JP2017167363A - 偏光解消素子 - Google Patents

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【課題】光に実質的に1/2波長分の位相差を生じさせて光の光学軸方向を時分割で変更する偏光解消素子の製造を容易にする。【解決手段】偏光解消素子は、一方側の面が光を入射させる光入射面となっており、前記光入射面が同一平面内で回転するように回転駆動される。該偏光解消素子は、前記光入射面に平行な層であって、前記光入射面から入射した光に略1/4波長分の位相差を生じさせる微細構造(サブ波長構造)が単一の光学軸方向をもって前記光入射面の回転中心を中心とする円周上に連続して設けられている微細構造領域を有する位相差発生層と、前記光入射面からみて前記位相差発生層の直下に設けられ、前記位相差発生層を通過した光を前記光入射面側へ反射させる反射層と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、基板の表層部に光の波長以下のピッチをもって形成された微細構造を有し、光の光学軸方向を変更して透過させる複数の光学軸変更領域を備えた偏光解消素子に関するものである。
偏光解消素子は、レーザプリンタなどで問題となる偏光を解消させるための光学部品として用いられたり、光学露光装置や光学測定機などの光学機器の光学系のスペックルの発生を低減させるスペックル低減素子として用いられたりしている。
レーザからの光をマイクロレンズアレイやフライアイレンズを通すことによってひとつの光束を複数の光束に分割する際、分割された光は偏光方向が同一方向に揃っており、光学系の中で特定の条件が整うと、分割された光がそれぞれ干渉発生の原因となって光学系の途中で光が強めあう点(スペックル)が生じる場合がある。スペックルは、レーザ光を使用するいろいろな光学系で発生することが知られており、これを解消する方法が種々提案されているが、有効な解決策は確立されていない。
スペックルを解消する方法のひとつとして、光の偏光状態が様々になったいわゆるランダム偏光状態にすることが挙げられる。偏光が不揃いであると、指向性の低い自然光の状態に近づくために光の干渉が起こりにくいからである。
偏光解消素子として、サブ波長構造(Sub-Wavelength Structures;SWS)を備えたものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。サブ波長構造は、使用する光の波長よりも短い周期で繰り返して配列された溝の周期構造である。
光の波長より短いピッチをもつ溝の周期構造は、周期をもつ方向ともたない方向で互いに異なる有効屈折率nTE,nTMをもち、あたかも複屈折材料であるかのように振舞う(いわゆる構造複屈折構造である)。この有効屈折率の差によって各偏波方向の光の伝播速度に差ができるため、サブ波長構造を通過する光の偏光状態が変化する。サブ波長構造は、構造の設計によって複屈折やそれらの分散を自由に制御できる。サブ波長構造のこの特性を利用して、偏光板、波長板、波長分離素子など、様々な製品が展開されている。
サブ波長構造を利用した偏光解消素子は、光を透過させる部分が複数の領域に分割され、それらの各領域に種々の光学軸方向をもったサブ波長構造が形成されている。以下、サブ波長構造が形成されている領域を光学軸変更領域と称する。光学軸方向とは、サブ波長構造の溝の配列方向である。偏光解消素子は、各光学軸変更領域を光が走査するように平面的に駆動される。これにより、該偏光解消素子を透過する光の光学軸方向が時間によって種々の方向に変更(時間分割)され、それらを合成した光は種々の光学軸方向をもった光となる。偏光解消素子を透過した光が種々の光学軸方向をもつことにより、同じ光学軸方向をもった光の干渉によって発生するスペックルが緩和される。
特開2004−341453号公報 特開2008−298869号公報
偏光解消素子によって光の光学軸方向を変更するとは、光に1/2波長分の位相差を生じさせることを意味する。サブ波長構造によって光に1/2波長分の位相差を生じさせるためには、溝の深さと溝が設けられる間隔(ピッチ)との比率(アスペクト比)を高くする必要がある。しかし、サブ波長構造のアスペクト比を高くするための溝を深く掘る加工は容易でないため、歩留まりの向上や製造コストの低減を図る上で障害となっている。
