JP2017160563A - 炭素繊維用前駆体繊維束とその製造方法および炭素繊維の製造方法 - Google Patents

炭素繊維用前駆体繊維束とその製造方法および炭素繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単糸数が2000を超える場合などにおいて、複数本を合糸してなる炭素繊維用前駆体繊維束であっても連続的に安定した交絡を維持し、焼成工程での工程通過性を向上させる炭素繊維用前駆体繊維束とその炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法および、炭素繊維の製造方法を提供する。【解決手段】明細書に記載の方法で炭素繊維用前駆体繊維束を単糸の絡まりがなく5m以上の炭素繊維用前駆体糸条に分割することが可能であり、以下の(A)〜(C)を満たす炭素繊維用前駆体繊維束。(A)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体糸条の交絡の最小値が100mm以上(B)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体繊維束の交絡の最小値が100mm以上(C)炭素繊維用前駆体糸条の撚り数が0.10ターン/10m以下【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維用前駆体繊維束とその製造方法、及び炭素繊維の製造方法に関するものである。さらに詳細には生産性に優れた炭素繊維を製造するとともに、焼成工程通過性に優れる炭素繊維用前駆体繊維束とその製造方法に関する。
炭素繊維用前駆体繊維束として、ポリアクリロニトリル系の前駆体繊維束が広く知られている。炭素繊維は、例えばその前駆体繊維束であるポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を製糸工程で一旦巻き取ってパッケージとし、その後パッケージから前駆体繊維束を解舒し、200〜400℃の空気雰囲気中で前駆体繊維束を加熱焼成して酸化繊維に転換する耐炎化工程、窒素・アルゴン・ヘリウム等の不活性雰囲気中でさらに300〜3000℃に加熱して炭化する炭化工程を経ることで得られる。また、別の方法として、製糸工程で得た前駆体繊維束を巻き取らずにケンスなどに収納し、それらを引き出してから同様のプロセスで炭素繊維を製造することも行われている。通常、炭素繊維は、単糸数が1000〜100000からなる炭素繊維用前駆体繊維束を作製して、焼成工程に供給されて製造される。このとき、単糸数が12000〜70000の炭素繊維を得る場合には、炭素繊維用前駆体糸条の単糸数を例えば3000や6000などで作製し、合糸した後で焼成した方が、高品質、高品位の炭素繊維を得ることが出来る。
炭素繊維は複合材料の強化繊維として一般産業用途を中心にスポーツ用途や航空宇宙用途への用途が拡大している。更なる用途拡大のためには、安価で品位の良い炭素繊維の提供が重要な課題であり、炭素繊維用前駆体繊維束の製造工程においてもこれまで多くの生産効率化によるコスト低減に関する改善技術が開示されている。例えば、処理する炭素繊維用前駆体糸条を太く(太糸条化)する、あるいは工程途中の炭素繊維用前駆体糸条の幅を狭くしたり、工程途中の各炭素繊維用前駆体糸条間の間隔を小さくしたり(高密度化)するといった技術は、限られた設備での生産量増大に寄与するための有効な手段といえる。
しかしながら、これら炭素繊維用前駆体糸条単位の太糸条化や高密度化を安易に進めた場合、特に延伸工程や水洗工程、工程油剤の付与工程で単糸間接着の発生や、延伸での毛羽や断糸、水洗不足、油剤の付着斑などが惹起され、次の焼成工程においても毛羽や断糸が発生して工程通過性を阻害すると共に、得られる炭素繊維の物性低下に繋がる問題が起こる可能性があった。そのため、太糸条化もしくは高密度化した炭素繊維用前駆体糸条には交絡付与等、単糸間の集束性向上処理を施すことが多い。しかし、太糸条化した炭素繊維用前駆体糸条における過剰な交絡付与は、拡がり性を阻害し、焼成後の炭素繊維において、例えばプリプレグシートに加工する際に均一にシートとならず品位欠陥をきたす等の問題があった。
また、交絡付与により局所的な交絡の部分が発生し、焼成時に毛羽が発生し、品位および操業性を著しく低下させる問題があった。
そのため、拡がり性を阻害せずポリアクリロニトリル系炭素繊維用前駆体糸条を合糸する方法として、例えば、特許文献1には、炭素繊維用前駆体糸条を一度に2本のローラー間でしごき、別に設けたローラーによりひねりを加えて合糸する方法について示されている。また、特許文献2には、3本以上の炭素繊維用前駆体糸条を第1段階としてガイドを走行炭素繊維用前駆体糸条に対して略直角方向に接触させ、第2段階として、第1段階を経た走行炭素繊維用前駆体糸条同士を、並置させた別の2本のガイドに接触させながら重ね合わせた後、該炭素繊維用前駆体繊維束に対してさらに別に設けたガイドにより、45°〜90°のひねりを加える合糸方法が示されている。また、炭素繊維用前駆体繊維束の交絡に関しても、一定量の炭素繊維用前駆体繊維束内に存在する交絡点の平均値を規定した特許文献3〜8のような炭素繊維用前駆体繊維束が示されている。
特開平2−26950号公報 特開平7−216680号公報 特開2001−49536号公報 特開2015−67910号公報 特開2011−12363号公報 特開2006−342487号公報 特開2002−20927号公報 特開2013−216997号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている合糸の方法では、単糸数2000以下の炭素繊維用前駆体糸条を合糸する時には有効であるが、単糸数が2000を超える炭素繊維用前駆体糸条を合糸する時には、2本の炭素繊維用前駆体糸条の1本目のローラーまでの距離がそれぞれ異なることから、合糸部の糸幅が不安定となって、その結果合糸後に糸割れを起こしやすく、連続的に安定した炭素繊維用前駆体繊維束を得ることができない欠点があった。糸割れの多い炭素繊維用前駆体繊維束は、次工程で操業性を著しく阻害させ、例えば焼成後の炭素繊維をプリプレグシートに加工する際に均一なシートとならず品位欠陥をきたす等の問題がある。また、合糸部の糸幅が不安定になることで、炭素繊維用前駆体繊維束の集束部、例えば合糸後の炭素繊維用前駆体繊維束内にある各炭素繊維用前駆体糸条の交絡や、撚りなどが発生し、焼成工程での操業悪化につながる問題があった。
