JP2016226117A - モータ用ロータ及びブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造ばらつきに起因する位置ずれを抑制することで、コギングトルクを抑制することができるモータ用ロータ、及び当該モータ用ロータを備えるブラシレスモータを提供する。【解決手段】円筒状のヨーク21と、該ヨーク21の外周に等配された複数の永久磁石20とを備えるモータ用ロータ2は、前記ヨーク21及び永久磁石20の対向面の一方に形成された凹溝201と、前記ヨーク21及び永久磁石20の対向面の他方に形成され、変形により前記凹溝201に嵌合する凸条211とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、円筒状のヨークの外周に複数の永久磁石が配されたモータ用ロータ、及び当該モータ用ロータを備えるブラシレスモータに関する。
従来、冷蔵庫、空気調和機、洗濯機等の電気機器には、回転駆動源としてのブラシレスモータが搭載されている。ブラシレスモータには、円筒状のヨークの外周に複数の永久磁石が配されたロータと、ロータの外周を囲繞するように配されたステータとを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたブラシレスモータのロータは、円筒状のヨーク(ヨーク部材)の外周に複数の永久磁石(永久磁石片)を配してある。ヨークの外周面には軸長方向に延びる凸条(凸条部)が設けられ、永久磁石にはヨークへの固着面に凹溝(凹条部)が設けてあり、ヨークと永久磁石とは当該凸条及び凹溝の係合によって位置決めがなされている。
しかしながら、特許文献1に開示されたブラシレスモータのロータは、製造ばらつき等により凹溝及び凸条の係合部分に隙間が生じた場合、永久磁石のヨークへの取り付け位置にずれが生じる虞がある。この位置ずれが生じた場合、ロータの磁束分布の周期性が乱れ、コギングトルクが増大する虞がある。コギングトルクが増大した場合、ブラシレスモータが作動時に振動、騒音が生じるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、製造ばらつきに起因する位置ずれを抑制することで、コギングトルクを抑制することができるモータ用ロータ、及び当該モータ用ロータを備えるブラシレスモータを提供することにある。
本発明に係るモータ用ロータは、円筒状のヨークと、該ヨークの外周に配された複数の永久磁石とを備えるモータ用ロータであって、前記ヨーク及び永久磁石の対向面の一方に形成された凹部と、前記ヨーク及び永久磁石の対向面の他方に形成され、変形により前記凹部に嵌合する凸部とを備えることを特徴とする。
本発明に係るモータ用ロータは、前記凸部は、前記凹部の内面の対向位置夫々に接触していることを特徴とする。
本発明に係るモータ用ロータは、前記凹部の内面は、開口部から底部に向かって狭くなるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする。
本発明に係るモータ用ロータは、前記凸部は、内部に空洞を有しており、該空洞が前記凹部の内面により押し潰されて前記凹部に嵌合していることを特徴とする。
本発明に係るモータ用ロータは、前記凸部は、前記対向面の他方に突設された2つの柱体を有しており、前記2つの柱体は、前記凹部の内面に当接し、かつ夫々の対向側に向けて変形した状態で前記凹部に嵌合していることを特徴とする。
本発明に係るブラシレスモータは、上述のモータ用ロータと、該モータ用ロータの外側を囲繞するように固設されたステータとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、製造ばらつきに起因する位置ずれを抑制することで、コギングトルクを抑制することができる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1におけるブラシレスモータの縦断面図であり、図2はブラシレスモータの横断面図である。実施形態1のおけるブラシレスモータは、薄肉円筒形をなすハウジング1の内部にロータ2とステータ3とを備えている。ロータ2は、高い透磁性を有する円筒形のヨーク21と、当該ヨーク21の外周に配された複数の永久磁石20とを備える(図2においては8個)。複数の永久磁石20は夫々、内径がヨーク21の外径と略同じ部分円筒形をなし、隣接する永久磁石20と径方向に異なる向きに着磁されている。
図1は、実施形態1におけるブラシレスモータの縦断面図であり、図2はブラシレスモータの横断面図である。実施形態1のおけるブラシレスモータは、薄肉円筒形をなすハウジング1の内部にロータ2とステータ3とを備えている。ロータ2は、高い透磁性を有する円筒形のヨーク21と、当該ヨーク21の外周に配された複数の永久磁石20とを備える(図2においては8個)。複数の永久磁石20は夫々、内径がヨーク21の外径と略同じ部分円筒形をなし、隣接する永久磁石20と径方向に異なる向きに着磁されている。
