以下、本発明の好適な実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1、図2は本発明に係る農業機械1の一実施形態を示している。本実施形態では、農業機械1がトラクタ1であるとして説明する。但し、農業機械1は、トラクタの他、コンバイン、田植機等の他の農業機械(農業車両)であってもよい。
以下、説明の便宜上、図1、図2の矢印A1の方向を前方、矢印A2の方向を後方、矢印B1の方向を左方、矢印B2の方向を右方、矢印Dの方向を車体幅方向(又は幅方向)という。また、車体幅方向であって車体幅方向の中心から離れる方向(矢印D1方向)を車体幅方向外方(又は外方)、車体幅方向であって車体幅方向の中心に近づく方向(矢印D2方向)を車体幅方向内方(又は内方)という。
図1、図2に示すように、トラクタ1は、車体3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。車体3には、走行装置7が設けられている。走行装置7は、車体3を走行可能に支持しており、前輪7F及び後輪7Rを有している。前輪7F及び後輪7Rは、本実施形態の場合はタイヤ型であるが、クローラ型であってもよい。原動機4は、エンジン(ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)、電動モータ等である。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切り換え可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切り換えが可能である。車体3には運転席10が設けられている。運転席10は、保護装置9により保護されている。本実施形態の場合、保護装置9は、運転席10の前方、後方、上方及び側方を取り囲むことにより運転席10を保護するキャビンであるが、少なくとも運転席10の上方を覆うことにより運転席10を保護するロプス等であってもよい。保護装置9の下方には、フェンダ13が取り付けられており、フェンダ13は後輪7Rの上部を覆っている。
車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部(図示略)が設けられている。連結部には、作業装置(インプルメント等)を着脱可能に連結することができる。作業装置を連結部に連結することによって、車体3によって作業装置を牽引することができる。作業装置は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。
車体3は、車体フレーム20を有している。図1に示すように、車体フレーム20は、左側に設けられた車体フレーム20Lと、右側に設けられた車体フレーム20Rとを含む。車体フレーム20L及び車体フレーム20Rは、それぞれは変速装置5側から前方に延設されていて、原動機4の下部を支持している。車体フレーム20Lと車体フレーム20Rとは車体幅方向に離間している。車体フレーム20Lの前端部と車体フレーム20Rの前端部とは、前連結板20Fにより連結されている。車体フレーム20Lの中途部と車体フレーム20Rの中途部とは、中途連結板20Mにより連結されている。車体フレーム20L及び車体フレーム20Rは、前車軸ケース29を支持している。前車軸ケース29内には、前輪7Fを回転自在に支持する前車軸15(図6参照)が収容されている。つまり、本実施形態の場合、車体フレーム20は、前車軸15を支持する前車軸フレームである。なお、車体フレーム20は、前車軸ケース29以外の構造体を支持するフレーム(前車軸フレーム以外のフレーム)であってもよい。
図1~図3に示すように、車体フレーム20の上方にはボンネット25が設けられている。ボンネット25は、車体フレーム20に沿って前後方向に延設されている。ボンネット25は、保護装置9の幅方向の中央部の前方に配置されている。ボンネット25は、左側に設けられた左側壁25Lと、右側に設けられた右側壁25Rと、左側壁25Lと右側壁25Rとの上部を連結する上壁部25Uとを有している。左側壁25L、右側壁25R及び上壁部25Uによってエンジンルームが形成され、エンジンルームに原動機4、冷却ファン、ラジエータ、バッテリ等が収容されている。左側壁25Lの左側方と右側壁25Rの右側方には、それぞれ前輪7Fが配置されている。
ボンネット25の前側、即ち、車体フレーム20L、20Rの前側には、ウエイト26が設けられている。ウエイト26は、車体3の前部に設けられたウエイトブラケット(ウエイト取付部)27に取り付けられている。ウエイトブラケット27は、車体フレーム20Lの前連結板20Fにボルト等の締結具により取り付けられている。ウエイト26の周囲は、ウエイトカバー100により覆われている。
図6に示すように、トラクタ1は、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、ハンドル(ステアリングホイール)11aと、ハンドル11aの回転に伴って回転する回転軸(操舵軸)11bと、ハンドル11aの操舵を補助する補助機構(パワーステアリング機構)11cと、を有している。補助機構11cは、油圧ポンプ21と、油圧ポンプ21から吐出した作動油が供給される制御弁22と、制御弁22により作動するステアリングシリンダ23とを含む。制御弁22は、制御信号に基づいて作動する電磁弁である。制御弁22は、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な3位置切換弁である。また、制御弁22は、操舵軸11bの操舵によっても切り換え可能である。ステアリングシリンダ23は、前輪7Fの向きを変えるアーム(ナックルアーム)24に接続されている。
したがって、ハンドル11aを操作すれば、ハンドル11aに応じて制御弁22の切換位置及び開度が切り換わり、制御弁22の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ23が左又は右に伸縮することによって、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。なお、上述した操舵装置11は一例であり、操舵装置11の構成は上述した構成に限定されない。
図1、図2に示すように、トラクタ1は、位置検出装置30を備えている。位置検出装置30は、保護装置9の天板の前方に装着体31を介して装着されている。但し、位置検出装置30の装着位置は、図示の位置には限定されず、保護装置9の天板上に装着してもよいし、車体3の別の場所に装着してもよい。また、位置検出装置30は、上述した耕耘装置等の作業装置に装着されていてもよい。
位置検出装置30は、衛星測位システムによって自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する装置である。即ち、位置検出装置30は、測位衛星から送信された信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、受信した信号に基づいて位置(緯度、経度)を検出する。位置検出装置30は、測位衛星からの信号を受信可能な基地局(基準局)からの補正等の信号に基づいて補正した位置を、自己の位置(緯度、経度)として検出してもよい。また、位置検出装置30がジャイロセンサや加速度センサ等の慣性計測装置を有し、慣性計測装置によって補正した位置を、自己の位置として検出してもよい。位置検出装置30によって、トラクタ1の車体3の位置(走行位置)を検出することができる。
図6に示すように、トラクタ1は、制御装置40を備えている。制御装置40は、CPU、電気回路、電子回路等で構成されていて、トラクタ1の様々な制御を行う。制御装置40には、トラクタ1の駆動状態等を検出する状態検出装置41が接続されている。状態検出装置41は、例えば、走行系の状態を検出する装置等であって、例えば、クランクセンサ、カムセンサ、エンジン回転センサ、アクセルセンサ、車速センサ、操舵角センサ、位置検出装置30)等の状態を検出する。なお、状態検出装置41は、走行系の状態以外を検出する装置、例えば、昇降レバー検出センサ、PTO回転検出センサ等であってもよい。
制御装置40は、トラクタ1における走行系の制御、作業系の制御を行う。制御装置40は、例えば、状態検出装置41が検出した検出状態に基づいてエンジン回転数、車速、操舵装置11の操舵角等を制御する。また、状態検出装置41は、状態検出装置41が検出した検出状態に基づいて、連結部を昇降する昇降装置の昇降、PTO回転数等の制御を行う。
制御装置40は、トラクタ1(車体3)の自動走行の制御(自動走行制御)が可能である。制御装置40は、自動走行モードと手動走行モードとに切り換え可能である。自動走行モードである場合、制御装置40は、少なくとも車体3の走行位置(位置検出装置30で検出された位置)と、予め設定された走行ルート(走行経路)が一致するように、即ち、車体3と走行ルートとが一致するように、制御弁22の切換位置及び開度を設定する。言い換えれば、自動走行モードである場合、制御装置40は、トラクタ1の走行位置と走行ルートとが一致するように、ステアリングシリンダ23の移動方向及び移動量(前輪7Fの操舵方向及び操舵角)を設定する。
詳しくは、自動走行モードである場合、制御装置40は、車体3の走行位置と、走行ルートで示された位置(走行予定位置)とを比較し、走行位置と走行予定位置とが一致している場合は、操舵装置11におけるハンドル11aの操舵角及び操舵方向(前輪7Fの操舵角及び操舵方向)を変更せずに保持する(制御弁22の開度及び切換位置を変更せずに維持する)。制御装置40は、走行位置と走行予定位置とが一致していない場合、当該走行位置と走行予定位置との偏差(ズレ量)が零となるように、操舵装置11におけるハンドル11aの操舵角及び/又は操舵方向を変更する(制御弁22の開度及び/又は切換位置を変更する)。
なお、上述した実施形態では、制御装置40は、自動走行制御において、走行位置と走行予定位置との偏差に基づいて操舵装置11の操舵角を変更するものであるが、走行ルートの方位とトラクタ1(車体3)の進行方向(走行方向)の方位(車体方位)とが異なる場合、制御装置40は、車体方位が走行ルートの方位に一致するように操舵角を設定してもよい。また、制御装置40は、自動走行制御において、偏差(位置偏差)に基づいて求めた操舵角と、方位偏差に基づいて求めた操舵角とに基づいて、自動走行制御における最終の操舵角を設定してもよい。また、上記した自動走行制御における操舵角の設定方法とは異なる方法で操舵角を設定してもよい。
また、制御装置40は、自動走行制御において、トラクタ1(車体3)の実際の車速が、予め設定された走行ルートに対応する車速に一致するように、走行装置7、即ち、前輪7F及び/又は後輪7Rの回転数を制御してもよい。
また、制御装置40は、後述する障害物検出装置45による障害物の検出結果に基づいて自動走行を制御する。例えば、障害物検出装置45が障害物を検出していない場合は自動走行を継続して行い、障害物検出装置45が障害物を検出した場合に自動走行を停止する。より具体的には、障害物検出装置45が障害物を検出した場合に、制御装置40は、障害物とトラクタ1との距離が予め定められた距離以下である場合に、トラクタ1の走行を停止することで自動走行を停止する。
図1に示すように、トラクタ1は、複数の障害物検出装置45を備えている。複数の障害物検出装置45のそれぞれは、トラクタ1の周囲に存在する物体、即ち、障害物を検出可能である。複数の障害物検出装置45のうち、少なくとも1つは、保護装置9の前方で且つボンネット25の外方に設けられている。即ち、少なくとも1つの障害物検出装置45は、トラクタ1の保護装置9の前方の領域において、ボンネット25の左側壁25Lよりも左側の領域、或いは、ボンネット25の右側壁25Rよりも右側の領域に配置されている。本実施形態の場合、複数の障害物検出装置45は、車体3の左側(ボンネット25の左側)に設けられた障害物検出装置45Lと、車体3の右側(ボンネット25の右側)に設けられた障害物検出装置45Rとを含む。
また、障害物検出装置45は、前輪7Fの前方であって且つ前輪7Fよりも外方に設けられている。障害物検出装置45Lは、左側の前輪7Fの前方であって且つ左側の前輪7よりも外方(左方)に設けられている。障害物検出装置45Rは、右側の前輪7Fの前方であって且つ右側の前輪7よりも外方(右方)に設けられている。言い換えれば、障害物検出装置45Lは左側の前輪7Fの左前方に設けられており、障害物検出装置45Rは、右側の前輪7Fの右前方に設けられている。
