JP2017154776A - 保冷保温箱 - Google Patents

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Takuya MITANI
拓也 三谷
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【課題】破損させることなく収容物を容易に収容することができる保冷保温箱を提供する。【解決手段】保冷保温箱100は、温度を一定に保って収容物を収容する箱であり、保冷保温箱100の第1面に配置される第1断熱部材115と、第1面に連接し、第1面に直交する第2面に配置される第2断熱部材113と、第2面に連接し、第1面に対向する第3面に配置される第3断熱部材117Aと、第1断熱部材115と第2断熱部材113との間に設けられ、第1断熱部材115に対して第2断熱部材113を開閉可能に接続する第1接続部材118Aと、第2断熱部材113と第3断熱部材117Aとの間に設けられ、第2断熱部材113に対して第3断熱部材117Aを開閉可能に接続する第2接続部材118Dとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、温度を一定に保って収容物を収容する保冷保温箱に関するものである。
従来、保冷又は保温した状態の収容物の保管や、運搬等に保冷保温箱が用いられている。このような保冷保温箱は、その内部が断熱パネルで囲まれており、箱内の温度が変化してしまうのを抑制している。また、このような保冷保温箱は、箱内の温度変化を極力抑制するために気密性が高いことが求められるため、各断熱パネルが隙間なく配置されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の保冷保温箱は、前板と天板とが開閉可能な扉として形成されており、収納物の形状や、収容形態に応じて各扉を使い分けている。
このような保冷保温箱に重量の重い収容物を収容する場合、フォークリフト等の搬送機器によって箱内へ収容物を収容する場合があるが、搬送機器が箱の側面に接触してしまい、箱が破損してしまう場合があった。
また、このような保冷保温箱に、箱の内側の幅寸法とほぼ同等の幅を有する収容物を収容しようとした場合、箱の前板を開いて収容物を入れることとなるが、箱の側板が存在することにより収容物の箱内への搬入が困難となってしまう場合があった。
特開2015−214369号公報
本発明の課題は、破損させることなく収容物を容易に収容することができる保冷保温箱を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、温度を一定に保って収容物を収容する保冷保温箱(100)であって、当該保冷保温箱の第1面に配置される第1断熱部材(115)と、前記第1面に連接し、前記第1面に直交する第2面に配置される第2断熱部材(113)と、前記第2面に連接し、前記第1面に対向する第3面に配置される第3断熱部材(117A)と、前記第1断熱部材と前記第2断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第2断熱部材を開閉可能に接続する第1接続部材(118A)と、前記第2断熱部材と前記第3断熱部材との間に設けられ、前記第2断熱部材に対して前記第3断熱部材を開閉可能に接続する第2接続部材(118D)と、を備える保冷保温箱である。
第2の発明は、第1の発明の保冷保温箱(100)において、前記第1面及び前記第2面に直交し、前記第1面及び前記第2面に連接する第4面に配置される第4断熱部材(112)を更に備え、前記第4断熱部材は、前記第1断熱部材側と前記第3断熱部材側との間で分離されており、前記第4断熱部材の前記第1断熱部材側の第1部材(112B)と、前記第4断熱部材の前記第3断熱部材側の第2部材(112A)との間に、前記第1部材に対して前記第2部材を開閉可能に接続する第3接続部材(118F)を備えること、を特徴とする保冷保温箱である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の保冷保温箱(100)において、前記第2面に対向し、前記第1面及び前記第3面に連接する第5面に配置される第5断熱部材(114)を更に備え、前記第1断熱部材(115)と前記第5断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第5断熱部材を開閉可能に接続する第7接続部材(118B)を備えた保冷保温箱である。
第4の発明は、第3の発明の保冷保温箱(100)において、前記第3断熱部材(117)は、前記第2断熱部材(113)側と前記第5断熱部材(114)側との間で分離されており、前記第2接続部材は、前記第3断熱部材の前記第2断熱部材側の第5部材(117A)と前記第2断熱部材の間に設けられ、前記前記第2断熱部材に対して前記第5部材を開閉可能に接続しており、前記第3断熱部材の前記第5断熱部材側の第6部材(117B)と前記第5断熱部材の間に、前記第5断熱部材に対して前記第6部材を開閉可能に接続する第8接続部材(118E)を更に備えること、を特徴とする保冷保温箱である。
第5の発明は、第1の発明又は第2の発明の保冷保温箱(100)において、前記第2面に対向し、前記第1面及び前記第3面に連接する第5面に配置される第5断熱部材(114)を更に備え、前記第1断熱部材と前記第5断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第5断熱部材を開閉不可能に接続する固定部材を更に備えること、
を特徴とする保冷保温箱である。
