JP2017191908A - 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の他の実施形態は、上記有機薄膜を含む、有機エレクトロニクス素子に関する。
本発明の他の実施形態は、上記有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置に関する。
<有機エレクトロニクス材料>
本発明の実施形態において、有機エレクトロニクス材料は電荷輸送性ポリマーを含み、上記電荷輸送性ポリマーは、その分子内にベンジルアミン構造を有することを特徴とする。有機エレクトロニクス材料は、上記電荷輸送性ポリマーを1種、または2種以上含有してもよい。
電荷輸送性ポリマーは電荷を輸送する能力を有する。電荷輸送性ポリマーは、直鎖状であっても、又は、分岐構造を有していてもよい。電荷輸送性ポリマーは、好ましくは、電荷輸送性を有する2価の構造単位Lと、末端部を構成する1価の構造単位Tとを少なくとも含む。電荷輸送性ポリマーは、分岐部を構成する3価以上の構造単位Bを更に含んでもよい。電荷輸送性ポリマーは、各構造単位を、それぞれ1種のみ含んでいても、又は、それぞれ複数種含んでいてもよい。電荷輸送性ポリマーにおいて、各構造単位は、「1価」〜「3価以上」の結合部位において互いに結合している。
「ベンジルアミン構造」とは、アミンを基本骨格とする構造中に、アミンの窒素原子と芳香環とが、メチレン基(―CH2−)を介して連結した部分を少なくとも1つ有することを意味する。上記アミンの級数は、第1級、第2級、第3級のいずれでもよいが、第4級アミン(アンモニウム)は含まない。すなわち、「ベンジルアミン構造」とは、より具体的には、アミン構造(NR1R2R3)において、少なくともR1がベンジル基であり、R2及びR3がそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基である構造を意図する。
「ベンジルアミン構造を有する1価以上の構造単位」とは、先に説明したベンジルアミン構造から1以上の水素原子を除いた原子団を意味する。電荷輸送性ポリマーにおいて、ベンジルアミン構造を有する1価以上の構造単位(以下、「構造単位BA」と記載する)は、1価以上の結合部位において他の構造単位と結合している。
以下、構造単位BAについてより具体的に説明する。
(1価の構造単位BA)
1価の構造単位BAの具体例として、以下が挙げられる。一実施形態において、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位T1として、以下の構造単位を含むことが好ましい。
3価以上の構造単位BAは、6価以下であることが好ましく、3価又は4価であることが好ましい。3価又は4価の構造単位BAの具体例として、以下が挙げられる。一実施形態において、電荷輸送性ポリマーの分岐部を構成する3価以上の構造単位B1として、以下の構造単位を含むことが好ましい。
一実施形態において、電荷輸送性ポリマーは、それぞれ以下に例示する、2価の構造単位L2、1価の構造単位T2、及び3価以上の構造単位M2の少なくとも1つをさらに含むことができる。
構造単位L2は、電荷輸送性を有する2価の構造単位である。構造単位L2は、電荷を輸送する能力を有する原子団を含んでいればよく、特に限定されない。例えば、構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ビフェニル構造、ターフェニル構造、ナフタレン構造、アントラセン構造、テトラセン構造、フェナントレン構造、ジヒドロフェナントレン構造、ピリジン構造、ピラジン構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造、ジアザフェナントレン構造、フラン構造、ピロール構造、オキサゾール構造、オキサジアゾール構造、チアゾール構造、チアジアゾール構造、トリアゾール構造、ベンゾチオフェン構造、ベンゾオキサゾール構造、ベンゾオキサジアゾール構造、ベンゾチアゾール構造、ベンゾチアジアゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。芳香族アミン構造は、好ましくはトリアリールアミン構造であり、より好ましくはトリフェニルアミン構造である。
構造単位T2は、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位である。構造単位T2は、特に限定されず、例えば、置換又は非置換の、芳香族炭化水素構造、芳香族複素環構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。構造単位T2が構造単位L2と同じ構造を有していてもよい。一実施形態において、構造単位T2は、電荷の輸送性を低下させずに耐久性を付与するという観点から、置換又は非置換の芳香族炭化水素構造であることが好ましく、置換又は非置換のベンゼン構造であることがより好ましい。また、他の実施形態において、後述するように、電荷輸送性ポリマーが末端部に重合性官能基を有する場合、構造単位T2は重合可能な構造(例えば、ピロール−イル基等の重合性官能基)であってもよい。
構造単位B2は、電荷輸送性ポリマーが分岐構造を有する場合に、分岐部を構成する3価以上の構造単位である。構造単位B2は、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、好ましくは6価以下であり、より好ましくは3価又は4価である。構造単位B2は、電荷輸送性を有する単位であることが好ましい。例えば、構造単位B2は、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、縮合多環式芳香族炭化水素構造、及び、これらの1種又は2種以上を含有する構造から選択される。
一実施形態において、重合反応により硬化させ、溶剤への溶解度を変化させる観点から、電荷輸送性ポリマーは、重合性官能基を少なくとも1つ有することが好ましい。「重合性官能基」とは、熱及び/又は光を加えることにより、互いに結合を形成し得る官能基をいう。
