JP2017188510A - 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板 - Google Patents

電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2017188510A
JP2017188510A JP2016074571A JP2016074571A JP2017188510A JP 2017188510 A JP2017188510 A JP 2017188510A JP 2016074571 A JP2016074571 A JP 2016074571A JP 2016074571 A JP2016074571 A JP 2016074571A JP 2017188510 A JP2017188510 A JP 2017188510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic device
base material
substrate
support
lines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016074571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6701565B2 (ja
Inventor
澤 周 介 金
Shusuke Kanazawa
澤 周 介 金
隆 佳 二連木
Takayoshi Nirengi
隆 佳 二連木
本 慎 也 藤
Shinya Fujimoto
本 慎 也 藤
江 充 孝 永
Mitsutaka Nagae
江 充 孝 永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016074571A priority Critical patent/JP6701565B2/ja
Publication of JP2017188510A publication Critical patent/JP2017188510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6701565B2 publication Critical patent/JP6701565B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】複数の素子を備える伸縮可能な電子デバイスを提供する。【解決手段】電子デバイス10は、基材20と、基材に設けられた複数の第1ラインX1〜Xmと、複数の第1ラインと交差する複数の第2ラインY1〜Ynと、第1ライン及び第2ラインに電気的に接続された素子30を備える。基材は、対応する第1ラインを支持する複数の第1部分20aと、対応する第2ラインを支持する複数の第2部分20bと、を少なくとも含む。素子は、隣り合う2つの第1部分と、隣り合う2つの第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域15に配置されている。基材は、単位領域のうち素子と重ならない部分に形成された穴23を有する。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、複数の素子を備える電子デバイス及びその製造方法に関する。また、本開示の実施形態は、電子デバイスを備える実装基板に関する。
近年、変形性を有する電子デバイスの研究がおこなわれている。例えば特許文献1は、フィルム上にマトリクス状に有機トランジスタ及び画素電極を設けることにより、丸めることができるディスプレイを構成することを提案している。また、例えば特許文献2は、マトリクス状に有機トランジスタが設けられたフィルムと、加えられる圧力に応じて抵抗値が変化する感圧導電体とを組み合わせて、人体の表面に取り付けることができる圧力センサを構成することを提案している。
特開2008−159935号公報 国際公開第2015/119211号パンフレット
変形性を有する電子デバイスの用途を拡大させるためには、電子デバイスが、曲げ可能であることに加えて、伸縮可能であることが好ましい。
本開示の実施形態は、このような点を考慮してなされたものであり、伸縮可能な電子デバイスを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、基材と、前記基材に設けられた複数の第1ラインと、前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ラインと、前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子と、を備え、前記基材は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されており、前記基材は、前記単位領域のうち前記素子と重ならない部分に形成された穴を有する、電子デバイスである。
本開示の一実施形態による電子デバイスにおいて、前記基材の前記穴は、前記基材を貫通する貫通孔を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による電子デバイスにおいて、前記基材の前記穴は、前記基材を貫通しない凹部を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による電子デバイスにおいて、前記単位領域の面積に対する、前記単位領域のうち前記穴が形成されている領域の面積の比率が、0.7以上であってもよい。
本開示の一実施形態は、基板と、基板に設けられた電子デバイスと、を備え、前記電子デバイスは、基材と、前記基材に設けられた複数の第1ラインと、前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ラインと、前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子と、を備え、前記基材は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されており、前記基材は、前記単位領域のうち前記素子と重ならない部分に形成された穴を有する、実装基板である。
本開示の一実施形態による実装基板において、前記基板は、可撓性を有していてもよい。
本開示の一実施形態による実装基板において、前記素子は、電極及び半導体層を含むトランジスタ素子を含み、前記実装基板は、前記トランジスタ素子の前記電極に電気的に接続された感圧体を更に備えていてもよい。
本開示の一実施形態は、支持体を準備する工程と、前記支持体上に、複数の穴が形成された基材を設ける基材準備工程と、前記基材のうち前記穴が形成されていない領域に、複数の第1ライン、前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ライン、並びに、前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子を形成する素子形成工程と、を備え、前記基材のうち前記穴が形成されていない領域は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されている、電子デバイスの製造方法である。
本開示の一実施形態による電子デバイスの製造方法において、前記素子形成工程の後、前記素子が形成された前記基材を前記支持体から分離する分離工程を更に備えていてもよい。
本開示の一実施形態による電子デバイスの製造方法において、前記支持体は、支持基板と、前記支持基板上に設けられた剥離層と、を備え、前記基材準備工程は、前記基材を、前記支持体のうち前記剥離層が形成されている側に設け、前記分離工程は、前記剥離層を溶解させる工程を含んでいてもよい。
本開示の実施形態によれば、伸縮可能な電子デバイスを提供することができる。
一実施の形態に係る電子デバイスを示す平面図である。 図1の電子デバイスを拡大して示す平面図である。 図2の電子デバイスをIII−III方向から見た断面図である。 図2の電子デバイスの一変形例を示す平面図である。 電子デバイスが伸縮する様子を示す図である。 電子デバイスを用いて圧力センサを構成する例を示す図である。 圧力センサの回路を示す図である。 電子デバイスを備える実装基板を示す図である。 電子デバイスを製造する製造装置を示す図である。 支持基板及び支持基板上に設けられた剥離層を備える支持体を準備する工程を示す図である。 支持体上に基材を設ける基材準備工程を示す図である。 基材上に素子を形成する素子形成工程を示す図である。 第1の変形例に係る電子デバイスを示す断面図である。 第2の変形例に係る電子デバイスを示す断面図である。 第2の変形例に係る電子デバイスを示す平面図である。
