JP2017155971A - ボイラ及びボイラの耐火構造物 - Google Patents

ボイラ及びボイラの耐火構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】炉内空間の温度に耐え得る耐熱性を有し、且つ、灰が付着し難い炉壁構造を有するボイラ及びボイラの耐火構造物を提供する。【解決手段】ボイラは、火炉壁を形成する複数の冷却管と、少なくとも一本の前記冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、前記第1耐火材層からみて炉外側に位置し、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が低い第2耐火材層と、を備える。【選択図】 図4

Description

本開示は、炉内空間の周囲に複数の冷却管が配列された構成を有するボイラ及びこのボイラの耐火構造物に関する。
一般に、ボイラの炉内空間の周囲には、複数の冷却管により形成される火炉壁が設けられている。火炉壁には、炉内空間の温度に応じて、適宜耐火構造が適用されるのが通例である。
例えば、特許文献1には、ボイラの炉内空間の周囲に配列された複数の冷却管によって水冷壁を形成した構成が記載されている。この水冷壁の炉内側には耐火物が配設され、炉外側には断熱材が配設されている。
特許文献2には、ボイラの炉壁耐火物として、炉材用耐火物の表面に、無機酸化物系セラミックスを主成分とする耐腐食膜が形成され、さらに耐腐食膜の表面に灰付着防止膜が形成された構成が記載されている。
特許文献3には、ボイラの監視カメラ用開口部の耐火構造として、開口部の周囲にキャスタブル耐火材を設けた構成が記載されている。またこの文献には、キャスタブル耐火材の炉内側表面における高温化を抑制するために、キャスタブル耐火材の炉内側をメンブレンバーで覆うことも記載されている。
特開2002−156112号公報 特許第3675751号公報 特開2005−156122号公報
ところで、ボイラにおいては、炉内空間の温度に耐え得る耐熱性を有し、且つ、灰が付着し難い炉壁構造が要求されるが、これら両方の条件を十分に満たすことは難しい場合がある。例えば、ボイラには、高温雰囲気であるにも関わらず、開口部周囲のように冷却管を密に設置することが難しい部位が存在する。こういった部位では、冷却管による十分な冷却効果が期待できず、炉内側表面が高温化してしまう。そのため、耐火材として高耐熱性材料が必要とされ、また高温化によって灰が付着しやすくなる。
この点、特許文献1のように、炉内空間に面する部位に耐火材を配設する場合、一般に多く用いられているSiOやAl等を主成分とした無機酸化物系耐火材は耐熱温度が高いので耐熱性の条件は満足するものの、耐火材表面が高温になり、灰が付着しやすいという問題が残る。
そこで、特許文献2のように、耐火材の炉内側表面に灰付着防止膜を設けるようにしても、灰は高温になる程付着しやすくなるため、炉内側表面の高温化により灰付着防止膜の効果を十分に発揮できない可能性がある。
一方、特許文献3のように、耐火材の炉内側をメンブレンバーで覆う構成においては、灰の付着は抑制できるかもしれないが、炉内空間が高温である場合、通常鋼材で形成されるメンブレンバーでは耐熱性が不足する可能性が高い。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、高温雰囲気にも対応し得る耐熱性を有し、且つ、灰が付着し難い炉壁構造を有するボイラ及びボイラの耐火構造物を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るボイラは、
火炉壁を形成する複数の冷却管と、
少なくとも一本の前記冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、
前記第1耐火材層からみて炉外側に位置し、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が低い第2耐火材層と、
を備える。
上記(1)のボイラは、冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、この第1耐火材層からみて炉外側に位置する第2耐火材層と、を含む少なくとも2層の耐火材層を備えている。このうち第2耐火材層は、第1耐火材層よりも熱伝導率が低い。すなわち、第1耐火材層は熱伝導率が比較的高いため、第1耐火材層に接する冷却管による冷却効果が第1耐火材層の広範囲に及び、炉内側表面の温度を効果的に下げることができる。これにより、炉内側表面への灰の付着を抑制することができる。さらに、第1耐火材層の温度を低くすることができるため、第1耐火材層の材料選択の自由度が大きくなる。
