JP2019052774A - クリンカ除去装置、ボイラ及びクリンカ除去方法 - Google Patents
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Abstract
Description
バーナ近傍の火炉の壁面に付着したクリンカを除去する装置として、例えば、蒸気を噴出する蒸気パージ管を有するクリンカ除去装置が知られている(特許文献1参照)。
このようなボイラでは、上側開口領域や下側開口領域に設けられた耐火材を起点としてクリンカが付着し、成長するという知見が本発明者によって得られた。このクリンカが成長するとボイラにおける燃焼に影響を及ぼすおそれがあり、成長したクリンカが耐火材から脱落して落下した場合、ボイラの炉底を損傷させるおそれがある。
ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記クリンカ除去装置は、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び前記炉外側から前記炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備える。
これにより、上記上側開口領域、および上記下側開口領域の少なくとも一方に設けられた耐火材に付着したクリンカが成長する前に、棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカを突くことでクリンカを除去することが可能となる。したがって、ボイラの運転状況に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラの炉底の損傷を抑制できる。
これにより、上記上側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から噴射された流体によって該貫通孔よりも上方に付着しているクリンカを効率的に除去できる。上記下側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から噴射された流体によって該貫通孔よりも下方に付着しているクリンカを効率的に除去できる。
また、流体が燃焼装置から離れる方向に噴射されるので、燃焼性への影響を抑制できる。
前記耐火材は、前記上側開口領域に設けられる上側耐火材を含み、
前記上側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、前記上側鉛直面部の上端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記上側開口領域に形成されている上側貫通孔であって、前記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む。
上側耐火材では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部に付着したクリンカが上側傾斜面部よりも下方の上側鉛直面部に向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。
したがって、上記(5)の構成によれば、上側貫通孔に棒状部材を挿入することで、上側傾斜面部から上側鉛直面部に向かって成長したクリンカを効率的に除去できる。
前記耐火材は、前記下側開口領域に設けられる下側耐火材を含み、
前記下側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、前記下側鉛直面部の下端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記下側開口領域に形成されている下側貫通孔であって、前記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む。
下側耐火材では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部に付着したクリンカが下側傾斜面部よりも上方の下側鉛直面部に向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。
したがって、上記(6)の構成によれば、下側貫通孔に棒状部材を挿入することで、下側傾斜面部から下側鉛直面部に向かって成長したクリンカを効率的に除去できる。
前記クリンカ除去装置は、
前記火炉壁に付着する前記クリンカの成長度を監視するためのクリンカ監視装置と、
前記クリンカ監視装置の監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定装置と、
前記棒状部材を移動させる駆動装置と、
前記成長度判定装置において、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回った場合に、前記棒状部材を前記炉外側から前記炉内側に向かって移動させるように前記駆動装置を制御する制御装置と、をさらに備える。
これにより、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカを突いて除去するので、クリンカの塊が大きくなり過ぎる前にクリンカを除去できる。したがって、除去して炉底に落下するクリンカの塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカによる炉底の損傷抑制できる。
クリンカ監視装置が上記耐火材に設置された火炎検出器を有するのであれば、例えば上記耐火材に付着したクリンカが成長すると、成長したクリンカが火炎検出器による炉内の火炎の検出を妨げることとなる。したがって、火炎検出器が炉内の火炎を検出できたか否かを検出することで、上記耐火材に付着したクリンカの成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカの成長度を監視できる。
前記燃焼装置は、バーナと、前記バーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器とを有し、
前記成長度判定装置は、前記失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する。
ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去方法であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域に設けられた前記耐火材の少なくとも一方に付着する前記クリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、
前記クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、
前記成長度判定ステップで前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったと判定されると、前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備える。
これにより、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカを突いて除去できる。したがって、クリンカの塊が大きくなり過ぎる前にクリンカを除去できるので、除去して炉底に落下するクリンカの塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカによる炉底の損傷抑制できる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、幾つかの実施形態に係るボイラの概略構成を示す図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態に係るボイラ10は、内部に火炉11が形成される火炉壁12と、燃焼装置13と、過熱器15と、再熱器16と、節炭器17と、を備えている。
図2は、幾つかの実施形態に係る燃焼装置13の近傍の火炉壁12の一部を示す図である。火炉壁12は、鉛直方向に沿って延在する複数の水管19と不図示のフィンとを備えている。それぞれの水管19には、蒸気ドラム(図示せず)から水が供給される。このように、水管19及びフィンにより、火炉11の内側に火炉壁12が形成されている。
このように、幾つかの実施形態のボイラ10では、火炉11の四隅の近傍に燃焼装置13がそれぞれ設けられており、火炉11を上方から見たときに火炎が火炉11内で旋回する旋回燃焼を行うように構成されている。
なお、燃焼装置13は火炉11の天井面及び炉底面を除くいずれか一面、又は、対向する二面にそれぞれ設けられてもよい。また、ボイラ10は、旋回燃焼ではなく対向燃焼を行うように構成されていてもよい。
燃焼装置13の上方のフードパネル50(上側フードパネル51)は、鉛直方向に沿って延在する第1面部51aと、第1面部51aの上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する第2面部51bとを有する。上側フードパネル51の炉内側の面には、上述した耐火材40(上側耐火材41)が設けられている。上側耐火材41は、第1面部51aの面に設けられて鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部41aと、第2面部51bの面に設けられて上側鉛直面部41aの上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部41bとを有する。
燃焼装置13の上方及び下方には、クリンカ除去装置100がそれぞれ配置されている。クリンカ除去装置100は、棒状部材101と、駆動装置102と、クリンカ監視装置103と、成長度判定装置104と、制御装置105とを有する。
棒状部材101は、後述するように上側開口領域30U及び下側開口領域30Dで耐火材40に付着したクリンカを除去するための部材であり、炉内側の端部には、図3における右側の基端側よりも左側の先端側の外形が小さい鋭端部101aが設けられている。棒状部材101は、中空形状を呈し、棒状部材101の内部で圧縮空気や蒸気などの流体を炉外側から炉内側に導くように構成されている。棒状部材101の炉内側の端部には、内部で導かれた流体を火炉11内に噴射するための噴射孔101bが設けられている。なお、噴射孔101bが設けられる位置は、必ずしも棒状部材101の炉内側の端部でなくてもよい。
また、噴射孔101bは、下側開口領域30Dに形成されている下側貫通孔60Dに進退可能に挿入される棒状部材101に設けられている場合には流体を下方に向かって噴射させるように構成されている。すなわち、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100では、流体は噴射孔101bから下方に向かって噴射される。
駆動装置102は、棒状部材101を軸方向に沿って移動させるための駆動装置であり、棒状部材101が炉内から退避する退避位置と、棒状部材101が炉内に突出する突出位置との間で棒状部材101を移動させる。なお、図3は、棒状部材101が退避位置に位置している状態を示している。また、図4は、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100において、棒状部材101が突出位置に位置している状態を示す図である。
クリンカ監視装置103は、火炉壁12、具体的には上側耐火材41や下側耐火材42に付着するクリンカの成長度を監視するためのセンサである。幾つかの実施形態では、クリンカ監視装置103は、上側耐火材41及び下側耐火材42にそれぞれ設置された火炎検出器である。
例えば上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカが成長すると、成長したクリンカがクリンカ監視装置103による炉内の火炎の検出を妨げることとなる。したがって、クリンカ監視装置103が炉内の火炎を検出できたか否かを検出することで、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカの成長度を監視できる。
なお、幾つかの実施形態では、クリンカが所定の成長度まで成長したときにクリンカ監視装置103(火炎検出器)で検出する炉内の火炎をクリンカが遮るように、クリンカ監視装置103の設置位置が設定される。
成長度判定装置104は、クリンカ監視装置103の監視の結果に基づいて、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する装置である。成長度判定装置104は、CPUやメモリその他の周辺回路によって構成される演算部104aを有する。