以下、本開示の実施形態に係る電子デバイスの構成及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」など用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基板」や「基材」は、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
以下、図1乃至図12を参照して、本開示の一実施の形態について説明する。
(電子デバイス)
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る電子デバイス10について説明する。図1は、電子デバイス10を示す平面図である。
電子デバイス10は、基材20、基材20の第1面21に設けられた複数の第1ラインX及び複数の第2ラインY、並びに、基材20の第1面21に設けられた複数のトランジスタ素子30を備える。複数の第1ラインX1〜Xmはそれぞれ、第1方向D1に沿って延びている。また、複数の第2ラインY1〜Ynはそれぞれ、第1方向D1に交差する第2方向D2に沿って延びている。このため、基材20の法線方向に沿って電子デバイス10を見た場合、電子デバイス10の領域は、図1に示すように、複数の第1ラインX及び複数の第2ラインYによって、マトリクス状に区画される。m及びnは、任意の正の整数である。複数のトランジスタ素子30はそれぞれ、複数の第1ラインX1〜Xmと複数の第2ラインY〜Ynとの交点に対応して設けられている。
本実施の形態において、複数の第1ラインX1〜Xmが延びる第1方向D1は、複数の第2ラインY1〜Ynが延びる第2方向D2に直交している。すなわち、第1方向D1と第2方向D2とが成す角度は90°である。しかしながら、第1方向D1と第2方向D2とが成す角度が90°に限られることはない。なお、以下の説明において、第1ラインX1〜Xmに共通する事項を説明する際には、第1ラインX1〜Xmを第1ラインXと記す場合がある。また、第2ラインY1〜Ynに共通する事項を説明する際には、第2ラインY1〜Ynを第2ラインYと記す場合がある。
後述するように、第1ラインXは、トランジスタ素子30のゲート電極に電気的に接続される。第1ラインXは、走査線、スキャンライン、ワードラインなどとも称されるラインである。また、第2ラインYは、トランジスタ素子30のソース電極に電気的に接続される。第2ラインYは、信号線、データライン、ビットラインなどとも称されるラインである。
図1に示すように、基材20は、第1ラインX及び第2ラインYを支持する網目状の部分を含む。具体的には、基材20は、第1方向D1に延びる複数の第1部分20a、及び、第2方向D2に延びる複数の第2部分20bを含む。第1部分20aは、対応する第1ラインXを支持する。また、第2部分20bは、対応する第2ラインYを支持する。本実施の形態において、隣り合う2つの第2部分20bと、隣り合う2つの第1部分20aとによって囲われた領域のことを、単位領域15と称する。上述の複数のトランジスタ素子30はそれぞれ、単位領域15の一部に配置されている。なお、本実施の形態においては、1つの単位領域15に1つのトランジスタ素子30が設けられる例を示すが、これに限られることはなく、1つの単位領域15に複数のトランジスタ素子30を設けてもよい。
また、基材20は、図1に示すように、単位領域15に位置し、トランジスタ素子30を支持する第3部分20cを更に含む。基材20の第3部分20cは、単位領域15の全域にわたっては広がらないように構成されている。言い換えると、基材20は、単位領域15のうちトランジスタ素子30と重ならない部分に形成された穴を有する。本実施の形態において、穴は、基材20の第1面21から第2面22へ貫通する貫通孔23である。
以下、図2及び図3を参照して、電子デバイス10の構成について詳細に説明する。図2は、電子デバイス10を拡大して示す平面図であり、図3は、図2の電子デバイス10をIII−III方向から見た断面図である。なお、図2においては、後述するゲート絶縁膜32及び絶縁層36を省略している。
(基材)
まず、基材20について詳細に説明する。図2において、符号W1は、第1方向D1における基材20の第2部分20bの幅を表し、符号W2は、第2方向D2における基材20の第1部分20aの幅を表す。また、符号L1は、隣り合う2つの第2部分20bの間の、第1方向D1における距離を表し、符号L2は、隣り合う2つの第1部分20aの間の、第2方向D2における距離を表す。上述の単位領域15は、隣り合う2つの第2部分20bと、隣り合う2つの第1部分20aとによって画定されるので、単位領域15は、L1×L2によって算出される面積15Sを有する四角形である。
幅W1、幅W2、距離L1、及び距離L2は、例えば、電子デバイス10を図1のような平面図として撮影することによって得られた画像に基づいて測定される。画像に基づいて幅や距離を測定するシステムとしては、例えば、Nikon社のCNC画像測定システム Nexiv VMR-3030を用いることができる。この場合、好ましくは、幅W1などの値として、複数の箇所において幅W1を測定した結果の平均値を用いる。例えば、同一の単位領域15において、幅W1を複数の箇所で、例えば少なくとも3箇所で測定する。更に、複数の単位領域15においてそれぞれ、複数箇所における幅W1の測定を実施する。このようにして得られた複数の測定結果の平均値を、幅W1の値として採用する。幅W2、距離L1、及び距離L2についても同様である。
幅W1などを測定する対象となる複数の単位領域15は、好ましくは、対象となる複数の単位領域15の中心点の間の距離が適切な値以上になるよう、決定される。例えば、はじめに、対象となる電子デバイス10を第1方向及び第2方向において2等分以上に分割する。例えば、150mm×150mmの面積を持つ電子デバイス10を、第1方向及び第2方向にそれぞれに仮想的に3分割して、50mm×50mmの面積を有する9つの領域に区画する。次に、9つの領域の中央に位置する単位領域15に関してそれぞれ、複数の箇所で、例えば3箇所で幅W1を測定する。この結果として得られる27個の測定結果の平均値を、対象となる電子デバイス10の幅W1の値とする。
幅W1及び幅W2は、例えば4μm以上且つ1000μm以下が好ましく、7μm以上且つ700μm以下が更に好ましい。
幅W1及び幅W2を4μm以上にすることにより、第1部分20a上に設けられる第1ラインXの幅、及び、第2部分20b上に設けられる第2ラインYの幅を十分に確保することができ、第1ラインX及び第2ラインYの配線抵抗を十分に低くすることができる。これによって、トランジスタ素子30を適切に電気的に駆動又は制御することができる。また、フォトリソグラフィーのような一般的な製造方法で第1ラインX及び第2ラインYを形成することが可能になる。
また、幅W1及び幅W2を1000μm以下にすることにより、トランジスタ素子30を駆動又は制御する回路における寄生容量が、回路の動作に支障をきたす程度に大きくなってしまうことを抑制することができる。
また、距離L1及び距離L2は、例えば30μm以上且つ10000μm以下が好ましく、50μm以上且つ5000μm以下が更に好ましい。
距離L1及び距離L2を30μm以上にすることにより、第2部分20bの幅W1及び第1部分20aの幅W2、並びに、第2部分20b上の第2ラインYの幅及び第1部分20a上の第1ラインXの幅を十分に確保することができる。このため、フォトリソグラフィーのような一般的な製造方法で第1ラインX及び第2ラインYを形成することが可能になる。
距離L1及び距離L2を10000μm以下にすることにより、トランジスタ素子30の分布密度を十分に確保することができる。このため、後述するように例えば電子デバイス10を用いて圧力センサを構成する場合に、圧力を測定する計測点の数を十分に確保することができる。
また、隣り合う2つの第2部分20bの間の、第1方向D1における距離L1に対する、第1方向D1における基材20の第2部分20bの幅W1の比率を表すW1/L1は、例えば0.005以上且つ0.5以下が好ましく、0.01以上且つ0.1以下が更に好ましい。同様に、隣り合う2つの第1部分20aの間の、第2方向D2における距離L2に対する、第2方向D2における基材20の第1部分20aの幅W2の比率を表すW2/L2は、例えば0.005以上且つ0.5以下が好ましく、0.01以上且つ0.1以下がさらに好ましい。
比率を0.005以上にすることにより、第1部分20a上に設けられる第1ラインXの幅、及び、第2部分20b上に設けられる第2ラインYの幅を十分に確保することができ、第1ラインX及び第2ラインYの配線抵抗を十分に低くすることができる。
また、比率を0.5以下にすることにより、トランジスタ素子30を駆動又は制御する回路における寄生容量が、回路の動作に支障をきたす程度に大きくなってしまうことを抑制することができる。
なお、幅W1及び幅W2は、同一であってもよく、若しくは、異なっていてもよい。同様に、距離L1及び距離L2は、同一であってもよく、若しくは、異なっていてもよい。同様に、比率W1/L1及び比率W2/L2は、同一であってもよく、若しくは、異なっていてもよい。
