JP2017166190A - 地表面温調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】陸上競技場において、温調媒体の圧送動力を小さくでき、メンテナンス等も容易な地表面温調装置を提供する。【解決手段】陸上競技場9の走路91の地表面下に複数の温調管20を埋設してヘッダー管10に接続する。これら温調管20を互いに走路91の周方向に並べ、かつ各温調管20を、当該温調管が配置された箇所における走路91の延び方向と交差させる。【選択図】図1

Description

本発明は、陸上競技場の走路(トラック)の地表面を温調する地表面温調装置に関し、特に、走路の地表面下に温調媒体を流通させて温調する地表面温調装置に関する。
屋外の陸上競技場は、夏季には地表温度が60℃以上になることがあり、クラウチングスタートで手をついた際の熱感や熱中症の危険等、アスリートへの影響が指摘されている。従来の一般的な対策としては、地表に反射塗料を被膜したり散水したりしているが、反射塗料だけでは冷却効果が小さく、散水すると滑り易くなり競技に影響が生じる。
特許文献1では、道路等に温調管を埋設している。夏季には、冷却媒体を温調管に流通させることによって冷却し、冬季には、熱媒体を温調管に流通させることによって加温や融雪を行なっている。
特許文献2では、サッカーグラウンドやゴルフ場等の植栽地に複数の温調管を埋設することで温調している。これら温調管の端部がヘッダー管によって連ねられている。
特開平1−299903号公報 特開2003−61489号公報
陸上競技場における夏季の高温化対策として、上掲特許文献1,2等のような温調管で陸上競技場の走路の地表面を冷却(温調)することが考えられる。その場合、温調管を走路と平行に配管することが考えられるが、そうすると、温調管の配管距離が長くなり、温調媒体の圧送に大きな動力が必要となる。また、個々の温調管の配管領域が広いから、万が一、何らかの不具合が生じたとき、施工し直すのは手間がかかる。
本発明は、かかる事情に鑑み、陸上競技場において温調媒体の圧送動力を小さくでき、メンテナンス等も容易な地表面温調装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明は、陸上競技場の長円環状の走路の地表面を温調媒体によって温調する地表面温調装置であって、
前記走路の地表面下に埋設された複数の温調管と、
前記温調管に接続され、前記温調媒体を前記温調管に分配し又は前記温調管から回収するヘッダー管と、を備え、
前記複数の温調管が、互いに前記走路の周方向に並べられ、かつ各温調管が、当該温調管が配置された箇所における前記走路の延び方向と交差していることを特徴とする。
この地表面温調装置によれば、個々の温調管の長さを短くできる。したがって、温調管における圧損を抑制でき、温調媒体の圧送のための所要動力を小さくできる。万が一、何らかの不具合が生じたときの手直しも容易である。
前記走路の曲走路における温調管どうしが、前記曲走路の内周り側から外周り側へ互いに放射状に配置されていてもよい。
そうすることで、曲走路を隅々まで広く温調できる。
前記走路の曲走路における温調管どうしが互いに平行に配置されていてもよい。
そうすることで、曲走路の外周り側のレーンにおける曲走路温調管どうし間の間隔と、曲走路の内周り側のレーンにおける曲走路温調管どうし間の間隔とに差ができないようにすることができる。
前記ヘッダー管が、前記陸上競技場のフィールドに設けられた排水管に収容されていることが好ましい。
これによって、フィールドの地中にヘッダー管の収容スペースを確保でき、ヘッダー管のための埋設溝を別途掘削する必要がない。また、ヘッダー管と温調管との接続部を容易に点検することができる。走路の地表面下に走路を横切るようにヘッダー管を配管する必要が無く、走路内にヘッダー管配置による温調不能領域が生じるのをなるべく回避できる。
前記走路の内側のインフィールドの排水管にヘッダー管を収容してもよく、前記走路の外側のアウトフィールドの排水管にヘッダー管を収容してもよい。
前記走路の直走路と曲走路との重なり部を通る温調管が、折り返しの無い片道路であることが好ましい。これによって、重なり部の温調管の長さが過大になるのを防止でき、重なり部での温調媒体の圧力損失を抑制できる。かつ、走路におけるスタート地点辺りを十分に温調できる。
