JP2017185576A - ロボット用把持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い確実性で重量の大きいワークを把持する。【解決手段】ロボット用把持装置(60)の各指部は、複数の板状の弾性体を重ねて成る指部本体(1)と、指部本体の先端側内面に設けられた第一滑止部(2)と、指部本体の外面に沿って配置されていて指部本体の先端に接合される、指部本体よりも剛性の高い補強部材(20)とを有しており、補強部材は、指部本体の長手方向に対して垂直な第一回転軸回りに前記補強部材を回動させる第一回転継手(4)を有しており、ロボット用把持装置は、指部本体の基端を把持中心(a)に沿って移動させて、指部を開閉させる駆動部(62)を有する。【選択図】図1A

Description

本発明は、様々な形状で様々な向きに配置されたワークを把持するロボット用把持装置に関する。
ロボットの手首先端には、ワークを把持するための把持装置が取付けられている。図10Aおよび図10Bは、それぞれ従来技術における第一のハンドの頂面図および側面図である。図10Aおよび図10Bには、ロボットに取付けられるサーボハンドが示されている。このようなサーボハンドは、人間の手と同様な構造を有しており、様々な形状で且つ様々な向きのワークを把持するのに有利である。
しかしながら、図10Aおよび図10Bに示されるサーボハンドには、複数のサーボモータや複雑なリンク機構が内蔵されている。従って、そのようなサーボハンドは極めて高価となり、且つ緻密で複雑な制御が必要とされる。このため、現状では、そのようなサーボハンドの普及が遅れている。
また、図11は従来技術における第二のハンドを示す図である。図11に示されるチャックは、二つまたは三つの指部を備えている。しかしながら、図11に示されるチャックは、汎用性がなく、所定形状のワークしか把持できないことが多い。複雑な形状のワークを把持する場合には、ワークを限定された特定の向きに配置する必要があった。
さらに、特許文献1は、折曲げられた板状部材を用いて把持部を開閉する把持装置を開示している。特許文献2は、一つの指部が外側のスプリングフィンガと内側のフレキシブルフィンガとから構成された把持装置を開示している。
特開2011−245566号公報 米国特許第3527492号明細書 特許第5681271号公報
しかしながら、特許文献1の把持装置は指部を大きく開放できないので、小型のワークしか把持できない。また、把持部と比較すると、把持装置の駆動部がかなり大きいという問題もあった。
さらに、特許文献2のスプリングフィンガおよびフレキシブルフィンガは板バネであってその剛性が低い。従って、特許文献2の把持装置は軽量なワークのみしか把持できない。また、把持時に外側のスプリングフィンガを撓めるために大きな力が要求されるので、特許文献2の把持装置の駆動効率は低い。さらに、外側のスプリングフィンガは把持時に外方に向かって湾曲するので、スプリングフィンガが周辺の物体に接触しやすいという問題もある。
ところで、ロボットの手首先端に取付けられた把持装置は、収納箱内にバラ置きされたワークを取出す際にも使用される。このような場合には、把持装置のハンドがワークを把持するときの、ハンドとワークの相対位置関係という意味での把持精度の高さはそれほど要求されない。把持精度が低い場合、例えばハンドが部品を粗く鷲づかみしたような場合であっても、ハンドがワークを確実に把持して、収納箱の外方まで取出すことができれば十分である。
しかしながら、図10または図11に示されるような把持装置では、所定の向きに配置されたワークのみしか把持できない。また、把持装置が収納箱の内壁に干渉するのを避けるために、把持装置を下方に向ける必要がある。このため、収納箱の隅部に位置するワークを把持することはできない。さらに、従来技術においては、把持装置がワークを把持したか否かを認識することができない。
特許文献3の把持装置は、特許文献2に対し、より重量の大きいワークを把持できる。ワークに作用する重力に対し、把持装置の把持部の摩擦力で或るワークを保持するために必要な把持力は、ワークの重量の数倍以上であることが実験等でわかっている。ワークの重量が比較的大きく、例えば20kgである場合には、必要な把持力に対して、指部本体の弾性体自身の座屈に対する強度が不足する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ワークの向きおよび形状に関わらず、高価なサーボハンドを使用することなしに、鉛直下向きにアプローチして、高い確実性で重量の大きいワークを把持することのできる、汎用性の高いロボット用把持装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、二つ以上の指部を有し、各指部の先端が把持中心に向かって移動して把持対象物を把持するロボット用把持装置において、前記各指部は、少なくとも二つ以上の板状の弾性体から成る指部本体と、該指部本体の先端側内面に設けられた第一滑止部と、前記指部本体の外面に沿って配置されていて前記指部本体の先端に接合される、前記指部本体よりも剛性の高い補強部材とを有しており、前記指部本体の前記少なくとも二つ以上の板状の弾性体はその厚さ方向に互いに重ねられた状態で、前記少なくとも二つ以上の弾性体の先端および基端はそれぞれ互いに固定されており、前記指部本体は、前記把持中心に向かって互いに対面しており、前記補強部材は、前記指部本体の長手方向に対して垂直であって前記指部本体の表面に対して平行な第一回転軸回りに前記補強部材を回動させる第一回転継手を有しており、前記ロボット用把持装置は、前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って移動させて、前記指部を開閉させる駆動部を有しており、該駆動部によって前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って下方向に移動させると前記指部の前記指部本体が外方に湾曲して互いに離間し、それにより、前記指部が開放するようになり、前記駆動部によって前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って上方向に移動させると前記指部の前記指部本体が内方に湾曲し、それにより、前記指部が閉鎖するようになる、ロボット用把持装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記補強部材は、前記第一回転継手と前記指部本体の先端との間において、前記第一回転軸に対して平行な第二回転軸回りに前記補強部材を回動させる第二回転継手を有する。
3番目の発明によれば、1番目の発明において、前記各指部は、さらに、一つまたは複数の第二滑止部を前記指部本体の内面に有する。
4番目の発明によれば、3番目の発明において、さらに、前記第二滑止部と前記指部本体とを接続する接続部材と、前記第二滑止部が前記指部本体内面に対して所定の距離を超えて離反するのを防止する離反規制部とを具備する。
5番目の発明によれば、1番目の発明において、一つの指部の第一滑止部の把持面は、指部を閉鎖するときに他の指部の第一滑止部の把持面と、互いに指部の先端側が最初に接触するように配置されている。
6番目の発明によれば、2番目の発明において、前記第二回転継手には、所定の回転角度を超えて回ることを防止する回転規制部が設けられている。
7番目の発明によれば、1番目の発明において、前記第一滑止部には、前記指部本体の先端を保護する保護部材が設けられており、該保護部材は前記第一滑止部より前記指部の先端側に突出する。