図2に示すように、第3部分20cは、第1部分20a及び第2部分20bに接続され、トランジスタ素子30を支持する四角形状の部分である。図2において、符号M1は、第1方向D1における第3部分20cの幅を表し、符号M2は、第2方向D2における第3部分20cの幅を表す。幅M1及び幅M2は、好ましくは、単位領域15の面積に対する第3部分20cの面積の比率が0.3以下になるよう、設定されている。例えば、単位領域15及び第3部分20cがいずれも四角形状を有し、距離L1及び距離L2が上述の範囲内の値である場合、幅M1及び幅M2は、例えば16.2μm以上且つ5400μm以下が好ましく、27μm以上且つ2700μm以下が更に好ましい。
幅M1及び幅M2は、例えば、Nikon社のCNC画像測定システム Nexiv VMR-3030を用いて、上述の幅W1、幅W2、距離L1、及び距離L2の場合と同様に測定され得る。
好ましくは、第3部分20cの幅M1は、上述の距離L1すなわち単位領域15の第1方向D1における幅の半分以下であり、10分の1以下であれば更に好ましい。また、好ましくは、第3部分20cの幅M2は、上述の距離L2すなわち単位領域15の第2方向D2における幅の半分以下であり、10分の1以下であれば更に好ましい。
好ましくは、単位領域15の面積15Sに対する、単位領域15のうち貫通孔23が形成されている領域の面積23Sの比率は、0.7以上である。このように面積23Sを設定することにより、電子デバイス10に伸縮性を持たせることができる。また、比率を0.7以上にすることにより、貫通孔23が形成されている領域の面積23Sを十分に確保し、これによって、電子デバイス10を伸縮させた場合に電子デバイス10が破損してしまうことを抑制することができる。より好ましくは、面積15Sに対する面積23Sの比率は、0.9以上である。これによって、より大きな伸縮動作に電子デバイス10が対応可能になる。本実施の形態において、面積23Sは、単位領域15の面積15Sから、M1×M2によって算出される第3部分20cの面積20Sを引くことによって算出され得る。
図3において、符号Tは、基材20の厚みを表す。基材20の厚みTは、例えば10μm以上且つ200μm以下が好ましく、20μm以上且つ200μm以下がさらに好ましい。
基材20の厚みTを10μm以上にすることにより、基材20の強度を確保し、これによって、電子デバイス10を伸縮させたときに基材20が降伏するまで変形してしまうことを抑制することができる。
また、基材20の厚みTを200μm以下にすることにより、基材20の十分な伸縮性を確保することができる。なお、基材20の第1部分20aの厚み、第2部分20bの厚み、及び第3部分20cの厚みは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
基材20の厚みTとしては、好ましくは、上述の幅W1などの場合と同様に、複数の箇所で基材20の端部の厚みを測定した結果の平均値を用いる。例えば、第1方向D1において少なくとも2箇所で基材20の第2部分20bの端部の厚みを測定し、且つ、第2方向D2において少なくとも2箇所で基材20の第1部分20aの端部の厚みを測定する。これらの測定結果の平均値を、基材20の厚みTとする。
各箇所における基材20の厚みは、例えば、マイクロメータを用いて測定することができる。マイクロメータとしては、例えば、ミツトヨ社製の高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25Mを用いることができる。
また、各箇所における基材20の厚みを、電子デバイス10の総厚みから、トランジスタ素子30単体の厚みを引くことによって算出してもよい。電子デバイス10の総厚みとは、トランジスタ素子30の厚み、及びトランジスタ素子30を支持する基材20の第3部分20cの厚みの合計である。電子デバイス10の総厚みは、例えば、ミツトヨ社製の高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25Mなどのマイクロメータを用いて測定することができる。トランジスタ素子30単体の厚みは、例えば、トランジスタ素子30の表面と基材20の第3部分20cの表面との間の段差として測定され得る。段差は、例えば、小坂研究所製の表面粗さ測定機 SE4000を用いて測定することができる。
基材20を構成する材料としては、貫通孔23が形成された基材20を伸縮させた場合に基材20が破断しない程度の柔軟性を有する材料が用いられる。例えば、基材20を構成する材料として、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリパラキシリレン樹脂などの樹脂材料を用いることができる。また、フォトリソグラフィー法によって貫通孔23を形成する場合、基材20を構成する材料として、上記の樹脂材料と光酸発生剤等とを混合して感光性を持たせた材料が用いられる。
(トランジスタ素子)
以下、基材20の第3部分20cに配置されるトランジスタ素子30について詳細に説明する。図3に示すように、トランジスタ素子30は、ゲート電極31、ゲート絶縁膜32、ソース電極33、ドレイン電極34、半導体層35、及び絶縁層36を含む。
図3に示すトランジスタ素子30は、いわゆるトップゲート型のトランジスタ素子である。この場合、ソース電極33、ドレイン電極34、及び半導体層35は、第3部分20cの第1面21に設けられる。また、ゲート絶縁膜32は、ソース電極33、ドレイン電極34及び半導体層35を覆うように設けられ、ゲート電極31は、ゲート絶縁膜32上に設けられる。また、絶縁層36は、ゲート電極31及びゲート絶縁膜32を覆うように設けられる。図示はしないが、トランジスタ素子30は、トランジスタ素子30の表面を構成するパッシベーション層など、その他の層を更に含んでいてもよい。
ゲート電極31は、第1ラインXに電気的に接続されている。例えば、図2に示すように、トランジスタ素子30は、ゲート電極31と対応する第1ラインXとを接続するように延びる第1接続ライン31aを含む。第1接続ライン31aは、第1方向D1において、ゲート電極31よりも小さい幅を有する。また、ソース電極33は、第2ラインYに電気的に接続されている。例えば、図2に示すように、トランジスタ素子30は、ソース電極33と対応する第2ラインYとを接続するように延びる第2接続ライン33aを含む。第2接続ライン33aは、第2方向D2において、ソース電極33よりも小さい幅を有する。なお、図示はしないが、ゲート電極31が直接的に第1ラインXに接続されていてもよい。同様に、ソース電極33が直接的に第2ラインYに接続されていてもよい。
図2に示すように、ドレイン電極34にドレインパッド34aが接続されていてもよい。この場合、図3に示すように、ゲート絶縁膜32及び絶縁層36のうちドレインパッド34aと重なる部分に開口部37を形成し、開口部37に、ドレインパッド34aに接続される貫通電極38を設けてもよい。貫通電極38は、後述するように、電子デバイス10を用いて圧力センサを構成する場合などに利用される。
ゲート電極31、ゲート絶縁膜32、ソース電極33、ドレイン電極34、絶縁層36及び貫通電極38を構成する材料としては、トランジスタ素子において用いられる公知の材料が用いられる。例えば、特開2010−79196号公報において開示されている材料を用いることができる。
半導体層35を構成する材料としては、無機半導体材料または有機半導体材料のいずれが用いられてもよいが、好ましくは有機半導体材料が用いられる。有機半導体材料は一般に、無機半導体材料に比べて低い温度で基材20上に形成され得る。このため、耐熱性の低い材料を用いて基材20を構成することが可能になる。また、印刷法等の塗布プロセスを用いて有機半導体材料を基材20上に形成することが可能になる。
有機半導体材料としては、ペンタセン等の低分子有機半導体材料や、ポリピロール類等の高分子有機半導体材料が用いられ得る。より具体的には、特開2013−21190号公報において開示されている低分子有機半導体材料や高分子有機半導体材料を用いることができる。ここで「低分子有機半導体材料」とは、例えば、分子量が10000未満の有機半導体材料を意味している。また「高分子有機半導体材料」とは、例えば、分子量が10000以上の有機半導体材料を意味している。
(本実施の形態の作用)
本実施の形態において、基材20は、上述のように、第1ラインX及び第2ラインYを支持する網目状の第1部分20a及び第2部分20bと、第1部分20a及び第2部分20bによって画定される単位領域15に設けられ、トランジスタ素子30を支持する第3部分20cと、を含む。また、単位領域15において、基材20のうち第3部分20c以外の部分には貫通孔23を形成している。この場合、基材20は、網目構造に起因する伸縮性を有することができる。具体的には、例えば図4に示すように、電子デバイス10に張力Sを加えた場合、基材20は、第1部分20aと第2部分20bとが成す角度θが変化することによって、伸縮することができる。なお、このような網目構造に起因する伸縮は、電子デバイス10に張力Sを加える前の状態における、第1部分20aが延びる第1方向D1と第2部分20bが延びる第2方向D2とが成す角度を二等分する第3方向D3において生じやすい。