第6の発明は、第1の発明の保冷保温箱(110)において、前記第1面及び前記第2面に直交し、前記第1面及び前記第2面に連接する第4面に配置される第4断熱部材(112)を更に備え、前記第1断熱部材(115)、前記第2断熱部材(113)、前記第3断熱部材(117)、前記第5断熱部材(114)のいずれかと前記第4断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材、前記第2断熱部材、前記第3断熱部材、前記第5断熱部材のいずれかに対して前記第4断熱部材を開閉可能に接続する第6接続部材を備えること、を特徴とする保冷保温箱である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明のいずれかの保冷保温箱(100)において、前記第2断熱部材(113)及び/又は前記第5断熱部材は、前記第1断熱部材(115)側と前記第3断熱部材(117A)側との間で分離されており、前記第2断熱部材及び/又は前記第5断熱部材の前記第1断熱部材側の第3部材(113B)と、前記第2断熱部材及び/又は前記第5断熱部材の前記第3断熱部材側の第4部材(113A)との間に、前記第3部材に対して前記第4部材を開閉可能に接続する第4接続部材(118G)を備えること、を特徴とする保冷保温箱である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの保冷保温箱(100)において、前記第1接続部材(118A)、前記第2接続部材(118D)、前記第7接続部材(118B)、前記第8接続部材(118E)のうち少なくとも1つの接続部材が接続している2つの断熱部材の間に設けられ、各断熱部材を開いた場合の角度を制限する可撓性部材(119)を更に備えること、を特徴とする保冷保温箱である。
本発明によれば、破損させることなく収容物を容易に収容することができる。
第1実施形態の搬送用パレット150に配置された保冷保温箱100を説明する図である。 第1実施形態の保冷保温箱100の詳細を説明する図である。 第1実施形態の箱部110に使用される各板部材111〜117に用いられる断熱パネル120の詳細を説明する図である。 第1実施形態の保冷保温箱100の折り畳み状態から組み立てられるまでの工程を説明する図である。 箱部110の折り畳み状態を説明する図である。 各側板部113、114、背板部115、扉部117に設けられた接続部材118の詳細を説明する図である。 底板部111、背板部115に設けられた接続部材118Cの詳細を説明する図である。 天板部112の詳細を説明する図である。 第2実施形態の保冷保温箱100を説明する図である。 第2実施形態の保冷保温箱100の折り畳み状態から組み立てられるまでの工程を説明する図である。 第2実施形態の保冷保温箱100の折り畳み状態から組み立てられるまでの工程を説明する図である。 各側板部113、114、背板部115、扉部117を接続する接続部材118の詳細を説明する図である。 底板部111、背板部115を接続する接続部材118Cの詳細を説明する図である。 変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。 変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。 変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の搬送用パレット150に配置された保冷保温箱100を説明する図である。
図2は、本実施形態の保冷保温箱100の詳細を説明する図である。図2(a)は、保冷保温箱100の外観を示す斜視図であり、図2(b)は、保冷保温箱100の外装部材101を取り除いた箱部110を示す斜視図である。
なお、図1、図2及び以下の説明において、理解を容易にするために、保冷保温箱100の通常の使用状態における鉛直方向をZ方向とし、水平方向のうち前後方向をX方向とし、その前後方向に直交する左右方向をY方向とする。鉛直方向のうち鉛直上側を+Z側とし、鉛直下側を−Z側とし、前後方向のうち前側を+X側とし、後側を−X側とし、左右方向のうち右側を+Y側とし、左側を−Y側とする。
保冷保温箱100は、冷凍品や、加熱品等の保温が必要な収容物を収容する断熱作用を有する箱である。本実施形態の保冷保温箱100は、図1に示すように、搬送用パレット150上に配置されており、複数の収容物を収容した保冷保温箱100をフォークリフト等により搬送することができる。
搬送用パレット150の側面には、反対側の側面に貫通する爪孔151が設けられており、この爪孔151にフォークリフトの爪部が挿入されることによって、搬送用パレット150と共に保冷保温箱100を移動することができる。
保冷保温箱100は、図1及び図2(a)に示すように、その前側(+X側)に開閉可能な2枚の扉が設けられ、上面の前側に1枚の開閉可能な蓋が設けられた箱である。保冷保温箱100は、箱部110と、箱部110の外周を覆うようにして設けられる外装部材101とから構成されている。保冷保温箱100は、収容物を収容していない場合において、箱の保管空間を減らす観点から、折り畳み可能に形成されている。
箱部110は、保冷保温箱100の箱形状を形成する直方体状の基礎部分であり、本実施形態では、図2(b)に示すように、底板部111、天板部112、右側板部113、左側板部114、背板部115、扉部117から構成されている。
底板部111、天板部112、右側板部113、左側板部114、背板部115、扉部117は、それぞれ断熱特性を有する断熱パネル(120、図3参照)により形成されている。
