JP2017174921A - 有機光電変換素子、二次元センサ、画像センサ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換効率が向上され、かつ暗電流が低減されている有機光電変換素子を提供する。【解決手段】電子捕集電極13と、正孔捕集電極14と、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置される少なくとも一層の有機化合物層(第一の有機化合物層10)と、を有する光電変換素子1において、前記有機化合物層が、下記一般式[1]に示される化合物を有することを特徴とする、有機光電変換素子1。【選択図】図1
Description
本発明は、有機光電変換素子、並びにこれを用いた二次元センサ、画像センサ及び撮像装置に関する。
カメラ等に含まれる撮像素子として、平面型受光素子が広く用いられている。この平面型受光素子は、フォトダイオードを有する画素を2次元的に複数配列させてなる素子である。またこの平面型受光素子が光を受けると、画素の光電変換により発生した信号(電荷)がCCD回路やCMOS回路を用いて転送され、受光素子内又は他の部材にてこの信号の読み出しが行なわれる。
また近年では、有機材料からなる光電変換膜が信号読み出し用基板の上に形成されている固体撮像素子の開発が進んでいる。このように有機材料からなる光電変換膜を用いた固体撮像素子や光電変換素子においては、特に、光電変換効率の向上及び暗電流の低減が課題となっていた。
このような中、例えば、特許文献1及び2には、特定の構造を有する光電変換材料とフラーレンとからなる光電変換層を有する光電変換素子が開示されている。
また近年では、有機材料からなる光電変換膜が信号読み出し用基板の上に形成されている固体撮像素子の開発が進んでいる。このように有機材料からなる光電変換膜を用いた固体撮像素子や光電変換素子においては、特に、光電変換効率の向上及び暗電流の低減が課題となっていた。
このような中、例えば、特許文献1及び2には、特定の構造を有する光電変換材料とフラーレンとからなる光電変換層を有する光電変換素子が開示されている。
ところが、特許文献1及び2にてそれぞれ開示されている光電変換素子は、いずれも暗電流を十分に低減できていなかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされるものであり、その目的は、光電変換効率が向上され、かつ暗電流が低減されている有機光電変換素子を提供することにある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされるものであり、その目的は、光電変換効率が向上され、かつ暗電流が低減されている有機光電変換素子を提供することにある。
本発明に有機光電変換素子は、電子捕集電極と、正孔捕集電極と、前記電子捕集電極と前記正孔捕集電極との間に配置される少なくとも一層の有機化合物層と、を有する有機光電変換素子において、
前記有機化合物層が、下記一般式[1]に示される化合物を有することを特徴とする。
前記有機化合物層が、下記一般式[1]に示される化合物を有することを特徴とする。
nは、0以上の整数を表す。nが1以上である場合、Ar3及びAr4は同じであってもよいし異なっていてもよい。またnが2以上である場合、複数あるAr4は、それぞれ同じであってもよいし異なっていてもよい。
Q1及びQ2は、それぞれ電子吸引性の置換基であり、互いに結合することで環構造を形成していてもよい。)
本発明によれば、光電変換効率が向上され、かつ暗電流が低減されている有機光電変換素子を提供することができる。
本発明は、電子捕集電極と、正孔捕集電極と、前記電子捕集電極と前記正孔捕集電極との間に配置される少なくとも一層の有機化合物層を有する有機光電変換素子に関する。本発明において、上記有機化合物層は、下記一般式[1]に示される化合物を有している。
尚、一般式[1]の化合物の詳細については、後述する。
1.本発明に係る有機光電変換素子の性質
有機光電変換素子においては、光励起から電荷分離までの過程が重要である。電荷分離を行うためには、まず、主に光を吸収して励起する分子が必要となる。当該分子が有する励起エネルギーが電荷の発生に必要だからである。そして当該分子からフラーレンの様な再配列エネルギーの小さい分子が励起エネルギーを受け取ることによって電荷分離が発生する。このとき、電荷分離を効率よく行うには、励起エネルギーの授受に関わる二種類の分子、具体的には、上述した光を吸収して励起する分子と、再配列エネルギーの小さい分子と、の間における分子間相互作用が重要となる。
有機光電変換素子においては、光励起から電荷分離までの過程が重要である。電荷分離を行うためには、まず、主に光を吸収して励起する分子が必要となる。当該分子が有する励起エネルギーが電荷の発生に必要だからである。そして当該分子からフラーレンの様な再配列エネルギーの小さい分子が励起エネルギーを受け取ることによって電荷分離が発生する。このとき、電荷分離を効率よく行うには、励起エネルギーの授受に関わる二種類の分子、具体的には、上述した光を吸収して励起する分子と、再配列エネルギーの小さい分子と、の間における分子間相互作用が重要となる。
ここで、分子間相互作用に関与する部分構造を、上記励起エネルギーの授受に関わる分子がそれぞれ有している場合、分子間相互作用をより容易に誘起させることができる。芳香族性の置換基は、分子間相互作用に関与する部分構造になり得るが、その理由として、分子に含まれる芳香環と他の分子に含まれる芳香環との間に働く分散力、具体的には、ロンドン分散力が生じることが考えられる。2つの芳香環がコインを積み重ねるように配置させると安定化する傾向があるのはロンドン分散力が働くためであり、このように、2つの芳香環がコインを積み重ねるように配置させることで生じる相互作用はスタッキング(積み重ね)相互作用とも呼ばれている。電荷分離の効率を高める上で上述した分子間相互作用を利用する場合、特に、相互作用に関わる2つの分子間におけるLUMOレベルの差が適切な範囲にあることが重要と考えられる。
一方、上記分子間相互作用に関与する2種類の分子を有機光電変換素子が有する光電変換層に含ませた場合、電圧を印加すると光を照射しなくても素子内に電流が流れることがある。このとき流れる電流は暗電流と呼ばれるものであり、この暗電流の発生は有機光電変換素子の特性上、大きな問題となる。暗電流の発生要因の一つとしては、光を吸収して励起する分子のHOMO及び光電分離を促進するフラーレン(その誘導体を含む。)のLUMOにあると考えられる。つまり、フラーレン(その誘導体を含む。)は、LUMOレベルが深く(電子親和力が大きい)、電子受容性が高い材料であるため、フラーレン(その誘導体を含む。)のLUMOレベルが、光を吸収して励起する分子のHOMOレベルと近くなる傾向にある。その結果、第一の有機化合物層10にこれら分子を含ませた状態で電圧を印加すると、エネルギーレベルが近いこれら分子間において、電荷移動が起こりやすくなる。このように、光電変換層に含まれる分子間で電荷の移動が起こると、光電変換層の内部で暗電流が生じると考えられる。
そこで発明者らは、光電変換効率を低下させることなく暗電流を低減させる方法として、上述した2分子間の相互作用、即ち、HOMO−LUMO相互作用を低減させる方法について考察した。そして、この相互作用の低減を実現させるために、光を吸収して励起する分子について、特に、当該分子のHOMOを選択的に深くする分子設計について考察した。そして、発明者らは、光を吸収して励起する分子について適切な分子設計を行うことで、フラーレン(誘導体を含む。)のLUMOへの影響を抑えることができ、これによって光電変換効率を低下させることなく暗電流を抑制することができることを見出した。
ここで光を吸収して励起する分子である一般式[1]の化合物は、後述するように、HOMOに相当する部位であるアミノ基の近傍に電子吸引性の含窒素6員環(ピリジン、ピラジン、ピリミジン)が導入されている。この含窒素6員環が化合物自体のHOMOを選択的に深くすること可能にする。尚、含窒素6員環に類似する構造として、ピロール等の含窒素5員環があるが、この含窒素5員環は、上記含窒素6員環とは異なり電子供与性の置換基である。ここで含窒素6員環に代えて電子供与性の窒素5員環を導入するのは、分子自体のHOMOを浅くする方向に働くため適切ではない。
また暗電流は、光電変換層の内部から生じるだけでなく、電圧印加時にて電子捕集電極及び正孔捕集電極から光電変換層へ向けて電荷が注入される際に生じることがある。光電変換層以外の部材から生じる暗電流を抑制するためには、正孔捕集電極と電子捕集電極との間に、光電変換層だけでなく正孔の移動を制限する層(正孔ブロック層)及び電子の移動を制限する層(電子ブロック層)を適宜設けることが好ましい。正孔や電子の移動を制限する層を電極と光電変換層との間に適宜設けることで、各電極から注入された電荷の光電変換層への移動が制限されるため、暗電流を抑制することができる。特に、電極と光電変換層とのエネルギー準位が近接している場合、正孔や電子の移動を制限する層の導入は特に有効である。
2.有機光電変換素子の実施形態
以下、図面を参照しながら、本発明の有機光電変換素子の実施形態について説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明の有機光電変換素子の実施形態について説明する。
(1)有機光電変換素子の全体構成