電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造の例として、以下が挙げられる。但し、電荷輸送性ポリマーは、以下の部分構造を有するポリマーに限定されない。部分構造中、「L」は電荷輸送性を有する2価の構造単位、「T」は末端基を構成する1価の構造単位、「B」は分岐構造を構成する3価又は4価の構造単位を表す。「*」は、他の構造単位との結合部位を表す。以下の部分構造中、複数のLは、互いに同一の構造単位であっても、互いに異なる構造単位であってもよい。T及びBについても、同様である。
本発明の実施形態によれば、ベンジルアミン構造を有する1価以上の構造単位BAを含む電荷輸送性ポリマーを構成することによって、有機EL素子の発光寿命の向上を実現することが容易となる。このような効果を効果的に得る観点から、電荷輸送性ポリマーにおける構造単位BAの割合は、ポリマーの全構成単位を基準として、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上がさらに好ましい。ここで、構造単位BAの割合は、L1、T1、及びB1の合計を意味する。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Lの割合は、十分な電荷輸送性を得る観点から、全構造単位を基準として、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Lの割合は、構造単位T及び必要に応じて導入される構造単位Bを考慮すると、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。数平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、500以上が好ましく、1,000以上がより好ましく、2,000以上が更に好ましい。また、数平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、100,000以下がより好ましく、50,000以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。重量平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、1,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上が更に好ましい。また、重量平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、700,000以下がより好ましく、400,000以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーは、種々の合成方法により製造でき、特に限定されない。例えば、鈴木カップリング、根岸カップリング、園頭カップリング、スティルカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング等の公知のカップリング反応を用いることができる。鈴木カップリングは、芳香族ボロン酸誘導体と芳香族ハロゲン化物の間で、Pd触媒を用いたクロスカップリング反応を起こさせるものである。鈴木カップリングによれば、所望とする芳香環同士を結合させることにより、電荷輸送性ポリマーを簡便に製造できる。
有機エレクトロニクス材料は、ドーパントを更に含有してもよい。ドーパントは、有機エレクトロニクス材料に添加することでドーピング効果を発現させ、電荷の輸送性を向上させ得る化合物であればよく、特に制限はない。ドーピングには、p型ドーピングとn型ドーピングがあり、p型ドーピングではドーパントとして電子受容体として働く物質が用いられ、n型ドーピングではドーパントとして電子供与体として働く物質が用いられる。正孔輸送性の向上にはp型ドーピング、電子輸送性の向上にはn型ドーピングを行うことが好ましい。有機エレクトロニクス材料に用いられるドーパントは、p型ドーピング又はn型ドーピングのいずれの効果を発現させるドーパントであってもよい。また、1種のドーパントを単独で添加しても、複数種のドーパントを混合して添加してもよい。
有機エレクトロニクス材料は、電荷輸送性低分子化合物、他のポリマー等を更に含有してもよい。
電荷輸送性ポリマーの含有量は、良好な電荷輸送性を得る観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。100質量%とすることも可能である。
本発明の実施形態であるインク組成物は、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料と該材料を溶解又は分散し得る溶媒とを含有する。インク組成物を用いることによって、塗布法といった簡便な方法によって有機層を容易に形成できる。
溶媒としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を使用できる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;ペンタン、ヘキサン、オクタン等のアルカン;シクロヘキサン等の環状アルカン;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン等の芳香族炭化水素;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート等の脂肪族エーテル;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル等の脂肪族エステル;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられる。好ましくは、芳香族炭化水素、脂肪族エステル、芳香族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等である。