障害物検出装置45は、レーザスキャナ45A、ソナー45B等である。レーザスキャナ45Aは、検出波としてレーザを照射することによって物体(障害物)を検出する。レーザスキャナ45Aは、レーザの照射から受光までの時間に基づいて障害物までの距離を検出する。図11,図13に示すように、レーザスキャナ45Aは、投受光部45A1と収容体45A2とを含んでいる。投受光部45A1は、レーザを照射し且つ、照射したレーザが障害物に当たって反射したレーザ(反射光)を受光する。つまり、投受光部45A1は、レーザ(検出波)を照射する照射部と、障害物に当たって反射したレーザ(検出波)を受信する受信部とを含んでいる。収容体45A2は、投受光部45A1を収容して支持するケースである。収容体45A2は、投受光部45A1の上方に配置された上部体45A3と、投受光部45A1の下方に配置された下部体45A4とを有している。上部体45A3と下部体45A4との間、即ち投受光部45A1の周囲は、全部又は一部が開放されており、レーザ(検出波)が通過可能である。
ソナー45Bは、検出波として音波を照射することによって物体(障害物)を検出する。図11,図13に示すように、ソナー45Bは、投受音部45B1と収容体45B2とを含んでいる。投受音部45B1は、音波を照射し且つ、当該照射した音波が障害物に当たって反射した反射音を受ける。つまり、投受音部45B1は、音波(検出波)を照射する照射部と、障害物に当たって反射した音波(検出波)を受信する受信部とを含んでいる。収容体45B2は、投受音部45B1を収容して支持するケースである。ソナー45Bは、音波の照射から反射音の受音までの時間に基づいて、障害物までの距離を検出する。
図1に示すように、レーザスキャナ45A及びソナー45Bは、前輪7Fの前方であって、前輪7Fよりも外方に配置されている。より詳しくは、レーザスキャナ45A及びソナー45Bは、少なくとも受信部(投受光部45A1、投受音部45B1)が前輪7Fの前方且つ前輪7Fよりも外方に配置されている。
図4に示すように、レーザスキャナ45A及びソナー45Bは、ボンネット25の上壁部25Uよりも下方であって、前輪7Fの上端部よりも低い位置に設置されている。そのため、レーザスキャナ45Aの投受光部45A1及びソナー45Bの投受音部45B1も、ボンネット25の上壁部25Uよりも下方であって、前輪7Fの上端部よりも低い位置に設置されている。また、レーザスキャナ45A(投受光部45A1)及びソナー45B(投受音部45B1)は、前輪7Fの上端部よりも下方であって且つ前車軸15よりも上方に位置している。
図1,図4に示すように、レーザスキャナ45Aは、ソナー45Bよりも外方に配置されている。具体的には、図1に示すように、レーザスキャナ45A(投受光部45A1)は、前輪7Fが車体3を直進させる位置にある状態(ハンドル11aが切られていない状態)において、前輪7Fの幅方向外端から前輪7Fの幅(トレッド幅)W1の分だけ外方に位置する仮想線L1よりも更に外方に配置されている。ソナー45Bは、仮想線L1よりも内方に配置されている。
図9に示すように、障害物検出装置45は、支持部材50によって車体3に支持されている。支持部材50は、障害物検出装置45を車体3の左方に支持する支持部材50Lと、障害物検出装置45を車体3の右方に支持する支持部材50Rとを含む。支持部材50Lと支持部材50Rとは、車体幅方向の中心線CL1を挟んで対称形である点以外は同じ構成である。
支持部材50は、車体フレーム(前車軸フレーム)20側から外方に延びている。具体的には、支持部材50Lは、車体フレーム20Lから左方に延びている。支持部材50Rは、車体フレーム20Rから右方に延びている。
図9、図13、図14,図16に示すように、支持部材50は、第1支持部50A、第2支持部50B、第3支持部50Cを有している。
第1支持部50Aは、取付アーム51、取付板52、前支持板53、後支持板54を有している。取付アーム51は、車体フレーム20の側面前部から前方且つ外方に向けて延びている。取付アーム51は、取付アーム51Lと取付アーム51Rとを含む。取付アーム51Lは、車体フレーム20Lの左側面の前部に取り付けられており、当該前部から左前方に向けて延びている。取付アーム51Rは、車体フレーム20Rの右側面の前部に取り付けられており、当該前部から右前方に向けて延びている。取付板52は、取付アーム51L,51Rの前端部に取り付けられており、一方の面が外方、他方の面が内方を向いている。取付アーム51Lに取り付けられた左側の取付板52と、取付アーム51Rに取り付けられた右側の取付板52とは、連結部材49により連結されている。連結部材49は、パイプから構成されており、ウエイトカバー100の上方を通って左側の取付板52の上部と右側の取付板52の上部とを連結している。
前支持板53と後支持板54は、同形状であって、前後方向に間隔をあけて互いに平行に対向配置されている。前支持板53及び後支持板54は、取付板52の一方の面に取り付けられており、外方に延びている。図15に示すように、前支持板53の下縁及び後支持板54の下縁には、下支持板56が当接している。前支持板53の上縁及び後支持板54の上縁には、上支持板57が当接している。下支持板56及び上支持板57は、取付板52に固定されている。尚、図15では、前支持板53を仮想線で示している。
図13,図15に示すように、前支持板53には、第1前孔53a及び第2前孔53bが形成されている。後支持板54には、第1後孔54a及び第2後孔54bが形成されている。第1後孔54aは第1前孔53aと対向する位置にあり、第2後孔54bは第2前孔53bと対向する位置にある。図13,図14、図15に示すように、後支持板54の上部には、筒体58及び受け部材59が固定されている。筒体58は、中心孔の軸心方向が前後方向に延びている。筒体58の中心孔の軸心と第2後孔54bの中心とは同一直線上に配置されている。前支持板53の下部及び後支持板54の下部には、受け部材59が固定されている。受け部材59は、U字状の部材であって、前支持板53の前面に固定された前部分59aと、後支持板54の後面に固定された後部分59bと、前部分59aと後部分59bとを連絡する下部分59cとを有している。受け部材59の下部分59cには、ノブボルト60が螺着されている。ノブボルト60のねじ軸の軸心は上下方向を向いている。図17に示すように、ノブボルト60のねじ軸には、先端部材61が取り付けられている。先端部材61の位置(高さ)は、ノブボルト60を回転することにより調整することができる。
図13、図14,図15等に示すように、第2支持部50Bは、前支持板53と後支持板54との間に支持されている。第2支持部50Bは、一方板65、他方板66、連結板67、支持アーム55を有している。
一方板65と他方板66とは同形状であって、前後方向に間隔をあけて互いに平行に対向配置されている。一方板65は前支持板53と対向しており、他方板66は後支持板54と対向している。図15に示すように、一方板65には、第1一方孔65a、第2一方孔65b、第3一方孔65cが形成されている。図15、図17に示すように、他方板66には、第1他方孔66a、第2他方孔66b、第3他方孔66cが形成されている。第1他方孔66aは、第1一方孔65aと対向する位置にある。第2他方孔66bは、第2一方孔65bと対向する位置にある。第3他方孔66cは、第3一方孔65cと対向する位置にある。尚、図17では、前支持板53及び一方板65を省略している。連結板67は、L字状に屈曲された帯状の板であって、一方板65と他方板66とを連結している。
図15、図17に示すように、第1一方孔65a及び第1他方孔66aには、円筒状のボス68が嵌め入れられている。具体的には、ボス68の前端側が第1一方孔65aに嵌め入れられ、ボス68の後端側が第1他方孔66aに嵌め入れられている。ボス68の中心孔68aは、第1前孔53a及び第1後孔54aと同一直線上に配置されており、これらの孔を貫通するようにボルトBL1(図13、図14参照)のねじ軸が挿通されている。ボルトBL1のねじ軸にはナットNT1が螺合されている。これらボルトBL1及びナットNT1によって、前支持板53と後支持板54との間に、第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67)が挟まれて支持されている。第2支持部50Bは、ボルトBL1のねじ軸を支点として第1支持部50Aに対して回動可能となっている。言い換えれば、ボルトBL1のねじ軸は、第2支持部50Bを回動可能に支持する支軸として機能する。
図17、図18に示すように、一方板65と他方板66との間には、第1当接部材69と第2当接部材70が固定されている。第1当接部材69と第2当接部材70は、支軸(ボルトBL1のねじ軸)を中心とした同一円上に配置されている。つまり、第1当接部材69と第2当接部材70は、支軸(ボルトBL1のねじ軸)からの距離が等しい。第1当接部材69と第2当接部材70は、支軸(ボルトBL1のねじ軸)を中心として90°離れた位置に配置されている。
図13,図14に示すように、支持アーム55は、第1支持部50Aから車体外方側に延びている。支持アーム55の一端部は、後述する当て部材71と共に連結板67に接続されている。支持アーム55の他端部には、第3支持部50Cが接続されている。
第3支持部50Cは、障害物検出装置45を支持している。図13、図14,図20等に示すように、第3支持部50Cは、支持ブラケット75及び支持ステー76を有している。支持ブラケット75は、レーザスキャナ45Aを支持している。支持ブラケット75は、上横部位75a、下横部位75b、縦部位75cから構成される略C字状の部材である。縦部位75cは、支持アーム55の他端部に固定されている。上横部位75aは、収容体45A2の上部体45A3を支持している。下横部位75bは、収容体45A2の下部体45A4を支持している。これにより、レーザスキャナ45Aが支持ブラケット75に支持されている。支持ステー76は、支持アーム55の中途部に固定されており、ソナー45Bを支持している。ソナー45Bは、投受音部45B1が前方且つ車体内方側を向くように支持ステー76に取り付けられている。
上述した第1支持部50Aの取付板52、前支持板53、後支持板54(図13~図15等を参照)等は、障害物検出装置45の位置を変更する位置変更機構63を構成している。位置変更機構63は、障害物検出装置45を、予め定められた位置であって障害物を検出する検出位置と、検出位置から車体3側に退避する退避位置とに位置変更する機構である。位置変更機構63は、支持部材50の第2支持部50B及び第3支持部50Cと共に障害物検出装置45の位置を変更可能である。
図4、図18は、障害物検出装置45が検出位置にある状態を示している。図5、図19は、障害物検出装置45が退避位置にある状態を示している。この検出位置と退避位置との位置変更は、第1支持部50Aに対して第2支持部50BをボルトBL1のねじ軸(支軸)を支点として回動することにより行うことができる。
図18に示すように、障害物検出装置45が検出位置にあるとき、支持アーム55は水平方向に延びる。具体的には、障害物検出装置45を車体3の左方に支持する支持部材50Lの支持アーム55は、水平に左方に延びる。障害物検出装置45を車体3の右方に支持する支持部材50Rの支持アーム55は、右方に水平に延びる。障害物検出装置45が検出位置にあるとき、投受光部45A1から照射されるレーザの照射方向が水平方向となる。
障害物検出装置45が検出位置にあるとき、図15に示すように、第2前孔53b、第2一方孔65b、第2他方孔66b、第2後孔54bは、同一直線上に配置され、これらの孔及び筒体58を貫通するようにピン64が挿通される。ピン64を第2前孔53b、第2一方孔65b、第2他方孔66b、第2後孔54bに挿通することによって、前支持板53及び後支持板54に対して第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67、支持アーム55)が回動不能となり、第2支持部50Bの位置が固定される。その結果、図4、図17、図18に示すように、支持アーム55は水平方向に延びた状態(検出姿勢)で車体3に対して位置決めされ、障害物検出装置45が検出位置に保持される。このとき、ノブボルト60のねじ軸に取り付けられた先端部材61は、第1当接部材69に当接している。
障害物検出装置45が検出位置にある状態(図18参照)から、障害物検出装置45を退避位置(図19参照)とする場合、先ずピン64を孔から引き抜く。ピン64の引き抜きは、ピン64の一端部に設けられた環状の把持部64aを把持して行うことができる。ピン64を孔から引き抜くことによって、前支持板53及び後支持板54に対して第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67、支持アーム55)が回動可能な状態となる。このとき、先端部材61が第1当接部材69に当接しているため、第2支持部50Bは下方に回動できず上方のみに回動可能な状態となる。