そこで、本発明は、光に実質的に1/2波長分の位相差を生じさせて光の光学軸方向を時分割で変更する偏光解消素子の製造を容易にすることを目的とするものである。
本発明に係る偏光解消素子は、一方側の面が光を入射させる光入射面となっており、前記光入射面が同一平面内で回転するように回転駆動される偏光解消素子である。したがって、この偏光解消素子を駆動するための機構が簡単な構成となる。該偏光解消素子は、前記光入射面に平行な層であって、前記光入射面から入射した光に略1/4波長分の位相差を生じさせる微細構造(サブ波長構造)が単一の光学軸方向をもって前記光入射面の回転中心を中心とする円周上に連続して設けられている微細構造領域を有する位相差発生層と、前記光入射面からみて前記位相差発生層の直下に設けられ、前記位相差発生層を通過した光を前記光入射面側へ反射させる反射層と、を備えている。
該偏光解消素子は、光入射面から入射した光は反射層での反射の前後において同一の光学軸方向を有する微細構造領域を2回通過させて光に略1/2波長分の位相差を与え、それによって光の光学軸方向を変更する。位相差発生層の微細構造領域には、微細構造が、「単一の」光学軸方向をもって光入射面の回転中心を中心とする円周上に連続して設けられており、光が入射する位置における微細構造の光学軸方向は、該偏光解消素子の回転に伴って時間的に変化する。したがって、該偏光解消素子から出射された光の光学軸方向が時分割で変化する。かかる構成により、光のスペックルを解消する。
本発明の偏光解消素子は、前記微細構造領域が設けられた微細構造形成面を有する光透過性の第1基板と、光を反射させる反射面を有する第2基板と、を備え、前記第1基板の前記微細構造形成面と前記第2基板の前記反射面とが接合されて、前記位相差発生層及び前記反射層が構成されているものであってもよい。基板(第1基板)の表面にサブ微細構造を形成することは容易であり、別の基板(第2基板)の表面に反射膜を形成することも容易である。したがって、それらの加工をした後、第1基板と第2基板とを接合することで、上記構造を容易に実現することができる。
また、前記位相差発生層に設けられている前記微細構造領域の微細構造は、互いに異なる複数種類の波長の光がそれぞれ所定の入射角度で前記光入射面に入射したときに、高次の回折光を生じさせないピッチを有することが好ましい。そうすれば、同じ微細構造領域に複数種類の波長の光を所定の角度で入射させることで、反射層での反射の際に高次の回折光を生じさせず、光の利用効率をほとんど低下させることなく、複数種類の波長の光のスペックルを解消することができる。
ここで、「高次の回折光を生じさせない」とは、高次の回折光がまったく生じないだけでなく、光の利用効率に影響を与えない程度の高次回折光が生じるような場合も含む。高次の回折光が生じるか否かは、微細構造への光の入射角と微細構造のピッチとの関係によって決定されるものである。その詳細については後述する。
また、前記位相差発生層は、複数の前記微細構造領域を有するようにしてもよい。その場合、それらの前記微細構造領域の微細構造のピッチ又は深さが互いに異なっていることが好ましい。そうすれば、1つの偏光解消素子に複数種類の波長の光に対応した微細構造領域を設けることができる。これにより、1つの偏光解消素子で複数種類の波長の光のスペックルを解消することができる。
該偏光解消素子は円盤形状であり、その円形表面の中心が回転中心となっていてもよい。そうすれば、この偏光解消素子の回転駆動時の軸ぶれ等の不具合が起こりにくくなる。
本発明に係る偏光解消素子は、光入射面から入射した光を反射層で反射させることによって位相差発生層を2回通過させ、それによって光に略1/2波長分の位相差を発生させるものであるので、微細構造領域の微細構造は略1/4波長分の位相差を生じさせるものでよく、光が1回だけ通過するだけでその光に略1/2波長分の位相差を発生させる微細構造のような大きなアスペクト比を、その微細構造にもたせる必要はなく、微細構造領域の加工が比較的に容易である。
