JPH0743650Y2 - 磁性物質識別装置 - Google Patents

磁性物質識別装置

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JPH0743650Y2
JPH0743650Y2 JP1988139571U JP13957188U JPH0743650Y2 JP H0743650 Y2 JPH0743650 Y2 JP H0743650Y2 JP 1988139571 U JP1988139571 U JP 1988139571U JP 13957188 U JP13957188 U JP 13957188U JP H0743650 Y2 JPH0743650 Y2 JP H0743650Y2
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JP
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magnetic
signal
differential
magnetic substance
phase difference
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JP1988139571U
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正明 林
雅哉 福井
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グローリー工業株式会社
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【考案の詳細な説明】 考案の目的; (産業上の利用分野) この考案は、カード,小切手,紙幣などに用いられる薄
膜磁性材料等の磁性材料又は磁性材料でできた硬貨,ゲ
ームコインなどの磁性物質を識別するための磁性物質識
別装置に関する。
(従来の技術) 従来は磁性物質の磁性材質の識別をするのに、磁性材質
の飽和磁束量φmを検出して最大磁束密度Bmを求めると
共に、残留磁束量φrを検出して残留磁束密度Brを求め
る手段や、検出した飽和磁束量φm及び残留磁束量φr
り比φm/φrを求めて磁性材質を識別する手段が公知で
ある。本出願人による特開昭59-120857号にも、最大磁
束密度Bm,残留磁束密度Br及び最大磁束密度Bmと残
留磁束密度Brとの比Bm/Brを検出して、磁性物質の材
質を検出する手段が開示されている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、従来の磁性物質の飽和磁束量φmを求め
る方法や残留磁束量φrを求める方法では、飽和磁束量
や残留磁束量が材質そのものの固有の値ではなくて、磁
性物質の形状,密度,体積により変動する要素であるた
め、飽和磁束量φm及び残留磁束量φrの検出によって磁
性物質を識別するのは非常に面倒であった。又、飽和磁
束量φm及び残留磁束量φrを検出してその比φm/φr
求め磁性物質を識別する方法では、特開昭59-120857号
に開示されている様に、飽和磁束量φmと残留磁束量φr
とを検出する磁気センサが別々に必要であると共に、飽
和磁束量φm及び残留磁束量φrを求める信号処理部も別
々に必要であり、構成が複雑となって大型化してしまう
問題があり、新たな磁性物質の識別手段の出現が望まれ
ていた。
ところで、磁性物質の保磁力Hcは磁性物質固有の値で
あり、磁性物質の形状,大きさ等により変動することの
ない固有の値である。よって、磁性物質の識別には、飽
和磁束量φmや残留磁束量φrを検出して行なうよりも、
保磁力Hcを検出して行なう方が適切と考えられる。
しかし、保磁力Hcを求める手段として、従来よりB−
H曲線のヒステリシスループを求めてから保磁力Hc
求める方法があるが、手間がかかり実用的でなく、この
分野では使用されていなかった。
以上より、本考案は、簡単な方法で磁性物質の保磁力を
検出可能とすることにより、実用的でかつ確実に磁性物
質を識別することができる磁性物質識別装置を提供する
ことを目的とする。
考案の構成; (課題を解決するための手段) この考案は磁性物質識別装置に関するもので、この考案
の上記目的は、励磁用の1次側コイルとこれが作る磁気
回路を並列に分岐させ対称に配設して成る2つの磁気回
路にエアギャップを各々形設して前記2つの磁気回路の
差動出力を得る2次側差動コイルを設けた差動型磁気セ