図1は、本発明の有機光電変換素子における実施形態の例を示す断面模式図である。図1の有機光電変換素子1は、電子捕集電極13と、正孔捕集電極14と、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置されている第一の有機化合物層10と、を有する。
図1は、本発明の有機光電変換素子における実施形態の例を示す断面模式図である。図1の有機光電変換素子1は、電子捕集電極13と、正孔捕集電極14と、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置されている第一の有機化合物層10と、を有する。
図1の有機光電変換素子1を構成する正孔捕集電極14は、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置されている有機化合物層、例えば、第一の有機化合物層10で発生した電荷の一つである正孔を捕集する電極である。
図1の有機光電変換素子1を構成する電子捕集電極13は、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置されている有機化合物層、例えば、第一の有機化合物層10で発生した電荷の一つである電子を捕集する電極である。図1の有機光電変換素子1において、電子捕集電極13は、正孔捕集電極14よりも画素回路(例えば、読み出し回路15)に近い側に配置されるが、本発明においては、正孔捕集電極14の方を画素回路に近い側に配置してもよい。
図1の有機光電変換素子1において、第一の有機化合物層10は、層内に、光を受けることで励起する化合物を有している。また第一の有機化合物層10は、当該化合物の分子を光で励起させた後で生じる電荷、即ち、電子及び正孔を電子捕集電極13、正孔補集電極14へそれぞれ運搬する役割も果たしている。第一の有機化合物層10には、後述するように光を電荷に変換する有機化合物が含まれるため、第一の有機化合物層10は光電変換層又は光電変換部を構成する層である。ただし、本発明において、有機光電変換素子を構成する光電変換部は、第一の有機化合物層10のみに限定されるものではない。
第一の有機化合物層10は、p型の有機半導体又はn型の有機半導体を含む層であることが好ましい。また第一の有機化合物層10は、少なくともその一部がp型の有機半導体とn型の有機半導体とを含むバルクへテロ層(混合層)であることがより好ましい。第一の有機化合物層10の少なくとも一部がp型の有機半導体とn型の有機半導体とを含むバルクへテロ層であることにより、素子の光電変換効率(感度)をより向上させることができる。また第一の有機化合物層10を形成する際に、p型の有機半導体とn型の有機半導体とを適当な混合比率で含ませることにより、第一の有機化合物層10内における電子移動度及び正孔移動度を高くすることができ、有機光電変換素子の光応答速度をより高速にすることができる。
図1の有機光電変換素子1において、正孔捕集電極14と第一の有機化合物層10との間には、第二の有機化合物層11を有している。本発明において、第二の有機化合物層11は、一層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよい。また第二の有機化合物層11は、複数種の材料を有するバルクへテロ層(混合層)であってもよい。図1の有機光電変換素子1において、第二の有機化合物層11は、第一の有機化合物層10から移動した正孔を正孔捕集電極14へ輸送する役割を有する。また第二の有機化合物層11は、正孔捕集電極14から光電変換部へ電子が移動するのを抑制する。つまり、第二の有機化合物層11は、正孔輸送層又は電子ブロッキング層として機能し、上述した暗電流の課題を解決するために好ましい構成部材である。第二の有機化合物層11は正孔捕集電極14と接していてもよい。
尚、本発明においては、図1に示されるように、電子捕集電極13と第一の有機化合物層10との間に第三の有機化合物層12を設けてもよい。第三の有機化合物層12は、第一の有機化合物層10と電子捕集電極13との間に設けられる層である。図1の有機光電変換素子1において、第三の有機化合物層12は、第一の有機化合物層10から移動した電子を電子捕集電極13へ輸送する役割を有する。また第三の有機化合物層12は、電子捕集電極13から第一の有機化合物層10へ正孔が流れ込むのを抑制する層(正孔ブロッキング層)であるため、イオン化ポテンシャルが高い層であることが好ましい。図1に示されるように第三の有機化合物層12を設ける場合、第三の有機化合物層12は、一層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよい。また第三の有機化合物層12は、複数種の材料を有するバルクへテロ層(混合層)であってもよい。また本発明において、第三の有機化合物層12は、図1に示されるように、第一の有機化合物層10と電子捕集電極13との間に配置されているが、第一の有機化合物層10又は電子捕集電極13と接してもよい。
本発明において、電子捕集電極13と正孔捕集電極14との間に配置される層は、上述した三種類の層(第一の有機化合物層10、第二の有機化合物層11、第三の有機化合物層12)に限定されるものではない。有機化合物層と正孔捕集電極14との間、又は有機化合物層と電子捕集電極13の間に介在層をさらに設けることができる。この介在層は、発生した電荷を電極にて注入する際の電荷の注入効率の向上させる、もしくは電荷を印加した際に電荷が有機化合物層に注入するのを阻止する目的で設けられる。この介在層を設ける場合、この介在層は有機化合物層を有する有機化合物層であってもよいし、無機化合物を有する無機化合物層であってもよい。
図1の有機光電変換素子1において、電子捕集電極13は、読み出し回路15と接続されている。ただし、読み出し回路15は、正孔捕集電極14と接続されていてもよい。読み出し回路15は、第一の有機化合物層10において発生した電荷に基づく情報を読み出し、例えば、後段に配された信号処理回路(不図示)に当該情報を伝える役割を果たす。読み出し回路15は、例えば、有機光電変換素子1において生じた電荷に基づく信号を出力するトランジスタが含まれている。
図1の有機光電変換素子1において、正孔捕集電極14の上には無機保護層16が配置されている。無機保護層16は、電子捕集電極13と、第三の有機化合物層12と、第一の有機化合物層10と、第二の有機化合物層11と、正孔捕集電極14と、がこの順で積層されてなる部材を保護するための層である。無機保護層16の構成材料としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム等があげられ、公知の成膜方法により形成することができる。
図1の有機光電変換素子1において、無機保護層16の上には、カラーフィルタ17が配置されている。カラーフィルタ17は、例えば、可視光のうち赤色の光を透過するカラーフィルタ等が挙げられる。また本発明において、カラーフィルタ17の設け方としては、有機光電変換素子一個あたり一つであってもよいし、有機光電変換素子複数個あたり一つであってもよい。さらにカラーフィルタ17を配列する際には、例えば、隣接する有機光電変換素子とで、ベイヤー配列を形成してよい。図1の有機光電変換素子1において、カラーフィルタ17の上には、マイクロレンズ18等の光学部材が配置されている。マイクロレンズ18は、入射した光を光電変換部である第一の有機化合物層10に集光する役割を果たす。また本発明において、マイクロレンズ18の設け方としては、有機光電変換素子一個あたり一つであってもよいし、有機光電変換素子複数個あたり一つであってもよい。本発明においては、有機光電変換素子一個あたり一つのマイクロレンズ18を設けるのが好ましい。
本発明の有機光電変換素子は、光電変換を行う場合に、正孔捕集電極14と電子捕集電極13との間に電圧を印加することが好ましい。ここで電極間に印加する電圧は、有機化合物層(10、11、12)の総膜厚にもよるが、好ましくは、1V以上15V以下である。より好ましくは、2V以上10V以下である。
(2)有機光電変換素子の構成材料
次に、本発明の有機光電変換素子の構成材料について説明する。
次に、本発明の有機光電変換素子の構成材料について説明する。
(2−1)基板
図1においては図示されていないが、本発明の有機光電変換素子は、基板を有していてもよい。基板として、例えば、シリコン基板、ガラス基板、フレキシブル基板等が挙げられる。
図1においては図示されていないが、本発明の有機光電変換素子は、基板を有していてもよい。基板として、例えば、シリコン基板、ガラス基板、フレキシブル基板等が挙げられる。
(2−2)正孔捕集電極
正孔捕集電極14の構成材料としては、導電性が高く、透明性を有する材料であれば特に制限されない。
正孔捕集電極14の構成材料としては、導電性が高く、透明性を有する材料であれば特に制限されない。
具体的には、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属硼化物、有機導電性化合物、これらを複数種組み合わせた混合物等が挙げられる。さらに具体的には、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル、チタン、タングステン、アルミ等の金属材料及びこれら金属材料の酸化物や窒化物等の導電性化合物(例えば、窒化チタン(TiN)等)、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性材料、及びこれらとITO又は窒化チタンとの積層物等が挙げられる。正孔捕集電極14の構成材料として、特に好ましくは、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タンタル及び窒化タングステンから選択される材料である。