また、特許文献2に開示されている合糸の方法では、単糸数2000以下の炭素繊維用前駆体糸条を合糸する時には有効であるが、単糸数が2000を超える炭素繊維用前駆体糸条を3本以上合糸する時には、特許文献1の方法の場合と同様に連続的に安定した合糸状態の炭素繊維用前駆体繊維束を得ることができない欠点があった。
また、特許文献3〜8に開示されている交絡の技術は、交絡点の平均を合わせ込む方法である。交絡点の平均を合わせ込むとは、フックドロップ法による交絡度の測定法で炭素繊維用前駆体繊維束または糸条にフックを掛け、そのフックの落下距離を50回測定してフックの落下距離の50点の平均または、最大および最小の値をそれぞれ10点削除して、間の30点の平均値を出し、1mあたりの交絡点の個数を計算式で算出するものである。しかし、交絡点の平均値を合わせ込む方法では過剰に交絡する部分の検出は困難であり、そのため局所的に過剰な交絡を有する炭素繊維用前駆体繊維束の排除が難しく、炭素繊維の製造工程での品位・操業性の安定化が困難であった。
特許文献1及び特許文献2は合糸方法による糸割れ改善に着目したものであり、特許文献3〜8は交絡の平均値を合わせ込むことに着目したものであり、交絡の状態に着目したものではない。
そこで、本発明の目的は、単糸数が2000を超える場合などにおいて、複数本を合糸してなる炭素繊維用前駆体繊維束であっても連続的に安定した交絡を維持し、焼成工程での工程通過性を向上させる炭素繊維用前駆体繊維束とその炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法および、炭素繊維の製造方法を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法は次の構成からなる。
以下の(1)〜(4)のローラーを用いて、2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を合糸して炭素繊維用前駆体繊維束を製造する方法であって、互いに略平行に走行する前記2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を抱き角20°以上で第1ローラーに接触させた後、前記2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を2分割して一対の第2ローラーにそれぞれ接触させることで、第1ローラーと一対の第2ローラーの間で炭素繊維用前駆体糸条を略90°回転させ、次いで、一方の第2ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第3前ローラーおよび第3後ローラーに順次接触させるとともに、もう一方の第2ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第3前ローラーに接触させることなく第3後ローラーに接触させることで、第3後ローラー上で炭素繊維用前駆体糸条を合糸し、その後、第3後ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第4ローラーに抱き角5°以上で接触させて、炭素繊維用前駆体繊維束を得るに際し、第1ローラーと一対の第2ローラーとの軸心間の距離Lと第1ローラー上の炭素繊維用前駆体糸条の糸幅Wとの比、L/Wを60以上400以下とし、第4ローラーから出た後の炭素繊維用前駆体繊維束の張力を0.11cN/dtex以上とする炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法。
(1)第1ローラー
(2)第1ローラーの軸心、および、第1ローラーを出た直後の炭素繊維用前駆体糸条の走行方向のいずれとも略直交する軸心を有し、第1ローラーからの軸心間の距離Lが略同等である一対の第2ローラー
(3)一対の第2のローラーの軸心と略平行な軸心を有し、一対の第2ローラーを出た直後の炭素繊維用前駆体糸条の走行方向に沿って順に配置される一対の第3前ローラーおよび第3後ローラー
(4)一対の第3前ローラーおよび第3後ローラーと略直交する軸心を有する第4ローラー。
また、本発明の炭素繊維用前駆体繊維束は次の構成からなる。
本明細書に記載の方法で炭素繊維用前駆体繊維束を単糸の絡まりがなく5m以上の炭素繊維用前駆体糸条に分割することが可能であり、以下の(A)〜(C)を満たす炭素繊維用前駆体繊維束。
(A)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体糸条の交絡の最小値が100mm以上
(B)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体繊維束の交絡の最小値が100mm以上
(C)炭素繊維用前駆体糸条の撚り数が0.10ターン/10m以下。
さらに本発明の炭素繊維の製造方法は次のいずれかの構成からなる。
前記の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法で炭素繊維用前駆体繊維束を製造した後、酸化性雰囲気中200〜300℃で酸化処理し、その後不活性雰囲気中1000℃以上で炭化処理する、炭素繊維の製造方法。
または、前記の炭素繊維用前駆体繊維束を酸化性雰囲気中200〜300℃で耐炎化処理し、その後不活性雰囲気中1000℃以上で炭化処理する、炭素繊維の製造方法。
本発明により、焼成工程における、糸痛み・毛羽・糸切れを防止し、焼成工程通過性にすぐれる炭素繊維用前駆体繊維束とその製造方法および炭素繊維の製造方法を提供することが出来る。
本発明に係る合糸装置の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る合糸装置の一例を示す概略側面図である。 抱き角を説明するための概略図である。
