180秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて480秒間加熱処理(ポストベーク)を行った。
(マスク用レジストの塗布)
次いで、前記層の上に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布し、プリベークを実施し、フォトレジスト層を形成した。
(マスク用レジストのパターン露光と現像)
続いて、フォトレジスト層を、i線ステッパー(キヤノン(株)製)を用い、350mJ/cmの露光量でパターン露光し、フォトレジスト層の温度又は雰囲気温度が90℃となる温度で1分間、加熱処理を行なった。その後、現像液「FHD−5」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間の現像処理を行ない、さらに110℃で1分間のポストベーク処理を実施して、レジストパターンを形成した。このレジストパターンは、エッチング変換差(エッチングによるパターン幅の縮小)を考慮して、正方形状のレジスト膜が市松状に配列されてなるパターンである。
(ドライエッチング)
次に、レジストパターンをエッチングマスクとして、ドライエッチングを以下の手順で行った。
ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバーの内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をCF:80mL/min、O:40mL/min、Ar:800mL/min、として、80秒の第1段階のエッチング処理を実施した。
このエッチング条件での前記層の削れ量356nm(89%のエッチング量)となり、約44nmの残膜がある状態になった。
次いで、同一のエッチングチャンバーにて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN:500mL/min、O:50mL/min、Ar:500mL/minとし(N/O/Ar=10/1/10)、エッチングトータルでのオーバーエッチング率を20%として、第2段階エッチング処理、オーバーエッチング処理を実施した。
第2段階のエッチング条件での赤外吸収パターン層のエッチングレートは600nm/min以上であって、前記層の残膜をエッチングするのに約10秒の時間を要した。第1段階のエッチング時間の80秒と第2段階のエッチング時間10秒を加算したものをエッチング時間と算出した。その結果、エッチング時間:80+10=90秒、オーバーエッチング時間:90×0.2=18秒になり、全エッチング時間は90+18=108秒に設定した。
上記条件でドライエッチングを行った後、フォトレジスト剥離液「MS230C」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を使用して120秒間、剥離処理を実施してレジストパターンを除去し、さらに純水による洗浄、スピン乾燥を実施した。その後、100℃で2分間の脱水ベーク処理を行った。
上記で作製した赤外吸収パターンについて、パターン剥がれの発生数を、前記(パターン剥がれ性1)と同様の方法で評価を行った。
(パターン形成性)
上記パターン剥がれ性評価で作製した赤外吸収パターンをガラス切りにて切り出し、走査式電子顕微鏡(S−4800、日立株式会社製)を用いて、倍率15,000倍にて観察し、下記評価基準に従って評価した。
〇 :線幅1.2μmのパターンが直線性よく形成されている
△ :線幅1.2μmのパターンに僅かにがたつきが確認されるが実用上問題なし
× :線幅1.2μmのパターンの直線性が著しく悪い
近赤外吸収色素と、アミン価が20以上200以下(mgKOH/g)の樹脂型分散剤、および、酸価が130mgKOH/gを上回りかつ重量平均分子量が5,000以上100,000以下であるバインダー樹脂を含む近赤外線吸収性組成物は、非常に分光特性に優れており、現像速度も良好であった。特に、オキシムエステル系光重合開始剤またはアミノケトン系光重合開始剤、エチレン性不飽和二重結合基を一分子中に3個〜12個有する光重合性モノマーを含有するレジスト(感光性組成物)については、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく、かつ近赤外線吸収能に優れており分光特性が良好であり、更には耐光性、耐熱性に優れている。
また、上記感光性近赤外線吸収性組成物を用いて作製された近赤外線カットフィルタは、非常に分光特性に優れており、パターン剥がれ性、およびパターン形成性といった固体撮像素子用途に重要な要求性能についても、非常に良好であった。更には耐光性、耐熱性に優れたものであり、そのため、固体撮像素子用近赤外線カットフィルタとして優れた性能を有していると言える。
樹脂酸価が130以下である比較例1、2は現像速度が遅かった。樹脂酸化が130を上回るが重量平均分子量100,000を上回る比較例3も現像速度が遅かった。重量平均分子量5,000を下回る比較例4については、現像速度が速かったが、パターン形成性が悪かった。樹脂型分散剤を使用していない比較例5、6については分光特性が悪かった。
また、上記感光性近赤外線吸収性組成物を用いて作製された近赤外線カットフィルタは、非常に分光特性に優れており、現像性、パターン剥がれ性、およびパターン形成性といった固体撮像素子用途に重要な要求性能についても、非常に良好であった。更には耐光性、耐熱性に優れたものであり、そのため、固体撮像素子用近赤外線カットフィルタとして優れた性能を有していると言える。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]、アミン価が20以上200以下(mgKOH/g)である樹脂型分散剤[B1]、および、重量平均分子量が5,000以上100,000以下かつ酸価が130mgKOH/gを超えるバインダー樹脂[C]を含むことを特徴とする固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
    一般式(1)


    (X〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR、−COOR、−CONR、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基を表す。また、X〜X10は、互いに結合して環を形成してもよい。)
  2. 更に、色素誘導体[B2]を含むことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  3. 更に、光重合性モノマー[D]、および光重合開始剤[E]を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  4. 光重合開始剤[E]が、オキシムエステル系光重合開始剤[E1]、およびアミノケトン系光重合開始剤[E2]からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  5. 光重合性モノマー[D]が、1分子中にエチレン性不飽和二重結合基を3個〜12個有する光重合性モノマー[D1]を含有することを特徴とする請求項3または4に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  6. 更に、エポキシ樹脂[F]を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  7. 更に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像素子用近赤外線吸収性組成物から成ることを特徴とする近赤外線吸収フィルタ。
  9. 基材上に、請求項8に記載の近赤外線吸収フィルタを具備する固体撮像素子。




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