ロータ2の軸心部には、回転軸4が同軸的に嵌着されている。回転軸4は、ハウジング1の両端壁10、11からの突出部を、両端壁10、11夫々に内嵌された転がり軸受5、6により両持ち支持されている。
回転軸4の一端は、同側の端壁10を貫通してハウジング1の外部に突出させてあり、ロータ2の回転を外部に取り出すための出力端40を構成している。また、回転軸4の他端は、同側の端壁11を貫通してハウジング1の外部に突出させてあり、この突出端にはレゾルバ7が取り付けられている。レゾルバ7は、ロータ2の回転位置を検出する公知の回転角センサである。
ステータ3は例えば、ケイ素鋼板の薄板を軸長方向に多数積層してなる円筒体であり、周方向に等配をなして内向きに突設された複数のティース夫々に巻線を巻回してなる複数のステータコイル30を備える公知の構成を有している。ステータ3は、ロータ2の外側に整合するように軸長方向に位置決めされ、複数のティースの先端が隙間を介してロータ2の外周面に対向するように、ハウジング1に内嵌固定されている。
実施形態1におけるブラシレスモータは、従来と同様、ステータ3の内周に並ぶステータコイル30に順次通電し、当該ステータ3の内側に回転磁界を発生させることにより回転駆動される。ロータ2の外周に設けられた複数の永久磁石20は、ステータ3への通電により生じる回転磁界内に位置しており、周方向に力が加えられ、加えられた力の作用によるロータ2の回転が回転軸4の一側の出力端40に取り出される。この間、ロータ2の回転位置は、回転軸4の他側に設けたレゾルバ7により検出されており、ステータ3の通電制御のためのフィードバック情報として用いられる。
ここで、複数の永久磁石20は、ロータ2の外周に等配されていることが好ましく、仮に等配されていなかった場合、ロータ2の磁束分布の周期性が崩れる虞がある。磁束分布の周期性が崩れた場合、コギングトルクが増大し、ロータ2の回転時に振動、騒音等が生じる虞がある。実施形態1のロータ2は、ヨーク21の外周に等間隔に設けられた複数の凸条211が、永久磁石20のヨーク21との対向面に設けられた凹溝201に嵌合することによって、永久磁石20夫々の等配をなす取付位置からの位置ずれを防止している。凸条211が凸部に相当し、凹溝201が凹部に相当する。以下、永久磁石20及びヨーク21の嵌合部分について説明する。
図3は、ヨーク21及び永久磁石20の嵌合部分を示す拡大断面図である。永久磁石20には、軸長方向に延びる凹溝201が内周の中央部に設けられている。凹溝201は、開口から底部に向かって狭くなるようにテーパ状の側壁を有しており、実施形態1においては、断面が三角形をなしている。
ヨーク21には、軸長方向に延びる凸条211が外周に設けられており、外面の一部が凹溝201の側壁に沿って変形した状態で凹溝201に嵌合している。凸条211は、長手方向に沿って延びる2つの空洞212を内部に有しており、当該2つの空洞が凹溝201の側壁により押し潰されることにより、凹溝201に嵌合している。また、凸条211の外面は、凹溝201の両側壁の対向位置を含む箇所に密着している。なお、空洞212の形成位置は特に限定を意図しないが、凸条211の外面付近に形成されることが好ましい。
次に、ロータ2の製造時にヨーク21に永久磁石20が配される過程について説明する。図4は、ヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。上述の凹溝201が設けられた複数の永久磁石20と、複数の凸条211が外周に等間隔で設けられたヨーク21が予め用意されている。凸条211の断面は、半円状をなし、図4Aに示すように、凹溝201の断面積よりも大きい断面積を有する。空洞212の断面は、凹溝201の側壁に沿って傾斜した方向に長い楕円形をなす。
製造者は、凹溝201及び凸条211を整合して永久磁石20及びヨーク21を位置決めし、ヨーク21の径方向(白抜き矢印方向)に永久磁石20を押し込む。このとき、図4Bに示すように凸条211における凹溝201との接触箇所には、凹溝201の側壁の周方向に対する傾斜方向に直交する方向(矢印方向)に荷重が加えられる。凸条211は、加えられた荷重によって空洞212が押し潰され、外面が凹溝201の側壁に密着するように変形しながら凹溝201に入り込む。このような過程により、図4C(図3)に示すように、凸条211が凹溝201に嵌合し、永久磁石20がヨーク21に取り付けられる。
製造者は、永久磁石20夫々を、以上のようにヨーク21の外周に取り付けることによってロータ2を製造する。
