JP2017166190A - 地表面温調装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2では、サッカーグラウンドやゴルフ場等の植栽地に複数の温調管を埋設することで温調している。これら温調管の端部がヘッダー管によって連ねられている。
本発明は、かかる事情に鑑み、陸上競技場において温調媒体の圧送動力を小さくでき、メンテナンス等も容易な地表面温調装置を提供することにある。
前記走路の地表面下に埋設された複数の温調管と、
前記温調管に接続され、前記温調媒体を前記温調管に分配し又は前記温調管から回収するヘッダー管と、を備え、
前記複数の温調管が、互いに前記走路の周方向に並べられ、かつ各温調管が、当該温調管が配置された箇所における前記走路の延び方向と交差していることを特徴とする。
そうすることで、曲走路を隅々まで広く温調できる。
そうすることで、曲走路の外周り側のレーンにおける曲走路温調管どうし間の間隔と、曲走路の内周り側のレーンにおける曲走路温調管どうし間の間隔とに差ができないようにすることができる。
これによって、フィールドの地中にヘッダー管の収容スペースを確保でき、ヘッダー管のための埋設溝を別途掘削する必要がない。また、ヘッダー管と温調管との接続部を容易に点検することができる。走路の地表面下に走路を横切るようにヘッダー管を配管する必要が無く、走路内にヘッダー管配置による温調不能領域が生じるのをなるべく回避できる。
前記走路の内側のインフィールドの排水管にヘッダー管を収容してもよく、前記走路の外側のアウトフィールドの排水管にヘッダー管を収容してもよい。
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明形態は、陸上競技場9に適用される。陸上競技場9の走路91(トラック)は、一対の直走路94,94と、一対の曲走路95,95を有し、長円環状になっている。かつ、走路91は、複数(例えば7〜9)のレーン97に区画されている。走路91のスタート部分(図1において左下側部)においては、直走路94が延長されることで、直走路94と曲走路95との重なり部96が形成されている。
本発明形態においては、排水管80の上側部が開閉可能であることが好ましい。すなわち、排水管80が、管本体部81と、その上側の蓋82とに分割され、管本体部81の上側の開放部80eが蓋部82によって開閉可能に閉塞されていることが好ましい。
排水管80は、断面円形状に限られず、断面四角形状になっていてもよい。
温調媒体Aとしては水が用いられている。なお、温調媒体Aは、水に限られず、ブライン等を用いてもよい。
なお、供給ヘッダー管10Aの下流端及び排出ヘッダー管10B,10Dの上流端は、それぞれ閉塞されている。
温調源は、チラー2に限られず、地中熱(冷熱又は温熱)を利用してもよく、陸上競技場9に付設された貯水槽を利用して熱交換するようにしてもよい。
図1に示すように、複数の温調管20,20…が、互いに走路91の延び方向に並べられている。各温調管20は、当該温調管20が配置された箇所における走路91の延び方向と交差している。かつ、温調管20のうち、走路重なり部96を通る温調管20B以外の温調管20A,20Cは、折り返しを有する往復路となっている。
既設競技場の場合は、図2の二点鎖線にて示すように、排水管80より上側の部分92bを開削し、排水管80の上面を露出させる。さらに、排水管80の上側部を切除して、開放部80eを形成する。次に、ヘッダー管10を排水管80に収容する。また、開放部80eに合う蓋部82を用意し、その挿通穴83に温調管20を通し、温調管20の端部をヘッダー管10の接続ポート10pに接続する。さらに、開放部80eに蓋部82を被せる。その後、開削部92bを埋め戻す。
更に、走路91の地表面下にはヘッダー管10を配管する必要が無い。接続管11,12の所要本数も少ない。したがって、ヘッダー管10又は接続管11,12が原因で走路91内に温調不可能な領域が生じるのをなるべく回避できる。
排水管80の内部をヘッダー管10の配置スペースとすることによって、ヘッダー管10のための埋設溝を別途掘削する必要がない。また、ヘッダー管10と温調管20との接続部すなわち接続ポート10pにおいては、温調媒体Aの漏れが起きやすいところ、接続ポート10pを排水管80内に配置することで、漏れ点検を容易に行うことができる。たとえ、接続ポート10pから温調媒体Aの漏れが起きたとしても、漏れた温調媒体Aは排水管80内に直接的に流入して排出される。したがって、陸上競技場9のグラウンドの地中に温調媒体Aが含浸されるのを防止できる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態では、温調管20のうち曲走路95における複数の温調管20Cどうしが互いに平行に配置されている。温調管20Cの往復管部21C,23Cの延び方向は、直走路9494の延び方向と平行になっている。
第2実施形態によれば、曲走路95の外周り側のレーン97における曲走路温調管20Cどうし間の間隔と、曲走路95の内周り側のレーン97における曲走路温調管20Cどうし間の間隔とに差ができないようにすることができる。
図6は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態では、走路重なり部96における複数の温調管20Bが、対向流を構成している。排出接続管12から供給ヘッダー管10Cが分岐されている。排水管86に供給ヘッダー管10Cと排出ヘッダー管10Dとが並んで収容されている。
複数の重なり部温調管20B,20B…のうち残りの温調管20Bbの上流端はアウトフィールド93の供給ヘッダー管10Cに接続され、下流端はインフィールド92の排出ヘッダー管10Bに接続されている。
第3実施形態によれば、走路重なり部96を、より均一に温調できる。
例えば、走路重なり部96の温調管20Bについても往復型にしてもよい。走路91のすべての温調管20を往復型にしてもよい。
逆に、走路91のすべての温調管20を片道型にしてもよい。
ヘッダー管10を、排水管80には収容せずに、陸上競技場9のグラウンドの地中に埋設してもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第3実施形態(図6)では、曲走路温調管20C,20C…が、第1実施形態(図1)と同様に互いに放射状に配置されているが、第2実施形態(図5)と同様に互いに平行に配置されていてもよい。
温調媒体Aとして熱媒体を用いてもよい。地表面温調装置1を冷却装置としてだけでなく、加温装置や融雪装置として利用してもよい。
1 地表面温調装置
10 ヘッダー管
20 温調管
20A 直走路温調管
20C 曲走路温調管
20B 走路重なり部温調管
22A 折返し管部
22C 折返し管部
9 陸上競技場
91 走路
92 インフィールド(フィールド)
93 アウトフィールド(フィールド)
94 直走路
95 曲走路
96 走路重なり部
80 排水管
Claims (6)
- 陸上競技場の長円環状の走路の地表面を温調媒体によって温調する地表面温調装置であって、
前記走路の地表面下に埋設された複数の温調管と、
前記温調管に接続され、前記温調媒体を前記温調管に分配し又は前記温調管から回収するヘッダー管と、を備え、
前記複数の温調管が、互いに前記走路の周方向に並べられ、かつ各温調管が、当該温調管が配置された箇所における前記走路の延び方向と交差していることを特徴とする地表面温調装置。 - 前記走路の曲走路における温調管どうしが、前記曲走路の内周り側から外周り側へ互いに放射状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の地表面温調装置。
- 前記走路の曲走路における温調管どうしが互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の地表面温調装置。
- 前記ヘッダー管が、前記陸上競技場のフィールドに設けられた排水管に収容されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の地表面温調装置。
- 前記走路の直走路と曲走路との重なり部を通る温調管が、折り返しの無い片道路であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の地表面温調装置。
- 前記直走路及び前記曲走路における重なり部以外の箇所に配置された温調管が、折り返しの有る往復路であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の地表面温調装置。
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