JP2017190486A - 触媒層、カソード、電解合成セル、膜電極接合体、有機化合物水素化装置及び水素化有機化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[式1]
ファラデー効率=水素化有機化合物生成に寄与した電子数/電解合成セルに通電した電子数
[1]
不飽和結合を有する被水素化有機化合物を電気化学的に水素化して水素化体を得るための触媒層であって、
触媒金属と有機高分子とを含み、
前記有機高分子が前記被水素化有機化合物中で単位質量当たりに吸収する前記被水素化有機化合物の質量をAとして、当該Aが0.1kg/kg以上100kg/kg以下である、触媒層。
[2]
前記有機高分子が前記水素化体中で単位質量当たりに吸収する前記水素化体の質量をBとして、A/Bで算出される膨潤係数Cが、1.5以上100以下である、[1]に記載の触媒層。
[3]
前記有機高分子が水中で単位質量当たりに吸収する水の質量をDとして、D/Aで算出される水膨潤係数Eが、0.7以下である、[1]又は[2]に記載の触媒層。
[4]
前記有機高分子1kgに対して、前記被水素化有機化合物0.1kg以上100kg以下を含有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の触媒層。
[5]
前記有機高分子1kgに対して、前記水素化体0.001kg以上33kg以下を含有する、[4]に記載の触媒層。
[6]
前記有機高分子1kgに対して、33kg以下の水を含有する、[4]又は[5]に記載の触媒層。
[7]
前記被水素化有機化合物の少なくとも一部又は全部が芳香族化合物である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の触媒層。
[8]
前記芳香族化合物が、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、トルエン、キシレン、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、トリフェニルメタン、トリフェニルエタン、ジベンジルトルエン、フェノール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン及びイソキノリンからなる群より選択される少なくとも一種である、[7]に記載の触媒層。
[9]
前記有機高分子が架橋構造を有する、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の触媒層。
[10]
前記有機高分子が、主鎖骨格に芳香環構造を有する、又は繰り返し単位の側鎖に芳香環構造を有する、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の触媒層。
[11]
前記有機高分子が、単量体構成単位としてスチレンとブタジエンとを含む共重合体である、[10]に記載の触媒層。
[12]
トルエンを溶媒として測定した前記有機高分子のゲル分率が、10質量%以上である、[9]〜[11]のいずれか一項に記載の触媒層。
[13]
多孔性を有する、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の触媒層。
[14]
前記触媒金属が、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、モリブデン、レニウム、タングステン、チタン、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、金、鉛及びランタノイドからなる群より選択される少なくとも一種を含む、[1]〜[13]のいずれか一項に記載の触媒層。
[15]
前記触媒金属が導電性の担体に担持された構造を有する、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の触媒層。
[16]
前記触媒金属及び/又は前記導電性の担体が、前記有機高分子で結着されている、[1]〜[15]のいずれか一項に記載の触媒層。
[17]
前記触媒金属及び前記導電性の担体が互いに接触したネットワーク構造を有し、当該ネットワーク構造が導電性を発現する、[1]〜[16]のいずれか一項に記載の触媒層。
[18]
前記触媒金属の質量と前記有機高分子の質量との比が1:10〜16:1の範囲である、[1]〜[17]のいずれか一項に記載の触媒層。
[19]
電解合成セルに用いられるカソードであって、[1]〜[18]のいずれか一項に記載の触媒層を活性層として有する、カソード。
[20]
前記触媒層を導電性基材上に有する、[19]に記載のカソード。
[21]
[19]又は[20]に記載のカソードと、水を酸化して酸素を発生させるためのアノードとを備える、電解合成セル。
[22]