(2−3)電子捕集電極
電子捕集電極13の構成材料として、具体的には、ITO、インジウム亜鉛酸化物、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)等が挙げられる。
電子捕集電極13の構成材料として、具体的には、ITO、インジウム亜鉛酸化物、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)等が挙げられる。
上述した二種類の電極(13、14)の形成方法は、それぞれ使用される電極材料との適正を考慮して適宜選択することができる。具体的には、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式等により形成することができる。
ITOを用いて電極(13、14)を形成する場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法等)、酸化インジウムスズの分散物の塗布等の方法で電極を形成することができる。また係る場合、形成された電極(ITO電極)の表面について、UV−オゾン処理、プラズマ処理等を施してもよい。TiNを用いて電極(13、14)を形成する場合、反応性スパッタリング法をはじめとする各種の成膜方法を用いることができる。また係る場合、形成された電極(TiN電極)にアニール処理、UV−オゾン処理、プラズマ処理等を施してもよい。
(2−4)第一の有機化合物層
(A)一般式[1]の化合物
本発明において、有機光電変換素子を構成する第一の有機化合物層10は、上述したように、光電変換層となり得る層である。第一の有機化合物層10は、少なくとも下記一般式[1]に示される化合物を有している。本発明において、下記一般式[1]に示される化合物は、好ましくは、下記一般式[2]乃至[7]のいずれかに示される化合物である。
(A)一般式[1]の化合物
本発明において、有機光電変換素子を構成する第一の有機化合物層10は、上述したように、光電変換層となり得る層である。第一の有機化合物層10は、少なくとも下記一般式[1]に示される化合物を有している。本発明において、下記一般式[1]に示される化合物は、好ましくは、下記一般式[2]乃至[7]のいずれかに示される化合物である。
まず式[1]の化合物について説明する。式[1]において、Ar1及びAr2は、それぞれアリール基、縮合多環芳香族基又はピリジン、ピラジン及びピリミジンから選択される含窒素6員環に由来する複素環基を表す。尚、ここでいう複素環基は、1価の複素環基である。
Ar1及びAr2で表されるアリール基として、フェニル基、インデニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Ar1及びAr2で表される縮合多環芳香族基として、ナフチル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、クリセニル基、ジベンゾクリセニル基、ベンゾアントリル基、ジベンゾアントリル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペンタセニル基、フルオレニル基、9,9−ジヒドロアントリル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基、ベンゾフェナントリル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
尚、式[1]中のAr1及びAr2は、同じであってもよいし異なっていてもよい。また上述したアリール基、縮合多環芳香族基及び複素環基は、さらに置換基を有していてもよい。当該置換基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ターシャリブチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等のアミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシル基、フェノキシル基等のアリールオキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
式[1]において、Ar3及びAr4は、それぞれ2価のアリーレン基又はピリジン、ピラジン及びピリミジンから選択される含窒素6員環に由来する複素環基を表す。尚、ここでいう複素環基は、2価の複素環基である。
Ar3及びAr4で表されるアリーレン基として、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
尚、上述した2価のアリーレン基及び複素環基は、さらに置換基を有していてもよい。当該置換基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ターシャリブチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等のアミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシル基、フェノキシル基等のアリールオキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
ところで、本発明においては、Ar1乃至Ar4の少なくともいずれかは、ピリジン、ピラジン及びピリミジンから選択される含窒素6員環に由来する複素環基である。
式[1]において、nは、0以上の整数を表す。nが1以上である場合、Ar3及びAr4は、同じであってもよいし異なっていてもよい。またnが2以上である場合、複数あるAr4は、それぞれ同じであってもよいし異なっていてもよい。本発明において、式[1]中のnは、好ましくは、0以上2以下の整数であり、特に好ましくは、0又は1である。
式[1]において、Q1及びQ2は、それぞれ電子吸引性の置換基を表す。本発明においては、Q1とQ2とが、互いに結合することで環構造を形成していてもよい。このようにQ1とQ2とが互いに結合して環構造を形成する場合、当該環構造自体が電子吸引性の部分構造であるのが望ましい。
Q1及びQ2で表される電子吸引性の置換基として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基又は下記一般式(II)乃至(IV)に示される部分構造が挙げられる。
−C(=O)Rα (II)
−C(=O)−NRβ−C(=O)−NH−Rγ (III)
−C(=O)Rα (II)
−C(=O)−NRβ−C(=O)−NH−Rγ (III)
(式(II)及び(III)において、Rα乃至Rγは、それぞれ水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ターシャリブチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ピリジル基、ピロリル基、ピラジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等のアミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシ基、フェノキシル基等のアリールオキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基を表す。尚、Rα乃至Rγのいずれかの置換基が、アルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基又はアリールオキシ基である場合、当該置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ターシャリブチル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ピリジル基、ピロリル基、ピラジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等のアミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシ基、フェノキシル基等のアリールオキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子又はシアノ基をさらに有していてもよい。)
本発明において、式[1]に含まれる部分構造であって、Q1及びQ2を有する部分構造、具体的には、「−CH=C(−Q1)−Q2」で表される部分構造として、例えば、下記に例示される部分構造が挙げられる。ただし、本発明においては、下記に例示される部分構造に限定されるものではない。
次に、式[2]乃至式[7]の化合物について説明する。尚、式[2]乃至式[7]においてそれぞれ示される置換基、即ち、Ar1、Ar2、Ar4、n、Q1及びQ2は、式[1]中のAr1、Ar2、Ar4、n、Q1及びQ2と同様である。