8番目の発明によれば、1番目の発明において、前記指部本体の基端近傍において前記指部本体の外面を押圧する押圧部を備えた。
9番目の発明によれば、1番目の発明において、前記第一滑止部の把持面には、複数の凹凸部、複数の突起または複数の溝部が形成されている。
10番目の発明によれば、1番目の発明において、前記指部本体の基端を移動させる区間を規定、調整する調整部を備えた。
11番目の発明によれば、1番目の発明において、前記把持対象物の重量を計測する計測部を備えた。
12番目の発明によれば、1番目の発明において、前記第一滑止部近傍に備えられた、押圧されることにより把持状態であることを把握する把持認識部を具備する。
13番目の発明によれば、12番目の発明において、前記第一滑止部近傍に備えられた前記把持認識部は、検出素子と、該検出素子を押圧する検出素子押圧部と、該検出素子押圧部により前記検出素子が所定量以上押圧されるのを制限する押圧制限部とを含む。
14番目の発明によれば、2番目の発明において、さらに、前記第二回転継手近傍に備えられていて、所定の回転角度で信号を出力する継手角度認識部を具備する。
15番目の発明によれば、1番目の発明において、前記指部により把持された把持対象物の存在を接触式または非接触式に検出する把持対象物検出部を備えた。
1番目の発明においては、指部本体の基端の直線運動を第一回転継手回りにおける補強部材の回転運動に変換している。このため、指部の開放度合いに関係なく、第一回転継手を支点とした一定の把持力を得ることができ、結果としてワーク(把持対象物)を安定して把持することができる。また、指部本体をワークの外形に倣わせて、ワークを包み込むように把持するので、ワークが滑落する可能性が小さい。更に指部本体は、複数の板状の弾性体を重ねることにより形成されている。このため、柔軟性を維持しながら曲げに対する座屈強度を高めることが可能となる。従って、重量の大きいワークを把持するために必要な大きな把持力にも耐えられる指部を作成できる。駆動部による直線駆動動作を第一回転継手回りの回転運動に変換するので、駆動部のストロークが比較的小さい場合であっても、指部を大きく開放させられ、指部開閉効率を高めることができる。さらに、把持装置の構造が単純であるので、コスト削減、軽量化を図ることもできる。さらに、指本体の外側に配置された補強部材が撓み難いため、把持時に補強部材が外側に張り出すことはなく、補強部材が周囲とぶつかることもない。
2番目の発明においては、第二回転継手を設けたので、ワークの外形に対する倣い性が向上し、ワークの把持時には、指部の先端は内側に閉鎖する。従って、ワークがさらに滑落し難くなる。また、指部の先端が、硬い部材、例えば収納箱の底面などに衝突した場合であっても、指部が第二回転継手回りに内方に回動するので、衝突時の衝撃が逃げ、指部が破損するのを回避できる。
3番目の発明においては、第二滑止部を備えたので、指部本体の内面でワークを抱え込む際に、ワークがさらに滑落し難くなり、確実な把持状態を得ることができる。
4番目の発明においては、ワークを把持したり解放したりする際に、第二滑止部がワークと接触することにより指部本体から離反する方向における過大な力が接続部材に作用して接続部材が引っ張り破断するのを防ぐことができる。
5番目の発明においては、ワークが細長い場合、薄い場合、極めて小さい場合であっても、ワークを把持することができ、汎用性を高めることができる。
6番目の発明においては、前記第二回転継手に、回転規制部を備えることで、指部の先端部が外方に開放しないようになる。このため、ワークが滑落するのをさらに防止することができる。
7番目の発明においては、指部の先端が、ワークと収納箱の間の隙間に侵入しやすくなる。さらに、指部の先端が収納箱の底面などに衝突したとしても、第一滑止部が破損するのを防止することができる。
8番目の発明においては、指部本体が外方に湾曲するのを抑制し、把持力を増大させられる。
9番目の発明においては、ワークに潤滑油、工作油等が付着している場合であっても、ワークが滑落し難くなる。
10番目の発明においては、指部の開閉量を自由に調節できる。
11番目の発明においては、ワークを掴み損なったり、複数取りしたことを重量に基づいて判別する。従って、ワークを再把持する場合に有利である。
12番目の発明によれば、第一滑止部または指部本体の内面のどの部分で把持対象物を把持した場合であっても、把持対象物が把持されていることを良好に認識することができる。そのような判断は、把持対象物を把持して持上げる際に即時に行える。従って、把持失敗した場合には、即座にリトライ動作を行うことができ、平均的なサイクルタイムを短縮できる。
13番目の発明によれば、検出素子を第一滑止部の背面に位置する補強部材内部に設け、検出素子押圧部を第一滑止部の裏面側に設けることができる。この場合には、指部本体の弾性変形を利用した押圧構造の把持認識部を形成できる。また、把持認識部を指部に内蔵しても、指部が厚くなるのを防止できる。さらに、押圧制限部を有しているので、検出素子が必要以上に強く押圧されることを防ぎ、信頼性を向上させられる。
第二回転継手から指部先端側までの部位が、指先がワーク群に強く押し付けられたり、指先端部をワーク群の中に深く挿入し過ぎた場合には、指先が把持中心aに向かって倒れる特徴がある。14番目の発明においては、第二補強部品と第三補強部品との間に形成される角度が所定の角度になると、信号を出力する継手角度認識部が含まれている。前述した角度が予め設定された許容限界角度近傍になった場合に信号が出力される。このため、信号が出力された場合には、指先端部に過大な負荷が作用していると判断できる。そのような場合には、ロボット用把持装置を上昇させて、指先端部を過負荷から保護することができる。
15番目の発明によれば、指先から離れた部位に把持対象物検出部を設けることにより、より高度な検出を行うことができる。把持対象物に直接接触する接触式の把持対象物検出部を採用した場合には、さらに高度な検出を行うことができる。
添付図面に示される本発明の典型的な実施形態の詳細な説明から、本発明のこれら目的、特徴および利点ならびに他の目的、特徴および利点がさらに明解になるであろう。
本発明に基づくロボット用把持装置の開放状態を示す側面図である。 本発明に基づくロボット用把持装置の閉鎖状態を示す側面図である。 本発明に基づくロボット用把持装置の側面図である。 ロボット用把持装置がワークを把持するときの第一の部分拡大図である。 ロボット用把持装置がワークを把持するときの第二の部分拡大図である。 ロボット用把持装置の先端側から見た第一の図である。 ロボット用把持装置の先端側から見た第二の図である。 第二回転継手を備えないロボット用把持装置がワークを把持するときの部分拡大図である。 第二回転継手を備えたロボット用把持装置がワークを把持するときの部分拡大図である。 ロボット用把持装置の先端を示す第一の斜視図である。 ロボット用把持装置の先端を示す第二の斜視図である。 ロボット用把持装置がワークを把持するのを示す第一の図である。 ロボット用把持装置がワークを把持するのを示す第二の図である。 ロボット用把持装置がワークを把持するのを示す第三の図である。 第一滑止部のある形態の側面図である。 第一滑止部のある形態の正面図である。 図8Aの斜視図である。 二つの指部を備えたロボット用把持装置の部分斜視図である。 三つの指部を備えたロボット用把持装置の部分斜視図である。 四つの指部を備えたロボット用把持装置の部分斜視図である。 従来技術における第一のハンドの頂面図である。 従来技術における第一のハンドの側面図である。 従来技術における第二のハンドを示す図である。 ロボット用把持装置の部分拡大図である。 