電解合成セルに用いられる膜電極接合体であって、
[1]〜[18]のいずれか一項に記載の触媒層と、
非導電性かつ多孔性であり、かつ、前記触媒層と接する基材膜と、
を有する、膜電極接合体。
[23]
[22]に記載の膜電極接合体と、水を酸化して酸素を発生させるアノードとを備える、電解合成セル。
[24]
[21]又は[23]に記載の電解合成セルを備え、前記被水素化有機化合物を水素化する、有機化合物水素化装置。
[25]
[24]に記載の有機化合物水素化装置を用いて前記被水素化有機化合物を水素化する工程を有する、水素化有機化合物の製造方法。
[26]
[24]に記載の有機化合物水素化装置を少なくとも2つ以上用い、純度25%〜75%の水素化体を得るための第一の水素化工程と、純度90%〜99%の水素化体を得るための第二の水素化工程とを有する、[25]に記載の水素化有機化合物の製造方法。
[式2]
2H2O→O2+4H++4e-
[式3]
2H++2e-→H2
[式4]
C6H5CH3+6H++6e-→C6H11CH3
上記Aは、例えば、有機高分子を構成する単量体単位(本明細書において、「繰り返し単位」又は「単量体構成単位」ともいう。)の選択及び側鎖の選択等の分子設計や、後述する有機高分子のゲル分率等により上記範囲に調整することができる。より具体的には、例えば、後述するように前記被水素化有機化合物がトルエンであった場合なら、繰り返し単位に含まれる芳香環の量を増やすことで、Aの値は増加する傾向にあり、芳香環の量を減らすことで、Aの値は減少する傾向にあるため、芳香環の量によってAを上記範囲に調節することができる。
水膨潤係数Eは、例えば、繰り返し単位に含まれる親水性基、疎水性基の量を調整すること等により上記範囲に調整することができる。
上記含有量は、例えば、上述したAを調整する方法と同様の方法によって、上記範囲に調整することができる。
上記含有量は、例えば、上述したAを調整する方法と同様の方法によって、上記範囲に調整することができる。
本実施形態の触媒層は、被水素化有機化合物の少なくとも一部又は全部が芳香族化合物であることが好ましい。さらに、本実施形態の触媒層は、前記芳香族化合物がベンゼン、ナフタレン、アントラセン、トルエン、キシレン、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、トリフェニルメタン、トリフェニルエタン、ジベンジルトルエン、フェノール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン及びイソキノリンからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。また、これら芳香族化合物は1種単独で含まれていてもよく、2種以上の混合物であってもよい。また、被水素化有機化合物は、常温常圧で液体であるとより好ましい。液体を電解液として用いることで、昇温昇圧設備を用いることなく電解合成セルによる電気化学的水素化が可能となり、また水素キャリアとしての扱いも容易となる傾向にある。こうした観点から被水素化有機化合物はベンゼン、トルエン、キシレン、ジフェニルエタン又はキノリンであるとより好ましい。
本実施形態の触媒層は、前記有機高分子が架橋構造を有していることが好ましい。
架橋構造を有する場合、前記触媒層を前記被水素化有機化合物に浸漬した際に生じうる前記有機高分子の溶解を効果的に防止でき、触媒層の構造がより安定化する傾向にある。架橋処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、多官能の単量体を重合させて架橋させることができる。また重合のほかにも架橋する方法として、以下に限定されないが、例えば、電子線やγ線等の放射線照射による架橋や架橋剤による熱架橋等が挙げられる。
本実施形態の触媒層は、触媒活性の観点から、前記触媒金属が、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、モリブデン、レニウム、タングステン、チタン、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、金、鉛及びランタノイドからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
前記触媒金属及び/又は前記導電性の担体を前記有機高分子で結着する方法は、特に限定はされないが、例えば、後述する触媒インク塗布法により触媒層を形成する方法、前記触媒金属及び/又は前記導電性の担体の存在下において前記有機高分子を重合する方法等が挙げられる。
当該ネットワーク構造を得る方法は、特に限定されないが、例えば、後述する触媒インク塗布法が挙げられる。
またネットワーク構造による導電性の確認方法は特に限定されないが、例えば、簡便には触媒層にテスターの電極を接触させて抵抗値を測定する方法や、より厳密には、シート抵抗測定機などを用いてシート抵抗値や体積抵抗率を測定する方法、などが挙げられる。
