JP2017179591A5 - - Google Patents
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Description
上記目的を達成するために、第1の発明による成膜マスクは、複数の開口パターンを設けたフィルム層上に、少なくとも一つの前記開口パターンを内包する複数の貫通孔を設けたメタル層を積層すると共に、一面を複数の前記開口パターン及び貫通孔が内在する複数の単位セルに区画したマスクシートと、外的なテンションがない状態の前記マスクシートの前記メタル層に接合して前記マスクシートを支持し、前記マスクシートの前記単位セルに対応させて開口部を有する金属製のサポート部材と、を備えたものである。
そして、第5の発明による成膜マスクのリペア方法は、複数の開口パターンを設けたフィルム層上に、少なくとも一つの前記開口パターンを内包する複数の貫通孔を設けたメタル層を積層すると共に、一面を複数の前記開口パターン及び貫通孔が内在する複数の単位セルに区画したマスクシートと、外的なテンションがない状態の前記マスクシートの前記メタル層に接合して前記マスクシートを支持し、前記単位セルに対応させて開口部を有する金属製のサポート部材と、を備えた成膜マスクのリペア方法であって、前記メタル層には、前記単位セルの周縁部に沿って、隣接する単位セルを相互に分離するためのミシン目が設けられており、欠陥が有る単位セル(以下、「欠陥単位セル」という)周囲の前記ミシン目に沿って前記メタル層及びフィルム層を切り取り、該欠陥単位セルを除去する段階と、前記単位セルと同じ形状を有し、フィルム層と複数の貫通孔を設けたメタル層を積層した単位マスク部材を前記欠陥単位セルが抜けた部分に嵌合した後、前記単位マスク部材を前記サポート部材に接合する段階と、前記単位マスク部材にメタル層側からレーザ光を照射し、貫通孔内に開口パターンを形成する段階と、を行うものである。
なお、上記フィルム層4への開口パターン7の形成は、フィルム層4をガラス基板に密着させた状態でレーザアブレーションして行ってもよく、フィルム層4をガラス基板から剥離した状態でレーザアブレーションして行ってもよく、必要に応じて適宜な方法により行うとよい。また、開口パターン7を形成するためのレーザ光の照射位置は、後述のメタル層5に予め形成した被成膜基板とのアライメントマークやレーザ加工装置のステージに設けられたアライメントマーク等を基準にして算出してもよく、この場合も、必要に応じて適宜な方法により行うとよい。フィルム層4をガラス基板に密着させた状態で開口パターン7を形成すれば、開口パターン7の縁部におけるバリの発生を抑制することができる。以下の説明においては、フィルム層4をガラス基板に密着させた状態で開口パターン7を形成する場合について述べる。
上記マスクシート1のメタル層5に接合して金属製のサポート部材2が設けられている。このサポート部材2は、外的なテンションがない無テンション状態のマスクシート1のメタル層5に接合してマスクシート1を支持するもので、上記マスクシート1の複数の単位セル6に夫々対応して、図2に示すように、単位セル6内の複数の開口パターン7及び複数の貫通孔8を内包する開口部10を有している。そして、サポート部材2は、厚みが100μm〜300μmのシート状の部材であり、メタル層5としてのニッケルよりも熱膨張係数が小さい、例えばインバー又はインバー合金で形成される。
マスクシート1のメタル層5とサポート部材2との接合は、少なくとも開口部10の周辺部でレーザスポット溶接して行うのが望ましく、メタル層5にレーザ光を、製造工程においてマスクシート1のフィルム層4に密着してマスクシート1を支持する後述の透明基板11越しに照射して行う。また、レーザスポット溶接の代わりに接着剤で接合することもできる。
次に、図6(b)に示すように、サポート部材2の開口部10の周辺領域及びマスクシート1の周縁領域に対応させてメタル層5に、レーザ光L2が透明基板11越しに照射されて、マスクシート1のメタル層5とサポート部材2とがスポット溶接される。詳細には、図7に示すように、サポート部材2の開口部10の周縁部とマスクシート1の単位セル6の周縁部との間の領域にレーザ光L2が照射されてスポット溶接20が行われる。
