JP7315442B2 - スクアリリウム化合物、および該化合物を含有して成る近赤外線吸収材料 - Google Patents
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このような有機材料としては、例えば、近赤外線吸収化合物が注目されている。
近赤外線吸収化合物は、例えば、カラートナー、インクジェット用インク、改ざん偽造防止用インク、ゴーグルなどのレンズ、光記録媒体、レーザー治療用感光性色素、感熱転写、感熱孔版などの光熱交換剤、感熱式リライタブル記録の光熱交換剤、プラスチック材料のレーザー透過溶着用の光熱交換剤、熱線遮蔽フィルタ用途、光学フィルタ用途、ディスプレイフィルタ用途、近赤外吸収剤など広範囲の用途に使用されている。また、CCDカメラ用のフィルタ用途、CMOSセンサー用のフィルタ用途にも有用である。
代表的な近赤外線吸収化合物としては、例えば、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、ジイモニウム化合物が知られている。
スクアリリウム化合物としては、例えば、ペリミジン型スクアリリウム化合物が報告されている(特許文献10、11)。これらのペリミジン型スクアリリウム化合物は、耐熱性、耐光安定性、分散性に難があることが判明した。
すなわち、本発明は、
(i)一般式(1)で表される化合物である。
{式中、R1~R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立に、一般式(1-a)で表される基を表す
mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、Y1、Y2、Z1およびZ2はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す〕}
(ii)一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成る近赤外線吸収材料である。
{式中、R1~R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立に、一般式(1-a)で表される基を表す
mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、Y1、Y2、Z1およびZ2はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す〕}
(iii)上記(ii)記載の近赤外線吸収材料から成るフィルタに関するものであり、
(iv)上記(ii)記載の近赤外線吸収材料から成る画像形成材料に関するものである。
本発明は、一般式(1)で表される化合物である。
{式中、R1~R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立に、一般式(1-a)で表される基を表す
mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、Y1、Y2、Z1およびZ2はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す〕}
また、係る特性を有するスクアリリウム化合物を含有してなる近赤外線吸収材料は、優れた光学特性、優れた耐候性を有するものである。
好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、炭素数1~20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1~20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4~20の置換または未置換のアリール基、炭素数4~20の置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、スルホ基、炭素数1~14の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1~14の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4~16の置換または未置換のアリール基、炭素数4~16の置換または未置換のアリールオキシ基を表す。
尚、該アリール基、該アリールオキシ基には、これらの置換基が単置換または多置換されていてもよい。
尚、本明細書において、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基などの炭素環式芳香族基、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基などの複素環式芳香族基を表し、好ましくは、炭素環式芳香族基を表す。
一般式(1)において、R1~R10で表されるハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
n-ヘプチル基、1-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,4-ジメチルペンチル基、2,4-ジメチル-3-ペンチル基、
シクロヘキシルメチル基、2-シクロヘキシルエチル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、1-メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンチル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,5,5-トリメチルヘキシル基、n-ノニル基、2,2-ジメチルヘプチル基、2,6-ジメチル-4-ヘプチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、n-デシル基、4-エチルオクチル基、n-ウンデシル基、1-メチルデシル基、n-ドデシル基、1,3,5,7-テトラメチルオクチル基、n-トリデシル基、1-ヘキシルヘプチル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-エイコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、4-tert-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基を挙げることができる。
n-ヘプチルオキシ基、1-メチルヘキシルオキシ基、3-メチルヘキシルオキシ基、5-メチルヘキシルオキシ基、2,4-ジメチルペンチルオキシ基、2,4-ジメチル-3-ペンチルオキシ基、
2,6-ジエチルフェニル基、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、
5-インダニル基、1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ナフチル基、1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ナフチル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、3-エトキシフェニル基、4-エトキシフェニル基、4-n-プロポキシフェニル基、4-イソプロポキシフェニル基、4-n-ブトキシフェニル基、4-イソブトキシフェニル基、4-n-ペンチルオキシフェニル基、4-n-ヘキシルオキシフェニル基、4-シクロヘキシルオキシフェニル基、4-n-ヘプチルオキシフェニル基、4-n-オクチルオキシフェニル基、4-n-ノニルオキシフェニル基、4-n-デシルオキシフェニル基、4-n-ウンデシルオキシフェニル基、4-n-ドデシルオキシフェニル基、4-n-テトラデシルオキシフェニル基、4-n-ヘキサデシルオキシフェニル基、4-n-オクタデシルオキシフェニル基、2,3-ジメトキシフェニル基、2,4-ジメトキシフェニル基、2,5-ジメトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフェニル基、3,5-ジエトキシフェニル基、
3,4-メチレンジオキシフェニル基、3-トリフルオロメトキシフェニル基、4-トリフルオロメトキシフェニル基、
