JP6983015B2 - クリンカ除去装置、ボイラ及びクリンカ除去方法 - Google Patents

クリンカ除去装置、ボイラ及びクリンカ除去方法 Download PDF

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Description

本開示は、クリンカ除去装置、ボイラ及びクリンカ除去方法に関する。
石炭焚きボイラ等、微粉炭等の固体燃料を燃焼させるボイラは、紛体化した固体燃料を燃料バーナから火炉内に噴射し、火炉内で燃焼させる。特に微粉炭焚きボイラでは、燃焼の未燃分又は燃焼した灰等がクリンカとしてバーナ近傍の火炉の壁面に付着する。
バーナ近傍の火炉の壁面に付着したクリンカを除去する装置として、例えば、蒸気を噴出する蒸気パージ管を有するクリンカ除去装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2017−40388号公報
ところで、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置を用いたボイラでは、火炉壁において鉛直方向に延在する複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に上記の燃焼装置が配置される。そして、この開口領域のうち、燃焼装置の上端と上記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および燃焼装置の下端と上記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、には、輻射熱による焼損を防止する為、耐火材が設けられる。
このようなボイラでは、上側開口領域や下側開口領域に設けられた耐火材を起点としてクリンカが付着し、成長するという知見が本発明者によって得られた。このクリンカが成長するとボイラにおける燃焼に影響を及ぼすおそれがあり、成長したクリンカが耐火材から脱落して落下した場合、ボイラの炉底を損傷させるおそれがある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置を用いたボイラにおいて、燃焼装置が配置される火炉壁の開口領域であって燃焼装置の上方や下方の領域に設けられた耐火材に付着したクリンカの除去が容易なクリンカ除去装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るクリンカ除去装置は、
ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記クリンカ除去装置は、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び前記炉外側から前記炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備える。
上記(1)の構成によれば、火炉壁は、鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、上記開口領域のうち、燃焼装置の上端と上記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および燃焼装置の下端と上記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備える。クリンカ除去装置は、上記上側開口領域、および上記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び炉外側から炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備える。
これにより、上記上側開口領域、および上記下側開口領域の少なくとも一方に設けられた耐火材に付着したクリンカが成長する前に、棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカを突くことでクリンカを除去することが可能となる。したがって、ボイラの運転状況に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラの炉底の損傷を抑制できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記棒状部材の前記炉内側の端部には、基端側よりも先端側の外形が小さい鋭端部が設けられている。
上記(2)の構成によれば、棒状部材の炉内側の端部には、基端側よりも先端側の外形が小さい鋭端部が設けられているので、上記耐火材に付着したクリンカを鋭端部で突くことができる。これにより、クリンカを破壊したり耐火材から除去したりする効果が高まる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記棒状部材は、中空形状を呈し、前記棒状部材の内部で流体を炉外側から前記炉内側に導くように構成され、導かれた前記流体を前記炉内に噴射するための噴射孔が設けられている。
上記(3)の構成によれば、棒状部材が中空形状を呈し、棒状部材の内部で流体を炉外側から炉内側に導くように構成されており、導かれた流体を炉内に噴射するための噴射孔が設けられているので、噴射した流体によって耐火材からクリンカを除去できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、前記噴射孔は、前記棒状部材の周面に設けられていて、前記上側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を上方に向かって噴射させるように構成され、前記下側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を下方に向かって噴射させるように構成される。
上記(4)の構成によれば、上記上側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔は流体を上方に向かって噴射させるように構成され、上記下側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔は流体を下方に向かって噴射させるように構成される。したがって、上記上側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から流体が上方に向かって噴射され、上記下側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から流体が下方に向かって噴射される。
これにより、上記上側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から噴射された流体によって該貫通孔よりも上方に付着しているクリンカを効率的に除去できる。上記下側開口領域に形成されている貫通孔に進退可能に挿入される棒状部材では、噴射孔から噴射された流体によって該貫通孔よりも下方に付着しているクリンカを効率的に除去できる。
また、流体が燃焼装置から離れる方向に噴射されるので、燃焼性への影響を抑制できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記耐火材は、前記上側開口領域に設けられる上側耐火材を含み、
前記上側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、前記上側鉛直面部の上端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記上側開口領域に形成されている上側貫通孔であって、前記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む。