ところで、第1耐火材層は上述したように熱伝導率が比較的高いため、第1耐火材層のみで耐火材層を構成する場合、炉外側(例えばボイラのケーシング)における温度を低く維持しようとした場合、第1耐火材層の厚さを大きくする必要が生じてしまい、現実的ではない。この点、上記(1)の構成によれば、第1耐火材層の炉外側に、熱伝導率が比較的低い第2耐火材層を配置しているため、耐火材の厚さ増加を抑えた上で、炉外側における温度を低く維持することができる。
また、上記したように、ボイラの火炉内の高温場での灰付着を抑制することが可能であり、よって、付着灰が成長したクリンカの落下による冷却管の損傷等のリスクを低下することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記複数の冷却管は、隣り合って配置され、前記ボイラの高さ方向に沿って互いに離れるように曲がった曲げ部をそれぞれ有する一対の冷却管を含み、
前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部によって形成される前記火炉壁の開口の縁部を閉塞するように配置される。
上記(2)の構成において、火炉壁の開口を形成する冷却管は、一対の冷却管が互いに離れるように曲がった曲げ部を有し、この曲げ部によって火炉壁の開口が形成されている。耐火材層(第1耐火材層及び第2耐火材層)のうち、火炉壁の開口の縁部を閉塞する部位は、冷却管による冷却効果が及び難いことから特に高温化しやすい。
この点、上記(1)で述べたように、比較的熱伝導率が高い第1耐火材層を冷却管に接するように配置しているので、冷却管から離れた上記部位においても冷却管による冷却効果を享受することができ、炉内側表面への灰の付着を抑制することができる。また、第2耐火材層によって、炉外側の温度を低く維持することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記開口は、互いに対向するように設けられた2つの開口を含む。
上記(3)の構成によれば、2つの開口が互いに対向するように設けられているので、これらの開口に架け渡すように、メンテナンスや補修等に用いられる器具を設置することができる。例えば、2つの開口にメンテナンスビームを通すことができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)の構成において、
前記第1耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部に接するように設けられる。
上記(4)の構成によれば、火炉壁の開口を形成する一対の冷却管の曲げ部に第1耐火材層が接しているので、第1耐火材層のうち最も高温になりやすい部位(火炉壁の開口の縁部を閉塞する部位)を効果的に冷却することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れかの構成において、
バーナと、
前記バーナの上方に設置される過熱器と、をさらに備え、
前記火炉壁の前記開口は、前記バーナと前記過熱器との間の高さ位置に設けられる。
一般に、バーナと過熱器との間には高温の燃焼領域が形成されるため、バーナと過熱器との間の高さ位置に設けられた開口は、より高温雰囲気に曝される。そこで、この開口に対して上記(2)乃至(4)の何れかの構成を適用することによって、高温雰囲気に曝される開口近傍の炉内側表面においても灰の付着を抑制でき、且つ、炉外側を確実に低温に維持することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れかの構成において、
前記一対の冷却管の前記曲げ部並びに前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層によって形成され、前記ボイラの炉内空間を炉外空間と連通する貫通穴を塞ぐ蓋部材をさらに備える。
上記(6)の構成では、一対の冷却管の曲げ部並びに第1耐火材層及び第2耐火材層によって貫通穴が形成され、この貫通穴を塞ぐ蓋部材が設けられている。これにより、蓋部材を取り付けた状態ではボイラの通常運転が可能であり、一方、蓋部材を取り外すことにより、メンテナンスや補修等の各種用途に貫通穴を利用することができる。例えば、貫通穴は、カメラにより火炉内部を撮像するための観測用穴として利用したり、上記(3)の構成のように2つの開口(貫通穴)が設けられる場合にはメンテナンスビームを設置したりすることができ、利便性に優れている。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記第1耐火材層に少なくとも部分的に接するように前記冷却管から延設された少なくとも一つの伝熱部材をさらに備える。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、
前記少なくとも一つの伝熱部材は、フィン又はスタッドの少なくとも一方を含む。
