JP2017161027A - プーリ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1と、固定ボス2と、取付部材3と、可動シーブ4と、可動ボス5と、ナット部材104と、遠心クラッチ10とを備えている。また、プーリ装置100は、第1弾性部材6a、第2弾性部材6b、第1シール部材7a、第2シール部材7b、カム機構8、スプリング90、及びスプリングシート9なども備えている。
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ4の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
図2に示すように、固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に形成されている。すなわち、固定シーブ1と固定ボス2とは、一つの部材によって形成されている。例えば、固定ボス2は、アルミニウム合金製である。固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
取付部材3は、固定ボス2に取り外し可能且つ一体回転可能に取り付けられている。取付部材3は、固定ボス2と別部材であって、第1軸受部材110及び止め輪111を取り外した状態において、固定ボス2内を摺動可能である。すなわち、取付部材3と固定ボス2とは接合されていない。取付部材3は、例えば、金属製であり、好ましくは鉄製または鋼製である。
図4に示すように、固定ボス2のボス本体部21内には、第1軸受部材110(軸受部材の一例)が配置されている。この第1軸受部材110と内側フランジ部22との間で、外側フランジ部32が挟持されている。第1軸受部材110の外周面は、ボス本体部21の内周面と当接する。好ましくは、第1軸受部材110は、ボス本体部21内に圧入されている。これによれば、第1軸受部材110によって、取付部材3が軸方向の第2側へ移動することを規制できる。すなわち、取付部材3は、内側フランジ部22及び第1軸受部材110によって、軸方向における移動を規制される。第1軸受部材110は、固定ボス2内を延びる出力軸(図示省略)を固定ボス2に対して相対回転に支持している。なお、出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸であり、第2軸受部材112(図1参照)にも支持されている。
止め輪111は、第1軸受部材110の軸方向の第2側への移動を規制する。止め輪111は、嵌合溝211内に嵌合しており、嵌合溝211から軸方向に移動しない。このため、止め輪111は、第1軸受部材110及び取付部材3の軸方向の第2側への移動を確実に規制できる。なお、止め輪111は、第1軸受部材110の外径よりも小さい内径を有する。軸方向の第1側から、内側フランジ部22、外側フランジ部32、第1軸受部材110、止め輪111の順でそれぞれが配置される。
図1に示すように、可動シーブ4は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ4は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ4は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ4は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ4は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
可動ボス5は、可動シーブ4と一体的に回転する。また、可動ボス5は、可動シーブ4と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス5と可動シーブ4とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス5と可動シーブ4とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。例えば、可動シーブ4と可動ボス5とを溶接またはろう付けなどによって固定することができる。
摺動部材50は、可動ボス5の内周面に取り付けられている。具体的には、摺動部材50は、可動ボス5の第2内周面52に取り付けられている。摺動部材50は円筒形状である。摺動部材50の外周面は、可動ボス5の第2内周面52と接触している。摺動部材50の内周面は、固定ボス2の外周面と接触している。
第1弾性部材6aは、環状であって、第1収容溝54内に配置されている。第1弾性部材6aは、例えばOリングである。第2弾性部材6bは、環状であって、第2収容溝55内に配置されている。第2弾性部材6bは、配置箇所を除いて、第1弾性部材6aと同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
第1シール部材7aは、径方向において、第1弾性部材6aと固定ボス2との間に配置されている。第1シール部材7aは、第1弾性部材6aによって、径方向内側に付勢されている。このため、第1シール部材7aは、固定ボス2と確実に接触し、ダストなどの侵入を防止する。
図1に示すように、スプリング90は、軸方向において可動シーブ4を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング90は、可動シーブ4を軸方向の第2側に向かって付勢している。これによって、固定シーブ1と可動シーブ4とが、ベルト120を挟持する。スプリング90は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング90は、可動ボス5を囲むように、可動ボス5の径方向外側に配置されている。