電荷輸送性ポリマーが重合性官能基を有する場合、インク組成物は、好ましくは、重合開始剤を含有する。重合開始剤として、公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を使用できる。インク組成物を簡便に調製できる観点から、ドーパントとしての機能と重合開始剤としての機能とを兼ねる物質を用いることが好ましい。そのような物質として、例えば、上記イオン化合物が挙げられる。
インク組成物は、更に、任意成分として添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、重合禁止剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤、難燃剤、酸化防止剤、還元防止剤、酸化剤、還元剤、表面改質剤、乳化剤、消泡剤、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
インク組成物における溶媒の含有量は、種々の塗布方法へ適用することを考慮して定めることができる。例えば、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、0.1質量%以上となる量が好ましく、0.2質量%以上となる量がより好ましく、0.5質量%以上となる量が更に好ましい。また、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、20質量%以下となる量が好ましく、15質量%以下となる量がより好ましく、10質量%以下となる量が更に好ましい。
本発明の実施形態である有機層は、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料又はインク組成物を用いて形成された層である。インク組成物を用いることによって、塗布法により有機層を良好に形成できる。塗布方法としては、例えば、スピンコーティング法;キャスト法;浸漬法;凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の有版印刷法;インクジェット法等の無版印刷法などの公知の方法が挙げられる。塗布法によって有機層を形成する場合、塗布後に得られた有機層(塗布層)を、ホットプレート又はオーブンを用いて乾燥させ、溶媒を除去してもよい。
本発明の実施形態である有機エレクトロニクス素子は、少なくとも上記実施形態の有機層を有する。有機エレクトロニクス素子として、例えば、有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。有機エレクトロニクス素子は、好ましくは、少なくとも一対の電極の間に有機層が配置された構造を有する。
本発明の実施形態である有機EL素子は、少なくとも上記実施形態の有機層を有する。有機EL素子は、通常、発光層、陽極、陰極、及び基板を備えており、必要に応じて、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等の他の機能層を備えている。各層は、蒸着法により形成してもよく、塗布法により形成してもよい。有機EL素子は、好ましくは、有機層を発光層又は他の機能層として有し、より好ましくは機能層として有し、更に好ましくは正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として有する。一実施形態において、有機層の形成は、先に説明したインク組成物を使用し、塗布法に従って良好に実施することができる。
図2に示す有機EL素子は、多層構造の素子であり、基板6の上に、陽極1、正孔注入層2、正孔輸送層7、発光層3、電子輸送層8、電子注入層4、及び陰極5をこの順に有している。一実施形態において、正孔注入層2及び正孔輸送層7の少なくとも一方は、本発明の一実施形態である有機層から構成される。
発光層に用いる材料として、低分子化合物、ポリマー、デンドリマー等の発光材料を使用できる。ポリマーは、溶媒への溶解性が高く、塗布法に適しているため好ましい。発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、熱活性化遅延蛍光材料(TADF)等が挙げられる。
正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一方を構成する材料として、本発明の実施形態である有機エレクトロニクス材料が挙げられる。一実施形態において、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方は、本発明の実施形態である有機エレクトロニクス材料から構成されることが好ましく、少なくとも正孔注入層が本発明の実施形態である有機エレクトロニクス材料から構成されることがより好ましい。例えば、有機EL素子が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔注入層として有し、さらに正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層には公知の材料を使用できる。また、例えば、有機EL素子が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔輸送層として有し、さらに正孔注入層を有する場合、正孔注入層には公知の材料を使用できる。
正孔注入層及び正孔輸送層に用いることができる公知の材料として、例えば、(芳香族アミン系化合物(例えば、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(α-NPD)などの芳香族ジアミン)、フタロシアニン系化合物、チオフェン系化合物(例えば、チオフェン系導電性ポリマー(たとえば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルホン酸塩)(PEDOT:PSS)等)等が挙げられる。)
