JP2017171253A - 作業車輌 - Google Patents

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前田 篤志
Atsushi Maeda
篤志 前田
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Abstract

【課題】障害物センサの外し忘れを防止すると共に簡易に取り付け又は取り外し可能な作業車輌を提供する。【解決手段】機体に作業機を連結すると共に、遠隔操作信号に基づいて機体及び作業機を操作可能なトラクタ1(作業車輌)において、機体の前部に取付けられる複数のフロントウェイト15…(ウェイト部材)と、複数のフロントウェイト15…上に配置され、機体の前方の障害物を検知する障害物センサ41と、を備えてなる。障害物センサ41は、複数のフロントウェイト15…に挟持される挟み込み部を有するセンサブラケット40(取付ブラケット)を介して、複数のフロントウェイト15…に固定される。【選択図】図2

Description

本発明は、トラクタ等の作業車輌に係り、詳しくは障害物を検知する障害物センサを備えた作業車輌に関する。
従来、GPS測位システム等を利用して、自動走行を可能にしたトラクタが提案されている(特許文献1参照)。このトラクタは、前方の障害物を検知する障害物センサを有しており、この障害物センサが障害物を検知すると、障害物を回避又は停止するようにトラクタを自動制御していた。
特開2015−191592号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトラクタは、障害物センサをボンネットの先端に取り付けており、自動走行をせずに作業者自らが運転席に乗ってトラクタを運転する場合には障害物センサが不要であるにも拘らず、作業者が障害物センサを取り外し忘れがちであった。障害物センサを長時間付けっぱなしにしておくと、障害物センサに雨や泥水等が付着して故障の原因となる。また、障害物センサをボンネットに取り付けるための新たな取付具が必要となり、コストアップとなっていた。
そこで、本発明は、作業機の非装着時に取り外すウェイト部材上に障害物センサを配置し、障害物センサの外し忘れを防止すると共に簡易に取り付け又は取り外し可能な作業車輌を提供することを目的とする。
本発明は、機体(5)に作業機を連結すると共に、遠隔操作信号に基づいて前記機体(5)及び前記作業機を操作可能な作業車輌(1)において、
前記機体(5)の前部に取付けられる複数のウェイト部材(15…)と、
複数の前記ウェイト部材(15…)上に配置され、前記機体(5)の前方の障害物を検知する障害物センサ(41)と、を備えてなる、
ことを特徴とする作業車輌(1)にある。
例えば図2及び図5を参照して、複数の前記ウェイト部材(15…)に挟持される挟み込み部(50)と、前記挟み込み部(50)の上端に連結され前記障害物センサ(41)を固定すると共に前記障害物センサ(41)の下方への検知波を遮蔽する遮蔽板(51)と、を有する取付ブラケット(40)を備えてなる。
例えば図5を参照して、前記挟み込み部(50)は、複数の前記ウェイト部材(15…)に挟持される複数のプレート部材(52a,52b,52c)を有してなる。
なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。
請求項1に係る本発明によれば、ウェイト部材上に障害物センサを配置したので、ウェイト部材を機体から取り外す際には障害物センサも一緒に取り外すことになる。そして、作業機を機体から取り外す際には、通常、ウェイト部材も取り外すため、障害物センサが不要な作業機非装着時に障害物センサを取り外し忘れることを防止することができる。
請求項2に係る本発明によれば、複数のウェイト部材に挟まれる取付ブラケットに障害物センサが固定されるので、障害物センサを簡単に取り付け及び取り外しすることができる。また、取付ブラケットが障害物センサの下方への検知波を遮蔽する遮蔽板を有しているので、例えば地面の凹凸を障害物だと誤検知することを低減することができる。
請求項3に係る本発明によれば、挟み込み部が複数のプレート部材を有しているので、これらの複数のプレート部材とウェイト部材との間に働く摩擦力によって簡易かつ確実に取付ブラケット及び障害物センサを取り外し又は取付け可能であると共に、障害物センサの角度調整を簡単に行うことができる。
