JP2017181112A - 翼体の取付治具 - Google Patents

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賢治 山本
孝志 鎗
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孝志 鎗
齋藤 望
Nozomi Saito
望 齋藤
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Abstract

【課題】翼体に対して簡易な作業で適切に取り付けすることができる翼体の取付治具を提供する。
【解決手段】航空機の翼体5に取り付けられる翼体5の取付治具10において、翼体5の下面には、被係止部6が設けられており、被係止部6に取り付けられる係止部11と、翼体5の下面に当接する下面パッド部12と、係止部11に連結され、下面パッド部12を支持する下部支持部13と、翼体5の上面に当接する上面パッド部22と、下部支持部13に連結され、上面パッド部22を支持する上部支持部21と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、航空機の翼体に取り付けられる翼体の取付治具に関するものである。
従来、翼体の取付治具として、航空機の主翼の静強度試験時に用いられる試験用治具が知られている(例えば、特許文献1参照)。試験用治具は、主翼の全長に亘る数個所に、木材、硬化プラスチック等のパッド部を当て、鉄骨とボルトで挟み込み、それぞれの挟み込んだ個所に、異なる荷重がかかるようにトラスを組み、上部から引張荷重をかけている。
実開平4−53536号公報
ここで、試験用治具を主翼等の翼体に取り付ける場合、試験用治具の鉄骨及びボルトは、予め組み合わされた状態となっている。つまり、上下一対の鉄骨がボルトにより接続された状態となっており、組み合わせた鉄骨及びボルトをクレーンで吊り上げ、上下一対の鉄骨の間に翼体が挟み込まれるように、試験用治具が翼体の先端側から挿入される。そして、この後、クレーンを適宜移動させながら、翼体に対して試験用治具の位置決めを行い、位置決め後、試験用治具を用いて静強度試験を実施する。
しかしながら、特許文献1の試験用治具では、クレーンを用いて試験用治具を移動する必要があるため、試験用治具を翼体に位置決めするにあたって、クレーンを適宜上下左右に移動させたり、また、クレーンによって釣り下げられる試験用治具を所定の位置に保持するための人員が必要になったりすることから、試験用治具の取り付けが煩雑な作業となる。また、試験用治具に翼体を挟み込むだけでは、翼体の曲面となる部位にパッド部が当てられた場合、試験中に負荷を与えると、パッド部がズレることで、試験用治具の位置がズレてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、翼体に対して簡易な作業で適切に取り付けすることができる翼体の取付治具を提供することを課題とする。
本発明の翼体の取付治具は、航空機の翼体に取り付けられる翼体の取付治具において、前記翼体の下面には、被係止部が設けられており、前記被係止部に取り付けられる係止部と、前記翼体の下面に当接する下面パッド部と、前記係止部に連結され、前記下面パッド部を支持する下部支持部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、翼体に設けられる被係止部を利用して、係止部を被係止部に取り付けることにより、下面パッド部を翼体の下面に当接させて、下部支持部により下面パッド部を介して翼体を支持することができる。このため、取付治具をクレーン等により吊り下げることなく、翼体に対して取付治具を簡易に設置することができる。また、係止部を被係止部に取り付けることで、下部支持部及び下面パッド部を位置決めすることができるため、翼体に対して取付治具を適切に取り付けることができる。
また、前記翼体の上面に当接する上面パッド部と、前記下部支持部に連結され、前記上面パッド部を支持する上部支持部と、をさらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、上部支持部を下部支持部に連結することで、上面パッド部を翼体の上面に当接させることができる。このため、翼体の上下両側に上面パッド部及び下面パッド部を設ける場合、上面パッド部及び上部支持部と、下面パッド部及び下部支持部とを分割して設置することができる。よって、翼体の先端側から取付治具を挿入することなく、翼体に対して取付治具を簡易に設置することができる。
また、前記上面パッド部は、前記翼体の上面に複数設けられ、前記上部支持部は、前記下部支持部に連結される上部支持部材と、複数の前記上面パッド部と前記上部支持部材とを連結し、前記上部支持部材に対して複数の前記上面パッド部を搖動可能に支持する上部トーナメントと、を有することが、好ましい。
