JP2005172844A - ワイヤグリッド偏光子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構成によって、広帯域の波長領域において、偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができる光学特性に優れたワイヤグリッド偏光子を提供すること。
【解決手段】 光透過性基板1上に、複数の金属ワイヤ7が当該金属ワイヤ7の長手方向に直交する方向に一定の周期を設けて整列形成されたワイヤグリッド構造体8を有し、当該ワイヤグリッド構造体8に入射した互いに直交する直線偏光のうち特定の直線偏光のみを透過するワイヤグリッド偏光子10において、前記金属ワイヤ7の長手方向に直交する断面形状がテーパ形状とされていること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワイヤグリッド偏光子に係り、特に、光ピックアップ光学系、光ファイバ通信光学系、投影型の液晶プロジェクタ、光受光センサ光学系等において、互いに直交する直線偏光を光の透過または反射によって分離する偏光ビームスプリッタとして用いるのに好適なワイヤグリッド偏光子に関する。
従来から、互いに直交する2つの直線偏光のうち、ある特定の偏光成分の直線偏光のみを透過し、他の偏光成分の直線偏光を吸収または反射する偏光子としては、種々の構成のものが知られている。
その中でも、近年においては、図9に示すように、光透過性基板1上に、複数の金属ワイヤ2が一定の周期Λで整列配置されたワイヤグリッド構造体3を備えたワイヤグリッド偏光子4が、透過型としてのみでなく反射型の偏光子としても用いることができるという優れた特性を発揮する偏光子として着目されている。
すなわち、従来型の偏光子、例えば、基板上に金属の微粒子をドープして延伸した偏光子等は、特定の偏光成分の直線偏光のみを透過し、他の偏光成分の直線偏光については吸収するようになっていたが、ワイヤグリッド偏光子4は、透過する直線偏光以外の偏光成分の直線偏光を反射する特性を有する。
従って、ワイヤグリッド偏光子4を透過した偏光成分の直線偏光のみでなく、反射した偏光成分の直線偏光をも取り出して利用することができるため、損失の少ない偏光子としてピックアップ光学系、光ファイバ通信光学系、液晶プロジェクタ等の幅広い光学分野に利用されることが期待されている。
ところで、偏光子には、その性能を示すパラメータとして、偏光消光比と挿入損失という2つのパラメータがある。
偏光消光比とは、偏光成分の漏れの少なさを示すパラメータであり、透過光および反射光のそれぞれにおいて存在する。
ここで、図9のように、所定の方向(図9における横方向)に一定周期の金属ワイヤ2が整列形成されているとすると、電場振動面が金属ワイヤ2の長手方向に直交するTM偏光については、大部分がワイヤグリッド偏光子1を透過し、電場振動面が金属ワイヤの長手方向に平行なTE偏光については、大半が反射されるのであるが、このときの偏光子4の性能を示す透過と反射の偏光消光比は次式によって表される。
透過消光比=−10・Log(TM偏光の透過率/TE偏光の透過率) (1)
反射消光比=−10・Log(TE偏光の反射率/TM偏光の反射率) (2)
そして、通常は、高い偏光消光比を有する偏光子ほど高性能であるとみなされている。
また、ワイヤグリッド偏光子4の特性を決定するパラメータとしては、金属ワイヤ2の金属の種類、金属ワイヤの形成周期Λ、単位周期Λに対する1本の金属ワイヤの幅寸法wの比であるデューティ比f(換言すると充填率)、金属ワイヤの厚さtである。
金属ワイヤ2の金属の種類としては、金、銀、アルミニウム等の反射率の高い金属を用いることが好ましいとされている。
より高性能のワイヤグリッド偏光子4を実現するためには、ワイヤグリッド構造体3において高次の回折光が生じることを防ぐ必要があり、そのためには、周期Λは、入射光の波長λに対してΛ<λ/2を満足する必要がある。特に、広帯域の波長帯域で高消光比を実現するためには、周期Λはさらに小さい方が好ましく、例えば、Λ<λ/10であることが好ましい。
ここで、ワイヤグリッド偏光子4に入射する光の入射角をθ、屈折角をθ、光透過性基板1の屈折率をn とすると、0次の回折光すなわち直線光のみが存在するには、次式を満足する必要がある。
λ/(nsinθ−sinθ)≧Λ (3)