底板部111は、箱部110の底面(−Z側の面)を形成する矩形状の板部材である。ここで、底板部111は、後述するように保冷保温箱100が組み立てられる場合に、右側板部113、扉部117、左側板部114、背板部115に囲まれる領域に嵌め込まれて配置される。そのため、底板部111の鉛直方向(Z方向)から見た形状は、上記板部材の厚み分だけ、箱部110の外形形状よりも小さく形成されている。
天板部112は、箱部110の上面(+Z側の面)を形成する矩形状の板部材である。天板部112は、前後方向(X方向)に2分割されており、その前側の部材が蓋部112Aとなり、その後側の部材が固定板部112Bとなっている。
蓋部112Aは、接続部材118F(後述する)により、固定板部112Bに対して開閉可能に接続されている。
右側板部113及び左側板部114は、それぞれ、箱部110の右側の側面(+Y側の面)及び左側の側面(−Y側の面)を形成する矩形状の板部材である。
右側板部113は、背板部115に接続部材118A(後述する、図6参照)により開閉可能に接続され、左側板部114は、背板部115に接続部材118B(後述する、図6参照)により開閉可能に接続されている。
背板部115は、箱部110の背面(−X側の面)を形成する矩形状の板部材である。
扉部117は、箱部110の前面を形成する矩形状の板部材であり、箱部110の右前側を覆う右扉部117Aと、左前側を覆う左扉部117Bとから構成されている。右扉部117Aは、右側板部113に接続部材118D(後述する、図6参照)により開閉可能に接続され、左扉部117Bは、左側板部114に接続部材118E(後述する、図6参照)により開閉可能に接続されている。
以上の構成により、本実施形態の箱部110(保冷保温箱100)は、図2(c)に示すように、右側板部113に対して右扉部117Aを開き(矢印a)、左側板部114に対して左扉部117Bを開く(矢印b)だけでなく、背板部115に対して右側板部113及び左側板部114をそれぞれ開く(矢印c、矢印d)ことができる。また、箱部110は、固定板部112Bに対して蓋部112Aを開く(矢印e)こともできる。
これにより、本実施形態の保冷保温箱100は、箱部110の収容物を収容する開口部の面積を広くすることができ、箱部110の内側の幅とほぼ同寸法の収容物の箱内への収容をより容易にすることができる。また、重量の重い収容物を収容する場合等において、フォークリフト等の搬送機器によって箱内へ収容物を収容するとき、搬送機器が箱の側面や、天板に接触してしまい、箱部110が破損してしまうのを抑制することができる。
ここで、箱部110を構成する各板部材(111〜117)は、所望の断熱特性を有する断熱部材を使用することができる。本実施形態では、箱部110を構成する各板部材(111〜117)には、上述したように断熱パネル120が用いられている。以下に断熱パネル120の詳細について説明する。
図3は、箱部110に使用される各板部材111〜117に用いられる断熱パネル120の詳細を説明する図である。図3は、断熱パネル120の厚み方向に平行な断面である。
断熱パネル120は、図3に示すように、保護基材121、保護基材121により覆われる断熱材122、保護基材121及び断熱材122を接着する接着層123から構成されている。
保護基材121は、断熱パネル120に設けられる断熱材122を保護するとともに、箱部110を構成する部材として十分な剛性を持たせるために設けられている。保護基材121は、所望の剛性を得ることができる部材であれば特に制限されるものでなく、例えば、合板や、鉄板、発泡剤、樹脂板、エンボス樹脂シート、板紙等を用いることができる。保護基材121は、断熱パネル120の重量や、体積を低減させる観点から、樹脂板(例えば、プラスチックダンボールや、養生材等)を使用することが望ましい。
断熱材122は、所望の断熱特性を得られるものであれば、公知の材料を使用することができ、例えば、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー、インシュレーションボード等の繊維系断熱材、羊毛、炭化コルク等の天然素材系断熱材、押出法発泡ポリスチレン、ビーズ法ポリスチレン、硬質ウレタンフォーム、高発泡ポリエチレン、フェノールフォーム等の発泡プラスチック系断熱材、真空断熱材等を使用することができる。本実施形態では、特に薄い形状で高い断熱特性を発揮することができる真空断熱材により構成されている。そのため、高い断熱特性を有するとともに、収容物の収容容積が大きい保冷保温箱100を実現することができる。
本実施形態の断熱材122(真空断熱材)は、芯材122aと外装材122bとから構成されている。
芯材122aは、従来から使用される公知の真空断熱材の芯材に用いられる材料を使用することができ、例えば、シリカ等の粉体、ウレタンポリマー等の発泡体、グラスウール等の繊維体等の多孔質体を使用することができる。熱伝導率の低い芯材とする観点から、上記多孔質体は、空隙率が50%以上、中でも90%以上であることが好ましい。
また上記芯材122aには、外部から浸入する微量の水分やガス等を吸着するためのゲッター剤を含んでいてもよい。ゲッター剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭等の真空断熱材に使用される一般的な材料が挙げられる。
上記芯材122aの厚みは、所望の断熱効果を発揮できれば特に限定されず、例えば、減圧後の状態で1mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。