例えば、クリンカ監視装置103が火炎検出器であれば、クリンカの成長によって火炎が遮られた場合の他、燃焼装置13が失火した場合にも、クリンカ監視装置103は火炎を検出できないこととなる。そのため、クリンカ監視装置103で火炎が検出できないことがクリンカの成長に起因したものであるのか、燃焼装置13の失火に起因したものであるのかが、クリンカ監視装置103の検出結果だけでは判断できない。
そこで、幾つかの実施形態では、成長度判定装置104の演算部104aは、燃焼装置13の失火検出用火炎検出器、すなわちフレームディテクタ23で検出されたバーナノズル21の火炎の有無を考慮して、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する。このように、幾つかの実施形態のボイラ10では、フレームディテクタ23における火炎の検出結果が成長度判定装置104に入力されるように構成されている。
同様に、下側耐火材42に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できれば、成長度判定装置104の演算部104aは、下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定する。
上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できなければ、成長度判定装置104の演算部104aは、失火であると判定する。
同様に、下側耐火材42に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できなければ、成長度判定装置104の演算部104aは、失火であると判定する。
制御装置105は、成長度判定装置104において、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように駆動装置102を制御する装置である。制御装置105は、CPUやメモリその他の周辺回路によって構成される演算部105aを有する。
制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、上側耐火材41に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように駆動装置102を制御する。また、制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、上側耐火材41に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101の噴射孔101bから流体を噴射するように不図示の電磁弁の開閉を制御する。
上述したように、幾つかの実施形態のボイラ10では、開口領域30に燃焼装置13が配置される。そして、この開口領域30のうち、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dには、それぞれ耐火材40が設けられる。
このようなボイラ10では、図5に示すように、上側開口領域30Uや下側開口領域30Dに設けられた耐火材40を起点としてクリンカが付着し、成長するという知見が本発明者によって得られた。なお、図5は、上側開口領域30Uや下側開口領域30Dに設けられた耐火材40にクリンカ53が付着して成長した状態を模式的に示した図である。
そのため、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカ53が大塊に成長する前に除去することが求められる。
これにより、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dに設けられた耐火材40に付着したクリンカ53が大きく成長する前に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカ53を突くことでクリンカ53を除去することが可能となる。したがって、ボイラ10の燃焼に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラ10の炉底11aの損傷を抑制できる。
幾つかの実施形態では、上述したクリンカ除去装置100を用いて、次のようにして耐火材40に付着したクリンカ53を除去する。
図6は、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法における手順を示すフローチャートである。
幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法は、クリンカ監視ステップS10と、成長度判定ステップS20と、移動ステップS30とを備える。
図7は、成長度判定ステップS20における判定手順を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容について説明するが、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容も同様である。そこで、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容についての詳細な説明は省略する。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、クリンカ除去装置100は、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dの双方に設けられている。しかし、クリンカ除去装置100は、上側開口領域30U又は下側開口領域30Dのいずれか一方にだけ設けられていてもよい。
例えば、クリンカ監視装置103が耐火材40に設置された温度検出器であれば、例えば耐火材40に付着したクリンカ53が成長すると、成長したクリンカ53が炉内からの熱の伝達を妨げて温度検出器で検出される温度が低下することとなる。したがって、温度検出器で検出される温度と、例えば炉内の温度とを比較することで、耐火材40に付着したクリンカ53の成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカ53の成長度を監視できる。
このように、耐火材40に付着、成長したクリンカ53の厚さと、温度検出器で検出される温度の低下量との関係を事前に把握しておき、所定の厚さに相当する温度の低下が確認されると棒状部材101でクリンカ53を突いたり、流体を噴射孔101bから噴射するように構成してもよい。
