JP2017189135A - 乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法 - Google Patents

乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ラクトバチルス コリニフォルミス、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー、ラクトバチルス アセトトーレランス、ラクトバチルス シタッシ、ラクトバチルス ペロレンスほか合計27種類の特定の乳酸菌を同時に特異的に検出する。
【解決手段】 (a)、(b)、又は(c)に記載の塩基配列からなるプローブ群から選択された二以上のプローブを固定化したことを特徴とする乳酸菌検出用担体。
(a)配列番号1〜35の塩基配列からなるプローブ。
(b)配列番号1〜35の塩基配列に対し相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブ。
(c)上記プローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の乳酸菌を検出するための乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法に関する。
従来から、酸性飲料や酸性食品に対して、ある種の菌類が悪影響を及ぼすことが問題となっている。例えば、カビや酵母、特定の乳酸菌等が酸性飲料や酸性食品に混入すると、腐敗したり、風味を劣化させたりすることが知られている。一般に、カビや酵母と比べて乳酸菌は耐熱性が高いため、低温殺菌で処理しても生存する可能性があることから、酸性飲料や酸性食品における特定の乳酸菌の有無の検査は重要であった。
酸性飲料や酸性食品における特定の乳酸菌の有無の検査では、一般に、乳酸菌の菌種を判定するため、菌種毎に分離培養を行って、生理学的性質にもとづき1種類毎に判定が行われている。例えば、菌種毎に菌液を調製し、それぞれの菌種毎に数十種類の炭素源へ接種して生育した後の炭素源の色調変化にもとづき菌種の判定を行う方法がある。この方法では、分離培養工程が必要であり、また一定以上の菌数が必要である。このため、乳酸菌の有無の判定に最低1週間を要し、作業員の手間も非常に掛かるものであった。このように判定に時間がかかることは、迅速性が求められる飲食品の検査においては問題であった。
そこで、このような問題を解消するために、乳酸菌が有する遺伝子の一定領域をPCR(Polymerase Chain Reaction)法などによって増幅し、その増幅産物を電気泳動法やハイブリダイゼーション等で検出することにより、飲食品に特定の乳酸菌が存在しているか否かの判定を行う方法が提案されている。
具体的には、特許文献1に記載の方法によれば、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)などの乳酸菌をIn situハイブリダイゼーションによって検出できるとされている。また、特許文献2に記載の方法によれば、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)などの乳酸菌をプローブと被検試料に由来する核酸とのハイブリダイゼーションによって検出できるとされている。
特表2004−529662号公報 特許第4791958号公報
しかしながら、これら従来の方法では、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)、ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)、ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)、ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)、スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)、ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)、ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)、ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)、ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)、ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)、ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)、ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)、ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)、ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)、ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)、ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)、ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)、及び、ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)を同時に検出することはできなかった。
そこで、本発明者らは、これら27種類の乳酸菌を同時に特異的に検出可能なプローブを開発し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、27種類の特定の乳酸菌を同時に特異的に検出可能な乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の乳酸菌検出用担体は、以下の(a)、(b)、又は(c)に記載の塩基配列からなるプローブ群から選択された二以上のプローブを固定化した構成としてある。
(a)配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブ。
(b)配列番号1〜35に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブ。
(c)(a)又は(b)のプローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブ。
