JP2017161498A - Nmr−mas装置用の角度調整可能プローブヘッド - Google Patents

Nmr−mas装置用の角度調整可能プローブヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】できる限り広い範囲にわたって、高精度且つ高再現性で、しかも安価に角度θを調整することを可能にするNMR−MAS装置用のプローブヘッドを提供する。
【解決手段】z軸に対してθ>0の角度で傾斜され、xz平面内にある回転軸を有するサンプル(5)と共に、磁石システムのキャビティ(4)に挿入されるNMR−MAS装置用のプローブヘッドは、調整角度α1,α2を有する目標角度θtargetの周りの間隔θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2でx軸に平行なチルト軸(DA)周りで傾斜させることによって角度θを調整することができる。このプローブヘッドにおいて、回転軸は、プローブヘッドに対して不変の固定角度を有し、NMR−MAS装置は、キャビティに挿入されたプローブヘッドの一部をz軸に対して−α1≦α≦α2の角度αで傾斜させるための調整機構を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁石システムのキャビティ内で動作されるNMR(=核磁気共鳴)−MAS(=マジック角回転)装置のためのプローブヘッドに関する。回転軸を有するサンプル中に存在するプローブヘッドは、NMR−MAS装置の動作中にz軸方向に均一な静磁場Bを生成する。回転軸は、z軸に対してθ>0の角度で傾斜すると共にxz平面内にあり、この角度θは、θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2の間隔でx軸に平行なチルト軸での、調整角度α1,α2を有する目標角度θtargetの周りの機械的回転によって調整することができ、z=0は、調整された角度θ=θtargetにおける回転軸とz軸との交点として画定される。
このようなNMR−MASプローブヘッドは、特許文献1(米国特許第7,498,812号明細書)から公知である。
NMR分光法は機器分析の方法であり、これを用いて、特にサンプルの化学組成を決定することができる。これにより、強く均一な静磁場Bに位置するサンプルに高周波パルスが放射され、プローブの電磁気反応が測定される。固体NMR分光法では、均一な静磁場との整列において、サンプルの異方性相互作用による線広がりの減少をもたらすことが知られており、サンプルの回転軸では、通常の0°又は90°の代わりに、θ=arccos(√1/3)≒54.74°のいわゆる「マジック角」に傾斜される。この測定技術は、通常「マジック角スピニング」(MAS)と呼ばれている。角度θは2次のルジャンドル多項式P(cos(θ))=0の解であり、この角度でルジャンドル多項式に依存するすべての相互作用が磁場に対して消滅する。固体中の3つの重要な相互作用、すなわち双極子結合、化学シフト異方性、及び1次の四重極相互作用の場合にも当てはまる。非単結晶測定サンプルに関しては、個々の微結晶の結晶方向は静的場に対してランダムであり;相互作用の排除は、マジック角での測定サンプルの著しく速い回転によって達成される。このようにして、これらの相互作用に起因する線広がりを、理想的には自然な線の幅にさえも、大幅に減少させることができる。
MAS−NMRプローブヘッドにより、固体、粉末、又は半固体(ゲル又はペースト)の測定サンプルで高分解能NMR分光法を実施することができる。これにより、測定サンプルは円形シリンダのサンプルホルダ、いわゆるロータに注入され、このロータは、ステータ内の圧縮ガスを介して、数kHzから100kHzを超える回転周波数で、非常に高速で回転される。ラジアル軸受は、ステータ内の空気軸受と、ロータをステータの軸方向位置に保持する空気流によって生成される保持力とによって固定される。
従来技術
一般に、これらのプローブヘッドは、均一な静磁場Bが実験室座標系のz軸を特定する「ボアホール」に沿って配向されている超伝導NMR磁石システムに使用される。このような磁石システムは図5に示されている。一般に、磁石システムは、磁石と、少なくとも1つのシムシステムとからなる。磁石は、通常、真空絶縁/デュワー、放射シールド、及び少なくとも1つの磁石コイル及び安全素子からなる。一般に、磁石コイルは、磁界の磁石の直接的な環境における磁化率変化の影響を最小限に抑えるために、外側に積極的に遮蔽されるように配置される。シムシステムは、しばしば2つの部分で設計されており、超電導線で作られたデュワー内部の低温冷却部品と、デュワーのボアホール内に配置された室温シムシステムとからなる。磁石システムは、測定中にNMRプローブヘッドが挿入されるキャビティを示す。一般に、このキャビティは略管状のセクションであるが、プローブヘッド、サンプル等のセンタリング装置として機能する円錐形のセクションも含むことができる。
図6では、サンプル5、回転軸RA、及びキャビティの壁6が、2つの直交する断面図で示されている。高周波コイル、ステータ、壁、ネットワーク等のNMRプローブヘッドの別の要素は、簡略化のために示されていない。サンプルの回転軸RAは、z’軸としても記載され、z軸と共有の原点を有する。z軸及びz’軸は、x軸及びz軸ならびにx’軸及びz’軸にまたがる平面上にある。2つの座標系のy軸とy’軸は同じである。
磁場Bが7Tから25Tの範囲にある磁石システムにおける多くのNMR実験では、0.1°から0.01°までのマジック角の調整精度で十分であるが、例えば、衛星遷移(ST−MAS)NMR等の一部のアプリケーションでは、0.001°までの精度が要求される。角度調整は、広範囲の温度にわたって一定に保たれていなければならず、サンプルを交換するときに再現性があることが保証されなければならない。
従来技術では、図8に概略的に示すように、大部分のMASプローブヘッドで、角度調整は、プローブヘッド内の一体化された機構によって行われる(冒頭に引用された特許文献1(米国特許第7,498,812号明細書)、又は例えば特許文献2(米国特許出願公開第2014/0099730号明細書)、特許文献3(米国特許第7,535,224号明細書)、特許文献4(米国特許第5,260,657号明細書)を参照)。これにより、エンドストップ付きのホイスト、ロッド及びレバー、歯車、スピンドル等を使用するさまざまな方法が一般的である。これらの方法は、密封されたプローブヘッドにも使用されており、例えば、サンプルと検出コイルの温度が大きく異なり、ベローズ又はOリングシールを用いてそこで行われる(特許文献5(米国特許第7,282,919号明細書)を参照)。