外装材122bは、芯材122aの外周を覆う部材であり、芯材から熱溶着層、ガスバリア層が順に積層された可撓性を有するシートである。
上記ガスバリア層は、外部からの水、酸素、窒素等のガスの浸入を遮断する機能を有する。ガスバリア層としては、金属箔、樹脂フィルムの片面に蒸着層が形成された蒸着フィルム等が挙げられる。
金属箔の金属材料としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタニウム等が挙げられる。
また、蒸着フィルムに用いられる樹脂フィルムを形成する樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリアミド樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等が挙げられる。蒸着層を構成する材料としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、酸化珪素等の無機化合物等が挙げられる。
上記蒸着フィルムは、蒸着層上にガスバリア性塗布膜が形成されていてもよい。上記ガスバリア性塗布膜としては、例えば、PVA等の水溶性高分子および金属アルコキシドを含み、ゾルゲル法により重縮合したバリア性組成物により形成された塗布膜等が挙げられる。
上記ガスバリア層は、単層であってもよく、同一組成または異なる組成から成る層を積層させた多層であってもよい。ガスバリア層の厚みは、ガスバリア性を発揮可能であれば特に限定されず、例えば9μm〜100μm程度である。
上記ガスバリア層は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。上記表面処理により、ガスバリア性能の向上や他の層との密着性の向上を図ることができるからである。
上記ガスバリア層のガスバリア性としては、酸素透過度が0.5cc・m−2・day−1以下、中でも0.1cc・m−2・day−1以下であることが好ましい。また、水蒸気透過度が0.2cc・m−2・day−1以下、中でも0.1cc・m−2・day−1以下であることが好ましい。上記酸素および水蒸気透過度を上述の範囲内とすることにより、真空断熱材の内部に浸入した水分やガス等を芯材まで浸入しにくくすることができる。
なお、酸素透過度は、JIS K7126Bに基づき、温度23℃、湿度90%RHの条件下において酸素透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、オクストラン(OXTRAN))を用いて測定した値である。また、水蒸気透過度は、温度40℃、湿度90%RHの条件で、水蒸気透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、パ−マトラン(PERMATRAN))を用いて測定した値である。
上記熱溶着層は、外装材122bで芯材122aを封入する際に、上記外装材122bの周縁を熱溶着させて封止する機能を有する。上記熱溶着層の材料としては、例えばポリエチレンや未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記熱溶着層は、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、有機充填剤等の他の材料を含んでいてもよい。
上記熱溶着層の融点は、使用環境下において貼り合せた面が剥離しない程度の接着力を有することが可能な温度であることが好ましい。上記融点は、例えば80℃〜300℃の範囲内、中でも100℃〜250℃の範囲内であることが好ましい。
上記外装材122bは、保護層を有することが好ましい。上記保護層を有することで、熱溶着層およびガスバリア層を保護し、併せて真空断熱材の内部を保護することができるからである。保護層は、ガスバリア層に対し熱溶着層側とは反対側に配置することで、真空断熱材の最外層とすることができる。
上記保護層は、十分な強度を有し、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性等に優れていることが好ましい。上記保護層の材料としては、例えば、ナイロン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
上記保護層はシート状でもよく、一軸延伸または二軸延伸されたフィルム状でもよい。また、上記保護層は、単層であってもよく同一材料から成る層または異なる材料から成る層が積層された積層体であってもよい。
上記保護層は、他の層との密着性を向上させるために、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
上記保護層の厚みは、熱溶着層およびガスバリア層を保護することが可能であれば特に限定されず、例えば5μm〜80μm程度とすることができる。
また、上記外装材122bは、上述の保護層の他、アンカーコート層、耐ピンホール層、層間接着層等の任意の層を有していてもよい。層間接着層に用いられる接着剤としては、例えば、特開2010−284854号公報で開示されるラミネート用接着剤を用いることができる。
上記外装材122bは、保護層やガスバリア層を複数有していてもよい。例えば、熱溶着層と保護層との間にガスバリア層を2層以上設けてもよく、ガスバリア層の上に保護層を2層以上設けてもよい。また、熱溶着層とガスバリア層との間に別の保護層が設けられてもよい。
上記外装材122bを構成する各層は、上述した層間接着層を介して積層されていてもよく、隣接する層同士が直接接着して積層されていてもよい。