開放状態におけるロボット用把持装置の部分拡大図である。 把持状態におけるロボット用把持装置の部分拡大図である。 ロボット用把持装置の他の部分拡大図である。 図14Aに示されるロボット用把持装置の正面図である。 ロボット用把持装置の更に他の部分拡大図である。 図15Aに示されるロボット用把持装置の正面図である。 把持状態におけるロボット用把持装置の更に他の部分拡大図である。 開放状態で且つ指先がワーク等に接触し始めた直後のロボット用把持装置の部分拡大図である。 開放状態で且つ指先がワーク等に接触して、指先が倒れている状態でのロボット用把持装置の部分拡大図である。 非接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。 他の非接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。 非接触式把持対象物検出部が外部に備えられているロボット用把持装置の斜視図である。 接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。 把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1Aおよび図1Bは、本発明に基づくロボット用把持装置の開放状態および閉鎖状態をそれぞれ示す側面図である。これら図面に示されるロボット用把持装置60は、二つの指部を備えている。各指部は、細長状のプレートからなる一対の指部本体1と、指部本体1の外方に配置されていて指部本体1よりも剛性の高い一対の補強部材20とから主に構成される。また、これら図面には、把持中心aが二つの指部の間に示されている。
指部本体1は、バネ鋼板から作成されるのが好ましい。しかしながら、指部本体1が弾性を有する樹脂などから形成されていてもよい。図1Aおよび図1Bにおいては、二つのバネ鋼板を厚み方向に互いに重ねることにより、それぞれの指部本体1が形成されている。それぞれの指部本体1が三つ以上のバネ鋼板を互いに重ねることにより形成されていてもよい。指部本体1の複数のバネ鋼板は指部本体1の基端および先端またはそれらの近傍においてのみ互いに固定されている。一つの指部本体1におけるバネ鋼板の数を増やすほど、曲げに対する指部本体1の柔軟性は低下するものの、指部本体1の座屈強度を向上させられる。
なお、複数のバネ鋼板を重ねる代わりに、一つのバネ鋼板の厚みを増やした場合にも座屈強度を向上させられる。しかしながら、この場合には、曲げに対する指部本体1の柔軟性が著しく低下して、後述する把持動作を実現するのは困難である。このため、複数のバネ鋼板を互いに重ね、且つ前記指部本体1の基端および先端またはそれらの近傍おいてのみ互いに固定されることにより指部本体1を形成するのが好ましい。指部本体1が曲げられると、固定部近傍を除いて、各板バネ鋼板の表面間には隙間が出来た状態となる。
さらに、図1Aおよび図1Bにおける二つの指部本体1の基端は、把持中心aに沿って移動可能なシャフト9の先端に接続されている。シャフト9は、リニアボールブッシュを介して基部8の貫通孔内に挿入されている。なお、リニアボールブッシュの代わりに、滑り軸受けやガイドレール付直動駆動のベアリングを使用してもよい。
シャフト9が図1Aの下方向に移動すると、二つの指部の指部本体1が外方に湾曲して互いに離間し、それにより、ロボット用把持装置60が開放するようになる。そして、シャフト9が反対方向に移動すると、二つの指部の指部本体1は内方に湾曲し、それにより、ロボット用把持装置60が閉鎖するようになる(図1Bを参照されたい)。なお、簡潔にする目的で、図1Aおよび図1B以外の他の図面においては、指部本体1の図は、簡略化して1本の線で表現している場合があることに留意されたい。
図2は、本発明に基づくロボット用把持装置の側面図である。図2に示されるように、ロボット用把持装置60は、ロボット(図示しない)の手首先端部61に取付けられている。ロボット用把持装置60は、基部8に連結されたエアシリンダ62をアクチュエータとして備えている。また、エアシリンダ62の出力シャフト63に偏荷重が作用しないようにするために、出力シャフト63は自在継手64を介してシャフト9に接続されている。
なお、エアシリンダ62の代わりに、油圧シリンダをアクチュエータとして使用してもよい。あるいは、シャフト9をボールネジまたはラック/ピニオンから作成し、サーボモータ(図示しない)で駆動するようにしてもよい。また、指部本体1は柔軟性を有するので、指部本体1がアクチュエータにより巻上げられる構成にしてもよい。この場合には、基部8の軸方向長さを短くすることができる。
再び図1A等を参照すると、シャフト9の軸方向に沿って二つの調整部7がシャフト9に取付けられている。シャフト9は二つの調整部7の間でのみ移動可能である。つまり、調整部7は、シャフト9のストロークを規制、調整し、結果的に指部の開閉量を調整する役目を果たす。
図1A等に示されるように、把持中心aとは反対側に位置する指部本体1の外側には、補強部材20が配置されている。補強部材20は、第一補強部品21と、第二補強部品22と、第三補強部品23とを含んでいる。これら補強部品21〜23は、細長いプレートである。これら補強部品21〜23は、指部本体1が湾曲する場合であっても、湾曲しない程度に剛性の高い材料から形成されている。
図から分かるように、第一補強部品21の基端はロボット用把持装置60の基部8の外周面に取付けられている。第一補強部品21の末端は、第一回転継手4を介して第二補強部品22の基端に連結されている。補強部材20の補強部品21、22は、第一回転継手4回りに回動して、補強部材20が屈曲動作および伸展動作する。
そして、第二補強部品22の末端は、第二回転継手10を介して第三補強部品23の基端に連結されている。さらに、第三補強部品23の末端は、指部本体1の先端に連結されている。また、図示されるように、指部本体1の先端内側には、柔軟材料から形成された第一滑止部2が取付けられている。
このような構成であるので、シャフト9が把持中心aに沿って直線状に摺動すると、二つの指部本体1の基端の直線運動が、補強部材20の第一回転継手4回りの回動運動に変換される。第二補強部品22を長くした場合には、二つの指部の先端の間の開放距離を大きくでき、その結果、指部の開閉効率を高めることができる。
ところで、図3Aおよび図3Bは、それぞれ、ロボット用把持装置がワークを把持するときの第一および第二の部分拡大図である。これら図面においては、直方体のワークWが把持中心a上に配置されているものとする。図3Aおよび図3Bにおける第一補強部品21の剛性は、第二補強部品22の剛性よりも大きい。或いは、図3Aおよび図3Bにおける第一補強部品21の厚みを、第二補強部品22の厚みよりも大きくしてもよい。
図3Aは、シャフト9を上昇させるときに、指部本体1が湾曲してワークWに接触した瞬間を示している。このときには、第二補強部品22はほとんど変形しておらず、第一滑止部2の先端近傍のみがワークWに接触する。そして、シャフト9を上昇させ続けると、図3Bに示されるように、第二補強部品22の中間部分が内方に湾曲するようになる。このため、第一滑止部2の表面の大部分がワークWの両側面に接触する。言い換えれば、図3Aおよび図3Bに示される構成においては、第一滑止部2がワークWの側面に倣って、ワークWの側面に密着するようになる。従って、この場合には、倣い性能を高めることができる。