上記(5)の構成によれば、上記上側開口領域に設けられる上側耐火材は、鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、上側鉛直面部の上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有する。そして、貫通孔は、上記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む。
上側耐火材では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部に付着したクリンカが上側傾斜面部よりも下方の上側鉛直面部に向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。
したがって、上記(5)の構成によれば、上側貫通孔に棒状部材を挿入することで、上側傾斜面部から上側鉛直面部に向かって成長したクリンカを効率的に除去できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記耐火材は、前記下側開口領域に設けられる下側耐火材を含み、
前記下側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、前記下側鉛直面部の下端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有し、
前記貫通孔は、前記下側開口領域に形成されている下側貫通孔であって、前記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む。
上記(6)の構成によれば、上記下側開口領域に設けられる下側耐火材は、鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、下側鉛直面部の下端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有する。そして、貫通孔は、上記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む。
下側耐火材では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部に付着したクリンカが下側傾斜面部よりも上方の下側鉛直面部に向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。
したがって、上記(6)の構成によれば、下側貫通孔に棒状部材を挿入することで、下側傾斜面部から下側鉛直面部に向かって成長したクリンカを効率的に除去できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記クリンカ除去装置は、
前記火炉壁に付着する前記クリンカの成長度を監視するためのクリンカ監視装置と、
前記クリンカ監視装置の監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定装置と、
前記棒状部材を移動させる駆動装置と、
前記成長度判定装置において、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回った場合に、前記棒状部材を前記炉外側から前記炉内側に向かって移動させるように前記駆動装置を制御する制御装置と、をさらに備える。
上記(7)の構成によれば、クリンカの成長度が所定の成長度を上回った場合に、棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させるように制御装置が駆動装置を制御する。
これにより、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカを突いて除去するので、クリンカの塊が大きくなり過ぎる前にクリンカを除去できる。したがって、除去して炉底に落下するクリンカの塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカによる炉底の損傷抑制できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、前記クリンカ監視装置は、前記耐火材に設置された、火炎検出器、又は温度検出器を有する。
上記(8)の構成によれば、クリンカ監視装置が上記耐火材に設置された、火炎検出器、又は温度検出器を有する。
クリンカ監視装置が上記耐火材に設置された火炎検出器を有するのであれば、例えば上記耐火材に付着したクリンカが成長すると、成長したクリンカが火炎検出器による炉内の火炎の検出を妨げることとなる。したがって、火炎検出器が炉内の火炎を検出できたか否かを検出することで、上記耐火材に付着したクリンカの成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカの成長度を監視できる。
また、クリンカ監視装置が上記耐火材に設置された温度検出器を有するのであれば、例えば上記耐火材に付着したクリンカが成長すると、成長したクリンカが炉内からの熱の伝達を妨げて温度検出器で検出される温度が低下することとなる。したがって、温度検出器で検出される温度と、例えば炉内の温度とを比較することで、上記耐火材に付着したクリンカの成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカの成長度を監視できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)の構成において、
前記燃焼装置は、バーナと、前記バーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器とを有し、
前記成長度判定装置は、前記失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する。
上記(9)の構成によれば、成長度判定装置は、失火検出用火炎検出器で検出された燃焼装置のバーナの火炎の有無を考慮して、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する。これにより、例えば、クリンカ監視装置の監視の結果がクリンカの成長に起因したものであるのか、燃焼装置の失火に起因したものであるのかを判別できるので、クリンカの成長度の判定精度を向上できる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラは、上記(1)〜(9)の何れかの構成のクリンカ除去装置、を備える。
上記(10)の構成によれば、上記上側開口領域、および上記下側開口領域の少なくとも一方に設けられた耐火材に付着したクリンカが大きく成長する前に、棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカを突くことでクリンカを除去することが可能となる。したがって、ボイラの燃焼に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラの炉底の損傷を抑制できる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係るクリンカ除去方法は、
ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去方法であって、
前記火炉壁は、
鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