また、本発明の乳酸菌の検出方法は、検出対象の乳酸菌のDNAにおける標的領域をPCRにより増幅させて、増幅産物の有無を確認する工程を含む乳酸菌の検出方法であって、PCR用反応液に、配列番号36に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号37に示す塩基配列からなるリバースプライマーからなるプライマーセットと、試料とを含有させ、前記試料に、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)、ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)、ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)、ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)、スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)、ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)、ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)、ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)、ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)、ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)、ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)、ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)、ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)、ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)、ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)、ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)、ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)、及び、ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)の少なくともいずれかのDNAが含有されている場合、前記PCR用反応液を使用して、前記試料に含有されるDNAにおける標的領域を増幅させ、得られた増幅産物を、上記の乳酸菌検出用担体に滴下して、相補的な塩基配列を有するプローブと結合させる方法としてある。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「プローブ群」は、プローブの集合を意味しており、複数のプローブからなる場合のみを意味するものではなく、一のプローブからなるものを含めてプローブ群と称している。
本発明によれば、27種類の特定の乳酸菌を同時に特異的に検出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法において用いられるプローブの塩基配列(配列番号1〜19)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法において用いられるプローブの塩基配列(配列番号20〜35)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法において用いられるプライマーの塩基配列(配列番号36,37)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法を用いた乳酸菌の検出結果(蛍光強度のS/N比値)(配列番号1〜19,菌株1〜14)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法を用いた乳酸菌の検出結果(蛍光強度のS/N比値)(配列番号1〜19,菌株15〜28)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法を用いた乳酸菌の検出結果(蛍光強度のS/N比値)(配列番号20〜35,菌株1〜14)を示す図である。 本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法を用いた乳酸菌の検出結果(蛍光強度のS/N比値)(配列番号20〜35,菌株15〜28)を示す図である。
以下、本発明の乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の本実施形態及び後述する実施例の具体的な内容に限定されるものではない。
本実施形態の乳酸菌検出用担体は、以下の(a)、(b)、又は(c)に記載の塩基配列からなるプローブ群から選択された二以上のプローブを固定化したことを特徴とする。
(a)配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブ。
(b)配列番号1〜35に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブ。
(c)(a)又は(b)のプローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブ。
本実施形態の乳酸菌検出用担体により検出する対象の乳酸菌は、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)、ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)、ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)、ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)、スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)、ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)、ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)、ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)、ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)、ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)、ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)、ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)、ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)、ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)、ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)、ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)、ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)、及び、ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)の27種類である。
本実施形態の乳酸菌検出用担体に固定化される上記乳酸菌を検出するためのプローブは、図1〜図2に示す配列番号1〜35に示す塩基配列からなる核酸断片であり、いずれも16SrRNA遺伝子から選択されたものである。
配列番号1に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)を検出するためのプローブである。