また、本実施の形態によれば、基材20に貫通孔23を形成することにより、貫通孔23を形成しない場合に比べて、基材20の体積を低減することができる。このことも、基材20の伸縮性及び曲げ性を高めることに寄与する。
なお、上述の図2においては、第3部分20cが第1部分20a及び第2部分20bに直接的に接続される例を示したが、これに限られることはない。例えば図5に示すように、基材20は、第1部分20aと第3部分20cとを接続する第1接続部分20dを含んでいてもよい。この場合、上述の第1接続ライン31aは、第1接続部分20d上に設けられる。貫通孔23は、第1部分20aと第3部分20cとの間において第1接続部分20dに達するまで広がっており、このため、第1接続部分20dは、第1方向D1において、第3部分20cよりも小さな幅を有している。
第1接続部分20dを介して第1部分20aと第3部分20cとを接続することにより、第1部分20aの変形や変位が第3部分20cによって阻害されてしまうことを抑制することができる。これによって、基材20の伸縮性を更に高めることができる。
また、図5に示すように、基材20は、第2部分20bと第3部分20cとを接続する第2接続部分20eを含んでいてもよい。この場合、上述の第2接続ライン33aは、第2接続部分20e上に設けられる。貫通孔23は、第2部分20bと第3部分20cとの間において第2接続部分20eに達するまで広がっており、このため、第2接続部分20eは、第2方向D2において、第3部分20cよりも小さな幅を有している。
第2接続部分20eを介して第2部分20bと第3部分20cとを接続することにより、第2部分20bの変形や変位が第3部分20cによって阻害されてしまうことを抑制することができる。これによって、基材20の伸縮性を更に高めることができる。
図5に示す例において、貫通孔23の面積23Sは、近似的には、単位領域15の面積15Sから、M1×M2によって算出される第3部分20cの面積20Sを引くことによって算出され得る。
(圧力センサ)
以下、図6及び図7を参照して、本実施の形態による電子デバイス10の一応用例について説明する。ここでは、電子デバイス10を用いて圧力センサを構成する例について説明する。図6は、電子デバイス10を用いて構成された圧力センサを示す図である。また、図7は、圧力センサの回路を示す図である。
図6に示すように、電子デバイス10は、第1電極41、感圧体42及び第2電極43を更に備える。第1電極41は、トランジスタ素子30上に設けられ、且つトランジスタ素子30の貫通電極38に電気的に接続されている。感圧体42は、第1電極41上に設けられ、第2電極43は、感圧体42上に設けられている。
感圧体42は、感圧体42に加えられる圧力に応じて、圧力が加えられた方向における感圧体42の電気抵抗または静電容量が変化するよう構成されたものである。感圧体42としては、例えば、感圧体に加えられる圧力に応じて、圧力が加えられた方向ここでは厚み方向における感圧体の電気抵抗が変化するよう構成された、いわゆる感圧導電体が用いられ得る。感圧導電体は例えば、シリコーンゴムなどのゴムと、ゴムに添加されたカーボンなどの導電性を有する複数の粒子と、を含んでいる。
図6に示す圧力センサに圧力Fが加えられると、圧力Fを加えられた部分において、感圧体42が厚み方向において圧縮される。この結果、厚み方向において感圧体42内の粒子が互いに接触し、厚み方向における感圧体42の電気抵抗値が低くなる。このため、圧力Fが加えられた部分の感圧体42に接続されたトランジスタ素子30においては、ソース電極33およびドレイン電極34に流れる電流が増加する。このような圧力センサによれば、各トランジスタ素子30に流れる電流値を検出することにより、圧力センサに加えられている圧力Fの分布を算出することができる。
圧力センサをヘルスケア、スポーツ用品、建材等の分野において広く応用するためには、圧力センサを曲面に固定可能であることが重要であると考えられる。ここで、本実施の形態による電子デバイス10を用いた圧力センサによれば、基材20の網目構造に起因する伸縮性のため、曲面に対する圧力センサの固定のし易さを向上させることができる。
(実装基板)
以下、電子デバイス10を基板52に搭載して実装基板50を構成する例について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、実装基板50は、基板52と、基板52に設けられた電子デバイス10とを備える。図8に示す例によれば、基板52が電子デバイス10を支持するので、電子デバイス10が損傷してしまうことを抑制することができる。また、電子デバイス10の取り扱い性を高めることができる。実装基板50の用途は、例えば、ディスプレイ、圧力センサなどである。
基板52の表面がある程度の平坦性を有する限りにおいて、基板52が特に限られることはない。例えば、基板52は、ガラス板やステンレス板などである。また、基板52は、樹脂フィルムや、1mm以下の厚みを有する薄ガラスなど、可撓性を有する部材であってもよい。樹脂フィルムの材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ペンタセン、ポリカーボネート、ポリイミドなどである。なお、「可撓性」とは、室温例えば25℃の環境下で基板52を直径10mmのロール状の形態に巻き取った場合に、基板52に折れ目が生じない程度の柔軟性を意味している。「折れ目」とは、基板52に現れる変形であって、変形を元に戻すように基板52を逆向きに巻き取ったとしても元には戻らない程度の変形を意味している。
本実施の形態による電子デバイス10を備えた実装基板50によれば、基材20の網目構造により、実装基板50に伸縮性を持たせることができる。このため、ゴム材料で構成されたリストバンドのような伸縮性の可動部材などに、電子的な機能を備えた実装基板50を搭載することができる。従って、電子デバイス10の用途を広げることができ、また、電子的な機能を様々な部材に持たせることが可能になる。
(電子デバイスの製造方法)
以下、図9乃至図12を参照して、電子デバイス10の製造方法について説明する。ここでは、後述する支持体70上に電子デバイス10を形成し、次に、電子デバイス10を支持体70から分離することによって、電子デバイス10を得る例について説明する。
図9は、電子デバイス10を製造する製造装置60を示す図である。製造装置60は、支持基板72上に剥離層74を形成する剥離層形成部62と、剥離層74上に電子デバイス10を形成する電子デバイス形成部64と、電子デバイス10を支持体70から分離する分離部65と、を備える。
(支持体準備工程)
電子デバイス10の製造工程においては、まず、可撓性を有する支持基板72が巻き取られた巻回体72mを準備する。次に、巻回体72mから支持基板72を巻き出して、搬送方向P1に沿って支持基板72を搬送する。その後、支持基板72を搬送しながら、剥離層形成部62を用いて支持基板72上に剥離層74を形成する。このようにして、支持基板72と、支持基板72上に設けられた剥離層74と、を備える支持体70を準備する。図10は、支持体70の搬送方向P1に直交する、支持体70の幅方向P2における支持体70の断面図である。
支持基板72は、電子デバイス10の製造工程において電子デバイス10を支持する部材である。支持基板72を構成する材料としては、ガラス、金属、シリコンなどを用いることができる。
剥離層74は、電子デバイス10を支持基板72から分離する分離工程の際に、溶解用流体によって溶解される層である。溶解用流体に溶解可能である限り、剥離層74を構成する材料は特には限られない。例えば、溶解用流体が水成分を含む場合、剥離層74は、水成分に対する溶解性を有する無機化合物を含む。特に好ましくは、剥離層74は、潮解によって水成分に溶解する無機化合物の塩またはホウ素を有する化合物を含む。なお、塩とは、酸に含まれている水素イオンの全部または一部が金属イオンなどの陽イオンで置換された無機化合物のことである。水成分に対する溶解性を有する無機化合物の塩の例としては、塩酸の塩、ヨウ化水素酸の塩、フッ化水素酸の塩、臭化水素酸の塩、硫酸の塩、炭酸の塩、硝酸の塩などを挙げることができる。ホウ素を含む化合物としては、3酸化2ホウ素、4ホウ酸ナトリウム、ホウ砂、4ホウ酸カリウムを挙げることができる。