上記(7)又は(8)の構成によれば、冷却管から延設された伝熱部材(例えばフィン又はスタッド)によって、冷却管による第1耐火材層の冷却効果をより一層高くすることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)の構成において、
前記複数の冷却管は、隣り合って配置され、前記ボイラの高さ方向に沿って互いに離れるように曲がった曲げ部をそれぞれ有する一対の冷却管を含み、
前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部によって形成される前記火炉壁の開口の縁部を閉塞するように配置され、
前記伝熱部材は、少なくとも、前記第1耐火材層のうち前記開口の前記縁部を閉塞する領域内に設けられる。
上記(9)の構成において、第1耐火材層のうち開口の縁部を閉塞する部位は冷却管から離れているため冷却管による冷却効果が他の部位よりも小さいが、この部位に伝熱部材を設けることによって、この部位においても冷却効果を高く維持できる。このように、熱伝導率が比較的高い第1耐火材層に加えて、補助的に伝熱部材を用いることによって、炉内側表面への灰の付着を効果的に抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(7)乃至(9)の何れかの構成において、
前記伝熱部材の基端部を覆うように設けられ、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が小さい被覆層をさらに備え、
前記被覆層によって覆われた前記基端部よりも前記冷却管から離れて位置する前記伝熱部材の先端部は、前記第1耐火材層に接する。
上記(10)の構成によれば、伝熱部材の基端部を覆うように被覆層を設けることによって、伝熱部材の基端部と第1耐火材層との間の熱交換を抑制するとともに、伝熱部材の先端部と第1耐火材層との間の熱交換を促進することができる。よって、第1耐火材層のうち冷却管から離れた領域を選択的に伝熱部材によって冷却することができる。こうして、第1耐火材層のうち冷却管から離れた領域であっても、冷却管による冷却効果を効果的に享受できる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れかの構成において、
前記第2耐火材層は、前記第1耐火材層からみて炉外側において前記第1耐火材層に隣接して設けられる。
上記(11)の構成によれば、耐火構造の層数を抑えて簡素化した構成によって、炉内側表面への灰の付着抑制および炉外側の低温維持が実現できる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかの構成において、
前記第1耐火材層は、SiC(炭化ケイ素)を含む。
上記(12)の構成によれば、第1耐火材層が、耐熱性および耐久性に優れており且つ熱伝導率が高いSiCを含むので、第1耐火材層の耐火材としての機能を実現しながら炉内側表面の冷却効果を高く維持することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかの構成において、
前記第1耐火材層を覆うように前記第1耐火材層からみて炉内側に設けられ、灰の付着を防止するように構成された付着防止膜をさらに備える。
上記(13)の構成によれば、第1耐火材層を覆うように付着防止膜を設けることによって、炉内側表面における灰の付着をより一層抑制することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、
前記付着防止膜は、BN(窒化ホウ素)又はSiCの少なくとも一方を含む。
上記(14)の構成によれば、付着防止膜として、灰の溶融物に対する濡れ性が小さいBN又はSiCを用いることによって、より効果的に灰の付着を抑制することができる。
(15)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るボイラのための耐火構造物は、
上記(1)乃至(14)の何れかに記載の耐火構造物であって、
前記ボイラの火炉壁を形成する複数の冷却管のうち少なくとも一本の冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、
前記第1耐火材層からみて炉外側に位置し、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が低い第2耐火材層と、
を備える。
上記(15)の耐火構造物によれば、炉内側表面における冷却効果が高く、炉内側表面への灰の付着を抑制でき、且つ、炉外側を低温に維持することができる。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、炉内側に配設され、熱伝導率が比較的高い第1耐火材層によって、第1耐火材層に接する冷却管による冷却効果が第1耐火材層の広範囲に及び、炉内側表面の温度を効果的に下げることができる。これにより、炉内側表面への灰の付着を抑制することができる。