前記上側開口領域、および前記下側開口領域に設けられた前記耐火材の少なくとも一方に付着する前記クリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、
前記クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、
前記成長度判定ステップで前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったと判定されると、前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備える。
上記(11)の方法によれば、上記上側開口領域、および上記下側開口領域に設けられた耐火材の少なくとも一方に付着するクリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、成長度判定ステップでクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定されると、上記上側開口領域、および上記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備える。
これにより、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカを突いて除去できる。したがって、クリンカの塊が大きくなり過ぎる前にクリンカを除去できるので、除去して炉底に落下するクリンカの塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカによる炉底の損傷抑制できる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(11)の方法において、前記成長度判定ステップは、前記燃焼装置のバーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する。
上記(12)の方法によれば、失火検出用火炎検出器で検出された燃焼装置のバーナの火炎の有無を考慮して、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定するので、例えば、クリンカ監視ステップでの監視の結果がクリンカの成長に起因したものであるのか、燃焼装置の失火に起因したものであるのかを判別できるので、クリンカの成長度の判定精度を向上できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、クリンカが大きく成長する前にクリンカを除去することが可能となる。したがって、ボイラの燃焼に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラの炉底の損傷を抑制できる。
幾つかの実施形態に係るボイラの概略構成を示す図である。 幾つかの実施形態に係る燃焼装置の近傍の火炉壁の一部を示す図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 燃焼装置の上方に設けられたクリンカ除去装置において、棒状部材が突出位置に位置している状態を示す図である。 上側開口領域や下側開口領域に設けられた耐火材にクリンカが付着して成長した状態を模式的に示した図である。 幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法における手順を示すフローチャートである。 成長度判定ステップにおける判定手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(ボイラの全体構成)
図1は、幾つかの実施形態に係るボイラの概略構成を示す図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態に係るボイラ10は、内部に火炉11が形成される火炉壁12と、燃焼装置13と、過熱器15と、再熱器16と、節炭器17と、を備えている。
火炉11の出口には、煙道14が連結されている。過熱器15は、火炉11の上部に設けられている。再熱器16、節炭器17は、煙道14に設けられている。これら再熱器16、節炭器17は、火炉11の出口側から煙道14の流れ方向に沿って順次設けられている。また、火炉11の上部に、蒸気ドラム(図示せず)が設けられている。
火炉11は、水平面内での断面形状が、例えば矩形状とされ、鉛直方向に延在している。
図2は、幾つかの実施形態に係る燃焼装置13の近傍の火炉壁12の一部を示す図である。火炉壁12は、鉛直方向に沿って延在する複数の水管19と不図示のフィンとを備えている。それぞれの水管19には、蒸気ドラム(図示せず)から水が供給される。このように、水管19及びフィンにより、火炉11の内側に火炉壁12が形成されている。
幾つかの実施形態では、燃焼装置13は、火炉11の火炉壁12に挿通して設置されている。具体的には、燃焼装置13は、複数の水管19のうちの少なくとも隣接する一対の水管19が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域30に配置される。幾つかの実施形態における燃焼装置13は、矩形状の断面形状を有した火炉11の四隅の近傍にそれぞれ設けられている。
このように、幾つかの実施形態のボイラ10では、火炉11の四隅の近傍に燃焼装置13がそれぞれ設けられており、火炉11を上方から見たときに火炎が火炉11内で旋回する旋回燃焼を行うように構成されている。
なお、燃焼装置13は火炉11の天井面及び炉底面を除くいずれか一面、又は、対向する二面にそれぞれ設けられてもよい。また、ボイラ10は、旋回燃焼ではなく対向燃焼を行うように構成されていてもよい。
幾つかの実施形態では、燃焼装置13は、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメント13aを有する。各コンパートメント13aには、バーナノズル21や空気ノズル22、フレームディテクタ23などが配置されている。燃焼装置13には、例えば微粉炭等の固形燃料が燃料として供給される。
図3は、図2のIII−III矢視断面図である。なお、図3では、燃焼装置13の構成の記載を適宜省略している。図2及び図3に示すように、開口領域30のうち、燃焼装置13の上端と上述した一対の水管19の上方湾曲部19Uとの間に形成される上側開口領域30U、および燃焼装置13の下端と上述した一対の水管19の下方湾曲部19Dとの間に形成される下側開口領域30Dには、それぞれ耐火材40が設けられている。
より具体的には、燃焼装置13の上下には、燃焼装置13の上下端部と、火炉11の火炉壁12との間を塞ぐフードパネル50がそれぞれ設けられている。
燃焼装置13の上方のフードパネル50(上側フードパネル51)は、鉛直方向に沿って延在する第1面部51aと、第1面部51aの上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する第2面部51bとを有する。上側フードパネル51の炉内側の面には、上述した耐火材40(上側耐火材41)が設けられている。上側耐火材41は、第1面部51aの面に設けられて鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部41aと、第2面部51bの面に設けられて上側鉛直面部41aの上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部41bとを有する。