電子輸送層及び電子注入層に用いる材料としては、例えば、フェナントロリン誘導体、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレン、ペリレンなどの縮合環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、キノキサリン誘導体、アルミニウム錯体等が挙げられる。また、本発明の実施形態である有機エレクトロニクス材料を使用することもできる。
陰極材料としては、例えば、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg/Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金が用いられる。
陽極材料としては、例えば、金属(例えば、Au)又は導電性を有する他の材料が用いられる。他の材料として、例えば、酸化物(例えば、ITO:酸化インジウム/酸化錫)、導電性高分子(例えば、ポリチオフェン−ポリスチレンスルホン酸混合物(PEDOT:PSS))が挙げられる。
基板として、ガラス、プラスチック等を使用できる。基板は、透明であることが好ましく、また、フレキシブル性を有することが好ましい。石英ガラス、光透過性樹脂フィルム等が好ましく用いられる。
有機EL素子の発光色は特に限定されない。白色の有機EL素子は、家庭用照明、車内照明、時計又は液晶のバックライト等の各種照明器具に用いることができるため好ましい。
本発明の実施形態である表示素子は、上記実施形態の有機EL素子を備えている。例えば、赤、緑及び青(RGB)の各画素に対応する素子として、有機EL素子を用いることで、カラーの表示素子が得られる。画像の形成方法には、マトリックス状に配置した電極でパネルに配列された個々の有機EL素子を直接駆動する単純マトリックス型と、各素子に薄膜トランジスタを配置して駆動するアクティブマトリックス型とがある。
N,N−ジベンジルアニリン(51.00g,186.6mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)50mLをナスフラスコに投入し、溶解した。この溶液の攪拌下で、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(33.21g,186.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液をゆっくりと滴下し、全量を投入後にさらに2時間攪拌した。析出物をろ過し、水で洗浄し、乾燥して白色の結晶を得た。真空中でさらに乾燥し、白色の結晶としてBA1を64.38g(182.8mmol)得た。収率は97.9%であった。
N,N−ビス(4−ブロモベンジル)アミン(4.44g,12.5mmol)、p−ブロモベンジルブロミド(3.28g,13.1mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.175g,0.54mmol)、ヘキサン(25mL)、水酸化カリウム(KOH)(12.5g,125mmol)、水(12.5mL)をナスフラスコに投入し、オイルバス中110℃で7時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、ヘキサン(50mL)を加えた後に、有機層を純水で3回洗浄した。有機層を三角フラスコに回収し、硫酸マグネシウム(無水)を加えてしばらく静置した。水酸化マグネシウムをろ別した後で、溶媒をロータリーエバポレーターで留去、さらに減圧下で乾燥して白色粉末を得た。ヘキサンから再結晶し、白色粉末としてBA2を1.90g(3.63mmol)得た。収率は29.0%であった。
BA2の合成で使用したN,N−ビス(4−ブロモベンジル)アミンをジベンジルアミン、p−ブロモベンジルブロミドを3,5−ジブロモベンジルブロミドにそれぞれ変えた以外は、BA2の合成と同様の処理を行い、白色粉末としてBA3を0.957g(2.15mmol)得た。収率は17.2%であった。
BA2の合成で使用したN,N−ビス(4−ブロモベンジル)アミンをジフェニルアミン、p−ブロモベンジルブロミドを3,5−ジブロモベンジルブロミドにそれぞれ変えた以外は、BA2の合成と同様の処理を行い、白色粉末としてBA4を0.725g(1.74mmol)得た。収率は13.9%であった。
BA2の合成で使用したN,N−ビス(4−ブロモベンジル)アミンをジシクロヘキシルアミンに変えた以外は、BA2の合成と同様の処理を行い、白色粉末としてBA5を1.41g(4.03mmol)得た。収率は32.3%であった。
BA2の合成で使用したp−ブロモベンジルブロミドを3,5−ジブロモベンジルブロミドに変えた以外は、BA2の合成と同様の処理を行い、白色粉末としてBA6を1.34g(2.23mmol)得た。収率は17.8%であった。
<ベンジルアミン部位を有するモノマー(BA7)の合成>
丸底フラスコに、BA3(4mmol)、ビスピナコラトジボロン(9.2mmol)、ジメトキシエタン(DME)(120mL)、ジクロロ(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)(Pd(dppf)2Cl2)(0.12mmol)、酢酸カリウム(CH3COOK)(17.6mmol)を加え、窒素下、90℃で7時間加熱攪拌した。室温(25℃)まで冷却後、水200mLを加え、酢酸エチルで抽出した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーと再結晶によって精製し、白色結晶としてBA7を1.13g(2.09mmol)得た。収率は52.3%であった。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、室温下、サンプル管にトリス(ジベンジリデンアセン)ジパラジウム(73.2mg、80μmol)を秤取り、アニソール(15mL)を加え、30分間攪拌した。同様に、サンプル管にトリス(t−ブチル)ホスフィン(129.6mg、640μmol)を秤取り、アニソール(5mL)を加え、5分間攪拌した。これらの溶液を混合し室温で30分間攪拌し触媒とした。すべての溶媒は30分以上、窒素バブルにより脱気した後、使用した。