また、炉外側に配設され、熱伝導率が比較的高い第2耐火材層によって、耐火材の厚さ増加を抑えた上で、炉外側における温度を低く維持することができる。
一実施形態に係るボイラの概略構成図である。 一実施形態に係るボイラの開口周辺の炉壁構造を示す正面図である。 一実施形態における炉壁構造の鉛直方向に沿った断面図(図2のA−A線断面図)である。 一実施形態における炉壁構造の水平方向に沿った断面図(図2のB−B線断面図)である。 一実施形態における冷却管の曲り部近傍の炉壁構造を示す斜視図である。 一実施形態における冷却管及びフィンを示す概略図である。 SiC耐火材及びSUSについてのガス温度に対する接触角を表すグラフである。 一実施形態における炉壁構造の温度分布を示す図である。 比較例における炉壁構造の温度分布を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
最初に、図1を例示しながら、幾つかの実施形態に係るボイラ1の全体構成について説明する。ここで、図1は、一実施形態に係るボイラ1の概略構成図である。
なお、以下の実施形態では、一例として微粉炭焚きボイラ1について説明するが、本実施形態の炉壁構造が適用されるボイラ1の種類はこれに限定されるものではない。
図1及び図2に例示するように幾つかの実施形態に係るボイラ1は、鉛直方向に配設された火炉壁20を有する火炉2と、火炉2の下部に設けられた複数のバーナ6を含む燃焼装置8と、火炉2の上部に連結されたダクト11と、火炉2の上部からダクト11にかけて設けられた過熱器12、再熱器13および節炭器14と、を備える。
火炉壁20は、複数の冷却管21(図2等参照)によって形成されている。典型的なボイラ1では、火炉壁20の外周側には金属製のボイラケーシングが設けられている。なお、冷却管21の具体的な構成については後述する。
燃焼装置8は、火炉壁20に設けられた複数のバーナ6を備えている。複数のバーナ6には、風箱7から燃焼用空気(一次空気)が供給されるとともに、燃料供給部9から燃料が供給される。例えば微粉炭焚きボイラ1の場合、燃料供給部9としての微粉炭機で生成された微粉炭が搬送空気によってバーナ6に気流搬送される。各々のバーナ6では、燃料と空気を火炉2内に吹き込み、炉内空間(燃焼空間)5内に火炎を形成するようになっている。
火炉壁20には、バーナ6よりも上方に、炉内空間5に補助空気(二次空気又は三次空気)を供給するための追加空気供給部10が設けられている。
通常、火炉2の下部の燃焼装置8(バーナ6)から追加空気供給部10までの領域を還元雰囲気にして、燃焼排ガスの低NOx化を図り、その後、追加空気供給部10で炉内空間5内に補助空気を供給して、未燃分の完全燃焼を図るようになっている。そのため、追加空気供給部10の近傍の炉内空間5は、高温化が促進される。
ここで、図2、図3A及び図3B、図4を参照して、ボイラ1の炉壁構造について具体的に説明する。
なお、図2は、一実施形態に係るボイラ1の開口周辺の炉壁構造を示す正面図である。図3Aは、一実施形態における炉壁構造の鉛直方向に沿った断面図(図2のA−A線断面図)である。図3Bは、一実施形態における炉壁構造の水平方向に沿った断面図(図2のB−B線断面図)である。図4は、一実施形態における冷却管21(211,212)の曲り部211a,212a近傍の炉壁構造を示す斜視図である。
幾つかの実施形態に係るボイラ1の炉壁構造は、火炉壁20を形成する複数の冷却管21と、第1耐火材層31及び第2耐火材層32を含む耐火構造物30と、を備える。
第1耐火材層31は、少なくとも一本の冷却管21に接するように配置される。
第2耐火材層32は、第1耐火材層31からみて炉外側に位置する。この第2耐火材層32は、第1耐火材層31よりも熱伝導率が低い。
一実施形態において、第1耐火材層31の熱伝導率kと第2耐火材層32の熱伝導率kとの比k/kが、1.4以上15.0以下であってもよい。あるいは、第1耐火材層31の熱伝導率kと第2耐火材層32の熱伝導率kとの比k/kが、2.5以上10.0以下であってもよい。
他の実施形態において、第1耐火材層31の熱伝導率kは、2.5以上20.0以下であってもよい。
また、第2耐火材層32の熱伝導率kは、0.5以上2.0以下であってもよい。
例えば、第1耐火材層31は、SiC(炭化ケイ素)を含む。この場合、第1耐火材層31は、SiCを50wt%以上含む構成であってもよい。
このように、第1耐火材層31が、耐熱性および耐久性に優れており且つ熱伝導率が高いSiCを含むことで、第1耐火材層31の耐火材としての機能を実現しながら炉内側表面の冷却効果を高く維持することができる。また、第1耐火材層31がSiCを50wt%以上含む場合、高温領域での溶融灰(スラグ)に対する濡れ性が高くなるため、第1耐火材層31を最も炉内側に配置すれば灰の付着を効果的に防止できる。
