JP2017158282A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの耐久性を低下させることなく、ロータの外周側壁の形状自由度を向上させて、磁石の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な回転電機を提供する。【解決手段】回転電機は、磁石挿入孔20が形成されたロータ10と、磁石挿入孔20に収納された磁石12とを有する。磁石挿入孔20の内壁面は、磁石12よりもロータ10の径方向の外周側に配設される外周側壁面26と、該径方向の中心側に配設され且つ磁石12に向かってツメ32、34が突出形成された中心側壁面24とを有する。磁石12に形成された溝22にツメ32、34が係合することで、磁石12が外周側壁面26から離間した状態で磁石挿入孔20内に保持される。中心側壁面24の磁石12に臨む部位には、ツメ32、34の基端部に連なる凹部36、38がそれぞれ形成される。凹部36、38は、中心側壁面24と磁石12との間に空間を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、磁石を収納するロータが、ステータの中空部に回転自在に設けられ、該ロータの回転作用下に電動機又は発電機として動作する回転電機に関する。
円環状に形成されたステータの中空部に回転自在に挿入されたロータと、該ロータに形成された磁石挿入孔に収納された磁石とを有する回転電機が知られている。この回転電機では、ステータのスロットに巻回された複数のコイルによって回転磁界を発生させることでロータを回転させる。この構成において、ロータの磁石挿入孔よりも外周側の壁(外周側壁)に他部位よりも厚さが薄い薄肉部を設けることで、磁石からステータに向かう磁束がロータを介して短絡することを抑制して磁束の利用効率を高めることができることが知られている。
しかしながら、外周側壁には、ロータの回転に伴う磁石の遠心力により応力が生じる。このため、外周側壁に上記のような薄肉部を設けると、該薄肉部の強度が不足してロータの耐久性が低下する懸念がある。このため、実際には、外周側壁を、その耐久性を維持するべく十分な厚さとする必要がある。従って、外周側壁の形状に制限が課されるため、磁石の磁束の利用効率を高めるべく薄肉部等を設けることは困難である。
そこで、例えば、特許文献1に開示されるように、磁石に設けた溝と、ロータに設けたツメとを係合させて、該ロータの回転中心側に磁石を保持することが考えられる。これによって、外周側壁に生じる応力を低減できるため、外周側壁に課される形状の制限を緩和できる。その結果、外周側壁に薄肉部等を設けることが容易になり、磁石の磁束の利用効率を効果的に高めることが可能になる。
実開昭61−81106号公報
上記のように磁石の溝とロータのツメとを係合させるためには、溝に対してその延在方向の端部からツメを挿入した後、ロータの軸方向に沿って溝内でツメを摺動させつつ、磁石挿入孔に磁石を圧入する必要がある。この際、ロータの剛性に比して磁石の剛性が大きいため、該磁石と係合するツメ及びその周辺部に大きな応力が発生してしまう。
また、ロータには、その径方向の中心部に形成された貫通孔に対して回転シャフトが圧入される。この圧入工程は、磁石挿入孔に磁石が収納された状態で行われるため、該圧入工程においても同様に、ロータのツメの基端部及びその周辺部に大きな応力が発生してしまう。従って、ツメの基端部及びその周辺部の強度が十分でない場合、結局、ロータの耐久性が低下してしまう。このため、ロータ全体の耐久性を低下させることなく、外周側壁の形状自由度を向上させて、磁石の磁束の利用効率の向上を図ることは困難である。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、ロータの耐久性を低下させることなく、ロータの外周側壁の形状自由度を向上させて、磁石の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な回転電機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ステータの中空部に回転自在に設けられるロータと、前記ロータに形成された磁石挿入孔に収納される磁石と、を有する回転電機であって、前記磁石挿入孔の内壁面は、前記磁石よりも前記ロータの径方向の中心側に配設され且つ前記磁石に向かってツメが突出形成された中心側壁面と、前記磁石よりも前記ロータの径方向の外周側に配設される外周側壁面と、を有し、前記磁石に形成された溝に前記ツメが係合することで、前記磁石が前記外周側壁面から離間した状態で前記磁石挿入孔内に保持され、前記中心側壁面の前記磁石に臨む部位には、前記ツメの基端部に連なる凹部が形成され、前記凹部は、前記中心側壁面と前記磁石との間に空間を形成することを特徴とする。