三口丸底フラスコに、下記モノマーA(5.0mmol)、下記モノマーB1(2.0mmol)、下記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。30分攪拌した後、10%テトラエチルアンモニウム水酸化物水溶液(20mL)を加えた。すべての溶液は30分以上、窒素バブルにより脱気した後、使用した。この混合物を2時間、加熱還流した。ここまでの操作は窒素気流下で行った。
送液ポンプ :L−6050 (株)日立ハイテクノロジーズ
UV−Vis検出器:L−3000 (株)日立ハイテクノロジーズ
カラム :Gelpack(登録商標) GL−A160S/GL−A150S 日立化成(株)
溶離液 :THF(HPLC用、安定剤を含まない) 和光純薬工業(株)
流速 :1mL/min
カラム温度 :室温
分子量標準物質 :標準ポリスチレン
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC2(2.0mmol)、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA1(2.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー2の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー2の数平均分子量は、18,600、重量平均分子量は57,100であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC2(2.0mmol)、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA5(2.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー3の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー2の数平均分子量は、20,600、重量平均分子量は68,000であった。
三口丸底フラスコに、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA7(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー4の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー4の数平均分子量は、11,600、重量平均分子量は25,600であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、上記モノマーB1(1.0mmol)、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA2(1.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー5の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー5の数平均分子量は、10,300、重量平均分子量は23,000であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、下記モノマーB3(2.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー6の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー6の数平均分子量は、21,700、重量平均分子量は61,200であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、上記モノマーB3(2.0mmol)、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA5(2.0mmol)、上記モノマーC2(2.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー7の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー7の数平均分子量は、17,200、重量平均分子量は45,900であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA(5.0mmol)、上記モノマーB3(1.0mmol)、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA2(1.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー8の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー5の数平均分子量は、13,700、重量平均分子量は57,200であった。
三口丸底フラスコに、上記ベンジルアミン部位を有するモノマーBA7(5.0mmol)、上記モノマーB3(2.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、電荷輸送性ポリマー1の合成と同様にして、電荷輸送性ポリマー9の合成を行った。得られた電荷輸送性ポリマー9の数平均分子量は、17,200、重量平均分子量は60,100であった。
<電荷輸送性ポリマーを正孔注入層に含む有機EL素子>
(実施例1)
窒素雰囲気下で、電荷輸送性ポリマー2(10.0mg)、下記ドーパント1(0.5mg)、及びトルエン(2.3mL)を混合し、インク組成物を調製した。ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、インク組成物を回転数3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で220℃、10分間加熱して硬化させ、正孔注入層(30nm)を形成した。