プローブヘッドにおける角度調整の技術的課題は、機構の精度と再現性について非常に高い要求である。一般的なレバーの長さを約2cm〜3cmと仮定すると、要求される角度の精度は、0.5μm〜5μmの機械公差である。このような狭い公差により、機械的構成要素の製造コストが高くなる。
MASプローブヘッドは、一般に、サンプルに対して非常に広い温度範囲を示す。温度スケールの下端では、−50°C、−80°C、−130°Cまでの温度又は30K〜100Kの極低温領域の温度のために特に設計されたプローブヘッドが存在する。温度制御の上限値では、+80°C、+150°Cまでの温度、又はそれ以上の特別なサンプルの場合の温度が指定される。サンプルの温度制御は、ほとんどの場合、温度制御ガスによって保証され、それによって、とりわけ、軸受空気及び/又は駆動空気が温度制御される。
構成のコンパクト化(サンプル直径は典型的には0.7mm〜4mmの範囲内である)のために、傾斜機構の少なくとも一部の温度はサンプルの温度に近い。高精度での広い温度範囲にわたる角度調整の再現性は、実施するのが技術的に極めて困難であり、機械部品の製造コストが高くなる。
さらに、内部調整機構のないプローブヘッドを備えたNMRシステムは、特許文献6(米国特許第8,547,099号明細書)から公知である。このNMRシステムでは、プローブヘッド及び磁石システムに対する回転軸(z’軸)の傾斜が一定に保たれ、サンプルの周囲に配置された追加の電磁コイルを用いて磁界Bを生成させることによって静磁場の方向を回転させるため、z’軸と磁場B及びBの線形結合の方向との角度がマジック角に対応する。
この方法は角度の迅速かつ正確な調整を可能にするが、大きな欠点は、追加の電磁コイルを磁気システムに導入するために、プローブヘッドの直径をサンプルの領域で低減しなければならないことである。さらに、調整範囲は、追加のコイルにおいて、動作中に発生する散逸に起因して、0.05°未満の範囲の非常に小さな角度補正に限定されている(参考文献[8]参照)。
米国特許第7,498,812号明細書 米国特許出願公開第2014/0099730号明細書 米国特許第7,535,224号明細書 米国特許第5,260,657号明細書 米国特許第7,282,919号明細書 米国特許第8,547,099号明細書
内部調整機構を備えたプローブヘッドに関する外径の低減は、さまざまな欠点を有する。
1.サンプル回転の技術的実現のために利用できる空間(空気軸受、駆動部、ガスパイプ等)が減少している。これにより、複雑さが増して、追加コストが発生する;
2.電気シールド内の高周波電磁界に利用できる空間が減少しているため、プローブヘッドの高周波性能が低下する。これは、パルス持続時間を達成するために、低減された測定信号対雑音比だけでなく、増加した性能要件、及びそれに伴うより高い散逸を表す;
3.ガスパイプ、高周波ネットワーク、及び、場合によっては、熱交換器、ポンプライン、調整可能な高周波要素のために利用できる空間が減少している。これは、プローブヘッドのさまざまな構成要素の性能に悪影響を及ぼし得る。
このため、プローブヘッドの直径の縮小は、少なくとも中央領域で可能な限り小さくする必要がある。
2つのタイプの磁石システム、いわゆる、標準ボア(=SB)磁石システムとワイドボア(=WB)磁石システムが市場に存在し、そのボアホールは、SBのD=40mm+/−2mm、WBシステムのD=73mm+/−2mmの領域に直径Dを有する。
SB磁石システムの場合、10mmを超える直径の縮小は、もはやサンプルの性能にとって許容できない。多くのアプリケーションでは、5mmはすでに有害である。十分に強力な角度補正用の追加の電磁コイルを、この減少したボリュームでは製造することができないため、SBプローブヘッドのマジック角の純粋な電気的調整は、特に磁場強度B>20Tの超高磁場NMRの場合、現実的ではない。
本発明の目的は、冒頭に定義されたタイプのNMR−MASプローブヘッドを提供することであり、これにより、すでに利用可能な簡単な技術装置を用いて、できる限り広い範囲にわたって、高精度且つ高再現性で、しかも安価に角度θを調整することを可能にし、その際にプローブヘッドの大幅な性能低下を受け入れる必要がない。
この目的は、同様に驚くほど簡単かつ効果的な方法で、またすでに利用可能な技術装置を用いて解決され、冒頭に述べたタイプのNMR−MASプローブヘッドでは、回転軸はプローブヘッドに対して変更不可能な固定角度位置を有し、NMR−MAS装置は、キャビティ内に挿入されたプローブヘッドの少なくとも一部を、チルト軸の周りの機械的な傾斜の間に、z軸に対して−α1≦α≦α2の角度αで調整することができる、調整機構を有し、磁気システムのキャビティは、空間点の集合Mによって記述される拡張したボディであり、集合Nはすべての部分的な集合O(α)から成り、部分的な集合O(α)は、集合Mから生成されたボディから、チルト軸周りに−α1≦α≦α2の角度αで傾斜させることによって記述され、集合P=∩Nは、−α1≦α≦α2の角度αで傾斜させることによって、磁気システムのキャビティによって生成されるすべてのボディの交差部であり、プローブヘッドは、z=L1の上端とz=−L2の下端を有し、KがPの部分集合:K⊂Pであることを適用する外側輪郭Kを有し、−L2≦z≦L1であるすべてのzについて、輪郭Kの交差部S(z)がxy平面に平行に存在し、交差部S(0)はx方向の範囲Q(0)を示し、z1<0である少なくとも1つの交差部S(z1)がx方向にQ(z1)<Q(0)である範囲Q(z1)で存在し、z2>0である少なくとも1つの交差部S(z2)がx方向にQ(z2)<Q(0)である範囲Q(z2)で存在する。
図1は、磁石システムのキャビティ4が連続的な円筒形のボアホールからなる場合を示しており、xz平面との交差部が示されている。交差部A−A’及びB−B’は、xy平面に平行である。
キャビティの境界は、図1に点線で示されており、集合Pの境界は実線で示されている。また、サンプル5と、z軸との交点が座標系のゼロ点を画定する回転軸RAと、チルト軸DAとが示されている。この特定の場合において、最大の負の調整角度と正の調整角度は同じである(α1=α2)。
このように、本発明では、NMR−MAS分光法用のプローブヘッドが利用可能であり、これにより、サンプルの回転軸の角度を、均一な静磁場Bに対して高精度かつ高再現性で調整することが可能となり、同時に、電磁部品、空圧部品、及び機械部品の技術的実現のために、プローブヘッド内で可能な限り大きなボリュームを提供する。
