JP2017185628A - 制御装置、印字装置、料金収受機械、制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、関連する技術として、領収書等に誤った文字が印字されることを機械的に防止するプリンタ装置に関する技術が記載されている。
特許文献1に記載の技術は、記憶部に記憶した印字データと、実際に領収書等に印字を行うときにラッチに取り込まれた印字データとを比較し、両方の印字データの文字コードが一致すると判定した場合に印字を実行する技術である。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、例えば、印字ヘッドに異常が発生した場合にも、上述の両方の印字データの文字コードが一致すれば、印字対象物に印字する指令が送信され正常に印字されたと判定されてしまう。その結果、印字ヘッドの異常により印字対象物には実際には所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが発行され、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが有料道路の利用者に渡ってしまう可能性がある。
そこで、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することのできる技術が求められていた。
このようにすれば、制御装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、制御装置は、実際に印字に用いる現在の発熱素子の状態が分かり、現在の発熱素子の状態に基づいて、発熱素子全体の異常を正しく判定することができる。その結果、制御装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、制御装置は、通常の印字を行うときに用いる電源電圧と、発熱素子の異常を判定する試験のときに用いる電源電圧とを適切に切り替えることができる。制御装置は、発熱素子の異常を判定する試験のときに用いる電源電圧を用いることで、印字対象物に実際に印字することなく発熱素子の異常を判定することができる。その結果、制御装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、制御装置は、実際に印字に用いる現在の発熱素子の状態を確認した上で、直ちに印字を行うことができる。その結果、制御装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、制御装置は、発熱素子の異常を直ちに外部に知らせることができる。その結果、制御装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、印字装置は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、料金収受機械は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、制御方法は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
このようにすれば、プログラムは、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
以下、本発明の一実施形態による料金収受機械について図面を参照しながら詳しく説明する。
なお、本発明の一実施形態では、料金収受機械が領収書を発行する場合を例に料金収受機械について説明する。
本発明の一実施形態による料金収受機械の構成について説明する。
本発明の一実施形態による料金収受機械1は、図1に示すように、印字装置100と、領収書発行受付装置200と、を備える。
料金収受機械1において、領収書発行受付装置200は、収受員から領収書の発行を指示する操作を受け付ける。領収書発行受付装置200は、領収書の発行を指示する操作を受け付けると、領収書の印字を指示する印字指令spを印字装置100に送信する。印字装置100は、領収書発行受付装置200から印字指令spを受信する。印字装置100は、印字指令spを受信すると、領収書を印字する。印字装置100は、領収書を印字する際に、自装置が正常な状態であること(サーマルヘッドに異常が発生していないこと)を確認した後、領収書を印字する。
印字装置100は、図1に示すように、制御装置10と、サーマルヘッド20と、バイアス回路30と、第1電源40aと、第2電源40bと、ADコンバータ(Analog to Digital Converter)50と、ステッピングモータ60と、スイッチSW1と、を備える。
通常通電部101aは、スイッチSW1を“a1”側とし、第1電源40aが出力する電圧をバイアス回路30に印加する。第1電源40aは、通常の印字を行う際に発熱素子Rに対して通電するための電源である。