5-インダニルオキシ基、1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ナフチルオキシ基、1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ナフチルオキシ基、2-メトキシフェニルオキシ基、3-メトキシフェニルオキシ基、4-メトキシフェニルオキシ基、3-エトキシフェニルオキシ基、4-エトキシフェニルオキシ基、4-n-プロポキシフェニルオキシ基、4-イソプロポキシフェニルオキシ基、4-n-ブトキシフェニルオキシ基、4-イソブトキシフェニルオキシ基、4-n-ペンチルオキシフェニルオキシ基、4-n-ヘキシルオキシフェニルオキシ基、4-シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基、4-n-ヘプチルオキシフェニルオキシ基、4-n-オクチルオキシフェニルオキシ基、4-n-ノニルオキシフェニルオキシ基、4-n-デシルオキシフェニルオキシ基、4-n-ウンデシルオキシフェニルオキシ基、4-n-ドデシルオキシフェニルオキシ基、4-n-テトラデシルオキシフェニルオキシ基、4-n-ヘキサデシルオキシフェニルオキシ基、4-n-オクタデシルオキシフェニルオキシ基、2,3-ジメトキシフェニルオキシ基、2,4-ジメトキシフェニルオキシ基、2,5-ジメトキシフェニルオキシ基、3,4-ジメトキシフェニルオキシ基、3,5-ジメトキシフェニルオキシ基、3,5-ジエトキシフェニルオキシ基、3,4-メチレンジオキシフェニルオキシ基、3-トリフルオロメトキシフェニルオキシ基、4-トリフルオロメトキシフェニルオキシ基、
一般式(1-a)中、X1~X6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、炭素数1~20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1~20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、
炭素数4~20の置換または未置換のアリール基、炭素数4~20の置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、スルホ基、炭素数1~14の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1~14の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4~16の置換または未置換のアリール基、炭素数4~16の置換または未置換のアリールオキシ基を表す。
一般式(1-a)において、X1~X6で表される直鎖、分岐または環状のアルキル基の具体例としては、例えば、一般式(1)において、R1~R10の具体例として例示した直鎖、分岐または環状のアルキル基を挙げることができる。
一般式(1-a)において、X1~X6で表される直鎖、分岐または環状のアルコキシ基の具体例としては、例えば、一般式(1)において、R1~R10の具体例として例示した直鎖、分岐または環状のアルコキシ基を挙げることができる。
一般式(1-a)において、X1~X6で表される置換または未置換のアリールオキシ基の具体例としては、例えば、一般式(1)において、R1~R10の具体例として例示した置換または未置換のアリールオキシ基を挙げることができる。
一般式(1-a)において、mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、より好ましくは、mが1で、且つnが2を表し、あるいはmおよびnが同時に2を表し、あるいはmが1で、且つnが3を表す。
尚、mが2または3を表す時には、複数のY1およびY2は同一の基であってもよく、異なる基であってもよい。
また、nが2または3を表す時には、複数のZ1およびZ2は同一の基であってもよく、異なる基であってもよい。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、一般式(1)で表される化合物は、例えば、一般式(3)と一般式(5)で表される化合物を反応させることにより、あるいは一般式(2)と一般式(6)で表される化合物を反応させることにより、製造することができる〔例えば、J.Org.Chem.,57、3278(1992)、Dyes and Pigments、21、227(1993)に記載の方法に従って製造することができる〕。
係る有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶媒、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クメン、プソイドクメン、テトラリン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、例えば、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数種を併用してもよい。
より好ましくは、アルコール系溶媒の存在下で実施することが好ましく、アルコール系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒の存在下で実施することがより好ましい。
また、反応は、大気雰囲気下で実施することができるが、一般には、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム)存在下で実施することが好ましい。
尚、反応は、常圧下で実施することができるが、所望により、減圧または加圧下条件で実施することも可能である。
また、反応中に副生する水を系外に除去しながら反応を実施することは好ましい。
一般式(2)、および一般式(3)で表される化合物はそれぞれ、式(4)で表される化合物1モルに対して、通常、0.5~2.0モル程度、好ましくは0.8~1.5モル程度使用することができる。
また、一般式(1)で表される化合物を、一般式(3)と一般式(5)で表される化合物から製造する場合には、一般式(3)で表される化合物は、一般式(5)で表される化合物1モルに対して、通常、0.5~2.0モル程度、好ましくは0.8~1.5モル程度使用することができる。
一般式(1)で表される化合物を、一般式(2)と一般式(6)で表される化合物から製造する場合には、一般式(2)で表される化合物は、一般式(6)で表される化合物1モルに対して、通常、0.5~2.0モル、好ましくは0.8~1.5モル程度使用することができる。
一般式(1)で表される化合物を製造するに際して、使用する反応装置の種類、形態に関しては特に限定するものではないが、一般には、槽型、管型、塔型の反応装置を用いることができる。また、製造工程を、回分式(バッチ式)で実施することができ、さらには、連続的に実施することも可能である。
一般式(1)で表される化合物は、反応終了後、例えば、再結晶法、カラムクロマトグラフィー法などの精製方法、あるいはこれらの方法を併用して単離精製することができる。
尚、一般式(1)で表される化合物は、下記のような共鳴式で表される化合物であるが、該化合物の構造の記載に際しては、本明細書においては、便宜上、一般式(1)で表される一つの構造式を記載しているものである。
一般式(1)で表される化合物単独から成る近赤外線吸収材料は勿論であり、より好ましくは、一般式(1)で表される化合物と、高分子樹脂、分散剤、重合性単量体(オリゴマー)、重合開始剤、有機溶媒、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む近赤外線吸収材料である。
また、本発明の近赤外線吸収材料は、一般式(1)で表される化合物と、高分子樹脂、分散剤、有機溶媒および水からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する近赤外線吸材料である。
この他に、本発明の近赤外線吸収材料は、硬化剤、硬化促進剤、連鎖移動剤、酸化防止剤、レベリング剤、光吸収性化合物、光安定剤、紫外線吸収剤、無機微粒子、界面活性剤、消泡剤などの成分を含有していてもよい。
尚、高分子樹脂とは、熱可塑性高分子樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤、粘着剤、バインダー樹脂などが挙げられる。
また、重合性単量体(オリゴマー)とは、光重合性単量体、熱重合性単量体、さらには、光重合性オリゴマー、熱重合性オリゴマーを包含するものである。
また、近赤外線吸収材料において、一般式(1)で表される化合物は、均一に溶解された状態で使用することができ、さらには、分散状態で使用することもできる。
尚、分散状態で使用する場合には、一般式(1)で表される化合物の体積平均粒子径は、特に限定するものでは無いが、一般に、1nm~1000nm、より好ましくは、5nm~800nmである。
さらに、一般式(1)で表される化合物から成る近赤外線吸収材料は、例えば、腫瘍治療用感光性材料、レンズ、ゴーグルなどの遮蔽材料などにも有用である。
本発明のフィルタの用途は特に制限するものではないが、例えば、太陽光、または各種ディスプレイから発せられる近赤外領域の光(近赤外線)を遮蔽する熱線遮蔽フィルタ、
特定の波長領域の光を透過する光選択透過フィルタ、
例えば、カメラなどの撮像素子用の光学フィルタ、
例えば、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機電界発光ディスプレイなどの各種ディスプレイ用フィルタなどを挙げることができる。
これらのフィルタは、例えば、家屋の窓、車、飛行機、電車、宇宙船などの輸送機、各種撮像素子、各種ディスプレイ、各種センサーに装着して使用される。
尚、液晶ディスプレイにおいては、例えば、透過型、反射型などの各種態様に適用可能である。
これらの画像形成材料は、例えば、改ざん偽造防止用、改ざん防止用バーコード用、半導体レーザーを用いる光記録媒体用に有用である。