ピン64を孔から引き抜いた後、支持アーム55に対して上向きの力を作用させると、第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67、支持アーム55)が支軸(ボルトBL1のねじ軸)を支点として上方に回動する(図18の矢印U1参照)。支持アーム55の上向きの回動範囲は、当て部材71及び突出軸72(図15,図17参照)により規制される。当て部材71は、支持アーム55の上部に固定されている。突出軸72は、上支持板57の上部に配置された軸支持体73から外方に向けて突出している。
図19に示すように、支持アーム55の上向きの回動は、当て部材71が突出軸72に当接するまで行うことができる。当て部材71が突出軸72に当接したとき、支持アーム55が上方に向けて延びる状態(退避姿勢)となる。図19に示す状態において、第2前孔53b、第2後孔54b、第3一方孔65c、第3他方孔66cが同一直線上に配置されるため、これらの孔及び筒体58を貫通するようにピン64を挿通することにより、前支持板53及び後支持板54に対して第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67、支持アーム55)が回動不能となり、第2支持部50Bの位置が固定される。その結果、図19、図5に示すように、支持アーム55は上方向に延びた状態で車体3に対して位置決めされ、障害物検出装置45が退避位置に保持される。このとき、ノブボルト60のねじ軸に取り付けられた先端部材61は、第2当接部材70に当接する。
上記したように、位置変更機構63によって、障害物検出装置45を検出位置と退避位置とに位置変更することができる。障害物検出装置45を検出位置とすることにより、車体3の周囲にある障害物を検出することができる。障害物検出装置45を使用しないときには、障害物検出装置45を検出位置から退避位置へと移動させる。
なお、位置変更機構63は、支持アーム55が検出姿勢にあるか退避姿勢にあるかを検出する姿勢検出装置を有している。姿勢検出装置は、例えば、当て部材71が突出軸72に当接したときに退避姿勢を検出し、当て部材71が突出軸72から離反したときに検出姿勢を検出するものが使用される。姿勢検出装置の検出情報は、制御装置40に入力される。制御装置40は、例えば、姿勢検出装置の検出情報を運転席10の近傍に設けられた表示装置12(図6参照)に表示することや、自動走行を開始する場合に検出姿勢である場合に自動走行の許可を行い、退避姿勢である場合に自動走行の許可を行わないといった制御を行う。
図12、図21,図16、図22等に示すように、障害物検出装置45(レーザスキャナ45A、ソナー45B)の周囲は、カバー80により覆われている。カバー80は、障害物検出装置45に対する泥等の付着を防止する泥除けカバーである。また、カバー80は、障害物検出装置45だけでなく、支持部材50の第2支持部50B及び第3支持部50Cの周囲も覆う。
図7、図8等に示すように、カバー80は、支持部材50に取り付けられている。カバー80は、左側の支持部材50Lに取り付けられたカバー80Lと、右側の支持部材50Rに取り付けられたカバー80Rとを含む。カバー80Lとカバー80Rとは、車体幅方向の中心線CL1を挟んで対称形である点以外は同じ構成である。そのため、以下においては、カバー80の代表例としてカバー80Lについて説明し、カバー80Rについての説明は省略する。また、以下のカバー80に関する説明中の向き(上、下、左、右)は、カバー80が支持部材50に取り付けられた状態であって、障害物検出装置45が検出位置にあるときを基準とした向きである。
カバー80(カバー80L、カバー80R)は、第1カバー81と第2カバー82とを含む。第1カバー81は、障害物検出装置45の一方側に配置される。第2カバー82は、障害物検出装置45の一方側と反対側の他方側に配置される。本実施形態の場合、第1カバー81は、障害物検出装置45の上側に配置されており、障害物検出装置45の上方を覆っている。第2カバー82は、障害物検出装置45の下側に配置されており、障害物検出装置45の下方を覆っている。
第1カバー81と第2カバー82の少なくともいずれか一方のカバーは、カバー本体81Aと分離カバー81Bとを有している。本実施形態の場合、第1カバー81がカバー本体81Aと分離カバー81Bとを有している。
図11,図12,図23,図24等に示すように、カバー本体81Aは、上板81a、前板81b、後板81cを有する断面逆U字状の部材である。カバー本体81Aの下方、左方、右方は開放されている。上板81aには、複数(2つ)の貫通孔81dが形成されている。上板81aの右縁(内方側の縁)には、第1切欠部81e及び第2切欠部81fが形成されている。前板81bの下縁には、第3切欠部81gが形成されている。前板81bの左端部には、左方に向けて突出する突出片81hが設けられている。突出片81hには、円形の開口81iが形成されている。
図12に示すように、カバー本体81Aは、ねじBL2により支持アーム55の上部に取り付けられる。支持アーム55の上部には、貫通孔55aが形成されており、当該貫通孔55aの下部にはナットNT2(図14,図20参照)が固定されている。ねじBL2を貫通孔81d、55aに挿通してナットNT2に螺合することによって、カバー本体81Aが支持アーム55の上部に取り付けられる。
カバー本体81Aは、支持アーム55に取り付けられた状態において、支持アーム55の上方を覆うとともに、支持アーム55の概ね上半分の前方及び後方を覆う。カバー本体81Aが支持アーム55に取り付けられた状態において、上板81aが支持アーム55の上方に配置され、前板81bが支持アーム55の前方に配置され、後板81cが支持アーム55の後方に配置される。
図11、図21、図22に示すように、カバー本体81Aが支持アーム55に取り付けられた状態において、第1切欠部81eに第2支持部50B(一方板65、他方板66、連結板67)が内方側から嵌まり込む。第2切欠部81fには、当て部材71が内方側から嵌まり込む。第3切欠部81gには、後述する持ち手90の一端側の上半分が挿通される。また、開口81iからは、ソナー45Bの投受音部45B1が露出する。
図11、図12、図21等に示すように、分離カバー81Bは、第1カバー81の一部を構成している。具体的には、分離カバー81Bは、第1カバー81の外方側の端部位を構成している。
分離カバー81Bは、障害物検出装置45の周囲の一部(上部)を覆うように配置され、カバー本体81Aと分離して着脱可能である。分離カバー81Bは、上板81k、前板81m、後板81n、外板(左板)81pを有する断面逆U字状の部材である。分離カバー81Bの下方と左方(内方)は開放されている。前板81mの右端部の下縁には、切欠部81rが形成されている。上板81kは、障害物検出装置45の受信部(投受光部45A1、投受音部45B1)を覆う部位である。言い換えれば、分離カバー81Bは、障害物検出装置45の受信部(投受光部45A1、投受音部45B1)を覆う部位(上板81k)を有している。
図25に示すように、分離カバー81Bには、第2係合部84が設けられている。第2係合部84は、障害物検出装置45の受信部(投受光部45A1)の上方に設けられた第1係合部83と係合可能である。図26に示すように、第1係合部83は、レーザスキャナ45Aの収容体45A2の上部体45A3の上面に取り付けられている。第1係合部83は、上部体45A3を介して障害物検出装置45を車体3に支持する支持部材50に取り付けられている。第1係合部83は、複数の係合部材83aから構成されている。係合部材83aは、可撓性を有するC形部材であって、C形の開放側を上方に向けて並んで配置されている。本実施形態の場合、合計8つの係合部材83aが、4つずつ2列に分かれて並んで配置されている。
図25に示すように、第2係合部84は、分離カバー81Bの上板81kの裏面に取り付けられている。第2係合部84は、係合部材83aに係合可能な丸棒84aと、丸棒84aを支持する支持板84bとを有している。丸棒84aの本数は、係合部材83aの列数に対応する本数であり、本実施形態の場合は2本である。2本の丸棒84aは、互いに平行に配置されている。支持板84bは、2本の丸棒84aを上板81kの裏面に支持している。支持板84bは、丸棒84aと交差する方向に互いに平行に延びる2枚の支持板から構成されている。2枚の支持板84bの一方には2本の丸棒84aの一端側が固定されており、他方には2本の丸棒84aの他端側が固定されている。支持板84bは、ボルトBL3によって上板81kの裏面に取り付けられている。
図26に示すように、第2係合部84の丸棒84aを第1係合部83を構成する係合部材83aに係合させることによって、第2係合部84が第1係合部83に係合される。これにより、分離カバー81Bが本体カバー80と並んだ位置に取り付けられ、障害物検出装置45の上部が分離カバー81Bにより覆われる(図21,図22参照)。一方、丸棒84aを係合部材83aから離脱させることによって、第1係合部83に対する第2係合部84の係合が解除される。これにより、分離カバー81Bがカバー本体81Aと分離して取り外される(図11参照)。第1係合部83と第2係合部84とは、人力では容易に係合/分離することができるが、走行時の振動では分離しない。分離カバー81Bをカバー本体81Aと分離して取り外すことによって、障害物検出装置45に対するアクセス性が向上し、障害物検出装置45の清掃や点検等のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。また、障害物検出装置45の調整用の通信ポートへのアクセスが容易となる。また、カバー本体81Aを取り外したり取り付けたりする手間を省くことができる。また、カバー本体81Aに対する分離カバー81Bの着脱は、工具を用いずに行うことができるため、着脱作業が簡単である。
尚、分離カバー81Bをカバー本体81Aと分離して着脱可能とするための構成は、上述した構成には限定されない。例えば、第1係合部83と第2係合部84の一方を磁石として他方を金属体とすることによって分離カバー81Bを着脱可能としてもよい。
図21、図22に示すように、カバー本体81Aと分離カバー81Bとの境界線R1は直線である。具体的には、境界線R1は、前方に向かうにつれて車体3に近づく(内方に向かう)ように傾斜した直線である。カバー本体81Aと分離カバー81Bとの境界線R1が直線であることにより、カバー本体81Aに対する分離カバー81Bの位置決めが簡単となり、分離カバー81Bの着脱操作を容易に行うことができる。
第1カバー81は、分離カバー81Bの表面の色とカバー本体81Aの表面の色とが異なっていることが好ましい。分離カバー81Bの表面の色がカバー本体81Aの表面の色と異なっていると、分離カバー81Bとカバー本体81Aとの境界を視覚的に認識し易くなるため、分離カバー81Bの着脱を容易に行うことが可能となる。
図12に示すように、第2カバー82は、下板82a、前板82b、後板82c、外板(左板)82dを有する断面逆U字状の部材である。第2カバー82の下方と左方(内方)は開放されている。下板82aには、複数(3つ)の貫通孔82eが形成されている。前板82bの上縁には、第4切欠部82fが形成されている。後板82cの上縁には、第5切欠部82gが形成されている。
第2カバー82は、ノブボルト85a,85b,85cにより支持アーム55の下部に取り付けられる。図20に示すように、支持アーム55の下部には貫通孔55b,55cが形成されており、これら貫通孔の上部にはナットNT3(図27参照)が固定されている。また、支持ブラケット75の下横部位75bには、ねじ孔75dが形成されている。ノブボルト85a,85bを貫通孔82e,55b,55cに挿通してナットに螺合し、ノブボルト85cを貫通孔82eに挿通してねじ孔75dに螺合することによって、第2カバー82が支持アーム55の下部に取り付けられる。
第2カバー82は、支持アーム55に取り付けられた状態において、支持アーム55の下方を覆うとともに、支持アーム55の概ね上半分の前方及び後方を覆う。第2カバー82が支持アーム55に取り付けられた状態において、下板82aが支持アーム55の下方に配置され、前板82bが支持アーム55の前方に配置され、後板82cが支持アーム55の後方に配置される。
図22、図23に示すように、第2カバー82が支持アーム55に取り付けられた状態において、第4切欠部82fには、持ち手90の一端側の下半分が挿通される。また、図24に示すように、第5切欠部82gには、持ち手90の他端側が接続される接続部材98(後述する)が挿通される。