試験通電部101bは、スイッチSW1を“b1”側とし、第2電源40bが出力する電圧をバイアス回路30に印加する。第2電源40bは、サンプル素子に対して試験用の通電を行うための電源である。
また、印字制御部101は、サンプル素子に通電させる際に試験通電部101bにより通電させる。
また、印字制御部101は、領収書発行受付装置200から印字指令spを受けると、複数の発熱素子Rの中から選択される発熱素子を示す複数のサンプル素子に対して通電した後に、印字指令spと関連する印字処理を実行する。
また、印字制御部101は、異常判定部103が複数のサンプル素子が異常であり、発熱素子Rを異常と判定した場合に、印字指令spによる印字処理とは異なる予め設定された異常を通知するための印字処理を行う。
また、印字制御部101は、イネーブル信号en_barと第1データ入力信号Din1とをサーマルヘッド20に送信する。イネーブル信号en_barは、Highレベルの電圧であるときに後述するANDゲートand1〜andn(以下では、ANDゲートand1〜andnを総称して「ANDゲートand」と記載)のそれぞれの出力電圧をLowレベルに固定する信号である。第1データ入力信号Din1は、印字データを示す信号である。第1データ入力信号Din1は、例えば、図3に示す10ビットのシリアルデータを繰り返すことにより示される信号である。第1データ入力信号Din1は、印字する印字データが示す文字、符号などを印字対象物のサイズに関連する仮想的な座標において1ドット毎の印字位置を示す座標の情報を含んでいる。
また、印字制御部101は、第2データ入力信号Din2をサーマルヘッド20に送信する。第2データ入力信号Din2は、例えば、図3に示す10ビットのシリアルデータである。第2データ入力信号Din2は、複数のサンプル素子のすべて(ここで示す例では、後述する発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63))に、それぞれのサンプル素子に接続されているインバータinvからHighレベルの電圧を印加させる信号である。
また、異常判定部103は、参照テーブルTBL1を参照して異常のサンプル素子数を判断する。異常判定部103は、異常のサンプル素子数に基づいて発熱素子Rの全体の異常を判定する。
また、集積回路icのそれぞれは、自身の集積回路ic以外の集積回路icを介して互いに接続されている。
集積回路icのそれぞれは、制御装置10から受信した第1データ入力信号Din1に基づく電圧を生成する。
具体的には、集積回路icのそれぞれは、第1データ入力信号Din1に含まれる印字データが印字することを示しているか否かに基づいて、自身に接続されているANDゲートandに関連する発熱素子Rが印字に用いる発熱素子Rであるか否かを判定する。集積回路icのそれぞれは、第1データ入力信号Din1に含まれる印字データが印字することを示している場合に、自身に接続されているANDゲートandに関連する発熱素子Rが第1データ入力信号Din1に含まれる印字データの印字に用いる発熱素子Rであると判定する。そして、集積回路icのそれぞれは、Highレベルの電圧を生成する。また、集積回路icのそれぞれは、第1データ入力信号Din1に含まれる印字データが印字することを示していない場合に、自身に接続されているANDゲートandに関連する発熱素子Rが第1データ入力信号Din1に含まれる印字データの印字に用いる発熱素子Rではないと判定する。そして、集積回路icのそれぞれは、Lowレベルの電圧を生成する。
集積回路icのそれぞれは、生成した電圧がHighレベルの電圧である場合にはHighレベルの電圧を、生成した電圧がLowレベルの電圧である場合にはLowレベルの電圧を、自身に接続されているANDゲートandの入力端子に印加する。
ANDゲートand65〜and128のそれぞれは、集積回路ic2により印加された入力端子の電圧と、制御装置10から受信したイネーブル信号en_barの反転信号により印加されたもう1つの入力端子の電圧との論理積を演算する。ANDゲートand65〜and128のそれぞれは、自身に関連するインバータinv65〜inv128の入力端子に論理積の演算結果を示す電圧を印加する。
ANDゲートand(n−127)〜and(n−64)のそれぞれは、集積回路ic(m−1)により印加された入力端子の電圧と、制御装置10から受信したイネーブル信号en_barの反転信号により印加されたもう1つの入力端子の電圧との論理積を演算する。ANDゲートand(n−63)〜andnのそれぞれは、自身に関連するインバータinv(n−63)〜invnの入力端子に論理積の演算結果を示す電圧を印加する。