本実施形態の電解合成セルに用いられるカソードは、本実施形態の触媒層を活性層として有する。また、本実施形態の電解合成セルに用いられるカソードは、本実施形態の触媒層を導電性基材上に有することが好ましい。前記導電性基材は特に限定されないが、その一例としてカーボンペーパーや、金属箔、金属板、カーボン成形体、エキスパンドメタル、金属メッシュ、多孔性金属、導電性酸化物焼結体、などが挙げられる。導電性基材上に触媒層を形成することで、無隔膜の電解合成セルを製作することが可能となる。
本実施形態の電解合成セルは、本実施形態のカソードと、水を酸化して酸素を発生させるためのアノードとを備える。前記電解合成セルの構成は特に限定されないが、その一例としては下記構成が挙げられる。本実施形態における触媒金属が本実施形態における担体上に担持されている触媒金属粒子と、本実施形態における有機高分子と、を含有する触媒層が、本実施形態における導電性基材上に形成されたカソードを有する。また前記導電性基材と外部回路を接続するための集電体と、本実施形態における導電性基材の表面に多孔性触媒層が形成されたアノードと、アノードと外部回路を接続するための集電体と、アノードとカソードを絶縁し内側に電解液を満たすための枠型形状を持った絶縁性スペーサーと、を含有する。これらがカソード集電体/カソード/スペーサー/アノード/アノード集電体の順にスタックされた無隔膜電解合成セル等が本実施形態の例として挙げられる。無隔膜の電解合成セルとすることで、隔膜由来の電圧損失を削減した、エネルギー的に高効率な電解合成セルを供給することが可能となる。
本実施形態の被水素化有機化合物を水素化する有機化合物水素化装置は、本実施形態の電解合成セルを備える。この装置により、水素化体濃度の高い被水素化体との混合液を原料としても、ファラデー効率の高い電解水素化が可能となる。
本実施形態に係る水素化有機化合物の製造方法は、本実施形態の有機化合物水素化装置を用いて前記被水素化有機化合物を水素化する工程を有する。この方法により、水素化体濃度の高い被水素化体との混合液を原料としても、ファラデー効率の高い電解水素化が可能となる。
本実施形態の水素化有機化合物の製造方法は、本実施形態の有機化合物水素化装置を少なくとも2つ以上用い、純度25%〜75%の水素化体を得るための第一の水素化工程と、純度90%〜99%の水素化体を得るための第二の水素化工程とを有することが好ましい。この方法により、工業的なスケールでの効率的な水素化有機化合物の製造を行うことが可能となる。
白金−ルテニウム担持カーボン触媒粒子(田中貴金属工業株式会社製、固体高分子型燃料電池用標準触媒、耐一酸化炭素被毒触媒標準品TEC61E54−Pt及びRu含有量54質量%(Pt:Ru=1:1.5)担持触媒(担体Ketjenblack EC)、以下「Pt/Ru−C触媒」ともいう。)1.21gを容量30mLのスクリュー管瓶に入れ、蒸留水(林純薬製)17.76mLを滴下した。この試料にカルボキシメチルセルロースナトリウム(関東化学株式会社製、以下「CMC」ともいう。)0.83gを添加した。ホモジナイザー(アズワン株式会社製、HOMOGENIZER Model AHG−160D、シャフトジェネレーターはアズワン株式会社製、HT1008)を用いてこの試料を2000rpmで2分、12000rpmで5分、27000rpmで5分の順に撹拌子Pt−Ru/C触媒を均一に分散させ(以下、この分散法を「標準分散法」ともいう)、触媒分散液1を得た。一方、この触媒分散液1に添加するスチレンブタジエン共重合体(以下「SB」ともいう。)ラテックス1は、下記のように調製した。まず、水63質量部を撹拌装置と温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器に入れた。さらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を仕込み、内温を90℃に昇温した。次いで、
スチレン : 57.0質量部
ブタジエン : 41.0質量部
アクリル酸 : 2.0質量部
t−ドデシルメルカプタン : 0.2質量部
を混合した単量体組成物と、
水 : 20質量部
ペルオキソ二硫酸ナトリウム : 1.2質量部
ラウリル硫酸ナトリウム : 0.1質量部
水酸化ナトリウム : 0.2質量部
を混合した開始剤系水溶液とを、それぞれ4時間及び5時間かけて一定の流速で添加した。添加終了後、90℃の温度をそのまま1時間保ったのち冷却した。次いで、水酸化ナトリウムを添加してpHを8とした。次に、スチームストリッピング法により未反応単量体を除去し、200メッシュの金網で濾過した。このラテックス分散体に水を添加して固形分濃度50質量%に調整してSBラテックス1を得たこのSBラテックス1に分散しているSBの粒径をレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA−920)で計測したところ、170nmであった。そしてSBラテックス1を触媒分散液1に0.74g滴下し、再びホモジナイザーを用いて再び標準分散法にて分散させ、以下の成分組成の触媒インク1を製作した。