本発明のフィルタについて詳しく説明する。
本発明のフィルタは、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成り、より好ましくは、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成る近赤外線吸収材料から成るものである。
尚、一般式(1)で表される化合物は、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数種併用してもよい。勿論、一般式(1)で表される化合物としては、結晶は勿論であるが、無定型(アモルファス体)をも包含するものである。
本発明のフィルタの構成に関しては、特に限定するものではないが、一般には、基体(A)、透明粘着層(B)、機能性透明層(C)および/または透明導電層(D)から成るフィルタである。
(1)基体(A)から成るフィルタ(図1)
(2)基体(A)と透明粘着層(B)から成るフィルタ(図2)
(3)基体(A)と透明粘着層(B)と基体(A)から成るフィルタ(図3)
(4)機能性透明層(C)と基体(A)と機能性透明層(C)から成るフィルタ(図4)
(5)透明粘着層(B)から成るフィルタ(図5)
(6)基体(A)と機能性透明層(C)から成るフィルタ(図6)
(7)基体(A)、透明粘着層(B)と機能性透明層(C)から成るフィルタ(図7)
(8)基体(A)、透明粘着層(B)、機能性透明層(C)と透明導電層(D)から成るフィルタ(図8および図9)を挙げることができる。
本発明のフィルタは基体、透明粘着層、機能性透明層、透明導電層を構成する少なくとも1つの層、あるいは部材に、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成るものである。
例えば、上記(2)の構成を有するフィルタにおいては、一般式(1)で表される化合物は、基体または/および透明粘着層に含有されていてもよい。
例えば、上記(3)の構成を有するフィルタにおいては、一般式(1)で表される化合物は、基体または/および透明粘着層に含有されていてもよく、より好ましくは、一般式(1)で表される化合物は、透明粘着層に含有されている。
例えば、上記(4)の構成を有するフィルタにおいては、一般式(1)で表される化合物は、基体または/および機能性透明層に含有されていてもよく、より好ましくは、一般式(1)で表される化合物は、基体に含有されている。
基体は、フィルタの支持体として機能し、一般に、可視光域において、透明ガラス、グリーンガラス、透明高分子フィルムが用いられる。透明高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスチレン、ポリアリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素化芳香族ポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ビニル化合物の付加重合体、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニリデン化合物、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重体などのビニル化合物、またはフッ素系化合物の共重合体、ポリエチレンオキシドなどのポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。基体の厚さに関しては制限するものではないが、一般に、厚さが、10μm~20mmであり、好ましくは、20μm~10mmである。
本発明においては、基体の表面は、スパッタリング処理、コロナ処理、火炎処理、紫外線照射、電子線照射などのエッチング処理、あるいは下塗り処理が施されていてもよい。基体の少なくとも一方の主面にハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層となるハードコート膜としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂などが挙げられる。ハードコート層の厚さは、1~100μm程度である。また、ハードコート層には、一般式(1)で表される化合物が1種以上含有されていてもよい。
本発明において、透明粘着層は、任意の透明な粘着材(接着剤、粘着剤)から成る層である。透明粘着層は、例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVB)、エチレン-酢酸ビニル系接着剤(EVA)など、ポリビニルエーテル、飽和ポリエステル、メラミン樹脂などから形成される。尚、粘着材としては、シート状、または液体状のものが使用できる。
粘着材として、例えば、シート状の感圧型粘着材を使用する場合は、シート状粘着材を貼付け後、または接着剤の塗布後に、ラミネートして貼り合わせる。粘着材として、例えば、液体状の接着剤を使用する場合は、塗布、貼合わせ後に、室温または高温下で処理することにより、あるいは紫外線照射することにより硬化させて貼り合わせる。その塗布方法としては、例えば、スクリーン印刷法、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの公知の方法を挙げることができる。透明粘着層の厚さは、特に限定されるものではないが、一般に、0.5~500μmである。透明粘着層が形成される面、および貼合わされる面は、予め易接着コートまたはコロナ放電処理などの易接着処理されていることは好ましい。さらに、透明粘着層を介して貼合わせた後、貼合わせ時に部材間に混入した空気を、脱泡、または粘着材に固溶させて、さらには部材間の密着力を向上させる目的で、加圧、加温条件下で処理を施すことは好ましい。
尚、透明粘着層には、可塑剤を含有することもできる。
透明粘着層は、一般に、基体の少なくとも一方の面に設けられ、例えば、別の基体などに貼り合わせて用いられる。
本発明のフィルタにおいては、透明粘着層は、一層でもよく、さらに複数層設けることができる。
透明粘着層の少なくとも1つの層に、一般式(1)で表される化合物を含有させることができる。
本発明のフィルタには、該フィルタに対する設置方法や要求される機能に応じて、可視光線反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、近赤外線反射機能、ハードコート機能(耐摩擦機能)、帯電防止機能、防汚機能、ガスバリア機能、紫外線カット機能のいずれか一つ以上の機能を有し、且つ、可視光線を透過する機能性透明層が設けられる。
機能性透明層は、上記の各機能を一つ以上有する機能膜そのもの、あるいは機能膜を塗布法、印刷法、あるいは従来公知の各種成膜法により形成された支持体、さらには各機能を有する支持体を使用することができる。
支持体は、透明な支持体が好ましく、一般には、透明ガラス、グリーンガラス、透明高分子フィルムである。尚、透明高分子フィルムとしては、例えば、基体(A)で例示した透明高分子フィルムを挙げることができる。支持体の厚さに関しては特に制限するものではない。また、例えば、透明高分子フィルムから成る支持体に一般式(1)で表される化合物を含有させることもできる。
可視光線反射防止機能を有する機能性透明層は、反射防止膜を形成する支持体の光学特性を考慮し、光学設計により、反射防止膜の構成部材および各構成部材の膜厚を決定することができる。可視光線反射防止機能を有する機能性透明層としては、例えば、可視光域において屈折率が1.6以下のフッ素系透明高分子樹脂、フッ化マグネシウム、シリコン系樹脂、酸化珪素などの薄膜を、例えば、1/4波長の光学膜厚で単層形成したもの、あるいは屈折率の異なる金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物などから成る無機化合物薄膜、あるいはシリコン系樹脂やアクリル樹脂、フッ素系樹脂などから成る有機化合物薄膜を支持体から見て、高屈折率層、低屈折率層の順に2層以上積層したものがある。
このような近赤外線反射機能を有する膜としては、アルミ蒸着膜、貴金属薄膜、酸化インジウムを主成分とし酸化錫を少量含有させた金属酸化物微粒子を分散させた樹脂膜、または高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜などが挙げられる。
このような近赤外線反射機能を有する機能性透明層を有すると、近赤外線をさらに効果的に遮蔽することができる。
本発明では、近赤外線反射機能を有する層は、支持体の一方の片面に設けてもよく、両面に設けてもよい。
近赤外線反射機能を有する機能性透明層は、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜がより好ましい。
高屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができ、屈折率の範囲が通常1.7~2.5である材料が選択される。このような材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、または、酸化インジウム等を主成分とし、酸化チタン、酸化錫および/または酸化セリウムなどを少量(例えば、主成分に対し0~10質量%)含有させたものなどが挙げられる。