本実施の形態に係るトラクタを示す全体側面図。 ボンネット及びフロントウェイトを示す斜視図。 キャビンを示す背面斜視図。 制御部の制御ブロック図。 センサブラケットを示し、(a)は斜視図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は底面図。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態のトラクタ1(作業車輌)は、図1に示すように、前輪2及び後輪3により支持される機体5を備えている。該機体5の後部には、リンク部5a及び不図示の昇降シリンダを介して、ロータリ耕耘装置等の各種の作業機を昇降自在に連結可能であり、トラクタ1は、上記機体5を前進走行させながら、作業機によって耕耘作業等の各種作業を行なう。なお、例えばポテトハーベスタ等の大型の作業機は、機体5に対して昇降不能に取り付けられてもよい。
機体5は、前後方向に延びる金属製の車台6を備えており、該車台6の前部に取付けられて、ディーゼル式のエンジンEを覆うボンネット7と、該ボンネット7の後方に配置されるキャビン9と、を有している。なお、本実施の形態では、キャビン9内で着座する作業者が向く正面側を前方向とし、該前方向を基準に前後左右方向が定義される。
ボンネット7は、図2に示すように、エンジンの上方側を覆うボンネットフード10と、左右のサイドカバー11と、前方を覆うフロントグリル12と、からなり、上記ボンネットフード10は、その後ろ側を支点にして開閉自在に、かつ閉じた状態で固定自在となっている。
車台6の前端部6aには、ウェイト取付フレーム13が固定されており、ウェイト取付フレーム13は、前方に延びる左右一対のアーム13aと、アーム13aの先端に固定され略水平方向に延びるバー13bと、を有している。バー13bには、複数(本実施の形態では4つ)のフロントウェイト15…(ウェイト部材)が取付けられている。
フロントウェイト15は、バー13bに係止可能な係止爪15aを有しており、係止爪15aがバー13bに係止されることで、トラクタ1の前部の荷重が増加する。フロントウェイト15は、例えば一つ20kgあり、適当な重量及び数のフロントウェイトをバー13bに係止可能である。また、フロントウェイト15は、左右方向に貫通する孔15bを有しており、複数のフロントウェイト15…の孔15b…にボルト15cを貫通させてナットで締めることで、複数のフロントウェイト15…を連結して固定することができる。
トラクタ1は、後部に作業機を連結するか否かで前後バランスが大きく異なり、重量の大きい作業機をトラクタ1の後部に取付けた場合には、トラクタ1の前部が浮き気味になって、走行性能や作業性能が低下する虞がある。このため、通常、トラクタ1の後部に作業機を連結した場合には、トラクタ1のバー13bに適当な重量及び数のフロントウェイト15を取り付けることで、前後の荷重バランスを良好にすることができる。
一方、トラクタ1の後部に作業機を連結しない場合にフロントウェイト15を付けたままにすると、トラクタ1の前部の荷重が後部に比して過大となって、旋回性能や燃費が低下してしまう。このため、フロントウェイト15は、作業機の脱着に応じて適宜着け外しする必要がある。フロントウェイト15には、後述するセンサブラケット40(取付ブラケット)を介して、障害物センサ41が配置されている。
また、キャビン9は、図3に示すように、フロントガラス16と、ドア17と、リアガラス19と、これらフロントガラス16,ドア17,リアガラス19で覆われた空間の上部を覆う天板20と、を有している。天板20には、アンテナ21aを有するリモコン受信部21と、GPS受信部22と、が取付けられている。
リアガラス19を支持するリアフレーム23Lには、ホーン25Lが取り付けられており、ホーン25Lは、表示灯26と共にユニット化され表示ユニット24を構成している。表示灯26は、複数の色(本実施の形態では3色)及び表示方法(例えば常時点灯及び点滅)によって異なる状態を表示可能となっている。
図4は、トラクタ1の制御部27の制御ブロック図である。制御部27は、不図示のCPU,RAM,ROM等を有しており、該CPUは、ROMに記憶された各種のプログラムを実行する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。