この回転電機では、磁石挿入孔の中心側壁面に突出形成されたツメを磁石の溝に係合させることで、該磁石を外周側壁面から離間した状態で磁石挿入孔内に保持することができる。このため、磁石挿入孔よりもロータの径方向の外周側の壁(外周側壁)が、ロータの回転に伴う磁石の遠心力を受けることを回避できる。このように外周側壁に遠心力による応力が発生しないため、磁石の磁束の利用効率を向上させるべく、該外周側壁に他部位よりも厚さが薄い薄肉部等を設けても、該薄肉部の強度が不足することを回避できる。つまり、外周側壁に課される形状の制限を緩和できる。
また、中心側壁面におけるツメの基端部及びその周辺部位と、磁石との間には、凹部によって空間が形成される。これによって、磁石挿入孔に磁石を挿入する際や、ロータの径方向の中心(回転中心)に形成された貫通孔に回転シャフトを圧入する際に、ロータと磁石の剛性差等による応力がツメの基端部及びその周辺部位に発生することを抑制できる。すなわち、上記のように外周側壁の形状の自由度を向上させるべくロータにツメを設けても、該ツメ及びその周辺部の強度が不足することを抑制できる。
以上から、外周側壁と、ツメ及びその周辺部位とを含むロータ全体の耐久性を低下させることなく、ロータの外周側壁の形状自由度を向上させて、磁石の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な回転電機を得ることができる。
上記の回転電機において、前記中心側壁面は、前記ロータの周方向の中央側が両端側に比して前記ロータの径方向の中心側に接近することで、前記ロータの径方向に対して傾斜する傾斜部が設けられ、前記ツメは、前記傾斜部の前記ロータの径方向の中心側に形成される中心側ツメと、前記ロータの径方向の外周側に形成される外周側ツメとを含み、前記凹部は、前記中心側ツメの基端部に連なる中心側凹部と、前記外周側ツメの基端部に連なる外周側凹部とを含み、前記中心側凹部は、前記外周側凹部よりも開口が大きいことが好ましい。
この場合、中心側ツメは、外周側ツメに比して、ロータの径方向の中心側に近い部位、換言すると、回転シャフトが圧入される貫通孔に近い部位に形成される。このため、貫通孔に回転シャフトを圧入する際に、中心側ツメ及びその周辺部に生じる応力は、外周側ツメ及びその周辺部に生じる応力よりも大きくなり易い。従って、上記のように、外周側ツメの基端部に連なる外周側凹部よりも、中心側ツメの基端部に連なる中心側凹部の開口を大きくすることで、回転シャフトの圧入時にロータに応力が生じることを効果的に抑制することができる。
上記の回転電機において、前記磁石挿入孔に収納された前記磁石は、前記ロータの周方向の両端側の端面に前記溝がそれぞれ形成され、前記ロータの周方向の両側から前記溝に前記ツメがそれぞれ係合することにより、前記外周側壁面から離間した状態で保持されることが好ましい。このように、ロータの周方向の両側から磁石の溝にツメを係合させることにより、ロータの回転時にも磁石を外周側壁面から離間した状態で容易に保持することができる。
本発明によれば、中心側壁面に形成されたツメを磁石に係合させることで、該磁石を外周側壁面から離間した状態で磁石挿入孔内に保持することができる。このため、外周側壁に磁石の遠心力による応力が発生することを回避できる。また、凹部によって、中心側壁面におけるツメの基端部及びその周辺部位と、磁石との間に空間を形成することができるため、ロータと磁石の剛性差等による応力がツメの基端部及びその周辺部位に発生することを抑制できる。その結果、外周側壁と、ツメ及びその周辺部とを含むロータ全体の耐久性を低下させることなく、ロータの外周側壁の形状自由度を向上させて、磁石の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な回転電機を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る回転電機を構成するロータ及び磁石の概略平面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る回転電機を構成するロータ及び磁石の要部拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る回転電機を構成するロータ及び磁石の要部拡大図である。
