JP2017166729A - 熱貯蔵システム - Google Patents

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Abstract

【課題】固液相変化材を蓄熱材として用いる熱貯蔵システムにおいて、伝熱面積を確保するとともに、固液相変化材の過冷却を抑制する。
【解決手段】エネルギの変換と同時に熱を放出するエネルギ変換部10と、エネルギ変換部から放出された熱を貯蔵可能な蓄熱材24を備えた蓄熱部20とを備え、蓄熱材24は、固体状態から液体状態に相変化することで熱を貯蔵することが可能であり、液体状態から固体状態に相変化することで貯蔵していた熱を放出可能に構成されている。蓄熱部は、内部に蓄熱材24を複数個保持可能であり、かつ、内部に熱媒体が流通可能な容器21を備える。蓄熱材24は、無機水和物と、無機水和物の液体状態から固体状態への相変化を促進する過冷却抑制剤と、無機水和物および過冷却抑制剤を内包するとともに、外表面が熱媒体と接触可能な殻部材24bとを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱を貯蔵するとともに、貯蔵した熱を放出する熱貯蔵システムに関する。
コージェネレーション等のエネルギ変換系においては、熱が余るとき(例えば定常時)や熱が要るとき(例えば始動時)のそれぞれの場面に対し、時空間的ギャップが発生する場合が多い。そのため、例えば、定常時にエネルギ変換部から放出される熱の一部を蓄えておき、始動時など上記のギャップが生じた場合にその蓄えから放熱する技術が知られている。
例えば、蓄熱材として固液相変化材を用いた蓄熱装置が特許文献1で提案されている。蓄熱材は凝固および融解での相変化を利用している。具体的には、蓄熱材をケースに封入し、熱交換流体と蓄熱材とをケースを介して熱交換している。ケースは、蓄熱時に蓄熱材が固相から液相に相変化するに際し、その液体が流出するのを規制する役割を果たす。
特開2011−068190号公報
しかしながら、上記従来技術では、ケースと熱交換流体との間で、接触面積(すなわち、伝熱面積)を充分に確保することが難しい。この結果、蓄熱材のポテンシャルを充分に活かすことができないという問題があった。
また、省スペースのために装置の小型化が要求されており、熱貯蔵システムにおける蓄熱量(すなわち、蓄熱密度)の向上が求められている。蓄熱密度を向上させるためには、例えば無機水和物塩の固液相変化を利用することが考えられる。無機水和物塩の固液相変化では、1つの無機イオンに対して複数の水分子が相互作用し、融解熱および凝固熱が大きくなるため、蓄熱密度の向上が期待される、
しかしながら、液体状態の無機水和物は、凝固する際に過冷却が生じやすい。この過冷却状態は、種々要因で大きく変化するため、予測が大変困難である。このため、無機水和物は、凝固温度が不安定であり、所望の温度で設計通りの熱を放出させることは、困難である。
本発明は上記点に鑑み、無機水和物を蓄熱材として用いる熱貯蔵システムにおいて、伝熱面積を確保するとともに、無機水和物を蓄熱材として安定して使用可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、エネルギ源を他の形態のエネルギに変換し、エネルギの変換と同時に熱媒体を介して熱を放出するエネルギ変換部(10)と、エネルギ変換部から放出された熱を熱媒体を介して貯蔵可能な蓄熱材(24)を備えた蓄熱部(20)と、を備え、蓄熱材は、蓄熱モードにおいて、少なくとも一部が固体状態から液体状態に相変化することで、熱を貯蔵することが可能であり、放熱モードにおいて、少なくとも一部が液体状態から固体状態に相変化することで、貯蔵していた熱を放出可能に構成されており、蓄熱部は、内部に蓄熱材を複数個保持可能であり、かつ、内部に熱媒体が流通可能な容器(21)を備え、蓄熱材は、固体状態および液体状態に相変化可能な無機水和物と、無機水和物の液体状態から固体状態への相変化を促進するとともに、少なくとも無機水和物の相変化時に固体状態を呈する過冷却抑制剤と、少なくとも無機水和物および過冷却抑制剤を内包するとともに、外表面が熱媒体と接触可能な殻部材(24b)と、を含んでいることを特徴としている。
このように、複数個の蓄熱材を収容した容器に熱媒体が流入できるようにすることで、蓄熱材と熱媒体との接触面積を増大させることができ、熱交換性能を向上させることができる。
また、蓄熱材に過冷却抑制剤を含めることで、無機水和物の過冷却を効果的に抑制することができ、無機水和物の凝固点を安定させることができる。これにより、無機水和物を所望の温度で設計通りの熱を放出させることができ、安定的に用いることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態に係る熱貯蔵システムの構成を示した図である。 蓄熱部の構成を示す概念図である。 蓄熱材の殻部材の一部を仮想的に除去した状態を示す斜視図である。 無機水和物の融点を示す図である。 無機水和物の蓄熱密度を示す図である。 過冷却抑制剤の含有量を変化させた場合の蓄熱材の凝固点の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。本実施形態に係る熱貯蔵システムは、熱を貯めてその熱を利用するコージェネレーションシステムに適用される。