さらに、垂直入射の場合を考慮し、また、使用する光の最低波長を450nm程度、光透過性基板の屈折率を1.5〜2.2程度とすると、Λは、おおよそ200〜300nm程度の領域にある必要があると推測される。これよりもΛの値が小さくなってもよいことは勿論である。
一般に、光の波長以下の格子周期を有する回折格子の光学特性は、RCWA法(厳密波結合法)に基づく計算によってある程度正確に予測できることが知られており、このRCWA法を実施する手段としては、米国のGrating Solver Development Companyから販売されているG−Solverというソフトウエア等が挙げられる。
前述したワイヤグリッド偏光子4も、格子状に整列された金属ワイヤ2の周期が使用する波長以下とされた光学素子に他ならないので、RCWA法による光学特性の判断が可能である。
そこで、RCWA法を用いることによって計算したTEおよびTM偏光の透過および反射の回折効率の計算結果を、図10、図11に透過・反射率として示す。
なお、図10、図11は、1次元金属ワイヤグリッドの周期Λを200nmとし、また、デューティ比を0.4とし、さらに、金属ワイヤ2の材質を金とし、格子深さすなわち金属ワイヤ2の厚tさをパラメ−タとした場合の計算結果である。
これら図10、図11の透過・反射率から分かるように、入射したTE偏光の光は、ある程度の格子深さ以上でほとんど反射されるが、TM偏光は、格子深さが変化すると、透過率が周期的に変動する事が分かる。
次に、図12は、図10、図11に示した透過・反射率および前述の(1)式、(2)式に基づいて、透過と反射の偏光消光比を計算した図である。
この図12から分かるように、透過光の偏光消光比を上げるためには、単に格子深さを深くすればよいことが分かる。
一方、反射光の偏光消光比を最大にするためには、TM偏光の透過率が最大になる格子深さ、つまり反射率が最大になるような特定の格子深さを選ぶ必要がある。
そこで、TM偏光の透過率が最大になる最初の格子深さを200nmにした場合における0.4〜0.9μm帯域での透過・反射効率の波長依存性を図13に示す。
図13に示すように、透過光および反射光の消光比は、特に、低い波長領域において大きく低下していることが分かる。
このような低波長での消光比の劣化原因は幾つかあるが、1つはアノマリと呼ばれる現象であり、もう一つは薄膜の干渉の効果であることが知られている。
このような劣化を低減するためには、更に格子周期すなわちワイヤグリッドの周期Λを小さくして波長λ/10程度にするのが1つの方法であるが、このようなサイズ精度の加工は、可視光領域の450〜650nmの領域においてさえリソグラフィ加工の分解能の点からかなり難しいのが現状である。
なお、これまでにも、例えば、特許文献1に示すように、ワイヤグリット偏光子のガラス基板に溝を形成することにより、ガラス基板の有効屈折率を低下させて、広帯域での偏光消光比の高消光比化および平坦化を図るワイヤグリッド偏光子が提案されている。
また、低波長でのアノマリの現象を除去し、広帯域における特に反射の高偏光消光比の実現を図る偏光子としては、例えば、特許文献2に示すような誘電体と金属の多層膜からなる多層膜金属ワイヤを備えた偏光子が提案されている。
米国特許第6122103号明細書 特開2002−328234号公報
しかしながら、特許文献1に記載のワイヤグリッド偏光子は、ガラス基板に形成する微細な溝加工に手間がかかってしまうといった問題点を有している。
また、特許文献2に記載の偏光子においても、誘電体、金属の多層膜を真空蒸着等を用いて成膜し、さらに、当該多層膜を数百nmのパターンでワイヤ形状に加工する必要があるため、多層膜の成膜および加工に時間がかかってしまうといった問題点を有している。
さらに、特許文献2に記載の偏光子は、金属と酸化物の交互層のグレーティングへの微細加工の際におけるドライエッチングに最適なガスの種類が金属層と酸化物層とで互いに異なるため、エッチングが困難になるといった問題点も有している。