同様に、燃焼装置13の下方のフードパネル50(下側フードパネル52)は、鉛直方向に沿って延在する第1面部52aと、第1面部52aの下端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する第2面部52bとを有する。下側フードパネル52の炉内側の面には、上述した耐火材40(下側耐火材42)が設けられている。下側耐火材42は、第1面部52aの面に設けられて鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部42aと、第2面部52bの面に設けられて下側鉛直面部42aの下端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部42bとを有する。
水管19の炉外側及びフードパネル50の炉外側は保温材35で覆われている。
上側開口領域30U及び下側開口領域30Dには、火炉壁12を貫通する貫通孔60がそれぞれ形成されている。上側開口領域30Uの貫通孔60(上側貫通孔60U)は、上側耐火材41のうちの上側鉛直面部41aと、上側フードパネル51の第1面部51aと、第1面部51aの炉外側の保温材35とを貫通する。同様に、下側開口領域30Dの貫通孔60(下側貫通孔60D)は、下側耐火材42のうちの下側鉛直面部42aと、下側フードパネル52の第1面部52aと、第1面部52aの炉外側の保温材35とを貫通する。
(クリンカ除去装置100について)
燃焼装置13の上方及び下方には、クリンカ除去装置100がそれぞれ配置されている。クリンカ除去装置100は、棒状部材101と、駆動装置102と、クリンカ監視装置103と、成長度判定装置104と、制御装置105とを有する。
(棒状部材101)
棒状部材101は、後述するように上側開口領域30U及び下側開口領域30Dで耐火材40に付着したクリンカを除去するための部材であり、炉内側の端部には、図3における右側の基端側よりも左側の先端側の外形が小さい鋭端部101aが設けられている。棒状部材101は、中空形状を呈し、棒状部材101の内部で圧縮空気や蒸気などの流体を炉外側から炉内側に導くように構成されている。棒状部材101の炉内側の端部には、内部で導かれた流体を火炉11内に噴射するための噴射孔101bが設けられている。なお、噴射孔101bが設けられる位置は、必ずしも棒状部材101の炉内側の端部でなくてもよい。
噴射孔101bは、棒状部材101の周面に設けられている。噴射孔101bは、上側開口領域30Uに形成されている上側貫通孔60Uに進退可能に挿入される棒状部材101に設けられている場合には流体を上方に向かって噴射させるように構成されている。すなわち、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100では、流体は噴射孔101bから上方に向かって噴射される。
また、噴射孔101bは、下側開口領域30Dに形成されている下側貫通孔60Dに進退可能に挿入される棒状部材101に設けられている場合には流体を下方に向かって噴射させるように構成されている。すなわち、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100では、流体は噴射孔101bから下方に向かって噴射される。
(駆動装置102)
駆動装置102は、棒状部材101を軸方向に沿って移動させるための駆動装置であり、棒状部材101が炉内から退避する退避位置と、棒状部材101が炉内に突出する突出位置との間で棒状部材101を移動させる。なお、図3は、棒状部材101が退避位置に位置している状態を示している。また、図4は、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100において、棒状部材101が突出位置に位置している状態を示す図である。
(クリンカ監視装置103)
クリンカ監視装置103は、火炉壁12、具体的には上側耐火材41や下側耐火材42に付着するクリンカの成長度を監視するためのセンサである。幾つかの実施形態では、クリンカ監視装置103は、上側耐火材41及び下側耐火材42にそれぞれ設置された火炎検出器である。
例えば上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカが成長すると、成長したクリンカがクリンカ監視装置103による炉内の火炎の検出を妨げることとなる。したがって、クリンカ監視装置103が炉内の火炎を検出できたか否かを検出することで、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカの成長度を監視できる。
なお、幾つかの実施形態では、クリンカが所定の成長度まで成長したときにクリンカ監視装置103(火炎検出器)で検出する炉内の火炎をクリンカが遮るように、クリンカ監視装置103の設置位置が設定される。
(成長度判定装置104)
成長度判定装置104は、クリンカ監視装置103の監視の結果に基づいて、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する装置である。成長度判定装置104は、CPUやメモリその他の周辺回路によって構成される演算部104aを有する。
例えば、クリンカ監視装置103が火炎検出器であれば、クリンカの成長によって火炎が遮られた場合の他、燃焼装置13が失火した場合にも、クリンカ監視装置103は火炎を検出できないこととなる。そのため、クリンカ監視装置103で火炎が検出できないことがクリンカの成長に起因したものであるのか、燃焼装置13の失火に起因したものであるのかが、クリンカ監視装置103の検出結果だけでは判断できない。
そこで、幾つかの実施形態では、成長度判定装置104の演算部104aは、燃焼装置13の失火検出用火炎検出器、すなわちフレームディテクタ23で検出されたバーナノズル21の火炎の有無を考慮して、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する。このように、幾つかの実施形態のボイラ10では、フレームディテクタ23における火炎の検出結果が成長度判定装置104に入力されるように構成されている。
具体的には、上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できれば、成長度判定装置104の演算部104aは、上側耐火材41に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定する。
同様に、下側耐火材42に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できれば、成長度判定装置104の演算部104aは、下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定する。
上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できなければ、成長度判定装置104の演算部104aは、失火であると判定する。
同様に、下側耐火材42に設置されたクリンカ監視装置103で火炎が検出できず、かつ、フレームディテクタ23で火炎を検出できなければ、成長度判定装置104の演算部104aは、失火であると判定する。
このように、幾つかの実施形態では、成長度判定装置104は、フレームディテクタ23で検出された燃焼装置13のバーナノズル21の火炎の有無を考慮して、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する。これにより、例えば、クリンカ監視装置103の監視の結果がクリンカの成長に起因したものであるのか、燃焼装置13の失火に起因したものであるのかを判別できるので、クリンカの成長度の判定精度を向上できる。