この構成によれば、翼体の上面に対して複数の上面パッド部を当接させる場合、例えば、翼体の上面が曲面であっても、上部トーナメントにより複数の上面パッド部を搖動させることで、複数の上面パッド部を翼体の上面に適切に当接させることができる。
また、前記下部支持部と前記上部支持部との間に設けられ、前記下面パッド部と前記上面パッド部とが前記翼体を挟んで対向するように位置決めする位置決め部を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、下部支持部と上部支持部とを連結することで、位置決め部により下面パッド部と上面パッド部とを対向させて簡単に配置することができる。
また、前記下部支持部は、設置面に設置されるアクチュエータと、前記係止部と前記下面パッド部とを連結すると共に、前記アクチュエータに支持される下部支持部材と、を有することが、好ましい。
この構成によれば、アクチュエータは、下部支持部材を介して下面パッド部を支持することができる。そして、アクチュエータを作動させることにより、翼体に対して荷重を与えることができるため、翼体に対して荷重試験を実施することができる。なお、アクチュエータは、下面パッド部の直下に位置して設けることがよい。
また、前記下面パッド部は、前記下部支持部材の複数位置に着脱自在に設けられ、前記アクチュエータは、前記アクチュエータの作動方向の軸上に前記下面パッド部を位置させて、前記下部支持部材に対して着脱自在となっていることが、好ましい。
この構成によれば、下部支持部材に取り付けられる下面パッド部の位置に応じて、アクチュエータを適宜移動させて取り付けることができる。このため、取付治具全体を付け替えることなく、下面パッド部及びアクチュエータを移動させるだけで、翼体の異なる位置に簡単に荷重を与えることができる。
また、前記下面パッド部は、前記翼体の下面に複数設けられ、前記下部支持部は、設置面に設置されるアクチュエータと、前記係止部に連結され、前記アクチュエータに支持される下部支持部材と、複数の前記下面パッド部と前記下部支持部材とを連結し、前記下部支持部材に対して複数の前記下面パッド部を搖動可能に支持する下部トーナメントと、を有することが、好ましい。
この構成によれば、翼体の下面に対して複数の下面パッド部を当接させる場合、例えば、翼体の下面が曲面であっても、下部トーナメントにより複数の下面パッド部を搖動させることで、複数の下面パッド部を翼体の下面に適切に当接させることができる。
また、前記係止部は、前記被係止部との間に設けられるベアリングを有することが、好ましい。
この構成によれば、下面パッド部に荷重が与えられる場合であっても、ベアリングにより係止部から被係止部へ荷重が伝達されることを抑制することができるため、翼体に対する荷重試験を好適に実施することができる。
また、前記被係止部は、複数設けられ、前記係止部は、複数の前記被係止部に応じて複数設けられ、前記下部支持部は、複数の前記係止部と前記下面パッド部とを連結する下部支持部材を有し、複数の前記係止部は、複数の前記被係止部に係止されることで、前記下部支持部材を前記翼体に固定することが、好ましい。
この構成によれば、複数の係止部が、複数の被係止部に係止されることで下部支持部材を翼体に固定しつつ、翼体の下面を下面パッド部により支持することができる。このため、設置面と翼体との間を空けた状態で、翼体を支持することができる。なお、下面パッド部は、例えば、翼体に設けられる舵面を、翼体の下面側から支持することで、舵面の垂れ下がりを抑制することができる。
また、前記被係止部は、前記翼体に一体に設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、翼体に既に設けられている被係止部を利用して、取付治具を取り付けることができる。
また、前記被係止部は、前記翼体に着脱自在に設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、翼体に被係止部が設けられていない場合であっても、翼体に被係止部を後付けすることで、取付治具を取り付けることができる。
図1は、実施形態1に係る取付治具を示す模式図である。 図2は、実施形態1に係る取付治具の取り付け作業に関する説明図である。 図3は、実施形態2に係る取付治具を示す模式図である。 図4は、実施形態3に係る取付治具を示す模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る取付治具を示す模式図である。図2は、実施形態1に係る取付治具の取り付け作業に関する説明図である。