Pt−Ru/C触媒 : 6.1質量%
SBラテックス1 : 3.8質量%
CMC : 0.61質量%
水 : 89.5質量%
(陰極側)SUS316板/PTFEセル/PTFE製ガスケット/陰極集電体11/シリコーンガスケット+拡散層12/膜電極接合体A1(触媒層13塗布側が陰極側)/PTFEガスケット3枚+陽極触媒電極15/陽極集電体16/PTFEガスケット/PTFEセル/SUS316板(陽極側)
SUS316板を使用して陰極セルを、アクリル板を使用して陽極セルを作製した。標準的なPEM型電解合成セルの構成である株式会社ケミックス製、小型SPE方式電気分解組立てキットPem Master(登録商標)(型番:PEM−004H2O)に使用されている膜電極接合体(陽陰極ともに白金担持カーボン触媒がNafionアイオノマーによって白金担持カーボン触媒が結着されている)をイオン交換膜及び陽陰極触媒層として採用し、膜電極接合体B2とした。また陽極集電体には株式会社ケミックス製Pem Master(登録商標)(型番:PEM−004)で使用されている水素極カーボンセパレータ(Oリング付)を採用した。陽極拡散層としては株式会社ケミックスより購入したカーボンシート(厚さ300μm)を使用した。
以上の部材を用いて、実施例1同様、下記順序でスタックし、ボルトで締め上げて電解合成セル2を製作した。電解合成セル2の部分模式図を図2に示す。なお、図2において、便宜上、各部材同士を離して示しているが、前述のとおり電解合成セル2を組み立てた状態において各部材は接触している。
(陰極側)SUS316セル/陰極集電体21/シリコーンガスケット+拡散層22/膜電極接合体B2/シリコーンガスケット+拡散層26/陽極集電体27/アクリルセル(陽極側)
1.48gのPt/Ru−C触媒を容量30mLのスクリュー管瓶に入れ、蒸留水(林純薬製)4.26mLとエタノール(関東化学性、特級)21.47mLの混合液を滴下した。この試料にアイオノマー分散液(デュポン社製、型番:Nafion(登録商標)DE2020、成分組成 アイオノマー:水:ノルマルプロパノール=22.5質量%:40質量%:37.5質量%)2.27mLを滴下した後、標準分散法にて分散させ、以下の成分組成の触媒インク2を製作した。
Pt−Ru/C触媒 : 5.9質量%
アイオノマー分散液 : 9.3質量%
水 : 17.0質量%
エタノール : 67.8質量%
膜電極接合体C3を用いた電解合成セル3は、実施例1と同様に、以上の各部材を、下記順序でスタックし、ボルトで締め上げて電解合成セル3を製作した。電解合成セル3の部分模式図を図3に示す。なお、図3において、便宜上、各部材同士を離して示しているが、前述のとおり電解合成セル3を組み立てた状態において各部材は接触している。
(陰極側)SUS316板/PTFEセル/PTFE製ガスケット/陰極集電体31/シリコーンガスケット+拡散層32/膜電極接合体C3(触媒層33塗布側が陰極側)/PTFEガスケット3枚+陽極触媒電極35/陽極集電体36/PTFEガスケット/PTFEセル/SUS316板(陽極側)
2:膜電極接合体B、21:陰極集電体、22:拡散層、23:触媒層、14:イオン交換膜、25:触媒層、26:拡散層、27:陽極集電体
3:膜電極接合体C、31:陰極集電体、32:拡散層、33:触媒層、34:多孔膜、35:陽極触媒電極、36:陽極集電体
50:カソード触媒層、51:導電性担体、52:触媒金属粒子、53:被水素化有機化合物を選択的に吸収する有機高分子、54:拡散層、55:電子、56:電解液、57:被水素化有機化合物分子、58:多孔膜、59:水素イオン
60:カソード触媒層、61:導電性担体、62:触媒金属粒子、63:イオン交換性アイオノマー、64:拡散層、65:電子、66:電解液、67:被水素化有機化合物分子、68:イオン交換膜、69:水素イオン
Claims (26)
- 不飽和結合を有する被水素化有機化合物を電気化学的に水素化して水素化体を得るための触媒層であって、
触媒金属と有機高分子とを含み、
前記有機高分子が前記被水素化有機化合物中で単位質量当たりに吸収する前記被水素化有機化合物の質量をAとして、当該Aが0.1kg/kg以上100kg/kg以下である、触媒層。 - 前記有機高分子が前記水素化体中で単位質量当たりに吸収する前記水素化体の質量をBとして、A/Bで算出される膨潤係数Cが、1.5以上100以下である、請求項1に記載の触媒層。