配列番号2に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)を検出するためのプローブである。
配列番号3〜5に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)を検出するためのプローブである。
配列番号6に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)を検出するためのプローブである。
配列番号7に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)を検出するためのプローブである。
配列番号8〜9に示す塩基配列からなるプローブは、スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)を検出するためのプローブである。
配列番号10に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)を検出するためのプローブである。
配列番号11に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)を検出するためのプローブである。
配列番号12に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)を検出するためのプローブである。
配列番号13に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)を検出するためのプローブである。
配列番号14に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)を検出するためのプローブである。
配列番号15に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)を検出するためのプローブである。
配列番号16〜17に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)を検出するためのプローブである。
配列番号18〜19に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)を検出するためのプローブである。
配列番号20に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)を検出するためのプローブである。
配列番号21に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)を検出するためのプローブである。
配列番号22〜24に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)を検出するためのプローブである。
配列番号25に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)を検出するためのプローブである。
配列番号26に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)を検出するためのプローブである。
配列番号27〜28に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)を検出するためのプローブである。
配列番号29に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)を検出するためのプローブである。
配列番号30に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)を検出するためのプローブである。
配列番号31に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)を検出するためのプローブである。
配列番号32に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)を検出するためのプローブである。
配列番号33に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)を検出するためのプローブである。
配列番号34に示す塩基配列からなるプローブは、ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を検出するためのプローブである。
配列番号35に示す塩基配列からなるプローブは、ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)を検出するためのプローブである。
本実施形態の乳酸菌検出用担体は、
ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)を検出するための、配列番号1に示す塩基配列からなる第一のプローブ群、
ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)を検出するための、配列番号2に示す塩基配列からなる第二のプローブ群、
ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)を検出するための、配列番号3〜5に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第三のプローブ群、
ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)を検出するための、配列番号6に示す塩基配列からなる第四のプローブ群、
ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)を検出するための、配列番号7に示す塩基配列からなる第五のプローブ群、
スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)を検出するための、配列番号8〜9に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第六のプローブ群、
ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)を検出するための、配列番号10に示す塩基配列からなる第七のプローブ群、
ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)を検出するための、配列番号11に示す塩基配列からなる第八のプローブ群、
ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)を検出するための、配列番号12に示す塩基配列からなる第九のプローブ群、
ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)を検出するための、配列番号13に示す塩基配列からなる第十のプローブ群、
ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)を検出するための、配列番号14に示す塩基配列からなる第十一のプローブ群、
ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)を検出するための、配列番号15に示す塩基配列からなる第十二のプローブ群、
ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)を検出するための、配列番号16〜17に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十三のプローブ群、
ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)を検出するための、配列番号18〜19に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十四のプローブ群、
ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)を検出するための、配列番号20に示す塩基配列からなる第十五のプローブ群、
ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)を検出するための、配列番号21に示す塩基配列からなる第十六のプローブ群、
ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)を検出するための、配列番号22〜24に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十七のプローブ群、
ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)を検出するための、配列番号25に示す塩基配列からなる第十八のプローブ群、
ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)を検出するための、配列番号26に示す塩基配列からなる第十九のプローブ群、
ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)を検出するための、配列番号27〜28に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第二十のプローブ群、
ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)を検出するための、配列番号29に示す塩基配列からなる第二十一のプローブ群、
ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)を検出するための、配列番号30に示す塩基配列からなる第二十二のプローブ群、
ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)を検出するための、配列番号31に示す塩基配列からなる第二十三のプローブ群、
ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)を検出するための、配列番号32に示す塩基配列からなる第二十四のプローブ群、
ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)を検出するための、配列番号33に示す塩基配列からなる第二十五のプローブ群、
ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を検出するための、配列番号34に示す塩基配列からなる第二十六のプローブ群、及び、
ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)を検出するための、配列番号35に示す塩基配列からなる第二十七のプローブ群のプローブを固定化したものとすることが好ましい。
本実施形態の乳酸菌検出用担体に固定化される上記プローブは、いずれも18〜28塩基程度の長さであり、一般的なDNA合成装置により合成できる。後述する実施例で乳酸菌検出用担体に固定化した配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブは、いずれもDNA合成装置により合成したものを使用した。なお、後述する実施例でPCRに用いた配列番号36〜37に示す塩基配列からなるプライマーも22〜25塩基程度の長さであり、DNA合成装置により合成したものを使用した。
また、本実施形態における配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブは、当該配列そのものに限定されず、配列番号1〜35に示す塩基配列において1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加されたプローブを用いることができる。また、配列番号1〜35に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブを用いることもできる。また、これらのプローブや、配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブを用いることもできる。
なお、ストリンジェントな条件とは、特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。例えば、配列番号1に示す塩基配列からなるDNAに対して高い相同性(相同性が90%以上、好ましくは95%以上)を有するDNAが、配列番号1に示す塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAと、ハイブリダイズする条件が挙げられる。通常、完全ハイブリッドの溶解温度(Tm)より約5℃〜約30℃、好ましくは約10℃〜約25℃低い温度でハイブリダイゼーションが起こる場合をいう。ストリンジェントな条件については、J.Sambrookら,Molecular Cloning,A Laboratory Mannual,Second Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)、特に11.45節「Conditions for Hybridization of Oligonucleotide Probes」に記載されている条件等を使用することができる。
なお、図3に示す配列番号36〜37の塩基配列からなる各プライマーについても同様に、当該配列そのものに限定されず、配列番号36〜37に示す塩基配列において1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加されたプライマーであって、配列番号36〜37に示す塩基配列からなるプライマーを用いた場合と同一の領域を増幅できるものを用いることもできる。また、配列番号36〜37に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対して特異的にアニーリングできる核酸断片からなるプライマーであって、配列番号36〜37に示す塩基配列からなるプライマーを用いた場合と同一の領域を増幅できるものを用いることもできる。
本実施形態の乳酸菌検出用担体は、配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブを用いて、既存の一般的な方法で製造することができる。
例えば、本実施形態の乳酸菌検出用担体として貼り付け型のDNAチップを作成する場合は、DNAスポッターによりプローブをガラス基板上に固定化して、各プローブに対応するスポットを形成することにより作成することができる。また、合成型DNAチップを作成する場合は、光リソグラフィ技術により、ガラス基板上で上記配列を備えた一本鎖オリゴDNAを合成することにより作成することができる。さらに、基板はガラス製に限定されず、プラスチック基板やシリコンウエハー等を用いることもできる。また、基板の形状は平板状のものに限定されず、様々な立体形状のものとすることもでき、その表面に化学反応が可能となるように官能基を導入したものなどを用いることもできる。