(制御装置105)
制御装置105は、成長度判定装置104において、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように駆動装置102を制御する装置である。制御装置105は、CPUやメモリその他の周辺回路によって構成される演算部105aを有する。
制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、上側耐火材41に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように駆動装置102を制御する。また、制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、上側耐火材41に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101の噴射孔101bから流体を噴射するように不図示の電磁弁の開閉を制御する。
制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように駆動装置102を制御する。また、制御装置105の演算部105aは、成長度判定装置104において、下側耐火材42に付着したクリンカの成長度が所定の成長度を上回ったと判定された場合、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101の噴射孔101bから流体を噴射するように不図示の電磁弁の開閉を制御する。
なお、上述した幾つかの実施形態では、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100と燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100とで、成長度判定装置104及び制御装置105を共用している。しかし、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100と燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100とが、それぞれ成長度判定装置104及び制御装置105を備えてもよい。
このように、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去装置100は、クリンカ監視装置103と、成長度判定装置104と、駆動装置102と、制御装置105と、をさらに備える。そのため、クリンカの成長度が所定の成長度を上回った場合に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるように制御装置105が駆動装置102を制御する。これにより、クリンカの成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材101が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカを突いて除去するので、クリンカの塊が大きくなり過ぎる前にクリンカを除去できる。したがって、除去して炉底11a(図1参照)に落下するクリンカの塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカによる炉底11aの損傷抑制できる。
(耐火材40へのクリンカの付着、成長について)
上述したように、幾つかの実施形態のボイラ10では、開口領域30に燃焼装置13が配置される。そして、この開口領域30のうち、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dには、それぞれ耐火材40が設けられる。
このようなボイラ10では、図5に示すように、上側開口領域30Uや下側開口領域30Dに設けられた耐火材40を起点としてクリンカが付着し、成長するという知見が本発明者によって得られた。なお、図5は、上側開口領域30Uや下側開口領域30Dに設けられた耐火材40にクリンカ53が付着して成長した状態を模式的に示した図である。
上側耐火材41では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部41bに付着したクリンカ53が上側傾斜面部41bよりも下方の上側鉛直面部41aに向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。また、下側耐火材42では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部42bに付着したクリンカ53が下側傾斜面部42bよりも上方の下側鉛直面部42aに向かって成長する、という知見が本発明者によって得られた。
上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカ53が成長するとボイラ10における燃焼に影響を及ぼすおそれがあり、大きく成長したクリンカ53が上側耐火材41や下側耐火材42から脱落して落下するとボイラ10の炉底11a(図1参照)を損傷させるおそれがある。
そのため、上側耐火材41や下側耐火材42に付着したクリンカ53が大塊に成長する前に除去することが求められる。
そこで、幾つかの実施形態では、上側耐火材41のうちの上側鉛直面部41aを貫通する上側貫通孔60Uを設け、この上側貫通孔60Uを介してクリンカ除去装置100の棒状部材101を炉内に移動させることができるように構成した。これにより、上側貫通孔60Uから棒状部材101を炉内に挿入することで、上側傾斜面部41bから上側鉛直面部41aに向かって成長したクリンカ53を棒状部材101で突くことができ、クリンカ53を効率的に除去できる。また、該棒状部材101の噴射孔101bから流体を上方に向かって噴射することで、上側貫通孔60Uよりも上方に付着しているクリンカ53を効率的に除去できる。なお、該棒状部材101の噴射孔101bから流体を上方に向かって噴射することで、流体が燃焼装置13から離れる方向に噴射されるので、燃焼装置13の火炎に及ぼす影響を抑制できる。
なお、上述したように、上側耐火材41では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部41bに付着したクリンカ53が上側傾斜面部41bよりも下方の上側鉛直面部41aに向かって成長する。したがって、上側鉛直面部41aにおける上側貫通孔60Uの設置位置が上側であるほど、クリンカ53の大きさが小さいうちにクリンカ53を棒状部材101で突くことができる。
また、幾つかの実施形態では、下側耐火材42のうちの下側鉛直面部42aを貫通する下側貫通孔60Dを設け、この下側貫通孔60Dを介してクリンカ除去装置100の棒状部材101を炉内に移動させることができるように構成した。これにより、下側貫通孔60Dから棒状部材101を炉内に挿入することで、下側傾斜面部42bから下側鉛直面部42aに向かって成長したクリンカ53を棒状部材101で突くことができ、クリンカ53を効率的に除去できる。また、該棒状部材101の噴射孔101bから流体を下方に向かって噴射することで、下側貫通孔60Dよりも下方に付着しているクリンカ53を効率的に除去できる。なお、該棒状部材101の噴射孔101bから流体を下方に向かって噴射することで、流体が燃焼装置13から離れる方向に噴射されるので、燃焼装置13の火炎に及ぼす影響を抑制できる。