従来技術から逸脱する可能性は、角度調整の高精度かつ高再現性のための基準を保証するために、調整機構をプローブヘッドの内側ではなくプローブヘッドの外側に置き、静磁場Bに対して磁気ボアホール(すなわち、磁気システムのキャビティ)に挿入されたプローブヘッド全体や少なくとも一部を傾けることである。プローブヘッドを調整することにより、角度調整のための機構の寸法を内部機構の場合よりもはるかに大きく設計することができる。レバー比がより好適になり、結果として十分な精度を有する機構のコストが大幅に低下する。一般に、チルト軸と、磁石システムのボアホールの外側の調整機構の取り付け点との間の間隔は、1/2メートルから1メートルの範囲内であるので、調整機構の精度に対する要件がここでは約10〜200μmである。さらに、プローブヘッドのケーシング及びプローブヘッドの外側の構成要素は、サンプルの温度変化に対して著しく良好に絶縁され得るので、調整機構の温度補償のための要件もまた低減する。
精度及び再現性に関する特に高い要件については、磁石システムのキャビティ内の温度及び/又はNMRシステムを取り囲む周囲空気の温度の調節を提供することができる。このような調節は、サンプルの良好な絶縁と、プローブヘッドのカバーに対するMAS動作のための必要なガスフローとを組み合わせて、使用される材料の熱膨張係数の要件を最小にする。さらに、角度を調整するためのセンサの使用は、従来技術において知られており、それにより、センサは、ホールセンサ(参考文献[7],[9]参照)、光学センサ(参考文献[10])、及び/又はチルトセンサに基づいている。
従来技術では、プローブヘッドは、一般に、円筒形の外側輪郭を有する。これらを、パイプから特に安く作ることができる。ここで、プローブヘッドを磁石システムに対して回転させることによって角度θの調整が達成されたとすると、その後、一定の外径を有するプローブヘッドの場合、サンプルに必要な回転範囲は、磁石システムのボアホールとの衝突なしに達成可能であるように、大幅に低減されなければならない。磁石システムパイプの下端とプローブヘッドの上端との中間のチルト点の場合には、最も低い低減が実現される。この配置に関する不都合な点は、チルト点がz=0ではなく、チルト角の補正により、サンプルが横方向(すなわち、x方向)に移動するだけでなく、磁石に対して軸方向(すなわちz方向)にも移動することである。これは、必要な磁場均一性を再現するために、シム補正が必要になり得ることを意味する。さらに、サンプルを、少なくとも2つの端部のうちの1つにおいて、磁石の最も均一な領域から旋回させることができ、これは達成可能なNMR線幅が悪化することを意味する。
これは、図7に示すように、サンプル5が元の位置から引かれ、回転したサンプル7が点線で示されている。チルト軸DAの周りを角度αで回転する場合、チルト点がx方向及びz方向においてz=0(図7(左))にある場合にはサンプルはほとんど移動せず、一方で、チルト点がz≠0である場合(図7(右))、サンプルは中間位置から旋回され、これによりサンプルの中心がx方向及びz方向において移動する。
ただし、チルト点がサンプルの中心に配置されている場合、上述の問題を回避するために、プローブヘッドケーシングの可能な外径は、ゼロ点L1を超えるプローブヘッドの範囲として大幅に縮小され、原則として、座標系のゼロ点下の範囲−L2よりもかなり小さい。
一般に、+/−1°の角度で調整可能であるが、少なくとも+/−0.5°の角度が必要であり、これにより、チルト軸DAとプローブヘッドの上端又は下端との間の距離が0.5m〜1mになり、プローブヘッドの横方向のずれが4.5mm〜17.5mmの範囲にあり、したがって、外径が9mm〜35mmに低減する。
SBシステムでは、最良の場合のシナリオで外径を5分の1以上低減しなければならない(理論的には最大10分の9)が、WBシステムのための縮小は、外形の1/10〜1/4の範囲とすることができる。このことから、外径が全体的に低減することによって生じる前述の技術的欠点は、実現可能な調整範囲に対する要求が低いWBシステム又は非常にコンパクトな(短い)SBシステム、特に高磁場強度の磁石システムを備えたSBシステムについて、単に許容可能であり、これらは原則として非常にコンパクトではあるが、プローブヘッドの性能に許容できない妥協をもたらすことが分かる。
定義:
磁石システムは、少なくとも1つの磁石と少なくとも1つのシムシステムとから成り、z軸に平行な均一な静磁場Bを生成する。一般に、磁石システムは、座標系のz軸と一致する円筒形の軸を少なくとも中心部に有する実質的に円筒形のキャビティ4を有する。キャビティは、プローブヘッドを磁石システムに導入するために機能する少なくとも1つの開口部を有する。この定義によれば、磁場Bの極性にかかわらず、この開口部は磁石システムの下端(z<0)上になければならない。一般に、キャビティは、円筒形、円錐形、及び球形のセクションを介してセクションで近似されることができる。セクションは、全体の一部として理解されるべきであり、セクションごとに、円筒形状は、円形シリンダの任意の数の部分的なパーツを含む。特にz軸に沿ったセクションでは、xy平面との交差部は円形である。
プローブヘッドは、円筒形状のサンプルホルダ内のサンプルを受け入れることが意図されている。したがって、サンプルホルダは、回転軸RAとして記述される軸を有する。プローブヘッドには、サンプルホルダが回転軸の周りを回転できるように、技術装置(軸受と駆動部)が取り付けられている。この回転は、1kHzを超える、特に10kHzを超える周波数に達し、理想的な場合には、回転周波数は、ロータ表面の速度vが0.7vsound<v<vsoundの範囲にあるように設計され、ここで、ロータを取り囲む媒体の音速vsoundは、ロータの領域内の状態(圧力、温度等)による。この媒体は理想的には気体、好ましくは空気、窒素又はヘリウムであり、その圧力は10−4hPa〜10hPaの範囲である。
サンプルホルダの回転軸は、z軸に対してθ>0の角度で傾斜し、xz平面上にある。プローブヘッド及び/又は磁石システム、プローブヘッド、及びプローブヘッドホルダからなるNMRシステムは、サンプルをz軸に対して目標角度θtargetに向けるように機能する装置を含む。この装置は、可能な限りy軸に平行であるチルト軸DAを画定する。サンプルのチルト軸とz軸との交点は、調整された角度θtarget,z=0で画定される。
チルト軸とxz平面との交点は、x,z=0に位置することができるが、一般に正又は負の値を容認する。