本発明に係る回転電機について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る回転電機を構成するロータ10及び磁石12の概略平面図である。この回転電機は、磁石12がロータ10の内部に組み込まれる、いわゆる埋込磁石形(IPM:Interior Permanent Magnet)である。
ロータ10は、図示しない円環状のステータの中空部に回転自在に設けられる。具体的には、ロータ10は、例えば、複数の鋼板を軸方向に積層することで形成され、その径方向(図1の矢印X方向、以下、単に径方向ともいう)の中心側(図1のX1側)に形成された貫通孔14に回転シャフト16が圧入される。これにより、ロータ10と回転シャフト16とが連結され一体的に回転する。
また、ロータ10の径方向の外周側(図1のX2側)の部位には、複数個の磁石挿入孔20が形成される。1個の磁石挿入孔20は、鈍角をなす折曲部がX1側を指向した断面略V字形状である。複数個の磁石挿入孔20は、ロータ10の周方向(図1の矢印Y方向、以下、単に周方向ともいう)に沿って所定の間隔をおいて配設され、それぞれに2個ずつ磁石12が収納される。図2に示すように、磁石12は、断面長方形状に形成された永久磁石からなり、周方向の両端側の端面にそれぞれ溝22が形成されている。
上記のように断面略V字状に形成される磁石挿入孔20の内壁面は、磁石12よりも径方向の中心側に配設される中心側壁面24と、該磁石12よりも径方向の外周側に配設される外周側壁面26とを有する。すなわち、中心側壁面24と外周側壁面26とは、磁石12を介して対向するように、互いに略平行に延在する。また、中心側壁面24及び外周側壁面26の各々は、周方向の中央側が両端側よりも径方向の中心側に接近する。これによって、中心側壁面24及び外周側壁面26の周方向の中央側と一端側との間、及び該中央側と他端側との間には、それぞれ径方向に対して傾斜する傾斜部が設けられる。この傾斜部のうち、中心側壁面24の周方向の中央側と一端側との間を第1傾斜部28とし、該周方向の中央側と他端側との間を第2傾斜部30とする。
第1傾斜部28には、径方向の中心側(周方向の中央側)に中心側ツメ32が突出形成され、且つ径方向の外周側(周方向の一端側)に外周側ツメ34が突出形成される。磁石12は、中心側ツメ32と外周側ツメ34との間に配設され、径方向の両端面に設けられた溝22と、中心側ツメ32及び外周側ツメ34とがそれぞれ係合する。このようにして磁石挿入孔20に収納された磁石12は、後述するように中心側凹部36及び外周側凹部38を除く第1傾斜部28に接するとともに、外周側壁面26と離間した状態で保持される。なお、外周側壁面26と磁石12との距離は、ロータ10の回転時等に該ロータ10に弾性変形が生じても、外周側壁面26と磁石12とが接触しない大きさに設定されることが好ましい。
中心側凹部36は、第1傾斜部28の磁石12に臨む部位に対して、中心側ツメ32の基端部に連なるように設けられる。また、外周側凹部38は、第1傾斜部28の磁石12に臨む部位に対して、外周側ツメ34の基端部に連なるように設けられる。これらの中心側凹部36及び外周側凹部38によって、該第1傾斜部28と磁石12との間に空間が形成される。この際、中心側ツメ32の基端部及びその周辺部位と磁石12との非接触部位の面積が、外周側ツメ34の基端部及びその周辺部位と磁石12との非接触部位の面積よりも大きくなるように、中心側凹部36の開口は、外周側凹部38の開口に比して大きくなっている。
