JP2017173002A - 検査装置、検査方法及び非接触式センサ - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとにより磁気回路が構成され、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された非接触式センサが取り付けられ、
前記第1の検出コイルからの信号が入力される第1の入力部と、
前記第2の検出コイルからの信号が入力される第2の入力部と、
前記第1の入力部からの第1の信号と前記第2の入力部からの第2の信号との差分を計算する差分計算部と、
前記差分計算部により計算された差分信号を処理する信号処理部と、
前記励起コイルへの励起信号と前記信号処理部への参照信号とを生成する発振部と、
を備える、検査装置。
[2] 前記発振部は、周波数を段階的に変化させて発振する、前記[1]に記載の検査装置。
[3] 前記第1の検出コイルは基準となる材料と磁気的に結合し、前記基準となる材料と前記第1の検出コイルと前記励起コイルとで第1の磁気回路が構成され、
前記第2の検出コイルは測定対象物と磁気的に結合し、前記測定対象物と前記第2の検出コイルと前記励起コイルとで第2の磁気回路が構成され、
前記差分計算部が前記差分を計算することにより、前記第1の磁気回路中に流れる磁束と前記第2の磁気回路に流れる磁束とが比較される、前記[1]又は[2]に記載の検査装置。
[4] 外部との間でデータを入出力すると共に、前記第1の入力部、前記第2の入力部、前記差分計算部及び前記信号処理部を制御する制御部を備える、前記[1]乃至[3]の何れかに記載の検査装置。
[5] 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとを磁気回路を構成するように備え、
前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された、非接触式センサ。
[6] 前記励起コイルに対し、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが直交するように配置され、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルがそれぞれ一のコイル又は直列接続された複数のコイルにより構成される、前記[5]に記載の非接触式センサ。
[7] 前記励起コイルに対し、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが同軸上に配置されている、前記[5]に記載の非接触式センサ。
[8] 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとにより磁気回路が構成され、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された非接触式センサを用いて、
前記第1の検出コイルを基準となる材料と磁気的に結合させておき、
前記第2の検出コイルを測定対象物と磁気的に結合させて、前記励起コイルに励起信号を入力し、前記第1の検出コイルからの信号と前記第2の検出コイルからの信号との差分を求め、その差分により測定対象物が基準となる材料と物性的に又は寸法的に異なるか否かを判断する、検査方法。
[9] 前記励起信号の周波数を段階的に変化させる、前記[8]に記載の検査方法。
図1は、本発明の実施形態に係る検査システムの構成図である。検査システム1は、非接触式センサ10と、検査装置20と、検査装置20をコントロールする端末装置40とを含んで構成されている。端末装置40は、所定のプログラムを格納したコンピュータで構成され、各種入力、表示等を行う。コンピュータにはパソコン、タブレットコンピュータなどが含まれる。
図2は、図1に模式的に示す非接触式センサ10の構成図である。非接触式センサ10は、第1の入力部21に配線で接続される第1の検出コイル11と、第2の入力部22に配線で接続される第2の検出コイル12と、第4の増幅部30に配線で接続される励起コイル13と、を含んで構成される。図2に示す形態では、H形状を有する磁路形成部材14を有している。磁路形成部材14は、縦に延びる第1の磁路形成部14aと第2の磁路形成部14bとが横に延びる第3の磁路形成部14cの両側に連結されて構成されている。なお、磁路形成部材14は、鉄製の棒材同士を連結しても良く、第1の検出コイル11、第2の検出コイル12及び励起コイル13を保持することから、支持部材と呼んでも良い。また、磁路形成部材14はフェライト等で形成されて、ヨークとなる。
図3は、図1に示す検査システムで用いられる検査原理を示す図である。非接触式センサ10は、第1の検出コイル11と第2の検出コイル12と励起コイル13とにより磁気回路が構成され、第1の検出コイル11と第2の検出コイル12とが磁気回路的に対称に構成されている。よって、一つの励起コイル13からの磁力線が第1の検出コイル11を貫く磁力線FMと第2の検出コイル12を貫く磁力線FMとに分岐され、一方の磁力線FMに示すように励起コイル13と第1の検出コイル11とを貫く第1の磁気回路が形成され、他方の磁力線FMに示すように励起コイル13と第2の検出コイル12とを貫く第2の磁気回路が形成される。
第1に、第2の検出コイル12のヘッドに向けて磁性体でなる物体42を配置する。すると、第2の検出コイル12側の磁界が強くなる。励起コイル13から発生する磁界を変化させずに一定としておくことにより、第1の検出コイル11側の磁界が強くなる。図3(b)に点線矢印で示すように磁力線FMは第1の磁気回路と第2の磁気回路で異なる。
先ず、第1の検出コイル11と第2の検出コイル12とに標準となる物体41をそれぞれに向けて配置する。そして、励起コイル13に励起信号を出力し、第1の検出コイル11からの信号と第2の検出コイル12からの信号との差分信号がゼロになるように、第1の増幅部27、第2の増幅部28の一方又は双方の増幅率を調整する。なお、この調整は検査のたびに行う必要は必ずしもない。