チルト運動のチルト軸は、サンプルの中央領域内の回転軸と理想的に交差する。代案として、チルト軸は、x≠0又はz≠0でxz平面と交差することができる。
NMRシステムは、θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2の間隔で角度θを変化させることができる。最大の負の調整角度α1と正の調整角度α2とは同一であってもよいが、一般に異なる。2つの調整角度のうちの1つがαi=0であることも可能である。
プローブヘッドが動作中に導入される磁石システムのキャビティは、z=−L2で下端を示す。動作中に、指向角度θ=θtargetにおいて、プローブヘッドの上端はz=L1にある。
磁石システムのキャビティは、空間点の集合Mによって記述される拡張したボディである。集合Mは、磁石システムのキャビティに含まれるすべての空間点を含む。
集合Mによって記述されるボディを、α1≦α≦α2の調整角度αでチルト軸の周りに回転させることができる。結果として得られるボディは集合O(α)によって記述される。
集合Nは、すべての部分集合O(α)、すなわち、集合Mから生じるすべてのボディから、チルト軸周りに−α1≦α≦α2の角度αだけ傾斜させることによって構成される。−α1≦α≦α2の角度αだけ傾斜させることによって、磁石システムのキャビティから生成されたすべてのボディの交差部P=∩Nは、磁石システムと衝突することなく、−α1≦α≦α2の角度αで、プローブヘッドの傾きに対して可能な限り最大のボディを記述する。
プローブヘッドは、z=L1に上端を有し、z=−L2に下端を有する外側輪郭Kを有する。動作中キャビティの外側にあるプローブヘッドの構成要素は輪郭Kによって記述されず、すなわち、輪郭Kは単にプローブヘッドの表面の部分集合である。さらに、KはPの部分集合:K⊂Pであり、特にPの真部分集合であることが適用される。
−L2≦z≦L1のすべてのzについて、xy平面に平行な輪郭Kの交差部S(z)が存在する。この交差部は、Q(z)で記述されるx方向の範囲と、R(z)で記述されるy方向の範囲とを有する。
本発明の更なる利点は、明細書及び図面に記載されている。同様に、本発明による上述の特性及びさらに列挙される特性は、個々に又は任意の組合せで使用され得る。示され説明された実施の形態は網羅的なリストとして見なされるべきではなく、本発明の説明の一例である。
磁気システムのキャビティ4を通るxz平面に平行な1つの交差部T及びyz平面に平行な2つの交差部S、並びに−α1≦α≦α2の角度αでの回転による交差部Pであって、磁石システムのキャビティから生成されたすべてのボディの交差部Pとを示す図である。 円筒形の輪郭の断面を有する本発明に係るプローブヘッドの一実施の形態を示す図であり、xz平面に平行な交差部T及びyz平面に平行な交差部S(−L2)及びS(0)が示されている。 本発明に係るプローブヘッドの一実施の形態を示す図であり、輪郭Kが、少なくとも各セクションにおいて交差部Pと交差部Tの境界線に一致している。 一般的な設計のキャビティ及びα1≠α2の調整角度を有する一実施の形態を示す図であり、プローブヘッドの輪郭Kとxy平面に平行な平面との交差部Sが、x軸に平行な直線である少なくとも2つのセクションを含む少なくとも1つのz値についての形状を示す。 磁石と少なくとも1つのシムシステムとからなる従来技術による磁石システムを示す図である。 キャビティと回転軸を有するサンプルとの境界と従来技術におけるxyz及びx’y’z’座標系とを示す図である。 サンプルの中央のチルト軸(左)とサンプルの中心の外側のチルト軸(右)とが傾斜しているサンプルの運動を示す図である。 z軸に対するサンプルの回転軸の角度の調整がプローブヘッドに一体化された機構によって行われる従来技術に係るプローブヘッドを備えた磁石システムを示す図である。
本発明は、図面に示されており、設計例を用いてより詳細に説明される。
本発明の利点が非常に顕著である本発明によるプローブヘッドの特に好ましい設計形状の場合、角度θtargetは、z軸に対してマジック角θtarget=arccos(3−0.5)=θの値をとる。
したがって、角度θ−α1≦θ≦θ+α2を超える角度の調整が、0.025°、より良好には0.01°、又はさらに理想的には0.001°であると共に0°≦α1,2≦2°、少なくとも≦1°、ただし少なくとも≦0.5°の精度及び再現性を有する場合、特に好適である。このようなプローブヘッドを、マジック角スピニングNMRの用途に使用することができる。
実際には、本発明の設計形状は特に有用であることが判明しており、プローブヘッドの輪郭Kは、セクションでシリンダジャケット形状であり、特に円形のシリンダジャケット形状である。シリンダセクションを、引抜プロファイル、パイプ、又は旋削部品から製造することができるため、機械的に構築することは特に容易である。シリンダジャケットセクションの少なくとも1つが円形シリンダ形状である実施の形態が特に好ましく、これにより製造がさらに容易になる。円筒形のセクションは、xy平面とのすべての交差部が実質的に円形であるように設計されているので、特に好適である。このように設計されたセクションを、再成形することなく長さに切断されたパイプ片から製造することができる。円形の断面の場合、例えば、特にOリングを用いて容易にシールを実現することができるか、又はねじ接続を生成することができる。さらに、その輪郭が、4つ、より良好には3つ、又は理想的には2つのシリンダジャケットセクションから主に構成されているプローブヘッドが好ましい。これらの実施の形態は、構成を非常に容易にし、コストを削減する。
図2は、この実施の形態によるプローブヘッドを示している。プローブヘッドの輪郭Kとキャビティ4の境界は実線で示されているが、集合Pの境界は点線で示されている。サンプルの領域では、輪郭は直径D(0)=E(0)の円形シリンダの外面で構成されている。この具体的な設計形状では、この領域は回転軸と対称に設計され、z=0である。一般に、これはチルト軸にも座標系の原点にも適用してはならない。下側の領域では、プローブヘッドの輪郭は、多数の円形シリンダジャケット領域から構成されている。直径D2を有する中央の円形シリンダは、この結果、耐荷重要素として機能することができ、一方、より小さい円形シリンダは、ガス及びケーブル用のチューブを示すことができる。
さらに、本発明によるプローブヘッドの好ましい実施の形態では、プローブヘッドの輪郭Kは、xz平面との交差部Tが、角度+α1、−α1、+α2、又はα2で少なくとも1つのセクションについて直線を示すように設計されている。これらの実施の形態は、プローブヘッドの最大ボリュームを可能にする可能性を有する。