また、誘電体多層膜における高屈折率材料層と低屈折率材料層との合計の積層数は、5~60層、より好ましくは、6~50層である。
尚、無機化合物薄膜の成膜法は、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、湿式塗工法などの公知の方法を適用することができる。有機化合物薄膜の成膜法は、例えば、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの公知の方法を適用することができる。
防眩機能を有する機能性透明層は、一般に、0.1~10μm程度の微少な凹凸の表面状態を有する可視光域に対して透明な層のことである。防眩機能を有する機能性透明層は、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、または光硬化型樹脂に、シリカ、有機ケイ素化合物などの無機化合物粒子、あるいはメラミン、アクリルなどの有機化合物粒子を分散させてインク化したものを、例えば、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの方法によって支持体上に塗布、硬化させて形成することができる。係る無機化合物粒子、および有機化合物粒子の平均粒径は、一般に、1~40μmである。
また、防眩機能を有する機能性透明層は、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂を支持体上に塗布した後、所望のヘイズまたは表面状態を有する型を押しつけて、表面を凹凸に硬化させることにより形成することができる。防眩機能の指標となるヘイズ値は、一般に、0.5~20%である。
反射防止防眩機能を有する機能性透明層は、防眩機能を有する膜、あるいは防眩機能を有する支持体上に、反射防止膜を形成することにより調製することができる。反射防止防眩機能を有する機能性透明層の表面の可視光線反射率は、一般に、1.5%以下、好ましくは、1.0%以下であるように調製する。本発明のフィルタに耐擦傷性能を付加する目的で、機能性透明層がハードコート機能(耐摩擦機能)を有していることは好適である。ハードコート機能を有する機能性透明層は、ハードコート機能を有する膜、あるいは支持体上にハードコート膜を形成することによって調製することができる。ハードコート膜としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂などが挙げられる。ハードコート膜の厚さは、一般に、1~100μm程度である。
尚、必要とされるガスバリア機能は、一般に、透湿度で10g/m2・day以下である。ガスバリア機能を有する膜としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウムなど、またはこれらの混合物、またはこれらに他の元素を添加した金属酸化物薄膜、あるいはポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂などの各種樹脂から成る膜を挙げることができる。ガスバリア機能を有する膜の厚さは、金属酸化物薄膜の場合、一般に、10~200nmであり、樹脂の場合、一般に、1~100μmである。尚、ガスバリア機能を有する膜は、単層構造でもよく、あるいは多層構造であってもよい。また、水分に対してガスバリア機能を有する膜としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンと塩化ビニル、塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合物、フッ素系樹脂などの各種樹脂から成る膜を挙げることができる。
ディスプレイ用フィルタが、電磁波シールド体の形態の場合、基体の一方の主面上に透明導電層が形成される。本発明における透明導電層とは、単層または多層薄膜から成る透明導電層である。尚、電磁波シールド体においては、透明導電層と外部との電気的接続が必要あり、例えば、機能性透明層、透明粘着層などは、透明導電層の周縁部を残して、導通部を確保することが必要となる。単層の透明導電層としては、金属メッシュ、導電性格子状パターン膜などの導電性メッシュ、さらには金属薄膜や酸化物半導体薄膜などの透明導電性薄膜がある。多層薄膜から成る透明導電層としては、金属薄膜と高屈折率透明薄膜を積層した多層薄膜がある。金属薄膜と高屈折率透明薄膜を積層した多層薄膜は、銀などの金属の持つ導電性、およびその自由電子による近赤外線反射特性、および特定波長領域における金属による反射を高屈折率透明薄膜により防止できることから、導電性、近赤外線カット機能、可視光線透過率に関して好ましい特性を有している。電磁波シールド機能、近赤外線カット機能を有するディスプレイ用フィルタを得るためには、電磁波吸収のための高い導電性と電磁波反射のための反射界面を多く有する金属薄膜と、高屈折率透明薄膜を積層した多層薄膜から成る透明導電層は好ましい。高い可視光線透過率と低い可視光線反射率に加え、プラズマディスプレイに必要な電磁波シールド機能を有するには、透明導電層が、面抵抗が、一般に、0.01~30Ω/□、より好ましくは、0.1~15Ω/□、さらに好ましくは、0.1~5Ω/□である。また、透明導電層自体に、近赤外線カット機能を持たせることもでき、近赤外線波長領域、例えば、800~1100nmにおける光線透過率極小を、20%以下にすることができる。
一般式(1)で表される化合物を、本発明のフィルタに含有させる方法としては、例えば、以下の(ア)~(エ)の方法がある。
(ア)透明粘着材に添加して、透明粘着層に含有させる方法、
(イ)高分子樹脂に混練して含有させる方法、
(ウ)高分子樹脂または樹脂モノマーを含む有機溶媒に、一般式(1)で表される化合物を、分散または溶解させ、各種部材、各層上に、例えば、キャスティングする方法、
(エ)バインダー樹脂を含む有機溶媒に、一般式(1)で表される化合物を加え、塗料として各種部材、各層上にコーティングする方法、がある。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテルなどのアルコール系溶媒、
例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クメン、プソイドクメン、テトラリン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、エトキシエチルプロピオネート、γ-ブチロラクトンなどのエステル系溶媒、
例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、
例えば、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒、
例えば、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒、
例えば、ジメチルスルフォキサイド、スルフォラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの非プロトン性極性溶媒などの有機溶媒を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数種併用してもよい。
本発明のフィルタに含有される一般式(1)で表される化合物の量に関しては、特に制限するものではなく、フィルタの使用する目的に応じて、所望の量を使用することができる。
例えば、上記(ア)の方法においては、一般式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定するものではないが、一般に、透明粘着材に対して、10ppm~30質量%、好ましくは、10ppm~20質量%である。
また、(イ)および(ウ)の方法においては、一般式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定するものではないが、一般に、高分子樹脂または樹脂モノマーに対して、10ppm~30質量%、好ましくは、10ppm~20質量%である。
また、(エ)の方法においては、一般式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定するものではないが、一般に、バインダー樹脂に対して、10ppm~30質量%、好ましくは、10ppm~20質量%である。また、バインダー樹脂濃度は、塗料全体に対して、一般に、1~50質量%である。
また、本発明のフィルタの形状に関しては、特に制限するものではなく、例えば、平板状やフィルム状、波板状、球面状、ドーム状など様々な形状のものを包含するものである。
係る光吸収化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、可視領域、または近赤外領域に所望の吸収を有する化合物を挙げることができ、