したがって、簡易な構成によって広帯域の波長領域における偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができるワイヤグリッド偏光子については、未だに有効な提案がなされていないのが実情であった。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、簡易な構成によって、広帯域の波長領域において、偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができる光学特性に優れたワイヤグリッド偏光子を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るワイヤグリッド偏光子の特徴は、光透過性基板上に、複数の金属ワイヤが当該金属ワイヤの長手方向に直交する方向に一定の周期を設けて整列形成されたワイヤグリッド構造体を有し、当該ワイヤグリッド構造体に入射した互いに直交する直線偏光のうち特定の直線偏光のみを透過するワイヤグリッド偏光子において、前記金属ワイヤの長手方向に直交する断面形状がテーパ形状とされている点にある。
そして、この請求項1に係る発明によれば、金属ワイヤの断面形状をテーパ状に形成して金属ワイヤの屈折率に空間的な変調を与えることによって、光透過性基板と空気層との間の屈折率の違いから生じるファブリ・ペロー干渉効果を小さくすることができる。
この結果、光透過性基板への複雑な溝加工や他の薄膜層を要せずとも、TM透過率の波長による変動を小さくして、反射の偏光消光比の低波長領域における劣化を防止することが可能となる。
請求項2に係るワイヤグリッド偏光子の特徴は、請求項1において、前記金属ワイヤの形成周期が200nm以下とされている点にある。
そして、この請求項2に係る発明によれば、さらに、ワイヤグリッド構造体において高次の回折光が生じることをより確実に防ぐことが可能となる。
請求項3に係るワイヤグリッド偏光子の特徴は、請求項1または請求項2において、前記金属ワイヤの材質が、金、銀、アルミニウムまたは銅とされている点にある。
そして、この請求項3に係る発明によれば、さらに、反射率の高い金属を選択することによってより良好な光学特性を発揮することが可能となる。
請求項4に係るワイヤグリッド偏光子の特徴は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記光透過性基板と前記ワイヤグリッド構造体との間に、前記光透過性基板よりも屈折率が低い低屈折率層が形成されている点にある。
そして、この請求項4に係る発明によれば、さらに、広帯域の波長領域において偏光消光比をより高い状態に維持することが可能となる。
本発明の請求項1に係るワイヤグリッド偏光子によれば、広帯域の波長領域において偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができる光学特性に優れたワイヤグリッド偏光子を、簡易な構成によって安価にかつ効率的に実現することができる。
また、請求項2に係るワイヤグリッド偏光子によれば、請求項1に係るワイヤグリッド偏光子の効果に加えて、さらに、光学性能により優れたワイヤグリッド偏光子を実現することができる。
また、請求項3に係るワイヤグリッド偏光子によれば、請求項1または請求項2に係るワイヤグリッド偏光子の効果に加えて、さらに、光学性能にさらに優れたワイヤグリッド偏光子を実現することができる。
請求項4に係るワイヤグリッド偏光子によれば、請求項1乃至請求項3に係るワイヤグリッド偏光子の効果に加えて、偏光消光比の波長依存性の許容度が大きくとられることを前提として、さらに高光消光比の優れたワイヤグリッド偏光子を実現することができる。
以下、本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態について、図1乃至図8を参照して説明する。なお、従来と基本的構成の同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態におけるワイヤグリッド偏光子6は、光透過性基板1上に、長尺な複数の金属ワイヤ7が長手方向に直交する方向に一定の周期を設けて整列形成されたワイヤグリッド構造体8を有している。このワイヤグリッド構造体8は、入射した互いに直交する直線偏光のうち、一方の直線偏光、例えば、TM偏光のみを透過し、他方の偏光、例えばTE偏光を反射するようになっている。
さらに、本実施形態においては、前記金属ワイヤ7の長手方向に直交する断面形状が頂部に向うに従って先細り状となるようなテーパ形状に形成されている。