第2傾斜部30は、第1傾斜部28と同様に構成される。すなわち、径方向の中心側(周方向の中央側)に中心側ツメ32が突出形成され、且つ径方向の外周側(周方向の他端側)に外周側ツメ34が突出形成され、中心側ツメ32及び外周側ツメ34と磁石12の溝22とがそれぞれ係合する。これによって、磁石12は、中心側凹部36及び外周側凹部38を除く第2傾斜部30に接するとともに、外周側壁面26と離間した状態で磁石挿入孔20内に保持される。このように、磁石挿入孔20の第1傾斜部28及び第2傾斜部30の各々に沿って収納された2つの磁石12が1つの磁極として機能する。
磁石挿入孔20の周方向の両端部は、径方向の外周側にそれぞれ広がる肉抜き部40を構成する。これによって、ロータ10には外周側壁面26よりも外周側の部位(外周側壁42)に、薄肉部44が形成される。この薄肉部44は、磁石12からステータに向かう磁束がロータ10を介して短絡することを抑制して該磁束の利用効率を高めることができるように、外周側壁42の他部位よりも径方向の厚さが小さく設定される。
本実施形態に係る回転電機は、基本的には以上のように構成される。次に回転電機の動作及び製造方法との関係で、その作用効果について説明する。
先ず、回転電機を駆動させる場合、図示しない電力源から電力を供給して、ステータのスロットに巻回された複数のコイル(何れも不図示)に通電する。これに伴って、前記コイルが励磁することで回転磁界が生じ、上記のようにして磁極となる磁石12が装着されたロータ10がステータの内部で回転シャフト16を回転中心として回転駆動する。
この際、上記の通り磁石12の溝22には、中心側壁面24に突出形成された中心側ツメ32及び外周側ツメ34(以下、総称してツメ32、34ともいう)が、周方向の両側からそれぞれ係合する。これによって、ロータ10の回転時においても、磁石12を外周側壁面26から離間した状態で磁石挿入孔20内に容易に保持することができる。その結果、ロータ10の外周側壁42が磁石12の遠心力を受けることを回避できる。
従って、外周側壁42に遠心力による応力が発生しないため、上記のように、磁石12の磁束の利用効率を向上させるべく、該外周側壁42に他部位よりも厚さが薄い薄肉部44等を設けても、該薄肉部44の強度が不足することを回避できる。つまり、外周側壁42に遠心力による応力が発生しない分、該外周側壁42に課される形状の制限を緩和できる。
この回転電機は、基本的には周知の方法を採用して製造することが可能であり、磁石挿入孔20に磁石12を収納する工程と、貫通孔14に回転シャフト16を圧入する工程とを有する。磁石挿入孔20に磁石12を収納する工程では、先ず、溝22の延在方向の端部から該溝22内にツメ32、34をそれぞれ挿入する。次に、ロータ10の軸方向に沿って溝22内でツメ32、34を摺動させつつ、磁石挿入孔20の所定の相対位置まで磁石12を挿入する。このようにして、磁石挿入孔20に磁石12を収納した後、ロータ10の貫通孔14に対して回転シャフト16を圧入する工程を行う。
上記の通り、第1傾斜部28及び第2傾斜部30におけるツメ32、34の基端部及びその周辺部位と磁石12との間には、中心側凹部36及び外周側凹部38(以下、総称して凹部36、38ともいう)によって空間が形成される。このため、磁石挿入孔20に磁石12を挿入する際や、貫通孔14に回転シャフト16を圧入する際に、ロータ10と磁石12の剛性差等による応力がツメ32、34の基端部及びその周辺部位に発生することを抑制できる。すなわち、外周側壁42の形状の自由度を向上させるべくロータ10にツメ32、34を設けても、該ツメ32、34及びその周辺部の強度が不足することを抑制できる。
また、特に、貫通孔14に回転シャフト16を圧入する際に発生する前記応力は、外周側ツメ34の基端部及びその周辺部位よりも貫通孔14の近くに配設される中心側ツメ32の基端部及びその周辺部位で大きくなる。この回転電機では、上記の通り、外周側ツメ34の基端部に連なる外周側凹部38よりも、中心側ツメ32の基端部に連なる中心側凹部36の開口が大きい。従って、中心側ツメ32の基端部及びその周辺部位で大きくなり易い前記応力を効果的に抑制することができる。
以上から、外周側壁42と、ツメ32、34及びその周辺部位とを含むロータ10全体の耐久性を低下させることなく、外周側壁42の形状自由度を向上させることができる。このため、ロータ10の外周側壁42に対して、磁石12の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な厚さの薄肉部44等を容易に設けることできる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