上記外装材は、透明性を有していてもよく有さなくてもよく、用途に応じて適宜設定することができる。外装材の透明性については、厳密な透過率で規定されず、用途等に応じて適宜決定することができる。
上記外装材のガスバリア性については、ガスバリア層のガスバリア性に因る。
上記真空断熱材は、外装材および上記真空断熱材を挟持する保護基材が透明である場合に、内部に検知剤を含んでいてもよい。検知剤の変化から内部の真空状態を確認できるからである。検知剤については、例えば特開2015−117801号公報に開示される酸素検知剤や水分検知剤等の気体検知剤、温度検知剤等を用いることができる。上記検知剤は真空断熱材の内部に分散されていてもよく、所望の位置に固定配置されていてもよい。
真空断熱材の内部真空度としては、所望の断熱性を発揮できればよく、例えば、5Pa以下であることが好ましい。真空断熱材内部の空気の対流を遮断し、断熱性能を向上させることができるからである。
真空断熱材の熱伝導率(初期熱伝導率)は、例えば25℃環境下で15mW・m−1・K−1以下、中でも10mW・m−1・K−1以下、特に5mW・m−1・K−1以下であることが好ましい。真空断熱材が熱を外部に伝導しにくくなり、高い断熱効果を奏することができるからである。なお、熱伝導率は、JIS A1412−3に従い熱伝導率測定装置オートラムダ(英弘精機製 HC−074)を用いた熱流計法により測定された値である。
ここで、真空断熱材は、外装材が破損した場合には、真空を維持することができなくなり、所望の断熱効果を得ることができなくなる。本実施形態の断熱材122(真空断熱材)は、上述したように保護基材121に挟まれる形態であるので、外傷等によって断熱材が傷付いてしまうのを極力回避することができ、上述の問題が生じてしまうのを抑止することができる。
接着層123は、保護基材121と断熱材122とを接着する接着剤で構成される層である。接着層123は、接着剤の他、粘着剤や、両面テープ等により構成されるようにしてもよい。また、接着層123は、保護基材121と断熱材122との間を充填する公知の充填材(例えば、発泡ウレタン、硬質ウレタンフォーム等)を使用することも可能である。
断熱パネル120の熱伝導率は、所望の断熱性を示すことができれば特に限定されず、使用する断熱材にもよるが、例えば100mW/(m・K)以下、中でも50mW/(m・K)以下、特に25mW/(m・K)以下であることが好ましい。断熱パネルの熱伝導率は、上述の真空断熱材の熱伝導率と同様の測定方法により測定することができる。
また、断熱パネルの比熱は、所望の断熱性を示すことができれば特に限定されず、使用する断熱材にもよるが、例えば、0.5kJ/(g・K)〜2.0kJ/(g・K)程度であり、なかでも0.8kJ/(g・K)〜1.5kJ/(g・K)の範囲内、特に1.0kJ/(g・K)〜1.4kJ/(g・K)の範囲内であることが好ましい。
断熱パネルの板厚は、所望の断熱性を有することが可能であれば特に限定されず、本実施形態の保冷保温箱100の用途やサイズ、箱部110の内容積、使用する断熱材、箱部110の構造等に応じて適宜設定することができる。本実施形態の箱部110を構成する板部材(111〜117)は、それぞれ断熱パネル120のみで構成されているが、これに限定されるものでなく、断熱パネルに加え他の構造体を有する形態としてもよい。
外装部材101は、図1に示すように、箱部110の外周を覆う直方体状に形成された可撓性を有する部材である。外装部材101は、箱部110に対する隙間を極力少なくした状態で配置されるため、箱部110の外形形状と同等の寸法、若しくは、外形形状よりも若干大きい寸法で形成されている。
外装部材101は、一体で形成されていてもよく、また、箱部110を構成する各板部材に応じて分離した外装材が縫合や接着等されて実質的に一体に形成されるようにしてもよい。本実施形態の外装部材101は、箱部110の天板部112を除く各板部材を覆うようにして、天板部112に対応する位置に開口部を有した直方体状に形成された部分と、天板部112を覆う部分とが別体で構成されている。
外装部材101は、箱部110を構成する各板材(111〜117)と不図示の接合部材により接合されている。接合部材は、例えば、接合及び分離が自在な、面ファスナーを使用することができる。
ここで、本実施形態の外装部材101は、上述したように箱部110の右側板部113及び左側板部114が開閉可能であるため、各側板部113、114の下端部に対応する位置が、例えば、面ファスナー等により切り離し可能に接合されている。これにより、保冷保温箱100は、外装部材101の右側面と右側板部113とを一体で開閉することができ、また、外装部材101の左側面と左側板部114とを一体で開閉することができる。
外装部材101は、保冷保温箱100の組み立て前は箱部110と共に折り畳まれており、保冷保温箱100の組み立て後は、箱部110と共に展開されて箱形状(直方体状)となる。外装部材101は、箱部110とは独立しており、直方体状の箱形状を有する。
ここで、外装部材101が可撓性を有するとは、保冷保温箱100を折り畳む際に、箱部110と共に外装部材101も折り畳むことが可能であり、折り畳まれた状態を維持することが可能であることをいう。
可撓性を有する部材としては、特に限定されないが、例えば樹脂フィルム、樹脂シート、不織布等が挙げられる。
樹脂フィルムや樹脂シートは、一般にカバー材として用いられるものを使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂で形成されたフィルムやシートが挙げられる。