前記直走路及び前記曲走路における重なり部以外の箇所に配置された温調管が、折り返しの有る往復路であることが好ましい。これによって、温調管の上流側のヘッダー管と温調管の下流側のヘッダー管とを前記走路の内側(又は外側)に並べて配管できる。
本発明によれば、個々の温調管の長さを短くでき、圧損を抑制できる。したがって、温調媒体の圧送のための動力を小さくできる。メンテナンスも容易になる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る地表面温調装置が設備された陸上競技場を模式的に示す平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿う、前記陸上競技場の排水管の断面図である。 図3は、図1の円部IIIにおける前記地表面温調装置の具体的構造の一例を示す平面図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿う、前記陸上競技場の走路の地中構造の断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る地表面温調装置が設備された陸上競技場を模式的に示す平面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係る地表面温調装置が設備された陸上競技場の一部分を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明形態は、陸上競技場9に適用される。陸上競技場9の走路91(トラック)は、一対の直走路94,94と、一対の曲走路95,95を有し、長円環状になっている。かつ、走路91は、複数(例えば7〜9)のレーン97に区画されている。走路91のスタート部分(図1において左下側部)においては、直走路94が延長されることで、直走路94と曲走路95との重なり部96が形成されている。
図4に示すように、走路91の地表面下の地中は、下側から砕石層91d、下地層91c、充填層91b、表層91aの順に積層された積層構造になっている。下地層91cは、例えばアスファルトコンクリートからなり、かつ相対的に大粒径の下側層部91fと、相対的に小粒径の上側層部91eとを含む。充填層91bは、例えばゴムチップ及びウレタン樹脂にて構成されている。表層91aは、例えばウレタン樹脂にて構成されている。
図2に示すように、陸上競技場9における走路91の内側のインフィールド92の地中には、排水管80が埋設されている。排水管80は、例えば断面円形の土管、コンクリート管、ないしは樹脂管等にて構成されている。図1に示すよう、排水管80は、走路91とフィールド92との境界に沿って延びている。図示は省略するが、フィールド92の地表面には細い排水溝が形成され、かつ排水溝の延び方向の複数箇所には集水桝が掘設されている。雨水は、排水溝を通って集水桝に集められ、そこから排水管80へ流れる。
本発明形態においては、排水管80の上側部が開閉可能であることが好ましい。すなわち、排水管80が、管本体部81と、その上側の蓋82とに分割され、管本体部81の上側の開放部80eが蓋部82によって開閉可能に閉塞されていることが好ましい。
排水管80は、断面円形状に限られず、断面四角形状になっていてもよい。
図1に示すように、走路91の外側のアウトフィールド92の地面下には、排水管86が埋設されている。排水管86は、前記排水管80と同様の構造になっている。排水管86は、走路重なり部96等に沿って延びている。
図1に示すように、陸上競技場9には、地表面温調装置1が設備されている。地表面温調装置1は、ヘッダー管10と、温調管20を備えている。これらヘッダー管10及び温調管20が、温調媒体Aの通路となり、走路91を温調する。
温調媒体Aとしては水が用いられている。なお、温調媒体Aは、水に限られず、ブライン等を用いてもよい。
図1に示すように、インフィールド92の地表面下には、2つのヘッダー管10,10が設けられている。アウトフィールド93の地表面下には、1つのヘッダー管10が設けられている。以下、これらヘッダー管10,10,10を互いに区別する際は、インフィールド92の2つのヘッダー管10,10のうち一方を供給ヘッダー管10Aと称し、他方を排出ヘッダー管10Bと称し、アウトフィールド93のヘッダー管10を排出ヘッダー管10Dと称す。