輪郭Kは、次のように設計された本発明の設計形態も好ましい。すなわち、磁石システムのキャビティから生成されるボディのチルト軸の周りを−α1≦α≦α2の角度αで傾斜させることにより、少なくとも交差部Tに対して、交差部Pのすべての点が輪郭内又は輪郭上にすべて配置されるような方法である。これらの実施の形態は、対応するセクションにおいて可能な限り大きなボリュームを提供することができる。このようなプローブヘッドが、xz面に沿った交差部に、図3に示されている。これにより、輪郭K及びキャビティ4の境界が実線として示されている。キャビティの外側に位置するプローブヘッドの部分は、点線で示されている。この場合、キャビティは連続的なボアホールではない。
本発明に係るプローブヘッドの好適な一実施の形態では、プローブヘッドの輪郭Kは、シリンダジャケット表面及び/又は球面のセクションから構成されている。これらの形態は、調整パスを最大化することができると同時に、製造が容易である。
本発明の特に容易に構成されコンパクトな別の実施の形態では、プローブヘッドの輪郭Kとxy平面に平行な平面との交差部S(z)が、少なくとも2つのセクションを含むと共に、x軸に平行な直線である、少なくとも1つのz値についての形状を示すという事実が際立っている。これには、キャビティ内のプローブヘッドに隣接して、例えばケーブル又は光ファイバを敷設するような他のアプリケーションのために利用可能な空間が残るという利点がある。このような実施の形態は、図4の交差部F−F’に示されている。
本発明によるNMR−MASプローブヘッドの実施の形態も好ましく、より小さい幅のQu:=Q(−L2)、すなわち交差部S(−L2)のx方向における範囲、及び/又はより大きい幅Qo:=Q(L1)、すなわち交差部S(L1)の範囲について、Qu≦Q(z),∀z>−L2と∃zの場合にQu<Q(z)が適用され、
及び/又は
Qo≦Q(z),0<z<L1の∀zと−L2<z<L1の∃zの場合にQo<Q(z)が適用され、
及び/又は
Qu<Q(0)且つQo≦Q(0)
である。
これにより、QuがQ(0)よりも20%、又はより良好には10%小さい場合に特に好適である。また、Quが、xy平面との交差部Pのx方向における寸法より少なくとも20%、又はより好ましくは10%、及び/又は10mm、又はより好ましくは5mm、理想的には3mm小さい場合に特に好適である。これにより、角度の特に広い調整範囲が可能になり、チルト点はゼロ点に近くなる。
さらなる好ましい実施の形態及び実際に実証されたものについては、35mm≦Q(0)≦45mmが適用される。
このようなプローブヘッドを、非常に高い磁場強度で且つWBシステムよりも低コストで製造することができると共に市場にはるかに多く存在する磁石システムで動作させることができる。
調整機構が磁石システムのキャビティ内に軸受8を含む実施の形態も好適である。
この実施の形態の特に好ましい改善の場合、調整機構は、プローブヘッドを軸受8にクランプする機構を含み、及び/又は調整機構は、プローブヘッドの下端に調節可能なスペーサを含む。
このようにして、軸受に対するプローブヘッドの運動による公差を回避することができる。さらに、調整機構が、プローブヘッドの下端に調整可能なスペーサを含む場合に、これが磁石システムに対するプローブヘッドの傾斜を画定するように機能することが好ましい。角度の調整を自動化するために、このようなスペーサを電動にすることもできる。これは、機械的精度に対する要件が低減されるため、特に実現が容易である。さらに、モータを、磁気システムのキャビティの外側に配置することもできるため、静的な残留磁場が大幅に低減され、ピエゾ駆動の代わりに典型的な電動モータを使用する可能性がある。
これらの実施の形態は、磁石システムへのプローブヘッドの再現性のある導入、及び角度の再現可能な調整を可能にする。特に、角度の測定と組み合わせることにより、このようなプローブヘッドは、熱変動の場合の角度の調節及び/又は追跡も可能にする。
一実施の形態では、軸受8は、磁気システムに組み込まれた軸受部9と、プローブヘッドの上端での少なくとも部分的に球形の接続、又はy軸に平行なシリンダ軸とのプローブヘッドの上端での少なくとも部分的に円筒形の接続を含む。このようなプローブヘッドは図3に示されている。
球形の接続は、カウンタ球、円錐、又は異なる設計の軸受9に組み込まれ、上部軸受を生成することができる。球の中心点が座標系のゼロ点と一致する場合が、特に好ましい。この場合、チルト軸はサンプルの中心にある。プローブヘッドがこの軸受に対して引っ張られることができれば、プローブヘッドを磁石システム内に再現可能に配置することができる。角度調整のための機構がプローブヘッドの下端に取り付けられている場合、レバーは非常に大きいので、十分な角度公差と再現性を達成するために、マイクロメータの精度はもはや要求されない。これにより、角度調整のためのコストが削減される。
他の実施の形態は、y軸に平行なシリンダ軸を有するシリンダ形の接続を含む。このようにして、プローブヘッドを適切なカウンタシリンダに導くことができ、チルト軸が明確に画定され、回転軸に直交する軸の周りのプローブヘッドの傾きを防止することができる。理想的には、シリンダ軸はy軸と一致する。これにより、調整機構の構成が簡単になる。
代案の実施の形態では、磁石システムのキャビティ内に旋回可能に取り付けられ、プローブヘッドのチルト軸を形成する機械軸によって軸受が形成されるという事実が際立っている。また、カウンタ軸受は、プローブヘッドにしっかりと接続され、磁石システムでのみ作動される場合、プローブヘッドではなく磁石システムの一部として見られるべきである。これは、特に、前述の球面軸受又はころ軸受のカウンタ軸受にも当てはまる。カウンタ軸受は、プローブヘッドの回転中は剛性を維持しているため、磁石システムのキャビティから生成されたすべてのボディの交差部の外側に、回転軸の周りを−α1≦α≦α2の角度の傾斜で配置され得る。例えばベローズを介した、プローブヘッドの剛性要素と可撓性要素との接続は、プローブヘッドではなく磁石システムの一部として、及び/又はキャビティ内のプローブヘッドの輪郭として認識されるべきである。
調整可能なスペーサを使用してプローブヘッドの下端を磁石システムに対して移動させることができる場合、特に好適である。直線運動と座標系の原点付近のチルト点との組合せにより、調整機構の公差要件が大幅に低減される。これにより、システム全体の製造コストが削減される。