式[2]において、R1乃至R4は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R1乃至R4で表されるアルキル基として、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリブチル基、セカンダリブチル基、オクチル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。本発明において、R1乃至R4は、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[3]において、R5及びR6は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R5及びR6で表されるアルキル基の具体例は、式[2]中のR1乃至R4の具体例と同様である。本発明において、R5及びR6は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[4]において、R7乃至R9は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R7及びR8で表されるアルキル基の具体例は、式[2]中のR1乃至R4の具体例と同様である。本発明において、R7乃至R9は、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[5]において、R10乃至R12は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R10乃至R12で表されるアルキル基の具体例は、式[2]中のR1乃至R4の具体例と同様である。本発明において、R10乃至R12は、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[6]において、R13及びR14は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R13及びR14で表されるアルキル基の具体例は、式[2]中のR1乃至R4の具体例と同様である。本発明において、R13及びR14は、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[7]において、R15及びR16は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表す。R15及びR16で表されるアルキル基の具体例は、式[2]中のR1乃至R4の具体例と同様である。本発明において、R15乃至R16は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
以下、一般式[1]の化合物の具体例を示す。ただし本発明において、一般式[1]の化合物は、以下に示される具体例に限定されるものではない。
列挙した化合物のうち、例示化合物A1乃至A24は、一般式[2]の化合物に該当する。ここで、式[1]中のnが0である場合、式[1]中のAr1又はAr2の少なくともいずれかは、含窒素6員環(ピリジン、ピラジン又はピリミジン)由来の1価の置換基であり、式[1]中のAr3がアリーレン基である。一方、式[1]中のnが0でない場合は、当該nが0である場合と同様に、式[1]中のAr1又はAr2の少なくともいずれかが、上記含窒素6員環由来の1価の置換基であってもよい。また係る場合では、1以上存在する式[1]中のAr4の少なくとも1つが上記含窒素6員環由来の2価の置換基であってもよい。一般式[2]の化合物に該当する化合物は、HOMOに相当する部位にのみ電子吸引性の含窒素6員環に由来する置換基が導入されている。このため、これら化合物のいずれかを光電変換層に含ませることで、光電変換効率を低下させることなく暗電流を抑制させることができる。
列挙した化合物のうち、例示化合物B1乃至B12は、一般式[3]の化合物に該当する。これら化合物において、式[1]中のAr3は、ピラジン由来の2価の置換基である。一般式[3]の化合物に該当する化合物は、化合物中に導入されているピラジン骨格によって化合物自体のHOMOがより深くなるので、暗電流の抑制効果が大きくなる。尚、一般式[3]の化合物に該当する化合物は、長波長領域の光吸収に優れている。
列挙した化合物のうち、例示化合物C1乃至C12は、一般式[4]の化合物に該当する。これら化合物において、式[1]中のAr3は、ピリジン由来の2価の置換基である。一般式[4]の化合物に該当する化合物は、化合物中に導入されているピリジン骨格によって化合物自体のHOMOがより深くなるので、暗電流の抑制効果が大きくなる。さらにAr3が有する窒素原子が、アミン骨格側に位置しているため、Ar3とアミン骨格を構成するAr3以外の置換基(Ar1、Ar2)との分子内相互作用が生じることで、化合物自体の熱的安定性がより向上する。
例示した化合物のうち、例示化合物D1乃至D12は、一般式[5]の化合物に該当する。これら化合物において、式[1]中のAr3は、ピリジン由来の2価の置換基である。一般式[5]の化合物に該当する化合物は、化合物中に導入されているピリジン骨格によって化合物自体のHOMOがより深くなるので、暗電流の抑制効果が大きくなる。さらにAr3が有する窒素原子が「−CH=C(−Q1)−Q2」で表される電子吸引基性の置換基側に位置しているため、一般式[5]の化合物に該当する化合物は、長波長領域の光吸収に優れている。
例示した化合物のうち、例示化合物E1乃至E12は、一般式[6]の化合物に該当する。これら化合物において、式[1]中のAr3は、ピリミジン由来の2価の置換基である。一般式[6]の化合物に該当する化合物は、化合物中に導入されているピリミジン骨格によって化合物自体のHOMOが特に深くなるので、暗電流の抑制効果が特に大きくなる。さらにAr3が有する2個の窒素原子がいずれもアミン骨格側に位置しているため、Ar3とアミン骨格を構成するAr3以外の置換基(Ar1、Ar2)との分子内相互作用が生じることで、化合物自体の熱的安定性がより向上する。
例示した化合物のうち、例示化合物F1乃至F12は、一般式[7]の化合物に該当する。これら化合物において、式[1]中のAr3は、ピリミジン由来の2価の置換基である。一般式[7]の化合物に該当する化合物は、化合物中に導入されているピリミジン骨格によって化合物自体のHOMOがより深くなるので、暗電流の抑制効果が大きくなる。さらにAr3が有する2個の窒素原子がいずれも「−CH=C(−Q1)−Q2」で表される電子吸引基性の置換基側に位置しているため、一般式[7]の化合物に該当する化合物は、長波長領域の光吸収に特に優れている。
本発明において、第一の有機化合物層10は、一般式[1]の化合物のみからなる層であってもよい。これは、一般式[1]の化合物が、可視光を吸収して励起子を生成する機能、及びこの励起子から電荷、即ち、正孔及び電子を生成・運搬する機能を有しているためである。また上述したように、一般式[1]の化合物は、化合物中に含まれる含窒素6員環(ピリジン、ピラジン又はピリミジン)由来の置換基の配置位置、即ち、Ar1乃至Ar4のどちらに置換しているかにより化合物自体の特徴が一部異なっている。また同じ含窒素6員環を配置したとしても当該6員環に含まれる窒素原子の配置位置により化合物自体の特徴が一部異なっている。本発明においては、この化合物が有する特徴の相違を利用して、第一の有機化合物層10に一般式[1]の化合物を複数種類含ませてもよい。
(B)一般式[1]の化合物以外の材料
本発明においては、一般式[1]の化合物以外の他の材料が第一の有機化合物層10に含まれていてもよい。ここでいう他の材料としては、可視光を吸収して励起子を生成する機能を有する光吸収材料及び光吸収材料の励起子から電荷、即ち、正孔及び電子を生成・運搬する機能を有する光電変換誘起材料が挙げられる。ここで、第一の有機化合物層10に、一般式[1]の化合物以外の材料(光吸収材料、光電変換誘起材料)が含まれる場合、第一の有機化合物層10に含まれる光吸収材料及び光電変換誘起材料の種類は、それぞれ一種類でもよいし、二種類以上であってもよい。また光電変換部に一般式[1]の化合物以外の材料(光吸収材料、光電変換誘起材料)が含まれる場合、光電変換部は、一般式[1]の化合物を有する第一の有機化合物層10と、他の材料を有する層とが積層されてなる積層体であってもよい。このように光電変換部が複数の層を積層してなる積層体で構成されている場合、積層体を構成する各層は、電子捕集電極14から正孔捕集電極13の方向に積層されていることが好ましい。
本発明においては、一般式[1]の化合物以外の他の材料が第一の有機化合物層10に含まれていてもよい。ここでいう他の材料としては、可視光を吸収して励起子を生成する機能を有する光吸収材料及び光吸収材料の励起子から電荷、即ち、正孔及び電子を生成・運搬する機能を有する光電変換誘起材料が挙げられる。ここで、第一の有機化合物層10に、一般式[1]の化合物以外の材料(光吸収材料、光電変換誘起材料)が含まれる場合、第一の有機化合物層10に含まれる光吸収材料及び光電変換誘起材料の種類は、それぞれ一種類でもよいし、二種類以上であってもよい。また光電変換部に一般式[1]の化合物以外の材料(光吸収材料、光電変換誘起材料)が含まれる場合、光電変換部は、一般式[1]の化合物を有する第一の有機化合物層10と、他の材料を有する層とが積層されてなる積層体であってもよい。このように光電変換部が複数の層を積層してなる積層体で構成されている場合、積層体を構成する各層は、電子捕集電極14から正孔捕集電極13の方向に積層されていることが好ましい。
一般式[1]の化合物以外の光電変換誘起材料としては、n型有機半導体が挙げられる。n型有機半導体の中でもフラーレン誘導体が好ましい。フラーレン誘導体は、n型有機半導体の中でも、励起子から電荷(正孔及び電子)を生成・運搬する機能が特に優れており、また可視光を吸収して励起子を生成する機能をも備える材料だからである。これら光電変換誘起材料は、一種類を用いてもよいし、二種類以上を用いてもよい。