第1カバー81及び第2カバー82が支持アーム55に取り付けられた状態において、第1カバー81の外周縁(輪郭)OL1は第2カバー82の外周縁(輪郭)OL2よりも外側に位置する(図16参照)。言い換えれば、平面視において、第1カバー81の外形は第2カバー82の外形よりも一回り大きい。また、第1カバー81のカバー本体81Aの前板81b及び後板81cの下縁の位置は、第2カバー82の前板82b及び後板82cの上縁の位置と比べて、同じ高さか又は低い位置にある。これにより、側面視において、第1カバー81のカバー本体81Aの前板81b及び後板81cの下縁と、第2カバー82の前板82b及び後板82cの上縁との間に隙間が生じない(図23、図24参照)。
図10,図23、図22等に示すように、カバー80の周囲には、障害物検出装置45から照射される検出波を通過させる開口部80aが設けられている。具体的には、カバー80は、第1カバー81と第2カバー82との間に、障害物検出装置45から照射される検出波を通過させる開口部80aを有している。開口部80aは、分離カバー81Bと第2カバー82との間に形成されている。詳しくは、分離カバー81Bの前板81mと第2カバー82の前板82bとの間、分離カバー81Bの後板81nと第2カバー82の後板82cとの間、分離カバー81Bの外板81pと第2カバー82の外板82dとの間には、それぞれ隙間が形成されており、これらの隙間が連続して開口部80aを形成している。言い換えれば、分離カバー81Bの前板81mの下方から外板81pの下方を経て後板81nの下方に亘る範囲に開口部80aが形成されている。開口部80aは、平面視にてU字状であって、前方、後方、外方(左方又は右方)の3方向に向けて開口している。図21において、開口部80aが形成された範囲を矢印Raで示している。開口部80aは、障害物検出装置45が検出位置にある状態において、水平方向に細長く延びるように開口している。
障害物検出装置45から照射される検出波は、開口部80aを通過してカバー80の外部へと出る。そのため、障害物検出装置45の検出範囲は、開口部80aが形成された範囲Raによって規定される。本実施形態の場合、開口部80aが形成された範囲Raは、車体幅方向において前方が後方よりも長い(図21参照)。そのため、障害物検出装置45の車体幅方向における検出範囲は、前方が後方よりも広くなる。図1の仮想線La,Lbよりも前方の領域及び仮想線Lc,Ldよりも外方の領域が、障害物検出装置45であるレーザスキャナ45Aの検出範囲を示している。但し、開口部80aが形成された範囲Raは、必要な検出範囲に対応して適宜変更することができる。
図1,図21に示すように、カバー80の後縁部は、第1傾斜部80bと第2傾斜部80cとを有している。第1傾斜部80bは、前輪7Fよりも外方に設けられ且つ外方に向かうにつれて後方に移行している。第2傾斜部80cは、第1傾斜部80bから外方に向かうにつれて前方に移行している。第1傾斜部80bは、カバー本体81Aの後板81cの外方側の部分と、当該部分の下方に位置する第2カバー82の後板82cとから構成される。第2傾斜部80cは、分離カバー81Bの後板81nと、当該後板81nの下方に位置する第2カバー82の後板82cとから構成される。
第2傾斜部80cは開口部80aを有しているが、第1傾斜部80bは開口部80aを有していない。そのため、前輪7Fの周囲から飛散する泥等は、カバー80の後縁に到達したとしても、第1傾斜部80bから侵入することはできない。
第1傾斜部80bは、開口部80aを有さないカバー80の後縁を前輪7F側に張り出して構成されているため、前輪7Fの周囲から飛散する泥等が障害物検出装置45に到達することを防ぐガードの機能を有する。第2傾斜部80cは、カバー80の後縁を前輪7Fから遠ざける(逃がす)ことによって、前輪7Fの周囲から飛散する泥等が開口部80aからカバー80内部に侵入しにくくする機能を有する。カバー80は、本実施形態の如く第1傾斜部80bと第2傾斜部80cの両方を有していることが好ましいが、第1傾斜部80bのみを有するものであってもよいし、第2傾斜部80cのみを有するものであってもよい。
図1,図21に示すように、カバー80の前縁部は、第3傾斜部80dを有している。第3傾斜部80dは、前輪7Fよりも外方に設けられ且つ外方に向かうにつれて前方に移行している。第3傾斜部80dは、カバー本体81Aの前板81bの外方側の部分と、分離カバー81Bの前板81mと、これらの部分の下方に位置する第2カバー82の前板82bとから構成される。
図1,図21に示すように、カバー80の外端部80fは、第2傾斜部80cと第3傾斜部80dとを接続している。外端部80fは、前方から後方に向かうにつれて外方に移行するように延びている。外端部80fは、分離カバー81Bの外板81pと第2カバー82の外板82dとから構成される。
図23、図24に示すように、カバー80の底面(第2カバー82の下板82aの下面)は、車体幅方向において高さ(上下方向の位置)が変化する傾斜面80eを有している。傾斜面80eは、第1傾斜面80e1と第2傾斜面80e2とを含む。第1傾斜面80e1は、カバー80の先端(車体幅方向の外方端)から基端側(内方)に向かうにつれて次第に下降している。第2傾斜面80e2は、カバー80の基端側から先端側に向かうにつれて次第に下降し、最下部において第1傾斜面80e1の最下部と連続している。第1傾斜面80e1と第2傾斜面80e2とは、連続することによりV字状に屈曲する屈曲面を構成している。屈曲面の最下部(第1傾斜面80e1の最下部と第2傾斜面80e2の最下部とが繋がる部分)80e3は、障害物検出装置45の下方から内方側にずれた位置にある。
図24に示すように、カバー80の底面(第2カバー82の下板82aの下面)には、カバー80の内部に侵入した水や泥等の異物を外部に出すための排出孔86が形成されている。排出孔86は、第1傾斜面80e1と第2傾斜面80e2との境界線である屈曲面の最下部80eに形成されている。これにより、走行時や洗車時等にカバー80の内部に侵入した水や泥等は、第1傾斜面80e1又は第2傾斜面80e2に沿って流下し、排出孔86を通ってカバー80の外部に排出される。そのため、カバー80の内部に水や泥等が溜まることが防がれる。
図10、図23、図24等に示すように、カバー80の底面(第2カバー82の下板82aの下面)には、パイプ87が挿入されている。図20に示すように、パイプ87の上端部は、レーザスキャナ45Aの収容体45A2の下部体45A4を貫通している。障害物検出装置45に接続されるケーブルは、パイプ87を通してカバー80の外部に引き出すことができる。但し、障害物検出装置45に接続されるケーブルは、パイプ87以外の経路(例えば、カバー80の内方側)を通してカバー80の外部に引き出してもよい。この場合、パイプ87は無くてもよい。
図1、図4、図16、図21~図23等に示すように、障害物検出装置45の周囲には、持ち手90が設けられている。持ち手90は、位置変更機構63によって障害物検出装置45の位置を検出位置又は退避位置に変更するときに、作業者が把持可能な部位である。持ち手90があることによって、作業者が障害物検出装置45の位置を変更するときにカバー80を把持することでカバー80が破損する等の不具合の発生を防止できる。また、持ち手90は、カバー80と共に障害物検出装置45に対する泥の付着を防止する泥除け部を構成している。
図21等に示すように、持ち手90は、カバー80の周囲との間に間隔を空けて配置され、カバー80の周囲に沿って延びている。持ち手90とカバー80の周囲との間の間隔は、例えば、人の指が入る程度の間隔に設定される。持ち手90は、カバー80の周囲に沿って屈曲して延びる棒体から構成されている。持ち手90を構成する棒体は、断面円形の丸棒である。丸棒の直径は、開口部80aの幅(上下方向の隙間)より大きく設定されている。持ち手90を構成する棒体は、両端部が支持部材50に固定されている。
図16に示すように、持ち手90の一端部90aは支持アーム55に固定されており、持ち手90の他端部は接続部材98を介して支持アーム55に固定されている。図10、図16、図21、図23、図24等に示すように、持ち手90は、一端側から他端側に向けて、第1部位91、第2部材92、第3部位93、第4部位94、第5部位95、第6部位96を有している。第1部位91は、支持アーム55の前面から前方に向けて延びており、カバー80の第3切欠部81gと第4切欠部82fから構成される開口からカバー80の外部に突出している。第2部位92は、第1部位91の前端部から屈曲して外方に向けて延びつつ前方に移行している。第3部位93は、第2部位92の外方の端部から屈曲して外方に向けて延びつつ前方に移行している。第3部位93は、カバー80の第3傾斜部80dに沿って延びている。第4部位94は、第3部位93の外方の端部から屈曲して後方に向けて延びつつ外方に移行している。第4部位94は、カバー80の外端部80fに沿って延びている。第5部位95は、第4部位94の後端部から屈曲して内方に向けて延びつつ後方に移行している。第5部位95は、カバー80の第2傾斜部80cに沿って延びている。第6部位96は、第5部位95の内方の端部から屈曲して内方に延びている。第6部位96は、支持アーム55に接続された接続部材98に固定されている。第6部位96の内方側の端部は、持ち手90の他端部を構成しており、接続部材98を介して間接的に支持アーム55の後面に固定されている。接続部材98は、支持アーム55の後面から後方に向けて延びており、カバー80の第5切欠部82gからカバー80の外部に突出している。第6部位96は、接続部材98のカバー80の外部に突出した部分に固定されている。持ち手90の各部位の形状や位置は、障害物検出装置45の検出波が当たらないように設定されている。
図23に示すように、持ち手90の第2部位92は、外方に向けて延びつつ下方に移行している。第3部位93は、外方に向けて延びつつ上方に移行している。第1部位91、第4部位94、第5部位95、第6部位96は、水平に配置されている。
持ち手90は、カバー80の周囲の前部に沿って配置された部位(第2部位92、第3部位93等)を有している。ここで、図1に示すように、障害物検出装置45は前輪7Fの前方に配置されているため、支持部材50及びカバー80も前輪7Fの前方に配置されている。そのため、持ち手90がカバー80の周囲の前部に沿って配置された部位を有することで、作業者は前輪7Fと接触しにくいカバー80の前方に立って持ち手90を把持することができる。これにより、位置変更機構63による障害物検出装置45の位置の変更を容易に行うことができる。尚、持ち手90は、カバー80の周囲に沿って配置されているため、カバー80の外方や後方に立って持ち手90を把持して、障害物検出装置45の位置の変更を行うことも可能である。また、持ち手90は、障害物検出装置45を支持する第3支持部50Cの周囲に設けられているため、障害物検出装置45に近い支持部材50の先端側(第3支持部50C側)の持ち手90を把持してカバー80の位置を変更することができる。
図21に示すように、持ち手90は、平面視にて少なくとも開口部80aが形成された範囲Raに対応する範囲に亘って延びている。これにより、持ち手90を開口部80aからの泥の侵入を防止する泥除け部として機能させることができる。本実施形態の場合、持ち手90は、平面視にて開口部80aが形成された範囲Raに対応する範囲を越える範囲に亘って延びている。
図10,図23、図24に示すように、持ち手90は、開口部80aよりも下方に配置されている。つまり、持ち手90は、開口部80aに対して下方にずれた位置に配置されている。これにより、開口部80aを通ってカバー80の外に出た障害物検出装置45の検出波や障害物に当たって反射して開口部80aへと向かう検出波が持ち手90に当たることがない。また、前輪7Fの回転等によって下方から跳ねてきた泥が開口部80aからカバー80内に侵入することを効果的に防ぐことができる。さらに、持ち手90を構成する棒体(丸棒)の直径が開口部80aの幅より大きいことによっても、泥が開口部80aからカバー80内に侵入することを効果的に防ぐことができる。また、持ち手90を構成する棒体が丸棒であることによって、持ち手90の上に泥が堆積することが防止できる。
図28~図32は、持ち手90の別の実施形態(第二実施形態)を示している。以下、第二実施形態の持ち手90が上述した実施形態(第一実施形態)の持ち手90と異なる点について説明し、共通する点については説明を省略する。
第二実施形態の持ち手90の第6部位96は、第5部位95の内方の端部から屈曲して内方に延びつつ前方に移行している。また、第二実施形態の持ち手90は、第1部位91~第6部位96に加えて第7部位97を有している。第7部位97は、第6部位96の内方側の端部から屈曲して前方に延び、カバー80の第5切欠部82gからカバー80の内部に挿入されている。第7部位97の前端部は、持ち手90の他端部を構成しており、接続部材98を介することなく直接的に支持アーム55の後面に固定されている。この第二実施形態の持ち手90によれば、接続部材98を省略することができるとともに、持ち手90をカバー80に接近させて配置することが可能となる。