例えば、公知のアントラキノン化合物、メチン化合物、アゾメチン化合物、オキサジン化合物、アゾ化合物、スチリル化合物、クマリン化合物、ポルフィリン化合物、テトラアザポルフィリン化合物、ジベンゾフラノン化合物、ジケトピロロピロール化合物、ローダミン化合物、キサンテン化合物、ピロメテン化合物などの可視領域に吸収を有する化合物、
例えば、公知のフタロシアニン化合物(例えば、金属フタロシアニン錯体)、ナフタロシアニン化合物(例えば、金属ナフタロシアニン錯体)、シアニン化合物、アントラキノン化合物、ジチオール化合物(例えば、ニッケルジチオール錯体)、ジイモニウム化合物、さらに、例えば、酸化タングステン系化合物(例えば、セシウム酸化タングステン)などの金属酸化物などの一般式(1)で表される化合物以外の近赤外領域に吸収を有する化合物を挙げることができる。
例えば、他の近赤外領域に吸収を有する化合物の使用量は、特に制限するものではないが、一般式(1)で表される化合物に対して、好ましくは、80質量%以下であり、より好ましくは、60質量%以下であり、さらに好ましくは、40質量%以下である。
また、本発明のフィルタは、所望に応じて、さらに紫外線吸収剤、酸化防止剤を含んでもよい。
係る紫外線吸収剤としては、特に限定するものではなく、例えば、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート系の紫外線吸収剤を挙げることができる。
酸化防止剤としては、特に限定するものではなく、例えば、フェノール系の酸化防止剤を挙げることができる。
本発明の画像形成材料について詳しく説明する。
本発明の画像形成材料、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成り、より好ましくは、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成る近赤外線吸収材料から成るものである。
尚、一般式(1)で表される化合物は、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数種併用してもよい。
勿論、一般式(1)で表される化合物としては、結晶は勿論であるが、無定型(アモルファス体)をも包含するものである。
本発明の画像形成材料において、一般式(1)で表される化合物は、分散状態で使用することは好ましい。
本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、1成分現像剤として単独で用いてもよく、あるいはキャリアと組み合わせた2成分現像剤として用いてもよい。キャリアとしては、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。この樹脂被覆層には導電粉などが分散されていてもよい。
また、本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料はバインダー樹脂を含有することができる。
代表的なバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸アルキル共重合体、スチレン-メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックスなどもバインダー樹脂として用いることができる。
また、負帯電用には、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤などが挙げられる。オフセット防止剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどが用いられる。
また、有機粒子としては、フッ化ビニリデン、メチルメタクリレート、スチレン-メチルメタクリレートなどを構成成分とする乳化重合体、あるいはソープフリー重合体などを挙げることができる。
《水性インクジェットインク》
本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、画像形成材料は、水を含有する水性インクの態様をとってもよい。また画像形成材料が水性インクである場合、インクの乾燥防止及び浸透性の向上のために、水溶性の有機溶媒をさらに含有してもよい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、純水などが挙げられる。
水溶性の有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール系溶媒、N-アルキルピロリドン類、酢酸エチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール系溶媒、メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物などのグリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。
使用される有機溶媒は1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
有機溶媒は、吸湿性、保湿性、一般式(1)で表される化合物の溶解度、浸透性、インクの粘度、氷点などを考慮して選択される。
インクジェットプリンター用インク中の有機溶媒の含有率としては、例えば、1~60質量%で調整する。
水性樹脂としては、水に溶解する水溶解性の樹脂、水に分散する水分散性の樹脂、コロイダルディスバーション樹脂、またはそれらの混合物が挙げられる。水性樹脂としては、例えば、アクリル系、スチレン-アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、フッ素系などの樹脂が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
水性樹脂としては、水に溶解する水溶解性の樹脂、水に分散する水分散性の樹脂、コロイダルディスバーション樹脂、またはそれらの混合物が挙げられる。水性樹脂としては具体的には、アクリル系、スチレン-アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、フッ素系などの樹脂が挙げられる。
また、本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、画像形成材料は、非水性インクジェットインクの態様をとってもよい。
画像形成材料が非水性インクの態様をとっている場合、媒体として非水系ビヒクルを含有してもよい。
非水系ビヒクルに使用される樹脂は、例えば、石油系樹脂、カゼイン、シエラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン/マレイン酸樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂などが挙げられる。非水系ビヒクルとして、光硬化性樹脂を用いてもよい。
例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クメン、プソイドクメン、テトラリン、アニソールなどの芳香族炭化水素系溶媒、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、エトキシエチルプロピオネートなどのエステル系溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、例えば、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒、
例えば、ジメチルスルフォキサイド、スルフォラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種を単独で使用してもよく、複数種併用してもよい。
また、本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、噴封ノズル部の閉塞やインク吐出方向の変化などが生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレン-アクリル酸樹脂、スチレン-マレイン酸樹脂などの水溶性樹脂を含有することもできる。
本発明の画像形成材料がサーマルプリンター用インク、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該画像形成材料はポリマーや有機溶媒を含有する油性インクの態様をとることができる。
ポリマーとしては、一般的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジンなどの天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などの熱可塑性樹脂、あるいはレゾール型フェノール樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂などが挙げられる。
また、有機溶媒としては、上記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶媒が挙げられる。