ンサと、前記差動型磁気センサの1次側コイルに励磁信
号を供給する発信手段と、前記差動型磁気センサの2次
側差動コイルの出力を積分する積分手段と、前記励磁信
号の正負によって1と0の出力をする励磁信号コンパレ
ート手段と、前記積分手段の積分信号の正負によって1
と0の出力をする積分信号コンパレート手段と、前記2
種のコンパレート手段の双方の出力の論理積信号を取出
し、これを平滑して電圧値として位相差を検出する位相
差検出手段と、前記差動型磁気センサの2つの磁気回路
に設けたエアギャップの一方の近傍に磁性物質を位置さ
せた際に、前記位相差検出手段の出力電圧と所定値とを
比較して前記磁性物質を識別する比較手段とを具備する
ことによって達成される。
(作用) この考案では第1図に示すように、所定周波数の励磁信
号EXを発振出力する発振手段1と、励磁信号EXによって
励磁され、磁性物質6に対向するように設けられる第2
図に示すような差動型磁気センサ2と、この差動型磁気
センサ2の検出信号SSと励磁信号EXの位相差を検出する
位相差検出手段3と、各種磁性物質の保磁力を予め記憶
している記憶手段5と、位相差検出手段3で検出された
位相差PSを記憶手段5の記憶データと比較して、差動型
磁気センサ2に対する磁性物質6を識別する比較手段と
を具備している。差動型磁気センサ2は第2図に示すよ
うにH字状の磁気コア21で成っており、連結アーム部に
は1次コイル23が巻回されて発振手段1から励磁信号EX
が印加され、ヘッド部22に磁性物質6が対向もしくは近
接されるようになっている。励磁信号EXとしては第4図
(A)又は第5図(A)に示すような三角波が用いら
れ、差動的に巻回された2次コイル24から検出信号SSが
出力されるようになっている。
磁性物質6が存在しない状態で、第5図(A)に示す三
角波の励磁信号EXを差動型磁気センサ2の1次コイル23
に供給すると、差動型磁気センサ2の1次コイル23と2
次コイル24との間に生じる磁束量をφとすると差動型磁
気センサ2の検出信号SSは、dφ/dtとなるため、検出
信号SSの波形は第5図(B)のようになる。そして、こ
の検出信号SSを積分すれば第5図(C)に示す如く差動
型磁気センサ2の1次側入力、つまり励磁信号EXと同様
な三角波となる。物質の材質が非磁性材料のときも、上
述と同様な動作となる。
一方、所定の残留磁気Br,保磁力Hcを有する磁性物質
のB−H曲線は、たとえば第3図に示すようなヒステリ
シスループ曲線になる。このような磁性物質6が差動型
磁気センサ2のヘッド部22に置かれたときの各部信号波
形を、第4図(A)〜(C)に示す。すなわち、差動型
磁気センサ2の1次コイル23に第4図(A)に示す三角
波の励磁信号EXを供給すると、磁束密度は磁性物質6の
影響を受けるために磁束量φはB−H曲線に従い、差動
型磁気センサ2の検出信号SS(dφ/dt)は第4図
(B)の如くなる。ここで、差動型磁気センサ2の検出
信号SS(dφ/dt)を時間的に積分すれば、同図(C)
の実線Aに示すような磁束量φとなる。この磁束量φは
第3図のB−H曲線に対応した波形となるため、磁性物
質が無いときの磁束量の波形(第4図(C)の点線B)
との間にずれψを生じる。
ところで、第3図のB−H曲線において保磁力Hcを示
すP3は、第4図(C)に示す点P3に対応している。ま
た、磁性物質がないときには第3図では原点であり、第
4図(C)では時間軸上のt=1/4Tに対応している。従
って、この第4図(C)に見られる位相差ψは、磁性物
質の保磁力Hcに対応していることになり、保磁力Hc
大きければ位相差ψも大きくなり、保磁力Hcと位相差
ψは比例関係にある。
よって、上記位相差ψを検出することにより磁性物質の
保磁力を検出することができ、より的確で容易な磁性物
質の識別が可能となるのである。
(実施例) 第6図はこの考案の一実施例を示すブロック構成図であ
り、発振器100は所定周波数の励磁信号EXSを出力し、増
幅器101及びドライバ回路102を介して1次コイル110を
励磁すると共に、ゼロクロスで2値化信号を出力するコ
ンパレータ122に入力される。2次コイル111及びキャン
セルコイル112の出力は差動増幅器113に入力され、安定
化された検出信号SSA(dφ/dt)が出力され、積分器12
0で積分された信号NS(φ)がゼロクロスで2値化信号
を出力するコンパレータ121に入力される。コンパレー
タ121及び122の2値出力CM1及びCM2はAND回路123に出力