好ましくは、前述の実施の形態の場合、調整機構は、磁石システムの下に取り付けられたロッカを有することができる。調整可能なスペーサを使用してプローブヘッドの下端を磁石システムに対して移動させることができる場合、特に好適である。直線運動と座標系の原点付近のチルト点の組合せにより、調整機構の公差要件が大幅に低減される。これにより、システム全体の製造コストが削減される。
また、本発明の範囲内において、本発明に係る前述のタイプのプローブヘッドを備えたNMR−MAS装置を操作する方法があり、この方法は、磁気システムのキャビティ内に挿入されたプローブヘッドの全体、又はキャビティ内に配置されたプローブヘッドの少なくとも一部におけるサンプルの回転軸と均一な静磁場Bとのなす角度θの調整が、θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2の角度θでz軸に対して傾斜されるという事実により際立っている。
本発明は、NMR−MAS分光計におけるプローブヘッドの新しい設計に関し、プローブヘッドは、磁石システムのキャビティに挿入されたプローブヘッドの少なくとも一部をθtarget−α1≦θ≦θtarget+α2の範囲内で磁石システムに対して傾斜させることを可能にする外側輪郭と、磁石システムに向かうプローブヘッドの位置及び角度を画定する調整機構とを示す。これにより、この輪郭は、xy平面に平行な少なくとも1つの交差部を示し、交差部のQ(z)の範囲がプローブヘッドとQ(0)のxy平面との交差部の範囲よりも小さい。
ただし、まず最初に、より理解しやすくするために、本発明によって改善されている従来の通常の技術を説明しなければならない。
従来技術では、MASプローブヘッドは、一般に、θtarget−α1≦θ≦θtarget+α1の範囲のz’に沿ったサンプルの回転軸とzに沿った静磁場Bとの間の角度θの正確な調整を可能にする調整機構を含む。プローブヘッドに組み込まれたこのような調整機構は、「内部」又は「一体化」機構として説明される。これにより、一般に、サンプルと、ロータの軸受及び駆動部を含むステータと、高周波コイルとが運動している。この運動は、ホイスト、スピンドル及び歯車、直線運動を有するレバー、又は同様の機構によって引き起こされ、主に回転運動を含むが、一般に直線運動と回転運動が組み合わされている。手動及び電動調整を伴う調整機構が知られており、特に起電力による調整が用いられる。多くのプローブヘッド、特にSB磁石システムで使用され得るプローブヘッドを用いると、非常に広い領域にわたって角度調整を行うことができ、またサンプルを交換するときにサンプルを容易に取り出すことができる。
特にサンプル温度を変化させるとき、これらの調整機構の精度が、NMR測定を要求するには十分でないことが多いことが知られている。これは、数千分の一度の範囲の角度誤差が、測定されたスペクトルにおける顕著な線広がりをもたらす可能性のあるプロトン分光法やSTMASに特に当てはまる。
極低温に冷却された検出コイルを備えたプローブヘッドでは、一般に、コイルが絶縁真空によってサンプルから分離されるという別の問題が生じる。この目的のために、通常、検出コイルとサンプルとの間に少なくとも1つのデュワー壁がある。これがWBプローブヘッドについて特許文献5(米国特許第7,282,919号明細書)のように実現されたとしても、プローブヘッド内のサンプルの傾斜や、デュワー及びRFコイルを統合することは機械的に非常に面倒である。
従来技術では、サンプルの回転軸と磁場方向との間の角度θを調整するために、以下の方法が使用される。一般に、NMRプローブヘッドを介して、調整された角度における線幅の可能な限り大きな依存性を有するサンプル(例えば、粉末臭化カリウム)が測定され、中心線の線幅、及び回転側のバンド及び/又は線の高さ及び/又はさまざまな線の間の振幅/幅の比が評価される。代案として、評価が時間領域信号に対して直接的に行われ得る。この方法では、角度は、チルト軸の周りでz軸に対してステータを傾斜させる調整機構の作動によって調整される。ステータが回転軸を特定すると、回転軸は、このようにして、チルト軸の周りでz軸に対して回転される。チルト軸はプローブヘッドに対して取り付けられ、磁石システムにおける位置は変わらない。
一般に、従来技術のプローブヘッドは、略一定の外径を有する円筒形のパイプからなる輪郭を有する。
通常、これらのプローブヘッドはまた、磁石システムにプローブヘッドを取り付ける際に、可能な限り明確な位置決めを実現するために、(一般に、キャビティ内に挿入されたプローブヘッドの部分の上端及び下端の領域における)磁石システムに対するセンタリング及び位置決めの可能性を有する。このようにして、プローブヘッドは、可能な限り効率的に、磁石システムの通常は円筒形のキャビティの可能な最大ボリュームを使用することができる。
本発明によれば、従来技術におけるMASプローブヘッドの問題は、NMRシステムが、外側輪郭を有するプローブヘッドを含むように設計されるという事実によって解決され、これにより、磁石システムのキャビティ内に挿入されたプローブヘッドの少なくとも一部を、磁石システムや、磁石システムに対するプローブヘッドの位置と角度を画定する調整機構に対して、傾斜及び/又は回転させることができる。本発明に係るプローブヘッド内のサンプルの回転軸は、少なくとも回転軸とz軸との間の角度の調整中に、プローブヘッドに対して一定の角度位置を示す。磁石システムのキャビティ内のプローブヘッドの輪郭Kは、したがって、xy平面に平行な少なくとも1つの交差部S(z1)を示し、z1<0であり、その範囲Q(z1)はプローブヘッドとxy平面Q(0)との交差部の範囲よりも小さく、少なくとも1つの交差部S(z2)はx方向の範囲Q(z2)でz2>0であり、このため、Q(z2)<Q(0)である。
同等の寸法の場合、このように設計されたプローブヘッドを、一体化された調整機構のない一定の直径を有する管状のプローブヘッドよりも、磁石システムに関して著しく広い調整範囲にわたって傾斜させることができる。磁石システムに対してプローブヘッドを傾斜させる際のレバー比が大きくなるため、機械的精度に対する要件が大幅に低減される。さらに、サンプルの温度を変化させるとき、プローブヘッドの外側シェルの温度及び磁石システムに含まれるシムシステムの温度を一定に保つことは、サンプルの温度を変化させるとき、一体化された調整機構の熱膨張を制御するよりもはるかに容易である。このようにして、さまざまなサンプル温度での動作において、角度の精度及び再現性が向上する。