また本発明の画像形成材料は、安定化剤をさらに含有してもよい。
安定化剤は、励起状態の近赤外吸収化合物からエネルギーを受け取るものであり、有機近赤外吸収化合物の吸収帯よりも長波長側に吸収帯を有するものであることが好ましい。また、安定化剤は、一重項酸素による分解が起こり難く、本発明の一般式(1)で表される化合物と相溶性が高いことが好ましい。このような安定化剤としては、例えば、有機金属錯体化合物が挙げられ、中でもニッケル錯体化合物は好ましい。
以下、本発明の画像形成材料の製造方法の一例について説明する。
例えば、分散状態で使用する場合、一般式(1)で表される化合物と分散剤とを混合し、その混合液について顔料化処理を行う方法が挙げられる。
尚、分散剤としては、一般式(1)で表される化合物を分散できるものであればよく、公知の分散剤を使用することができる。
界面活性剤のような低分子型の分散剤も使用することができ、樹脂型分散剤のような高分子型の分散剤も使用することができる。
また、分散剤中の吸着基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基などの酸性基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩などの塩基性基、ヒドロキシル基などの中性基が挙げられるが、特に制限なく使用することができる。
本発明の一般式(1)で表される化合物、および該化合物を含む近赤外線吸収材料は、近赤外線吸収能が非常に高く、光熱変換材料として好ましく利用することができる。
一例として、レーザー溶着用材料が挙げられ、レーザー光を選択的に吸収し、局所的に発熱することで、基材である熱可塑性樹脂が溶融し、接合することができる。
他にも、レーザーマーキング用材料、昇温促進材料、インキの乾燥助剤としての利用も可能である。
一般式(1)で表される化合物、および該化合物を含む近赤外線吸収材料を高分子樹脂の溶着に用いれば、レーザーを照射することにより高分子樹脂同士の色調差を小さく接合することができ、また接面同士を確実に溶着させて十分な接合強度を得ることができる。
該高分子樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
高分子樹脂同士の接合は、従来、レーザーに対して透過性のある透過性高分子樹脂と、レーザーに対して吸収性のある吸収性高分子樹脂とを重ね合わせた後、前記透過性樹脂材側からレーザーを照射することにより、透過性高分子樹脂と吸収性高分子樹脂との当接面同士を加熱溶融させて両者を一体的に接合するレーザー溶着方法により行われている。
さらに、従来のレーザー溶着方法では、同種あるいは異なる種類の高分子樹脂の接合において、接合される高分子樹脂がレーザーに対して吸収性を有するものと吸収性を有さないものの2種類となるため、その色調に差が生じ、接合された高分子樹脂の使用用途に限界があった。
具体的には、レーザーに対して非吸収性の高分子樹脂は白色あるいは透明のレーザー透過色であり、吸収性の部材はカーボンブラックなどの黒色系のレーザー吸収色であるため、見た目の違和感を生じるようになっていた。
すなわち、このような異なる色の高分子樹脂を接合すると、見た目の接合力が弱く感じられるとともに、接合部が目立つという問題を有していた。
特に、透過性高分子樹脂同士、つまりは透明な高分子樹脂同士を接合することができる。
例えば、透過性高分子樹脂の接合したい箇所に、本発明の近赤外線吸収材料を塗工し、別の透過性高分子樹脂で、前記のように塗工した高分子樹脂層を挟み込み、一方からレーザーを照射すると、塗工した箇所のみレーザー光を吸収し、局所的、瞬間的に発熱し、高分子樹脂同士が溶融し接合できる。
この際、一般式(1)で表される化合物、および該化合物を含む近赤外線吸収材料は、不可視性が非常に高く、塗工箇所の色調の差が全く目立たない。また、近赤外線吸収能が高く、少量添加での強固な接合が可能となる。
他の方法として、透過性高分子樹脂自体に本発明の一般式(1)で表される化合物を練り込む方法も考えられるが、この方法でも塗工する方法と同様の効果が期待できる。つまり、一般式(1)で表される化合物、および該化合物を含む近赤外線吸収材料をレーザー溶着用途に利用すれば、高い意匠性を維持したまま、強固な接合を実現することができる。
窒素雰囲気下、式(2-1)で表される化合物37.8g(0.1モル)および式(4)で表される化合物5.7g(0.05モル)をトルエン(120ml)とn-ブタノール(80ml)の混合溶媒中、撹拌しながら、10時間還流させた。尚、反応中、副生した水は共沸蒸留により、系外に除去した。
その後、この固体を、N-メチルピロリドン(250ml)に室温で溶解した後、メタノール(150ml)を加え、析出した黒茶色固体を濾過し、メタノールで洗浄した。
この固体を減圧下で乾燥させて、例示化合物番号1のスクアリリウム化合物29.6g(収率71%)を製造した。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-3)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号3のスクアリリウム化合物を製造した(収率58%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-6)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号6のスクアリリウム化合物を製造した(収率70%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-7)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号7のスクアリリウム化合物を製造した(収率60%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-10)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号10のスクアリリウム化合物を製造した(収率72%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-12)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号12のスクアリリウム化合物を製造した(収率80%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-14)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号14のスクアリリウム化合物を製造した(収率68%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-16)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号16のスクアリリウム化合物を製造した(収率54%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-19)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号19のスクアリリウム化合物を製造した(収率74%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-20)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号20のスクアリリウム化合物を製造した(収率57%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-22)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号22のスクアリリウム化合物を製造した(収率48%)。
製造例1において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-23)で表される化合物(0.1モル)を使用した以外は、製造例1に記載の方法に従って、例示化合物番号23のスクアリリウム化合物を製造した(収率77%)。
窒素雰囲気下、式(6-25)で表される化合物24.4g(0.05モル)および式(2-1)で表される化合物18.9g(0.05モル)をトルエン(100ml)とn-ブタノール(60ml)の混合溶媒中、撹拌しながら、10時間還流させた。
尚、反応中、副生した水は共沸蒸留により、系外に除去した。
その後、この固体を、N-メチルピロリドン(250ml)に室温で溶解した後、メタノール(150ml)を加え、析出した黒茶色固体を濾過し、メタノールで洗浄した。
この固体を減圧下で乾燥させて、例示化合物番号25のスクアリリウム化合物31.1g(収率73%)を製造した。