図4は図2とは異なる非接触式センサを示し、(a)は概念図、(b)は斜視図である。非接触式センサ50は、第1の入力部21に配線で接続される第1の検出センサ51と、第2の入力部22に配線で接続される第2の検出センサ52と、第4の増幅部30に配線で接続される励起コイル53とを含んで構成される。
検査方法は上述した形態に限らず、次のように変更してもよい。発振部25により生成する信号を所定の周波数の範囲において、例えば1kHzから1000kHzまでの間で段階的に変化させる。測定物質からの信号は、測定周波数毎に変化し、その変化の状況は一般に物質毎に異なるので、より多くの周波数での信号の変化を調べることにより、判別精度が向上する。検出対象物の形状、寸法、さらに検査対象物とセンサとの位置関係は差分信号に影響するが、検出対象物の形状、寸法、さらに検査対象物とセンサとの位置関係が測定毎に一致していると、より微妙な差異を判定することができる。また、検査対象物の大きさがセンサの大きさに比べて、検査対象物の形状、寸法さらに検査対象物とセンサとの位置関係が無視できるほど大きい場合には、検査対象物質に対するセンサ位置にかかわらず、検査対象物の素材についての差異を判定することができる。
10:非接触式センサ
11:第1の検出コイル
12:第2の検出コイル
13:励起コイル
14:磁路形成部材
14a:第1の磁路形成部
14b:第2の磁路形成部
14c:第3の磁路形成部
15a,15b,16a,16b:コイル
20:検査装置
21:第1の入力部
22:第2の入力部
23:差分計算部
24:信号処理部
25:発振部
26:制御部
27:第1の増幅部
28:第2の増幅部
29:第3の増幅部
30:第4の増幅部
41:物体(基準となる材料)
42:物体(検査測定物)
50:非接触式センサ
51:第1の検出センサ
52:第2の検出センサ
53:励起コイル
53a:上側コイル
53b:下側コイル
54:磁路形成部材
54a:第1の磁路形成部
54b:第2の磁路形成部
54c:外周部
54d:連結部
54e、54f:軸部
60:非接触式センサ
61:第1の検出コイル
62:第2の検出用コイル
63:励起コイル
63a,63b:コイル
64:磁路形成部材
64a:第1の磁路形成部
64b:第2の磁路形成部
64c:第3の磁路形成部
70:非接触式センサ
71:第1の検出コイル
72:第2の検出用コイル
73:励起コイル
73a,73b:コイル
74:支持部材
74a:第1の支持部
74b:第2の支持部
74c:連結部
75:磁路形成部材
Claims (9)
- 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとにより磁気回路が構成され、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された非接触式センサが取り付けられ、
前記第1の検出コイルからの信号が入力される第1の入力部と、
前記第2の検出コイルからの信号が入力される第2の入力部と、
前記第1の入力部からの第1の信号と前記第2の入力部からの第2の信号との差分を計算する差分計算部と、
前記差分計算部により計算された差分信号を処理する信号処理部と、
前記励起コイルへの励起信号と前記信号処理部への参照信号とを生成する発振部と、
を備える、検査装置。 - 前記発振部は、周波数を段階的に変化させて発振する、請求項1に記載の検査装置。
- 前記第1の検出コイルは基準となる材料と磁気的に結合し、前記基準となる材料と前記第1の検出コイルと前記励起コイルとで第1の磁気回路が構成され、
前記第2の検出コイルは測定対象物と磁気的に結合し、前記測定対象物と前記第2の検出コイルと前記励起コイルとで第2の磁気回路が構成され、
前記差分計算部が前記差分を計算することにより、前記第1の磁気回路中に流れる磁束と前記第2の磁気回路に流れる磁束とが比較される、請求項1又は2に記載の検査装置。 - 外部との間でデータを入出力すると共に、前記第1の入力部、前記第2の入力部、前記差分計算部及び前記信号処理部を制御する制御部を備える、請求項1乃至3の何れかに記載の検査装置。
- 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとを磁気回路を構成するように備え、
前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された、非接触式センサ。 - 前記励起コイルに対し、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが直交するように配置され、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルがそれぞれ一のコイル又は直列接続された複数のコイルにより構成される、請求項5に記載の非接触式センサ。
- 前記励起コイルに対し、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが同軸上に配置されている、請求項5に記載の非接触式センサ。
- 励起コイルと第1の検出コイルと第2の検出コイルとにより磁気回路が構成され、前記第1の検出コイルと前記第2の検出コイルとが磁気回路的に対称に構成された非接触式センサを用いて、
前記第1の検出コイルを基準となる材料と磁気的に結合させておき、
前記第2の検出コイルを測定対象物と磁気的に結合させて、前記励起コイルに励起信号を入力し、前記第1の検出コイルからの信号と前記第2の検出コイルからの信号との差分を求め、その差分により測定対象物が基準となる材料と物性的に又は寸法的に異なるか否かを判断する、検査方法。 - 前記励起信号の周波数を段階的に変化させる、請求項8に記載の検査方法。
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