本実施形態の乳酸菌検出用担体は、配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブの全部又は一部を固定化したものとすることができる。また、本実施形態の乳酸菌検出用担体は、配列番号1〜35に示す塩基配列において1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加されたプローブの全部又は一部を固定化したものとすることも、配列番号1〜35に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブの全部又は一部を固定化したものとすることもでき、これらのプローブ又は配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブの全部又は一部を固定化したものとすることもできる。
本実施形態の乳酸菌の検出方法は、検出対象の乳酸菌のDNAにおける標的領域をPCRにより増幅させて、増幅産物の有無を確認する工程を含む乳酸菌の検出方法であって、PCR用反応液に、配列番号36に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号37に示す塩基配列からなるリバースプライマーからなるプライマーセットと、試料とを含有させ、試料に上記の27種類の乳酸菌の少なくともいずれかのDNAが含有されている場合、PCR用反応液を使用して、試料に含有されるDNAにおける標的領域を増幅させ、得られた増幅産物を、上記の乳酸菌検出用担体に滴下して、相補的な塩基配列を有するプローブと結合させることを特徴とする。
乳酸菌からのDNAの抽出方法は、特に限定されないが、例えば次のように行うことができる。
まず、培養液を1mLずつ回収し、5000×gで、10分間の遠心分離を行う。次に、上清を廃棄し、得られた沈殿に、20mg/mL濃度のリゾチーム溶液(20mM Tris−HCl,pH8.0/2mM EDTA,1.2%TritonX−100)を加えて、37℃で30分間溶菌処理を行う。さらに、カラム精製を行うことにより、DNA抽出液を得ることができる。そして、このDNA抽出液をPCRにおいて使用する試料として用いることができる。
抽出したDNAとプライマーを用いて、増幅の標的とする遺伝子領域(増幅対象領域)をPCR法により増幅させる。
具体的には、図3に示すように、プライマーとして、配列番号36に示される塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号37に示される塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットを用いることによって、上記の27種類の乳酸菌のDNAにおける16SrRNA遺伝子を増幅させることができる。
PCR反応液としては、例えば、核酸合成基質、プライマーセット、核酸合成酵素、試料のDNA、緩衝液、及び残りの成分として水を含むものを好適に使用することができる。
また、PCRによる増幅産物の有無をDNAチップで特定する場合、PCRによって増幅産物に標識が付加される。標識の方法は特に限定されないが、蛍光標識を好適に用いることができる。
PCRで蛍光標識を行う場合、蛍光標識されたプライマーを用いて、末端のみが標識された増幅産物を生成することができる。また、蛍光標識された核酸合成基質を用いて、内部に標識が含まれた増幅産物を生成することもできる。いずれの場合も蛍光標識成分として、Cy5やCy3などを好適に用いることが可能である。
さらに、標識として、ジコキシゲニン、ビオチン、放射性同位体などの蛍光以外のその他の方式のものを用いることも可能である。
また、PCR反応を行う装置としては、一般的なサーマルサイクラーなどを用いることができる。
PCRの反応条件としては、例えば以下の通りに行うことができる。
(a)94℃ 2分、(b)94℃(DNA変性工程) 30秒、(c)63℃(アニーリング工程) 30秒、(d)72℃(DNA合成工程) 60秒((b)〜(d)を35サイクル)、(e)72℃ 3分
次に、増幅産物を本実施形態の乳酸菌検出用担体に滴下し、この乳酸菌検出用担体に固定化されたプローブにハイブリダイズした増幅産物の標識を検出することで、増幅産物の有無を確認する。これによって、検査対象の飲食品などに存在している乳酸菌を特定することができる。
標識の検出は、蛍光スキャニング装置など一般的な標識検出装置を用いて行うことができ、例えば東洋鋼鈑株式会社のBIOSHOT(登録商標)を用いて、増幅産物の蛍光強度を測定することにより行うことができる。測定結果は、S/N比(Signal to Noise ratio)値として得ることが好ましい。S/N比値にもとづいて、測定結果が陽性であるか陰性であるかを精度高く判定することができるためであり、一般にS/N比値が3以上の場合に、陽性と判定することができる。本明細書中に記載のS/N比値は、(メディアン蛍光強度値−バックグラウンド値)÷バックグラウンド値にて算出される。なお、標識としては蛍光に限定されず、その他のものを用いることもできる。
本実施形態の乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法によれば、上記の27種類の乳酸菌を特異的に識別できるプローブを用いることにより、これらの乳酸菌を同時に検出することができる。このため、本実施形態により、乳酸菌の存否を確認するための食品検査等において、これらの乳酸菌を迅速かつ精度高く検出することが可能である。
以下、本発明の実施形態に係る乳酸菌検出用担体、及び乳酸菌の検出方法の効果を確認するために行った試験について、具体的に説明する。
乳酸菌検出用担体としては、ジーンシリコン(登録商標)(東洋鋼鈑株式会社製)を用い、図1〜2に示される配列番号1〜35のプローブを固定化したものを使用した。各プローブは、シグマ アルドリッチジャパン株式会社により合成したものを使用した。また、各プローブの基板への固定化は、マイクロアレイヤーにより行った。
検出対象の乳酸菌としては、独立行政法人理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(Japan Collection of Microorganisms)及び独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジー本部 生物遺伝資源部門(NITE Biological Resource Center)から入手した菌株を使用した。具体的には、以下のように、27種類の乳酸菌について、28種類の菌株を使用した。
(1)ラクトバチルス コリニフォルミス JCM 1166
(2)ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー NBRC 3202
(3)ラクトバチルス アセトトーレランス JCM 3825
(4)ラクトバチルス シタッシ JCM 11552
(5)ラクトバチルス ペロレンス JCM 12534
(6)スポロラクトバチルス イヌリヌス NBRC 13595
(7)ラクトバチルス アシドフィルス NBRC 13951
(8)ラクトバチルス カメリア JCM 13995
(9)ラクトバチルス レニニ JCM 14279
(10)ラクトバチルス ベニ JCM 14280
(11)ラクトバチルス ヘルヴェティクス NBRC 15019
(12)ラクトバチルス スンキ JCM 15039
(13)ラクトバチルス カゼイ NBRC 15883
(14)ラクトバチルス ファーメンタム NBRC 15885