制御部27の入力側には、上記GPS受信部22と、上記障害物センサ41と、上記リモコン受信部21と、車速センサ29と、自動操作入切スイッチ30と、が接続されている。リモコン受信部21は、トラクタ1を遠隔操作可能なリモコン31からの遠隔操作信号を受信する。車速センサ29は、トラクタ1の車速を検知する。自動操作入切スイッチ30は、キャビン9に設けられており、キャビン9内の作業者に操作されることで、トラクタ1の自動走行モード及び手動走行モードを択一的に選択する。
制御部27の出力側には、クラッチバルブ32と、PTOクラッチバルブ33と、ホーン25Lと、表示灯26と、変速油圧バルブ35と、インジェクションポンプ36と、エンジン停止リレー37と、が接続されている。クラッチバルブ32は、エンジンEから前輪2及び後輪3等への駆動を断接するマスタークラッチを駆動する。PTOクラッチバルブ33は、不図示のドライブシャフトからPTOシャフトへの駆動を断接するPTOクラッチを駆動する。
変速油圧バルブ35は、ミッションケース内の主変速経路を切り換えて、機体5を変速させる。インジェクションポンプ36は、エンジンEのピストン内に噴射される燃料の噴射量を変化させて、エンジン回転数を調整する。例えば、本実施の形態では、リモコン31からの信号により、エンジン回転数を2パターンに変化させることができる。エンジン停止リレー37は、インジェクションポンプ36への燃料の供給を遮断するストップソレノイドを駆動して、エンジンEを停止させることができる。
トラクタ1は、GPS受信部22が受信するGPS衛星からの信号及び予め入力された圃場の情報に基づいて、制御部27がクラッチバルブ32,PTOクラッチバルブ33,変速油圧バルブ35及びインジェクションポンプ36を制御することで、自動走行することができる。
制御部27は、自動操作入切スイッチ30がONとなって自動走行している際に、障害物センサ41が前方に障害物を検知すると、ホーン25Lによって警告音を発すると共に、表示灯26によって作業者に障害物が検知されたことを報知する。そして、トラクタ1と前方の障害物との距離が所定距離以内になると、制御部27は、エンジン停止リレー37によってエンジンEを停止させて障害物とトラクタ1との衝突を回避する。
次に、本発明の要部であるセンサブラケット40について説明する。センサブラケット40は、図5に示すように、複数のフロントウェイト15…に挟み込まれて挟持される挟み込み部50と、挟み込み部50の上端に連結される遮蔽板51と、を有している。遮蔽板51は、略水平に延設されると共に、ボルト孔51a,51aを介してボルト留めすることで、障害物センサ41を固定する。
障害物センサ41は、電磁波、音波又は光による検知波を出射すると共にその反射波を検知することで、トラクタ1の前方の障害物を検知する。また、制御部27は、検知波を出射してから反射波を検知するまでの時間等によって障害物までの距離を算出し、上述した報知制御及び停止制御を行う。なお、障害物センサ41は、機体5の前方で荷物の運搬等を行うフロントローダを取り付けていないトラクタのみに取り付けられる。
障害物センサ41は、圃場からの高さが約1mの位置に設置され、死角が少ないために良好に障害物を検知できる。しかし、障害物センサ41の下方に出射された検出波が圃場の凹凸に反射し、該凹凸を障害物であると誤検知する場合が考えられる。このため、本実施の形態では、略水平に延設されるプレート状の遮蔽板51を設けると共に、遮蔽板51上に障害物センサ41を固定することで、上記誤検知を防止することができる。遮蔽板51は、約30cm四方の鉄板である。
挟み込み部50は、上下方向に延びる複数(本実施の形態では3つ)のプレート部材52a,52b,52cを有し、これらプレート部材52a,52b,52cは、左右方向を薄肉の厚み方向とする高さ約15cmの鉄板である。プレート部材52a,52b,52cは、遮蔽板51に溶接されている。プレート部材52a,52bは、センサブラケット40の後部に並列して配置され、プレート部材52cは、センサブラケット40の前部に配置されている。プレート部材52a,52bの左右方向における距離は、フロントウェイト15の左右方向における厚みとほぼ同一に設定されている。
本実施の形態は、以上のような構成からなるので、センサブラケット40及び障害物センサ41をトラクタ1に装着した状態では、図2に示すように、センサブラケット40は、3つのプレート部材52a,52b,52cが複数のフロントウェイト15…に挟持された状態となる。この時、前側のプレート部材52cは、バー13bよりも前方に配置され、後ろ側のプレート部材52a,52bは、バー13bよりも後方に配置される。