実施形態1の取付治具10は、航空機の主翼等の翼体5に取り付けられる治具であり、翼体5に対して荷重負荷を与えて試験を行う試験用の治具となっている。取付治具10が取り付けられる翼体5には、その下面に被係止部6が設けられている。被係止部6は、例えば、翼体に一体に形成されるハードポイント、及びハードポイントに取り付けられるパイロン等である。この被係止部6は、翼体5に対して複数設けられており、取付治具10は、被係止部6を利用して翼体5に取り付けられる。なお、実施形態1において、被係止部6は、翼体5に一体に設けられているが、翼体5に着脱自在な被係止部6を後付けしてもよく、特に限定されない。
図1に示すように、取付治具10は、係止部11と、下面パッド部12と、下部支持部13と、上部支持部21と、上面パッド部22とを備えている。
係止部11は、被係止部6に連結される部位であり、ベアリングを含んで構成されている。つまり、この係止部11は、ベアリングを介して被係止部6に連結されることで、被係止部6に対して回転自在に取り付けられる。係止部11は、被係止部6に対して回転自在に取り付けられることで、後述するアクチュエータ15による翼体5への荷重試験時において、被係止部6への荷重の伝達を抑制している。
下面パッド部12は、翼体5の下面に当接して設けられており、翼体5への荷重試験時において、翼体5の下面に押し当てられる。なお、下面パッド部12は、荷重試験によって予め規定された位置となるように、下部支持部13によって支持されている。また、下面パッド部12の上面は、当接する翼体5の下面に倣った形状に形成される。なお、下面パッド部12は、下部支持部13の複数位置に着脱自在に設けてもよく、例えば、仮想線(2点鎖線)で示すように、下面パッド部12(実線)に対して翼体5の後方側(図1の右側)に移動させて配置してもよい。
下部支持部13は、係止部11と下面パッド部12とを連結する下部支持部材14と、設置面8に設置されるアクチュエータ15と、を有する。下部支持部材14は、例えば、鉄骨等の骨材を用いて構成されている。下部支持部材14は、翼体5の前後方向に亘って設けられ、前後方向の一方側(図1の左側)に係止部11が設けられ、前後方向の中央部に下面パッド部12が設けられ、前後方向の他方側(図1の右側)に上部支持部21が連結される。下部支持部材14は、上部支持部21が連結される前後方向の他方側に、上部支持部21の位置決めを行うための位置決めピン17が設けられている。この位置決めピン17は、下部支持部材14の上面に設けられると共に、上方側に突出して設けられている。なお、位置決めピン17は突出方向に向かって先細りとなる形状に形成されている。
アクチュエータ15は、鉛直方向に作動することで、翼体5に荷重を負荷するものであり、例えば、油圧ジャッキ等が適用される。アクチュエータ15は、設置面8と下部支持部材14との間に設けられると共に、下面パッド部12の直下に設けられる。つまり、アクチュエータ15は、作動する鉛直方向(作動方向)の軸上に、下面パッド部12が位置するように設けられる。アクチュエータ15は、設置面8と下部支持部材14との間を広げることで、翼体5に対して上方側に荷重を負荷する一方で、設置面8と下部支持部材14との間を狭めることで、翼体5に対して下方側に荷重を負荷する。
また、アクチュエータ15は、下部支持部材14に対して着脱自在に設けられている。アクチュエータ15は、例えば、その上部にフランジが設けられ、フランジと下部支持部材14とをボルト等の締結部材によって締結されている。そして、アクチュエータ15を取り外す場合、締結部材による締結を解除することで、下部支持部材14とアクチュエータ15との連結を解除する。ここで、アクチュエータ15は、下面パッド部12が移動して配置される場合において、移動後の下面パッド部12に荷重を与える際に、適宜移動させられる。例えば、図1に示すように、仮想線で示す下面パッド部12に対して荷重を与える場合、アクチュエータ15を下部支持部材14から取り外し、仮想線で示す下面パッド部12の直下に移動させた後、アクチュエータ15を下部支持部材14に取り付ける。
上面パッド部22は、翼体5の上面に当接して設けられており、翼体5への荷重試験時において、翼体5の上面に押し当てられる。なお、上面パッド部22は、荷重試験によって予め規定された位置となるように、上部支持部21によって支持される。具体的に、上面パッド部22は、翼体5を挟んで下面パッド部12と対向するように配置されている。また、上面パッド部22の下面は、下面パッド部12と同様に、当接する翼体5の上面に倣った形状に形成される。なお、上面パッド部22も、下面パッド部12と同様に、上部支持部21の複数位置に着脱自在に設けてもよく、例えば、仮想線(2点鎖線)で示すように、上面パッド部22(実線)に対して翼体5の後方側(図1の右側)に移動させて配置してもよい。