また、第2耐火材層32は、無機酸化物系耐火材であってもよく、さらにはSiO又はAlの少なくとも何れかを含んでいてもよい。この場合、第2耐火材層32は、SiO又はAlの少なくとも何れかを50wt%以上含む構成であってもよい。
なお、上記実施形態において、第1耐火材層31と第2耐火材層32とは、少なくとも異なる成分を含む材料によって形成されてもよい。例えば、第1耐火材層31がSiCを含み、第2耐火材層がSiO又はAlの少なくとも何れかを含む。
上記実施形態によれば、冷却管21に接するように配置された第1耐火材層31と、この第1耐火材層31からみて炉外側に位置する第1耐火材層31と、を含む少なくとも2層の耐火材層を備えている。このうち第1耐火材層31は、第1耐火材層31よりも熱伝導率が低い。すなわち、第1耐火材層31は熱伝導率が比較的高いため、第1耐火材層31に接する冷却管21による冷却効果が第1耐火材層31の広範囲に及び、炉内側表面の温度を効果的に下げることができる。これにより、炉内側表面への灰(クリンカ)の付着を抑制することができる。さらに、第1耐火材層31の温度を低くすることができるため、第1耐火材層31の材料選択の自由度が大きくなる。
ところで、第1耐火材層31は上述したように熱伝導率が比較的高いため、第1耐火材層31のみで耐火材層を構成する場合、炉外側(例えばボイラ1のケーシング)における温度を低く維持しようとした場合、第1耐火材層31の厚さを大きくする必要が生じてしまい、現実的ではない。この点、上記構成によれば、第1耐火材層31の炉外側に、熱伝導率が比較的低い第1耐火材層31を配置しているため、耐火材の厚さ増加を抑えた上で、炉外側における温度を低く維持することができる。
また、上記したように、ボイラ1の火炉2内の高温場での灰付着を抑制することが可能であり、よって、付着灰が成長したクリンカの落下による冷却管21の損傷等のリスクを低下することができる。
また、上記実施形態において、第2耐火材層32は、第1耐火材層31からみて炉外側において第1耐火材層31に隣接して設けられてもよい。これにより、耐火構造物(耐火材層)30の層数を抑えて簡素化した構成によって、炉内側表面への灰の付着抑制および炉外側の低温維持が実現できる。
あるいは、上記実施形態において、第1耐火材層31と第2耐火材層32との間に、例えば他の耐火材層や断熱材等の他の層が設けられていてもよい。
さらに、図4に例示するように上記実施形態において、第2耐火材層32の炉外側に断熱材37が設けられていてもよい。具体的には、断熱材37は、ボイラ1のケーシング(図示略)と第2耐火材層32との間に配置される。この断熱材37は、第2耐火材層32側からの入熱を遮断し、ボイラ1のケーシングの高温化を防止できる。
図2及び図4に示す実施形態では、複数の冷却管21は、隣り合って配置され、ボイラ1の高さ方向に沿って互いに離れるように曲がった曲げ部211a,212aをそれぞれ有する一対の冷却管211,212を含む。
また、第1耐火材層31及び第2耐火材層32は、一対の冷却管211,212の曲げ部211a,212bによって形成される火炉壁20の開口35の縁部36を閉塞するように配置される。
この場合、第1耐火材層31は、一対の冷却管211,212の曲げ部211a,212aに接するように設けられてもよい。
上記構成において、火炉壁20の開口35を形成する冷却管21は、一対の冷却管211,212が互いに離れるように曲がった曲げ部211a,212bを有し、この曲げ部によって火炉壁20の開口35が形成されている。耐火材層(第1耐火材層31及び第2耐火材層32)のうち、火炉壁20の開口35の縁部36を閉塞する部位30aは、冷却管21による冷却効果が及び難いことから特に高温化しやすい。
この点、上記構成のように、比較的熱伝導率が高い第1耐火材層31を冷却管21に接するように配置することによって、冷却管21から離れた上記部位30aにおいても冷却管による冷却効果を享受することができ、炉内側表面への灰の付着を抑制することができる。また、第2耐火材層32によって、炉外側の温度を低く維持することができる。
さらに、火炉壁20の開口35を形成する一対の冷却管211,212の曲げ部211a,212aに接するように第1耐火材層31を配置すれば、第1耐火材層31のうち最も高温になりやすい部位31aを効果的に冷却することができる。
図1に例示する実施形態では、一つの開口35のみ設けられた構成を示しているが、他の実施形態として、開口35は、互いに対向するように設けられた2つの開口35を含んでもよい。なお、開口35は、3つ以上設けられていてもよい。
このように、2つの開口35が互いに対向するように設けられることで、これらの開口35に架け渡すように、メンテナンスや補修等に用いられる器具を設置することができる。例えば、2つの開口35にメンテナンスビームを通すことができる。
上記実施形態に係るボイラ1は、適宜、以下の構成をさらに備えていてもよい。
図5は、一実施形態における冷却管21及びフィン24を示す概略図である。