図10に示すように、支持体70は、剥離層74の一対の側部74eを覆う封止層76をさらに有していてもよい。これによって、電子デバイス10を支持体70から分離する前に何らかの処理液が支持基板72と剥離層74との間に浸入してしまうことを抑制することができる。このことにより、電子デバイス10を支持体70から分離する前に剥離層74が支持基板72から剥離してしまうことを抑制することができる。封止層76を構成する材料としては、酸化珪素など、剥離層74を構成する材料とは異なる材料を用いることができる。
(基材準備工程)
次に、図11に示すように、複数の貫通孔23が形成された基材20を支持体70上に設ける基材準備工程を実施する。例えば、はじめに、感光性を有する樹脂層を、コーティング法などによって支持体70上に設ける。次に、貫通孔23に対応したパターンで樹脂層を露光し、現像することにより、複数の貫通孔23が形成された基材20を得ることができる。その他の例としては、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法などによって、貫通孔23に対応したパターンで樹脂層を支持体70に印刷することにより、複数の貫通孔23が形成された基材20を得てもよい。
(素子形成工程)
次に、図12に示すように、基材20のうち貫通孔23が形成されていない領域に第1ラインX、第2ラインY及びトランジスタ素子30を形成する素子形成工程を実施する。
例えば、はじめに、基材20上に導電層を設け、次に、導電層をパターニングし、これによって、基材20上に第2ラインY、ソース電極33及びドレイン電極34を形成する。導電層は、例えば、銀、銅、アルミニウムやそれらの合金などの金属材料や、酸化物導電材料などを含む層である。
次に、ソース電極33とドレイン電極34との間に半導体層35を設ける。その後、ソース電極33、ドレイン電極34及び半導体層35の上にゲート絶縁膜32を設ける。また、ゲート絶縁膜32の上に導電層を設け、次に、導電層をパターニングして、ゲート絶縁膜32上にゲート電極31を形成する。ゲート電極31用の導電層から更に第1ラインXを形成してもよい。なお、第1ラインXと第2ラインYとが交差する部分においては、第1ラインXと第2ラインYとの間にゲート絶縁膜32を設ける。
その後、ゲート電極31及びゲート絶縁膜32の上に絶縁層36を設ける。また、絶縁層36上にパッシベーション層を設けてもよい。また、ゲート絶縁膜32及び絶縁層36に開口部37を形成し、開口部37に貫通電極38を設けてもよい。
(分離工程)
次に、分離部65を用いて電子デバイス10を支持体70から分離する分離工程を実施する。図9に示すように、分離部65は、搬送方向P1における剥離層74の先端部74dに向けて溶解用流体68を吐出する吐出部67と、溶解用流体68が剥離層74の先端部74dに接触する位置において支持体70及び電子デバイス10にそれぞれ接する一対のローラー66と、を備える。
溶解用流体68の状態は、剥離層74の先端部74dに接触することができるよう設定される。例えば、溶解用流体68は、液体状態、気体状態、又はプラズマ状態である。例えば、溶解用流体68が水成分を含む場合、溶解用流体68は水蒸気である。
分離工程においては、剥離層74の先端部74dに溶解用流体68を接触させることにより、搬送方向P1に沿って連続的に剥離層74を溶解させる。これによって、電子デバイス10を支持基板72から連続的に分離することができる。このようにして、搬送方向P1に沿って延びる形態の電子デバイス10を製造することができる。
上述の製造方法によれば、電子デバイス10を形成する間、電子デバイス10の構成要素を、支持体70によって支持することができる。このため、伸びや湾曲などの変形が電子デバイス10の基材20やその他の構成要素に生じてしまうことを抑制することができる。従って、高い寸法精度を有する電子デバイス10を得ることができる。
また、上述の製造方法によれば、水成分を含む溶解用流体68を用いて電子デバイス10を支持基板72から分離することができる。このため、溶解用流体68が電子デバイス10に接触することによって電子デバイス10の物性や電気特性が劣化してしまうことを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の実施の形態においては、単位領域15において基材20に形成された穴が、基材20を貫通する貫通孔23である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図13に示すように、基材20に形成された穴は、基材20を貫通しない凹部24であってもよい。なお、凹部24は、図13に示すように、基材20の第1面21側に形成されていてもよく、若しくは、図示はしないが、基材20の第2面22側に形成されていてもよい。
以下の説明において、単位領域15に属する基材20のうち、凹部24が形成されていない領域のことを第1領域R1と称し、凹部24が形成されている領域のことを第2領域R2と称する。第1領域R1の厚みT1は、例えば10μm以上且つ200μm以下が好ましく、20μm以上且つ200μm以下がさらに好ましい。また、第2領域R2の厚みT2は、例えば0.2μm以上且つ5μm以下が好ましく、0.5μm以上且つ3μm以下がさらに好ましい。また、第1ラインX及び第2ラインYを支持する第1部分20a及び第2部分20bの厚みT3は、例えば10μm以上且つ200μm以下が好ましく、20μm以上且つ200μm以下がさらに好ましい。
基材20の強度を確保する部分である第1領域R1、第1部分20a及び第2部分20bにおいて、厚みT1及び厚みT3を10μm以上にすることにより、電子デバイス10を伸縮させたときに基材20が降伏するまで変形してしまうことを抑制することができる。
また、第2領域R2の厚みT2を厚みT1及び厚みT3に比べて十分に小さくすることにより、基材20に十分な柔軟性を持たせることができる。また、第2領域R2の厚みT2を0.2μm以上にすることにより、電子デバイス10を伸縮させたときに第2領域R2が破損してしまうことを抑制することができる。
第2領域R2の厚みT2は、第1領域R1の厚みT1よりも小さく、且つ、第1部分20a及び第2部分20bの厚みT3よりも小さい。好ましくは、T2/T1は、0.01以上且つ0.1以下である。また、好ましくは、T2/T3は、0.01以上且つ0.1以下である。このように厚みT1、厚みT2及び厚みT3を設定することにより、基材20に十分な柔軟性を持たせながら、電子デバイス10を伸縮させたときに基材20が破損してしまうことを抑制することができる。
厚みT1及び厚みT3としては、好ましくは、上述の本実施の形態の場合と同様に、複数の箇所で厚みT1及び厚みT3を測定した結果の平均値を用いる。
例えば、第1方向D1において少なくとも2箇所で基材20の第1領域R1の厚みを測定し、且つ、第2方向D2において少なくとも2箇所で基材20の第1領域R1の厚みを測定する。これらの測定結果の平均値を、厚みT1とする。
また、第1方向D1において少なくとも2箇所で基材20の第2部分20bの端部の厚みを測定し、且つ、第2方向D2において少なくとも2箇所で基材20の第1部分20aの端部の厚みを測定する。これらの測定結果の平均値を、厚みT3とする。
各箇所における厚みT1及び厚みT3は、例えば、マイクロメータを用いて測定することができる。マイクロメータとしては、例えば、ミツトヨ社製の高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25Mを用いることができる。
また、上述の本実施の形態の場合と同様に、各箇所における厚みT1及び厚みT3を、電子デバイス10の総厚みから、トランジスタ素子30単体の厚みを引くことによって算出してもよい。
厚みT2は、例えば、第1領域R1と第2領域R2との間の段差、又は、第1部分20a及び第2部分20bと第2領域R2との間の段差に基づいて算出することができる。例えば、はじめに、複数の箇所、例えば少なくとも3箇所において上述の段差を測定して、段差の平均値を算出する。次に、厚みT1又は厚みT3の値から、段差の平均値を引くことによって、厚みT2を算出することができる。段差を測定する装置としては、例えば、小坂研究所製の表面粗さ測定機 SE4000を用いることができる。
本変形例によれば、単位領域15に属する基材20に凹部24を形成することにより、第1部分20a及び第2部分20bの変形や変位が、単位領域15に属する基材20によって阻害されてしまうことを抑制することができる。これによって、基材20の伸縮性を高めることができる。
なお、上述の実施の形態及び第1の変形例において、貫通孔23や凹部24などの穴は、複数の単位領域15の全てに形成されていてもよく、複数の単位領域15のうちの一部に形成されていてもよい。
(第2の変形例)
上述の実施の形態及び第1の変形例においては、単位領域15に属する基材20に貫通孔23や凹部24などの穴を形成し、これによって、基材20の伸縮性を高める例を示した。本変形例においては、単位領域15全体の面積15Sに対する、単位領域15のうちトランジスタ素子30が配置される素子領域30Rの面積の比率を小さくすることにより、基材20の伸縮性を高める例について説明する。なお、本変形例において、単位領域15は、隣り合う2本の第1ラインX及び隣り合う2本の第2ラインYによって囲われた領域として画定される。