図4Aおよび図4Bはそれぞれロボット用把持装置の先端側から見た図である。図4Aは、指部本体1がワークWを把持する前の状態を示しており、図4Bは指部本体1がワークWを把持した後の状態を示している。これら図面に示されるワークWは断面が台形の筒型部材であり、断面の上底および下底が把持中心aに対して垂直になるように配置されている。そして、ワークWの一方の側面は一方の第一滑止部2に対して非平行であると共に、ワークWの他方の側面は他方の第一滑止部2に対して平行になるように、ワークWが配置されている。
これら図面から分かるように、ワークWを把持するときには、一方の第一滑止部2の指部本体1が捻れるようになる。従って、第一滑止部2がワークWの一方の側面に倣うように指部本体1が弾性変形し、それにより、第一滑止部2がワークWの一方の側面に密着するようになる。このため、本発明においては、ワークWの一方の側面が一方の第一滑止部2に対して非平行である場合であっても、ワークWを確実に把持することができる。
このように、本発明においては、複数の板状弾性体からなる指部本体1を用いているので、ロボット用把持装置60を単純な構造にできる。その結果、サーボハンドと比較して、ロボット用把持装置60のコストを極めて低価格にすることができる。また、指部本体1の柔軟性が高く、また二つの指部本体1がワークWを包むように把持するので、種々の形状で且つ様々な向きに配置されたワークを安定して把持することも可能である。
ここで、ワークWの重量が比較的大きく、例えば20kgである場合、ロボット用把持装置60にはワークWの重量の数倍の把持力が必要とされることが、実験等でわかっている。仮に指部本体1が板厚の薄い一つのバネ鋼板から構成されている場合には、ロボット用把持装置60がワークWの重量の数倍の把持力でワークWを把持する際に発生する応力により、指部本体1が容易に座屈する可能性がある。このため、本発明においては、複数のバネ鋼板を互いに重ねることで、柔軟性を著しく損なうことなしに、曲げに対する指部本体1の座屈強度を向上させている。それゆえ、本発明においては、重量が比較的大きい、例えば20kgのワークであっても把持することが可能となる。
また、図1Aおよび図4Aから分かるように、第一滑止部2の背面側には第三補強部品23の末端が位置している。そして、第三補強部品23には、所定の角度で折曲げられた保護部材5が固定されている。保護部材5は、比較的剛性の高い金属板から作成されるのが好ましい。保護部材5は第一滑止部2を外方から被覆するように配置されており、保護部材5の先端は、第一滑止部2の先端よりも指部の先端側に位置している。
収納箱などにバラ置きされている複数のワークWの内の1つを取出す場合には、ロボット用把持装置60の指部の先端を、比較的堅固なワークW同士の間の隙間に進入させる必要がある。第一滑止部2は柔軟材料から形成されているので、ワークWを取出すときに、第一滑止部2の先端近傍がワークWに衝突して損傷しやすい。
この点に関し、本発明では、図4A等に示される保護部材5が第1滑止部2および第三補強部品23を保護している。このため、指部をワークW同士の間の隙間およびワークを収納する収納箱の側面とワークWとの間に進入させやすくなる。このため、ワークWが収納箱などの隅部に位置する場合でも、ワークWを把持しやすい。また指部をワークW同士の間の隙間に進入させた場合、および指部の先端が、ワークを収納する収納箱の底面に衝突する場合であっても、指部の先端が損傷するのを防止することができる。特に、図示される保護部材5は所定の角度で折曲げられているので、指部の先端、例えば第一滑止部2の先端を確実に保護することができる。
再び図1Aおよび図4を参照して分かるように、保護部材5は第一滑止部2の把持面よりも把持中心a側に突出しないことが望ましい。その理由は、ワークWの厚みが小さい場合またはワークWが細長状である場合に、ワークWが第一滑止部2の把持面に接触する前に、二つの保護部材5が互いに接触する可能性があるためである。保護部材5が第一滑止部2の把持面よりも把持中心a側に突出していない場合には、第1滑止部2を確実に最初にワークWに接触させることができる。
また、図1Aに示されるように、指部本体1の内面側には複数の第二滑止部3が取付けられている。一つの指部本体1に対し、一つの第二滑止部3が取付けられていてもよい。第二滑止部3の表面は多数の凹凸部が形成されており、表面の摩擦係数は比較的大きい。このため、ワークWに潤滑油、工作油などが付着している場合であっても、ワークWを把持するときにワークWが指部の間から滑落するのが防止される。なお、凹凸部の代わりに、複数の突起または複数の溝が第二滑止部3の表面に形成されていてもよい。あるいは指部本体1の内表面上に凹凸や溝が直接施され、指部本体1と第二滑止部3が一体化されていても良い。これにより、ワークWを押さえ込んで確実に把持することができる。
図1Aにおいては、指部本体1の基端近傍に押圧部材6が取付けられている。この押圧部材6は、指部本体1が把持中心aから離間する方向に張り出さないように指部本体1を把持中心aに向かって押圧している。
或る実施形態においては、押圧部材6はカムフォロアである。カムフォロアを押圧部材6として使用した場合には、押圧部材6が指部本体1に転がり接触するようになる。従って、指部本体1が摩耗するのを軽減できる。さらに、押圧部材6の直径を大きくすると、指部本体1の基端における曲げ半径を大きくすることができる。その結果、指部本体1に作用する応力が低減され、指部本体1を繰返し湾曲させたとしても、指部本体1の疲労寿命を延ばすことができる。
図5Aはロボット用把持装置がワークを把持するときの部分拡大図である。図5Aにおいては第二回転継手10が備えられていないので、第三補強部品23も存在しない。その代わりに、第二補強部品22が第三補強部品23の分だけ延長されている。そして、図5Aにおいては、比較的大きな円筒状のワークWが把持されている。
図5Aに示されるように、ワークWを把持するときには、二つの指部本体1がワークWの外形に沿って倣うように湾曲する。このとき、複数の第二滑止部3が、ワークWの上方の外面に密着している。さらに、前述した押圧部材6は、指部本体1の基端近傍が外側に湾曲するのを防止している。従って、本発明においては、比較的大きな円筒状のワークWを堅固に把持することができる。
しかしながら、図5Aにおいては第二回転継手10が備えられていないので、押圧部材6から見てワークWよりも遠方に位置する指部の先端は開放している。このため、ワークWが指部の先端から滑落する可能性がある。
これに対し、第二回転継手を備えたロボット用把持装置がワークを把持するときの部分拡大図である図5Bにおいては、第三補強部品23が第二回転継手10を介して第二補強部品22の末端に連結されている。図5Bに示される構成においては、第三補強部品23が第二回転継手10回りにさらに内方に回動し、第一滑止部2がワークWの外形に倣ってワークWの下方部分を支持するようになる。その結果、指部の先端が閉鎖されるようになり、把持されたワークWが滑落し難くなる。つまり、図5Bに示される構成は、図5Aに示される構成よりもワークWをより確実に把持できるのが分かるであろう。
簡易的なロボットハンドは指部の先端のみでワークWを把持しているので、ワークWの持上げ時や、把持後の高速動作中にワークWが滑落することが多かった。しかしながら、本発明においては、第三補強部品23が閉鎖するので、ワークWを指部の中央付近で堅固に抱え込んで把持できる。従って、ワークWの持上げ時や、把持後の高速動作中であっても、ワークWが滑落することがほとんどない。
図6Aおよび図6Bはロボット用把持装置の先端を示す斜視図である。これら図面に示されるように、第二回転継手10は、第三補強部品23が所定の回転角度を超えて回動するのを防止する回転規制部11を含んでいる。具体的には、回転規制部11は第二補強部品22の外面に部分的に重畳する突起である。回転規制部11によって、第三補強部品23に対応する指部の先端部分が外方に開放するのが抑制される。