製造例13において、式(6-25)で表される化合物を使用する代わりに、式(6-29)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号29のスクアリリウム化合物を製造した(収率62%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-30)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号30のスクアリリウム化合物を製造した(収率77%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-19)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号31のスクアリリウム化合物を製造した(収率65%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-20)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号34のスクアリリウム化合物を製造した(収率73%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-35)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号35のスクアリリウム化合物を製造した(収率53%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-36)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号36のスクアリリウム化合物を製造した(収率47%)。
製造例13において、式(2-1)で表される化合物を使用する代わりに、式(2-23)で表される化合物(0.05モル)を使用した以外は、製造例13に記載の方法に従って、例示化合物番号37のスクアリリウム化合物を製造した(収率55%)。
窒素雰囲気下、式(6-38)で表される化合物23.7g(0.05モル)および式(2-19)で表される化合物19.6g(0.05モル)をトルエン(100ml)とn-ブタノール(60ml)の混合溶媒中、撹拌しながら、10時間還流させた。
尚、反応中、副生した水は共沸蒸留により、系外に除去した。
その後、この固体を、N-メチルピロリドン(250ml)に室温で溶解した後、メタノール(150ml)を加え、析出した黒茶色固体を濾過し、メタノールで洗浄した。
この固体を減圧下で乾燥させて、例示化合物番号38のスクアリリウム化合物27.8g(収率65%)を製造した。
上記製造例で製造した各化合物の吸収極大波長は、テトラヒドロフラン溶媒中で測定したところ、800nm付近に吸収極大を有していた。
その内幾つかの化合物の吸収極大波長を、第1表に示した。
尚、吸収特性は、日立ハイテクノロジー社製の分光光度計(U-4100)を用いて測定した。
(実施例1)
環状オレフィン系樹脂(ゼオノア1020R、日本ゼオン株式会社製)100g、例示化合物番号1の化合物0.1g、およびシクロヘキサンとトルエンの3:7(質量比)混合溶液を加えて、樹脂濃度が20質量%の溶液を得た。
次いで、得られた溶液を平滑なガラス板上にスピンコートし、60℃で20分間乾燥し、さらに減圧下80℃で2時間乾燥し、近赤外線吸収フィルタを作製した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、2.8μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
近赤外線吸収フィルタを80℃で40時間保存し、試験前と試験後の極大吸収波長における吸光度変化を測定し、色素の残存率を算出することにより耐熱性を評価した。
尚、残存率は、以下の式、
残存率=(光照射後の吸光度)÷(光照射前の吸光度)×100
を用いて算出した。
残存率が高いほど、耐熱性に優れていることを示している。尚、吸収特性は、日立ハイテクノロジー社製の分光光度計(U-4100)を用いて測定した。
実施例1において、例示化合物番号1の化合物を使用する代わりに、例示化合物番号6の化合物(実施例2)、例示化合物番号12の化合物(実施例3)、例示化合物番号16の化合物(実施例4)、例示化合物番号19の化合物(実施例5)、例示化合物番号30の化合物(実施例6)、例示化合物番号37の化合物(実施例7)を使用した以外は、実施例1に記載の方法によりフィルタを作製し、評価した。尚、いずれの近赤外線吸収層の厚みは、2.8μmであった。この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
環状オレフィン系樹脂(APEL6015T、三井化学株式会社製)100g、例示化合物番号6の化合物0.1g、およびシクロヘキサンと塩化メチレンの3:7(質量比)混合溶液を加えることで、樹脂濃度が20質量%の溶液を得た。
次いで、得られた溶液を平滑なガラス板上にスピンコートし、60℃で20分間乾燥し、さらに減圧下80℃で2時間乾燥し、近赤外線吸収フィルタを作製した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、4.5μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
実施例8において、例示化合物番号6の化合物を使用する代わりに、例示化合物番号14の化合物(実施例9)、例示化合物番号22の化合物(実施例10)、例示化合物番号23の化合物(実施例11)、例示化合物番号31の化合物(実施例12)、例示化合物番号35の化合物(実施例13)を使用した以外は、実施例8に記載の方法によりフィルタを作製し評価した。尚、いずれの近赤外線吸収層の厚みは、4.5μmであった。この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
ポリカーボネート樹脂(ピュアエース、帝人株式会社製)100g、例示化合物番号6の化合物0.05g、例示化合物番号25の化合物0.05g、および塩化メチレンを加えて、樹脂濃度が20質量%の溶液を得た。
次いで、得られた溶液を平滑なガラス板上にスピンコートし、60℃で20分間乾燥し、さらに減圧下80℃で2時間乾燥し、近赤外線吸収フィルタを作製した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、1.5μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
ポリエステル樹脂(B-OKP2、大阪ガスケミカル社製)100g、例示化合物番号7の化合物0.05g、例示化合物番号29の化合物0.05g、およびシクロヘキサノンを加えて、樹脂濃度が20質量%の溶液を得た。
次いで、得られた溶液を平滑なガラス板上にスピンコートし、60℃で20分間乾燥し、さらに減圧下80℃で2時間乾燥し、近赤外線吸収フィルタを作製した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、2.5μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示す。
実施例1において、例示化合物番号1の化合物を使用する代わりに、式(a)で表される化合物(特開平10-36695号公報に記載の化合物)を使用した以外は、実施例1に記載の方法により近赤外線吸収フィルタを作製し、評価した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、2.8μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
実施例8において、例示化合物番号6の化合物を使用する代わりに、式(b)で表される化合物(特開2009-209297号公報に記載の化合物)を使用した以外は、実施例8に記載の方法により、近赤外線吸収フィルタを作製し、評価した。
尚、近赤外線吸収層の厚みは、4.5μmであった。
この近赤外線吸収フィルタの耐熱性試験を実施し、残存率を求めた。結果を第1表に示した。
各実施例、比較例で製造した近赤外線吸収フィルタにおいて、300~1000nmまでの吸収スペクトルにおいて、吸収極大波長の吸光度を1に規格化した際の、400~700nmの平均吸光度は、0.03以下であり、不可視性に優れたものであることが判った。
・透明粘着層の作製
トリエチレングリコール-ジ-2-エチルヘキサノエート40g、紫外線吸収剤として[2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール]1g、酸化防止剤として(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール)1gと、例示化合物番号19の化合物0.004gを混合し、さらに、分散剤としてリン酸エステル化合物0.001gを添加した後、水平型のマイクロビーズミルにて混合し、分散液を得た。
この分散液とポリビニルブチラール樹脂100gを、ミキシングロールで充分に混練し、透明粘着組成物を得た。
この透明粘着組成物を、クリアランス板(760μm)を介して、2枚のフッ素樹脂シートの間に挟み込み、150℃で30分間プレス成形し、厚み760μmの透明粘着層を作製し、縦30cm×横30cmの大きさに切断、加工した。