本発明において、合糸後もしくは分割前の繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束、合糸前もしくは分割後の繊維束を炭素繊維用前駆体糸条と記載し区別している。本発明による炭素繊維用前駆体繊維束は、実質的に局所的な集束部がない。実質的に局所的な集束部があった場合は耐炎化反応の妨げとなり局所的な多数本の糸切れを起こし、炭素繊維の品位を低下させる。また工程通過性を低下させる原因となる。
本発明者らは鋭意研究の結果、生産性を向上させるためには、実質的に局所的な集束部がない炭素繊維用前駆体繊維束が必要であり、その炭素繊維用前駆体繊維束を得るためには合糸前の炭素繊維用前駆体糸条の糸幅と、合糸装置の位置関係が重要であることを見出した。
本発明における、実施の態様を詳細に説明する。
本発明の炭素繊維用前駆体繊維束を構成する重合体の種類は特に限定されないが、主としてアクリロニトリルからなるアクリル系重合体、具体的にはアクリロニトリル85質量%以上と他のコモノマー15質量%以下からなる共重合体であることが好ましい。コモノマーとしてはアクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸等、及びそれらのメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル等のアルキルエステル、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、あるいはアリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸等及びそれらのアルカリ金属塩などを挙げることができるが、特に限定されるものではない。コモノマーの共重合割合が15質量%を超えると、最終的に得られる炭素繊維の物性が低下する場合がある。アクリル系重合体は通常の乳化重合、塊状重合、溶液重合等の重合法を用いて重合できる。特に好ましいアクリロニトリルの共重合割合は、95質量%以上である。
次に炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法について説明する。
該アクリル系重合体と、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒、硝酸、塩化亜鉛、ロダンソーダ等の無機物の水溶液等とからなる重合体溶液を紡糸原液として、通常の湿式紡糸法、乾湿式紡糸法によって紡糸し、浴中延伸を行う。この浴中延伸は、通常50〜98℃の延伸浴中で略2〜6倍に延伸される。なお、紡糸した炭素繊維用前駆体糸条は、好ましくは浴中延伸後水洗するか、水洗後浴中延伸することによって、残存溶媒を問題ない程度に除去しておく。浴中延伸後は、通常、油剤を付与し、ホットローラーなどで乾燥緻密化する。また、必要があればその後、スチーム延伸等の2次延伸を行う。本発明では、これらの複数の炭素繊維用前駆体繊維束を巻き取るかキャンなどに収納する前に集束用フリーローラーガイド群により合糸し、巻き取り機によりパッケージに巻き取られるかキャンに収納される。また別の態様として、巻き取った炭素繊維用前駆体糸条を複数本解舒するか、キャンから引き出して集束用フリーローラーガイド群により合糸を行うこともできる。かかる炭素繊維用前駆体繊維束を構成する単糸数は、1000を超えるとき、より好ましくは2000を超えるときに本発明の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法の効果を好適に得ることができる。また、単糸数の上限は特に制限がないが、通常100000以下である。
次に本発明の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法に用いられる合糸装置と、合糸装置入りの第1ローラーの位置関係と、合糸装置へ供給する炭素繊維用前駆体糸条の糸幅について詳細を説明する。炭素繊維用前駆体糸条の供給元である第1ローラーと一対の第2ローラーの距離Lは糸幅Wに対してのL/Wは60以上400以下、好ましくは60以上350以下、より好ましくは65以上300以下である。なお、Wは合糸前の炭素繊維用前駆体糸条の第1ローラー上における糸幅である。また、Lは第1ローラーと一対の第2ローラーとの軸心間の距離を意味する。
ここで一対の第2ローラー間において第1ローラーとの軸心間の距離Lが同等でない場合は、Lが小さい値となる方の第2ローラーを基準とする。L/Wを60以上とすることで炭素繊維用前駆体糸条が十分に反転されてローラーに供給され、炭素繊維用前駆体糸条に折りたたみ等が発生せず、撚りの無い状態で合糸することができる。また、L/Wを400以下とすることで、炭素繊維用前駆体糸条が反転後に張力により集束した状態で合糸されることを防止することができ、合糸装置内のローラー上で炭素繊維用前駆糸条内の単糸同士の絡み不足の発生を抑えることができる。また、単糸同士の絡み不足の発生を防止することで合糸が強化され、焼成工程で炭素繊維の繊維束が割れ製品不良になる等の別の問題を抑制することができる。
<炭素繊維用前駆体糸条の第1ローラー上における糸幅>
第1ローラー上の炭素繊維用前駆体糸条それぞれを定規を使用して20秒間隔で3回測定した糸幅の平均値を用いる。
本発明の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法における、フリーローラーガイド群による合糸装置の構成を、以下図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明に係る合糸手段の一例を示す概略平面図、図2は図1の概略側面図であり、4本の炭素繊維用前駆体糸条を合糸する例を示している。なお、本発明は図1,2に示す態様に限定されるものではない。
合糸装置の各ローラーの位置関係を説明する。
ここで、第1ローラー1と一対の第2ローラー2,2’は、軸心間の距離がLとなるように設置され、第1ローラー1から出た炭素繊維用前駆体糸条が、一対の第2ローラー2,2’の幅方向で略中央の位置に導入されるように設置される。一対の第2ローラー2,2’と一対の第3ローラー3,3’を設置し、一対の第3ローラー3,3’から出た炭素繊維用前駆体繊維束が、第4ローラー4の上端面と略重なる位置に設置される。