図4及び図5に例示するように、幾つかの実施形態に係るボイラ1は、第1耐火材層31に少なくとも部分的に接するように冷却管21から延設された少なくとも一つの伝熱部材23をさらに備える。
少なくとも一つの伝熱部材23は、フィン24又はスタッドの少なくとも一方を含んでいてもよい。なお、図4及び図5では、伝熱部材23がフィン24の場合を例示している。
また、伝熱部材23は、熱伝導率の高い金属材料で形成されてもよい。
さらに、伝熱部材23は、長尺状に形成されていてもよい。
これらの構成によれば、冷却管21から延設された伝熱部材23(例えばフィン24又はスタッド)によって、冷却管21による第1耐火材層31の冷却効果をより一層高くすることができる。
図4に示す実施形態では、伝熱部材23は、少なくとも、第1耐火材層31のうち開口35の縁部36を閉塞する領域(部位31a)内に設けられる。
この構成によれば、第1耐火材層31のうち開口35の縁部36を閉塞する部位31aは冷却管21から離れているため冷却管21による冷却効果が他の部位よりも小さいが、この部位31aに伝熱部材23を設けることによって、この部位31aにおいても冷却効果を高く維持できる。このように、熱伝導率が比較的高い第1耐火材層31に加えて、補助的に伝熱部材23を用いることによって、炉内側表面への灰の付着を効果的に抑制することができる。
また、図4及び図5に例示するように、伝熱部材23は、鉛直方向に対して傾斜して配置されてもよい。すなわち、第1耐火材層31のうち、火炉壁20の開口35の縁部36を閉塞する部位31aの略全領域に伝熱部材23を配置する場合、伝熱部材23を傾斜して配置することによって、伝熱部材23の長尺化を抑制でき、伝熱部材23による冷却効果を高く維持することができる。
図5に例示する実施形態では、伝熱部材23(フィン24)の基端部23aを覆うように、第1耐火材層31よりも熱伝導率が小さい被覆層25が設けられている。
また、基端部23aよりも冷却管21から離れて位置する伝熱部材23の先端部23bは被覆層25から露出しており、この露出した先端部23bは第1耐火材層31に接している。
上記構成によれば、伝熱部材23の基端部23aを覆うように被覆層25を設けることによって、伝熱部材23の基端部23aと第1耐火材層31との間の熱交換を抑制するとともに、伝熱部材23の先端部23bと第1耐火材層31との間の熱交換を促進することができる。よって、第1耐火材層31のうち冷却管21から離れた領域(例えば部位31a)を選択的に伝熱部材23によって冷却することができる。こうして、第1耐火材層31のうち冷却管21から離れた領域であっても、冷却管21による冷却効果を効果的に享受できる。
図4に例示する実施形態では、第1耐火材層31を覆うように第1耐火材層31からみて炉内側に設けられ、灰の付着を防止するように構成された付着防止膜38が設けられていてもよい。例えば付着防止膜38は、BN(窒化ホウ素)又はSiCの少なくとも一方を含んでいる。
図6は、SiC耐火材及びSUSの濡れ性を評価するための実験結果を示す図であり、ガス温度に対する接触角を表すグラフとなっている。
同グラフでは、SiCの成分濃度が異なる実施例1〜4と、比較例としてSUSについて、それぞれガス温度に対する接触角を測定した。
その結果、1200℃以上の高温領域においては、比較例であるSUSは接触角が急激に小さくなる。すなわち、1200℃以上の高温領域ではSUSの溶融灰に対する濡れ性が高くなり、SUSに溶融灰が付着しやすくなることを示している。
一方、実施例1〜4のSiC耐火材は、1200℃以上の高温領域においても接触角の低下率が比較的小さい。そのため、1200℃以上の高温領域においても濡れ性を低く維持することができ、SiC耐火材には溶融灰が付着し難いことがわかる。
なお、グラフには記載していないが、SiC耐火材よりもBNの方が、高温領域における灰付着性はより小さい。
そこで、上記したように、第1耐火材層31を覆うように炉内側に付着防止膜38を設けることによって、炉内側表面における灰の付着をより一層抑制することができる。
図3A及び図3Bに示す実施形態では、一対の冷却管211,212の曲げ部211a,212a、並びに、第1耐火材層31及び第2耐火材層32によって形成される貫通穴を塞ぐように、蓋部材40が設けられている。この蓋部材40は、ボイラ1の炉内空間5を炉外空間と連通する貫通穴を塞ぐように、開閉可能に配置されている。例えば、蓋部材40は、炉外側に設けられた鉄扉40aと、鉄扉40aの炉内側に設けられた耐火材40bと、を含む。なお、蓋部材40には冷却管21が配設されていないが、通常、蓋部材40は冷却管21よりも炉外側へ奥まった位置に設けられるため、蓋部材40周囲の部位30aよりも高温化は避けられる。