- 前記有機高分子が水中で単位質量当たりに吸収する水の質量をDとして、D/Aで算出される水膨潤係数Eが、0.7以下である、請求項1又は請求項2に記載の触媒層。
- 前記有機高分子1kgに対して、前記被水素化有機化合物0.1kg以上100kg以下を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記有機高分子1kgに対して、前記水素化体0.001kg以上33kg以下を含有する、請求項4に記載の触媒層。
- 前記有機高分子1kgに対して、33kg以下の水を含有する、請求項4又は5に記載の触媒層。
- 前記被水素化有機化合物の少なくとも一部又は全部が芳香族化合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記芳香族化合物が、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、トルエン、キシレン、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、トリフェニルメタン、トリフェニルエタン、ジベンジルトルエン、フェノール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン及びイソキノリンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項7に記載の触媒層。
- 前記有機高分子が架橋構造を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記有機高分子が、主鎖骨格に芳香環構造を有する、又は繰り返し単位の側鎖に芳香環構造を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記有機高分子が、単量体構成単位としてスチレンとブタジエンとを含む共重合体である、請求項10に記載の触媒層。
- トルエンを溶媒として測定した前記有機高分子のゲル分率が、10質量%以上である、請求項9〜11のいずれか一項に記載の触媒層。
- 多孔性を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記触媒金属が、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、モリブデン、レニウム、タングステン、チタン、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、金、鉛及びランタノイドからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記触媒金属が導電性の担体に担持された構造を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記触媒金属及び/又は前記導電性の担体が、前記有機高分子で結着されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記触媒金属及び前記導電性の担体が互いに接触したネットワーク構造を有し、当該ネットワーク構造が導電性を発現する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の触媒層。
- 前記触媒金属の質量と前記有機高分子の質量との比が1:10〜16:1の範囲である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の触媒層。
- 電解合成セルに用いられるカソードであって、請求項1〜18のいずれか一項に記載の触媒層を活性層として有する、カソード。
- 前記触媒層を導電性基材上に有する、請求項19に記載のカソード。
- 請求項19又は20に記載のカソードと、水を酸化して酸素を発生させるためのアノードとを備える、電解合成セル。
- 電解合成セルに用いられる膜電極接合体であって、
請求項1〜18のいずれか一項に記載の触媒層と、
非導電性かつ多孔性であり、かつ、前記触媒層と接する基材膜と、
を有する、膜電極接合体。 - 請求項22に記載の膜電極接合体と、水を酸化して酸素を発生させるアノードとを備える、電解合成セル。
- 請求項21又は23に記載の電解合成セルを備え、前記被水素化有機化合物を水素化する、有機化合物水素化装置。
- 請求項24に記載の有機化合物水素化装置を用いて前記被水素化有機化合物を水素化する工程を有する、水素化有機化合物の製造方法。
- 請求項24に記載の有機化合物水素化装置を少なくとも2つ以上用い、純度25%〜75%の水素化体を得るための第一の水素化工程と、純度90%〜99%の水素化体を得るための第二の水素化工程とを有する、請求項25に記載の水素化有機化合物の製造方法。
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