上部支持部21は、上面パッド部22に連結される上部支持部材23と、上部支持部材23と下部支持部材14とを連結する支柱部材24と、を有する。上部支持部材23は、下部支持部材14と同様に、例えば、鉄骨等の骨材を用いて構成されている。上部支持部材23は、翼体5の前後方向に亘って設けられ、前後方向の一方側(図1の左側)に上面パッド部22が設けられ、前後方向の他方側(図1の右側)に支柱部材24が連結される。上部支持部材23は、支柱部材24が連結される部位に、支柱部材24の位置決めを行うための位置決めピン(位置決め部)25が設けられている。この位置決めピン25は、上部支持部材23の下面に設けられると共に、下方側に突出して設けられている。なお、位置決めピン25は、位置決めピン17と同様に、突出方向に向かって先細りとなる形状に形成されている。
支柱部材24は、上部支持部材23と下部支持部材14との間に設けられ、鉛直方向に沿って設けられている。支柱部材24は、各支持部材14,23と同様に、例えば、鉄骨等の骨材を用いて構成されている。支柱部材24は、その下方側が、下部支持部材14の位置決めピン17によって位置決めされつつ、ボルト等の締結部材19によって下部支持部材14に締結されている。また、支柱部材24は、その上方側が、上部支持部材23の位置決めピン25によって位置決めされつつ、ボルト等の締結部材26によって上部支持部材23に締結されている。このように、各支持部材14,23は、支柱部材24に位置決めして連結されることにより、上面パッド部22と下面パッド部12とが対向するように位置決めされる。
次に、図2を参照して、翼体5に取付治具10を取り付ける取付作業について説明する。先ず、設置面8上において、係止部11、下面パッド部12及び下部支持部13が一体に移動させられて、翼体5の下面側に、係止部11、下面パッド部12及び下部支持部13が配置させられる(ステップS1)。この後、下部支持部13のアクチュエータ15が適宜作動させられて、翼体5の被係止部6と係止部11との位置合せが行われ、被係止部6と係止部11とが連結させられる。このとき、アクチュエータ15は、下面パッド部12の直下に位置するように下部支持部材14に取り付けられている。
この後、上部支持部21の支柱部材24が、下部支持部13の下部支持部材14の位置決めピン17に挿入され、支柱部材24と下部支持部材14との位置決めが行われた後、締結部材19により、支柱部材24と下部支持部材14とが連結される(ステップS2)。
続いて、上面パッド部22及び上部支持部材23が一体に移動させられ、翼体5の上面側に上面パッド部22及び上部支持部材23が配置させられる。このとき、上部支持部材23の位置決めピン25が、支柱部材24に挿入されることで、上部支持部材23と支柱部材24との位置決めが行われた後、締結部材26により、支柱部材24と上部支持部材23とが連結される(ステップS3)。以上により、上面パッド部22と下面パッド部12とが鉛直方向において対向して設けられ、また、下面パッド部12の直下にアクチュエータ15が位置して設けられて、翼体5に取付治具10が取り付けられる。この後、アクチュエータ15を適宜作動させて、荷重試験が実施される。
以上のように、実施形態1によれば、翼体5に設けられる被係止部6を利用して、係止部11を被係止部6に取り付けることにより、下面パッド部12を翼体5の下面に当接させて、下部支持部13により下面パッド部12を介して翼体5を支持することができる。このため、取付治具10をクレーン等により吊り下げることなく、翼体5に対して取付治具10を簡易に設置することができる。また、係止部11を被係止部6に取り付けることで、下部支持部13及び下面パッド部12を位置決めすることができるため、翼体5に対して取付治具10を適切に取り付けることができる。
また、実施形態1によれば、上部支持部21を下部支持部13に連結することで、上面パッド部22を翼体5の上面に当接させることができる。このため、翼体5の上下両側に上面パッド部22及び下面パッド部12を設ける場合、上面パッド部22及び上部支持部21と、下面パッド部12及び下部支持部13とを分割して設置することができる。よって、翼体5の先端側から取付治具10を挿入することなく、翼体5に対して取付治具10を簡易に設置することができる。
また、実施形態1によれば、位置決めピン17により位置決めされた下部支持部13と上部支持部21とを連結し、また、位置決めピン25により位置決めされた上部支持部材23と支柱部材24とを連結することで、下面パッド部12と上面パッド部22とを対向させて簡単に配置することができる。
また、実施形態1によれば、アクチュエータ15により、下部支持部材14を介して下面パッド部12を支持することができる。そして、アクチュエータ15を作動させることにより、翼体5に対して荷重を与えることができるため、翼体5に対して荷重試験を実施することができる。このとき、アクチュエータ15を、下面パッド部12の直下に位置して設けることで、上面パッド部22及び下面パッド部12から、翼体5に対して荷重を好適に伝達することができる。