(15)ラクトバチルス ヒルガルディ NBRC 15886
(16)ラクトバチルス ホモヒオチイイ NBRC 15887
(17)ラクトバチルス パラカゼイ NBRC 15889
(18)ラクトバチルス サケイ NBRC 15893
(19)ラクトバチルス アントリイ JCM 15950
(20)ラクトバチルス シリギニス JCM 16155
(21)ラクトバチルス ウルツネンシス JCM 16177
(22)ラクトバチルス ポブジヒ JCM 18084
(23)ラクトバチルス バケイ JCM 18665
(24)ラクトバチルス ポルシネ JCM 19617
(25)ラクトバチルス サリヴァリゥス NBRC 102160
(26)ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー ラクティス NBRC 102622
(27)ロイコノストック メセンテロイデス NBRC 100496
(28)ロイコノストック メセンテロイデス NBRC 107766
DNAの抽出は、次のように行った。
まず、培養液を1mLずつ回収し、5000×gで、10分間の遠心分離を行った。次に、上清を廃棄し、得られた沈殿に、20mg/mL濃度のリゾチーム溶液(20mM Tris−HCl,pH8.0/2mM EDTA,1.2%TritonX−100)を加えて、37℃で30分間溶菌処理を行った。さらに、DNeasy Blood&Tissue Kit(株式会社キアゲン製)を用いて、カラム精製を行うことにより、DNA抽出液を得た。このDNA抽出液をPCRにおいて使用する試料とした。
プライマーセットとして、配列番号36に示される塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号37に示される塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットを用いた。このプライマーセットによる増幅対象領域は、16SrRNA遺伝子である。
PCR反応液としては、以下の組成のものを使用した。プライマーはライフテクノロジージャパン株式会社より合成した。それ以外は、タカラバイオ株式会社製である。
・緩衝液 10×Ex Taq Buffer(20mM Mg2+ plus) 5.0μl
・核酸合成基質 dNTP Mixture(dATP、dCTP、dGTP、dTTP各2.5mM) 4.0μl
・16SrRNA検出用フォワードプライマー(10μM)(Cy-5 labeled) 1.25μl
・16SrRNA検出用リバースプライマー (10μM)(Cy-5 labeled) 1.5μl
・核酸合成酵素 EX Taq(5U/μl) 0.25μl
・試料のDNA(10ng以上) 2.5μl
・滅菌水 35.5μl
(全量 50μl)
PCR法による遺伝子の増幅には、epグラジエント(エッペンドルフ株式会社製)を使用した。また、PCRの反応条件は、実施形態で説明したものと同一の次の条件で行った。
(a)94℃ 2分
(b)94℃ 30秒(DNA鎖の乖離工程)
(c)63℃ 30秒(アニーリング工程)
(d)72℃ 60秒(DNA合成工程)
(e)72℃ 3分
(b)〜(d)を35サイクル
次に、PCR増幅産物に緩衝液(3×SSCクエン酸+0.3%SDS)を混合し、上記乳酸菌検出用担体(DNAチップ)に滴下した。このDNAチップを45℃で1時間静置し、上記緩衝液を用いてハイブリダイズしなかったPCR産物をDNAチップから洗い流した。
そして、標識検出装置(BIOSHOT,東洋鋼鈑株式会社製)を用いて、DNAチップに固定化された各プローブにおける蛍光強度(プローブに結合した増幅産物の蛍光強度)を測定して、各プローブにおけるS/N比値を算出した。その結果を図4〜図7に示す。
これらの図において、配列番号1〜35に示される塩基配列からなる各プローブにおけるS/N比値は、検出対象の菌株について、いずれも3以上となっており、陽性と判断できる(図中の太枠で示す)。なお、全980箇所の判定において、偽陽性が生じているのは7箇所のみである(図中の破線枠で示す)。
したがって、これらのプローブは、それぞれの検出対象の乳酸菌を検出するために、99%以上の精度で有効に機能していることがわかる。
本発明は、以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態の乳酸菌検出用担体に固定化するプローブは、1種類につき1スポットずつに限定されるものではなく、それぞれのプローブを複数スポットずつ固定化しても良い。また、本実施形態の検出対象の乳酸菌以外の乳酸菌等を検出するためのその他のプローブが、本実施形態におけるプローブと共に本実施形態の乳酸菌検出用担体に固定化されていても良く、適宜変更することが可能である。
本発明は、食品検査、環境検査等において、特定の乳酸菌を同時に特異的に検出する場合に好適に利用することが可能である。

Claims (3)

  1. 以下の(a)、(b)、又は(c)に記載の塩基配列からなるプローブ群から選択された二以上のプローブを固定化したことを特徴とする乳酸菌検出用担体。
    (a)配列番号1〜35に示す塩基配列からなるプローブ。
    (b)配列番号1〜35に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブ。
    (c)(a)又は(b)のプローブに対して相補的な塩基配列からなるプローブ。
  2. ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)を検出するための、配列番号1に示す塩基配列からなる第一のプローブ群、
    ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)を検出するための、配列番号2に示す塩基配列からなる第二のプローブ群、
    ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)を検出するための、配列番号3〜5に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第三のプローブ群、
    ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)を検出するための、配列番号6に示す塩基配列からなる第四のプローブ群、
    ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)を検出するための、配列番号7に示す塩基配列からなる第五のプローブ群、
    スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)を検出するための、配列番号8〜9に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第六のプローブ群、
    ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)を検出するための、配列番号10に示す塩基配列からなる第七のプローブ群、
    ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)を検出するための、配列番号11に示す塩基配列からなる第八のプローブ群、
    ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)を検出するための、配列番号12に示す塩基配列からなる第九のプローブ群、
    ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)を検出するための、配列番号13に示す塩基配列からなる第十のプローブ群、
    ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)を検出するための、配列番号14に示す塩基配列からなる第十一のプローブ群、
    ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)を検出するための、配列番号15に示す塩基配列からなる第十二のプローブ群、
    ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)を検出するための、配列番号16〜17に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十三のプローブ群、
    ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)を検出するための、配列番号18〜19に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十四のプローブ群、
    ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)を検出するための、配列番号20に示す塩基配列からなる第十五のプローブ群、
    ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)を検出するための、配列番号21に示す塩基配列からなる第十六のプローブ群、
    ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)を検出するための、配列番号22〜24に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第十七のプローブ群、
    ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)を検出するための、配列番号25に示す塩基配列からなる第十八のプローブ群、
    ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)を検出するための、配列番号26に示す塩基配列からなる第十九のプローブ群、
    ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)を検出するための、配列番号27〜28に示す塩基配列からなるプローブの少なくともいずれかからなる第二十のプローブ群、
    ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)を検出するための、配列番号29に示す塩基配列からなる第二十一のプローブ群、
    ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)を検出するための、配列番号30に示す塩基配列からなる第二十二のプローブ群、
    ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)を検出するための、配列番号31に示す塩基配列からなる第二十三のプローブ群、
    ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)を検出するための、配列番号32に示す塩基配列からなる第二十四のプローブ群、
    ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)を検出するための、配列番号33に示す塩基配列からなる第二十五のプローブ群、
    ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を検出するための、配列番号34に示す塩基配列からなる第二十六のプローブ群、及び、
    ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)を検出するための、配列番号35に示す塩基配列からなる第二十七のプローブ群のプローブを固定化した
    ことを特徴とする請求項1記載の乳酸菌検出用担体。
  3. 検出対象の乳酸菌のDNAにおける標的領域をPCRにより増幅させて、増幅産物の有無を確認する工程を含む乳酸菌の検出方法であって、
    PCR用反応液に、配列番号36に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号37に示す塩基配列からなるリバースプライマーからなるプライマーセットと、試料とを含有させ、
    前記試料に、ラクトバチルス コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス デルブリッキー サブスピシー デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)、ラクトバチルス アセトトーレランス(Lactobacillus acetotolerans)、ラクトバチルス シタッシ(Lactobacillus psittaci)、ラクトバチルス ペロレンス(Lactobacillus perolens)、スポロラクトバチルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス カメリア(Lactobacillus camelliae)、ラクトバチルス レニニ(Lactobacillus rennini)、ラクトバチルス ベニ(Lactobacillus vini)、ラクトバチルス ヘルヴェティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス スンキ(Lactobacillus sunkii)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)、ラクトバチルス ホモヒオチイイ(Lactobacillus homohiochii)、ラクトバチルス パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス サケイ(Lactobacillus sakei)、ラクトバチルス アントリイ(Lactobacillus antri)、ラクトバチルス シリギニス(Lactobacillus siliginis)、ラクトバチルス ウルツネンシス(Lactobacillus ultunensis)、ラクトバチルス ポブジヒ(Lactobacillus pobuzihii)、ラクトバチルス バケイ(Lactobacillus backi)、ラクトバチルス ポルシネ(Lactobacillus porcinae)、ラクトバチルス サリヴァリゥス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)、及び、ロイコノストック メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)の少なくともいずれかのDNAが含有されている場合、
    前記PCR用反応液を使用して、前記試料に含有されるDNAにおける標的領域を増幅させ、
    得られた増幅産物を、請求項1又は2記載の乳酸菌検出用担体に滴下して、相補的な塩基配列を有するプローブと結合させる
    ことを特徴とする乳酸菌の検出方法。
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