さらに、本発明では、微細構造領域に「単一の」光学軸方向をもつ微細構造が設けられているだけであるため、光が入射する経路上の領域を複数の微細構造領域に分割し、微細構造領域ごとに光学軸方向の互いに異なる微細構造を形成する場合に比べて、微細構造領域の設計及び加工が容易である。光学軸方向の異なる微細構造領域が隣接して設けられている場合、その微細構造領域の境界部分で、光学軸方向の急激な変化によって光の回折や散乱が生じ、光の利用効率が悪化する等の問題を生じるが、本発明では、微細構造領域の光学軸方向が単一であるため、光学軸方向が急激に変化するような境界部分は存在せず、光の回折や散乱が抑制され、光利用効率の悪化を抑制することができる。
偏光解消素子の一実施例を示す平面図である。 同実施例の光入射位置における微細構造の配列方向の一例を示す図であり、(A)は基準位置から0度回転した状態、(B)は基準位置から90度回転した状態を示している。 同実施例の偏光解消素子の断面構造の一例を示す断面図である。 同実施例の偏光解消素子の断面構造の他の例を示す断面図である。 微細構造における各部分の定義を説明するための図である。 単一の偏光解消素子の同一の微細構造領域で2種類の波長の光のスペックルを解消する例を説明するための平面図である。 複数種類の波長の光に対応した偏光解消素子の一実施例を示す平面図である。
以下、本発明に係る偏光解消素子の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1を用いて偏光解消素子の一実施例について説明する。
この実施例の偏光解消素子2は円盤形状であり、主平面の中心に回転中心2aを有する。この偏光解消素子2が光学系に導入されて光のスペックル解消に用いられる際には、回転中心2aを中心に主平面が同一平面内において回転される。偏光解消素子2の一方の表面が光を入射させる光入射面となっている。
ハッチングにより表された周縁部の円環状の領域4(以下、微細構造領域4と称する。)に、光に略1/4波長分の位相差を生じさせる微細構造(サブ波長構造)が形成されている。この微細構造領域4は偏光解消素子2をなす円盤型基板のいずれかの層に設けられており、微細構造領域4が設けられている層を「位相差発生層」と称する。微細構造領域4に設けられている微細構造の凹凸配列方向(以下、「光学軸方向」という。)、ピッチ及び溝の深さは、この微細構造領域4の全体において同一である。
光入射面側からみて微細構造領域4が設けられている位相差発生層の直下の層に、光を反射させる反射層が設けられている。反射層は、光入射面から入射し位相差発生層を通過した光を光入射面側へ反射させる。反射層で反射した光は再び位相差発生層を通過して光入射面から出射する。すなわち、光入射面から入射した光は反射の前後において位相差発生層を2回通過し、それによって略1/2波長分の位相差を生じる。
図1において一点鎖線で囲われた領域Xと領域Yに形成されている微細構造の光学軸方向は同一である。しかし、領域X内の特定の位置に光を入射させるようにした場合、光が入射する領域X内の位置における微細構造の光学軸方向は、該偏光解消素子2の回転に伴って変化する。例えば、ある時間における微細構造4の凸部6と溝8の配列方向が図2(A)のようになっていたとすると、偏光解消素子2が90度回転したときには同図(B)のようになり、微細構造4の配列方向が変化する。
このように、偏光解消素子2の回転角度に応じて微細構造4の光学軸方向が時間的に変化するため、偏光解消素子2に入射して反射された光の光学軸方向も時分割で変更され、スペックルを解消する効果が得られる。
偏光解消素子2の微細構造領域4が設けられている部分における断面構造の一例を図3に示す。
この断面構造の例では、例えば石英材料など光透過性材料からなる基板10の一方表面側(図において下側)に、凸部6と溝8からなる微細構造が設けられており、その微細構造の凸面側(図において下側)に反射層14が設けられている。反射層14は微細構造を有する基板10とは別の基板12の一表面(図において上面)に成膜されたものである。
基板12は光透過性を有するものであっても有しないものであってもよい。また、反射層14は誘電体多層膜からなるものであってもよいし、アルミニウム等の金属膜からなるものであってもよい。反射層14として誘電体多層膜を用いれば、金属膜に比べて入射光の吸収が少なく、光利用効率の低下を抑制することができる。