ここで、第1ローラーは自由回転ローラー、駆動ローラーのいずれでも良いが、好ましくは駆動ローラーであり、第2〜4ローラーも自由回転ローラー、駆動ローラーのいずれでも良いが、好ましくは自由回転ローラーである。
合糸方法について詳細を説明する。
本発明では第1段階として合糸しようとする炭素繊維用前駆体糸条5、5’、6、6’が第1ローラー1によって抱き角20°以上として糸道を安定化した後、第1ローラー上の糸幅Wに対して、L/Wを60〜400とする位置に設置された一対の第2ローラー対に導入される。なお、ここで抱き角とは図3に示すようにローラーと炭素繊維用前駆体糸条が接触している部分の角度をいう(図3において抱き角θで表される。)。図2には第1ローラーにおける抱き角が90°の例を示した。本発明において、第1ローラーでの炭素繊維用前駆体糸条の抱き角は20°以上であり、好ましくは30〜120°である。20°未満では、糸道が安定せず、合糸した炭素繊維用前駆体繊維束の集束状態が不安定となる場合がある。120°を超えても特に集束状態には影響しないが、糸道が複雑化してしまう。
ここで第2ローラーでの抱き角を10°以上とすることで、合糸前に炭素繊維用前駆体糸条が繊維長さ方向に対して略90°ひねられ、糸道が安定化し、2本の合糸状態が定常化しやすくなり、もとの糸幅Wを大きく変化させることなく第2ローラー上に2本の炭素繊維用前駆体糸条が導入されるので好ましい。第2ローラーでの炭素繊維用前駆体糸条の抱き角は2本の炭素繊維用前駆体糸条とも10°以上が好ましく、20°〜90°が更に好ましい。この場合、2本の炭素繊維用前駆体糸条の抱き角は、当然ながら内側になる炭素繊維用前駆体糸条の方が大きいが、大きい方が90°以下が好ましく、小さい方が10°以上であることが好ましい。
第2ローラー上で2本の炭素繊維用前駆体糸条が重ね合わされ、合糸された炭素繊維用前駆体繊維束のうち、第2ローラー2から出た炭素繊維用前駆体繊維束が第3前ローラー3に導入され、抱き角10°以上で把持されることが好ましく、その後、第3後ローラー3’に抱き角が10°以上となるように導入されることが好ましい。第2ローラー2’から出たもう一方の炭素繊維用前駆体繊維束は、第3後ローラー3’に抱き角が10°以上となるように導入されることが好ましく、第3後ローラー3’上で全ての炭素繊維用前駆体繊維束が1本に合糸される。
第3ローラーの抱き角は第2ローラーと同様の理由で、第3前ローラー、第3後ローラー共に10°以上が好ましく、20°〜90°が更に好ましい。
第3後ローラー3’を出た炭素繊維用前駆体繊維束は第4ローラー4に抱き角5°以上で接触し、次ローラー(図示していない)へ導入される。第4ローラーでの好ましい抱き角は10°〜90°である。抱き角を5°以上とすることによって、合糸される炭素繊維用前駆体糸条同士の単糸同士での絡み合いを発生させ、合糸の効果を発揮することが出来る。また、合糸された炭素繊維用前駆体繊維束全体のひねり不足に起因する焼成工程での糸割れ発生を防止できる。また抱き角を90°以下とすることによって炭素繊維用前駆体繊維束全体にひねりを与え、割れることなく集束性を付与することが出来る。
また、炭素繊維用前駆体繊維束が第4ローラー4に導入される際、第3後ローラー3’を出た糸束の上端は、第4ローラー4の上端部より上側に存在するように糸道を調整し、下端は第4ローラー4の上端部より下側に存在するよう糸道を調整し、炭素繊維用前駆体繊維束全体にひねりを与えることが集束性を与えるためには好ましい。
図1では、説明のために第2ローラーに対して合糸される炭素繊維用前駆体糸条は第1の炭素繊維用前駆体糸条対が図1における上側、第2の炭素繊維用前駆体糸条対が下側に配され、第1の炭素繊維用前駆体糸条対が第3前ローラーに接した図を示しているが、これらの位置関係は、上記糸道を形成できる範囲で変更可能である。
第3後ローラーと第4ローラーとの距離は100mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは50mm以下である。距離が100mmを超えるとひねりによる単糸同士の絡み合いが効果的とならず、糸割れが生じやすくなる。
合糸時の張力について詳細を説明する。
また、第4ローラーにてひねりを加えられた後の炭素繊維用前駆体繊維束の張力は0.11cN/dtex以上とすることによって炭素繊維用前駆体糸条位置が安定化し、炭素繊維用前駆体糸条間の合糸時に単糸同士が均一に入り込むことにより炭素繊維用前駆体繊維束の糸割れが生じにくくなる。張力が0.11cN/dtex未満であると当該糸道に関して炭素繊維用前駆体繊維束の位置が不安定になりやすく、炭素繊維用前駆体糸条間の押圧力が不足しやすくなるため、糸割れを生じやすくなる。また張力が高過ぎた場合、炭素繊維用前駆体糸条間の合糸時に単糸同士が単糸間に入り込まず炭素繊維用前駆体繊維束の糸割れを起こしやすくなることから0.80cN/dtex以下の張力が好ましい。そのため張力が0.11〜0.80cN/dtexの範囲にあることによって、糸割れを減少し、品位の良好な炭素繊維用前駆体繊維束を得ることが出来る。
複数糸条の炭素繊維用前駆体糸条の合糸方法について詳細を説明する。
本発明において合糸する炭素繊維用前駆体糸条が2本であった場合、まず炭素繊維用前駆体糸条2本を一対の第2ローラーとそれぞれ接触させることにより糸道を安定化させる。第2ローラー対に導入された炭素繊維用前駆体糸条は、次に第2ローラーと略平行に設置された一対の第3ローラーに導入され、方向を合わせて重ね合わせ、炭素繊維用前駆体繊維束を第3ローラーと軸心が略直交する第4ローラーに導入し合糸する。
また本発明において合糸する炭素繊維用前駆体糸条が3本の場合、炭素繊維用前駆体糸条3本の内、1本もしくは2本を第2ローラー2へ、残りの1本もしくは2本をもう一方の第2ローラー2’に接触させることにより各炭素繊維用前駆体糸条の糸道を安定化させる。第2ローラーに導入された炭素繊維用前駆体糸条は、次に第2ローラーと略平行に設置された一対の第3ローラーに導入され、方向を合わせて重ね合わせ、炭素繊維用前駆体繊維束を第3ローラーと軸心が略直交する第4ローラーに導入し合糸する。
同様に合糸する炭素繊維用前駆体繊維束が4本の場合は、炭素繊維用前駆体糸条を3本と1本に、5本の場合は、炭素繊維用前駆体糸条を4本と1本に分けて同様に処置しても良いが、好ましくは4本の場合は2本ずつに、5本の場合は3本と2本に(本数が略同等となるように)分けて同様の処置をすることが好ましい。それ以上の本数の場合も同様である。