また、不織布としては、一般に外装部材として用いられるものを使用することができ、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、ガラスなどの繊維からなる不織布が挙げられる。
外装部材101は、上記材質のいずれか1種類からなる単層であってもよく、上記材質の層が複数積層されてなる多層構造体であってもよい。
また、外装部材101は、少なくとも一方の面に、アルミニウム等の金属が蒸着されて成る金属蒸着膜を有していてもよい。さらに、外装部材101が多層構造体である場合は、上記多層構造体を構成する層としてアルミニウム等の金属箔が含まれていてもよく、上記多層構造体を構成する層の表面に金属蒸着膜を有していてもよい。外装部材101の表面又は内部に有する金属蒸着膜や金属箔により直射日光等を反射することで日照により保冷保温機能が低下するのを防ぐことができるからである。
外装部材101の厚みは、可撓性を有することが可能であれば、特に限定されず、使用する材料等に応じて適宜設定することができる。
(保冷保温箱100の折り畳み状態について)
次に、本実施形態の保冷保温箱100の折り畳み状態について説明する。
図4は、本実施形態の保冷保温箱100の折り畳み状態から組み立てられるまでの工程を説明する図である。図4の各図は、保冷保温箱100が組み立てられるまでの過程を示す図である。図4(c)及び図4(d)は、図4(b)のc部断面を右側から見た図である。
図5は、本実施形態の箱部110の折り畳み状態を説明する図である。図5(a)は、折り畳み時の箱部110を示す斜視図である。図5(b)は、折り畳み時における箱部110の上側から見た詳細図である。図5(c)は、折り畳み時の箱部110の右側から見た詳細図であり、各側板部113、114、扉部117の図示は省略している。図5の各図において、天板部112の図示は省略している。
図6は、各側板部113、114、背板部115、扉部117に設けられた接続部材118の詳細を説明する図である。図6(a)は、各側板部113、114、背板部115、扉部117と、接続部材118A、118B、118D、118Eとの固定状態を示す図である。図6(b)は、背板部115に対して各側板部113、114と扉部117とを箱形状に組み立てた状態を示す図である。図6(c)は、図6(b)に示す組み立てられた箱部110の扉部117と、各側板部113、114を開いた状態を示す図である。図6の各図は、図5(b)に対応する図である。
図7は、底板部111、背板部115に設けられた接続部材118Cの詳細を説明する図である。図7(a)は、底板部111及び背板部115と、接続部材118Cとの固定状態を示す図である。図7(b)は、背板部115に対して底板部111を組み立てた状態を示す図である。図7の各図は、図5(c)に対応する図である。
図8は、本実施形態の天板部112の詳細を説明する図である。
なお、以下の説明において、各板部材(111〜117)の表面とは、各板部材の外側の面(外装部材101と接触する側の面)をいい、各板部材(111〜117)の裏面とは、各板部材の内側の面(箱部110の内側の面)をいうものとする。また、各板部材(111〜117)の側面とは、各板部材の厚み方向に平行な面(各板部材の表面及び裏面に直交する面)をいうものとする。
展開(組み立て)前の保冷保温箱100は、図4(a)及び図5(a)に示すように、後側(−X側)から順に背板部115、底板部111、左側板部114、扉部117、右側板部113が積層された状態であり、この積層体の底面と側面を囲むようにして外装部材101が配置されている。また、外装部材101の左右方向(X方向)の側面及び底面の一部は、右側板部113の前側で折り畳まれている。
なお、天板部112は、外装部材101を挟んで背板部115の後側(−X側)に配置されている。
ここで、箱部110を構成する各板部材は、それぞれ接続部材118により開閉可能に接続されている。具体的には、背板部115には、図5(b)及び図5(c)に示すように、接続部材118Aにより右側板部113が、接続部材118Bにより左側板部114が、接続部材118Cにより底板部111がそれぞれ接続されている。また、右側板部113には、接続部材118Dにより右扉部117Aが接続され、左側板部114には、接続部材118Eにより左扉部117Bが接続されている。
また、天板部112は、図8に示すように、蓋部112Aが接続部材Fにより固定板部112Bに接続されている。
ここで、接続部材118Aは、図6(a)に示すように、一端縁が、背板部115の右側(+Y側)側面に固定され、他端縁が、右側板部113の表面113aの後側(−X側)に固定されている。
接続部材118Bは、一端縁が、背板部115の左側(−Y側)側面に固定され、他端縁が、左側板部114の表面114aの後側に固定されている。
接続部材118Cは、図7(a)に示すように、一端縁が、背板部115の下側(−Z側)側面に固定され、他端縁が、底板部111の表面111aの後側に固定されている。
接続部材118Dは、図6(a)に示すように、一端縁が、右側板部113の表面113aの前側(+X側)に固定され、他端縁が、右扉部117Aの右側側面に固定されている。
接続部材118Eは、一端縁が、左側板部114の表面114aの前側に固定され、他端縁が、左扉部117Bの左側側面に固定されている。
接続部材118Fは、図8(a)に示すように、一端縁が、蓋部112Aの表面112aの後側に固定され、他端縁が、固定板部112Bの表面112bの前側に固定されている。
以上のように各接続部材によって各板部材が接続されることによって、各板部材は、図5(b)や、図5(c)に示すように、背板部115に対して積層するようにして折り畳むことができる。