図1(a)及び図1(b)に示すように、熱貯蔵システムは、エネルギ変換部10及び蓄熱部20を備えて構成されている。エネルギ変換部10は、エネルギ源を他の形態のエネルギに変換し、エネルギの変換と同時に熱媒体を介して熱を放出するものである。
例えば、車両の場合、エネルギ変換部10は車両エンジン(すなわち内燃機関)や燃料電池等である。エネルギ源は燃料であり、他の形態のエネルギは駆動力や電力等である。熱媒体は、エンジン冷却水や排気ガス等である。本実施形態では、熱媒体をエンジン冷却水としている。エンジン冷却水としては、エチレングリコール水溶液が用いられている。エンジン冷却水の温度は、90℃程度となっている。
図2に示すように、蓄熱部20は、ケース21を備えている。本実施形態のケース21は、二重タンクによる真空断熱構造を有している。真空構造に限らず、ケース21の外周を断熱材で覆うことによって断熱構造にしてもよい。ケース21には、熱媒体をケース21の内部に流入させる流入部22と、ケース21内部の熱媒体を流出させる流出部23が設けられている。
ケース21の内部には、複数個の蓄熱材24が収納されている。本実施形態では、粒状に形成された多数の蓄熱材24がケース21に収納されている。蓄熱材24がケース21から流出しないように、ケース21の内部に蓄熱材24を保持可能となっている。ケース21の内部に、熱媒体が流通可能となっている。
蓄熱材24は、熱媒体と相互に熱交換可能となっている。蓄熱部20は、蓄熱モードにおいて熱媒体から蓄熱材24に熱を貯蔵し、蓄熱モードとは異なる放熱モードにおいて蓄熱材24に貯蔵した熱を加熱対象に放出するようになっている。例えば、エンジン作動時はエンジンの熱を蓄熱部20で蓄熱する蓄熱モードとし、エンジン始動時は蓄熱部20に蓄熱した熱を用いてエンジンやトランスミッション等を暖機する放熱モードすることができる。
ケース21の内部において、熱媒体は多数の蓄熱材24の間を流通可能となっている。蓄熱材24の径が小さいほど、蓄熱材24と熱媒体との接触面積を増大させることができ、熱交換性能を向上させることができる。一方、蓄熱材24の径が小さいほど、ケース21の内部を熱媒体が流通する際の抵抗が大きくなる。熱媒体が流通する際の抵抗は、熱媒体の粘度が大きいほど顕著になる。以上のことを考慮して、本実施形態では、熱媒体としてエチレングリコール水溶液を用いる場合に、蓄熱材24の径を3〜7mmの範囲内としている。
図3に示すように、蓄熱材24は、内包物24aと、内包物24aを収容するカプセル状の殻部材24bとを備えている。図3は、殻部材24bの一部を除去し、内包物24aを視認可能とした状態を示している。内包物24aには、無機水和物と過冷却抑制剤が含まれている。
無機水和物は、固体状態と液体状態に相変化が可能な材料である。無機水和物は、固体状態から液体状態への相変化(すなわち融解)によって熱を貯蔵し、液体状態から固体状態への相変化(すなわち凝固)によって放熱する蓄熱機能を備えている。
本実施形態の無機水和物は、少なくとも、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンのうち何れかの陽イオンと、水酸化物イオン、酢酸イオン、および塩化物イオンのうち何れかの陰イオンとを含んでいる。
無機水和物を構成する陽イオンおよび陰イオンの組み合わせは、無機水和物が固体状態から液体状態となる際の相転移温度(すなわち融点)が、蓄熱部20に流入する熱媒体の温度以下となるよう選定される。これにより、蓄熱部20に流入する熱媒体によって蓄熱材24に含まれる無機水和物が固体状態から液体状態に相転移可能となっている。本実施形態では、無機水和物として、酢酸ナトリウム三水和物(CH3COONa・3H2O)および水酸化バリウム八水和物(BaOH・8H2O)の少なくともいずれかを用いている。
本実施形態で熱媒体として用いられるエンジン冷却水の温度は90℃程度である。このため、熱媒体との熱交換で無機水和物を充分に融解させるためには、無機水和物の融点は80℃以下であることが望ましい。無機水和物の融点は、固体状態から液体状態に相変化し、蓄熱を行う温度である。
図4は、本実施形態の無機水和物の融点と、比較例としてパラフィンの融点を示している。図4に示すように、酢酸ナトリウム三水和物の融点は58.8℃であり、水酸化バリウム八水和物の融点は78.9℃である。つまり、酢酸ナトリウム三水和物および水酸化バリウム八水和物は、要求される融点を満たしている。
図5は、本実施形態の無機水和物の蓄熱密度(すなわち単位体積当たりの蓄熱量)と、比較例としてパラフィンの蓄熱密度を示している。各材料の蓄熱密度は、各材料の融点での吸熱量を示差熱計で測定することによって求めた。
