JP2017186819A - 杭頭免震構造における免震装置の交換方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基礎杭1の耐震性能を保持した状態で、該基礎杭の杭頭部の周りに周囲が四角形状の所要厚みで所要大きさの反力受け部材を該基礎杭と一体的に構築し、該記反力受け部材に対応する位置で、少なくとも滑り材21とジャッキとで構成された免震機能を有する支持部材20を複数箇所に設置し、上部構造体の免震状態と共に該基礎杭の耐震性能を保持したままで、該支持部材で該上部構造体の荷重を支持させて既設免震装置7を新たな免震装置と交換する。これにより、従来できなかった基礎杭頭部に設置された免震装置でも、簡単に取り換えることができる。
【選択図】図1
Description
免震装置の取替えまたは交換する方法および予め交換可能にしてある免震構造物として、複数の従来技術が公知になっている。例えば、第1の従来技術としては、弾性体と剛性板とを積層したものからなり建物に設置された免震装置の取替え方法であって、免震装置の周囲に当該免震装置に代わって建物の荷重を受ける支持部材を所要数設置して該支持部材で建物を変形させないで支持させた後、前記免震装置の弾性体を切断して当該免震装置と撤去し、新しい免震装置を入れ替え、前記支持部材を撤去すること、を特徴とする免震装置の取替え方法である(特許文献1参照)。
また、前記第3の従来技術に開示された免震構造物においても、免震装置を交換する際に設置されるジャッキを支持するブラケットが予め鋼管杭に設けられているため、免震装置を交換する際に、上部構造物の鉛直荷重を杭基礎に伝達することができるようになっており、問題がないのである。
しかしながら、多くの既設杭頭免震構造においては、従来例として図示し説明した図15のように、杭頭部の周囲に水平つなぎ部材しかなく、支持部材(ジャッキ)の反力を受ける構造または構成になっていないので、前述した第1乃至3の従来技術を実質的に適用できないのである。したがって、この種の多くの既設杭頭免震構造においては、水平つなぎ部材を一時的に切断して、支持部材(ジャッキ)の反力を受ける構造部材を新たに増築することが必要となるので、基礎杭の耐震性能を保持したままで免震装置を交換することはできないという問題点を有している。
また、反力受け部材にPC鋼材を配設して緊張定着することによって、反力受け部材を前記基礎杭と一体化することができると共に、PC鋼材を杭頭部に貫通させないことによって、基礎杭に損傷を与えないので耐震性能を損なうことなく保持したままで免震装置を交換することができる。
図1は要部の側面を示す説明図であって、要するに、従来例と同様に、下部構造体30の基礎杭1の杭頭部間に水平つなぎ部材2を設けて杭頭部の耐震性能を保持するようにした免震建物構造において、耐震性能の保持手段である杭頭部上の水平つなぎ部材2上に天端調整台3と上部構造体31の基礎梁4及び柱5が取り付けられたフーチング6との間に配設された免震装置7の交換方法であって、まず、上部構造体31におけるフーチング6の下面の面積を広げるためにフーチング6を挟んで両側と、基礎梁4を挟んで両側とにブロック状の複数(4個)の補助部材10を取り付ける。その理由は、後述する支持部材が当接して荷重を支えるための広さを確保する必要があるからである。なお、フーチング6の下面に十分な広さがある場合には、補助部材10の取り付けは不要である。なお、符号8はスラブである。
この第1の実施例においては、水平つなぎ部材2の各隣接するコーナ部分を所要広さの作業領域16とし、各作業領域16から対向する作業領域16に向かって、水平つなぎ部材2の下部で基礎杭1の周囲の土壌を所要高圧ウオータージェットで所要深さまで掘削して除去し、全体が四角形状で所要深さの空間部を形成し、該空間部内に、例えば、基礎杭1を取り囲むように四角形状の型枠を組んで内部に所要の鉄筋や配線を配設すると共に、複数本のシース17と定着部材18とを配設し(好ましくは1つの側面側に沿って水平方向に2列で高さ方向に3段)、型枠内にコンクリートを打設して基礎杭1と水平つなぎ部材2との間に隙間なく強く詰め込み、養生してコンクリートが硬化した後に、各シース内にそれぞれPC鋼材11、13を挿通し、各PC鋼材11、13の両端部を定着部材18により緊張定着することによって、反力受け部材15にプレストレスを付与して強度アップすると共に、反力受け部材15を基礎杭1および水平つなぎ部材2に一体的に構築するのである。その後に、作業領域16は元通りに埋め戻される。