この構造は、一方表面に微細構造が設けられた基板10と、一表面に反射層14が設けられた基板12とを別々に製作した後、これらの基板10,12を接合することによって実現することができる。基板10の一方表面に微細構造を形成する加工、及び基板12の一表面に反射層14を形成する加工はそれぞれが容易であるため、容易にこの構造を実現することができる。
偏光解消素子2の微細構造領域4が設けられている部分における断面構造の他の例を図4に示す。
この例では、基板16の一方表面側(図において上側)に反射層18が設けられ、その反射膜8上に凸部6及び溝8からなる微細構造を有する位相差発生層が設けられている。かかる構造を実現する方法として、基板18上にSiO2膜とTa25膜による多層膜からなる反射層18を形成し、その上に微細構造を形成するためのTa25膜を成膜し、そのTa25膜上にマスクパターンを形成した後、そのマスクパターンをマスクにしてTa25膜をドライエッチングすることで、微細構造を形成する方法が挙げられる(例えば特開2011−248213を参照。)。
偏光解消素子2は、図6に示されているように、2種類の波長の光に対応させることができる。図6では波長が550nmの光と波長が630nmの光に対応するものとして示されているが、微細構造領域4の微細構造のピッチの設計によって種々の波長の光に対応させることができる。すなわち、微細構造領域4の微細構造のピッチΛ、凸部の幅寸法w及び溝の深さd(Λ、w及びdについては図5を参照)は、一方の波長の光に対しては(1/4+α)波長分の位相差を与え、他方の波長の光に対しては(1/4+β)波長分の位相差を与えるように設計されている。α、βは1/4に対して十分に小さい値である。これによって、それら2種類の波長の光を2回通過させることにより、両波長の光に略1/2波長分の位相差を与えることができる。なお、α、βは、プラスの場合もマイナスの場合もありうる。
ここで、微細構造領域4の微細構造が高次の回折光が発生するようなピッチで設けられている場合、0次の回折効率が低下して光利用効率が低下し、さらには高次の回折光がゴーストやフレアの原因となって光学性能を著しく劣化させることが知られている。したがって、通常、特定の波長の光を所定の角度で入射させたときに高次の回折光が発生しないようなピッチで微細構造領域4の微細構造を形成すると、他の波長の光を入射させたときに高次の回折光が発生するため、他の波長の光のスペックル解消に使用することができないこととなる。
ここで、高次の回折光が発生しないための条件は次式(1)によって表されることが知られている(特開2004−139001参照。)。
Λmax=(λmin)/(ns+ni|sinθi|) (1)
Λmaxは0次格子として振る舞う微細構造のピッチΛ(図5参照)の最大値、λminは入射光の波長λの最小値、nsは一方の格子材料の屈折率、niは他方の格子材料の屈折率、θiは光の入射角である。
上記式(1)を用いて、入射光の波長を405nm、550nm、630nmのそれぞれについて入射角0度〜60度でのΛmaxを求めたものを表1に示す。なお、表1はnsを1.466、niを1(空気)とした。
Figure 2017167363
表1から、異なる波長であっても入射角度を異ならせることで、非常に近いΛmaxとなる場合が存在することがわかる。例えば、波長が550nmで入射角度が10度の場合と波長が630nmで入射角度が25度の場合には、いずれもΛmaxが335nm付近である。また、波長が550nmで入射角度が20度の場合と波長が630nmで入射角度が37度の場合には、いずれもΛmaxが304nm付近である。
すなわち、上記の場合でいえば、微細構造のピッチΛを335nm付近にし、550nmの光を入射角度10度で入射させ、630nmの光を入射角度25度で入射させれば、いずれの波長の光についての高次の回折光が発生せず、光利用効率を低下させることなく、これらの光のスペックルを解消する効果を得ることができる。微細構造のピッチΛを304nm付近にし、550nmの光を入射角度25度で入射させ、630nmの光を入射角度37度で入射させた場合にも、同様の効果が得られる。
ここで、入射角度とは、光入射面に対して垂直な軸に対してなす角度をいう。微細構造領域4に対する光の入射角度が45°以下であれば、微細構造領域4の微細構造が、光に所望の位相差を生じさせるサブ波長構造として機能することがわかっている(特開2010−211856号公報の図6−図9参照。)。