なお、上述したように、下側耐火材42では、炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部42bに付着したクリンカ53が下側傾斜面部42bよりも上方の下側鉛直面部42aに向かって成長する。したがって、下側鉛直面部42aにおける下側貫通孔60Dの設置位置が下側であるほど、クリンカ53の大きさが小さいうちにクリンカ53を棒状部材101で突くことができる。
幾つかの実施形態では、棒状部材101の炉内側の端部には鋭端部101aが設けられているので、耐火材40に付着したクリンカ53を鋭端部101aで突くことができる。これにより、棒状部材101でクリンカ53を突いたときに、例えばクリンカ53に亀裂が入りやすくなるなど、クリンカ53を破壊したり耐火材40から除去したりする効果が高まる。
上述したように、棒状部材101には、内部で導かれた流体を火炉11内に噴射するための噴射孔101bが設けられているので、噴射した流体によって耐火材40からクリンカを除去できる。特に、棒状部材101で突いただけでは除去しきれないクリンカ53の除去に有効である。
このように、幾つかの実施形態では、クリンカ除去装置100は、ボイラ10の火炉壁12に付着するクリンカを除去するための装置である。そして、火炉壁12は、鉛直方向に沿って延在する複数の水管19と、複数の水管19のうちの隣接する一対の水管19が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域30に配置される燃焼装置13であって、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメント13aを有する燃焼装置13を備える。火炉壁12は、開口領域30のうち、燃焼装置13の上端と一対の水管19の上方湾曲部19Uとの間に形成される上側開口領域30U、及び燃焼装置13の下端と一対の水管19の下方湾曲部19Dとの間に形成される下側開口領域30D、に設けられる耐火材40とを備える。クリンカ除去装置100は、上側開口領域30U、及び下側開口領域30Dに形成されている貫通孔60であって、火炉壁12を貫通する貫通孔60に、炉内側から炉外側、及び炉外側から炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材101を備える。
これにより、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dに設けられた耐火材40に付着したクリンカ53が大きく成長する前に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカ53を突くことでクリンカ53を除去することが可能となる。したがって、ボイラ10の燃焼に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラ10の炉底11aの損傷を抑制できる。
すなわち、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去装置100を備えるボイラ10では、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dに設けられた耐火材40に付着したクリンカ53が大きく成長する前に、棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させてクリンカ53を突くことでクリンカ53を除去することが可能となる。したがって、ボイラ10の燃焼に影響が及ぶことを抑制できるほか、ボイラ10の炉底11aの損傷を抑制できる。
なお、図3に示すように、幾つかの実施形態では、棒状部材101は退避位置において炉内から退避するので、炉内の熱の影響を受け難くなり、耐久性が向上する。また、棒状部材101は、退避位置において上側貫通孔60U及び下側貫通孔60D内に留まるので、炉内の燃焼ガスが上側貫通孔60U及び下側貫通孔60Dを介して炉外に流出するのを抑制できる。これにより、上側貫通孔60U及び下側貫通孔60Dを塞ぐ閉止部材を別途設けなくてもよい。なお、上側貫通孔60U及び下側貫通孔60Dを塞ぐ閉止部材を設けてもよい。
(クリンカ除去装置100を用いたクリンカ除去方法について)
幾つかの実施形態では、上述したクリンカ除去装置100を用いて、次のようにして耐火材40に付着したクリンカ53を除去する。
図6は、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法における手順を示すフローチャートである。
幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法は、クリンカ監視ステップS10と、成長度判定ステップS20と、移動ステップS30とを備える。
クリンカ監視ステップS10は、上側開口領域30Uに設けられた上側耐火材41及び下側開口領域30Dに設けられた下側耐火材42に付着するクリンカ53の成長度を監視するステップである。具体的には、クリンカ監視ステップS10では、上側耐火材41及び下側耐火材42に設置されたクリンカ監視装置103のそれぞれが火炎の検出結果を成長度判定装置104に出力する。
成長度判定ステップS20は、クリンカ監視ステップS10での監視の結果に基づいて、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定するステップである。具体的には、成長度判定ステップS20では、図7に示すような手順でクリンカ53の成長度を成長度判定装置104の演算部104aが判定する。
図7は、成長度判定ステップS20における判定手順を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容について説明するが、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容も同様である。そこで、燃焼装置13の下方に設けられたクリンカ除去装置100の制御内容についての詳細な説明は省略する。
成長度判定ステップS20では、ステップS21において、演算部104aは、上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103が火炎を検出しているか否かを判断する。演算部104aは、上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103が火炎を検出している間はステップS21で待機する。上側耐火材41に設置されたクリンカ監視装置103が火炎を検出しなくなるとステップS23へ進み、演算部104aは、フレームディテクタ23で火炎を検出しているか否かを判断する。
ステップS23において、フレームディテクタ23で火炎を検出していると判定されるとステップS25へ進み、演算部104aは、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったと判断する。ステップS25が実行されるとステップS27へ進み、演算部104aは、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったことを示す信号を制御装置105に出力する。ステップS27が実行されると、図6の移動ステップS30が実施される。
なお、ステップS23において、フレームディテクタ23で火炎を検出していないと判定されるとステップS29へ進み、演算部104aは、燃焼装置13の失火であると判断する。ステップS29が実施されると、図6のクリンカ監視ステップS10に戻る。