ここで、各接続部材118A〜118Fは、それぞれ可撓性を有するシート状の部材により形成されている。
背板部115に対して底板部111、左側板部114、右側板部113が積層された状態で折り畳まれるようにするため、接続部材118A〜118Cは、図6(a)及び図7(a)に示すように、平坦状に広げた場合に、各板部材間に所定の間隔が設けられるように、所定の長さに形成されている。同様に、扉部117に対して各側板部113、114が積層された状態で折り畳まれるようにするため、接続部材118D、118Eも、図6(a)に示すように、平坦状に広げた場合に、各板部材間に所定の間隔が設けられるように、所定の長さに形成されている。
具体的には、接続部材118Aは、背板部115及び右側板部113間の長さd1が、底板部111、左側板部114、扉部117、右側板部113の厚みの和と同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。ここで、接続部材118Aの背板部115及び右側板部113間の長さd1とは、接続部材118Aの各板部材に固定される領域を除いた部分の長さをいう(図6(a)参照)。以下の説明において、他の接続部材(118B〜118E)の長さ(d2〜d5)についても同様である。
同様に、接続部材118Bは、背板部115及び左側板部114間の長さd2が、底板部111及び左側板部114の厚みの和と同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
接続部材118Cは、背板部115及び底板部111間の長さd3が、底板部111の厚みと同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
接続部材118Dは、右扉部117A及び右側板部113間の長さd4が、右側板部113の厚みと同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
接続部材118Eは、左扉部117B及び左側板部114間の長さd5が、左扉部117Bの2枚分の厚みと同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
なお、箱部110の組み立て後において、各接続部材118A〜118Eは、図6(b)及び図7(b)に示すように、それぞれ、箱部110の外周側に長さd1〜d5分だけ余ってしまうが、上述したように可撓性を有する部材で形成されているので、外装部材101と箱部110との間で折り畳むことができる。
接続部材118(118A〜118F)は、可撓性を有するシート状の部材として、例えば、樹脂フィルムや、ターポリン等の樹脂シート、不織布や織物等の繊維品等を使用することができる。
樹脂フィルムや、樹脂シートに用いられる樹脂としては、一般にフィルムに用いられるものを使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、不織布や、織物に用いる繊維としては、一般にカバー材として用いられるものを使用することができ、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、ガラス、綿、麻等などの繊維からなる不織布が挙げられる。
接続部材118は、それ自体が可撓性を有していてもよく、一部に可撓性を有する部位が存在するものであってもよい。また、接続部材118は、繰り返しの折り畳みに対する耐久性を有することが好ましい。
接続部材118は、可撓性に加えて伸縮性を有することが更に好ましい。伸縮性を有することで、組み立て後における接続部材118の箱部110の外側からの飛び出し部分(図6(b)等参照)を減らすことができるからである。
また、接続部材118は、各板部材(背板部115、右側板部113、左側板部114)に対して、接着剤による接着や、糸などによる縫合等によって固定することができる。また、接続部材118は、各板部材から外したり、再度取り付けたりすることができるように、例えば、面ファスナーを使って各板部材に固定されるようにしてもよい。
本実施形態の接続部材118A、118Bは、それぞれ背板部115及び右側板部113の境界と、背板部115及び左側板部114の境界とを覆うようにして固定、すなわち、接続部材118A、118Bは、背板部115及び右側板部113間と、背板部115及び左側板部114間の上端部から下端部までを覆うようにして固定されている。
同様に、接続部材118Cも、背板部115及び底板部111の境界を覆うようにして固定、すなわち、背板部115及び底板部111間の左端部から右端部まで覆うようにして固定されている。
また、接続部材118D、118Eも、それぞれ右扉部117A及び各側板部113、左扉部117B及び左側板部114の境界を覆うようにして固定、すなわち、接続部材118D、118Eは、右扉部117A及び各側板部113間と、左扉部117B及び左側板部114間の上端部から下端部までを覆うようにして固定されている。
更に、接続部材118Fも、蓋部112A及び固定板部112Bの境界を覆うようにして固定、すなわち、蓋部112A及び固定板部112B間の左端部から右端部まで覆うようにして固定されている。
このように、各接続部材が各板部材間の境界を覆うことによって、組み立て後の各板部材の境界にできる微少な隙間を各接続部材により覆うことができ、組み立て後における保冷保温箱100の気密性を向上させることができる。
(保冷保温箱100の組み立て方法)