センサブラケット40をフロントウェイト15…に固定するときには、作業者は、一つのフロントウェイト15(中央ウェイト15Aと名付ける)をプレート部材52a,52bが挟むようにセンサブラケット40を該中央ウェイト15A上に載置する。この状態で、作業者は、他のフロントウェイト15…を中央ウェイト15Aの両隣に配置する。そして、作業者は、センサブラケット40の位置調整をしながら、ボルト15cによってこれら4つのフロントウェイト15…を左右方向に連結する。
すると、中央ウェイト15Aと両隣のフロントウェイト15…とによりセンサブラケット40のプレート部材52a,52b,52cが挟持され、センサブラケット40が摩擦力によって固定される。なお、障害物センサ41は、センサブラケット40をフロントウェイト15…に固定する前にセンサブラケット40に固定しても、センサブラケット40をフロントウェイト15…に固定した後にセンサブラケット40に固定してもよい。
このように、センサブラケット40は、プレート部材52a,52b,52cが複数のフロントウェイト15…によって挟持されることで位置決め固定されるので、障害物センサ41を容易に取り付け及び取り外しすることができると共に、作業機の非装着時のようにフロントウェイト15を取り外す際には障害物センサ41も確実に取り外すことになり、障害物センサ41を取り外し忘れることを防止できる。これにより、障害物センサ41が風雨や泥水等に曝される時間を低減し、障害物センサ41の耐久性を向上することができる。
また、センサブラケット40のフロントウェイト15に対する仰角又は高さ方向の位置を容易に調整することができるので、センサブラケット40に固定した障害物センサ41の位置調整を容易に行うことができる。
センサブラケット40及び障害物センサ41を取り外す際には、上述した取り付け手順を逆側から行えばよい。また、障害物センサ41を取り付けたまま障害物センサ41をOFFにしたい場合には、障害物センサ41のカプラを外すことで障害物センサ41の機能を停止することができ、自動走行経路中に構造物や立木などがある場合に行う。
なお、障害物センサ41は、非接触型の障害物センサであり、検知波の種類は限定されず、例えば赤外線等の光、超音波等の音波又は電磁波等を出射してもよい。
また、本実施の形態では、センサブラケット40のプレート部材52a,52b,52cを3つ設けたが、1つ以上であればいくつプレート部材があってもよく、その大きさ、形状、配置等は適宜設定してよい。同様にして、センサブラケット40の遮蔽板51の大きさや形状も限定されず、適宜変更してよい。
また、本実施の形態では、複数のフロントウェイト15…をボルトナットによって連結したが、これに限らず、例えばバネ、ゴム及び磁石等の付勢手段を使用して複数のフロントウェイト15…を左右方向に連結してもよい。
1:作業車輌(トラクタ)
5:機体
15:ウェイト部材(フロントウェイト)
40:取付ブラケット(センサブラケット)
41:障害物センサ
50:挟み込み部
51:遮蔽板
52a,52b,52c:プレート部材

Claims (3)

  1. 機体に作業機を連結すると共に、遠隔操作信号に基づいて前記機体及び前記作業機を操作可能な作業車輌において、
    前記機体の前部に取付けられる複数のウェイト部材と、
    複数の前記ウェイト部材上に配置され、前記機体の前方の障害物を検知する障害物センサと、を備えてなる、
    ことを特徴とする作業車輌。
  2. 複数の前記ウェイト部材に挟持される挟み込み部と、前記挟み込み部の上端に連結され前記障害物センサを固定すると共に前記障害物センサの下方への検知波を遮蔽する遮蔽板と、を有する取付ブラケットを備えてなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業車輌。
  3. 前記挟み込み部は、複数の前記ウェイト部材に挟持される複数のプレート部材を有してなる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車輌。

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