以上のように凸条211が凹溝201に変形しながら嵌合することによって、凸条211の外面及び凹溝201の側壁を密着させた状態でヨーク21に永久磁石20を取り付けることができる。従って、永久磁石20におけるヨーク21の周方向への動きを規制することができるため、ヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができる。また、ロータ2は、嵌合前の凸条211の断面積が凹溝201の断面積よりも大きい。そのため、互いの断面積が同じ場合よりも、製造ばらつきにより係合時の隙間が生じる虞が低減される。従って、実施形態1に係るロータ2は、製造ばらつきが生じた場合であってもヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができ、コギングトルクを抑制することができる。
なお、実施形態1の凸条211は例示であり、内部に空洞212を有し、断面積が永久磁石20の凹溝201の断面積よりも大きい突起であれば形状は問わない。即ち、凸条211の断面形状が多角形であってもよい。
(実施形態2)
図5は、実施形態2におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態2においては、ヨーク21の凸条211が実施形態1で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5は、実施形態2におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態2においては、ヨーク21の凸条211が実施形態1で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施形態2におけるロータ2のヨーク21に設けられた凸条211は、図5Aに示すように、一側の外面が円弧状であり、他側の外面が突設端から根本側に向かって広くなるように傾斜したテーパ状をなす。凸条211の一側の内部には、実施形態1同様の空洞212が1つ形成されている。また、凸条211の他側の外面は、凹溝201の側壁の周方向に対する傾斜角と略同じ傾斜角を有するテーパ面である。
製造者は、実施形態1同様、凹溝201及び凸条211を整合して永久磁石20及びヨーク21を位置決めし、ヨーク21の径方向に永久磁石20を押し込む。このとき、凸条211は図5Bに示すように、凹溝201の側壁に接触し、接触箇所には凹溝201の側壁の傾斜方向に直交する方向に荷重が加えられる。その後、凸条211は、図5Cに示すように、加えられた荷重によって空洞212が押し潰され、一側の外面が凹溝201の側壁に密着するように変形し、他側の外面が変形せずに凹溝201の側壁に沿って接触した状態で嵌合する。
以上のような凸条211の形状であっても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施形態3)
図6は、実施形態3におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態3においては、ヨーク21の凸条211が実施形態1及び2で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態1及び2と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6は、実施形態3におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態3においては、ヨーク21の凸条211が実施形態1及び2で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態1及び2と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施形態3におけるロータ2のヨーク21に設けられた凸条211は、図6Aに示すように、凹溝201の開口の寸法と略同じ寸法を隔てて設けられた略同形の2つの柱体213からなる。柱体213は夫々、根本側から先端側に向かって夫々の対向側に向けて傾斜しており、柱体213の傾斜角度は凹溝201の側壁の周方向に対する傾斜角度よりも大きい。また、2つの柱体213は夫々、対向側から反対側、換言すれば内側から外側に向かって先細となるように形成されている。更に、柱体213の突設長さは、凹溝201の開口から後述の凸条211との当接箇所までの深さよりも長い。
製造者は、実施形態1同様、凹溝201及び凸条211を整合して永久磁石20及びヨーク21を位置決めし、ヨーク21の径方向に永久磁石20を押し込む。このとき、各柱体213は図6Bに示すように、先端が凹溝201の側壁に当接し、当接部分には凹溝201の側壁の傾斜方向に直交する方向に荷重が加えられる。即ち、当該当接部分には、各柱体213が互いに向き合う方向に荷重が加えられる。その後、各柱体213は夫々の対向側に向けて変形しながら凹溝201に進入する。そして、外側面が凹溝201の側壁に沿って接触し、先端部が凹溝201の底にて互いに当接する状態で凹溝201に嵌合する。