尚、持ち手90の構成は、図示した構成には限定されず、例えば、第一実施形態又は第二実施形態の持ち手90の一端部を、直接的に支持アーム55に接続するのではなく、接続部材98を介して支持アーム55に固定してもよい。
また、カバー80の構成についても図示した構成には限定されない。例えば、第1カバー81を障害物検出装置45の前側に配置し、第2カバー82を障害物検出装置45の後側に配置してもよい。或いは、第1カバー81を障害物検出装置45の左側に配置し、第2カバー82を障害物検出装置45の右側に配置してもよい。
また、カバー80を障害物検出装置45の周囲を覆う1つ又は複数の筒体から構成してもよい。この場合、カバー80は、支持部材50の周囲を覆う部分と障害物検出装置45の周囲を覆う部分とを備えていることが好ましい。この場合、障害物検出装置45のメンテナンスの容易化のために、障害物検出装置45の周囲を覆う部分を他の部分から分離して着脱可能とすることが好ましい。また、障害物検出装置45の周囲を覆う部分を、2つの部材(例えば、上部材と下部材)を分離可能に組み合わせた構造としてもよい。また、カバー80の外方側の端部が開放されている構造としてもよいし、当該端部に着脱可能又は開閉可能な蓋体を設ける構造としてもよい。
図33に示すように、車体フレーム20の前部には、ウエイトブラケット27を介してウエイト26が取り付けられている。ウエイト26は、複数のウエイトプレート28を含んでいる。複数のウエイトプレート28は、車体幅方向に並んで配置されている。尚、図33では、車体幅方向の両端に位置する2枚のウエイトプレート28のみを具体的に描いている。ウエイトプレート28は、係止部28a、貫通孔28b、凹部28cを有している。係止部28aは、ウエイトプレート28の後部(車体フレーム20側)に設けられている。係止部28aは、側面視にて鉤状に形成されており、ウエイトブラケット27の前部に設けられたウエイト係止部27aに係止される。ウエイト係止部27aは、ウエイトブラケット27の前端部にて上方に向けて突出している。ウエイト係止部27aは、ウエイトブラケット27の車体幅方向の全長に亘って延びている。貫通孔28bは、ウエイトプレート28を厚み方向(車体幅方向)に貫通している。貫通孔28bの周囲には円形の窪み部28eが形成されている。窪み部28eは、ウエイトプレート28の一方の側面(左側面)と他方の側面(右側面)に夫々形成されている。凹部28cは、ウエイトプレート28の前部に設けられており、後方に向けて凹んでいる。
ウエイトプレート28は、ウエイトブラケット27に取り付けられた状態において、上面が前方に向かうにつれて下方に移行する傾斜面となり、下面が水平面となる。ウエイト
プレート28の上部には、ウエイトプレート28を持つときの持ち手を形成する矩形状の開口部28dが設けられている。
複数のウエイトプレート28は、連結体(図示略)により連結することができる。連結体は、貫通孔28bを貫通する棒体と、この棒体の両端部に取り付けられるナット等の抜け止め具とから構成される。連結体の具体的な構成については、後程、図42、図43と共に説明する。
図1,図3、図4,図8,図10に示すように、ウエイト26の周囲は、ウエイトカバー100により覆うことができる。ウエイトカバー100は、ウエイト26の外形(凹部28cを除く)に沿う形状を有しており、ウエイト26の周囲を被覆可能である。尚、「ウエイト26の周囲を被覆可能である」とは、ウエイトカバー100がウエイト26の周囲を被覆可能な大きさ及び形状を有していることを意味し、実際にウエイトカバー100の内部にウエイト26が収容されるか否かは問わない。
ウエイトカバー100は、ウエイト26の周囲の全体を被覆可能であってもよいし、ウエイト26の一部を被覆可能であってもよい。好ましくは、ウエイトカバー100は、ウエイト26の周囲の少なくとも前方、上方、下方、左方、右方を被覆可能である。つまり、ウエイトカバー100は、ウエイト26の周囲の後方を被覆しない形状であってもよい。
ウエイトカバー100は、ウエイト26を被覆した状態において又は被覆しない状態において、ウエイトブラケット27に取り付けることができる。
以下、ウエイトカバー100について更に詳しく説明するが、説明中の向き(上、下、左、右)は、ウエイトカバー100がウエイトブラケット27に取り付けられた状態(図1,図4,図8,図10参照)を基準とした向きである。
図34に示すように、ウエイトカバー100は、上板100a、下板100b、側板(第1側板100c、第2側板100d)、前板100e、後板100fを有している。上板100a、下板100b、第2側板100d、前板100eは、平板状である。第1側板100cの表面(左面)の下部には、隆起部100hが形成されている。ウエイトカバー100を構成する隣り合う板と板との境界は曲面状となっている。
第1側板100cと第2側板100dは、車体幅方向に間隔をあけて互いに平行に配置されている。前板100eは、側板(第1側板100c、第2側板100d)の前部に接続されている。上板100aは、側板(第1側板100c、第2側板100d)の上部に接続されている。下板100bは、側板(第1側板100c、第2側板100d)の下部に接続されている。後板100fは、第1後板100j、第2後板100k、凹み部100gを有している。第1後板100jは、後板100fの上部を構成している。第1後板100jは、下方に向かうにつれて後方に移行するように傾斜している。第2後板100kは、後板100fの下部を構成している。第2後板100kは、略垂直である。凹み部100gは、第1後板100jと第2後板100kとの間で前方に向けて凹んでいる。凹み部100gの形状は、ウエイトプレート28の後部の形状に沿った形状であって、係止部28aの形状に沿った鉤状部100iを有している。鉤状部100iは、ウエイト係止部27aに係止することが可能である。
ウエイトカバー100の後板100fは、側板(第1側板100c、第2側板100d)の後部に接続されている。ウエイトカバー100は、後板100f又は他の板が着脱可能又は開閉可能であってもよい。この場合、ウエイトカバー100の内部にウエイト28を収容することができる。また、ウエイトカバー100は、後板100fを有さずに後方が開放された形状であってもよい。この場合、側板(第1側板100c、第2側板100d)をウエイト係止部27aに係止可能とする。
ウエイトカバー100は、鉤状部100iをウエイト係止部27aに係止することにより、車体2の前部に装着することができる。
図7,図8、図10、図14、図15に示すように、ウエイトカバー100は、カバー装着部101に装着される。カバー装着部101は、第1装着部101Lと第2装着部101Rとを含む。カバー装着部101は、第1支持部50Aの取付板52に取り付けられている。第1装着部101Lは、支持部材50Lの取付板52に取り付けられている。第2装着部101Rは、支持部材50Rの取付板52に取り付けられている。第1装着部101Lと第2装着部101Rは、車体幅方向の中心線CL1を挟んで対称形である点以外は同じ構成である。
カバー装着部101(第1装着部101L、第2装着部101R)は、上装着部101aと下装着部101bとを有している。上装着部101aは、取付板52bの上部に取り付けられている。下装着部101bは、取付板52bの下部に取り付けられている。第1装着部101Lには、ウエイトカバー100の第1側板100cが装着される。第2装着部101Rには、ウエイトカバー100の第2側板100dが装着される。上装着部101a及び下装着部101bと、第1側板100c及び第2側板100dは、ボルトを挿通可能な貫通孔を有しており、当該貫通孔に挿通されたボルトBL4によって、第1側板100c及び第2側板100dがカバー装着部101に装着される。第1側板100c及び第2側板100dがカバー装着部101に装着されることにより、ウエイトカバー100がカバー装着部101に装着される。
尚、カバー装着部101の構成は、上述した構成には限定されない。例えば、第1装着部101Lと第2装着部101Rとの距離を小さくして、第1装着部101Lを第1側板100cに当接し、第2装着部101Rを第2側板100dに当接してもよい。また、第1側板100cと第1装着部101Lとの間、第2側板100dと第2装着部101Rとの間に、それぞれスペーサを介装してもよい。また、ウエイト係止部27aをカバー装着部101として使用してもよい。
ウエイトカバー100は、ウエイト26をウエイトブラケット27に取り付けた状態でカバー装着部101に装着することもできるし、ウエイト26をウエイトブラケット27から取り外した状態でカバー装着部101に装着することもできる。前者の場合、ウエイトカバー100は、後板100f又は他の板が着脱可能又は開閉可能であるもの、又は後板100fを有さずに後方が開放された形状のものを使用することができる。
ウエイトカバー100が後板100fを有さない形状のものである場合、ウエイトカバー100は、鉤状部100iを有さないものとなる。そのため、ウエイトカバー100を装着するときには、ウエイト係止部27aに対する係止を行わずに第1装着部101L及び第2装着部101Rに装着する。
カバー装着部101は、ウエイトカバー100の車体3に対する外形位置を、ウエイト26を取り付けた状態でウエイトカバー100を装着した場合と、ウエイト26を取り外した状態でウエイトカバー100を装着した場合とで同じ位置に設定する。
ウエイト26がウエイトブラケット27に取り付けられた状態で、ウエイトカバー100をカバー装着部101に装着した場合、上板100aは、ウエイト26の上面の上方に配置される。下板100bは、ウエイト26の下面の下方に配置される。第1側板100cは、ウエイト26の左面の左方に配置される。第2側板100dは、ウエイト26の右面の右方に配置される。前板100eは、ウエイト26の前面の前方に配置される。後板100fは、ウエイト26の後面の後方に配置される。ウエイトカバー100が、後板100fを有さないものである場合、ウエイト26の後方が開放されるため、後方からウエイト26の有無を確認することが可能となる。
ウエイトカバー100がカバー装着部101に装着された状態において、上板100aの上面は、上面が前方に向かうにつれて下方に移行する傾斜面となる。下板100bの下面は、水平面となる。また、図3に示すように、下板100bの下面は、前輪7Fの中心よりも上方に位置する。第1側板100cの外面(左面)と第2側板100dの外面(右面)は、垂直面となる。また、図4に示すように、ウエイトカバー100の車体幅方向の長さは、連結部材49の車体幅方向の長さよりも小さく、正面視にてウエイトカバー100と連結部材49とはオーバ―ラップしない。
図1、図10に示すように、障害物検出装置45(レーザスキャナ45A、ソナー45B)及びカバー80は、カバー装着部101に取り付けられたウエイトカバー100よりも外方であって、且つ車体幅方向からみてウエイトカバー100とオーバーラップする位置に配置されている。また、図8に示すように、ウエイトカバー100の側板(第1側板100c、第2側板100d)は、障害物検出装置45及びカバー80よりも内方に配置されている。
上述したように、図1の仮想線La,Lb,Lc,Ldは、レーザスキャナ45Aの検出範囲を示している。左側のレーザスキャナ45Aの検出範囲は、仮想線Laよりも前方及び仮想線Lbよりも外方である。右側のレーザスキャナ45Aの検出範囲は、仮想線Lcよりも前方及び仮想線Ldよりも外方である。図示のように、障害物検出装置45は、ウエイト26の前方の障害物を検出可能である。
障害物検出装置45の検出範囲の最大限度は、開口部80aが設けられた範囲によって規定される。言い換えれば、障害物検出装置45は、開口部80aが設けられた範囲の延長線上にある障害物を検出することが可能である。但し、障害物検出装置45の検出範囲は、上記最大限度の範囲内において、任意の範囲で設定することができる。また、開口部80aが設けられた範囲を変更することにより、最大限度を変更することもできる。
図1に示した仮想線は、障害物検出装置45の検出範囲の設定の一例である。この例の場合、障害物検出装置45は、ウエイトブラケット(ウエイト取付部)27に取り付けられたウエイト26が占める空間を、障害物を検出しない非検出範囲として設定している。言い換えれば、障害物検出装置45は、ウエイト取付部27に取り付けられたウエイト26が占める空間を非検出範囲として設定可能である。これは、ウエイト26が占める空間は、障害物が侵入できない空間であるため、障害物を検出しない非検出範囲として設定しても支障がないためである。