図1に示すように、供給ヘッダー管10A及び排出ヘッダー管10Bは、走路91の内周縁に沿って互いに並行に配管されている。これらヘッダー管10A,10Bは、それぞれ走路91のほぼ全周にわたって連続する環状になっているが、走路91の延び方向(周方向)に沿って複数に分割されていてもよい。好ましくは、図2に示すように、ヘッダー管10A,10Bは、排水管80の内部に設けられている。1つの排水管80内に2つのヘッダー管10A,10Bが並んで収容されている。
図1に示すように、排出ヘッダー管10Dは、走路重なり部96の外側(図1において下側)の縁に沿って配管されている。好ましくは、排出ヘッダー管10Dは、排水管86に収容されている。
供給ヘッダー管10Aの上流端は、供給接続管11を介してチラー2(温調源)の送出ポート2aに接続されている。排出ヘッダー管10B,10Dの下流端は、排出接続管12を介してチラー2の還流ポート2bに接続されている。
なお、供給ヘッダー管10Aの下流端及び排出ヘッダー管10B,10Dの上流端は、それぞれ閉塞されている。
チラー2の設置場所は任意に設定でき、例えば陸上競技場9のスタンド(観客席)の隅部等であってもよい。
温調源は、チラー2に限られず、地中熱(冷熱又は温熱)を利用してもよく、陸上競技場9に付設された貯水槽を利用して熱交換するようにしてもよい。
図1に示すように、陸上競技場9の走路91に複数の温調管20,20…が配置されている。温調管20は、例えばポリエチレン等の樹脂にて構成されている。各温調管20の流路断面積は、ヘッダー管10の流路断面積よりも十分に小さい。
図4に示すように、温調管20は、走路91の地表面下に埋設されている。好ましくは、温調管20は、充填層91bに埋設されている。
図1に示すように、各温調管20の上流端は供給ヘッダー管10Aに接続されている。かつ、各温調管20の下流端は、排出ヘッダー管10B,10Dに接続されている。図2に示すように、ヘッダー管10には温調管20との接続ポート10pが設けられている。接続ポート10pは、排出管80,86の内部に配置されている。
図2に示すように、各温調管20における端部近くの部分が、排水管80(86)の管壁の挿通穴83に通されている。図2においては、挿通穴83は、蓋部82に形成されているが、管本体部81の管壁に形成されていてもよい。挿通穴83と温調管20との間は、封止材32によって液密に封止されている。封止材32としては、モルタルやエポキシ樹脂等が挙げられる。
チラー2において温調された温調媒体Aが、供給ヘッダー管10Aから温調管20,20…に分配される。各温調管20内を温調媒体Aが流れることで、走路91の地表面が冷却(温調)される。温調管20,20…からの温調媒体Aは、排出ヘッダー管10B,10Dによって回収されて、チラー2へ戻される。
温調管20について更に詳述する。
図1に示すように、複数の温調管20,20…が、互いに走路91の延び方向に並べられている。各温調管20は、当該温調管20が配置された箇所における走路91の延び方向と交差している。かつ、温調管20のうち、走路重なり部96を通る温調管20B以外の温調管20A,20Cは、折り返しを有する往復路となっている。
詳しくは、直走路94(走路重なり部96を除く)の各温調管20Aは、往管部21Aと、折返し管部22Aと、復管部23Aを有している。往管部21Aと復管部23Aとが、互いに平行に延びている。かつ、往復管部21A,23Aは、直走路94と交差し、好ましくは直走路94と直交している。往管部21Aの端部が供給ヘッダー管10Aに接続され、復管部23Aの端部が排出ヘッダー管10Bに接続されている。往復管部21A,23Aどうしが、折返し管部22Aによって連ねられている。好ましくは、折返し管部22Aは、平面視で直走路94の最外周のレーン97の外側に配置されている。
同様に、曲走路95(走路重なり部96を除く)の各温調管20Cは、往管部21Cと、折返し管部22Cと、復管部23Cとを有している。往復管部21C,23Cは、互いに平行をなし、かつ曲走路95とそれぞれ交差している。往管部21Cの端部が供給ヘッダー管10Aに接続され、復管部23Cの端部が排出ヘッダー管10Bに接続されている。往復管部21C,23Cどうしが、折返し管部22Cによって連ねられている。好ましくは、折返し管部22Cは、平面視で曲走路95の最外周のレーン97の外側に配置されている。
しかも、曲走路95における複数の温調管20C,20C…どうしは、曲走路95の内周り側から外周り側へ互いに放射状に配置されている。すなわち、これら複数の曲走路温調管20C,20C…の往復管部21C,23Cどうしが、互いに放射状に延びている。