通常は指部本体1が直線状に延びるよう作用するので、回転規制部11は常に働いている。そして、ワークWを把持するときに、指部の先端部分が把持中心aに向かって回転する。言い換えれば、第三補強部品23が第二回転継手10回りに内方に回転する。その結果、図6Aに示されるように、指部の先端部分がワークWを包むような形態になり、ワークWを確実に把持できる。
また、ロボット用把持装置60がワークWを把持した状態で、指部の先端部分が収納箱の底面または把持対象となっているワークW以外のワークに衝突した場合には、第三補強部品23が第二回転継手10回りに把持中心aから離間するように回動する可能性がある。しかしながら、本発明においては、回転規制部11が存在しているので、第三補強部品23は把持中心aに向かって回動する。言い換えれば、本発明においては、回転規制部11が存在するので、二つの指部が完全に開放することはない。従って、ロボット用把持装置60からワークWが滑落するのを防止することができる。
前述したように、本発明のロボット用把持装置60は、指部本体1の柔軟性を用いた倣い機能、第二回転継手10を用いた指部先端部の閉鎖機能、ならびに第一滑止部2および第二滑止部3を用いた確実な把持機能を有している。従って、ロボット用把持装置60は、ワークWに対する多数の接触部位を確保することができる。それゆえ、ロボット用把持装置60を単に鉛直方向下方に移動させるのみで、ワークWの向きに依存することなしに、ワークWを確実に把持することができる。
図7Aから図7Cは、ロボット用把持装置がワークを把持するのを示す図である。これら図面には、フランジが備えられたシャフトとしてのワークWが示されている。特に、図7Aに示されるワークWのフランジはシャフトに対して偏心して取付けられている。つまり、図7Aに示されるワークWはその中心軸線に対して線対称ではない。このため、ワークWの中心軸線がシャフト9の移動方向と同一であるように、ワークWが配置されている場合には、ワークWを把持するのは困難である。しかしながら、そのような場合であっても、本発明においては、図7Aに示されるように、一方の第三補強部品23のみが第二回転継手10回りに回動することにより、一方の指部本体1が他方の指部本体1よりも内方に湾曲する。つまり、本発明においては、二つの指部本体1が互いに異なるように湾曲する。従って、指部本体1がワークWを倣うように把持し、ワークWを確実に把持することができる。
また、ワークWの中心軸線が把持中心aに対して略垂直になるようにワークWが配置されている場合には、ワークWのシャフトの両端を挟むようにワークWを把持する必要がある。本発明においては、そのような場合であっても、図7Bに示されるように、二つの指部本体1の両方が、それぞれの最大開放位置まで開放する。従って、細長状のワークWを容易に把持することが可能である。
さらに、ワークWの中心軸線が把持中心aに含まれるか、または把持中心aに対して鋭角になるようにワークWが配置されている場合には、ワークWのフランジを包むようにワークWを把持する必要がある。本発明においては、そのような場合であっても、図7Cに示されるように、両方の第三補強部品23がそれぞれの第二回転継手10回りに回動する。その結果、二つの指部本体1はワークWのフランジを包むように倣い、両方の第一滑止部2がワークWを下方から支持するようになる。従って、ワークWを確実に把持することが可能である。
さらに、図8Aおよび図8Bは第一滑止部2の詳細側面図および正面図であり、図8Cは図8Aの斜視図である。これら図面から分かるように、第一滑止部2は指部本体1の先端近傍の長さ方向に延びる四つの第一凸部71と、これら第一凸部71の下方において第一凸部71に対して垂直に延びる二つの第二凸部72とを含んでいる。これら第一凸部71および第二凸部72は柔軟な高分子化合物材料から作成される弾性体である。このような構成であるので、ワークWが複雑な形状であっても、第一滑止部2上の第一凸部71および第二凸部72にワークWの一部が引っかかる可能性が高くなり、ワークWが滑落し難くなる。当然のことながら、第一凸部71および第二凸部72の数および配置が異なっていてもよい。
また、凸部71、72を設ける代わりに、ワークWに対面する第一滑止部2の面全体を柔軟な高分子化合物材料からなる被覆部により被覆してもよい。この場合には、被覆部に凹凸や溝が形成されるのが好ましく、それにより、第一滑止部2が十分な滑り止め機能を有するのは明らかであろう。なお、図8A〜図8Cに示される第一滑止部2が、例えば図6Aおよび図6Bなどに示される他の構成であってもよい。
図1Aおよび図1B等から分かるように、第一滑止部2は指部の先端内側に取付けられている。そして、第一滑止部2は、指部を閉鎖したときにワークWに最初に接触するように配置されている。このため、ワークWを把持したときに、ワークWが二つの第一滑止部2の間から滑落し難くなる。また、ワークWが細長い場合、薄い場合、極めて小さい場合であっても、第一滑止部2の先端がワークWを掴みやすくなっている。すなわち、本発明のロボット用把持装置60は様々な形状のワークWに対応でき、極めて汎用性が高い。
なお、本発明のロボット用把持装置60であっても、ワークWを把持し損ねたり、複数のワークWを同時に把持する場合があり得る。このため、ワークWを把持したときにその重量を計測し、計測結果を所定値と比較することが望ましい。このような場合には、計測結果に基づいて、ワークWを再把持する必要性の判断を容易に行うことができる。
再び図2を参照すると、ロボット用把持装置60の基部とロボットの手首先端部61との間には、重量センサ65が配置されている。重量センサ65は、ロボット用把持装置60がワークWを把持している間にその重量を計測する。そして、重量センサ65が計測した値から、既知のロボット用把持装置60の重量を減算して減算値を求める。減算値が把持されたワークWの重量である。次いで、その減算値とワークWの既知の重量との間の偏差を求める。偏差が実質的にゼロであれば、ワークWを適切に把持していることになる。
偏差がマイナス符号でワークWの所定の重量とほぼ同じである場合には、ワークWを掴み損ねたと判断して、ワークWを再把持するよう動作させる。さらに、偏差がプラス符号で一つのワークの既知の重量以上の場合には、2個以上の複数のワークWを同時に把持していると判断できる。この場合には、指部を開放して、ワークWを一旦解放する。そして、ワークWを再把持するよう動作させる。このように重量センサ65を備える構成は、ワークを再把持する必要性を判断するのに有利であるのが分かるであろう。
図9Aから図9Cは、それぞれ二つの指部、三つの指部および四つの指部を備えたロボット用把持装置の部分斜視図である。図9Aに示されるように、前述した実施形態においては、ロボット用把持装置60が二つの指部を有するものとして説明した。
しかしながら、ロボット用把持装置60は図9Bに示されるように三つの指部を備えていてもよく、図9Cに示されるように四つの指部を備えていても良い。なお、ロボット用把持装置60がさらに多数の指部を備える場合であっても、本発明の範囲に含まれる。指部の数は、ワークWの形状、ロボット用把持装置60の使用用途などに応じて定まる。このように指部の数を変更した場合には、基部8、シャフト9および押圧部材6等の数および配置も同様に変更されるのが分かるであろう。