本発明に使用する合糸装置のローラーの形態について詳細を説明する。
本発明に用いるローラーの例としては公知のガイドまたはガイドローラーでよいが、特に固定の円柱ガイド、ベアリング内蔵のシェル回転ガイドローラー等が好ましい。また表面形態は梨地が好ましい。またローラー径は10〜30mmの範囲が好ましい。なお、本発明において上記のガイドとして一対の第2ローラー、一対の第3ローラー以外にも糸道を安定化させるためのガイドを用いても差し支えない。
<張力測定>
張力の測定には、テンションメーターHS−3000型(エイコー測器株式会社製)及び定格5kgfおよび10kgfのテンションピックアップBTB−I(エイコー測器株式会社製)を用いる。
次に炭素繊維用前駆体繊維束及び、炭素繊維用前駆体糸条の最良な形態について詳細を説明する。
本発明における炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は10以下が好ましく、更に6以下がより好ましい。フックドロップ法による交絡度が10を超える場合、炭素繊維用前駆体繊維束全体に本発明で規定するフックドロップ法による交絡の最小値100mm未満が多数存在することになり、焼成工程での品位・操業性を著しく悪化させる原因になる。また、交絡度が6以下の場合であっても、フックドロップ法による交絡の最小値が100mm未満のものが存在する場合があり、フックの落下距離の平均値を採用する方法では、過剰な交絡部の検出は困難である。
本発明の炭素繊維用前駆体繊維束においては、後述の方法で炭素繊維用前駆体繊維束を分割した際の炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値が100mm以上であることが必要である。炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値が100mm未満である場合、合糸時に炭素繊維用前駆体繊維束内の集束部となり、糸痛みの原因となる。
また、本発明の炭素繊維用前駆体繊維束では、分割前の炭素繊維用前駆体繊維束の束全体で測定した際のフックドロップ法による交絡度も、同様に炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値が100mm以上であることが必要である。100mm未満である場合、その部分が過剰な交絡部となり、焼成時に糸傷みが発生し、品位・操業性を著しく低下させる。
<炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法>
炭素繊維用前駆体繊維束を巻き取ったボビンから引き出し、繊維束を約40cm間隔で両手に持って、まず、繊維束を持った両手を近づけ繊維束を緩め、両手を離し張力を掛け緊張させる。この緩和/緊張を20回繰り返し、解れた繊維束から分割できるところを見つけだして分割する方法である。分割できるところを見つけ出すとは、単糸が絡まり無く、繊維束を引きだしながら5m以上分割できるところを言う。N本以上合糸しているものについては、まず、繊維束を1:(N−1)に分割して、(N−1)を更に分割していく。
もし、分割できるところが5m未満、もしくはできない場合は分割することが不可能と判断する。
<フックドロップ法による交絡度>
JIS−L1013(2010)「化学繊維フィラメント糸試験方法」記載のフックドロップ法で測定し、50回測定を繰り返し、50点測定した平均値をX(mm)として、次式より交絡度を求める。
交絡度=1000/X。
<フックドロップ法による交絡の最小値>
JIS−L1013(2010)「化学繊維フィラメント糸試験方法」記載のフックドロップ法の方法に準じて測定する。合糸前の炭素繊維用前駆体糸条、または炭素繊維用前駆体繊維束試料の下方の位置に荷重100gを吊り下げ、荷重10gのフックを挿入し、その降下距離(mm)を50回測定した際の最小値を採用する。
さらに、本発明の炭素繊維用前駆体繊維束においては、上述の方法で炭素繊維用前駆体繊維束を分割した際の炭素繊維用前駆体糸条の撚り数が0.10ターン/10m以下であることが必要である。撚り数が0.10ターン/10mを超えると、合糸時に炭素繊維用前駆体繊維束内の集束部になり、焼成工程での糸傷みの原因となる。
<撚り数>
炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条に針を刺し、10m中に存在する撚り数を求める。撚りの方向360°回転を1.00ターン、180°回転を0.50ターン、90°回転を0.25ターンとして回転数を測定する。右撚り、左撚りをそれぞれ回転数を測定し、それぞれの絶対値の和を撚り数とする。そして、10回の平均値を求める。
本発明の炭素繊維用前駆体繊維束はその単糸の真円度が0.9以上であることが好ましい。真円度が0.9未満の場合は、合糸する際に単糸の断面の変動が大きいため、炭素繊維用前駆体繊維束の集束性が低下する場合がある。具体的には均一に炭素繊維用前駆体糸条同士が絡み合わず一対の第2ローラーから一対の第3前ローラーおよび第3後ローラーまでの炭素繊維用前駆体繊維束の状態が不均一になり、合糸状態にバラツキを生じることがある。所望の真円度の単糸からなる炭素繊維用前駆体繊維束を得るためには、例えば、凝固浴の溶媒濃度や温度などで設定可能である。
<真円度>
炭素繊維用前駆体繊維束をサンプリングし、カミソリで繊維軸に垂直に切断し、光学顕微鏡を用いて単糸の断面形状を観察する。測定倍率は、最も細い単糸が1mm程度に観察されるよう倍率200〜400倍とし、使用する機器の画素数は200万画素とする。得られた画像を画像解析することにより炭素繊維用前駆体繊維束を構成する単糸の断面積と周長を求め、その断面積から真円と仮定した時の単糸の断面の直径(単糸径)を0.1μm単位で計算して求め、下記式を用いて炭素繊維用前駆体繊維束を構成する単糸の真円度を求める。真円度は無作為に選んだ10本の単糸の平均値を用いる。
真円度=4πS/C
(式中、Sは炭素繊維用前駆体繊維束を構成する単糸の断面積を表し、Cは単糸の周長を表す)。
<糸傷み>