次いで、2枚のグリーンガラス〔JIS R3208(1998)に準拠、縦30cm×横30cm×厚み2mm〕の間に、得られた透明粘着層を挟み込み、真空ラミネーターにて90℃で30分間保持し、真空プレスし、積層体を得た。積層体において、ガラス板からはみ出た中間膜部分を切り落とし、合わせガラスを作製した。
・フィルタの評価
この合わせガラスを、部屋(縦2m×横2m×高さ2m)の窓ガラスの外気側に、全面貼り合わせ、真夏の午後12時から3時までの間の部屋の温度を測定したところ、最高温度は31℃であった。
尚、このフィルタを、7月~9月の3カ月間、同様の環境下で使用したが、熱線遮蔽効果に変化はなく、優れた耐候性を有していることが判明した。
実施例16において、例示化合物番号19の化合物を使用しなかった以外は、実施例16に記載の方法により、合わせガラスを作製し、この合わせガラスを、部屋(縦2m×横2m×高さ2m)の窓ガラス全面に貼り合わせ、真夏の午後12時から3時までの間の部屋の温度を測定したところ、最高温度は37℃であった。
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(厚さ:188μm)を基体とし、その一方の面に、PETフィルムから順に、ITO薄膜(膜厚:40nm)、銀薄膜(膜厚:11nm)、ITO薄膜(膜厚:95nm)、銀薄膜(膜厚:14nm)、ITO薄膜(膜厚:90nm)、銀薄膜(膜厚:12nm)、ITO薄膜(膜厚:40nm)の計7層の透明導電層を形成し、面抵抗2.2Ω/□の透明導電層を有する透明積層体を作製した。
酢酸エチル/トルエン(50:50質量%)溶媒に、例示化合物番号6の化合物、および式(c)で表される化合物を溶解させて希釈液とした。
尚、例示化合物番号6の化合物および式(c)で表される化合物は、乾燥した粘着材の中で、それぞれ1150(質量)ppm、1050(質量)ppm含有するように調製した。
一方、トリアセチルセルロースフィルム(厚さ:80μm)の一方の主面に、多官能メタクリレート樹脂に光重合開始剤を加え、さらにITO微粒子(平均粒子径:10nm)を分散させたコート液をグラビアコーターにて塗工し、紫外線硬化させて、導電性ハードコート膜(膜厚:3μm)を形成した。
反射防止フィルムの他方の主面に、アクリル系粘着剤と希釈液〔酢酸エチル/トルエン(50:50質量%)〕を塗工・乾燥させ、厚さ25μmの透明粘着層を形成し、さらに離型フィルムをラミネートした。
ロール状の透明積層体/粘着材/離型フィルムを、970mm×570mmの大きさに裁断し、ガラス製支持板に透明導電層面を上にして固定した。
さらに、ラミネーターを用いて、透明導電層の周縁部20mmが剥き出しになるように導通部を残して、内側だけに反射防止フィルムをラミネートした。
ガラス製支持板から外して、透明粘着層面に離型フィルムを有する電磁波シールド機能を有するディスプレイ用フィルタを作製した。
ディスプレイ用フィルタの電極部とプラズマディスプレイパネルのアース部を、導電性銅箔粘着テープを用いて接続し、ディスプレイ用フィルタを装着した表示装置を得た。
また、ディスプレイ用フィルタを装着したプラズマディスプレイは、周囲照度100lxの条件下における明所コントラスト比が、ディスプレイ用フィルタを形成される前が20であったのに対して、44に向上した。
また、赤外線リモートコントローラーを使用する電子機器として、家庭用VTRを、プラズマディスプレイに0.5mに近付けても、VTRは誤動作しなかった。
尚、ディスプレイ用フィルタを装着しない場合は、VTRをプラズマディスプレイから5m遠ざけても、VTRは誤動作した。
(微粒子の調製)
(実施例18)
例示化合物番号3の化合物(5g)、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸(1g)に、水(250g)を加えた。この液に、さらに0.1mmφのジルコニアビーズ(200g)を加え、遊星型ボールミルにて200rpmで5時間分散処理を行い、微細粒子からなる水分散液を調製した。
その後、この水分散液からジルコニアビーズを濾過、分離した。
水分散液中の例示化合物番号3の化合物の粒子径を、ナノトラックUPA粒度分析計(UPA-EX150、日機装社製)を用い測定した。その体積平均粒子径は、第2表に示した。
実施例18において、例示化合物番号3の化合物の代わりに、
例示化合物番号6の化合物(実施例19)、例示化合物番号10の化合物(実施例20)、例示化合物番号20の化合物(実施例21)、例示化合物番号34の化合物(実施例22)、例示化合物番号36の化合物(実施例23)、例示化合物番号38の化合物(実施例24)を使用した以外は、実施例18に記載の方法により、各化合物の微細粒子からなる水分散液を調製した。
各化合物の粒子径を、同様に測定した。その体積平均粒子径は、第2表に示した。
実施例18において、例示化合物番号3の化合物の代わりに、式(a)で表される化合物(特開平10-36695号公報に記載の化合物)を使用した以外は、実施例18に記載の方法により、式(a)で表される化合物の微細粒子からなる水分散液を調製した。化合物の粒子径を、同様に測定した。その体積平均粒子径は、第2表に示した。
実施例18において、例示化合物番号3の化合物を使用する代わりに、式(b)で表される化合物(特開2009-209297号公報に記載の化合物)を使用し、さらに分散処理時間を16時間にした以外は、実施例18に記載の方法により、式(b)で表される化合物の微細粒子からなる水分散液を調製した。化合物粒子径を、同様に測定した。その体積平均粒子径は、第2表に示した。
尚、分散処理時間が、5時間では、式(b)で表される化合物は、体積平均粒子径は1.5μm程度にしか微細化できなかった。
実施例18~24および比較例4~5で調製した各水分散液50gに、ポリエステル系ウレタン樹脂R9660(楠本化成製)10gを添加し、さらに水100gを加え、撹拌し、水性インクを作製した。
この水性インクを、市販のフォトマット紙上に、バーコーター(No.3)を用いて塗布し、60℃で、30分間乾燥させて、印刷画像サンプルを得た。
この印刷画像サンプルを、耐光性試験機(TOYOSEIKI社製「SUNTEST CPS+」)に入れ、24時間放置した。この際、放射照度47mW/cm2、300~800nmの広帯の光にて試験を実施した。
光照射前のそれに対する残存率を求め、耐光性を評価した。
なお、残存率の算出は、以下の式を用いて算出した。
耐光性試験前後の画像について、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x-rite939)を用いて測定を行い、式中のR(850nmにおける反射率)を求めた。
残存率=〔光照射後の(100-R)〕÷〔光照射前の(100-R)〕×100
を用いて算出した。
残存率が高いほど、耐光性に優れていることを示している。
さらに実施例18~24と比較例5より、一般式(1)で表される化合物は、式(b)で表される化合物に比べ、分散性がよく、短時間で容易に微粒子化されることが判明した。
21:基体(A)
22:透明粘着層(B)
31:基体(A)
32:透明粘着層(B)
43:機能性透明層(C)
52:透明粘着層(B)
61:基体(A)
63:機能性透明層(C)
72:透明粘着層(B)
73:機能性透明層(C)
81:基体(A)
82:透明粘着層(B)
83:機能性透明層(C)
84:透明導電層(D)
92:透明粘着層(B)
93:機能性透明層(C)
94:透明導電層(D)
Claims (4)
- 一般式(1)で表される化合物。
{式中、R1~R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立に、一般式(1-a)で表される基を表す
〔式(1-a)中、X1~X6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、Y1、Y2、Z1およびZ2はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す〕} - 一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種含有して成る近赤外線吸収材料。
{式中、R1~R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
環Aおよび環Bはそれぞれ独立に、一般式(1-a)で表される基を表す
〔式(1-a)中、X1~X6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表し、
mおよびnはそれぞれ独立に、1~3の整数を表し、Y1、Y2、Z1およびZ2はそれぞれ独立に、水素原子、あるいは直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す〕} - 請求項2記載の近赤外線吸収材料から成るフィルタ。
- 請求項2記載の近赤外線吸収材料から成る画像形成材料。
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