図12はロボット用把持装置の部分拡大図である。図12においては、第三補強部品23の先端が指部本体1の先端近傍において指部本体1に対して平行になるように、第三補強部品23は二カ所で屈曲している。そして、指部本体1に対して平行であって指部本体1に対面する第三補強部品23の先端近傍には、把持認識部121が埋込まれている。把持認識部121は、リミットスイッチ、近接スイッチまたは感圧センサなどである。なお、図面には示さないものの、他方の指部本体1も同様の構成であり、このことは、後述する他の図面においても同様である。
指部本体1が閉鎖されたときにワークWが把持されている場合には、その押圧力が第一滑止部2および指部本体1を通じて把持認識部121に伝達される。そのため、把持認識部121は、ワークWが把持されていることを認識することができる。把持認識部121は第一滑止部2のどの部分でワークWを把持した場合であっても、ワークWが把持されていることを良好に認識することができる。
図13Aおよび図13Bはそれぞれ開放状態および把持状態におけるロボット用把持装置の部分拡大図である。図13Aおよび図13Bに示される把持認識部121は、検出素子131と、検出素子131を押圧する検出素子押圧部132とを含んでいる。図13Aおよび図13Bに示されるように、検出素子131は、第三補強部品23に形成された孔23a内において保護部材5の内面に取付けられている。検出素子押圧部132は、指部本体1の外面において検出素子131に対応した位置に取付けられている。
さらに、第三補強部品23の屈曲部近傍にはスペーサ133が第三補強部品23と指部本体1との間に設けられている。スペーサ133の厚みは、検出素子押圧部132の厚みに概ね対応している。このため、図13Aから分かるように、開放状態においては、指部本体1と第三補強部品23の先端部分23bとの間には、スペーサ133に対応した隙間が形成されている。また、図13Aにおいては、検出素子131は検出素子押圧部132によって押圧されておらず、両者は互いに離間している。
これに対し、図13Bに示されるようにワークWを把持した状態においては、スペーサ133よりも先端側に位置する指部本体1の先端部分が外方に向かって弾性変形する。その結果、指部本体1の外面に取付けられた検出素子押圧部132が検出素子131を押圧するようになる。これにより、把持認識部121は、ワークWが把持されたことを認識する。なお、ワークWの把持を解除した場合には、指部本体1は図13Aに示される元の状態に戻り、検出素子押圧部132は検出素子131から離間する。
ところで、図13Aおよび図13Bから分かるように、第三補強部品23の孔23aと第三補強部品23の先端との間には、先端部分23bが残っている。図13Bに示されるように、指部本体1が外方に湾曲する場合には、指部本体1の先端が第三補強部品23の先端部分23bに当接するので、指部本体1は先端部分23bを越えて外方に湾曲することはない。
このため、検出素子131が検出素子押圧部132によって所定量以上に押圧されることはない。従って、極端に大きい力が検出素子押圧部132から検出素子131にかかって、検出素子131が破損するのを防止することができる。すなわち、第三補強部品23の先端部分23bは、検出素子押圧部132により検出素子131が所定量以上押圧されるのを制限する押圧制限部としての役目を果たす。従って、把持認識部121がワークWが把持されたことを認識したときに、この認識に対する信頼性を高めることができる。
図13Aおよび図13Bに示される実施例においては、検出素子131を第三補強部品23の孔23a内部に設け、検出素子押圧部132を第一滑止部2の裏面側に設けている。従って、この場合には、指部本体1の弾性変形を利用した押圧構造の把持認識部を形成できる。また、検出素子131は第三補強部品23の孔23a内に配置されているので、把持認識部121を指部に内蔵しても、指部が厚くなるのを防止できる。
ところで、図14Aはロボット用把持装置の他の部分拡大図であり、図14Bは図14Aに示されるロボット用把持装置の正面図である。これら図面に示されるように、第一滑止部2の上方における指部本体1の内面には、他の把持認識部141が設けられている。
図から分かるように、他の把持認識部141はマット状スイッチ、コード状スイッチまたは感圧シート等であり、第一滑止部2の上端から指部本体1に沿って部分的に延びている。あるいは、他の把持認識部141は、平面状に配置された複数の小型リミットスイッチまたは小型感圧スイッチの集合体であってもよい。
図14Aに示されるように、指部本体1によってワークWが第一滑止部2よりも上方において把持された場合には、把持認識部141がワークWにより押圧され、ワークWの存在を検出することができる。把持認識部141が取付けられた指部本体1のどの部分でワークWを把持した場合であっても、把持認識部141は、ワークWが把持されていることを良好に認識できる。図14Aおよび図14Bに示される実施例においても、前述したのと同様な効果が得られるのが分かるであろう。
図15Aはロボット用把持装置の更に他の部分拡大図であり、図15Bは図15Aに示されるロボット用把持装置の正面図である。これら図面に示されるように、第一滑止部2の上方における指部本体1の内面には、シート状検出素子151が設けられている。そして、シート状検出素子151を押圧する検出素子押圧部152が、板バネの機能を有する接続部材153の一端に設けられている。接続部材153の他端は指部本体1の表面に取付けられている。検出素子押圧部152は第二滑止部3としての役目も果たしている。図15Bから分かるように、これら検出素子押圧部152および接続部材153の幅はシート状検出素子151の幅に概ね等しい。
図15Aにおいては、接続部材153によって、検出素子押圧部152はシート状検出素子151から離間されている。言い換えれば、ワークWを把持していないときには、接続部材153は、検出素子押圧部152がシート状検出素子151を押圧しないようにしている。また、図示されるように、複数の検出素子押圧部152および接続部材153が指部本体1の長さ部分に沿って順次設けられているのが好ましい。
図15Cは把持状態におけるロボット用把持装置の更に他の部分拡大図である。図15Cに示されるように、第一滑止部2の上方に位置する指部本体1がワークWを把持すると、検出素子押圧部152がワークWにより押圧され、接続部材153が弾性変形する。最終的には、接続部材153の底面がシート状検出素子151を押圧し、ワークWの存在を検出することができる。なお、ワークWの把持を解除した場合には、接続部材153は図15Aに示される元の状態に戻り、検出素子押圧部152および接続部材153は検出素子151から離間する。図15Aから図15Cに示される実施例においても、前述したのと同様な効果が得られるのが分かるであろう。
ここで、前述した図8A〜図8Cにおいては検出素子151は示されておらず、検出素子押圧部152と同様な構成の複数の第二滑止部3が前述した接続部材153によって指部本体1に接続されている。図8Aに示されるように、ワークWが下方側の第二滑止部3に接触すると、接続部材153が内方に変形する。これにより、下方側の第二滑止部3が指部本体1から離反する方向に移動する。接続部材153の変形量が大きくなり過ぎると、接続部材153が引っ張り破損する可能性がある。
このため、本発明においては、第二滑止部3と指部本体1との間に延びる硬質の離反規制部154が第二滑止部3に取付けられている。指部本体1は、図8Cに示すように、離反規制部154に形成された貫通孔を通過している。指部本体1の厚さ方向に対応するこの貫通孔の奥行は、指部本体1の厚さよりも大きい。また指部本体1が曲げられると、複数重ねられたバネ鋼板の表面間に隙間が出来ることになるため、隙間を含んだ指部本体1の総厚みよりも、この貫通穴の奥行は大きいことが望ましい。