インバータinv2は、ANDゲートand2により印加された入力端子の電圧が示す論理を反転した電圧を、自身に接続されている発熱素子R2に印加する。具体的には、インバータinv2は、ANDゲートand2により印加された入力端子の電圧がHighレベルの電圧である場合、Lowレベルの電圧を発熱素子R2に印加する。また、インバータinv2は、ANDゲートand2により印加された入力端子の電圧がLowレベルの電圧である場合、Highレベルの電圧を発熱素子R2に印加する。
同様に、インバータinv3〜invnのそれぞれは、自身に接続されているANDゲートandにより印加された入力端子の電圧が示す論理を反転した電圧を関連する発熱素子Rに印加する。
電圧−電流変換回路VI1は、入力した電圧からその電圧値に関連する電流値を示す電流を生成する。電圧−電流変換回路VI1の第1端は、スイッチSW1を介して第1電源40aまたは第2電源40bに接続される。電圧−電流変換回路VI1の第2端は、キャパシタCa1の第1端に接続されている。電圧−電流変換回路VI1の第2端は、発熱素子Rのそれぞれに接続されている。電圧−電流変換回路VI1の第2端は、ADコンバータ50に接続される。キャパシタCa1の第2端は、グラウンドGNDに接続されている。例えば、電圧−電流変換回路VI1は、抵抗である。電圧−電流変換回路VI1が抵抗である場合、電圧−電流変換回路VI1の第1端の電圧が高くなるにつれ、抵抗に流れる電流が大きくなる。また、電圧−電流変換回路VI1は、p形バイポーラトランジスタなどである。電圧−電流変換回路VI1がp形バイポーラトランジスタである場合、電圧−電流変換回路VI1の第1端は、エミッタである。電圧−電流変換回路VI1の第2端は、コレクタである。p形バイポーラトランジスタのベースの電圧は、一定値に固定されている。電圧−電流変換回路VI1の第1端の電圧が高くなるにつれ、コレクタ電流が大きくなる。なお、インバータinvの出力電圧がHighレベルの電圧である場合、p形バイポーラトランジスタのコレクタ・エミッタ間電圧がほぼゼロとなる。そのため、発熱抵抗Rにはほとんど電流が流れない。
なお、バイアス回路30は、電圧−電流変換回路VI1と、キャパシタCa1と、を備える回路に限定しない。例えば、バイアス回路30は、電圧−電流変換回路VI1と、キャパシタCa1と、に加えて、抵抗を備える回路であってもよい。また、バイアス回路30は、キャパシタCa1の代わりに抵抗を備え、抵抗の第1端と第2端のそれぞれをキャパシタCa1の第1端と第2端のそれぞれと同様に接続する回路であってもよい。
本発明の一実施形態による制御装置10を備える料金収受機械1が行う処理について説明する。
ここでは、料金収受機械1において、図6で示した日付と車種との情報を含む領収書を印字する際に、図7に示す料金収受機械1の処理フローについて説明する。
領収書発行受付装置200は、収受員による領収書の発行を指示する操作を受け付ける。領収書発行受付装置200は、領収書の発行を指示する操作を受け付けると、領収書の印字を指示する印字指令spを印字装置100に送信する。
印字制御部101は、領収書発行受付装置200から印字指令spを受信する。印字制御部101は、印字指令spを受信すると、印字の初期処理を開始する(ステップS1)。例えば、印字制御部101は、初期化信号stをステッピングモータ60に送信する。初期化信号stは、ステッピングモータ60を回転させてサーマルヘッド20を予め定められた初期位置に移動させる信号である。
具体的には、印字制御部101は、第2データ入力信号Din2を記憶部104から読み出す。第2データ入力信号Din2は、複数のサンプル素子のすべて(ここで示す例では、後述する発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63))に、それぞれのサンプル素子に接続されているインバータinvからHighレベルの電圧を印加させる信号である。印字制御部101は、第2データ入力信号Din2をサーマルヘッド20に送信する(ステップS8)。
なお、複数のサンプル素子は、サーマルヘッド20における複数の発熱素子Rの中から予め選択される。
具体例として、図6で示した領収書において可変データAを印字する複数の発熱素子Rを複数のサンプル素子として選択する場合について説明する。
図6で示した領収書において、可変データAと可変データBで示される日付、車種、金額、取扱番号のそれぞれは、発行される領収書のそれぞれで異なるデータである。図6で示した領収書において、可変データAと可変データBとを除くその他のデータは、発行される領収書のそれぞれで共通のデータである。料金収受機械1が領収書を発行する場合、領収書における共通のデータは事前に印字される。そして、領収書を発行するときに日付、車種、金額、取扱番号のそれぞれを示す可変データAと可変データBが共通のデータの印字された領収書に印字される。複数のサンプル素子は、どのように選択されてもよい。しかしながら、本発明の一実施形態による料金収受機械1は、領収書における重要なデータを示す可変データが印字されないことを防止するものである。そのため、複数のサンプル素子は、領収書における可変データを印字するときに用いられる発熱素子Rの中から選択されることが望ましい。また、複数のサンプル素子は、印字に使用される可能性が高い文字における中心軸上に位置する発熱素子Rの中から選択されることが望ましい。