このように、金属ワイヤ7の断面形状をテーパ状に形成することによって、金属ワイヤ7の屈折率に空間的な変調を与えることができ、これによって、光透過性基板1と空気層との間の屈折率の違いから生じるファブリ・ペロー干渉効果を小さくすることができる。
この結果、特許文献1および特許文献2に示したような光透過性基板への複雑な溝加工や他の薄膜層を要せずとも、TM透過率の波長による変動を小さくして反射の偏光消光比の低波長領域における劣化を防止することが可能となる。
これにより、広帯域の波長領域において、偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができるようになっている。
なお、前記光透過性基板1としては、ガラス、セラミックス、樹脂等の光透過性を有する部材を適宜選択することができる。
また、本実施形態においては、前記金属ワイヤ7の形成周期が200nm以下とされている。
これにより、使用する光の最低波長を450nm程度、光透過性基板1の屈折率を1.5〜2.2程度とした場合における0次の回折光のみが存在するための(3)式の条件を満足することができるため、ワイヤグリッド構造体8において高次の回折光が生じることをより確実に防ぐことが可能となる。
さらに、本実施形態においては、前記金属ワイヤ7の材質が、金、銀、アルミニウムまたは銅とされている。
これにより、金属ワイヤ7の材質として反射率の高い金属を選択することができるため、より良好な光学特性を発揮することが可能となる。
さらにまた、図2のワイヤグリッド偏光子10に示すように、光透過性基板1とワイヤグリッド構造体8との間に、前記光透過性基板1よりも屈折率が低い低屈折率層11を形成してもよい。
そのようにすれば、広帯域の波長領域においてさらに高い偏光消光比を実現することが可能となる。ただし、この場合は、偏光消光比の波長依存性の許容度が大きくとられることが前提となる。
なお、低屈折率層11としては、例えば、SiOやMgF等の誘電体を挙げることができる。また、低屈折率層11の形成には、真空蒸着、プラズマCVD、イオンプレーティング、スパッタリング法などの種々の手法を用いることができる。さらに、低屈折率層11よりも屈折率が高い光透過性基板1としては、例えば、ショット製のSF−6、BAF−51、N−LAF3などのガラス中の不純物成分により屈折率をコントロ−ルされた高屈折率のガラス基板を使用することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
〔実施例1〕
まず、実施例1においては、図1に示した構成のワイヤグリッド偏光子6について、TEおよびTMの2つの互いに直交する偏光の透過・反射率を計算した。計算においては、前述したRCWA法を用い、フ−リエ級数項を24項取って計算した。
また、この計算においては、金属ワイヤ7のテーパ形状を近似的に扱うために、図3のように、断面形状が3段の階段形状を有する3層構造の金属ワイヤ7を仮定した。
そして、この金属ワイヤの1層目のデューティ比を0.4、2層目を0.266、3層目を0.133とし、かつ、各層の膜厚はすべて同じであると仮定した上で、金属ワイヤの総膜厚tすなわち格子深さを0〜1μmまで変化させ、そのときのTE偏光およびTM偏光の透過・反射率を計算した。なお、このときの金属ワイヤ7の種類は金を仮定し、n=n’+ki(i:虚数単位)で表される金属ワイヤ7の屈折率は、065μmにおいてn’=0.033、k=4.710とし、光透過性基板1の屈折率は1.5145とした。
その結果、図4に示すようなTE偏光の透過・反射率および図5に示すようなTM偏光の透過・反射率を得た。
図5に示すように、本実施例のワイヤグリッド偏光子6においては、格子深さ、すなわち金属ワイヤ7の膜厚に対する透過率の周期的なリップルが、図11に示した従来のワイヤグリッド偏光子4よりも低減されていることが分かる。
図6は、図4および図5の偏光透過率に基づいて偏光消光比を計算したものである。この図6に示すように、本実施例におけるワイヤグリッド偏光子6は、格子深さの変化に対して偏光消光比が平坦な特性を示すことが分かる。
図7は、図3に示した金属ワイヤの総膜厚tを540nmとした場合の波長0.4〜0.9μmの帯域における偏光消光比の波長依存性を示したものである。
この図7に示すように、約480nmから900nmの広い波長帯域で比較的平坦で高消光比な特性を示すことが分かる。
〔実施例2〕