以上のように凸条211が凹溝201に変形して嵌合することによって、凸条211の外面及び凹溝201の側壁を密着させた状態でヨーク21に永久磁石20を取り付けることができる。従って、実施形態1同様、永久磁石20におけるヨーク21の周方向の動きを規制することができるため、ヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができる。また、柱体213は、凹溝201の開口から該当位置までの深さよりも突設長さが長いため、当該開口から該当位置までの深さと略同寸の突設長さを有しているよりも製造ばらつきにより係合時の隙間が生じる虞が低減される。従って、実施形態3に係るロータ2は、製造ばらつきが生じた場合であってもヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができ、コギングトルクを抑制することができる。
(実施形態4)
図7は、実施形態4におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態4においては、ヨーク21の凸条211が実施形態3で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態3と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7は、実施形態4におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態4においては、ヨーク21の凸条211が実施形態3で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態3と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施形態4におけるロータ2のヨーク21に設けられた凸条211は、実施形態3同様、凹溝201の開口の寸法と略同じ寸法を隔てて設けられた2つの柱体213からなる。実施形態4の柱体213は夫々ヨーク21の外周面から垂直に突出しており、先端部が先細である。
製造者は、実施形態4同様、凹溝201及び凸条211を整合して永久磁石20及びヨーク21を位置決めし、ヨーク21の径方向に永久磁石20を押し込む。このとき、各柱体213は図7Bに示すように、先端が凹溝201の側壁に当接し、当接部分には凹溝201の側壁の傾斜方向に直交する方向に荷重が加えられる。即ち、当該当接部分には、各柱体213が互いに向き合う方向に荷重が加えられる。その後、各柱体213は互いに向き合う方向に変形しながら凹溝201に進入する。そして、先端面が凹溝201の側壁に沿って接触した状態で凹溝201に嵌合する。
以上のように凸条211が凹溝201に変形して嵌合することによって、凸条211の外面が凹溝201の側壁の対向位置夫々に密着させた状態でヨーク21に永久磁石20を取り付けることができる。従って、実施形態3同様、永久磁石20におけるヨーク21の周方向への動きを規制することができるため、ヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができる。
以上のような凸条211の形状であっても、実施形態3と同様の効果を得ることができる。
(実施形態5)
図8は、実施形態5におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態5においては、ヨーク21の凸条211が実施形態3及び4で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態3と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8は、実施形態5におけるヨーク21に永久磁石20が配される過程を示す説明図である。実施形態5においては、ヨーク21の凸条211が実施形態3及び4で説明した形状とは異なる。なお、以下で説明する以外のその他の構成及び作用効果は実施形態3と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施形態5におけるロータ2のヨーク21に設けられた凸条211は、実施形態3と同様、凹溝201の開口の寸法と略同じ寸法を隔てて設けられた2つの柱体213からなる。実施形態5の柱体213は夫々、ヨーク21の外周面から垂直に突出しており、先端が丸みを帯びて形成されている。
製造者は、実施形態4同様、凹溝201の開口に凸条211が入り込むように永久磁石20をヨーク21に載置して、ヨーク21の径方向に永久磁石20を押し込む。このとき、各柱体213は図8Bに示すように、先端が凹溝201の側壁に当接し、当接部分には凹溝201の側壁の傾斜方向に直交する方向に荷重が加えられる。即ち、当該当接部分には、各柱体213が互いに向き合う方向に荷重が加えられる。その後、各柱体213は互いに向き合う方向に変形しながら凹溝201に進入し、凹溝201に嵌合する。