以下では、図6で示した可変データのうち、可変データAを印字するときに用いられる、例えば、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)の5つの発熱素子をサンプル素子として選択した場合について説明する。
ただし、複数のサンプル素子は、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)に限定しない。また、複数のサンプル素子は、可変データを印字するときに用いられる発熱素子Rに限定しない。複数のサンプル素子は、共通のデータを印字するときに用いられる発熱素子Rであってもよい。また、同一のサーマルヘッド20にデータの印字に用いない発熱素子Rを複数設け、データの印字に用いない発熱素子Rを複数のサンプル素子としてもよい。また、複数のサンプル素子は、可変データを印字するときに用いられる発熱素子Rと、共通のデータを印字するときに用いられる発熱素子Rと、データの印字に用いない発熱素子Rとの任意の組み合わせであってもよい。
また、複数のサンプル素子は、5つの発熱素子Rに限定しない。複数のサンプル素子は、任意の複数の発熱素子R(例えば、全ての発熱素子R)であってよい。
具体的には、集積回路ic1は、第2データ入力信号Din2に含まれるサンプル素子が発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)であるという情報に基づいて、発熱素子R64に関連するANDゲートand64の入力端子に印加するHighレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic1は、ANDゲートand1〜and63のそれぞれの入力端子に印加するLowレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic2は、第2データ入力信号Din2に含まれるサンプル素子が発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)であるという情報に基づいて、発熱素子R65に関連するANDゲートand65の入力端子と、発熱素子R128に関連するANDゲートand128の入力端子のそれぞれに印加するHighレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic2は、ANDゲートand66〜and127のそれぞれの入力端子に印加するLowレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic(m−1)は、第2データ入力信号Din2に含まれるサンプル素子が発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)であるという情報に基づいて、発熱素子R(n−127)に関連するANDゲートand(n−127)の入力端子に印加するHighレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic(m−1)は、ANDゲートand(n−126)〜and(n−64)のそれぞれの入力端子に印加するLowレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路icmは、第2データ入力信号Din2に含まれるサンプル素子が発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)であるという情報に基づいて、発熱素子R(n−63)に関連するANDゲートand(n−63)の入力端子に印加するHighレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路icmは、ANDゲートand(n−62)〜andnのそれぞれの入力端子に印加するLowレベルの試験電圧Vtsを生成する。集積回路ic3〜ic(m−2)のそれぞれは、発熱素子R129〜R(n−128)に関連するANDゲートand129〜and(n−128)のそれぞれの入力端子に印加するLowレベルの試験電圧Vtsを生成する。
ANDゲートand64、and65,and128、and(n−127)、and(n−63)のそれぞれは、イネーブル信号en_barの反転信号を受信すると、試験電圧Vtsとイネーブル信号en_barの反転信号との論理積を算出し、論理積の演算結果を示すHighレベルの電圧を生成する(ステップS12A)。また、ANDゲートand1〜63、and66〜and127、and129〜and(n−128)、and(n−64)〜andnのそれぞれは、イネーブル信号en_barの反転信号を受信すると、試験電圧Vtsとイネーブル信号en_barの反転信号との論理積を算出し、論理積の演算結果を示すLowレベルの電圧を生成する(ステップS12B)。