しかし、例えば炉内観察用の炉内カメラで撮像して得られた画像の輝度等の情報に基づいて、バーナノズル21の火炎の有無を検出するようにしてもよく、炉内の温度を検出する温度検出器の検出温度や、水管19で発生する蒸気の温度を検出する温度検出器の検出温度、水管19での蒸気発生量の検出結果等に基づいてバーナノズル21の火炎の有無を検出するようにしてもよい。
なお、これらの火炎検出器、炉内カメラ、温度検出器等からの出力に基づいて、バーナノズル21の火炎の有無を成長度判定装置104の演算部104aに判定させてもよく、作業員に判定させてもよい。
また、例えば炉内観察用の覗き孔から作業員が目視によってバーナノズル21の火炎の有無を判定するようにしてもよい。
11 火炉
12 火炉壁
13 燃焼装置
13a コンパートメント
19 水管
19U 上方湾曲部
19D 下方湾曲部
23 フレームディテクタ
30 開口領域
30U 上側開口領域
30D 下側開口領域
40 耐火材
41 上側耐火材
41a 上側鉛直面部
41b 上側傾斜面部
42 下側耐火材
42a 下側鉛直面部
42b 下側傾斜面部
60 貫通孔
60U 上側貫通孔
60D 下側貫通孔
100 クリンカ除去装置
101 棒状部材
101a 鋭端部
101b 噴射孔
102 駆動装置
103 クリンカ監視装置
104 成長度判定装置
105 制御装置
Claims (12)
- ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記クリンカ除去装置は、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び前記炉外側から前記炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備える、クリンカ除去装置。 - 前記棒状部材の前記炉内側の端部には、基端側よりも先端側の外形が小さい鋭端部が設けられている、請求項1に記載のクリンカ除去装置。
- 前記棒状部材は、中空形状を呈し、前記棒状部材の内部で流体を炉外側から前記炉内側に導くように構成され、導かれた前記流体を前記炉内に噴射するための噴射孔が設けられている、請求項1又は2に記載のクリンカ除去装置。
- 前記噴射孔は、前記棒状部材の周面に設けられていて、前記上側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を上方に向かって噴射させるように構成され、前記下側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を下方に向かって噴射させるように構成される、請求項3に記載のクリンカ除去装置。
- 前記耐火材は、前記上側開口領域に設けられる上側耐火材を含み、
前記上側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、前記上側鉛直面部の上端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記上側開口領域に形成されている上側貫通孔であって、前記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む、請求項1乃至4の何れか1項に記載のクリンカ除去装置。 - 前記耐火材は、前記下側開口領域に設けられる下側耐火材を含み、
前記下側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、前記下側鉛直面部の下端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記下側開口領域に形成されている下側貫通孔であって、前記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む、請求項1乃至5の何れか1項に記載のクリンカ除去装置。 - 前記クリンカ除去装置は、
前記火炉壁に付着する前記クリンカの成長度を監視するためのクリンカ監視装置と、
前記クリンカ監視装置の監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定装置と、
前記棒状部材を移動させる駆動装置と、
前記成長度判定装置において、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回った場合に、前記棒状部材を前記炉外側から前記炉内側に向かって移動させるように前記駆動装置を制御する制御装置と、をさらに備える、請求項1乃至6の何れか1項に記載のクリンカ除去装置。 - 前記クリンカ監視装置は、前記耐火材に設置された、火炎検出器、又は温度検出器を有する、請求項7に記載のクリンカ除去装置。
- 前記燃焼装置は、バーナと、前記バーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器とを有し、
前記成長度判定装置は、前記失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する、請求項7又は8に記載のクリンカ除去装置。 - 請求項1〜9の何れか1項に記載のクリンカ除去装置、を備えるボイラ。
- ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去方法であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域に設けられた前記耐火材の少なくとも一方に付着する前記クリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、
前記クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、
前記成長度判定ステップで前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったと判定されると、前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備えるクリンカ除去方法。 - 前記成長度判定ステップは、前記燃焼装置のバーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する、請求項11に記載のクリンカ除去方法。
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