このため、接続部材153が内方に変形する途中で、離反規制部154が指部本体1に係合するようになる。その結果、第二滑止部3が指部本体1から所定量以上離反することが防止され、接続部材153の早期に破損するのを回避できる。なお、図8Aにおいては接続部材153は第二滑止部3から斜め下方に指部本体1まで延びている。ただし、図示しない実施形態においては、接続部材153が第二滑止部3から斜め上方に指部本体1まで延びていてもよい。
図16Aおよび図16Bは、開放状態で且つ指先がワーク等に接触している状態でのロボット用把持装置の部分拡大図である。これら図面に示されるように、第二回転継手10の内側において、第二補強部品22側に小型リミットスイッチ161が配置されており、第三補強部品23側に小型リミットスイッチ押圧部162が配置されている。
図16Aにおいては、ロボット用把持装置60の指先端部がワークや床部Lなどに接触した直後を示している。この状態においては、小型リミットスイッチ161は押圧されていない。図16Bにおいては指先端部がかなり傾倒した状態で、小型リミットスイッチ161が小型リミットスイッチ押圧部162により押圧され、それにより、信号が出力されている。
小型リミットスイッチ161と小型リミットスイッチ押圧部162との間の位置関係は、信号の出力が所望される第二回転継手10の角度に応じて定まる。第二回転継手10回りにおける指先端部の角度が設定された角度に到達して、指部本体1の曲げ半径が所定量以下になると、信号が出力される。言い換えれば、小型リミットスイッチ161および小型リミットスイッチ押圧部162によって、第二回転継手10が所望の角度になったか否かを認識できる。このため、小型リミットスイッチ161および小型リミットスイッチ押圧部162を継手角度認識部として使用できる。
また、信号が出力されるべき指部本体1の曲げ半径を許容限界曲げ半径に対して所定の余裕量を持たせるのが好ましい。これにより、指部本体1が破損する前に指部の先端が押込まれるのが停止される。次いで、ロボット用把持装置60を引き上ることにより、指部の先端に作用する負荷を軽減させられる。
なお、図16Aおよび図16Bにおいて、小型リミットスイッチ押圧部162は、小型リミットスイッチ161を押圧することに加えて、回転規制部11としての役割も有する。図16Bは、小型リミットスイッチ161が小型リミットスイッチ押圧部162により押圧されてON状態にあるが、回転規制部11としての機能はまだ発揮していない状態を示している。また、小型リミットスイッチ161および小型リミットスイッチ押圧部162は小型でなくてもよい。
図面には示さないものの、小型リミットスイッチ161の代わりに、レーザセンサ、近接センサ、触覚式センサを使用してもよい。また、小型リミットスイッチ161および小型リミットスイッチ押圧部162からなる継手角度認識部は、各指部に備えられるのが好ましい。また、継手角度認識部は、第二回転継手10だけでなく、第一回転継手4に設けられていても良い。さらに、ロボット用把持装置60が三つ以上の回転継手を有する場合には、それぞれの回転継手に継手角度認識部がそなえられていてもよい。
図17は非接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。図17においては、光電スイッチ171がロボット用把持装置60の基部8に取付けられている。光電スイッチ171は、その投光レーザが二つの第一滑止部2の間の中心部分に投光されるように設けられている。ワークWが二つの第一滑止部2の間で把持される場合には、投光レーザがワークWにより反射され、反射光は受光レーザとして光電スイッチ171に受信される。従って、光電スイッチ171はワークWが把持されていることを認識することができる。
また、図18は他の非接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。図18においては、光電スイッチ171の代わりに、カメラ181がロボット用把持装置60の基部8に同様に取付けられている。カメラ181は所定の時間間隔で二つの第一滑止部2の間の領域を撮影する。そして、ワークWが存在しない初期状態の画像とは異なる画像が得られた場合には、ワークWが把持されていると認識することができる。
さらに、図19は非接触式把持対象物検出部が外部に備えられているロボット用把持装置の斜視図である。図19においては、カメラ191が床部から延びる台に取付けられている。カメラ191はロボット用把持装置60の二つの第一滑止部2の間の領域を同様に撮影でき、また、カメラ191はロボットの制御装置(図示しない)に接続されているものとする。
ロボットのロボット用把持装置60がワークWを把持した後で、ロボットが或る姿勢をとったときに、カメラ191がロボット用把持装置60の二つの第一滑止部2と、それらの間のワークWとを一緒に撮像する。そして、ワークWが存在しない初期状態の画像とは異なる画像が得られた場合には、ワークWが把持されていると認識することができる。なお、カメラ191は床部から延びる台に必ずしも取付けられる必要はなく、カメラ191がロボット用把持装置60およびロボット以外の場所に配置されていてもよい。
これら光電スイッチ171およびカメラ181、191は把持対象物Wが把持されていることを検出する非接触式の把持対象物検出部である。また、カメラ191の代わりに、光電スイッチまたは近接スイッチを採用することも可能である。このように、ロボット用把持装置60の指先から遠方の場所に非接触式の把持対象物検出部を設けることにより、より高度な検出を行うことができる。
さらに、図20は接触式把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の斜視図である。図20においては、光電スイッチ171の代わりに、触覚スイッチ201がロボット用把持装置60の基部8に同様に取付けられている。図示されるように、触覚スイッチ201は細長いロッド201aを有しており、その先端は二つの第一滑止部2の間の領域の近傍に位置している。
把持対象物Wが二つの第一滑止部2の間で把持されている場合には、ロッド201aの先端が把持対象物Wに接触するので、ワークWが把持されていると認識することができる。このため、触覚スイッチ201は把持対象物Wが把持されていることを検出する接触式の把持対象物検出部である。このように、ワークWに直接接触する接触式の把持対象物検出部を採用した場合には、さらに高度な検出を行うことができる。なお、図19に示されるカメラ191の代わりに、触覚スイッチ201が床部から延びる台に取付けられている構成であってもよい。また、このような接触式または非接触式の把持対象物検出部は、重量差がない異なる種類のワークWを重量計測以外の手法で区別するのにも有効である。
図21は把持対象物検出部を備えたロボット用把持装置の動作を示すフローチャートである。図21においては把持対象物検出部として、把持認識部121、141、光電スイッチ171、カメラ181、191および触覚スイッチ201が使用される。
はじめに、ロボットをワークWの取出場所まで移動させる。そして、図21におけるステップS11において、ロボット制御装置(図示しない)は、ロボット用把持装置60がワークWを把持するための把持命令(指閉命令)を出力する。これにより、ロボット用把持装置60はワークWを取出場所から取出して把持する動作を行う。次いで、ステップS12において、把持対象物検出部によって、ワークWが把持状態にあるか否かを確認する。 ワークWが把持されていると判定された場合には、ステップS13に進んで、目的地への運搬命令を出力する。ワークWが目的地まで運搬されると、ステップS14において、ロボット制御装置(図示しない)は、ロボット用把持装置60がワークWを解放するための解放命令(指開命令)を出力する。ワークWが解放されると、ステップS15において、ロボットをワークの取出場所に回帰させる回帰命令を出力する。