先ず、上記の第1実施形態に係る回転電機のロータ10では、1つの磁石挿入孔20に収納された2つの磁石12によって1つの磁極が形成されていたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、1つの磁石挿入孔に挿入された3つの磁石によって1つの磁極が構成されてもよい。このような構成としては、図3に示す第2実施形態に係る回転電機のロータ50が挙げられる。なお、図3に示す構成要素のうち、図1及び図2に示す構成要素と同一又は同様の機能及び効果を奏するものに対しては同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ロータ50では、上記の磁石挿入孔20に代えて磁石挿入孔52が形成されている。この磁石挿入孔52の周方向の両端側には、上記の磁石挿入孔20と同様に磁石12が収納される。また、磁石挿入孔52における磁石12同士の間には磁石54がさらに収納される。この磁石挿入孔52の内壁面を構成する中心側壁面56及び外周側壁面58は、周方向の中央側に、磁石54に臨む中央部56a、58aを有することを除いて、上記の中心側壁面24及び外周側壁面26の各々と同様に構成されている。磁石54は、磁石12に比して周方向の長さが小さく、周方向の両端面に上記の溝22と同様に溝60がそれぞれ形成されている。
中心側壁面56の中央部56aの周方向の両端側には、上記の中心側ツメ32に代えて中心側ツメ62がそれぞれ形成されている。中心側ツメ62の各々の先端部は、周方向の両端側に延在する延在部位を有することで、該中心側ツメ62の基端部よりも周方向の幅が大きくなっている。中心側ツメ62の各々は、磁石12と磁石54との間に配設される。換言すると、中心側ツメ62同士の間に磁石54が配設され、さらに中心側ツメ62の周方向の両側に磁石12が配設される。中心側ツメ62の磁石12に臨む側の延在部位が該磁石12の溝22に係合するとともに、磁石54に臨む側の延在部位が該磁石54の溝60に係合する。これによって、磁石54は、外周側壁面58の中央部58aと離間した状態で磁石挿入孔52内に保持される。
また、磁石54に臨む中心側壁面56の中央部56aは、中心側ツメ62の各々の基端部に連なる凹部64が設けられ、該凹部64によって磁石54との間に空間が形成されている。
上記の通り、3つの磁石12、54によって1つの磁極を構成する第2実施形態に係る回転電機のロータ50であっても、第1実施形態に係る回転電機と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、ロータ50の外周側壁42が、ロータ50の回転に伴う磁石12、54の遠心力を受けることを回避して、該外周側壁42に課される形状の制限を緩和できる。
また、中心側凹部36と、外周側凹部38と、凹部76とによって、中心側壁面56と磁石12、54との間にそれぞれ空間が形成される。このため、ロータ50と磁石12、54の剛性差等による応力が外周側ツメ34及び中心側ツメ62の各々の基端部及びその周辺部位に発生することを抑制できる。
その結果、ロータ50全体の耐久性を低下させることなく、外周側壁42の形状自由度を向上させて、磁石12、54の磁束の利用効率を効果的に向上させることが可能な回転電機を得ることができる。
次に、上記の第1実施形態に係る回転電機のロータ10では、磁石12の周方向の両端面に溝22が形成され、周方向の両側から溝22にツメ32、34がそれぞれ係合することとした。すなわち、2つのツメ32、34によって1つの磁石12を保持することとした。