さらに、本発明に係るプローブヘッドの輪郭Kは、一般に、xy平面に平行な少なくとも1つの交差部S(z3)を示し、これについては、y方向の範囲R(z3)が、x方向の範囲より大きいか又は同じである:R(z3)≧Q(z3)。z<0の大きな間隔についてR(z)>Q(z)である場合、特に好適である。このようなプローブヘッドは、同じ調整範囲を可能にする円筒形断面を有するプローブヘッドよりも、ガスライン、真空ライン又は電気ライン、及び機械的要素の設置のために、はるかに多くの空間を提供することができる。
これにより、交差部S(z)は任意の形状を有することができ、その形状は、複数の円形セクションからなる円形、長円形若しくは楕円形、長方形(丸みを帯びた又は丸みを有さない)、又は直線及び円形セクションからなる形状が特に好ましく、一方では、それらは多くの空間を提供し、他方では製造が容易である。
また、例えば、プローブヘッド内に導入し、及び/又はサンプルを取り出すために、プローブヘッドに対するサンプルの角度を変更できるプローブヘッドは、本発明の範囲内に含まれるが、プローブヘッドに対する回転軸の角度が、角度θの調整プロセスの間に変更されない場合は、外部調整機構によって実行される。サンプルを取り出すための傾斜機構の精度要件は、調整機構の要件よりも桁違いに低く、2つの機能を分離することが有用であることを意味する。
特に、RF送受信コイルが冷却されるDNP測定用の導波管を含むSB磁石システムのためのプローブヘッドについて、及び有毒物質又は危険物質のためのプローブヘッドについては、導波管を設置し、冷却パイプ、放射シールド、熱交換器及び真空部品を組み込むために、及び後者の場合には、可能な限り複雑でない汚染領域を装備し、ロータの損傷の場合に、洗浄を簡素化し、及び/又は損傷の程度を制限するために、プローブヘッドに使用可能な空間が大幅に増えるように、角度の外部調整が優先される必要がある。これにより、従来技術ではこれまでWB磁石システムにしか使用できなかったSB磁石システム用のMASプローブヘッドを想定することができる。このようにして、これらの技術のユーザにとっては、取得コストと運用コストが大幅に低くなり、より広い範囲の磁場強度が利用可能になる。
従来技術で知られている管状の形状からのプローブヘッドの外側輪郭のずれは、B>20Tの静磁場を有する高強度磁気システム用の外部調整機構を提供することができることが必要であり、一方では、これらのシステムはSB磁気システムとしてのみ存在し、他方では、約1メートルの範囲の非常に長い長さL2を有する。負のz値の領域における横方向寸法を減少させることなくプローブヘッドを傾斜させることにより、磁石システムの製造公差(磁石デュワーに対する磁石コイルの角度、磁石デュワーに関連するシムシステムの組立公差)と、プローブヘッドに対する回転軸の固定角度位置との間で平衡させることができ、同時に軸受及び駆動部を有するロータをプローブヘッドに組み込むことができる十分な調整範囲を許容しない可能性がある。
NMRシステムの調整機構を、以下のように設計することができる。
プローブヘッドの上部接続が、磁石システムのキャビティ内の軸受部と共に軸受を形成するか、プローブヘッドが磁石システムに取り付けられた軸を含むか、又はプローブヘッドの一部が柔軟に設計され、これにより、プローブヘッドの傾動及び/又は回転運動が可能になる。軸受シェルの場合、プローブヘッドは、プローブヘッドをこの軸受シェルに対して引っ張る機構、及び/又は軸受シェルに対して右の高さに位置決めする機構を必要とするため、角度の緩みのない調整が可能である。角度調整自体を、磁石システムに対して可能な限りx軸に平行なプローブヘッドの下端を押すリニア駆動により行うことができる。このためには、調整機構をプローブヘッド及び磁石システムに機械的に連結することが必要である。
完全な調整機構がキャビティの外側にある代替案は、プローブヘッドが取り付けられ、プローブヘッドの軸方向位置と磁石システムに対する角度の両方を画定するロッカを含む。このようなロッカを、軸及びレバー、スピンドル、歯車、リニアドライブ又はホイストのいずれかで調整することができる。代案として、ロッカは、軸の代わりに球面軸受又は円筒軸受を含むことができる。
従来技術に対して好適なことは、プローブヘッドに一体化された調整機構に関連して、外部調整機構を有するプローブヘッドの寸法を拡大することであり、これは、要求される機械的精度及び再現性の低下につながり、したがって、製造及び保守コストが削減される。
センサがプローブヘッドに組み込まれている場合には、調整された角度を検出するために、一体化されていない調整機構もまた非常に好適であり、コンパクトな部品にセンサを取り付けることができないため、その温度はサンプル温度に近い温度に設定される。特に、従来技術において角度センサとして知られているホールセンサ(例えば、例えば参考文献7(米国特許第8,203,339号明細書)を参照)は、電荷キャリア密度が、したがってホール電圧がまた強い温度依存性を示すので、温度変化に対して非常に高い感度を示している。本発明によるプローブヘッドでは、このようなホールセンサは、サンプル温度から熱的に絶縁され、プローブヘッドに取り付けられることができ、したがって非常に高い精度で角度を測定することができる。同様の原理が、光学的方法により角度を決定するために適用される。
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1 磁石コイル
2 室温シムシステム
3 デュワー
4 キャビティ
5 サンプル
6 キャビティの壁
7 回転したサンプル
8 軸受
9 キャビティに組み込まれた軸受部
RA 回転軸
DA チルト軸
θ 回転軸とz軸との間の角度
θ マジック角
SB 標準ボア
WB ワイドボア
DB 磁気システムのボアホールの直径
α 調整角度
α1 最大の負の調整角度
α2 最大の正の調整角度
M 磁気システムのキャビティを記述する空間点の集合
N 部分集合O(α)の集合
O(α) 集合Mから回転軸周りにαで回転して生成されたボディ
P N(∩N)のすべての部分集合の交差部
K キャビティ内のプローブヘッドの輪郭
L1 キャビティ内のプローブヘッドの上端のz位置
L2 キャビティの下端のz位置
S(z) zのxy平面に平行な輪郭Kへの交差部
Q(z) x方向の交差部S(z)の範囲
R(z) y方向の交差部S(z)の範囲
T 輪郭Kとxz平面との交差部

Claims (15)

  1. 動作中に磁石システムのキャビティ(4)に導入され、z方向に均一な静磁場Bを生成するNMR−MAS装置用のプローブヘッドであって、
    前記NMR−MAS装置は、動作中に回転軸(RA)を有する測定サンプル(5)を前記プローブヘッド内に有し、