また、実施形態1によれば、下部支持部材14に対してアクチュエータ15を着脱自在に取り付けることで、上面パッド部22及び下面パッド部12が異なる位置に移動して配置される場合、上面パッド部22及び下面パッド部12の位置に応じて、アクチュエータ15を適宜移動させて取り付けることができる。このため、取付治具10全体を付け替えることなく、上面パッド部22、下面パッド部12及びアクチュエータ15を移動させるだけで、翼体5の異なる位置に簡単に荷重を与えることができる。
また、実施形態1によれば、係止部11と被係止部6との間にベアリングを設けることで、上面パッド部22及び下面パッド部12に荷重が与えられる場合であっても、ベアリングにより係止部11から被係止部6へ荷重が伝達されることを抑制することができるため、翼体5に対する荷重試験を好適に実施することができる。
また、実施形態1によれば、翼体5に一体に設けられている既設の被係止部6を利用して、取付治具10を取り付けることができる。
なお、実施形態1では、支柱部材24が上部支持部21に含まれる構成としたが、支柱部材24は、下部支持部13に含まれる構成であってもよく、特に限定されない。また、支柱部材24は、下部支持部材14または上部支持部材23と一体に設けてもよい。
また、実施形態1では、被係止部6が翼体5に一体に設けられていたが、翼体5に被係止部6を着脱自在に設けることで、翼体5に被係止部6が設けられていない場合であっても、翼体5に被係止部6を後付けして、取付治具10を取り付けることが可能となる。
[実施形態2]
次に、図3を参照して、実施形態2に係る取付治具30について説明する。図3は、実施形態2に係る取付治具を示す模式図である。なお、実施形態2では、実施形態1と重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成については、同一の符号を付して説明する。
実施形態2の取付治具30は、翼体5の前後方向の後方側に設けられる舵面7を支持するための舵面支持治具となっている。取付治具30が取り付けられる翼体5は、翼体5の翼長方向に伸びる回動軸9を中心に、翼体5の後方側の舵面7が回動することで、航空機の姿勢が制御される。この舵面7は、航空機のエンジン停止により、舵面7を作動させる油圧機構の油圧が低下すると垂れ下がるため、取付治具30は、舵面7の垂れ下がりを抑制すべく、翼体5に取り付けられる。つまり、取付治具30は、油圧機構が作動してる間に取り付けられる。
図3に示すように、取付治具30が取り付けられる翼体5には、その下面に複数(図3では2つ)の被係止部6a,6bが設けられている。2つの被係止部6は、翼体5の前後方向に並べて設けられている。取付治具30は、複数の被係止部6を利用して翼体5に固定される。
取付治具30は、複数の係止部31と、下面パッド部32と、下部支持部材(下部支持部)33とを備えている。
複数の係止部31は、複数の被係止部6に対応して設けられ、2つの被係止部6a,6bに応じて2つの係止部31a,31bが設けられている。2つの係止部31a,31bは、2つの被係止部6a,6bと同じ位置関係となっており、2つの被係止部6a,6bにそれぞれ連結される。なお、各係止部31は、実施形態1のベアリングを省いた構成であってもよい。
下面パッド部32は、翼体5の舵面7の下面に当接して設けられている。下面パッド部32の上面は、当接する舵面7の下面に倣った形状に形成される。
下部支持部材33は、例えば、鉄骨等の骨材を用いて構成されている。下部支持部材33は、翼体5の前後方向に亘って設けられ、前後方向の一方側(図3の左側)に2つの係止部31a,31bが設けられ、前後方向の後方側(図3の右側)に下面パッド部32が設けられている。このため、下部支持部材33は、2つの係止部31a,31bが、翼体5の被係止部6a,6bに係止されることで、翼体5に固定される。そして、翼体5に固定された下部支持部材33は、設置面8との間に所定の間隔を形成する。
以上のように、実施形態2によれば、複数の係止部31a,31bが、複数の被係止部6a,6bに係止されることで下部支持部材33を翼体5に固定しつつ、翼体5の舵面7を下面パッド部32により支持することで、舵面7の垂れ下がりを抑制することができる。このとき、設置面8と翼体5との間を空けた状態で、翼体5を支持できることから、取付治具30を取り付けた状態で航空機を移動させることが可能となる。
なお、実施形態1の取付治具10と、実施形態2の取付治具30とは、物理的に干渉しないように翼体5に同時に取り付けてもよい。
[実施形態3]
次に、図4を参照して、実施形態3に係る取付治具40について説明する。図4は、実施形態3に係る取付治具を示す模式図である。なお、実施形態3では、実施形態1及び2と重複した記載を避けるべく、異なる部分についてのみ説明し、同一の構成については、同一の符号を付して説明する。