図1に示すように、走路重なり部96を通る各温調管20Bは、折り返しが無い片道路になっている。好ましくは、重なり部温調管20Bは、直走路94の延び方向と直交するようにして、走路重なり部96を横切っている。各温調管20Bの上流端は、供給ヘッダー管10Aに接続されている。温調管20Bの下流端は、排出ヘッダー管10Dに接続されている。複数の温調管20B,20B…は、互いに並行流を構成している。
なお、図1においては、作図の便宜上、温調管20どうしの配置間隔が疎らになっているが、温調管20どうしが狭い間隔で密に配置されていてもよい(図3参照)。また、図3に示すように、一定数の温調管20,20…によって1つの温調管ユニット29が構成されていてもよい。複数の温調管ユニット29が、走路91の延び方向に密に並べられていてもよい。直走路94及び曲走路95(走路重なり部96を除く)における各温調管ユニット29の温調管20A,20A…(20C,20C…)どうしは、互いに多重環状をなすように配置されていることが好ましい。更に、各温調管ユニット29の隣接する温調管20A,20A(20C,20C)が互いに対向流を構成することが好ましい。
図4に示すように、各温調管20は、管固定部材40によって支持されている。管固定部材40は、例えば四角形の枠状のベース部41を有している。ベース部41に複数の爪状の保持部42が設けられている。保持部42に温調管20が嵌め込まれている。管固定部材40は、下地層91cの上面(充填層91bと下地層91cの境)に敷設されている。
陸上競技場9に地表面温調装置1を構築する際は、新設競技場の場合は、図4に示すように、下地層91cの上側アスコン層部91eを敷設した後、既設競技場の場合は、既設の表層91a及び充填層91bを撤去し、更に好ましくはアスコン層部91eの上側部分をもざぐって撤去した後、管固定部材40を配置する。この管固定部材40上に温調管20を配管して、保持部42に温調管20を嵌め込む。次に、充填層91bを被せることで、温調管20及び管固定部材40を充填層91b中に埋める。更に、表層91aを敷設する。
また、ヘッダー管10については、新設競技場の場合は、排水管80の作製時に排水管80内に収容してもよい。
既設競技場の場合は、図2の二点鎖線にて示すように、排水管80より上側の部分92bを開削し、排水管80の上面を露出させる。さらに、排水管80の上側部を切除して、開放部80eを形成する。次に、ヘッダー管10を排水管80に収容する。また、開放部80eに合う蓋部82を用意し、その挿通穴83に温調管20を通し、温調管20の端部をヘッダー管10の接続ポート10pに接続する。さらに、開放部80eに蓋部82を被せる。その後、開削部92bを埋め戻す。
この地表面温調装置1によれば、個々の温調管20の長さを短くできる。したがって、温調管20における圧損を抑制でき、温調媒体Aの圧送のための所要動力を小さくできる。また、個々の温調管20の配管領域が狭いから、万が一、何らかの不具合が生じたとき、掘り起こすべき領域を狭くでき、手直しが容易である。
更に、走路91の地表面下にはヘッダー管10を配管する必要が無い。接続管11,12の所要本数も少ない。したがって、ヘッダー管10又は接続管11,12が原因で走路91内に温調不可能な領域が生じるのをなるべく回避できる。
曲走路95の温調管20Cどうしは、放射状に配置されているために、曲走路95を隅々まで広く温調できる。
排水管80の内部をヘッダー管10の配置スペースとすることによって、ヘッダー管10のための埋設溝を別途掘削する必要がない。また、ヘッダー管10と温調管20との接続部すなわち接続ポート10pにおいては、温調媒体Aの漏れが起きやすいところ、接続ポート10pを排水管80内に配置することで、漏れ点検を容易に行うことができる。たとえ、接続ポート10pから温調媒体Aの漏れが起きたとしても、漏れた温調媒体Aは排水管80内に直接的に流入して排出される。したがって、陸上競技場9のグラウンドの地中に温調媒体Aが含浸されるのを防止できる。
重なり部温調管20Bを片道路とすることで、重なり部温調管20Bの長さが過大になるのを防止できる。したがって、重なり部温調管20Bでの圧損を一層抑制できる。かつ、走路91におけるスタート地点辺りを十分に温調できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態では、温調管20のうち曲走路95における複数の温調管20Cどうしが互いに平行に配置されている。温調管20Cの往復管部21C,23Cの延び方向は、直走路9494の延び方向と平行になっている。