次に、実施例2においては、図2に示した構成のワイヤグリッド偏光子10、すなわち、高屈折率を有する光透過性基板1の上に低屈折率層11が形成され、その上に、断面テーパ形状のワイヤグリット構造体8が形成されているワイヤグリッド偏光子10について、実施例1と同様にRCWA法を用いてTE偏光およびTM偏光の透過・反射率を計算した。
より具体的には、ショット社製のSF−6(波長:λ=0.65μmで、屈折率:n=1.797)からなる光透過性基板1の上に、低屈折率層11として20nmのSiO層を膜し、その上に、実施例1と同じテーパ形状をもつワイヤグリット構造体8を形成したと仮定して計算を行った。
その結果、図8に示すような偏光消光比の波長依存性を得た。
この図8より、本実施例のワイヤグリッド偏光子10は、全体的に光消光比の絶対値が向上したことが分かる。
したがって、本実施形態におけるワイヤグリッド偏光子によれば、簡易な構成によって、広帯域における波長領域において偏光消光比を高くかつ平坦な状態に維持することができ、ひいては、ワイヤグリッド偏光子の製造効率を向上し、コストの低廉化を図ることができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態を模式的に示した横断面図 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の図1と異なる他の実施形態を模式的に示した横断面図 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、偏光消光比の計算のために近似化されたワイヤグリッド偏光子の横断面形状を示した図 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、図3のワイヤグリッド偏光子のTE偏光の透過・反射率を示したグラフ 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、図3のワイヤグリッド偏光子のTM偏光の透過・反射率を示したグラフ 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、図4および図5の偏光透過率に基づいて得られた偏光消光比を示したグラフ 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、図3のワイヤグリッド偏光子の偏光消光比の波長依存性を示したグラフ 本発明に係るワイヤグリッド偏光子の実施形態において、図2のワイヤグリッド偏光子の偏光消光比の波長依存性を示したグラフ 従来のワイヤグリッド偏光子の実施形態を模式的に示した横断面図 図9のワイヤグリッド偏光子のTE偏光の透過・反射率を示したグラフ 図9のワイヤグリッド偏光子のTM偏光の透過・反射率を示したグラフ 図10、図11の透過・反射率および(1)式、(2)式に基づいて得られた図9のワイヤグリッド偏光子の偏光消光比を示したグラフ 図9のワイヤグリッド偏光子の偏光消光比の波長依存性を示したグラフ
符号の説明
1 光透過性基板
6,10 ワイヤグリッド偏光子
7 金属ワイヤ
8 ワイヤグリッド構造体
11 低屈折率層

Claims (4)

  1. 光透過性基板上に、複数の金属ワイヤが当該金属ワイヤの長手方向に直交する方向に一定の周期を設けて整列形成されたワイヤグリッド構造体を有し、当該ワイヤグリッド構造体に入射した互いに直交する直線偏光のうち特定の直線偏光のみを透過するワイヤグリッド偏光子において、
    前記金属ワイヤの長手方向に直交する断面形状がテーパ形状とされていることを特徴とするワイヤグリッド偏光子。
  2. 前記金属ワイヤの形成周期が200nm以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
  3. 前記金属ワイヤの材質が、金、銀、アルミニウムまたは銅とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤグリッド偏光子。
  4. 前記光透過性基板と前記ワイヤグリッド構造体との間に、前記光透過性基板よりも屈折率が低い低屈折率層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤグリッド偏光子。
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