なお、図6では、550nmの光と630nmの光を同じ位置に入射させているが、互いに波長の異なる光と光では干渉せずに直進するため、問題を生じない。なお、550nmの光と630nmの光を微細構造領域4内の別の位置に入射させてもよい。
次に、偏光解消素子の他の実施例について、図7を用いて説明する。
この偏光解消素子2'は、周縁側から順に円環状の微細構造領域4a、4b及び4cが設けられた位相差発生層を備えている。各微細構造領域4a、4b、4cには、光に位相差を生じさせる微細構造が単一の光学軸方向をもって形成されている。これにより、偏光解消素子2'が回転中心2a'を中心に回転すると、各微細構造領域4a、4b、4cの微細構造の光学軸方向が時間的に変化する。
微細構造領域4a、4b、4cが形成されている位相差発生層の直下には、光を反射させる反射層が設けられており、その反射層での反射の前後において光が位相差発生層を2回通過することにより、略1/2波長分の位相差を生ずる。各微細構造領域4a、4b、4cが設けられている部分の断面構造は、図3に示されるものであってもよいし、図4に示されるものであってもよい。
微細構造領域4aには、波長λ1(例えば405nm)の光に略1/4波長分の位相差を生じさせるようにピッチや溝の深さが設定された微細構造が形成され、微細構造領域4bには、波長λ2(例えば550nm)の光に略1/4波長分の位相差を生じさせるようにピッチや溝の深さが設定された微細構造が形成され、微細構造領域4cには、波長λ3(例えば630nm)の光に略1/4波長分の位相差を生じさせるようにピッチや溝の深さが設定された微細構造が形成されている。
このように、1つの偏光解消素子2'に、互いに径の異なる円環状の微細構造領域を複数設け、それらの微細構造領域の微細構造のピッチや溝の深さ等を異ならせることで、1つの偏光解消素子2'により、複数種類の波長の光のスペックルを解消することができる。
なお、以上において説明した実施例では、偏光解消素子の外形が円盤形状であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、回転中心を中心とする円環状の微細構造領域を有するものであれば、いかなる形状のものであってもよい。
2,2' 偏光解消素子
2a,2a' 回転中心
4,4a,4b,4c 微細構造領域
6 凸部
8 溝
10,16 光透過性基板
12 基板
14,18 反射層

Claims (5)

  1. 一方側の面が光を入射させる光入射面となっており、前記光入射面が同一平面内で回転するように回転駆動される偏光解消素子であって、
    前記光入射面に平行な層であって、前記光入射面から入射した光に略1/4波長分の位相差を生じさせる微細構造が単一の光学軸方向をもって前記光入射面の回転中心を中心とする円周上に連続して設けられている微細構造領域を有する位相差発生層と、
    前記光入射面からみて前記位相差発生層の直下に設けられ、前記位相差発生層を通過した光を前記光入射面側へ反射させる反射層と、を備えた偏光解消素子。
  2. 前記微細構造領域が設けられた微細構造形成面を有する光透過性の第1基板と、光を反射させる反射面を有する第2基板と、を備え、前記第1基板の前記微細構造形成面と前記第2基板の前記反射面とが接合されて、前記位相差発生層及び前記反射層が構成されている請求項1に記載の偏光解消素子。
  3. 前記位相差発生層に設けられている前記微細構造領域の微細構造は、互いに異なる複数種類の波長の光がそれぞれ所定の入射角度で前記光入射面に入射したときに、高次の回折光を生じさせないピッチを有する請求項1又は2に記載の偏光解消素子。
  4. 前記位相差発生層は、複数の前記微細構造領域を有し、それらの前記微細構造領域の微細構造のピッチ又は深さが互いに異なっている請求項1から3にいずれか一項に記載の偏光解消素子。
  5. 該偏光解消素子は円盤形状であり、その円形表面の中心が回転中心となっている請求項1から4のいずれか一項に記載の偏光解消素子。
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