以上のような凸条211の形状であっても、以上のように凸条211が凹溝201に変形して嵌合することによって、凸条211の外面が凹溝201の側壁の対向位置夫々に密着させた状態でヨーク21に永久磁石20を取り付けることができる。従って、実施形態3同様、永久磁石20におけるヨーク21の周方向への動きを規制することができるため、ヨーク21に取り付けられる永久磁石20の位置ずれを抑制することができる。
なお、実施形態1〜5においては、永久磁石20の対向面に設けられた凹溝201の断面形状が、三角形であることを説明したが、側壁部分が脚であり開口側よりも底側の方が短い底辺をなす台形であってもよいし、その他の形状であってもよい。
また、実施形態1〜5においては、ヨークの外周面に複数の凸条211が等間隔に設けられていることを説明したが、断面が凸条211と同様の突起が該当位置に形成されていてもよい。この場合、複数の永久磁石20夫々には、当該突起に整合する孔が形成されることにより永久磁石20の位置ずれを抑制することができる。
また、実施形態1〜5においては、永久磁石20における対向面に凹溝201が設けられ、ロータ2の外周面に凸条211が設けられていることを説明したが、永久磁石20の対向面に上述の凸条211を設け、ロータ2の外周面に上述の凹溝201を設けてもよい。
更に、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、本発明の上述の各実施の形態で記載されている技術特徴は、お互いに組み合わせて新しい技術方案を形成することができる。
本発明の実施態様1においては、円筒状のヨーク(21)と、該ヨーク(21)の外周に配された複数の永久磁石(20)とを備えるモータ用ロータ(2)であって、前記ヨーク(21)及び永久磁石(20)の対向面の一方に形成された凹部(201)と、前記ヨーク(21)及び永久磁石(20)の対向面の他方に形成され、変形により前記凹部(201)に嵌合する凸部(211)とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、凹部(201)は、ヨーク(21)及び永久磁石(20)の対向面の一方に形成されている。凸部(211)は、ヨーク(21)及び永久磁石(20)の対向面の他方に形成され、変形により当該凹部(201)に嵌合している。従って、永久磁石(20)は、変形により凸部(211)の外面の少なくとも一部が凹部(201)の内面と密着することで、ヨーク(21)の周方向の動きが規制される。そのため、ヨーク(21)に取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することができる。また、凸部(211)は凹部(201)への嵌合時に変形する、即ち、凸部(211)は断面積、高さ、幅等が凹部(201)の断面積、高さ、幅等よりも長大である。従って、凸部(211)及び凹部(201)は、同様の断面積、高さ、幅等を有している、即ち対応する形状である場合よりも、製造ばらつきにより係合時に隙間が生じる虞が低減される。そのため、製造ばらつきが生じた場合であってもヨーク(21)に取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することができ、コギングトルクを抑制することができる。
本発明の実施態様2においては、前記凸部(211)は、前記凹部(201)の内面の対向位置夫々に接触していることを特徴とする。
本発明にあっては、凸部(211)は、凹部(201)の内面の対向位置夫々に接触している。従って、永久磁石(20)におけるヨーク(21)の周方向の動きをより確実に規制することができる。
本発明の実施態様3においては、前記凹部(201)の内面は、開口部から底部に向かって狭くなるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする。
本発明にあっては、凹部(201)の内面は、開口部から底部に向かって狭くなるようにテーパ状に形成されている。
本発明の実施態様4においては、前記凸部(211)は、内部に空洞(212)を有しており、該空洞(212)が前記凹部(201)の内面により押し潰されて前記凹部(201)に嵌合していることを特徴とする。
本発明にあっては、凸部(211)は、内部に空洞(212)を有しており、当該空洞(212)が凹部(201)の内面に押しつぶされて当該凹部(201)に嵌合している。従って、従って、凸部(211)が凹部(201)に変形して嵌合することによって、凸部(211)の外面及び凹部(201)の内面を密着させた状態でヨーク(21)に永久磁石(20)を取り付けることができる。従って、永久磁石(20)におけるヨーク(21)の周方向への動きを規制することができるため、ヨーク(21)に取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することができる。また、嵌合前の凸部(211)の断面積が凹部(201)の断面積よりも大きくすることで、凸部(211)及び凹部(201)が互いに対応する形状である、即ち互いの断面積が同じ場合よりも、製造ばらつきにより係合時の隙間が生じる虞が低減することができる。