図6の移動ステップS30は、成長度判定ステップS20でクリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったと判定されると、火炉壁12を貫通する貫通孔60から棒状部材101を炉外側から炉内側に向かって移動させるステップである。すなわち、移動ステップS30では、成長度判定装置104の演算部104aからクリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったことを示す信号を受信すると、制御装置105の演算部105aは、燃焼装置13の上方に設けられたクリンカ除去装置100の棒状部材101を突出位置に向かって移動させるように駆動装置102を制御する。また、制御装置105の演算部105aは、該棒状部材101の噴射孔101bから流体を噴射するように不図示の電磁弁の開閉を制御する。そして、所定時間の経過後、演算部105aは、該棒状部材101を退避位置に向かって移動させるように駆動装置102を制御するとともに、該棒状部材101の噴射孔101bからの流体の噴射を中止するように不図示の電磁弁の開閉を制御する。
このように、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法によれば、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ると、棒状部材101が炉外側から炉内側に向かって移動して、付着しているクリンカ53を突いて除去できる。したがって、クリンカ53の塊が大きくなり過ぎる前にクリンカ53を除去できるので、除去して炉底に落下するクリンカ53の塊の大きさを抑制でき、落下したクリンカ53による炉底11aの損傷抑制できる。
また、幾つかの実施形態に係るクリンカ除去方法によれば、フレームディテクタ23で検出された燃焼装置13のバーナノズル21の火炎の有無を考慮して、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する。これにより、例えば、クリンカ監視ステップS10での監視の結果がクリンカ53の成長に起因したものであるのか、燃焼装置13の失火に起因したものであるのかを判別できるので、クリンカ53の成長度の判定精度を向上できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、クリンカ除去装置100は、上側開口領域30U及び下側開口領域30Dの双方に設けられている。しかし、クリンカ除去装置100は、上側開口領域30U又は下側開口領域30Dのいずれか一方にだけ設けられていてもよい。
上述した幾つかの実施形態では、クリンカ監視装置103は、火炎検出器であった。しかし、クリンカ監視装置103は、火炎検出器以外の検出器であってもよく、例えば熱電対のような温度検出器でもよい。
例えば、クリンカ監視装置103が耐火材40に設置された温度検出器であれば、例えば耐火材40に付着したクリンカ53が成長すると、成長したクリンカ53が炉内からの熱の伝達を妨げて温度検出器で検出される温度が低下することとなる。したがって、温度検出器で検出される温度と、例えば炉内の温度とを比較することで、耐火材40に付着したクリンカ53の成長度を監視できる。これにより、簡単な構成でクリンカ53の成長度を監視できる。
このように、耐火材40に付着、成長したクリンカ53の厚さと、温度検出器で検出される温度の低下量との関係を事前に把握しておき、所定の厚さに相当する温度の低下が確認されると棒状部材101でクリンカ53を突いたり、流体を噴射孔101bから噴射するように構成してもよい。
上述した幾つかの実施形態では、成長度判定装置104は、フレームディテクタ23で検出されたバーナノズル21の火炎の有無を考慮して、クリンカ53の成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定した。すなわち、上述した幾つかの実施形態では、フレームディテクタ23で検出されたバーナノズル21の火炎の有無を検出し、失火か否かを判定するように構成されている。
しかし、例えば炉内観察用の炉内カメラで撮像して得られた画像の輝度等の情報に基づいて、バーナノズル21の火炎の有無を検出するようにしてもよく、炉内の温度を検出する温度検出器の検出温度や、水管19で発生する蒸気の温度を検出する温度検出器の検出温度、水管19での蒸気発生量の検出結果等に基づいてバーナノズル21の火炎の有無を検出するようにしてもよい。
なお、これらの火炎検出器、炉内カメラ、温度検出器等からの出力に基づいて、バーナノズル21の火炎の有無を成長度判定装置104の演算部104aに判定させてもよく、作業員に判定させてもよい。
また、例えば炉内観察用の覗き孔から作業員が目視によってバーナノズル21の火炎の有無を判定するようにしてもよい。
上述した幾つかの実施形態では、棒状部材101の炉内側の端部に鋭端部101aを設けたが、鋭端部101aを設けること必須ではない。なお、棒状部材101の炉内側の端部に鋭端部101aを設ける場合、例えば炉内温度や炉内雰囲気を考慮して、高クロム鋼や高ニッケル鋼等を鋭端部101aの材料として用いてもよい。
10 ボイラ
11 火炉
12 火炉壁
13 燃焼装置
13a コンパートメント
19 水管
19U 上方湾曲部
19D 下方湾曲部
23 フレームディテクタ
30 開口領域
30U 上側開口領域
30D 下側開口領域
40 耐火材
41 上側耐火材
41a 上側鉛直面部
41b 上側傾斜面部
42 下側耐火材
42a 下側鉛直面部
42b 下側傾斜面部
60 貫通孔
60U 上側貫通孔
60D 下側貫通孔
100 クリンカ除去装置
101 棒状部材
101a 鋭端部
101b 噴射孔
102 駆動装置
103 クリンカ監視装置
104 成長度判定装置
105 制御装置

Claims (12)

  1. ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置であって、
    前記火炉壁は、
    鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
    前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
    前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
    前記クリンカ除去装置は、
    前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び前記炉外側から前記炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備え、
    前記耐火材は、前記上側開口領域に設けられる上側耐火材を含み、
    前記上側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、前記上側鉛直面部の上端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有し、
    前記貫通孔は、前記上側開口領域に形成されている上側貫通孔であって、前記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む、クリンカ除去装置。
  2. ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置であって、
    前記火炉壁は、
    鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
    前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