フラーレン誘導体が共通して有する骨格であるフラーレンは、多数の炭素原子のみで構成される閉殻空洞状のクラスターの総称である。またフラーレンは、具体的には、C60や高次のフラーレンであるC70、C74、C76、C78等が挙げられる。
フラーレン誘導体は、フラーレンにアルキル基、アリール基、複素環基等の置換基が導入された化合物である。以下の説明において、フラーレン及びフラーレン誘導体をまとめて「フラーレン類」と呼ぶことがある。これら化合物は、そのうちの一種類を選択して用いてもよいし、複数種類を選択して用いてもよい。
第一の有機化合物層10に含まれるフラーレン類の分子は、フルオランテン骨格同士でスタッキングを起こすため、各分子を第一の有機化合物層10内において一定の方向に連ねる(配向させる)ことができる。これにより、電子の経路が形成されるため、電子輸送性が向上し、有機光電変換素子の高速応答性が向上する。第一の有機化合物層10に含まれるフラーレン類の含有量は、好ましくは、第一の有機化合物層10全体に対して、30体積%以上70体積%以下である。
第一の有機化合物層10に含まれ得るフラーレン類(フラーレン、フラーレン誘導体)として、例えば、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC80、フラーレンC82、フラーレンC84、フラーレンC90、フラーレンC96、フラーレンC240、フラーレン540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、下記に示されるフラーレン誘導体等が挙げられる。
(2−5)第二の有機化合物層
本発明の有機光電変換素子において、第二の有機化合物層11の構成材料としては、正孔輸送材料又は正孔注入材料として用いられる有機化合物が挙げられる。
本発明の有機光電変換素子において、第二の有機化合物層11の構成材料としては、正孔輸送材料又は正孔注入材料として用いられる有機化合物が挙げられる。
(2−6)第三の有機化合物層
本発明の有機光電変換素子において、第三の有機化合物層12の構成材料としては、イオン化ポテンシャルが高い材料、具体的には、電子輸送材料又は電子注入材料として用いられる有機化合物が挙げられる。尚、第一の有機化合物層10の構成材料の一つであるフラーレン骨格を有する第一の化合物は、上述したように、電子輸送性が優れている材料であるので、第三の有機化合物層12の構成材料として使用することができる。
本発明の有機光電変換素子において、第三の有機化合物層12の構成材料としては、イオン化ポテンシャルが高い材料、具体的には、電子輸送材料又は電子注入材料として用いられる有機化合物が挙げられる。尚、第一の有機化合物層10の構成材料の一つであるフラーレン骨格を有する第一の化合物は、上述したように、電子輸送性が優れている材料であるので、第三の有機化合物層12の構成材料として使用することができる。
3.本発明の有機光電変換素子の用途
本発明の有機光電変換素子は、第一の有機化合物層の構成材料を適宜設定することで、異なる波長の光に対応する有機光電変換素子とすることができる。尚、ここでいう「波長」とは、所定の有機光電変換素子が受光する光の波長である。このように異なる波長に対応する有機光電変換素子を複数種類有する場合において、これら複数種類の有機光電変換素子を正孔捕集電極から電子捕集電極の方向に積層させると、図1に示されるカラーフィルタを必要としない有機光電変換装置が得られる。この有機光電変換装置に含まれる複数種類の有機光電変換素子のうち、少なくとも一種類の有機光電変換素子は、本発明の有機光電変換素子である。
本発明の有機光電変換素子は、第一の有機化合物層の構成材料を適宜設定することで、異なる波長の光に対応する有機光電変換素子とすることができる。尚、ここでいう「波長」とは、所定の有機光電変換素子が受光する光の波長である。このように異なる波長に対応する有機光電変換素子を複数種類有する場合において、これら複数種類の有機光電変換素子を正孔捕集電極から電子捕集電極の方向に積層させると、図1に示されるカラーフィルタを必要としない有機光電変換装置が得られる。この有機光電変換装置に含まれる複数種類の有機光電変換素子のうち、少なくとも一種類の有機光電変換素子は、本発明の有機光電変換素子である。
本発明に係る有機光電変換素子は、面内方向に二次元に配置させることで光エリアセンサの構成部材として用いることができる。光エリアセンサは、有機光電変換素子を複数有し、複数の有機光電変換素子が、表方向及び列方向にそれぞれ複数配置されている。尚、この光エリアセンサに含まれる有機光電変換素子を、上述した有機光電変換装置に換えてもよい。
本発明に係る有機光電変換素子は、撮像素子の構成部材として用いることができる。撮像素子は、各々が受光画素となる複数の有機光電変換素子と、それぞれの有機光電変換素子に接続されているトランジスタとを有する。尚、ここでいうトランジスタは、有機光電変換素子から生じた電荷を読み出すトランジスタである。このトランジスタによって読み出された電荷に基づく情報は、撮像素子に接続されているセンサ部に伝達される。このセンサ部としては、例えば、CMOSセンサ、CCDセンサ等があげられる。それぞれの受光画素で取得した情報がセンサ部に集められることで画像を得ることができる。
撮像素子は、例えば、カラーフィルタ等の光学フィルタを、各受光画素にそれぞれ対応するように有してもよい。有機光電変換素子が、特定の波長の光に対応している場合、この有機光電変換素子が対応可能な波長領域を透過するカラーフィルタを有することが好ましい。カラーフィルタは、受光画素1つにつき1つ設けてもよいし、複数の受光画素につき1つのカラーフィルタを設けてもよい。
尚、撮像素子が有する光フィルタは、カラーフィルタに限定されず、他にも、赤外線以上の波長を透過するローパスフィルタ、紫外線以下の波長を透過するUVカットフィルタ、ロングパスフィルタ等が使用できる。
撮像素子は、マイクロレンズ等の光学部材を、例えば、各受光画素にそれぞれ対応するように有してもよい。撮像素子が有するマイクロレンズは、外部からの光を撮像素子が有する有機光電変換素子を構成する光電変換部に集光するレンズである。マイクロレンズは、受光画素1つにつき1つ設けてもよいし、複数の受光画素につき1つ設けてもよい。受光画素が複数設けられている場合は、複数(2以上の所定数)の受光画素につき1つのマイクロレンズが設けられるのが好ましい。
尚、撮像素子が有する光フィルタは、カラーフィルタに限定されず、他にも、赤外線以上の波長を透過するローパスフィルタ、紫外線以下の波長を透過するUVカットフィルタ、ロングパスフィルタ等が使用できる。
撮像素子は、マイクロレンズ等の光学部材を、例えば、各受光画素にそれぞれ対応するように有してもよい。撮像素子が有するマイクロレンズは、外部からの光を撮像素子が有する有機光電変換素子を構成する光電変換部に集光するレンズである。マイクロレンズは、受光画素1つにつき1つ設けてもよいし、複数の受光画素につき1つ設けてもよい。受光画素が複数設けられている場合は、複数(2以上の所定数)の受光画素につき1つのマイクロレンズが設けられるのが好ましい。
本発明に係る有機光電変換素子は、撮像装置に用いることができる。撮像装置は、複数のレンズを有する撮像光学系と、撮像光学系を通過した光を受光する撮像素子と、を有する。また、撮像装置は、撮像光学系と接合可能な接合部と、撮像素子とを有する撮像装置であってもよい。ここでいう撮像装置とは、より具体的には、デジタルカメラやデジタルスチルカメラをいう。
また撮像装置は、外部からの信号を受信する受信部をさらに有してもよい。受信部が受信する信号は、撮像装置の撮像範囲、撮像の開始及び撮像の終了の少なくともいずれかを制御する信号である。また撮像装置は、撮像により取得した画像を外部に送信する送信部をさらに有してもよい。このように、受信部や送信部を有することで、撮像装置をネットーワークカメラとして用いることができる。
また撮像装置は、外部からの信号を受信する受信部をさらに有してもよい。受信部が受信する信号は、撮像装置の撮像範囲、撮像の開始及び撮像の終了の少なくともいずれかを制御する信号である。また撮像装置は、撮像により取得した画像を外部に送信する送信部をさらに有してもよい。このように、受信部や送信部を有することで、撮像装置をネットーワークカメラとして用いることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[一般式[1]の化合物の合成ルート]
一般式[1]の化合物は、例えば、下記に示される合成ルート1又は合成ルート2に従って合成することができる。
一般式[1]の化合物は、例えば、下記に示される合成ルート1又は合成ルート2に従って合成することができる。
[合成例1]例示化合物A9の合成
合成ルート1を利用して例示化合物A9を合成した。尚、具体的な合成スキームは、下記に示す通りである。
合成ルート1を利用して例示化合物A9を合成した。尚、具体的な合成スキームは、下記に示す通りである。
以下、具体的な合成手法及び操作について、説明する。
(1)中間体化合物M1の合成
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
9,9−ジメチル−9H−フルオレ−2−アミン:5.00g(23.9mmol)
4−ブロモベンズアルデヒド:4.42g(23.9mmol)
酢酸パラジウム:0.268g(1.19mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:4.59g(47.8mmol)
キシレン:250mL