ところで、ステップS12においてワークWが把持されていないと判定された場合には、ステップS11に戻って、ワークWを把持し直すようにする。前述したように本発明では、ステップS12に示される把持状態の確認動作を行っている。そして、把持状態が適切でない場合には、ステップS11まで迅速に戻って再把持を行っている。
従来技術においては図20のステップS13〜ステップS15に示される一連の動作を、ワークWを把持していない状態で行ってしまう可能性がある。しかしながら、本発明においては、ステップS12において把持状態の確認動作を行っているので、ステップS13〜ステップS15に示される一連の動作は、ワークWを把持した状態で必ず行われることとなる。それゆえ、本発明においては、ワークWを把持していない状態で目的地まで移動する無駄な動作を行う必要がなく、その結果、サイクルタイムを短縮することも可能である。
典型的な実施形態を用いて本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなしに、前述した変更および種々の他の変更、省略、追加を行うことができるのを理解できるであろう。また本発明により、様々な形状で様々な向きに配置されたワークの把持について、特許第5681271号の把持装置と比較して、更に重量の大きいワークにも対応可能となり、軽量で小さなワークから、重く大きなワークに至るまで、様々なワークの把持をこの把持装置一つで行うことが可能となり、更に汎用性が高められることを理解できるであろう。
1 指部本体
2 第一滑止部
3 第二滑止部
4 第一回転継手
5 保護部材
6 押圧部材
7 調整部
8 基部
9 シャフト
10 第二回転継手
11 回転規制部
20 補強部材
21 第一補強部品
22 第二補強部品
23 第三補強部品
60 ロボット用把持装置
61 ロボット手首先端部
62 エアシリンダ(駆動部)
63 出力シャフト
64 自在継手
65 重量センサ(計測部)
71 第一凸部
121 把持認識部
131 検出素子
132 検出素子押圧部
133 スペーサ
141 把持認識部
151 検出素子
152 検出素子押圧部
153 接続部材
154 離反規制部
161 小型リミットスイッチ(継手角度認識部)
162 小型リミットスイッチ押圧部(継手角度認識部)
171 光電スイッチ(非接触式把持対象物検出部)
181、191 カメラ(非接触式把持対象物検出部)
201 触覚スイッチ(接触式把持対象物検出部)

Claims (15)

  1. 二つ以上の指部を有し、各指部の先端が把持中心に向かって移動して把持対象物を把持するロボット用把持装置において、
    前記各指部は、少なくとも二つ以上の板状の弾性体から成る指部本体と、該指部本体の先端側内面に設けられた第一滑止部と、前記指部本体の外面に沿って配置されていて前記指部本体の先端に接合される、前記指部本体よりも剛性の高い補強部材とを有しており、
    前記指部本体の前記少なくとも二つ以上の板状の弾性体はその厚さ方向に互いに重ねられた状態で、前記少なくとも二つ以上の弾性体の先端および基端はそれぞれ互いに固定されており、
    前記指部本体は、前記把持中心に向かって互いに対面しており、
    前記補強部材は、前記指部本体の長手方向に対して垂直であって前記指部本体の表面に対して平行な第一回転軸回りに前記補強部材を回動させる第一回転継手を有しており、
    前記ロボット用把持装置は、前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って移動させて、前記指部を開閉させる駆動部を有しており、
    該駆動部によって前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って下方向に移動させると前記指部の前記指部本体が外方に湾曲して互いに離間し、それにより、前記指部が開放するようになり、
    前記駆動部によって前記指部本体の基端を前記把持中心に沿って上方向に移動させると前記指部の前記指部本体が内方に湾曲し、それにより、前記指部が閉鎖するようになる、ロボット用把持装置。
  2. 前記補強部材は、前記第一回転継手と前記指部本体の先端との間において、前記第一回転軸に対して平行な第二回転軸回りに前記補強部材を回動させる第二回転継手を有する、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  3. 前記各指部は、さらに、一つまたは複数の第二滑止部を前記指部本体の内面に有する、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  4. さらに、前記第二滑止部と前記指部本体とを接続する接続部材と、
    前記第二滑止部が前記指部本体内面に対して所定の距離を超えて離反するのを防止する離反規制部とを具備する、請求項3に記載のロボット用把持装置。
  5. 一つの指部の第一滑止部の把持面は、指部を閉鎖するときに他の指部の第一滑止部の把持面と、互いに指部の先端側が最初に接触するように配置されている、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  6. 前記第二回転継手には、所定の回転角度を超えて外方に開放することを防止する回転規制部が設けられている、請求項2に記載のロボット用把持装置。
  7. 前記第一滑止部には、前記指部本体の先端を保護する保護部材が設けられており、該保護部材は前記第一滑止部より前記指部の先端側に突出する、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  8. 前記指部本体の基端近傍において前記指部本体の外面を押圧する押圧部を備えた、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  9. 前記第一滑止部の把持面には、複数の凹凸部、複数の突起または複数の溝部が形成されている、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  10. 前記指部本体の基端を移動させる区間を規定、調整する調整部を備えた、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  11. 前記把持対象物の重量を計測する計測部を備えた、請求項1に記載のロボット用把持装置。
  12. 前記第一滑止部近傍に備えられた、押圧されることにより把持状態であることを把握する把持認識部を具備する請求項1に記載のロボット用把持装置。
  13. 前記第一滑止部近傍に備えられた前記把持認識部は、検出素子と、該検出素子を押圧する検出素子押圧部と、該検出素子押圧部により前記検出素子が所定量以上押圧されるのを制限する押圧制限部とを含む、請求項12に記載のロボット用把持装置。
  14. さらに、前記第二回転継手近傍に備えられていて、所定の回転角度で信号を出力する継手角度認識部を具備する請求項2に記載のロボット用把持装置。
  15. 前記指部により把持された把持対象物の存在を接触式または非接触式に検出する把持対象物検出部を備えた、請求項1に記載のロボット用把持装置。
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