図3(a)〜(f)の工程を経て、所定のめっき条件により、透明基板11に密着して保持されたポリイミドフィルム12(フィルム層4)上にメタル層5がめっき形成されると、図10(a)に矢印Fで示すように、メタル層5内には、透明基板11に対する内部応力(引張応力)が発生する。
次に、図3(g),(h)を経て、ポリイミドフィルム12(フィルム層4)上に貫通孔8を有するメタル層5が形成された後、図10(b)に示すように、外的なテンションがない状態のマスクシート1のメタル層5に、単位セル6に対応させて開口部10を有し、枠状のフレーム3に周縁部が予め固定された金属製のサポート部材2が接合される。このとき、メタル層5内には、同図(b)に矢印Fで示すように、上記内部応力(引張応力)が残存したままである。
このようにして形成された成膜マスクは、成膜時には、成膜装置のマスクホルダーに図10(c)に示すように、フィルム層4を被成膜基板26の成膜面に密着させた状態で保持されて使用される。このとき、一般には、マスクシート1には、同図(c)に破線で示すように、熱膨張による撓みが発生する。しかしながら、本発明によれば、メタル層5内に矢印Fで示す内部応力(引張応力)が存在するため、この引張応力によりマスクシート1の撓みが抑制される。これにより、マスクシート1と被成膜基板26との間の隙間を小さくすることができ、被成膜基板26に形成される薄膜パターンの形状精度及び位置精度を高精度に確保することができる。
次に、図11(b)に示すように、単位セル6と同じ形状を有し、図3と同様の工程により、フィルム層4と複数の貫通孔8を設けたメタル層5を積層して予め形成された単位マスク部材22を欠陥単位セル21が抜けた部分に嵌合する。この工程は、単位マスク部材22のフィルム層4側を透明基板11に密着させた状態で行われる。その後、図12(a)に示すように、透明基板11越しに単位マスク部材22の周縁部にレーザ光L2を照射し、単位マスク部材22のメタル層5とサポート部材2とをスポット溶接する。
Claims (2)
- 複数の開口パターンを設けたフィルム層上に、少なくとも一つの前記開口パターンを内包する複数の貫通孔を設けたメタル層を積層すると共に、一面を複数の前記開口パターン及び貫通孔が内在する複数の単位セルに区画したマスクシートと、
外的なテンションがない状態の前記マスクシートの前記メタル層に接合して前記マスクシートを支持し、前記マスクシートの前記単位セルに対応させて開口部を有する金属製のサポート部材と、
を備えたことを特徴とする成膜マスク。 - 複数の開口パターンを設けたフィルム層上に、少なくとも一つの前記開口パターンを内包する複数の貫通孔を設けたメタル層を積層すると共に、一面を複数の前記開口パターン及び貫通孔が内在する複数の単位セルに区画したマスクシートと、外的なテンションがない状態の前記マスクシートの前記メタル層に接合して前記マスクシートを支持し、前記単位セルに対応させて開口部を有する金属製のサポート部材と、を備えた成膜マスクのリペア方法であって、
前記メタル層には、前記単位セルの周縁部に沿って、隣接する単位セルを相互に分離するためのミシン目が設けられており、
欠陥が有る単位セル(以下、「欠陥単位セル」という)周囲の前記ミシン目に沿って前記メタル層及びフィルム層を切り取り、該欠陥単位セルを除去する段階と、
前記単位セルと同じ形状を有し、フィルム層と複数の貫通孔を設けたメタル層を積層した単位マスク部材を前記欠陥単位セルが抜けた部分に嵌合した後、前記単位マスク部材を前記サポート部材に接合する段階と、
前記単位マスク部材にメタル層側からレーザ光を照射し、貫通孔内に開口パターンを形成する段階と、
を行うことを特徴とする成膜マスクのリペア方法。
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