ANDゲートandのそれぞれは、論理積の演算結果を示す電圧を関連するインバータinvの入力端子に印加する(ステップS13)。
また、インバータinv1〜63、inv66〜inv127、inv129〜inv(n−128)、inv(n−64)〜invnのそれぞれは、入力端子にLowレベルの電圧が印加され、Highレベルの電圧を出力する。
なお、このとき、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のそれぞれに流れる電流は、通常の印字を行う際に発熱素子Rに流す電流よりも小さい。そのため、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)の異常判定が行われているときには、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)は、印字対象物に印字しない。
ADコンバータ50は、電圧VHをデジタル信号sdに変換する。デジタル信号sdは、電圧VHを示す情報を含んでいる。ADコンバータ50は、デジタル信号sdを制御装置10に送信する(ステップS15)。
異常判定部103は、ステップS18の処理で特定した電圧と、参照テーブルTBL1における判定結果とに基づいて、複数のサンプル素子について異常を判定する(ステップS19)。具体的には、異常判定部103は、図4で示した参照テーブルTBL1の場合、電圧VHの値が0.72ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のすべてが正常であると判定する。異常判定部103は、電圧VHの値が0.84ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のうちの1つに異常が発生していると判定する。異常判定部103は、電圧VHの値が1.00ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のうちの2つに異常が発生していると判定する。異常判定部103は、電圧VHの値が1.08ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のうちの3つに異常が発生していると判定する。異常判定部103は、電圧VHの値が2.16ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のうちの4つに異常が発生していると判定する。異常判定部103は、電圧VHの値が4.40ボルトであると特定した場合、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のすべてに異常が発生していると判定する。
電圧VHの値が4.40ボルトであると特定すると、発熱素子R64、R65,R128、R(n−127)、R(n−63)のすべてに異常が発生していると判定する。
ANDゲートandのそれぞれは、イネーブル信号en_barの反転信号を受信すると、試験電圧Vtsとイネーブル信号en_barの反転信号との論理積を算出し、論理積の演算結果を示すLowレベルの電圧を生成する。
ANDゲートandのそれぞれは、論理積の演算結果を示す電圧を関連するインバータinvの入力端子に印加する。
ANDゲートandのそれぞれは、イネーブル信号en_barの反転信号を受信すると、印字電圧Vptとイネーブル信号en_barの反転信号との論理積を算出し、論理積の演算結果を示すHighレベルの電圧を生成する(ステップS28)。印字電圧Vptは、印字をするために第1データ入力信号Din1に関連してANDゲートandのそれぞれの入力端子に印加される電圧である。
ANDゲートandのそれぞれは、論理積の演算結果を示すHighレベルまたはLowレベルの電圧を関連するインバータinvの入力端子に印加する(ステップS29)。
したがって、発熱素子Rのうち関連するインバータinvからLowレベルの電圧が印加されている発熱素子Rの発熱は、発熱素子Rのうち関連するインバータinvからHighレベルの電圧が印加されている発熱素子Rの発熱よりも高い。発熱素子Rのうち関連するインバータinvからLowレベルの電圧が印加されている発熱素子Rの発熱は、印字対象物に印字をすることができる高い発熱である。また、発熱素子Rのうち関連するインバータinvからHighレベルの電圧が印加されている発熱素子Rの発熱は、印字対象物に印字をすることができない低い発熱である。