次に説明する製造方法において、炭素繊維の巻き取る前で観測される繊維束1万m内で10本以上の破断した単糸の集団を1カウントとし、その総和を糸傷み回数(回/1万m)とする。このとき、毛羽を検知する公知の毛羽検査装置を用いても良い。巻き取ってしまった炭素繊維では破断部分が内部に隠れてしまうため、炭素繊維の巻き取り前において連続的に確認した。
次に、本発明の炭素繊維の製造方法について説明する。
前記した炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法により製造された炭素繊維用前駆体繊維束を、200〜300℃の空気などの酸化性雰囲気中において耐炎化処理する。処理温度は低温から高温に向けて複数段階に昇温するのが耐炎化繊維束を得る上で好ましく、さらに毛羽の発生を伴わない範囲で高い延伸比で繊維束を延伸するのが炭素繊維の性能を十分に発現させる上で好ましい。次いで得られた耐炎化繊維束を窒素などの不活性雰囲気中で1000℃以上に加熱して炭化処理することにより、炭素繊維を製造する。その後、電解質水溶液中で陽極酸化をおこなうことにより、炭素繊維表面に官能基を付与し樹脂との接着性を高めることが可能となる。また、エポキシ樹脂等のサイジング剤を付与し、耐擦過性に優れた炭素繊維を得ることが好ましい。
(実施例1)
ジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液重合法により、アクリロニトリル99質量%とイタコン酸1.0質量%からなるポリアクリロニトリルを得た後、乾湿式紡糸法により35質量%ジメチルスルホキシド水溶液からなる凝固浴中へ紡出し、続く水洗工程にて繊維を水洗後、浴延伸工程にて延伸をおこなった。その後油剤浴中に浸漬させ乾燥工程にて乾燥処理をおこなった後、加圧蒸気中で延伸をおこなうことで炭素繊維用前駆体繊維束を得た。
図1の装置において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を800mmに設定し、一対の第3ローラー3、3’は第4ローラーの幅方向の中央と糸道が重なる位置に配置した。第4ローラーと第3後ローラー3’との間隔を40mmとした。また、ローラーの抱き角は第1ローラー1を60°、第2ローラー2,2’を45°、第3前ローラーを50°、第3後ローラーを45°、第4ローラーを60°となるようにローラーを配置した。
上記の合糸装置を用いて真円度0.92、単糸繊度0.73dtex、総繊度2190dtex(単糸数:3000本)の炭素繊維用前駆体繊維束2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸し、得た炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は3、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は200mm、分割前の炭素繊維用前駆体繊維束でのフックドロップ法による交絡最小値は150mm、その際の炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割後の炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.03ターン/10mであった。その後、得た炭素繊維用前駆体繊維束を空気中240〜280℃の耐炎化炉内を駆動ロールで搬送しながら焼成し耐炎化繊維に転換した。さらに不活性雰囲気中300〜800℃の前炭化炉内を駆動ロールで搬送して予備炭化した後、不活性雰囲気中1500℃の炭化炉内を駆動ロールで搬送しながら焼成をおこない炭素繊維を得た。このときの炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは1回/1万mであった。
(実施例2)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を1000mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は4、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は150mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は120mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.03ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは1回/1万mであった。
(実施例3)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を900mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が3mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は3、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は130mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束の交絡の最小値は120mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.00ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは0回/1万mであった。
(実施例4)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を910mmに設定し、真円度0.92、単糸繊度0.73dtex、総繊度8760dtex(単糸数:12000本)の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が14mmとなるようにして0.20cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は4、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は120mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は100mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.08ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは2回/1万mであった。