カバー装着部101は、ウエイト26を取り外した状態において、ウエイト26が占める空間を埋める位置にウエイトカバー100を装着可能である。ウエイト26を取り外した状態において、ウエイト26が占める空間を埋める位置にウエイトカバー100を装着することによって、障害物検出装置45の非検出範囲をウエイトカバー100によって埋めることができる。そのため、ウエイト26が取り外された状態において、障害物検出装置45の非検出範囲となるウエイト26が占めていた空間に障害物が侵入することを防止できる。
図1に示すように、障害物検出装置45の検出範囲と非検出範囲との境界線(仮想線La,Lc)は、ウエイトカバー100の前板100eと側板(第1側板100c、第2側板100d)との境界をなす角部付近に設定することができる。これにより、障害物検出装置45がウエイトカバー100の前方の障害物を検出することが可能となる。
ウエイトカバー100の形状は、ウエイトカバー100をカバー装着部101に装着した状態で、予め試験等で定められた障害物を模した物体からなる検知体をウエイトカバー100の近傍の所定位置に配置したときに、当該検知体が検出範囲に入るように設定されている。具体的には、ウエイトカバー100の下板100b、側板(第1側板100c、第2側板100d)、前板100eは、ウエイトカバー100をカバー装着部101に装着した状態で検知体をウエイトカバー100の近傍の所定位置に配置したときに、検知体が検出範囲に入るように設定されている。
また、ウエイトカバー100の下板100bは、ウエイトカバー100をカバー装着部101に装着した状態で畦越えした時に、畦に当たらない高さが確保できる形状に設定されている。
ウエイトカバー100の側板(第1側板100c、第2側板100d)は、ウエイト26よりも障害物検出装置45により検出し易い色とすることが好ましい。例えば、ウエイト26の色が黒色である場合、ウエイトカバー100の側板の色を黒以外の色(例えば、黄色や赤色等の明度が高い色)とすることができる。これにより、障害物検出装置45の検出範囲を設定するときに、障害物検出装置45がウエイトカバー100を容易に且つ確実に認識することができる。そのため、障害物検出装置45により、ウエイト取付部27に取り付けられたウエイト26が占める空間を非検出範囲とする設定を容易に且つ正確に行うことができる。
図35は、ウエイトカバー100の別の実施形態(第二実施形態)を示す図である。
以下、第二実施形態のウエイトカバー100について、上記実施形態(第一実施形態)のウエイトカバー100と異なる点を中心に説明し、特記しない限り、第一実施形態のウエイトカバー100と共通する構成については説明を省略する。例えば、上述した障害物検出装置45の検出範囲と非検出範囲に関する説明、検知体に関する説明、下板100bの形状(高さ)に関する説明等は、第二実施形態のウエイトカバー100についても同様である。
図35に示すように、第二実施形態のウエイトカバー100は、上板100a、下板100b、側板(第1側板100c、第2側板100d)、前板100eを有している。第二実施形態のウエイトカバー100は、後板を有しておらず、後方が開放されている。また、第二実施形態のウエイトカバー100は、後板を有していないため、鉤状部100iを有していない。そのため、第二実施形態のウエイトカバー100は、ウエイト係止部27aに係止されない。
上板100aは、前方に向かうにつれて下方に移行するように傾斜しており、上方に向けて膨らむように湾曲している。上板100aには、下方に向けて凹んだ凹み部100a1が形成されている。凹み部100a1は、上板100aの車体幅方向の中央において前端から後端に亘って形成されている。
下板100bは、前方に向かうにつれて上方に移行するように傾斜しており、下方に向けて膨らむように湾曲している。図示例では、下板100bの下面には、凹み部は形成されていないが、上方に向けて凹んだ凹み部を形成してもよい。また、下板100bの一部を仮想線Le(図35(b)参照)で示すように切り欠いてもよい。この場合、ウエイト26を下方から視認することが可能となる。
第1側板100cと第2側板100dは、前方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜しており、外方に向けて膨らむように湾曲している。第1側板100c及び第2側板100dには、それぞれ切り欠き部100c1,100d1が形成されている。切り欠き部100c1,100d1は、第1側板100c及び第2側板100dの後縁を前方に向けて略矩形状に切り欠いて形成されている。尚、図示例では、第1側板100cと第2側板100dには、凹み部は形成されていないが、内方に向けて凹んだ凹み部を形成してもよい。
前板100eは、下方に向かうにつれて後方に移行するように傾斜しており、前方に向けて膨らむように湾曲している。前板100eには、後方に向けて凹んだ凹み部100e1が形成されている。凹み部100e1は、前板100eの車体幅方向の中央に形成されている。
図36~図38に示すように、第二実施形態のウエイトカバー100は、カバー装着部101に装着される。これにより、第二実施形態のウエイトカバー100は、車体2の前部に装着される。本実施形態の場合、第1支持部50Aの取付板52がカバー装着部101として用いられている。具体的には、支持部材50Lの取付板52が第1装着部101Lとして用いられている。支持部材50Rの取付板52が第2装着部101Rとして用いられている。
第1装着部101Lには、第1側板100cが装着される。第2装着部101Rには、第2側板100dが装着される。第1側板100cの外面は、支持部材50Lの取付板52に当接している。第2側板100dの外面は、支持部材50Rの取付板52に当接している。取付板52、第1側板100c及び第2側板100dは、ボルトを挿通可能な貫通孔を有しており、当該貫通孔に挿通されたボルトBL7によって、第1側板100c及び第2側板100dがカバー装着部101に装着される。第二実施形態のウエイトカバー100は、第1側板100c及び第2側板100dがカバー装着部101に装着されることにより、カバー装着部101に装着される。
尚、第二実施形態のウエイトカバー100をカバー装着部101(第1装着部101L、第2装着部101R)に装着する構造は、上述した構造には限定されない。例えば、カバー装着部101の上装着部101aと下装着部101bを利用して第二実施形態のウエイトカバー100を装着してもよい。具体的には、第1装着部101Lの上装着部101a及び下装着部101bを第1側板100cの内面に当接し、第2装着部101Rの上装着部101a及び下装着部101bを第2側板100dの内面に当接し、それぞれの側板の当接部分に形成した貫通孔と上装着部101a及び下装着部101bにボルトを挿通して当該ボルトにナットを螺合することにより、第二実施形態のウエイトカバー100をカバー装着部101に装着してもよい。この場合、切り欠き部100c1,100d1は、取付板52の全体が露出する形状(大きさ)に設定することができる。
第二実施形態のウエイトカバー100も、ウエイト26をウエイトブラケット27に取り付けた状態でカバー装着部101に装着することもできるし、ウエイト26をウエイトブラケット27から取り外した状態でカバー装着部101に装着することもできる。
カバー装着部101は、第二実施形態のウエイトカバー100の車体3に対する外形位置を、ウエイト26を取り付けた状態で当該ウエイトカバー100を装着した場合と、ウエイト26を取り外した状態で当該ウエイトカバー100を装着した場合とで同じ位置に設定する。
ウエイト26がウエイトブラケット27に取り付けられた状態で、第二実施形態のウエイトカバー100をカバー装着部101に装着した場合、上板100aは、ウエイト26の上面の上方に配置される。下板100bは、ウエイト26の下面の下方に配置される。第1側板100cは、ウエイト26の左面の左方に配置される。第2側板100dは、ウエイト26の右面の右方に配置される。前板100eは、ウエイト26の前面の前方に配置される。第二実施形態のウエイトカバー100は、後板100を有さないため、ウエイト26の後方が開放され、後方からウエイト26の有無を確認することが可能となる。
図37に示すように、第二実施形態のウエイトカバー100の車体幅方向の長さは、連結部材49の車体幅方向の長さよりも小さく、正面視にてウエイトカバー100と連結部材49とはオーバ―ラップしない。
図39、図40は、上記実施形態の農業機械1において、ウエイトブラケット27に付設部材102を付設した状態を示している。付設部材102は、車体3の前部に、ウエイトブラケット27に取り付けられるウエイト26に加えて追加のウエイト36を取り付け可能とするための部材である。付設部材102は、付設部材102Lと付設部材102Rとを含む。付設部材102Lは、ウエイトブラケット27の一側方(左側)に配置されている。付設部材102Rは、ウエイトブラケット27の他側方(右側)に配置されている。
図40に示すように、ウエイトブラケット27は、車体幅方向の中心線CL1を挟んで対称形である。付設部材102Lと付設部材102Rとは、車体幅方向の中心線CL1を挟んで対称形である点以外は同じ構成である。
図41に示すように、ウエイトブラケット27は、後部位27bと前部位27cと中間部位27dとを有している。後部位27bは、車体フレーム(前車軸フレーム)20に取り付けられる部位である。前部位27cは、前端の上部にウエイト26を係止可能なウエイト係止部27aが形成された部位である。中間部位27dは、後部位27bと前部位27cとを繋ぐ部位である。中間部位27dは、後部位27bから前部位27cに向かうにつれて車体幅方向の長さが次第に長くなるように平面視で台形状に拡がっている。
図39、図40に示すように、付設部材102は、第1取付部102bと第2取付部102cと連絡部102dとを有している。
第1取付部102bは、ウエイトブラケット27に取り付けられている。詳しくは、第1取付部102bは、ウエイトブラケット27の側面にボルトBL5により取り付けられている。左側の付設部材102Lの第1取付部102bは、ウエイトブラケット27の左側面に取り付けられている。右側の付設部材102Rの第1取付部102bは、ウエイトブラケット27の右側面に取り付けられている。
第2取付部102cは、前車軸フレーム20に取り付けられている。詳しくは、第2取付部102cは、前車軸フレーム20の側面にボルトBL6により取り付けられている。左側の付設部材102Lの第2取付部102cは、前車軸フレーム20の車体フレーム20Lの左側面に取り付けられている。右側の付設部材102Rの第2取付部102cは、前車軸フレーム20の車体フレーム20Rの右側面に取り付けられている。
連絡部102dは、第1取付部102bと第2取付部102cとを連絡している。連絡部102dは、ウエイトブラケット27の中間部位27dの側面に沿って延設されている。左側の付設部材102Lの連絡部102dは、中間部位27dの左側面に沿って延設されている。右側の付設部材102Rの連絡部102dは、中間部位27dの右側面に沿って延設されている。付設部材102Lの連絡部102dと付設部材102Rの連絡部102dとの間の距離は、前方に向かうにつれて次第に拡がっている。
図39、図40に示すように、付設部材102は、ウエイト係止部27aの側方にて追加のウエイト36(図42、図43参照)を係止可能な追加係止部102aを有している。追加係止部102aは、付設部材102の第1取付部102bの前端部にて上方に向けて突出している。追加係止部102aは、ウエイト係止部27aと高さ及び幅(前後方向の長さ)が同じである。追加係止部102aは、ウエイト係止部27aと車体幅方向に連続して並んで設けられている。左側の付設部材102Lの追加係止部102aは、ウエイト係止部27aの左側にてウエイト係止部27aと連続して並んで設けられている。右側の付設部材102Rの追加係止部102aは、ウエイト係止部27aの右側にてウエイト係止部27aと連続して並んで設けられている。
図41に示すように、ウエイトブラケット27の側面には、第1凹部27eが形成されている。第1凹部27eは、ウエイトブラケット27の外側面から車体内方側に向けて円形に凹んでいる。第1凹部27eは、ウエイトブラケット27の左側面及び右側面に夫々形成されている。第1凹部27eの中心には、ねじ孔27fが形成されている。