第2実施形態によれば、曲走路95の外周り側のレーン97における曲走路温調管20Cどうし間の間隔と、曲走路95の内周り側のレーン97における曲走路温調管20Cどうし間の間隔とに差ができないようにすることができる。
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態では、走路重なり部96における複数の温調管20Bが、対向流を構成している。排出接続管12から供給ヘッダー管10Cが分岐されている。排水管86に供給ヘッダー管10Cと排出ヘッダー管10Dとが並んで収容されている。
複数の重なり部温調管20B,20B…のうち一部の温調管20Baの上流端はインフィールド92の供給ヘッダー管10Aに接続され、下流端はアウトフィールド93の排出ヘッダー管10Dに接続されている。
複数の重なり部温調管20B,20B…のうち残りの温調管20Bbの上流端はアウトフィールド93の供給ヘッダー管10Cに接続され、下流端はインフィールド92の排出ヘッダー管10Bに接続されている。
第3実施形態によれば、走路重なり部96を、より均一に温調できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨に反しない限りにおいて種々の改変をなすことができる。
例えば、走路重なり部96の温調管20Bについても往復型にしてもよい。走路91のすべての温調管20を往復型にしてもよい。
逆に、走路91のすべての温調管20を片道型にしてもよい。
ヘッダー管10を、排水管80には収容せずに、陸上競技場9のグラウンドの地中に埋設してもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第3実施形態(図6)では、曲走路温調管20C,20C…が、第1実施形態(図1)と同様に互いに放射状に配置されているが、第2実施形態(図5)と同様に互いに平行に配置されていてもよい。
温調媒体Aとして熱媒体を用いてもよい。地表面温調装置1を冷却装置としてだけでなく、加温装置や融雪装置として利用してもよい。
本発明は、例えば陸上競技場のトラック(走路)の地表面下を冷却する冷却システムに適用可能である。
A 水(温調媒体)
1 地表面温調装置
10 ヘッダー管
20 温調管
20A 直走路温調管
20C 曲走路温調管
20B 走路重なり部温調管
22A 折返し管部
22C 折返し管部
9 陸上競技場
91 走路
92 インフィールド(フィールド)
93 アウトフィールド(フィールド)
94 直走路
95 曲走路
96 走路重なり部
80 排水管

Claims (6)

  1. 陸上競技場の長円環状の走路の地表面を温調媒体によって温調する地表面温調装置であって、
    前記走路の地表面下に埋設された複数の温調管と、
    前記温調管に接続され、前記温調媒体を前記温調管に分配し又は前記温調管から回収するヘッダー管と、を備え、
    前記複数の温調管が、互いに前記走路の周方向に並べられ、かつ各温調管が、当該温調管が配置された箇所における前記走路の延び方向と交差していることを特徴とする地表面温調装置。
  2. 前記走路の曲走路における温調管どうしが、前記曲走路の内周り側から外周り側へ互いに放射状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の地表面温調装置。
  3. 前記走路の曲走路における温調管どうしが互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の地表面温調装置。
  4. 前記ヘッダー管が、前記陸上競技場のフィールドに設けられた排水管に収容されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の地表面温調装置。
  5. 前記走路の直走路と曲走路との重なり部を通る温調管が、折り返しの無い片道路であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の地表面温調装置。
  6. 前記直走路及び前記曲走路における重なり部以外の箇所に配置された温調管が、折り返しの有る往復路であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の地表面温調装置。
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