図14は、第2の変形例に係る電子デバイス10を示す平面図である。また、図15は、図14の電子デバイスをXV−XV方向から見た断面図である。図15に示すように、基材20は、均一な厚みTを有する。厚みTは、例えば10μm以上且つ200μm以下が好ましく、20μm以上且つ200μm以下がさらに好ましい。
厚みTを10μm以上にすることにより、電子デバイス10を伸縮させたときに基材20が降伏するまで変形してしまうことを抑制することができる。また、基材20の厚みTを200μm以下にすることにより、基材20の十分な伸縮性を確保することができる。
基材20の厚みTとしては、好ましくは、上述の本実施の形態の場合と同様に、複数の箇所で基材20の端部の厚みを測定した結果の平均値を用いる。例えば、第1方向D1において少なくとも2箇所で基材20の第2部分20bの端部の厚みを測定し、且つ、第2方向D2において少なくとも2箇所で基材20の第1部分20aの端部の厚みを測定する。これらの測定結果の平均値を、基材20の厚みTとする。
本変形例においては、図14に示すように、点C1と点C2とを結ぶ直線を対角線とする長方形の領域を、トランジスタ素子30が配置される素子領域30Rとする。点C1は、第1ラインXと第2ラインYとの交点である。点C2は、単位領域15に配置されたトランジスタ素子30のうち、交点C1から最も遠い部分に位置する。素子領域30Rは、第1方向D1における幅B1と、第2方向D2における幅B2とを有する。
図14に示す例において、点C2は、ドレインパッド34a上に位置する。なお、点C2が位置するトランジスタ素子30の構成要素が、ドレインパッド34aに限られることはない。例えば、点C1から最も遠くに位置するトランジスタ素子30の構成要素が、絶縁層36やパッシベーション層であってもよい。
単位領域15の面積15Sは、A1×A2によって算出される。本変形例において、A1は、隣り合う2つの第2ラインYの間の、第1方向D1における距離である。また、A2は、隣り合う2つの第1ラインXの間の、第2方向D2における距離である。
幅B1、幅B2、距離A1、及び距離A2は、例えば、電子デバイス10を図14のような平面図として撮影することによって得られた画像に基づいて測定される。画像に基づいて幅や距離を測定するシステムとしては、例えば、上述の本実施の形態における幅M1、幅M2、距離L1、及び距離L2の場合と同様に、Nikon社のCNC画像測定システム Nexiv VMR-3030を用いることができる。この場合、好ましくは、幅B1などの値として、複数の箇所において幅B1を測定した結果の平均値を用いる。例えば、同一の単位領域15において、幅B1を複数の箇所で、例えば少なくとも3箇所で測定する。更に、複数の単位領域15においてそれぞれ、複数箇所における幅B1の測定を実施する。このようにして得られた複数の測定結果の平均値を、幅B1の値として採用する。幅B2、距離A1、及び距離A2についても同様である。具体的な測定方法は、上述の本実施の形態における幅M1、幅M2、距離L1、及び距離L2の場合と同様である。
また、本変形例において、単位領域15のうち素子領域30Rを除く領域を、非素子領域25Rと称する。非素子領域25Rにおいては、基材20上に、パッシベーション層などの伸縮性の低い構成要素を含むトランジスタ素子30が存在しない。このため、非素子領域25Rは、素子領域30Rに比べて変形し易い。非素子領域25Rの面積25Sは、単位領域15の面積15Sから、素子領域30Rの面積30Sを引くことによって算出される。
本変形例において、単位領域15の面積15Sに対する、非素子領域25Rの面積25Sの比率は、0.7以上であり、より好ましくは0.9以上である。このように単位領域15に非素子領域25Rを設けることにより、基材20の変形や変位が、単位領域15に配置されたトランジスタ素子30によって阻害されてしまうことを抑制することができる。これによって、電子デバイス10の伸縮性を高めることができる。
なお、上述の説明においては、素子領域30Rが、第1方向D1における幅B1及び第2方向D2における幅B2を有する長方形の領域であるとして、素子領域30Rの面積を算出する例を示したが、これに限られることはない。例えば、単位領域15のうちトランジスタ素子30の構成要素が存在する領域の面積を、素子領域30Rの面積としてもよい。
(その他の変形例)
上述の実施の形態及び変形例においては、トランジスタ素子30がいわゆるトップゲート型である例を示したが、これに限られることはない。例えば、図示はしないが、トランジスタ素子30は、ゲート電極31がソース電極33、ドレイン電極34及び半導体層35よりも基材20に近い位置に配置される、いわゆるボトムゲート型であってもよい。
上述の実施の形態及び変形例においては、単位領域15に配置される素子が、トランジスタ素子30である例を示した。しかしながら、単位領域15に配置される素子が特に限られることはない。例えば、抵抗器やインダクタなどの受動素子を単位領域15に配置してもよい。
上述の実施の形態においては、支持体70を搬送しながら電子デバイス10を支持体70の支持基板72から分離して電子デバイス10を製造する例を示した。すなわち、いわゆるロールトゥーロール方式で電子デバイス10を製造する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、いわゆる枚葉方式で電子デバイス10を製造してもよい。例えば、はじめに、可撓性を有さない支持基板72と、支持基板72上に設けられた剥離層74と、を備える支持体70を準備する。次に、支持体70上に電子デバイス10を形成する。その後、溶解用流体を用いて剥離層74を溶解させて、電子デバイス10を支持体70の支持基板72から分離することにより、電子デバイス10を得ることができる。
上述の実施の形態においては、支持体70上に電子デバイス10を形成し、支持体70の支持基板72から電子デバイス10を分離することによって、電子デバイス10を製造する例を示した。しかしながら、上述の実施の形態による電子デバイス10や、各変形例による電子デバイス10を得ることができる限りにおいて、電子デバイス10の製造方法が特に限られることはない。例えば、基板52上に電子デバイス10を形成して、製品として流通可能な実装基板50を得てもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、本開示を実施例により更に具体的に説明するが、本開示はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
〔電子デバイスの製造〕
まず、支持基板72、剥離層74及び封止層76を備える支持体70を準備した。具体的には、はじめに、1辺が150mmの正方形状を有し、厚み0.7mmの無アルカリガラスからなる支持基板72を準備した。次に、真空蒸着法によって、支持基板72上に、厚み30nmのホウ砂からなる剥離層74を形成した。その後、真空蒸着法によって、厚み100nmのアルミニウムからなる封止層76を形成した。
次に、支持体70上に、上述の第1部分20a、第2部分20b及び第3部分20cを有し、複数の貫通孔23が形成された基材20を設けた。具体的には、はじめに、スピンコート法によって、支持体70上に、ネガ型の感光性を有する樹脂層を形成した。樹脂層の材料としては、日本化薬製のエポキシ系感光性樹脂 SU−8を用いた。次に、ホットプレートを用いて樹脂層を乾燥させた後、貫通孔23に対応するパターンを有するシャドウマスクを介して、樹脂層を紫外線で露光した。ホットプレートとしては、アズワンEC1200Nを用いた。その後、露光された樹脂層を現像液で現像することにより、支持体70上に、複数の貫通孔23が形成された基材20を設けた。現像液としては、関東化学製のプロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセタート溶液を用いた。また、現像後、基材20を焼成して基材20を硬化させた。基材20を焼成するためのオーブンとしては、エスペック社製のPVC−212を用いた。
上述のようにして形成された基材20において、基材20の第1部分20a及び第2部分20bによって画定される単位領域15は、一辺1mmの正方形状であり、単位領域15の面積15Sは、1mmであった。また、第1部分20a及び第2部分20bに接続される第3部分20cは、一辺0.3mmの正方形状であり、第3部分20cの面積20Sは、0.09mmであった。従って、単位領域15の面積15Sに対する、単位領域15のうち貫通孔23が形成されている領域の面積23Sの比率は、0.91である。
次に、基材20の第1部分20a及び第2部分20bに第1ラインX及び第2ラインYを形成し、基材20の第3部分20cにトランジスタ素子30を形成した。