なお、PC鋼材は、PC鋼棒やPCケーブルから適宜に選択して使用しても良い。また、下部構造体30に設けられている反力受け部材15に配設されたPC鋼材11、13は、基礎杭1に損傷を与えないように基礎杭1の杭頭部に貫通しないこととする。
下部構造体30における基礎杭1の杭頭部において、耐震性能を保持するために杭頭部同士を水平つなぎ部材2で連結した構成を有する免震建物である点では、前記第1の実施例で示したものと同じである。そこで、この第2実施例では、水平つなぎ部材2の各隣接するコーナ部分に設ける作業領域16を少し広めに取り、隣接する水平つなぎ部材2間に杭頭部を囲うように(図5、図6参照)、例えば、H鋼等からなる鋼材で形成された補強材22を取り付けて水平つなぎ部材2を補強し、該水平つなぎ部材2における各コーナ部分の一部(中央部の約半分の広さを残して)を所要高圧ウオータージェットにより鉄筋を残して除去して切欠部23を形成し、該切欠部23によって事後作業の容易性を図ったものである。
この第3の実施の形態は、反力受け部材15を構築する工程において、前記第2の実施の形態と水平つなぎ部材2のコーナ部分に作業領域16を設ける点と、隣接する水平つなぎ部材2間に補強材22を取り付ける点と、水平つなぎ部材2における各コーナ部分に切欠部23を形成する点およびシース17と定着部材18とを配設する点において実質的に同一であるので、それらを示す図面(第2の実施の形態に係る図6と7)と説明は省略する。
2 水平つなぎ部材
3 天端調整台
4 基礎梁
5 柱
6 フーチング
7 既設免震装置
8 スラブ
10 補助部材
11、13 PC鋼材
12、14 定着部材または締付部材
15 反力受け部材
16 作業領域
17 シース
18 定着部材
19 新しい免震装置
20 支持部材
21 滑り材
22 補強材
23 切欠部
24 柱状部
30 下部構造体
31 上部構造体
Claims (5)
- 複数設置された基礎杭の頭部間に基礎杭の耐震性能を保持するための水平つなぎ部材が設けられ、該基礎杭頭部に設置された免震装置を介して上部構造体が前記基礎杭に支持されている免震建物における杭頭免震構造における免震装置の交換方法であって、
前記基礎杭の耐震性能を保持した状態で、前記基礎杭の杭頭部の周りに所要大きさの反力受け部材を前記基礎杭と一体的に構築し、
前記反力受け部材に対応する位置で、少なくとも滑り材とジャッキとで構成された免震機能を有する支持部材を複数箇所に設置し、
前記上部構造体の免震状態と共に基礎杭の耐震性能を保持したままで、前記支持部材で上部構造体の荷重を支持させて既設免震装置を新たな免震装置と交換すること
を特徴とする杭頭免震構造における免震装置の交換方法。 - 前記基礎杭の耐震性能を保持した状態としては、前記水平つなぎ部材と杭頭部との連結部を全く切削せずに前記水平つなぎ部材の下面側で掘削作業を行って、杭頭部の周りと水平つなぎ部材の下面とに反力受け部材を一体的に構築すること
を特徴とする請求項1に記載の杭頭免震構造における免震装置の交換方法。 - 前記基礎杭の耐震性能を保持した状態としては、隣接する水平つなぎ部材間に補強材を取り付け、前記杭頭部と連結している水平つなぎ部材の連結部の一部に切欠部を形成し、該切欠部を介して水平つなぎ部材の下面側で掘削作業を行って、杭頭部の周りと水平つなぎ部材の下面とに反力受け部材を一体的に構築すること
を特徴とする請求項1に記載の杭頭免震構造における免震装置の交換方法。 - 前記基礎杭の耐震性能を保持した状態としては、隣接する水平つなぎ部材間に補強材を取り付け、前記杭頭部と連結している水平つなぎ部材の連結部の一部に切欠部を形成し、該切欠部を介して反力受け部材の一部となる柱状部を形成し、その後、前記切欠部間に残存する水平つなぎ部材の連結部を除去し、該除去した空間部を介して杭頭部の周りの掘削作業を行って、杭頭部の周囲に反力受け部材を一体的に構築すること
を特徴とする請求項1に記載の杭頭免震構造における免震装置の交換方法。 - 前記反力受け部材にPC鋼材を配設し、該PC鋼材を緊張定着することによって該反力部材を前記基礎杭と一体化し、且つ前記PC鋼材を杭頭部に貫通しないこと
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の杭頭免震構造における免震装置の交換方法。
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