スプリングシート9は、スプリング90を支持するように構成されている。図7及び図8に示すように、スプリングシート9は、円筒部91、フランジ部92、及び複数のカム受け部82を有する。スプリングシート9は、例えば樹脂製である。具体的には、スプリングシート9は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。円筒部91、フランジ部92、及び各カム受け部82は、1つの部材によって一体的に形成されている。
図1に示すように、カム機構8は、可動ボス5とスプリングシート9とに設けられている。詳細には、カム機構8は、複数のカム部81と複数のカム受け部82とから構成される。カム部81は、上述した可動ボス5に形成されている。また、カム受け部82は、スプリングシート9に形成されている。カム機構8は、固定ボス2に対する可動ボス5の相対回転を、可動ボス5の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動ボス5が固定ボス2よりも速い速度で回転すると、カム機構8は、可動ボス5を固定シーブ1に向かって移動させる。
図1に示すように、遠心クラッチ10は、ドライブプレート101、複数のクラッチシュー102、及びクラッチハウジング103を有している。遠心クラッチ10は、固定シーブ1及び可動シーブ4の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ10は、固定ボス2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
図2に示すように、ナット部材104は、取付部材3の取付本体部31に形成されたネジ部311と螺合する。そして、ナット部材104は、ドライブプレート101を固定ボス2との間で締結する。すなわち、ドライブプレート101は、固定ボス2とナット部材104との間に挟まれて固定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
図11に示すように、第1シール部材7aは、凹部77を有していてもよい。この凹部77は、環状であって、第1シール部材7aの内周面を周方向に延びている。凹部77は、第1シール部材7aの軸方向の中央部に形成されていることが好ましい。同様に第2シール部材7bも凹部を有していてもよい。
図12に示すように、第1シール部材7aにおいて、第1端部71と第2端部72との隙間は、径方向外側に行くほど大きくなるように構成されていてもよい。すなわち、第1端部71または第2端部72の端面が径方向外側に向かって互いに離れる方向に傾斜していてもよい。第1シール部材7aは、例えば、縮めた状態で可動ボス5内の第1収容溝54まで挿入される。そして、第1シール部材7aは、第1収容溝54に到達すると、縮まった状態から元の状態に戻って第1収容溝54内に配置される。この第1シール部材7aが縮まった状態から元の状態に戻る際に、第1端部71と第2端部72とが引っ掛かりにくくなる。なお、第2シール部材7bも同様の構成とすることができる。
第1及び第2シール部材7a、7bは、第1端部71及び第2端部72を有していなくてもよい。すなわち、第1及び第2シール部材7a、7bは、エンドレスの環状であってもよい。
上記実施形態に係るプーリ装置100はカム機構8を備えているが、プーリ装置100はカム機構8を備えていなくてもよい。
固定ボス2は、摩擦係数の低い材料によって形成された摺動層を外周面に有していてもよい。
上記実施形態では、第1シール部材7aと第2シール部材7bとを同じ構成としたが、どちらか一方のシール部材のみが上述した構成であってもよい。
2 :固定ボス
21 :ボス本体部
22 :内側フランジ部
3 :取付部材
31 :取付本体部
311 :ネジ部
32 :外側フランジ部
92 :フランジ部
100 :プーリ装置
101 :ドライブプレート
104 :ナット部材
110 :第1軸受部材
111 :止め輪
Claims (7)
- 固定シーブと、
前記固定シーブから軸方向の第1側に延びる円筒状のボス本体部、及び前記ボス本体部の軸方向第1側端部から径方向内側に延びる内側フランジ部を有し、前記固定シーブと一体的に形成される固定ボスと、
前記固定ボス内から軸方向の第1側に突出し外周面にネジ部が形成された円筒状の取付本体部、及び前記取付本体部の軸方向第2側端部から径方向外側に延び前記内側フランジ部と係合する外側フランジ部、を有し、前記固定ボスに取り外し可能且つ一体回転可能に取り付けられる取付部材と、
前記固定ボスと一体的に回転するドライブプレートと、
前記取付本体部のネジ部と螺合し、前記ドライブプレートを締結するナット部材と、
を備える、プーリ装置。
- 前記ボス本体部内に配置され、前記内側フランジ部との間で前記外側フランジ部を挟み込む軸受部材をさらに備える、
請求項1に記載のプーリ装置。
- 前記軸受部材の外周面は、前記ボス本体部の内周面と当接する、
請求項2に記載のプーリ装置。
- 前記軸受部材の軸方向の第2側への移動を規制する止め輪をさらに備える、
請求項2又は3に記載のプーリ装置。
- 前記ドライブプレートは、前記取付本体部に取り付けられる、
請求項1から4のいずれかに記載のプーリ装置。
- 前記取付本体部は、互いに平行に延びる一対の平坦面を外周面に有し、
前記内側フランジは、前記一対の平坦面と係合する、
請求項1から5のいずれかに記載のプーリ装置。
- 前記ドライブプレートは、前記一対の平坦面と係合する、
請求項6に記載のプーリ装置。
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2016
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