実施例1に記載の有機EL素子において、正孔注入層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー2を、電荷輸送性ポリマー3に変えた以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。
実施例1に記載の有機EL素子において、正孔注入層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー2を、電荷輸送性ポリマー4に変えた以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。
実施例1に記載の有機EL素子において、正孔注入層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー2を、電荷輸送性ポリマー5に変えた以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。
実施例1に記載の有機EL素子において、正孔注入層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー2を、ベンジルアミン構造を含まない電荷輸送性ポリマー1に変えた以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。
(実施例5)
窒素雰囲気下で、電荷輸送性ポリマー2(10.0mg)、上記ドーパント1(0.5mg)、及びトルエン(2.3mL)を混合し、インク組成物を調製した。ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、インク組成物を回転数3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で220℃、10分間加熱して硬化させ、正孔注入層(30nm)を形成した。
実施例5の有機EL素子において、正孔輸送層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー7を、電荷輸送性ポリマー8に変えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子を作製した。
実施例5の有機EL素子において、正孔輸送層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー7を、電荷輸送性ポリマー9に変えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子を作製した。
実施例5の有機EL素子において、正孔輸送層の形成工程で使用した電荷輸送性ポリマー7を、ベンジルアミン構造を含まない電荷輸送性ポリマー6に変えた以外は、実施例5と同様にして、有機EL素子を作製した。
(実施例8)
窒素雰囲気下で、電荷輸送性ポリマー2(10.0mg)、上記ドーパント1(0.5mg)、及びトルエン(2.3mL)を混合し、インク組成物を調製した。ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、インク組成物を回転数3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で220℃、10分間加熱して硬化させ、正孔注入層(30nm)を形成した。
実施例8の白色有機EL素子における正孔注入層の形成工程において、電荷輸送性ポリマー2を電荷輸送性ポリマー1に変えたこと、及び正孔輸送層の形成工程において、電荷輸送性ポリマー7を電荷輸送性ポリマー6に変えたこと以外は、実施例8と同様にして白色有機EL素子を作製した。
2 正孔注入層
3 発光層
4 電子注入層
5 陰極
6 基板
7 正孔輸送層
8 電子輸送層
Claims (14)
- ベンジルアミン構造を有する電荷輸送性ポリマーを含有する、有機エレクトロニクス材料。
- 更にドーパントを含有する、請求項1に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記電荷輸送性ポリマーが、更に重合性官能基を有する、請求項1又は2に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記ドーパントがオニウム塩を含む、請求項2又は3に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された、有機薄膜。
- 請求項5に記載の有機薄膜を含む、有機エレクトロニクス素子。
- 請求項5に記載の有機薄膜を含む、有機エレクトロルミネセンス素子。
- 前記有機薄膜が正孔注入層である、請求項7に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 前記有機薄膜が正孔輸送層である、請求項7に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- フレキシブル基板を更に有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 樹脂フィルム基板を更に有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 請求項7〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示素子。
- 請求項7〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置。
- 請求項13に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置。
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