ターシャリブチルホスフィン:0.483g(2.39mmol)
次に、反応容器を110℃に加熱した後、この温度(110℃)で反応溶液を還流させながら5時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行うことで得られたろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮することで、粗生成物を得た。次に、この粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)で精製することにより、中間体化合物M1を5.39g(収率72.0%)得た。
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
9,9−ジメチル−9H−フルオレ−2−アミン:5.00g(23.9mmol)
4−ブロモベンズアルデヒド:4.42g(23.9mmol)
酢酸パラジウム:0.268g(1.19mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:4.59g(47.8mmol)
キシレン:250mL
ターシャリブチルホスフィン:0.483g(2.39mmol)
次に、反応容器を110℃に加熱した後、この温度(110℃)で反応溶液を還流させながら5時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行うことで得られたろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮することで、粗生成物を得た。次に、この粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)で精製することにより、中間体化合物M1を5.39g(収率72.0%)得た。
(2)中間体化合物M2の合成
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M1:5.39g(17.2mmol)
3−ブロモピリジン:3.26g(20.6mmol)
酢酸パラジウム:0.116g(0.516mmol)
1,1’−ビス−ジフェニルホスフィノ−フェロセン:0.572g(1.03mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:3.31g(34.4mmol)
キシレン:250mL
次に、反応溶液を100℃に加熱し、この温度(100℃)で8時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)により精製することで、中間体化合物M2を4.38g(収率65.2%)得た。
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M1:5.39g(17.2mmol)
3−ブロモピリジン:3.26g(20.6mmol)
酢酸パラジウム:0.116g(0.516mmol)
1,1’−ビス−ジフェニルホスフィノ−フェロセン:0.572g(1.03mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:3.31g(34.4mmol)
キシレン:250mL
次に、反応溶液を100℃に加熱し、この温度(100℃)で8時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)により精製することで、中間体化合物M2を4.38g(収率65.2%)得た。
(3)例示化合物A9の合成
窒素雰囲気にした100mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M2:4.38g(11.2mmol)
1H−シクロペンタ[b]ナフタレン−1,3(2H)−ジオン:2.42g(12.3mmol)
エタノール:50mL
次に、反応溶液を70℃に加熱し、反応溶液をこの温度(70℃)で還流させながら6時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン、クロロホルム混合溶媒)で精製することにより、例示化合物A9を4.04g(収率63.3%)得た。
窒素雰囲気にした100mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M2:4.38g(11.2mmol)
1H−シクロペンタ[b]ナフタレン−1,3(2H)−ジオン:2.42g(12.3mmol)
エタノール:50mL
次に、反応溶液を70℃に加熱し、反応溶液をこの温度(70℃)で還流させながら6時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン、クロロホルム混合溶媒)で精製することにより、例示化合物A9を4.04g(収率63.3%)得た。
[合成例2]乃至[合成例10]
[合成例1]において、「Ar1−NH2」、「M0」、「Ar2−Br」及び「M−A」を、下記表1に示される化合物に変更すること以外は、[合成例1]にて説明した方法と同様な方法により、一般式[1]の化合物を合成した。
[合成例1]において、「Ar1−NH2」、「M0」、「Ar2−Br」及び「M−A」を、下記表1に示される化合物に変更すること以外は、[合成例1]にて説明した方法と同様な方法により、一般式[1]の化合物を合成した。
[合成例11]
合成ルート2を利用して例示化合物B3を合成した。尚、具体的な合成スキームは、下記に示す通りである。
合成ルート2を利用して例示化合物B3を合成した。尚、具体的な合成スキームは、下記に示す通りである。
(1)中間体化合物M5の合成
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、以下に示す試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M3:5.00g(17.8mmol)
化合物M4(2−ブロモ−5−ヨードピラジン):5.07g(17.8mmol)
酢酸パラジウム:0.120g(0.534mmol)
1,1’−ビス−ジフェニルホスフィノ−フェロセン:0.592g(1.07mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:3.42g(35.6mmol)
トルエン:250mL
次に、反応溶液を100℃に加熱した後、この温度(100℃)で7時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ液を水で洗浄した後減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、ヘプタン混合溶媒)にて精製することで、中間体化合物M5を3.35g(収率43.0%)得た。
窒素雰囲気にした500mL三口フラスコ内に、以下に示す試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M3:5.00g(17.8mmol)
化合物M4(2−ブロモ−5−ヨードピラジン):5.07g(17.8mmol)
酢酸パラジウム:0.120g(0.534mmol)
1,1’−ビス−ジフェニルホスフィノ−フェロセン:0.592g(1.07mmol)
ナトリウムターシャリブトキサイド:3.42g(35.6mmol)
トルエン:250mL
次に、反応溶液を100℃に加熱した後、この温度(100℃)で7時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ液を水で洗浄した後減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、ヘプタン混合溶媒)にて精製することで、中間体化合物M5を3.35g(収率43.0%)得た。
(2)中間体化合物M2の合成
窒素雰囲気にした300mL三口フラスコ内に、以下に示す試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M5:3.35g(7.65mmol)
テトラヒドロフラン:160mL
次に、反応溶液を−70℃まで冷却した後、この温度条件(−70℃)下で1.6Mノルマルブチルリチウム−ヘキサン溶液4.8mLを反応溶液にゆっくり滴下した後、上記温度条件(−70℃)を維持しながら、反応溶液をさらに30分撹拌した。次に、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)をゆっくり滴下した後、上記温度条件(−70℃)を維持しながら、反応溶液をさらに30分撹拌した。この後、反応溶液を0℃までゆっくりと昇温させた後、反応溶液中に水を添加することで反応を停止させた。次に、反応を停止させた反応溶液中にトルエンを加え溶媒抽出を行うことで有機層を得た。次に、この有機層を減圧濃縮させることで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)にて精製することで、中間体化合物M2を1.61g(収率51.2%)得た。
窒素雰囲気にした300mL三口フラスコ内に、以下に示す試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M5:3.35g(7.65mmol)
テトラヒドロフラン:160mL