    前記回転軸(RA)は、z軸に対してθ>0の角度で傾斜すると共にxz平面内にあり、前記角度θは、調整角度α1,α2を有する目標角度θtargetの周りの間隔θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2でx軸に平行なチルト軸(DA)周りの機械的傾斜によって調整され、
    z=0は、前記調整された角度θ=θtargetにおける前記回転軸(RA)と前記z軸との交点として画定されるプローブヘッドにおいて、
    前記回転軸(RA)は、前記プローブヘッドに向かって不変の固定角度を有し、
    前記NMR−MAS装置が調整機構を有し、前記調整機構は、前記キャビティ(4)に挿入された前記プローブヘッドの少なくとも一部を、前記チルト軸(DA)周りの機械的な回転によって前記z軸に対して−α1≦α≦α2の角度αで調整することが可能であり、
    前記磁石システムの前記キャビティ(4)は、空間点の集合Mによって記述される拡張したボディであり、集合Nはすべての部分集合O(α)から成り、前記部分集合O(α)は、前記集合Mから生じる前記ボディの前記チルト軸(DA)の周りの−α1≦α≦α2の前記角度αの回転によって記述され、
    集合P=∩Nが、前記磁石システムの前記キャビティ(4)の−α1≦α≦α2の前記角度αの回転によって生成されたすべてのボディの前記交差部であり、
    前記プローブヘッドは、z=L1の上端とz=−L2の下端を有する外側輪郭Kを有し、KがPの部分集合:K⊂Pであることが適用され、−L2≦z≦L1であるすべてのzについて、前記輪郭Kの前記交差部I(z)が前記xy平面に平行に存在し、前記交差部I(0)は前記x方向の範囲Q(0)を示し、
    z1<0である少なくとも1つの交差部I(z1)が前記x方向にQ(z1)<Q(0)である範囲Q(z1)で存在し、
    z2>0である少なくとも1つの交差部I(z2)が前記x方向にQ(z2)<Q(0)である範囲Q(z2)で存在する
    ことを特徴とするプローブヘッド。
  2. 前記角度θtargetは、前記z軸に対してマジック角θtarget=arccos(3−0.5)=θの値をとることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
  3. 前記プローブヘッドの前記輪郭Kは、セクションで円形のシリンダジャケット形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブヘッド。
  4. 前記プローブヘッドの前記輪郭は、前記xz平面との交差部Tが少なくとも1つのセクションで角度+α1、−α1、+α2、又はα2のもとで直線を示すように設計されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  5. 前記輪郭Kは、前記チルト軸(DA)周りに−α1≦α≦α2の角度αで回転させることにより、前記磁石システムの前記キャビティ(4)から生成されたすべてのボディに対して、少なくとも1つのセクションについての前記交差部Pの前記輪郭と同一であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  6. 前記プローブヘッドの前記輪郭Kは、シリンダジャケット表面及び/又は球面のセクションから構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  7. 前記プローブヘッドの前記輪郭Kは、少なくとも2つのセクションを含むと共に前記x軸に平行な直線である、少なくとも1つのz値についての前記xy平面との形状を示すことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  8. より小さい幅のQu:=Q(−L2)、すなわち前記交差部S(−L2)の前記x方向における前記範囲、及び/又はより大きい幅Qo:=Q(L1)、すなわち前記交差部S(L1)の前記x方向における前記範囲について、
    Qu≦Q(z),∀z>−L2と∃zの場合にQu<Q(z)が適用され、
    及び/又は
    Qo≦Q(z),0<z<L1の∀zと−L2<z<L1の∃zの場合にQo<Q(z)が適用され、
    及び/又は
    Qu<Q(0)且つQo≦Q(0)
    であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  9. 35mm≦Q(0)≦45mmが適用されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のプローブヘッド。
  10. 前記調整機構は前記磁石システムの前記キャビティ(4)内に軸受(8)を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプローブヘッド。
  11. 前記調整機構は前記プローブヘッドを前記軸受(8)に対して引っ張る機構を含み、及び/又は前記調整機構が、前記プローブヘッドの下端に調節可能なスペーサを含むことを特徴とする請求項10に記載のプローブヘッド。
  12. 前記軸受(8)は、前記磁石システムに組み込まれた軸受部(9)と、前記プローブヘッドの上端での少なくとも部分的に円筒形の接続、又は前記y軸に平行なシリンダ軸との前記プローブヘッドの上端での少なくとも部分的に円筒形の接続を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載のプローブヘッド。
  13. 前記軸受(8)は、前記磁石システムの前記キャビティ(4)内に旋回可能に取り付けられた機械軸によって形成されることを特徴とする請求項10又は11に記載のプローブヘッド。
  14. 前記調整機構は、前記磁石システムの下に固定されたロッカを示すことを特徴とする請求項10から13のいずれか一項に記載のプローブヘッド。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載のプローブヘッドを備えたNMR−MAS装置の操作方法において、前記サンプル(5)の前記回転軸(RA)と前記均一な静磁場Bとの間の前記角度θを調整するために、前記キャビティ(4)内に位置する前記プローブヘッドの少なくとも一部が、θtarget−α1≦θ≦θtarget+α2である角度θで前記z軸に対して傾斜されるべきであることを特徴とするNMR−MAS装置の操作方法。
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