    前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
    前記クリンカ除去装置は、
    前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔に、炉内側から炉外側、及び前記炉外側から前記炉内側に向かって夫々移動可能なように設置される棒状部材を備え、
    前記耐火材は、前記下側開口領域に設けられる下側耐火材を含み、
    前記下側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、前記下側鉛直面部の下端から前記炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有し、
    前記貫通孔は、前記下側開口領域に形成されている下側貫通孔であって、前記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む、クリンカ除去装置。
  3. 前記棒状部材の前記炉内側の端部には、基端側よりも先端側の外形が小さい鋭端部が設けられている、請求項1又は2に記載のクリンカ除去装置。
  4. 前記棒状部材は、中空形状を呈し、前記棒状部材の内部で流体を炉外側から前記炉内側に導くように構成され、導かれた前記流体を前記炉内に噴射するための噴射孔が設けられている、請求項1乃至3の何れか一項に記載のクリンカ除去装置。
  5. 前記噴射孔は、前記棒状部材の周面に設けられていて、前記上側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を上方に向かって噴射させるように構成され、前記下側開口領域に形成されている前記貫通孔に進退可能に挿入される前記棒状部材に設けられている場合には前記流体を下方に向かって噴射させるように構成される、請求項に記載のクリンカ除去装置。
  6. 前記クリンカ除去装置は、
    前記火炉壁に付着する前記クリンカの成長度を監視するためのクリンカ監視装置と、
    前記クリンカ監視装置の監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定装置と、
    前記棒状部材を移動させる駆動装置と、
    前記成長度判定装置において、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回った場合に、前記棒状部材を前記炉外側から前記炉内側に向かって移動させるように前記駆動装置を制御する制御装置と、をさらに備える、請求項1乃至の何れか1項に記載のクリンカ除去装置。
  7. 前記クリンカ監視装置は、前記耐火材に設置された、火炎検出器、又は温度検出器を有する、請求項に記載のクリンカ除去装置。
  8. 前記燃焼装置は、バーナと、前記バーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器とを有し、
    前記成長度判定装置は、前記失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する、請求項又はに記載のクリンカ除去装置。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載のクリンカ除去装置、を備えるボイラ。
  10. ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去方法であって、
    前記火炉壁は、
    鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
    前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
    前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
    前記耐火材は、前記上側開口領域に設けられる上側耐火材を含み、
    前記上側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する上側鉛直面部と、前記上側鉛直面部の上端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する上側傾斜面部と、を有し、
    前記上側開口領域、および前記下側開口領域に設けられた前記耐火材の少なくとも一方に付着する前記クリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、
    前記クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、
    前記成長度判定ステップで前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったと判定されると、前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備え、
    前記貫通孔は、前記上側開口領域に形成されている上側貫通孔であって、前記上側鉛直面部を貫通する上側貫通孔を含む、クリンカ除去方法。
  11. ボイラの火炉壁に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去方法であって、
    前記火炉壁は、
    鉛直方向に沿って延在する複数の水管と、
    前記複数の水管のうちの隣接する一対の水管が互いに離間するように湾曲することで形成される開口領域に配置される燃焼装置であって、前記鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメントを有する燃焼装置と、
    前記開口領域のうち、前記燃焼装置の上端と前記一対の水管の上方湾曲部との間に形成される上側開口領域、および前記燃焼装置の下端と前記一対の水管の下方湾曲部との間に形成される下側開口領域、に設けられる耐火材と、を備え、
    前記耐火材は、前記下側開口領域に設けられる下側耐火材を含み、
    前記下側耐火材は、前記鉛直方向に沿って延在する下側鉛直面部と、前記下側鉛直面部の下端から炉内側に向かって斜め方向に沿って延在する下側傾斜面部と、を有し、
    前記上側開口領域、および前記下側開口領域に設けられた前記耐火材の少なくとも一方に付着する前記クリンカの成長度を監視するクリンカ監視ステップと、
    前記クリンカ監視ステップでの監視の結果に基づいて、前記クリンカの成長度が所定の成長度を上回ったか否かを判定する成長度判定ステップと、
    前記成長度判定ステップで前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったと判定されると、前記上側開口領域、および前記下側開口領域の少なくとも一方に形成されている貫通孔であって、前記火炉壁を貫通する貫通孔から棒状部材を炉外側から炉内側に向かって移動させる移動ステップと、を少なくとも備え、
    前記貫通孔は、前記下側開口領域に形成されている下側貫通孔であって、前記下側鉛直面部を貫通する下側貫通孔を含む、クリンカ除去方法。
  12. 前記成長度判定ステップは、前記燃焼装置のバーナの火炎の有無を検出するための失火検出用火炎検出器で検出された前記バーナの火炎の有無を考慮して、前記クリンカの成長度が前記所定の成長度を上回ったか否かを判定する、請求項10又は11に記載のクリンカ除去方法。
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