(実施例5)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を1000mmに設定し、真円度0.92、単糸繊度0.73dtex、総繊度8760dtex(単糸数:12000本)の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が7mmとなるようにして0.25cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は5、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は110mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は100mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.03ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは2回/1万mであった。
(実施例6)
ジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液重合法により、アクリロニトリル99質量%とイタコン酸1.0質量%からなるポリアクリロニトリルを得た後、乾湿式紡糸法により40質量%ジメチルスルホキシド水溶液からなる凝固浴中へ紡出し、続く水洗工程にて繊維を水洗後、浴延伸工程にて延伸をおこなった。その後油剤浴中に浸漬させ乾燥工程にて乾燥処理をおこなった後、加圧蒸気中で延伸をおこなうことで炭素繊維用前駆体繊維束を得た。
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を800mmに設定し、真円度0.88の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は5、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は150mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は120mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.03ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは3回/1万mであった。
(比較例1)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を50mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は4、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は70mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は80mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.30ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは12回/1万mであった。
(比較例2)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を200mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条4本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.17cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は3、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した際のフックドロップ法による交絡の最小値は90mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は80mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.15ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは5回/1万mであった。
(比較例3)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を200mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は5、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は90mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は90mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.15ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは5回/1万mであった。
(比較例4)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を1500mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条4本を第1ローラー上の糸幅が3mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は5、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した際のフックドロップ法による交絡の最小値は80mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は80mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.20ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは10回/1万mであった。