実施形態3の取付治具40は、実施形態1の下面パッド部12と下部支持部材14との間に設けられる下部トーナメント41と、実施形態1の上面パッド部22と上部支持部材23との間に設けられる上部トーナメント42とをさらに備えた治具となっている。
ここで、下面パッド部12は、翼体5の下面に複数(実施形態3では、例えば、2つ)設けられており、また、上面パッド部22は、翼体5の上面に複数(実施形態3では、例えば、2つ)設けられている。2つの下面パッド部12と、2つの上面パッド部22とは、鉛直方向において対向するように配置されている。
下部トーナメント41は、複数の下面パッド部12と下部支持部材14とを連結し、下部支持部材14に対して複数の下面パッド部12を搖動可能に支持している。下部トーナメント41は、下部トーナメントビーム45と、下部トーナメントビーム45と下部支持部材14とを結合する結合部46と、下部トーナメントビーム45と複数の下面パッド部12とを結合する複数(2つ)の結合部47とを有している。
下部トーナメントビーム45は、複数の下面パッド部12と下部支持部材14との間に位置しており、翼体5の前後方向を長手方向として延在して設けられている。結合部46は、下部トーナメントビーム45の長手方向における中央に設けられている。結合部46は、下部トーナメントビーム45との結合部分を搖動軸として、下部支持部材14に対して、下部トーナメントビーム45を搖動可能に結合している。つまり、下部トーナメントビーム45は、長手方向の両端部が、下部支持部材14に対して鉛直方向に移動可能に、結合部46を介して下部支持部材14に結合されている。2つの結合部47は、下部トーナメントビーム45の長手方向の両端部に設けられている。各結合部47は、下部トーナメントビーム45との結合部分を搖動軸として、下部トーナメントビーム45に対して、各下面パッド部12を搖動可能に結合している。つまり、各下面パッド部12は、翼体5の下面に対して、所定の姿勢となるように、下部トーナメントビーム45に対して首振り可能に、各結合部47を介して下部トーナメントビーム45に結合されている。
また、下部支持部材14とアクチュエータ15との間には、下部支持部材14とアクチュエータ15とを結合する結合部55が設けられている。結合部55は、下部トーナメントビーム45を挟んで結合部46の反対側に設けられている。結合部55は、下部支持部材14との結合部分を搖動軸として、下部支持部材14を搖動可能に結合している。つまり、下部支持部材14は、前後方向の一方側が被係止部6に係止された状態で、アクチュエータ15が鉛直方向に移動することで、前後方向の他方側が鉛直方向に移動する。
上部トーナメント42は、複数の上面パッド部22と上部支持部材23とを連結し、上部支持部材23に対して複数の上面パッド部22を搖動可能に支持している。上部トーナメント42は、下部トーナメント41と、ほぼ同様に構成されている。上部トーナメント42は、上部トーナメントビーム51と、上部トーナメントビーム51と上部支持部材23とを結合する結合部52と、上部トーナメントビーム51と複数の上面パッド部22とを結合する複数(2つ)の結合部53とを有している。
上部トーナメントビーム51は、複数の上面パッド部22と上部支持部材23との間に位置しており、翼体5の前後方向を長手方向として延在して設けられている。結合部52は、上部トーナメントビーム51の長手方向における中央に設けられている。結合部52は、上部トーナメントビーム51との結合部分を搖動軸として、上部支持部材23に対して、上部トーナメントビーム51を搖動可能に結合している。つまり、上部トーナメントビーム51は、長手方向の両端部が、上部支持部材23に対して鉛直方向に移動可能に、結合部52を介して上部支持部材23に結合されている。2つの結合部53は、上部トーナメントビーム51の長手方向の両端部に設けられている。各結合部53は、上部トーナメントビーム51との結合部分を搖動軸として、上部トーナメントビーム51に対して、各上面パッド部22を搖動可能に結合している。つまり、各上面パッド部22は、翼体5の上面に対して、所定の姿勢となるように、上部トーナメントビーム51に対して首振り可能に、各結合部53を介して上部トーナメントビーム51に結合されている。
以上のように、実施形態3によれば、翼体5の下面及び上面に対して、複数の下面パッド部12及び複数の上面パッド部22を当接させる場合、翼体5の下面及び上面が曲面であっても、下部トーナメント41及び上部トーナメント42により複数の下面パッド部12及び複数の上面パッド部22を搖動させることで、複数の下面パッド部12及び複数の上面パッド部22を、翼体5の下面及び上面に適切に当接させることができる。
5 翼体
6 被係止部
7 舵面
8 設置面
9 回動軸
10 取付治具
