JP2017154877A - 乗客コンベア及びその取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
Description
エスカレータ10の構造について、図1に基づいて説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
次に、前後方向に長いトラス12が、建屋1の躯体2,2に架け渡されて支持される構造について説明する。
第1工程において、図2に示すように、躯体2の載置面3に、ボルト孔76が開口した長方形の板状の下シム74を1枚、又は、複数枚載置する。下シム74を載置する目的は2つある。第1の目的は、支持アングル70の高さを調整するためであり、第2の目的は、載置面3を水平に載置するためである。
第2工程において、図3に示すように、複数枚の下シム74の上に板状のアンカープレート78を載置する。アンカープレート78は、載置面3とほぼ同じ形状を有した長方形である。アンカープレート78の左右両側部には、止め金具80が前後方向に予め溶接されている。止め金具80は、板状の脚部82の外端部から板状の位置決定部84が立設されている。工場において、左右一対の止め金具80の脚部82をアンカープレート78の上面左右両側部に予め溶接しておく。左右一対の止め金具80の間隔は、支持アングル70の左右方向の寸法より3〜5mmの大きい寸法に設定しておく。これにより、左右一対の止め金具80,80の間に載置された支持アングル70は、左右方向に移動しない。そして、作業者は、ボルト86でボルト孔76を貫通させて、複数枚の下シム74を挟んだ状態で躯体2の載置面3にアンカープレート78を固定する。
第3工程において、図4、図5に示すように、左右一対の止め金具80,80の間であって、かつ、アンカープレート78の上面に左右一対の高さ調整部材88をそれぞれ載置する。但し、高さ調整板88は、アンカープレート78に対し移動可能に配する。高さ調整板88は長方形であって、止め金具80の前後方向の寸法とほぼ同じであり、ボルト孔93が開口している。高さ調整板88の外端部から前後方向に突出部90が突出している。突出部90の内側は凹部92が設けられている。また、突出部90からピン状の回転軸94が上方に立設されている。
第4工程において、図4、図6に示すように、トラス12の支持アングル70の水平面76を、左右一対の止め金具80の上方に配し、左右一対の高さ調整板88の上に載置する。このとき高さ調整板88の突出部90は、支持アングル70から突出し、回転軸94が露出している。この状態で、作業者が支持アングル70の左右方向が水平になっているか否か、及び、必要な高さに調整されているかを点検し、水平になっていない場合、又は、高さが足りない場合には、高さ調整板88と水平面76との間に上シム96を挟む作業を行う。上シム76は複数種類の厚みのものが用意され、嵩上げに必要な高さの厚みを有する上シム96を作業者が選択する。上シム96は、高さ調整板88とほぼ同じ大きさの長方形であり、突出部90の回転軸94に対応する位置に回転孔98が開口し、また、固定用のボルト孔95が開口している。以下、上シム96を挟む作業について説明する。
第5工程において、作業者は、支持アングル70をジャッキによって持ち上げる。なお、支持アングル70の水平板70bには、ジャッキによって支持アングル70を持ち上げるときのためのジャッキ孔70dが開口している。
第6工程において、図7に示すように、左右一対の高さ調整板88の回転軸94に上シム96の回転孔98を挿入する。このとき図7に示すように、高さ調整板88の突出部90は、支持アングル70から突出し、回転軸94が露出しているため、この回転軸94に回転孔98を挿入できる左右方向の姿勢で、左右一対の高さ調整板88を配する。なお、支持アングル70を水平に調整するため、左右に取り付ける上シム96の厚みは同じ場合でなく異なる場合がある。
第7工程において、図8に示すように、上シム96を回転軸94を中心に後方に回転させ、図9に示すように高さ調整板88の上に重ねる。また、この上シム96の回転が行い易いように高さ調整板88には凹部92が設けられ、作業を行い易くしている。
第8工程において、ジャッキによる持ち上げを終了し、図9、図10に示すように、左右一対の上シム96の上に支持アングル70の水平板70bを載置する。これにより、支持アングル70を必要な高さ及び水平な状態で躯体2に載置できる。
第6工程において、図9、図10に示すように、支持アングル70の水平板70bのボルト孔70b、上シム96のボルト孔95、高さ調整板88のボルト孔93にボルト100を通して一体に固定する。
本実施形態によれば、エスカレータ10の施工現場で溶接をすることなく建屋1の躯体2にトラス12の支持アングル70,72を取り付けることができる。アンカープレート78と止め金具80は、工場において予め溶接されているため、作業者は、現場で溶接を行う必要がなく、作業が行い易く、かつ、環境面でも優れている。
上記実施形態では、建屋1に躯体2を設けた構成で説明したが、鉄筋より構成された受け梁でも、本実施形態を適用できる。
Claims (10)
- 前後方向に延びるトラスと、
前記トラスの前端部と後端部にそれぞれ設けられた前後一対の支持アングルと、
建屋に設けられた躯体、又は、受け梁の載置面に載置される一、又は、複数枚の板状の下シムと、
前記下シム上に載置される板状のアンカープレートと、
前記アンカープレートの左右両側部に溶接された左右一対の止め金具と、
前記支持アングルが、左右一対の前記止め金具の間であって、かつ、前記アンカープレート上に配されている、
乗客コンベア。 - 前記支持アングルは、前記トラスの前記前端部、又は、前記後端部に固定される垂直板と、前記垂直板の上端部から前後方向に延びた水平板とを有し、
前記水平板が、前記アンカープレート上に配されている、
請求項1に記載の乗客コンベア。 - 一、又は、複数枚の前記下シムが、前記躯体、又は、前記受け梁に複数本のボルトで固定されている、
請求項1に記載の乗客コンベア。 - 左右一対の前記止め金具の間であって、かつ、前記アンカープレート上に載置された左右一対の高さ調整板を有し、
前記支持アングルが、左右一対の前記高さ調整板上に配されている、
請求項1に記載の乗客コンベア。 - 左右一対の前記高さ調整板上に一、又は、複数枚の上シムが配され、
前記上シムに前記支持アングルが載置されている、
請求項4に記載の乗客コンベア。 - 前記高さ調整板が前記支持アングルから前後方向に突出した突出部を有し、
前記突出部から回転軸が上方に立設され、
前記回転軸に対応する前記上シムの位置に回転孔が開口し、
前記回転軸が前記回転孔に挿入されている、
請求項5に記載の乗客コンベア。 - 前記高さ調整板は、前記上シムの下方であって、かつ、前記回転軸が立設した突出部の側方に凹部を有する、
請求項6に記載の乗客コンベア。 - 前記乗客コンベアは、エスカレータである、
請求項1に記載の乗客コンベア。 - 建屋に設けられた躯体又は受け梁の載置面に一、又は、複数枚の板状の下シムを積層し、
前記下シム上に板状のアンカープレートを載置し、
前記アンカープレートの左右両側部に溶接された左右一対の止め金具の間であって、かつ、前記アンカープレート上に、トラスの端部に設けられた支持アングルを載置する、
乗客コンベアの取り付け方法。 - 左右一対の前記止め金具の間であって、かつ、前記アンカープレート上に左右一対の高さ調整板を載置し、
左右一対の前記高さ調整板上に一、又は、複数枚の上シムを載置し、
前記上シムに前記支持アングルを載置する、
請求項9に記載の乗客コンベアの取り付け方法。
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