図40の円内拡大図に示すように、付設部材102の第1取付部102bには、第1凹部27eと対向する第2凹部102eが形成されている。第2凹部102eは、第1取付部102bの内側面から車体外方側に向けて円形に凹んでいる。第2凹部102eの内径は、第1凹部27eの内径と同じである。第2凹部102eは、付設部材102Lと付設部材102Rに夫々形成されている。第2凹部102eの中心には、貫通孔102fが形成されている。
図40の円内拡大図に示すように、ウエイトブラケット27と付設部材102との間には、介装部材103が介装されている。介装部材103は、中心孔103aを有する円筒状の部材である。介装部材103は、第1凹部27eと第2凹部102eに跨って嵌め入れられている。介装部材103には、ウエイトブラケット27に付設部材102を付設するためのボルトBL5が挿通されている。ボルトBL5は、付設部材102の貫通孔102f及び介装部材103の中心孔103aを通って、ウエイトブラケット27のねじ孔27fに螺合されている。
このように、ウエイトブラケット27と付設部材102との間に介装部材103を介装することによって、ウエイトブラケット27に対する付設部材102の取り付け位置の精度を向上させることができる。また、ウエイトブラケット27と付設部材102との間の隙間が目立たなくなり、外観を向上させることができる。
図39、図40に示すように、ウエイトブラケット27の側方に付設部材102を付設することにより、追加係止部102aがウエイト係止部27aの側方に連続して並んで配置される。そのため、ウエイトブラケット27のウエイト係止部27aに係止されたウエイト26の側方において、付設部材102の追加係止部102aに対して追加のウエイト36を係止可能となる(図42参照)。
図42、図43は、ウエイトブラケット27のウエイト係止部27aに係止されたウエイト26に加えて、付設部材102の追加係止部102aに対して追加のウエイト36を係止した状態を示している。尚、図43では、追加のウエイト36を仮想線で示している。図示のように、追加のウエイト36は、ウエイト26と車両幅方向に連続して並んで配置される。また、追加のウエイト36は、ウエイト係止部27aと追加係止部102aに跨るように係止される。図示例では、ウエイト26は12枚のウエイトプレート28から構成され、追加のウエイト36は2枚のウエイトプレートから構成されている。但し、ウエイト26を構成するウエイトプレート28の数、及び追加のウエイト36を構成するウエイトプレートの数は、特に限定されない。
図42、図43に示すように、ウエイト26と追加のウエイト36とは、連結体37により連結される。連結体37は、ウエイト26の貫通孔28bを貫通する棒体38と、この棒体38の両端部に取り付けられる抜け止め具39とから構成される。抜け止め具39は、貫通孔28bの周囲に形成された窪み部28eに嵌め入れられる円環状の押さえ板39aと、棒体38の両端部に螺合されて押さえ板39aを押さえるナット39bとを有している。この連結体37は、追加のウエイト36が無い場合(図33参照)にも使用可能である。連結体37の棒体38の長さは、取り付けるウエイトプレートの枚数に応じて調整される。
付設部材102の追加係止部102aの幅(車体幅方向の長さ)は、付設部材102をウエイトブラケット27の側方に取り付けた状態において、少なくとも1つのウエイトプレートを追加のウエイト36として係止可能な幅に設定される。本実施形態の場合、追加係止部102aの幅は、1つのウエイトプレートを追加のウエイト36として係止可能な幅に設定されているが、複数のウエイトプレートを追加のウエイト36として係止可能な幅に設定してもよい。
また、本実施形態の場合、付設部材102は、ウエイトブラケット27の一側方及び他側方に夫々1つずつ付設されているが、一側方及び他側方に夫々2つ以上ずつ付設する構成としてもよい。また、ウエイトブラケット27の一側方に付設される付設部材102Lの数とウエイトブラケット27の他側方に付設される付設部材102Rの数とは同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。例えば、ウエイトブラケット27の一側方と他側方のいずれか一方のみに付設部材102を付設する構成としてもよい。
上述の如く、ウエイトブラケット27の側方に付設部材102を付設することによって、車体3の前部に取り付け可能なウエイトプレートの枚数(最大数)を増加させることができる。そのため、車体3後部の連結部に装着される作業装置の重量が従来よりも重くなった場合、付設部材102を付設して追加のウエイト36を設けることで前輪7Fの分担荷重を増加させることができる。これにより、前輪7Fと後輪7Rの荷重バランスの適正化を図ることができ、後輪7Rをスリップさせることなく作業装置の牽引性能を向上させることができる。また、追加のウエイト36が不要である場合には、付設部材102を取り外すことができる。
尚、図44に仮想線で示すように、ウエイトブラケット27の側方に付設部材102を付設して追加のウエイト36を設けた場合、ウエイトカバー100はウエイトブラケット27のウエイト係止部27aに係止されたウエイト26と、付設部材102の追加係止部102aに係止された追加のウエイト36とを被覆可能な大きさのものを使用する。具体的には、ウエイトカバー100の第1側板100cと第2側板100dとの間の距離を、ウエイト26と追加のウエイト36とを並べた長さ(車体幅方向の長さ)に合わせて長く設定する。この場合、図44では図示を省略しているが、カバー装着部101の第1装着部101Lと第2装着部101Rとの間の距離を、ウエイトカバー100の第1側板100cと第2側板100dとの間の距離に対応して設定する。
また、ウエイトブラケット27の側方に付設部材102を付設して追加のウエイト36を設けた場合、障害物検出装置45は、ウエイトブラケット27に取り付けられたウエイト26及び付設部材102に取り付けられた追加のウエイト36が占める空間を、障害物を検出しない非検出範囲として設定することができる。この場合、ウエイトカバー100は、ウエイト26及び追加のウエイト36を取り外した状態において、ウエイト26及び追加のウエイト36が占める空間を埋める位置に装着可能とされる。
上記実施形態の農業機械によれば以下の効果を奏する。
農業機械1は、前輪7F及び後輪7Rを有する車体3と、車体3に取り付けられ、障害物を検出可能な障害物検出装置45と、障害物検出装置45の周囲を覆うように配置されたカバー80とを備え、カバー80は、障害物検出装置45の一方側に配置される第1カバー81と、障害物検出装置の他方側に配置される第2カバー82とを有し、第1カバー81と第2カバー82の少なくともいずれか一方のカバーは、カバー本体81Aと、障害物検出装置の周囲の一部を覆うように配置され且つカバー本体81Aと分離して着脱可能な分離カバー81Bとを有している。
この構成によれば、障害物検出装置45が第1カバー81と第2カバー82とにより覆われることによって、障害物検出装置45に対する異物の付着を抑制することができる。また、第2カバー82のカバー本体81Aから分離カバー81Bを分離して取り外すことによって、障害物検出装置45の周囲の一部が開放されるため、障害物検出装置45のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、カバー80は、第1カバー81と第2カバー82との間に、障害物検出装置45から照射される検出波を通過させる開口部80aを有している。
この構成によれば、カバー80の内部に配置された障害物検出装置45から照射される検出波を開口部80aを通過させてカバー80の外部に照射することができる。そのため、障害物検出装置45を泥等の異物から保護しつつ検出波の照射を行うことができる。また、開口部80aにより検出波の照射範囲を規制して障害物検出装置45の検出範囲を規定することができる。
また、障害物検出装置45は、障害物に当たって反射した検出波を受信する受信部45A1を有し、分離カバー81Bは受信部45A1を覆う部位を有している。
この構成によれば、分離カバー81Bを取り外すことによって受信部45A1を露出させることが可能であるため、受信部45A1に付着した泥を除去する等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、受信部45A1を覆う部位は、受信部45A1の上方を覆う部位である。
この構成によれば、分離カバー81Bを取り外すことによって受信部45A1の上方を開放することが可能であるため、受信部45A1に付着した泥を除去する等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、第1カバー81は障害物検出装置45の上方を覆い、第2カバー82は障害物検出装置45の下方を覆い、分離カバー81Bは第1カバー81の一部を構成する。
この構成によれば、第1カバー81と第2カバー82とによって、障害物検出装置45を上下から挟み込んで覆うことができる。そのため、障害物検出装置45の上方又は下方から飛散する泥や地面から跳ね上がった石等の異物から障害物検出装置45を確実に保護することができる。
また、障害物検出装置45の受信部45A1の上方に設けられた第1係合部83と、分離カバー81Bに設けられ且つ第1係合部83に対して係合可能な第2係合部84と、を備えている。
この構成によれば、第1係合部83に対して第2係合部84を係脱することによって、分離カバー81Bを容易に着脱することができる。
また、前輪7Fの車軸を支持する前車軸フレーム20と、前車軸フレーム20側から車体幅方向外方に延び且つ障害物検出装置45を支持する支持部材50とを備え、第1係合部83は支持部材50に取り付けられている。
この構成によれば、障害物検出装置45を支持部材50を介して前車軸フレーム20に支持することができるため、障害物検出装置45を安定した状態で確実に支持することができる。
また、分離カバー81Bの表面の色とカバー本体81Aの表面の色とが異なっている。
この構成によれば、分離カバー81Bとカバー本体81Aとの境界を視覚的に認識し易くなるため、分離カバー81Bの着脱を容易に行うことが可能となる。
また、カバー本体81Aと分離カバー81Bとの境界線が直線である。
この構成によれば、カバー本体81Aに対する分離カバー81Bの位置決めが簡単となり、分離カバー81Bの着脱操作を容易に行うことができる。
また、農業機械1は、前輪7F及び後輪7Rを有する車体3と、車体3に取り付けられ、障害物を検出可能な障害物検出装置45と、障害物検出装置45の位置を変更可能な位置変更機構63と、障害物検出装置45の位置の変更時に把持可能な持ち手90と、を備えている。
この構成によれば、持ち手90を把持して障害物検出装置45の位置を変更することができるため、障害物検出装置45の位置を容易に変更することが可能である。
また、障害物検出装置45を車体3に支持する支持部材50を備え、位置変更機構63は、支持部材50と共に障害物検出装置45の位置を変更可能である。
この構成によれば、障害物検出装置45を支持部材50により安定して支持することができるとともに、障害物検出装置45の位置変更を支持部材50と共に安定して行うことができる。
また、障害物検出装置45の周囲を覆うカバー80を備え、カバー80及び持ち手90は、障害物検出装置45に対する泥の付着を防止する泥除け部を構成している。
この構成によれば、カバー80及び持ち手90によって、障害物検出装置45に対する泥の付着を防止することができる。そのため、障害物検出装置45に対する泥の付着を効果的に防止することができる。
また、持ち手90は、カバー80の周囲に沿って延びている。
この構成によれば、持ち手90によってカバー80の周囲を保護することができる。
また、カバー80の周囲に障害物検出装置45から照射される検出波を通過させる開口部80aが設けられている。
この構成によれば、カバー80の周囲に設けられた開口部80aから泥等の異物が侵入することを持ち手90によって防ぐことができる。
また、持ち手90は、開口部80aよりも下方に配置されている。
この構成によれば、前輪7Fの回転等によって地面から跳ね上げられた泥等が下方から開口部80aに侵入することを、持ち手90によって防ぐことができる。
また、障害物検出装置45は、前輪7Fの前方に配置されており、持ち手90はカバー80の周囲の少なくとも前部に沿って配置されている。
この構成によれば、作業者は前輪7Fと接触しにくいカバー80の前方に立って持ち手90を把持することができる。これにより、位置変更機構63による障害物検出装置45の位置の変更を容易に行うことができる。
また、障害物検出装置45を車体3に支持する支持部材50を備え、持ち手90は支持部材50に固定されている。
この構成によれば、持ち手90が支持部材50に固定されることで、持ち手90の強度を向上させることができる。そのため、障害物検出装置45の位置を変更するときに、持ち手90が破損しにくい。