本発明の実施態様5においては、前記凸部(211)は、前記対向面の他方に突設された2つの柱体(213)を有しており、前記2つの柱体(213)は、前記凹部(201)の内面に当接し、かつ夫々の対向側に向けて変形した状態で前記凹部(201)に嵌合していることを特徴とする。
本発明にあっては、凸部(211)は、ヨーク(21)及び永久磁石(20)の対向面の他方に突設された2つの柱体(213)を有している。2つの柱体(213)は、凹部(201)の内面に当接し、かつ夫々の対向側に向けて変形した状態で凹部(201)に嵌合している。従って、凸部(211)の外面及び凹部(201)の内面を密着させた状態でヨーク(21)に永久磁石(20)を取り付けることができる。従って、永久磁石(20)におけるヨーク(21)の周方向の動きを規制することができるため、ヨーク(21)に取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することができる。また、柱体(213)は夫々互いに向き合うように変形している。即ち、柱体(213)は夫々凹部(201)の開口から該当位置までの深さよりも突設長さが長いため、当該開口から該当位置までの深さと同寸の突設長さを有しているよりも製造ばらつきにより係合時の隙間が生じる虞が低減される。従って、製造ばらつきが生じた場合であってもヨーク(21)に取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することができ、コギングトルクを抑制することができる。
本発明の実施態様6においては、実施態様1〜5までの何れか一つに記載のモータ用ロータ(2)と、該モータ用ロータ(2)の外側を囲繞するように固設されたステータ(3)とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ステータ(3)は、モータ用ロータ(2)の外側を囲繞するように固設されている。従って、実施態様6のブラシレスモータは、製造ばらつきが生じた場合であってもヨークに取り付けられる永久磁石(20)の位置ずれを抑制することで、コギングトルクを抑制することができる。
1 ハウジング
2 ロータ
3 ステータ
4 回転軸
5、6 転がり軸受
7 レゾルバ
10、11 端壁
20 永久磁石
201 凹溝
21 ヨーク
211 凸条
212 空洞
213 柱体
30 ステータコイル
2 ロータ
3 ステータ
4 回転軸
5、6 転がり軸受
7 レゾルバ
10、11 端壁
20 永久磁石
201 凹溝
21 ヨーク
211 凸条
212 空洞
213 柱体
30 ステータコイル
Claims (6)
- 円筒状のヨークと、該ヨークの外周に配された複数の永久磁石とを備えるモータ用ロータであって、
前記ヨーク及び永久磁石の対向面の一方に形成された凹部と、
前記ヨーク及び永久磁石の対向面の他方に形成され、変形により前記凹部に嵌合する凸部と
を備えることを特徴とするモータ用ロータ。 - 前記凸部は、前記凹部の内面の対向位置夫々に接触していること
を特徴とする請求項1に記載のモータ用ロータ。 - 前記凹部の内面は、開口部から底部に向かって狭くなるようにテーパ状に形成されていること
を特徴とする請求項1又は2に記載のモータ用ロータ。 - 前記凸部は、内部に空洞を有しており、該空洞が前記凹部の内面により押し潰されて前記凹部に嵌合していること
を特徴とする請求項1から3までの何れか一つに記載のモータ用ロータ。 - 前記凸部は、前記対向面の他方に突設された2つの柱体を有しており、
前記2つの柱体は、前記凹部の内面に当接し、かつ夫々の対向側に向けて変形した状態で前記凹部に嵌合していること
を特徴とする請求項1から3までの何れか一つに記載のモータ用ロータ。 - 請求項1〜5までの何れか一つに記載のモータ用ロータと、
該モータ用ロータの外側を囲繞するように固設されたステータと
を備えることを特徴とするブラシレスモータ。
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JP2015108766A JP2016226117A (ja) | 2015-05-28 | 2015-05-28 | モータ用ロータ及びブラシレスモータ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2015-05-28 JP JP2015108766A patent/JP2016226117A/ja active Pending
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