これにより、蓋部材40を取り付けた状態ではボイラ1の通常運転が可能であり、一方、蓋部材40を取り外すことにより、メンテナンスや補修等の各種用途に貫通穴を利用することができる。例えば、貫通穴は、カメラにより火炉2の内部を撮像するための観測用穴として利用したり、2つの開口(貫通穴)35が設けられる場合にはメンテナンスビームを設置したりすることができ、利便性に優れている。
図1に戻り、上述した炉壁構造が採用される開口35は、バーナ6と過熱器12との間の高さ位置Hに設けられてもよい。
あるいは、開口35は、バーナ6と追加空気供給部10との間の高さ位置Hに設けられてもよい。
一般に、バーナ6と過熱器12との間には高温の燃焼領域が形成されるため、バーナ6と過熱器12との間の高さ位置H(又はバーナ6と追加空気供給部10との間の高さ位置H)に設けられた開口35は、より高温雰囲気に曝される。そこで、この開口35に対して、上述した何れかの実施形態を適用することによって、高温雰囲気に曝される開口35の近傍の炉内側表面においても灰の付着を抑制でき、且つ、炉外側を確実に低温に維持することができる。
図3A及び図3B、図4に示すように、幾つかの実施形態に係るボイラ1のための耐火構造物30は、上述した何れかの実施形態に記載されるように、ボイラ1の火炉壁4を形成する複数の冷却管21のうち少なくとも一本の冷却管21に接するように配置された第1耐火材層31と、第1耐火材層31からみて炉外側に位置し、第1耐火材層31よりも熱伝導率が低い第2耐火材層32と、を備える。
これにより、炉内側表面における冷却効果が高く、炉内側表面への灰の付着を抑制でき、且つ、炉外側を低温に維持することができる。
上述したように、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、炉内側に配設され、熱伝導率が比較的高い第1耐火材層31によって、第1耐火材層31に接する冷却管21による冷却効果が第1耐火材層31の広範囲に及び、炉内側表面の温度を効果的に下げることができる。これにより、炉内側表面への灰の付着を抑制することができる。
また、炉外側に配設され、熱伝導率が比較的高い第2耐火材層32によって、耐火材の厚さ増加を抑えた上で、炉外側における温度を低く維持することができる。
図7Aは、一実施形態における炉壁構造の温度分布を示す図である。図7Bは、比較例における炉壁構造の温度分布を示す図である。これらの図では、図2に示す構成において、耐火構造物30のうち開口35の縁部36を閉塞する部位30a,30a’における温度分布を示している。
図7Aは、一実施形態として、冷却管21と、第1耐火材層31(SiC耐火材)と、第2耐火材層32(Al−SiO耐火材)とを備えた炉壁構造について、ガス温度1350℃、冷却管温度380℃の温度条件にて部位30aの温度分布をシミュレートした結果を示している。なお、この炉壁構造はフィン24を備えていない。
図7Bは、比較例として、冷却管21と、Al−SiO耐火材32’と、フィン24’とを備えた炉壁構造について、ガス温度1350℃、冷却管温度380℃の温度条件で部位30a’の温度分布をシミュレートした結果を示している。なお、フィン24’は、冷却管21に接続されており、Al−SiO耐火材32’よりも炉外側に配置されている。
これらのシミュレーション結果によれば、図7Aに示す実施形態の方が、図7Bに示す比較例よりも高温領域が小さい。また、図7Aにおける炉壁構造の最高温度は、炉内側の第1耐火材層31のうち冷却管21から離れた位置Pであり、温度は1278℃であった。この程度の温度であればSiC耐火材の耐熱温度を満たし、耐久性の高い炉壁構造とすることができる。
これに対し、図7Bにおける炉壁構造の最高温度は、炉内側のフィン24’のうち冷却管21から離れた位置Pであり、温度は1338℃であった。この温度では、フィン24’としてSUSを用いた場合、SUSの耐熱温度を超えてしまうため、フィン24’が溶融してしまう可能性がある。
そのため、図7Aにおいても実証されるように、上述した実施形態を採用することによって、ボイラ1(図1参照)の高温領域に適用可能な炉壁構造を提供することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 ボイラ
2 火炉
4 火炉壁
5 炉内空間
6 バーナ
8 燃焼装置
10 追加空気供給部
11 ダクト
12 過熱器
13 再熱器
14 節炭器
20 火炉壁
21 冷却管
23 伝熱部材
23a 基端部
23b 先端部
24 フィン
25 被覆層
30 耐火構造物
30a 閉塞部位
31 第1耐火材層
31a 閉塞部位
32 第2耐火材層
35 開口
36 縁部
38 付着防止膜
40 蓋部材
211,212 冷却管
211a,212a 曲げ部
212b 曲げ部

Claims (15)

  1. 火炉壁を形成する複数の冷却管と、
    少なくとも一本の前記冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、