(比較例5)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を2000mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.30cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は4、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は75mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は90mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.30ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは9回/1万mであった。
(比較例6)
実施例1において一対の第2ローラー2,2’と第1ローラー1の距離を800mmに設定し、真円度0.92の炭素繊維用前駆体糸条2本を第1ローラー上の糸幅が4mmとなるようにして0.05cN/dtexの張力で合糸して採取した炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡度は3、その炭素繊維用前駆体繊維束を炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条のフックドロップ法による交絡の最小値は80mm、分割していない炭素繊維用前駆体繊維束のフックドロップ法による交絡の最小値は90mm、炭素繊維用前駆体繊維束の分割方法で分割した炭素繊維用前駆体糸条の撚数は0.25ターン/10mであり、炭素繊維の巻き取る前で観測される糸傷みは10回/1万mであった。
Figure 2017160563
1:第1ローラー
2,2’:第2ローラー
3:第3前ローラー
3’:第3後ローラー
4:第4ローラー
5,5’,6,6’:合糸前の炭素繊維用前駆体糸条
7:合糸後の炭素繊維用前駆体繊維束
8:共通ベース
L:第1ローラーと第2ローラーの距離
θ:抱き角

Claims (5)

  1. 以下の(1)〜(4)のローラーを用いて、2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を合糸して炭素繊維用前駆体繊維束を製造する方法であって、互いに略平行に走行する前記2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を抱き角20°以上で第1ローラーに接触させた後、前記2本以上の炭素繊維用前駆体糸条を2分割して一対の第2ローラーにそれぞれ接触させることで、第1ローラーと一対の第2ローラーの間で炭素繊維用前駆体糸条を略90°回転させ、次いで、一方の第2ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第3前ローラーおよび第3後ローラーに順次接触させるとともに、もう一方の第2ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第3前ローラーに接触させることなく第3後ローラーに接触させることで、第3後ローラー上で炭素繊維用前駆体糸条を合糸し、その後、第3後ローラーから出た炭素繊維用前駆体糸条を第4ローラーに抱き角5°以上で接触させて、炭素繊維用前駆体繊維束を得るに際し、第1ローラーと一対の第2ローラーとの軸心間の距離Lと第1ローラー上の炭素繊維用前駆体糸条の糸幅Wとの比、L/Wを60以上400以下とし、第4ローラーから出た後の炭素繊維用前駆体繊維束の張力を0.11cN/dtex以上とする炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法。
    (1)第1ローラー
    (2)第1ローラーの軸心、および、第1ローラーを出た直後の炭素繊維用前駆体糸条の走行方向のいずれとも略直交する軸心を有し、第1ローラーからの軸心間の距離Lが略同等である一対の第2ローラー
    (3)一対の第2のローラーの軸心と略平行な軸心を有し、一対の第2ローラーを出た直後の炭素繊維用前駆体糸条の走行方向に沿って順に配置される一対の第3前ローラーおよび第3後ローラー
    (4)一対の第3前ローラーおよび第3後ローラーと略直交する軸心を有する第4ローラー
  2. 第1ローラーと接触する前の炭素繊維用前駆体糸条の単糸の真円度が0.9以上である請求項1記載の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法。
  3. 明細書に記載の方法で炭素繊維用前駆体繊維束を単糸の絡まりがなく5m以上の炭素繊維用前駆体糸条に分割することが可能であり、以下の(A)〜(C)を満たす炭素繊維用前駆体繊維束。
    (A)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体糸条の交絡の最小値が100mm以上
    (B)フックドロップ法による炭素繊維用前駆体繊維束の交絡の最小値が100mm以上
    (C)炭素繊維用前駆体糸条の撚り数が0.10ターン/10m以下
  4. 請求項1または2記載の炭素繊維用前駆体繊維束の製造方法で炭素繊維用前駆体繊維束を製造した後、酸化性雰囲気中200〜300℃で耐炎化処理し、その後不活性雰囲気中1000℃以上で炭化処理する、炭素繊維の製造方法。
  5. 請求項3記載の炭素繊維用前駆体繊維束を酸化性雰囲気中200〜300℃で耐炎化処理し、その後不活性雰囲気中1000℃以上で炭化処理する、炭素繊維の製造方法。
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