このように、発熱素子Rのうち関連するインバータinvからLowレベルの電圧が印加されている発熱素子Rは、第1データ入力信号Din1が示す、例えば、日付、車種、金額、取扱番号のそれぞれを印字対象物に印字する(ステップS30)。具体的には、第1データ入力信号Din1に含まれる印字位置を示す情報に基づいてステッピングモータ60が回転し、サーマルヘッド20が移動する。サーマルヘッド20の移動後の位置において印字データが示す文字、符号などを印字対象物に印字することにより印字を実行する。
このようにすれば、制御装置10は、所望の印字がされていない領収書、利用証明書などが利用者に渡ってしまうことを防止することができる。
10・・・制御装置
20・・・サーマルヘッド
30・・・バイアス回路
40a・・・第1電源
40b・・・第2電源
50・・・ADコンバータ
60・・・ステッピングモータ
100・・・印字装置
101・・・印字制御部
102・・・電圧取得部
103・・・異常判定部
104・・・記憶部
101a・・・通常通電部
101b・・・試験通電部
200・・・領収書発行受付装置
and(and1〜andn)・・・ANDゲート
Ca1・・・キャパシタ
ic(ic1〜icm)・・・集積回路
inv(inv1〜invn)・・・インバータ
R(R1〜Rn)・・・発熱素子
VI1・・・電圧−電流変換回路
Claims (9)
- 印字方向に対して交差する方向に配列されて、通電により加熱される複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対して、選択的に発熱素子に通電して印字を行う印字装置の制御装置であって、
前記複数の発熱素子の中から選択される複数のサンプル素子に対する通電を制御する印字制御部と、
前記印字制御部が前記選択された複数のサンプル素子に対して通電させた場合の前記サーマルヘッドに印加される電圧を取得する電圧取得部と、
取得された電圧に基づいて前記発熱素子の異常を判定する異常判定部と、
を備える制御装置。 - 正常のサンプル素子数と、前記正常のサンプル素子数に関連して検出される電圧値とが関係付けられた参照テーブルを記憶する記憶部、
を備え、
前記異常判定部は、
前記参照テーブルを参照して異常のサンプル素子数を判断し、前記異常のサンプル素子数に基づいて前記発熱素子全体の異常を判定する、
請求項1に記載の制御装置。 - 通常の印字を行う際に前記発熱素子に対して通電するための電圧の印加を行う通常通電部と、
前記サンプル素子に対して試験用の通電を行うための電圧の印加を行う試験通電部と、
を備え、
前記印字制御部は、
前記サンプル素子に通電させる際に前記試験通電部により通電させる、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 前記印字制御部は、
印字指令を受けると、前記複数の発熱素子の中から選択される複数のサンプル素子に対して通電した後に、前記印字指令と関連する印字処理を実行する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記印字制御部は、
前記異常判定部が前記発熱素子を異常と判定した場合は、前記印字指令とは異なる予め設定された異常を通知するための印字処理を行う、
請求項4に記載の制御装置。 - 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の制御装置と、
前記制御装置により制御されるサーマルヘッドと、
を備える印字装置。 - 請求項6に記載の印字装置と、
前記印字装置が印字する領収書の発行を受け付ける領収書発行受付装置と、
を備える料金収受機械。 - 印字方向に対して交差する方向に配列されて、通電により加熱される複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対して、選択的に発熱素子に通電して印字を行う印字装置が備える制御装置の制御方法であって、
前記複数の発熱素子の中から選択される複数のサンプル素子に対する通電を制御し、
前記選択された複数のサンプル素子に対して通電させた場合の前記サーマルヘッドに印加される電圧を取得し、
取得された電圧に基づいて前記発熱素子の異常を判定する、
ことを含む制御方法。 - 印字方向に対して交差する方向に配列されて、通電により加熱される複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対して、選択的に発熱素子に通電して印字を行う印字装置が備える制御装置のコンピュータに、
前記複数の発熱素子の中から選択される複数のサンプル素子に対する通電を制御すること、
前記選択された複数のサンプル素子に対して通電させた場合の前記サーマルヘッドに印加される電圧を取得すること、
取得された電圧に基づいて前記発熱素子の異常を判定すること、
を実行させるプログラム。
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