次に、反応溶液を−70℃まで冷却した後、この温度条件(−70℃)下で1.6Mノルマルブチルリチウム−ヘキサン溶液4.8mLを反応溶液にゆっくり滴下した後、上記温度条件(−70℃)を維持しながら、反応溶液をさらに30分撹拌した。次に、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)をゆっくり滴下した後、上記温度条件(−70℃)を維持しながら、反応溶液をさらに30分撹拌した。この後、反応溶液を0℃までゆっくりと昇温させた後、反応溶液中に水を添加することで反応を停止させた。次に、反応を停止させた反応溶液中にトルエンを加え溶媒抽出を行うことで有機層を得た。次に、この有機層を減圧濃縮させることで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン、酢酸エチル混合溶媒)にて精製することで、中間体化合物M2を1.61g(収率51.2%)得た。
(3)例示化合物B3の合成
窒素雰囲気にした100mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M2:1.61g(3.92mmol)
1H−シクロペンタ[b]ナフタレン−1,3(2H)−ジオン:0.85g(4.31mmol)
エタノール:20mL
次に、反応溶液を70℃に加熱した後、この温度(70℃)で反応溶液を還流させながら6時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン、クロロホルム混合溶媒)で精製することにより、例示化合物B3を1.23g(収率55.3%)得た。
窒素雰囲気にした100mL三口フラスコ内に、下記に示される試薬、溶媒を順次投入した。
中間体化合物M2:1.61g(3.92mmol)
1H−シクロペンタ[b]ナフタレン−1,3(2H)−ジオン:0.85g(4.31mmol)
エタノール:20mL
次に、反応溶液を70℃に加熱した後、この温度(70℃)で反応溶液を還流させながら6時間撹拌した。次に、反応溶液を室温まで放冷した後、ろ過を行って得られたろ物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン、クロロホルム混合溶媒)で精製することにより、例示化合物B3を1.23g(収率55.3%)得た。
[合成例12]乃至[合成例20]
[合成例11]において、「M3」、「M4」及び「M−A」を、下記表2に示される化合物に変更すること以外は、[合成例11]にて説明した方法と同様な方法により、一般式[1]の化合物を合成した。
[合成例11]において、「M3」、「M4」及び「M−A」を、下記表2に示される化合物に変更すること以外は、[合成例11]にて説明した方法と同様な方法により、一般式[1]の化合物を合成した。
[有機光電変換素子の作製]
以下に説明する実施例又は比較例において使用された材料の一部を以下に示す。
以下に説明する実施例又は比較例において使用された材料の一部を以下に示す。
[実施例1]
基板の上に、正孔捕集電極、電子ブロッキング層(第二の有機化合物層)、光電変換層(第一の有機化合物層)、正孔ブロッキング層(第三の有機化合物層)及び電子捕集電極が、この順で形成されている光電変換素子を、以下に説明する方法により作製した。
まずSi基板の上に、インジウムスズ酸化物を成膜し、所望のパターニング加工を施すことにより正孔捕集電極を形成した。このとき正孔捕集電極の膜厚を100nmとした。このように正孔捕集電極が形成された基板を電極付基板として、以下の工程で使用した。
基板の上に、正孔捕集電極、電子ブロッキング層(第二の有機化合物層)、光電変換層(第一の有機化合物層)、正孔ブロッキング層(第三の有機化合物層)及び電子捕集電極が、この順で形成されている光電変換素子を、以下に説明する方法により作製した。
まずSi基板の上に、インジウムスズ酸化物を成膜し、所望のパターニング加工を施すことにより正孔捕集電極を形成した。このとき正孔捕集電極の膜厚を100nmとした。このように正孔捕集電極が形成された基板を電極付基板として、以下の工程で使用した。
上記電極付基板の上に、下記表3に示される有機化合物層及び電極層を連続成膜した。尚、このとき対向する電極(電子捕集電極)の電極面積が3mm2となるようにした。
以上により有機光電変換素子を得た。
[実施例2乃至9、比較例1、2]
実施例1において、構成材料Z1乃至Z3を、下記表4に示される通りに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により有機光電変換素子を得た。
実施例1において、構成材料Z1乃至Z3を、下記表4に示される通りに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により有機光電変換素子を得た。
[有機光電変換素子の評価]
得られた素子について、有機光電変換素子の特性を測定・評価した。
得られた素子について、有機光電変換素子の特性を測定・評価した。
(1)明所及び暗所での電流値の比較
素子に5Vの電圧を印加時の電流を確認したところ、「[明所での電流]/[暗所での電流]」の値が100(倍)以上であるため、得られた素子が光電変換素子として機能していることを確認した。
素子に5Vの電圧を印加時の電流を確認したところ、「[明所での電流]/[暗所での電流]」の値が100(倍)以上であるため、得られた素子が光電変換素子として機能していることを確認した。
(2)変換効率(内部量子収率)
得られた素子について、1Vから10Vまでの電圧を印加し、その際の吸収極大波長の光電変換機能である変換効率(内部量子効率)を確認した。実施例及び比較例において、吸収極大波長の素子特性(変換効率)を下記表4に示す。このようにして、得られた素子の変換効率を測定した。ここで、変換効率(内部量子効率)は、素子内部での光吸収率に対する外部量子効率の割合を算出することによって得ることができる。素子内部での光吸収率は、紫外可視分光光度計(装置名:Solid Spec−3700、島津製作所製)を用いて、波長550nmにおける、素子の光透過率及び光反射率を測定することによって算出した。尚、測定サンプルに入射される光(入射光)は、サンプルを透過する光(透過光)、サンプルに吸収される光(吸収光)及びサンプルに反射される光(反射光)に分かれる。そこで、入射光全体から、入射光から透過光に変換される割合(透過率)及び入射光から反射光に変換される割合(反射率)を引くことにより、光吸収率、即ち、入射光全体に対する入射光から吸収光に変換される光の割合を求めることができる。外部量子効率は、素子に対して、正孔捕集電極と電子捕集電極との間に、5V乃至10Vの電圧を印加した状態で、各波長に対応した、強度50μW/cm2の単色光を素子へ照射した時に流れる光電流密度を測定することで算出した。ここで、光電流密度は、光照射時の電流密度から、遮光時での暗電流密度を差し引いて求めた。尚、光電流密度の測定の際に用いた単色光は、キセノンランプ(装置名:XB−50101AA−A、ウシオ電機製)から出射される白色光を、モノクロメータ(装置名:MC−10N、リツー応用光学製)で単色化したものである。素子への電圧印加及び電流計測は、ソースメータ(装置名:R6243、アドバンテスト製)を用いて行った。また、素子内部の光吸収率及び外部量子効率の測定において、光の入射は、素子に対して垂直に、かつ上部電極(電子捕集電極)側から行った。
得られた素子について、1Vから10Vまでの電圧を印加し、その際の吸収極大波長の光電変換機能である変換効率(内部量子効率)を確認した。実施例及び比較例において、吸収極大波長の素子特性(変換効率)を下記表4に示す。このようにして、得られた素子の変換効率を測定した。ここで、変換効率(内部量子効率)は、素子内部での光吸収率に対する外部量子効率の割合を算出することによって得ることができる。素子内部での光吸収率は、紫外可視分光光度計(装置名:Solid Spec−3700、島津製作所製)を用いて、波長550nmにおける、素子の光透過率及び光反射率を測定することによって算出した。尚、測定サンプルに入射される光(入射光)は、サンプルを透過する光(透過光)、サンプルに吸収される光(吸収光)及びサンプルに反射される光(反射光)に分かれる。そこで、入射光全体から、入射光から透過光に変換される割合(透過率)及び入射光から反射光に変換される割合(反射率)を引くことにより、光吸収率、即ち、入射光全体に対する入射光から吸収光に変換される光の割合を求めることができる。外部量子効率は、素子に対して、正孔捕集電極と電子捕集電極との間に、5V乃至10Vの電圧を印加した状態で、各波長に対応した、強度50μW/cm2の単色光を素子へ照射した時に流れる光電流密度を測定することで算出した。ここで、光電流密度は、光照射時の電流密度から、遮光時での暗電流密度を差し引いて求めた。尚、光電流密度の測定の際に用いた単色光は、キセノンランプ(装置名:XB−50101AA−A、ウシオ電機製)から出射される白色光を、モノクロメータ(装置名:MC−10N、リツー応用光学製)で単色化したものである。素子への電圧印加及び電流計測は、ソースメータ(装置名:R6243、アドバンテスト製)を用いて行った。また、素子内部の光吸収率及び外部量子効率の測定において、光の入射は、素子に対して垂直に、かつ上部電極(電子捕集電極)側から行った。
また下記の評価基準により、実施例及び比較例の有機光電変換素子について、変換効率の評価を行った。下記評価のうち、「A」又は「B」であることが望ましい。
A:変換効率の相対値(注1)が0.9以上である場合
B:変換効率の相対値(注1)が0.8以上0.9未満である場合
C:変換効率の相対値(注1)が0.8未満である場合