図5に示すように、酢酸ナトリウム三水和物の蓄熱密度は452kJ/Lであり、水酸化バリウム八水和物の蓄熱密度は556kJ/Lであり、パラフィンの蓄熱密度は200kJ/L程度である。つまり、酢酸ナトリウム三水和物および水酸化バリウム八水和物は、パラフィンよりも大きな蓄熱密度を有している。特に水酸化バリウム八水和物は、大きな蓄熱密度を有している。
過冷却抑制剤は、無機水和物の液体状態から固体状態への相変化を促進し、無機水和物の過冷却を抑制する材料である。過冷却抑制剤は、少なくとも無機水和物の液体状態から固体状態への相変化時には、固体状態となっている。
過冷却抑制剤としては、無機塩および有機酸塩の少なくともいずれかを用いることができる。無機塩としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸銀、硫酸銀、塩化銀およびヨウ化銀のうち、少なくとも1種を用いることができる。有機酸塩としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウムおよびパルミチン酸カルシウムのうち、少なくとも1種を用いることができる。
過冷却抑制剤は、液体状態の無機水和物が結晶化する際の核となる材料である。無機水和物が結晶成長する際の核となるためには、無機水和物と結晶構造が類似しており、かつ、無機水和物の融点以上の温度で固体である材料であることが望ましい。
本実施形態の過冷却抑制剤は、水酸化バリウム八水和物と結晶構造が類似しており、かつ、80℃以上で固体である材料としている。具体的には、過冷却抑制剤として、炭酸カルシウム(CaCO3)を用いている。
図6は、水酸化バリウム八水和物のみを用いた場合、水酸化バリウム八水和物に炭酸カルシウム0.1%を加えた場合、水酸化バリウム八水和物に炭酸カルシウム1.0%を加えた場合において、それぞれ融点と凝固点を測定した結果を示している。
図6に示すように、水酸化バリウム八水和物のみを用いた場合は、融点は76℃で凝固点は36℃であり、融点と凝固点との差は40℃である。水酸化バリウム八水和物に炭酸カルシウム0.1%を加えた場合は、融点は79℃で凝固点は57℃であり、融点と凝固点との差は22℃である。水酸化バリウム八水和物に炭酸カルシウム1.0%を加えた場合は、融点は79℃で凝固点は68℃であり、融点と凝固点との差は11℃である。
このように、無機水和物に過冷却抑制剤を加えることで、無機水和物の過冷却を抑制でき、凝固点を上昇させることができる。炭酸カルシウムを0.1%加えた場合と1.0%を加えた場合を比較すると、炭酸カルシウム濃度が10倍で凝固点が約10℃上昇している。
無機水和物の過冷却抑制効果を得るために、過冷却抑制剤は無機水和物および過冷却抑制剤の合計量の0.1%以上とすることが望ましい。また、殻部材24bの内包物24aとして、蓄熱機能を備える無機水和物の割合をできるだけ大きくすることが望ましい。このため、過冷却抑制剤は、無機水和物および過冷却抑制剤の合計量の1%以下とすることが望ましい。
殻部材24bは、無機水和物および過冷却抑制剤を内包する容器である。殻部材24bの外表面には、ケース21の内部を流通する熱媒体が接触可能となっている。
本実施形態では、殻部材24bの外表面によって算出される体積に対して、内包物24a(すなわち無機水和物および過冷却抑制剤)の体積が70%以上となるようにしている。つまり、内包物24aの体積が、殻部材24bおよび内包物24aを合計した体積の70%以上となるようにしている。本実施形態では、殻部材24bの外表面によって算出される体積に対して、内包物24aの体積が90%となるようにしている。
これにより、蓄熱材24において、殻部材24bが占める体積割合が小さくなる。つまり、殻部材24bの壁面が薄くなるので、熱媒体と殻部材24bの内包物24a(無機水和物)との間の伝熱性を向上させることができる。また、蓄熱材24において、殻部材24bの内包物24aが占める体積割合が大きくなることから、蓄熱材24による蓄熱量を大きくすることができる。
殻部材24bは、例えば金属材料や樹脂材料によって構成することができる。金属材料は熱伝導率の点で優れており、樹脂材料は耐食性の点で優れている。また、無機水和物を構成する無機塩によって殻部材24bが腐食するおそれがあることから、殻部材24bにおける少なくとも無機水和物に接触する内壁面に耐食処理を施すことが望ましい。特に、殻部材24bを金属材料から構成する場合には、耐食処理を施すことが有効である。耐食処理は、例えば化成処理やメッキ処理によって行うことができる。
以上説明した本実施形態によれば、蓄熱部20の蓄熱材24を粒状に構成し、多数の蓄熱材24を収容したケース21に熱媒体が流入できるようにしている。これにより、蓄熱材24と熱媒体との接触面積を増大させることができ、熱交換性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、蓄熱材24に無機水和物と過冷却抑制剤とを含んでいる。このように、過冷却抑制剤を用いることで、無機水和物の過冷却を効果的に抑制することができ、無機水和物の凝固点を安定させることができる。これにより、無機水和物を所望の温度で設計通りの熱を放出させることができ、蓄熱材として安定して用いることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