また、持ち手90はカバー80の周囲に沿って屈曲して延びる棒体から構成されており、棒体は両端部が支持部材50に固定されている。
この構成によれば、持ち手90を構成する棒体が支持部材50に対して強固に固定されるため、持ち手90の強度を向上させることができる。
また、持ち手90は、断面円形の棒体から構成されている。
この構成によれば、手に馴染みやすく持ちやすい持ち手90となるとともに、持ち手90の上部に泥や水が溜まることが防がれる。
また、位置変更機構63は、障害物検出装置45を、予め定められた位置であって障害物を検出する検出位置と、検出位置から車体3側に退避する退避位置とに位置変更する機構である。
この構成によれば、位置変更機構63によって、障害物検出装置45を使用するとき(走行時)には検出位置とし、使用しないとき(停止時)には退避位置とすることができ、この変更を持ち手90を把持して行うことが可能である。
また、農業機械1は、前輪7F及び後輪7Rを有する車体3と、車体3の前部に設けられ且つウエイト26を取り付け可能なウエイト取付部27と、ウエイト取付部27に取り付けられたウエイト26の周囲の障害物を検出可能な障害物検出装置45と、ウエイト26の周囲を被覆可能なウエイトカバー100と、ウエイトカバー100を装着可能なカバー装着部101と、を備え、カバー装着部101は、ウエイトカバー100の車体3に対する外形位置を、ウエイト26を取り付けた状態でウエイトカバー100を装着した場合と、ウエイト26を取り外した状態でウエイトカバー100を装着した場合とで同じ位置に設定する。
この構成によれば、ウエイト26を取り外した状態においてもウエイトカバー100をカバー装着部101に装着することによって、ウエイト26を取り付けた状態と同様に障害物を検出することができる。
また、障害物検出装置45は、カバー装着部101に取り付けられたウエイトカバー100よりも車体幅方向外方であって、且つ車体幅方向からみてウエイトカバー100とオーバーラップする位置に配置されている。
この構成によれば、障害物検出装置45によってウエイトカバー100よりも前方にある障害物と後方にある障害物を共に検出することが可能となる。
また、ウエイトカバー100は、障害物検出装置45よりも車体幅方向内方に配置された側板100c、100dと、側板100c、100dの前部に接続された前板100eと、側板100c、100dの上部に接続された上板100aと、側板100c、100dの下部に接続された下板100bとを有している。
この構成によれば、ウエイトカバー100によりウエイト26の前部、側部、上部、下部を覆う形状とすることができる。そのため、ウエイト26が外部から視認されにくくなり、意匠性を向上させることができる。また、ウエイトカバー100によりウエイト26の後部を覆わないことによって、後方からウエイト26を視認してウエイト26の有無や量(枚数)を確認することができる。
また、側板100c、100dは、第1側板100cと第2側板100dとを含み、カバー装着部101は、第1側板100cを装着可能な第1装着部101Lと、第2側板100dを装着可能な第2装着部101Rとを有している。
この構成によれば、2つの装着部(第1装着部101L、第2装着部101R)によってウエイトカバー100を確実に装着することができるため、ウエイトカバー100が不用意に離脱することがない。
また、側板100c、100dは、ウエイト26よりも障害物検出装置45により検出し易い色とされている。
この構成によれば、障害物検出装置45の検出範囲を設定するときに、障害物検出装置45がウエイトカバー100を容易に且つ確実に認識することができる。そのため、障害物検出装置45により、ウエイト取付部27に取り付けられたウエイト26が占める空間を非検出範囲とする設定を容易に且つ正確に行うことができる。
また、障害物検出装置45は、ウエイト26の前方の障害物を検出可能である。
この構成によれば、走行時においてウエイト26の前方にある障害物への接触を防ぐことができる。
また、障害物検出装置45は、ウエイト取付部27に取り付けられたウエイト26が占める空間を非検出範囲として設定可能であって、カバー装着部101は、ウエイト26を取り外した状態において前記空間を埋める位置にウエイトカバー100を装着可能である。
この構成によれば、ウエイト26を取り外した状態において、ウエイト26が占める空間を埋める位置にウエイトカバー100を装着して障害物検出装置45の非検出範囲をウエイトカバー100によって埋めることができる。そのため、ウエイト26が取り外された状態において、障害物検出装置45の非検出範囲となるウエイト26が占めていた空間に障害物が侵入することを防止できる。
また、農業機械1は、前輪7F及び後輪7Rを有する車体3と、障害物を検出可能な障害物検出装置45と、障害物検出装置45を車体3に支持する支持部材50と、支持部材50に取り付けられ且つ障害物検出装置45の周囲を覆うように配置されたカバー80と、を備えている。
この構成によれば、障害物検出装置45の周囲を覆うように配置されたカバー80によって、障害物検出装置45に対する異物の付着を抑制することができる。
また、前輪7Fの車軸を支持する前車軸フレーム20を備え、支持部材50は、前車軸フレーム20側から車体幅方向外方に延びており、カバー80は、支持部材50の周囲を覆うように配置されている。
この構成によれば、カバー80によって支持部材50に対する異物の付着を抑制することができる。
また、障害物検出装置45は、前輪7Fの前方であって且つ前輪7Fよりも車体幅方向外方に配置されており、カバー80の後縁部は、前輪7Fよりも車体幅方向外方に設けられ且つ車体幅方向外方に向かうにつれて後方に移行する第1傾斜部80bを有している。
この構成によれば、第1傾斜部80bが前輪7Fの周囲から飛散する泥等が障害物検出装置45に到達することを防ぐガードの機能を果たすことができる。これにより、障害物検出装置45への泥等の付着を効果的に抑制することができる。
また、カバー80の後縁部は、第1傾斜部80bから車体幅方向外方に向かうにつれて前方に移行する第2傾斜部80cを有している。
この構成によれば、第1傾斜部80bによる効果に加えて、第2傾斜部80cがカバー80の後縁を前輪7Fから遠ざける(逃がす)ことによって、前輪7Fの周囲から飛散する泥等がカバー80に到達しにくくなり、カバー80に覆われた障害物検出装置45への泥等の付着を抑制することができる。
また、障害物検出装置45は、前輪7Fの前方であって且つ前輪7Fよりも車体幅方向外方に配置されており、カバー80の後縁部は、前輪7Fよりも車体幅方向外方に設けられ且つ車体幅方向外方に向かうにつれて前方に移行する第2傾斜部80cを有している。
この構成によれば、第2傾斜部80cがカバー80の後縁を前輪7Fから遠ざける(逃がす)ことによって、前輪7Fの周囲から飛散する泥等がカバー80に到達しにくくなり、カバー80に覆われた障害物検出装置45への泥等の付着を抑制することができる。
また、第2傾斜部80cは、障害物検出装置45から照射される検出波を通過させる開口部80aを有し、第1傾斜部80bは、開口部80aを有していない。
この構成によれば、開口部80aを有さない第1傾斜部80bによって、泥等のガードの機能を確実に発揮させることができる。また、第1傾斜部80bの傾斜によって、開口部80aからの泥等の侵入を抑制することができる。
また、障害物検出装置45は、検出波としてレーザを照射して障害物を検出するレーザスキャナ45Aを含む。
この構成によれば、レーザスキャナ45Aによって車体3の周囲の障害物を確実に検出することができる。
また、障害物検出装置45は、検出波として音波を照射して障害物を検出するソナー45Bを含む。
この構成によれば、ソナー45Bによって車体3の周囲の障害物を確実に検出することができる。
また、カバー80の底面には、カバー80の内部に侵入した異物を外部に出すための排出孔86が形成されている。
この構成によれば、カバー80の内部に侵入した水や泥等を、排出孔86を通してカバー80の外部に排出することができる。そのため、カバー80の内部に水や泥等が溜まることが防がれる。
また、農業機械1は、前輪7F及び後輪7Rを有する車体3と、車体3の前部に設けられ且つウエイト26を取り付け可能なウエイトブラケット27と、ウエイトブラケット27に付設され、且つウエイトブラケット27に取り付けられるウエイト26に加えて追加のウエイト36を取り付け可能な付設部材102と、を備えている。
この構成によれば、ウエイトブラケット27を変更することなく必要に応じてウエイトを簡単に追加することができる。詳しくは、ウエイトブラケット27の側方に付設部材102を付設することにより、ウエイトブラケット27を変更することなく、車体3の前部に取り付け可能なウエイトの重量(ウエイトプレートの数)を増加させることができる。そのため、車体3に取り付けが必要なウエイトが増加した場合でもウエイトブラケット27を新規に製作する必要がなく、付設部材102をウエイトブラケット27に付設することで対応することができる。また、車体3の後部に装着される作業装置の重量が増加した場合等には、ウエイトブラケット27に付設部材102を付設することで、車体3の前部に追加のウエイト36を簡単に取り付け可能となるため、車体3の前後の重量バランスの適正化を容易に実現することができる。
また、ウエイトブラケット27は、ウエイト26を係止可能なウエイト係止部27aを有し、付設部材102は、ウエイト係止部27aの側方にて追加のウエイト36を係止可能な追加係止部102aを有している。
この構成によれば、ウエイト係止部27aの側方に追加係止部102aが設けられるため、ウエイト係止部27aの側方において追加係止部102aに追加のウエイト36を係止することができる。
また、付設部材102は、ウエイトブラケット27の一側方及び他側方に配置されている。
この構成によれば、ウエイトブラケット27の一側方及び他側方に追加のウエイト36を配置することができるため、追加のウエイト36をウエイトブラケット27の左右にバランス良く配置することができる。
また、追加係止部102aは、ウエイト係止部27aと車体幅方向に連続して並んで設けられる。
この構成によれば、ウエイト26と追加のウエイト36とを車体幅方向に連続して並んで配置することが可能となるため、車体幅方向の長さを必要以上に増加させることなく追加のウエイト36を配置することができる。
また、前輪7Fの車軸を支持する前車軸フレーム20を備え、付設部材102は、ウエイトブラケット27に取り付けられる第1取付部102bと、前車軸フレーム20に取り付けられる第2取付部102cとを有している。
この構成によれば、付設部材102に追加のウエイト36を取り付けた場合に、追加のウエイト36により加わる負荷(荷重)を第1取付部102bと第2取付部102cとで分担することができる。そのため、付設部材102の取り付け強度が向上し、追加のウエイト36を付設部材102によって確実に支持することができる。
また、ウエイトブラケット27は、前車軸フレーム20に取り付けられる後部位27bと、ウエイト係止部27aを有する前部位27cと、後部位27bと前部位27cとを繋ぐ中間部位27dとを有し、付設部材102は、中間部位27dに沿って延設され且つ第1取付部102bと第2取付部102cとを連絡する連絡部102dを有している。
この構成によれば、付設部材102をウエイトブラケット27に近接させて配置することができるため、付設部材102とウエイトブラケット27とが外観上まとまって一体的に視認され、付設部材102を付設することにより外観が損なわれることがない。
また、第1取付部102bは、ウエイトブラケット27の側面に取り付けられ、第2取付部102cは、前車軸フレーム20の側面に取り付けられる。
この構成によれば、付設部材102がウエイトブラケット27の側面及び前車軸フレーム20の側面に取り付けられるため、付設部材102を他の部材の妨げにならずに容易に且つ確実に取り付けることができる。
また、ウエイトブラケット27と付設部材102との間に介装される介装部材103を備え、ウエイトブラケット27の側面には第1凹部27eが形成され、第1取付部102bには、第1凹部27eと対向する第2凹部102eが形成され、介装部材103は、第1凹部27eと第2凹部102eに跨って嵌め入れられている。
この構成によれば、ウエイトブラケット27と付設部材102との間に介装部材103が介装されることで、ウエイトブラケット27に対する付設部材102の取り付け位置の精度を向上させることができる。また、ウエイトブラケット27と付設部材102との間の隙間が目立たなくなり、外観を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。