    前記第1耐火材層からみて炉外側に位置し、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が低い第2耐火材層と、
    を備えることを特徴とするボイラ。
  2. 前記複数の冷却管は、隣り合って配置され、前記ボイラの高さ方向に沿って互いに離れるように曲がった曲げ部をそれぞれ有する一対の冷却管を含み、
    前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部によって形成される前記火炉壁の開口の縁部を閉塞するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記開口は、互いに対向するように設けられた2つの開口を含むことを特徴とする請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記第1耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部に接するように設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のボイラ。
  5. バーナと、
    前記バーナの上方に設置される過熱器と、をさらに備え、
    前記火炉壁の前記開口は、前記バーナと前記過熱器との間の高さ位置に設けられることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載のボイラ。
  6. 前記一対の冷却管並びに前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層によって形成され、前記ボイラの炉内空間を炉外空間と連通する貫通穴を塞ぐ蓋部材をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載のボイラ。
  7. 前記第1耐火材層に少なくとも部分的に接するように前記冷却管から延設された少なくとも一つの伝熱部材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のボイラ。
  8. 前記少なくとも一つの伝熱部材は、フィン又はスタッドの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項7に記載のボイラ。
  9. 前記複数の冷却管は、隣り合って配置され、前記ボイラの高さ方向に沿って互いに離れるように曲がった曲げ部をそれぞれ有する一対の冷却管を含み、
    前記第1耐火材層及び前記第2耐火材層は、前記一対の冷却管の前記曲げ部によって形成される前記火炉壁の開口の縁部を閉塞するように配置され、
    前記伝熱部材は、少なくとも、前記第1耐火材層のうち前記開口の前記縁部を閉塞する領域内に設けられることを特徴とする請求項7又は8に記載のボイラ。
  10. 前記伝熱部材の基端部を覆うように設けられ、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が小さい被覆層をさらに備え、
    前記被覆層によって覆われた前記基端部よりも前記冷却管から離れて位置する前記伝熱部材の先端部は、前記第1耐火材層に接することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載のボイラ。
  11. 前記第2耐火材層は、前記第1耐火材層からみて炉外側において前記第1耐火材層に隣接して設けられることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載のボイラ。
  12. 前記第1耐火材層は、SiCを含むことを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載のボイラ。
  13. 前記第1耐火材層を覆うように前記第1耐火材層からみて炉内側に設けられ、灰分の付着を防止するように構成された付着防止膜をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載のボイラ。
  14. 前記付着防止膜は、BN又はSiCの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項13に記載のボイラ。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載のボイラのための耐火構造物であって、
    前記ボイラの火炉壁を形成する複数の冷却管のうち少なくとも一本の冷却管に接するように配置された第1耐火材層と、
    前記第1耐火材層からみて炉外側に位置し、前記第1耐火材層よりも熱伝導率が低い第2耐火材層と、
    を備えることを特徴とするボイラの耐火構造物。

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