具体的には、はじめに、真空蒸着法によって、基材20上に、厚み50nmの金からなる導電層を設けた。次に、フォトリソグラフィー法によって導電層をパターニングして、第2部分20b上に第2ラインYを形成し、第3部分20c上にソース電極33及びドレイン電極34を形成した。フォトリソグラフィー法においては、はじめに、スピンコート法によって、金からなる導電層上にポジ型のフォトレジストを設けた。ポジ型のフォトレジストとしては、AZエレクトロニクス製のAZ5206を用いた。次に、マスクを介してフォトレジストを露光し現像して、導電層のうち第2ラインY、ソース電極33及びドレイン電極34が形成されるべき部分の上にレジストパターンを設けた。その後、関東化学製のAURUMをエッチング液として用いて、金からなる導電層をエッチングした。次に、関東化学製のポジレジスト剥離液を用いて、レジストパターンを除去した。
次に、インクジェット装置を用いて、ソース電極33とドレイン電極34との間に半導体層35を形成した。インクジェット装置としては、フジフイルム社製のDMP−2831を用いた。半導体層35を構成する有機半導体材料としては、シグマアルドリッチ製のPlexcore(R) OS 1100を用いた。具体的には、はじめに、Plexcore(R) OS 1100を1重量%の濃度でデカヒドロナフタレンに溶解させた有機半導体溶液を、ソース電極33及びドレイン電極34を覆うように、インクジェット装置を用いて塗布した。次に、塗布した有機半導体溶液を、ホットプレートで乾燥させて、半導体層35を得た。
次に、ソース電極33、ドレイン電極34及び半導体層35の上にゲート絶縁膜32を形成した。具体的には、スピンコート法によって、基材20上に、ネガ型の感光性を有する樹脂層を設けた。樹脂層の材料としては、基材20の場合と同様に、日本化薬製のSU−8を用いた。その後、基材20の場合と同様にして樹脂層をパターニングすることにより、ソース電極33、ドレイン電極34及び半導体層35の上にゲート絶縁膜32を設けた。
次に、真空蒸着法によって、基材20上に、厚み50nmの金からなる導電層を設けた。その後、第2ラインY、ソース電極33及びドレイン電極34の場合と同様にして導電層をパターニングすることにより、第1部分20a上に第1ラインXを形成し、ゲート絶縁膜32上にゲート電極31を形成した。
このようにして、支持体70上に、基材20、第1ラインX、第2ラインY及びトランジスタ素子30を備える電子デバイス10を形成した。
次に、電子デバイス10を支持体70の支持基板72から分離した。具体的には、はじめに、支持体70及び電子デバイス10を含む積層体を、和光純薬工業製のアルミニウム用エッチング液に浸して、封止層76を除去した。次に、積層体を純水に晒して、剥離層74を除去した。これによって、電子デバイス10を支持基板72から分離した。
〔電子デバイスの伸縮性の評価〕
電子デバイス10から、長さ50mm、幅30mmの長方形状のサンプルを切り出した。この際、上述の第3方向D3が、サンプルの長さ方向となるよう、電子デバイス10からサンプルを切り出した。
次に、サンプルを長さ方向に引っ張って、サンプルを長さ方向に伸ばした。結果、サンプルは、元の長さに対して120%まで伸びた。すなわち、元の長さ50mmのサンプルが、長さ110mmになるまで伸びた。また、サンプルを元の長さに対して120%まで伸ばし、その後に元の長さに戻すという動作を1万回繰り返した。このような1万回の繰り返し評価の後、サンプルに塑性変形や損傷は生じなかった。この測定には、イマダ社製のテンシロン万能材料試験機 RTF−2430を用いた。
(実施例2)
第3部分20cを一辺0.5mmの正方形状とし、第3部分20cの面積20Sを0.25mmとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10を作製した。単位領域15の面積15Sに対する、単位領域15のうち貫通孔23が形成されている領域の面積23Sの比率は、0.75である。
また、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10からサンプルを切り出して、サンプルの伸張性を評価した。結果、サンプルは、元の長さに対して70%まで伸びた。また、1万回の繰り返し評価の後、サンプルに塑性変形や損傷は生じなかった。
(実施例3)
第3部分20cを一辺0.8mmの正方形状とし、第3部分20cの面積20Sを0.64mmとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10を作製した。単位領域15の面積15Sに対する、単位領域15のうち貫通孔23が形成されている領域の面積23Sの比率は、0.36である。
また、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10からサンプルを切り出して、サンプルの伸張性を評価した。結果、サンプルは、元の長さに対して4%まで伸びた。また、1万回の繰り返し評価の後、サンプルに塑性変形や損傷は生じなかった。
(比較例1)
基材20に貫通孔23を形成しなかったこと以外は、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10を作製した。
また、実施例1の場合と同様にして、電子デバイス10からサンプルを切り出して、サンプルの伸張性を評価した。結果、サンプルの伸びが1%未満の状態で、サンプルの基材20に亀裂が生じ、トランジスタ素子30が破損した。
10 電子デバイス
15 単位領域
20 基材
20a 第1部分
20b 第2部分
20c 第3部分
20d 第1接続部分
20e 第2接続部分
21 第1面
22 第2面
23 貫通孔
24 凹部
25R 非素子領域
30 トランジスタ素子
30R 素子領域
31 ゲート電極
32 ゲート絶縁膜
33 ソース電極
34 ドレイン電極
34a ドレインパッド
35 半導体層
36 絶縁層
37 開口部
38 貫通電極
41 第1電極
42 感圧体
43 第2電極
50 実装基板
52 基板
60 製造装置
62 剥離層形成部
64 電子デバイス形成部
65 分離部
70 支持体
72 支持基板
74 剥離層
76 封止層
R1 第1領域
R2 第2領域
X1〜Xm 第1ライン
Y1〜Yn 第2ライン

Claims (10)

  1. 基材と、
    前記基材に設けられた複数の第1ラインと、
    前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ラインと、
    前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子と、を備え、
    前記基材は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、
    前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されており、
    前記基材は、前記単位領域のうち前記素子と重ならない部分に形成された穴を有する、電子デバイス。
  2. 前記基材の前記穴は、前記基材を貫通する貫通孔を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記基材の前記穴は、前記基材を貫通しない凹部を含む、請求項1又は2に記載の電子デバイス。
  4. 前記単位領域の面積に対する、前記単位領域のうち前記穴が形成されている領域の面積の比率が、0.7以上である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  5. 基板と、
    基板に設けられた電子デバイスと、を備え、
    前記電子デバイスは、
    基材と、
    前記基材に設けられた複数の第1ラインと、
    前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ラインと、
    前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子と、を備え、
    前記基材は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、
    前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されており、
    前記基材は、前記単位領域のうち前記素子と重ならない部分に形成された穴を有する、実装基板。
  6. 前記基板は、可撓性を有する、請求項5の実装基板。
  7. 前記素子は、電極及び半導体層を含むトランジスタ素子を含み、
    前記実装基板は、前記トランジスタ素子の前記電極に電気的に接続された感圧体を更に備える、請求項5又は6に記載の実装基板。
  8. 支持体を準備する工程と、
    前記支持体上に、複数の穴が形成された基材を設ける基材準備工程と、