しかしながら、特にこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示す第3実施形態に係る回転電機のロータ70のように、1つのツメ72によって1つの磁石74を保持してもよい。なお、図4に示す構成要素のうち、図1及び図2に示す構成要素と同一又は同様の機能及び効果を奏するものに対しては、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ツメ72は、ロータ70の第1傾斜部28及び第2傾斜部30の各々の周方向の略中央に突出形成される。また、ツメ72は、先端部に周方向の両端側に延在する延在部位を有することで、該先端部よりも基端部の周方向の長さが小さくなる。また、第1傾斜部28及び第2傾斜部30の各々の磁石74に臨む部位には、ツメ72の基端部に連なる凹部76がそれぞれ形成される。すなわち、凹部76は、ツメ72の基端部の周方向の両側にそれぞれ形成される。
磁石74は、中心側壁面24に臨む端面の周方向の略中央に、ツメ72に応じた形状の溝78が形成されている。この溝78の延在方向の端部からツメ72を挿入し、ロータ70の軸方向に沿って摺動させることで、溝78とツメ72とを係合させることができる。これによって、磁石74を外周側壁面26から離間した状態で磁石挿入孔20内に保持することができる。また、磁石挿入孔20に収納された磁石74と、第1傾斜部28及び第2傾斜部30におけるツメ72の基端部及びその周辺部位との間には、凹部76によって空間が形成されている。
上記の構成を備えることで、第3実施形態に係る回転電機のロータ70のように、1つのツメ72によって1つの磁石74を保持しても、第1実施形態に係る回転電機と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、ロータ70全体の耐久性を低下させることなく、外周側壁42の形状自由度を向上させて、磁石74の磁束の利用効率を効果的に向上させることができる。また、ロータ70では、上記の通り、第1傾斜部28及び第2傾斜部30のそれぞれに1つのツメ72を形成すればよく、且つ磁石74にも1つの溝78を形成すればよい。このため、第1実施形態に係る回転電機に比してロータ70及び磁石74の構成を簡素化して、製造効率を向上させることができる。
10、50、70…ロータ 12、54、74…磁石
14…貫通孔 16…回転シャフト
20、52…磁石挿入孔 22、60、78…溝
24、56…中心側壁面 26、58…外周側壁面
28…第1傾斜部 30…第2傾斜部
32、62…中心側ツメ 34…外周側ツメ
36…中心側凹部 38…外周側凹部
40…肉抜き部 42…外周側壁
44…薄肉部 56a、58a…中央部
64、76…凹部 72…ツメ

Claims (3)

  1. ステータの中空部に回転自在に設けられるロータと、前記ロータに形成された磁石挿入孔に収納される磁石と、を有する回転電機であって、
    前記磁石挿入孔の内壁面は、前記磁石よりも前記ロータの径方向の中心側に配設され且つ前記磁石に向かってツメが突出形成された中心側壁面と、前記磁石よりも前記ロータの径方向の外周側に配設される外周側壁面と、を有し、
    前記磁石に形成された溝に前記ツメが係合することで、前記磁石が前記外周側壁面から離間した状態で前記磁石挿入孔内に保持され、
    前記中心側壁面の前記磁石に臨む部位には、前記ツメの基端部に連なる凹部が形成され、前記凹部は、前記中心側壁面と前記磁石との間に空間を形成することを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、
    前記中心側壁面は、前記ロータの周方向の中央側が両端側に比して前記ロータの径方向の中心側に接近することで、前記ロータの径方向に対して傾斜する傾斜部が設けられ、
    前記ツメは、前記傾斜部の前記ロータの径方向の中心側に形成される中心側ツメと、前記ロータの径方向の外周側に形成される外周側ツメとを含み、
    前記凹部は、前記中心側ツメの基端部に連なる中心側凹部と、前記外周側ツメの基端部に連なる外周側凹部とを含み、
    前記中心側凹部は、前記外周側凹部よりも開口が大きいことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記磁石挿入孔に収納された前記磁石は、前記ロータの周方向の両端側の端面に前記溝がそれぞれ形成され、前記ロータの周方向の両側から前記溝に前記ツメがそれぞれ係合することにより、前記外周側壁面から離間した状態で保持されることを特徴とする回転電機。
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