され、その論理積出力NDは2値出力CM1及びCM2の位相差
を示しており、位相差出力NDは平均値回路124に入力さ
れた後、A/D変換器125でディジタル値に変換される。A/
D変換器125でディジタル化された位相差データは、CPU1
30,ROM131,RAM132等で成るコンピュータシステムで、識
別等処理がされる。
このような構成において、発振器100からは第7図
(C)の破線で示すような励磁信号EXSが出力され、コ
ンパレータ122はこの励磁信号EXSに対してゼロクロスで
同図の実線で示すように2値化した基準信号CM2を出力
する。一方、磁気センサに対して磁性物質が無い場合、
積分器120の出力NSは第7図(A)のように出力はな
い。これはキャンセル成分によって信号が相殺されるた
めである。これに対して、磁気センサに対して磁性物質
が存在する場合、積分器120は反転積分器を使用してお
り、その出力NSは第7図(B)の破線のようになり、コ
ンパレータ121でゼロクロスによって同図の実線CM1の如
く2値化される。
第7図(A)〜(C)の説明から明らかなように、磁性
物質が無い場合には、コンパレータ121の2値出力CM1と
コンパレータ122の基準信号CM2との間に位相差ψは生じ
ないが、磁性物質が存在するときには2値出力CM1と基
準信号CM2との間に位相差ψを生じる。2値出力CM1及び
基準信号CM2はAND回路123に入力されて論理積をとるの
で、磁性物質が存在するときにはAND回路123の出力NDは
第7図(D)の斜線部となる。したがって、AND回路123
からは前述作用で説明した位相差ψ、つまり磁性物質の
保磁力に対応したパルス幅の信号が得られる。
なお、差動型磁気センサに印加する励磁信号は三角波で
ある必要はなく、正弦波等であっても良い。
考案の効果; 以上のようにこの考案の磁性物質識別装置によれば、磁
性物質固有のもので形状,大きさ等により変動しない保
磁力の検出によって磁性物質を識別しているため、より
適切で確実な識別が可能である。また、簡単な方法で保
磁力の検出を行なっているため、識別装置の構造が簡単
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の基本構成を示すブロック構成図、第
2図はこの考案に用いる差動型磁気センサの一例を示す
構造図、第3図は磁性物質のB−H曲線例を示す図、第
4図(A)〜(C)及び第5図(A)〜(C)はこの考
案の作用を示す図、第6図はこの考案の一実施例を示す
ブロック構成図、第7図はその動作例を示す波形図であ
る。 1……発振手段、2……差動型磁気センサ、3……位相
差検出手段、4……比較手段、5……記憶手段、6……
磁性物質、100……発振器、120……積分器、121,122…
…コンパレータ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】励磁用の1次側コイルとこれが作る磁気回
    路を並列に分岐させ対称に配設して成る2つの磁気回路
    にエアギャップを各々形設して前記2つの磁気回路の差
    動出力を得る2次側差動コイルを設けた差動型磁気セン
    サと、前記差動型磁気センサの1次側コイルに励磁信号
    を供給する発信手段と、前記差動型磁気センサの2次側
    差動コイルの出力を積分する積分手段と、前記励磁信号
    の正負によって1と0の出力をする励磁信号コンパレー
    ト手段と、前記積分手段の積分信号の正負によって1と
    0の出力をする積分信号コンパレート手段と、前記2種
    のコンパレート手段の双方の出力の論理積信号を取出
    し、これを平滑して電圧値として位相差を検出する位相
    差検出手段と、前記差動型磁気センサの2つの磁気回路
    に設けたエアギャップの一方の近傍に磁性物質を位置さ
    せた際に、前記位相差検出手段の出力電圧と所定値とを
    比較して前記磁性物質を識別する比較手段とを具備した
    ことを特徴とする磁性物質識別装置。
JP1988139571U 1988-10-26 1988-10-26 磁性物質識別装置 Expired - Lifetime JPH0743650Y2 (ja)

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JPH0260866U JPH0260866U (ja) 1990-05-07
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