    前記基材のうち前記穴が形成されていない領域に、複数の第1ライン、前記複数の第1ラインと交差する複数の第2ライン、並びに、前記第1ライン及び前記第2ラインに電気的に接続された素子を形成する素子形成工程と、を備え、
    前記基材のうち前記穴が形成されていない領域は、対応する前記第1ラインを支持する複数の第1部分と、対応する前記第2ラインを支持する複数の第2部分と、を少なくとも含み、
    前記素子は、隣り合う2つの前記第1部分と、隣り合う2つの前記第2部分とによって囲われた領域として画定される単位領域に配置されている、電子デバイスの製造方法。
  9. 前記素子形成工程の後、前記素子が形成された前記基材を前記支持体から分離する分離工程を更に備える、請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 前記支持体は、支持基板と、前記支持基板上に設けられた剥離層と、を備え、
    前記基材準備工程は、前記基材を、前記支持体のうち前記剥離層が形成されている側に設け、
    前記分離工程は、前記剥離層を溶解させる工程を含む、請求項9に記載の電子デバイスの製造方法。
JP2016074571A 2016-04-01 2016-04-01 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板 Active JP6701565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016074571A JP6701565B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016074571A JP6701565B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017188510A true JP2017188510A (ja) 2017-10-12
JP6701565B2 JP6701565B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=60045712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016074571A Active JP6701565B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6701565B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07239480A (ja) * 1994-03-01 1995-09-12 Hitachi Ltd 液晶表示基板
JP2003330004A (ja) * 2002-05-17 2003-11-19 Toshiba Corp アクティブマトリクス型表示装置及びその製造方法
JP2004519866A (ja) * 2001-04-03 2004-07-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ フレキシブルな基板を有するマトリクスアレイデバイス
JP2009239110A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Seiko Epson Corp 半導体装置、電気光学装置および電子機器
JP2013127366A (ja) * 2010-03-29 2013-06-27 Sharp Corp 圧力検出装置およびその製造方法、表示装置およびその製造方法、ならびに圧力検出装置付きtft基板
JP2015039004A (ja) * 2014-09-22 2015-02-26 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP2015072361A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及びその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07239480A (ja) * 1994-03-01 1995-09-12 Hitachi Ltd 液晶表示基板
JP2004519866A (ja) * 2001-04-03 2004-07-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ フレキシブルな基板を有するマトリクスアレイデバイス
JP2003330004A (ja) * 2002-05-17 2003-11-19 Toshiba Corp アクティブマトリクス型表示装置及びその製造方法
JP2009239110A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Seiko Epson Corp 半導体装置、電気光学装置および電子機器
JP2013127366A (ja) * 2010-03-29 2013-06-27 Sharp Corp 圧力検出装置およびその製造方法、表示装置およびその製造方法、ならびに圧力検出装置付きtft基板
JP2015072361A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及びその製造方法
JP2015039004A (ja) * 2014-09-22 2015-02-26 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6701565B2 (ja) 2020-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI696097B (zh) 觸控感測器裝置
US9727196B2 (en) Wiring substrate
US9011703B2 (en) Method for manufacturing touch screen panel
WO2020192017A1 (en) Touch substrate, manufacturing method thereof, and touch display device
KR101636793B1 (ko) 표시 기판 및 이의 제조 방법
JP4855536B1 (ja) 防錆性に優れたタッチ入力シートの製造方法
JP2010165780A (ja) 薄膜抵抗素子の製造方法
TWI449479B (zh) 線路之製造方法
JP2011100831A (ja) 半導体装置及び半導体装置を用いた表示装置
JP3687204B2 (ja) 多層配線パターン形成方法
JP2014016935A (ja) フィルム状静電容量型タッチパネルの製造方法
JP6701565B2 (ja) 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスを備える実装基板
JP5810810B2 (ja) トップゲート型アクティブマトリックス基板、およびその製造方法
CN105393334A (zh) 压印有图案以形成隔离器件区域的基板
JP5458486B2 (ja) アレイ基板、表示装置、及びその製造方法
JP2016121974A (ja) 圧力センサ
US10479069B2 (en) Method for manufacturing angle and curvature detection sensor, and sensor
TW521554B (en) Master flexible wiring plate, photomask for the exposure in photolithography process, manufacturing method of multilayer flexible wiring plate
JP6745065B2 (ja) 電子デバイス
JP6986926B2 (ja) 配線基板用テープ基材、及び配線基板用テープ基材の製造方法
KR101350435B1 (ko) 집적회로 소자 패키지 및 이의 제조 방법
JP4353321B2 (ja) 電子部材の製造方法および電子部材
US20070033796A1 (en) Cross-over of conductive interconnects and a method of crossing conductive interconnects
JP6627392B2 (ja) 熱電変換モジュールの製造方法
JP5315752B2 (ja) フィルムデバイス製造用支持体、およびこれが用いられたフィルムデバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6701565

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150