11 係止部
12 下面パッド部
13 下部支持部
14 下部支持部材
15 アクチュエータ
17 位置決めピン
19 締結部材
21 上部支持部
22 上面パッド部
23 上部支持部材
24 支柱部材
25 位置決めピン
26 締結部材
30 取付治具(実施形態2)
31 係止部(実施形態2)
32 下面パッド部(実施形態2)
33 下部支持部材(実施形態2)
40 取付治具(実施形態3)
41 下部トーナメント
42 上部トーナメント
45 下部トーナメントビーム
46,47,52,53,55 結合部
51 上部トーナメントビーム

Claims (11)

  1. 航空機の翼体に取り付けられる翼体の取付治具において、
    前記翼体の下面には、被係止部が設けられており、
    前記被係止部に取り付けられる係止部と、
    前記翼体の下面に当接する下面パッド部と、
    前記係止部に連結され、前記下面パッド部を支持する下部支持部と、を備えることを特徴とする翼体の取付治具。
  2. 前記翼体の上面に当接する上面パッド部と、
    前記下部支持部に連結され、前記上面パッド部を支持する上部支持部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の翼体の取付治具。
  3. 前記上面パッド部は、前記翼体の上面に複数設けられ、
    前記上部支持部は、
    前記下部支持部に連結される上部支持部材と、
    複数の前記上面パッド部と前記上部支持部材とを連結し、前記上部支持部材に対して複数の前記上面パッド部を搖動可能に支持する上部トーナメントと、を有することを特徴とする請求項2に記載の翼体の取付治具。
  4. 前記下部支持部と前記上部支持部との間に設けられ、前記下面パッド部と前記上面パッド部とが前記翼体を挟んで対向するように位置決めする位置決め部を、さらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載の翼体の取付治具。
  5. 前記下部支持部は、
    設置面に設置されるアクチュエータと、
    前記係止部と前記下面パッド部とを連結すると共に、前記アクチュエータに支持される下部支持部材と、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
  6. 前記下面パッド部は、前記下部支持部材の複数位置に着脱自在に設けられ、
    前記アクチュエータは、前記アクチュエータの作動方向の軸上に前記下面パッド部を位置させて、前記下部支持部材に対して着脱自在となっていることを特徴とする請求項5に記載の翼体の取付治具。
  7. 前記下面パッド部は、前記翼体の下面に複数設けられ、
    前記下部支持部は、
    設置面に設置されるアクチュエータと、
    前記係止部に連結され、前記アクチュエータに支持される下部支持部材と、
    複数の前記下面パッド部と前記下部支持部材とを連結し、前記下部支持部材に対して複数の前記下面パッド部を搖動可能に支持する下部トーナメントと、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
  8. 前記係止部は、前記被係止部との間に設けられるベアリングを有することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
  9. 前記被係止部は、複数設けられ、
    前記係止部は、複数の前記被係止部に応じて複数設けられ、
    前記下部支持部は、複数の前記係止部と前記下面パッド部とを連結する下部支持部材を有し、
    複数の前記係止部は、複数の前記被係止部に係止されることで、前記下部支持部材を前記翼体に固定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
  10. 前記被係止部は、前記翼体に一体に設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
  11. 前記被係止部は、前記翼体に着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の翼体の取付治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109738141A (zh) * 2018-12-29 2019-05-10 北京航天飞腾装备技术有限责任公司 一种测量大展弦比翼面静刚度的装置和方法
CN110666714A (zh) * 2019-09-27 2020-01-10 中国商用飞机有限责任公司北京民用飞机技术研究中心 一种机翼夹具和机翼测试系统

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