(注1:実施例1の有機光電変換素子の変換効率を1とする相対値)
A:変換効率の相対値(注1)が0.9以上である場合
B:変換効率の相対値(注1)が0.8以上0.9未満である場合
C:変換効率の相対値(注1)が0.8未満である場合
(注1:実施例1の有機光電変換素子の変換効率を1とする相対値)
(3)暗電流の評価
暗電流は、遮光時において、得られた有機光電変換素子に5Vの電圧を印加した際の電流密度を測定することで評価した。
暗電流は、遮光時において、得られた有機光電変換素子に5Vの電圧を印加した際の電流密度を測定することで評価した。
また下記の評価基準により、実施例及び比較例の有機光電変換素子について、暗電流の評価を行った。下記評価のうち、「A」又は「B」であることが望ましい。
A:暗電流の相対値(注2)が1.0以上1.5未満である場合
B:暗電流の相対値(注2)が1.5以上2.0未満である場合
C:暗電流の相対値(注2)が2.0以上である場合
(注2:実施例1の有機光電変換素子の暗電流値を1とする相対値)
A:暗電流の相対値(注2)が1.0以上1.5未満である場合
B:暗電流の相対値(注2)が1.5以上2.0未満である場合
C:暗電流の相対値(注2)が2.0以上である場合
(注2:実施例1の有機光電変換素子の暗電流値を1とする相対値)
表4に示される結果より、実施例にて作製した有機光電変換素子は、光電変換効率が高いだけでなく暗電流の低減ができていることが分かった。これは、第一の有機化合物層(光電変換層)の構成材料であるZ2(光吸収材料)となる化合物の構造に理由がある。即ち、Z2となる一般式[1]の化合物には、アミノ基(電子供与性部位)の近傍に含窒素6員環(電子吸引性部位)が導入されている。これにより、電圧を印加した際に光電変換層の内部で発生する暗電流を低減させることができる。また一般式[1]の化合物において、上記電子吸引性部位の配置を適切にコントロールすることで、光電変換効率を向上させた有機光電変換素子を実現することができる。
1:有機光電変換素子、10:第一の有機化合物層、11:第二の有機化合物層(電子ブロッキング層)、12:第三の有機化合物層、13:電子捕集電極、14:正孔捕集電極、15:読み出し回路、16:無機保護層、17:カラーフィルタ、18:マイクロレンズ
Claims (18)
- 電子捕集電極と、正孔捕集電極と、前記電子捕集電極と前記正孔捕集電極との間に配置される少なくとも一層の有機化合物層と、を有する有機光電変換素子において、
前記有機化合物層が、下記一般式[1]に示される化合物を有することを特徴とする、有機光電変換素子。
nは、0以上の整数を表す。nが1以上である場合、Ar3及びAr4は同じであってもよいし異なっていてもよい。またnが2以上である場合、複数あるAr4は、それぞれ同じであってもよいし異なっていてもよい。
Q1及びQ2は、それぞれ電子吸引性の置換基を表す。尚、Q1とQ2とが互いに結合することで環構造を形成していてもよい。) - 前記一般式[1]に示される化合物が、下記一般式[2]乃至[7]のいずれかに示される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の有機光電変換素子。
式[3]において、R5及びR6は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表し、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[4]において、R7乃至R9は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表し、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[5]において、R10乃至R12は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表し、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[6]において、R13及びR14は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表し、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式[7]において、R15及びR16は、それぞれ水素原子又はアルキル基を表し、同じであってもよいし、異なっていてもよい。) - 前記nが、0又は1であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機光電変換素子。
- 前記有機化合物層が光電変換層であり、
前記光電変換層が、n型有機半導体を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光電変換素子。 - 前記n型有機半導体が、フラーレン又はフラーレン誘導体であることを特徴とする、請求項4に記載の光電変換素子。
- 前記光電変換層と前記正孔捕集電極との間に、さらに電子ブロッキング層を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機光電変換素子。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の有機光電変換素子を複数有し、複数の前記有機光電変換素子が面内方向に二次元に配置されていることを特徴とする、光エリアセンサ。
- 受光する光の波長が異なる複数種類の有機光電変換素子を有し、
前記複数種類の有機光電変換素子のうち少なくとも一種類の有機光電変換素子が、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の有機光電変換素子であり、
前記複数種類の有機光電変換素子が、積層されていることを特徴とする、有機光電変換装置。 - 請求項8に記載の有機光電変換装置を複数有し、
複数の前記有機光電変換装置が、面内方向に二次元に配置されることを特徴とする、光エリアセンサ。 - 複数の有機光電変換素子と、各前記有機光電変換素子のそれぞれに接続されるトランジスタと、を有し、
前記有機光電変換素子が、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の有機光電変換素子であり、
前記有機光電変換素子が受光画素であることを特徴とする、撮像素子。 - 前記撮像素子が、前記受光画素に対応した光学フィルタを有することを特徴とする、請求項10に記載の撮像素子。
- 前記光学フィルタが、赤外線以上の波長を透過するローパスフィルタ又は紫外線以下の波長を透過するロングパスフィルタのいずれかであることを特徴とする、請求項11に記載の撮像素子。
- 複数の前記受光画素のそれぞれに対応するように光学部材が配置されることを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の撮像素子。
- 撮像光学系と、前記撮像光学系を通過した光を受光する撮像素子とを有し、前記撮像素子が、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の撮像素子であることを特徴とする、撮像装置。
- 撮像光学系と接合可能な接合部と、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の撮像素子と、を有することを特徴とする、撮像装置。
- 前記撮像装置が、デジタルカメラ又はデジタルスチルカメラであることを特徴とする、請求項14又は15に記載の撮像装置。
- 外部からの信号を受信する受信部をさらに有し、
前記信号が、前記撮像装置の撮像範囲、撮像の開始及び撮像の終了のいずれかを制御する信号であることを特徴とする、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 取得した画像を外部に送信する送信部をさらに有することを特徴とする、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
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JP2016057933A JP2017174921A (ja) | 2016-03-23 | 2016-03-23 | 有機光電変換素子、二次元センサ、画像センサ及び撮像装置 |
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---|---|---|---|---|
KR20220112820A (ko) | 2019-12-10 | 2022-08-11 | 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 | 축합 다환 방향족 화합물 |
-
2016
- 2016-03-23 JP JP2016057933A patent/JP2017174921A/ja active Pending
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KR20220112820A (ko) | 2019-12-10 | 2022-08-11 | 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 | 축합 다환 방향족 화합물 |
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