例えば、熱貯蔵システムの用途は特に限定されず、車両や温水器等に適用される場合に限られない。また、蓄熱材24の形状は上記以外の他の形状を採用しても構わない。
また、熱媒体から蓄熱材24に熱を貯蔵する蓄熱モードにおいて、蓄熱材24に含まれる無機水和物の少なくとも一部が固体状態から液体状態に相変化すればよい。同様に、蓄熱材24に貯蔵した熱を放出する放熱モードにおいて、蓄熱材24に含まれる無機水和物の少なくとも一部が液体状態から固体状態に相変化すればよい。
10 エネルギ変換部
20 蓄熱部
21 ケース
24 蓄熱材
24a 内包物(無機水和物、過冷却抑制剤)
24b 殻部材

Claims (11)

  1. エネルギ源を他の形態のエネルギに変換し、前記エネルギの変換と同時に熱媒体を介して熱を放出するエネルギ変換部(10)と、
    前記エネルギ変換部から放出された熱を熱媒体を介して貯蔵可能な蓄熱材(24)を備えた蓄熱部(20)と、を備え、
    前記蓄熱材は、蓄熱モードにおいて、少なくとも一部が固体状態から液体状態に相変化することで、熱を貯蔵することが可能であり、放熱モードにおいて、少なくとも一部が液体状態から固体状態に相変化することで、前記貯蔵していた熱を放出可能に構成されており、
    前記蓄熱部は、内部に前記蓄熱材を複数個保持可能であり、かつ、内部に前記熱媒体が流通可能な容器(21)を備え、
    前記蓄熱材は、
    固体状態および液体状態に相変化可能な無機水和物と、
    前記無機水和物の液体状態から固体状態への相変化を促進するとともに、少なくとも前記無機水和物の相変化時に固体状態を呈する過冷却抑制剤と、
    少なくとも前記無機水和物および前記過冷却抑制剤を内包するとともに、外表面が前記熱媒体と接触可能な殻部材(24b)と、を含んでいる熱貯蔵システム。
  2. 前記無機水和物は、少なくとも、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンのうち何れかの陽イオンと、水酸化物イオン、酢酸イオン、および塩化物イオンのうち何れかの陰イオンとを含んでいる請求項1に記載の熱貯蔵システム。
  3. 前記エネルギ変換部からの熱の放出によって前記熱媒体は所定温度となり、
    前記無機水和物に含まれる前記陽イオンと前記陰イオンの組み合わせは、前記無機水和物が固体状態から液体状態となる際の相転移温度が前記所定温度以下となるように選定される請求項2に記載の熱貯蔵システム。
  4. 前記無機水和物は、酢酸ナトリウムおよび水酸化バリウムの少なくとも一方である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
  5. 前記過冷却抑制剤は、無機塩および有機塩の少なくとも一方を含んでいる請求項1ないいし4のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
  6. 前記過冷却抑制剤は、前記無機塩として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸銀、硫酸銀、塩化銀およびヨウ化銀のうち、少なくとも1種が選定される請求項5に記載の熱貯蔵システム。
  7. 前記過冷却抑制剤は、前記有機酸塩として、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウムおよびパルミチン酸カルシウムのうち、少なくとも1種が選定される請求項5または6に記載の熱貯蔵システム。
  8. 前記蓄熱材において、前記無機水和物および前記過冷却抑制剤の合計に対する前記過冷却抑制剤の量が1%以下である請求項1ないし7のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
  9. 前記蓄熱材において、前記殻部材の外表面に基づく体積に対し、前記無機水和物および前記過冷却抑制剤を合計した体積が70%以上である請求項1ないし8のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
  10. 前記殻部材の外径が3〜7mmの範囲内である請求項1ないし9のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
  11. 前記殻部材において、少なくとも前記無機水和物と接触する部位に耐食処理が施されている請求項1ないし10のいずれか1つに記載の熱貯蔵システム。
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