次に、本実施形態の保冷保温箱100の組み立て方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、外装部材101の前側の面(扉面)を前側(+X側)へ移動して(矢印A)、折り畳まれた外装部材101の側面及び底面を展開する。
それから、図4(b)に示すように、外装部材101内において、右側板部113を外装部材101の右側面へ移動するとともに、左側板部114を外装部材101の左側面へ移動して、扉部117を外装部材101の前面(扉面)に配置する(図6(b)参照)。
次に、図4(c)に示すように、鉛直方向に立てられた底板部111を、鉛直下側(−Z側)の端部を支点にして、上側(+Z側)の端部を前側(+X側)へ倒して(矢印D)、外装部材101の底面に沿うようにして配置する(図7(b)参照)。
底板部111が外装部材101の底面に適正に配置されたら、図4(d)に示すように、天板部112を、各側板部113、114、背板部115、扉部117の上側の端縁(側面)に配置し、天板部112の固定板部112Bを不図示の固定部材(例えば、面ファスナー)により固定して、保冷保温箱100が完成する。
ここで、組み立てられた保冷保温箱100は、各側板部113、114、扉部117、蓋部112Aがそれぞれ接続部材118により開閉可能に接続されている。したがって、保冷保温箱100は、図2(c)に示すように、収容物の大きさ等の形状に合わせて、箱部110の開口面積を変化させることができ、収納物をより容易に効率よく収納することができる。
例えば、重量の重い収容物を搬送機器により箱内に搬入する場合や、幅の広い収容物を搬入する場合、図6(c)に示すように、扉部117だけでなく、いずれか一方(又は両方)の側板部を開いて、開口面積を広くすることによって、収容物の搬入時に箱の側板部が破損してしまうのを回避するとともに、収容物の搬入を容易にすることができる。
また、背の高い収容物を搬入する場合や、搬送機器の一部が天板部に干渉してしまう場合、図8(b)に示すように、天板部112の蓋部112Aを開くことによって、天板部を破損させることなく収容物を搬入することができる。
以上より、本実施形態の保冷保温箱100は、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態の保冷保温箱100は、背板部115と右側板部113との間に設けられ、背板部115に対して右側板部113を開閉可能に接続する接続部材118Aと、右側板部113と右扉部117Aとの間に設けられ、右側板部113に対して右扉部117Aを開閉可能に接続する接続部材118Dとを備えている。また、同様に、背板部115と左側板部114との間に設けられ、背板部115に対して左側板部114を開閉可能に接続する接続部材118Bと、左側板部114と左扉部117Bとの間に設けられ、左側板部114に対して左扉部117Bを開閉可能に接続する接続部材118Eとを備えている。
これにより、保冷保温箱100は、背板部115に対して右側板部113及び右扉部117Aを一体で開くことができ、また、背板部115に対して左側板部114及び左扉部117Bを一体で開くことができ、保冷保温箱100の開口面積を広くすることができる。したがって、保冷保温箱100は、例えば、箱部110の内側の幅とほぼ同寸法の収容物の箱内への搬入をより容易にすることができる。また、重量の重い収容物を収容する場合等において、フォークリフト等の搬送機器によって箱内へ収容物を収容するときにおいて、搬送機器が箱の側面に接触してしまい、箱部110が破損してしまうのを抑制することができる。
(2)本実施形態の保冷保温箱100は、天板部112の蓋部112Aと、固定板部112Bとの間に、固定板部112Bに対して蓋部112Aを開閉可能に接続する接続部材118Fを備えている。これにより、保冷保温箱100の開口面積を更に広くすることができ、例えば、背の高い収容物の搬入を容易にしたり、搬送機器の一部が天板部112に干渉してしまうのを防いだりすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の保冷保温箱100について説明する。
図9は、本実施形態の保冷保温箱100を説明する図である。図9(a)は、保冷保温箱100の外観を示す斜視図であり、図9(b)は、保冷保温箱100の外装部材101を取り除いた箱部110を示す斜視図である。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態の保冷保温箱100は、図9に示すように、箱部110の前面が扉部117と前板部116とから構成されている点と、組み立て手順が相違する点で、上述の第1実施形態の保冷保温箱100と相違する。
保冷保温箱100は、第1実施形態の保冷保温箱100と同様に、冷凍品や、加熱品等の保温が必要な収容物を収容する断熱作用を有する箱である。
保冷保温箱100は、図9に示すように、箱部110と、箱部110の外周を覆うようにして設けられる外装部材101とから構成されている。保冷保温箱100は、収容物を収容していない場合において、箱の保管空間を減らす観点から、折り畳み可能に形成されている。
箱部110は、保冷保温箱100の箱形状を形成する直方体状の基礎部分であり、本実施形態では、図9(b)に示すように、底板部111、天板部112、右側板部113、左側板部114、背板部115、前板部116、扉部117から構成されている。
前板部116は、箱部110の前面(+X側の面)の鉛直下側(−Z側)を形成する矩形状の板部材である。
扉部117は、箱部110の前面の鉛直上側(+Z側)を形成する矩形状の板部材であり、箱部110に対して開閉可能に配置されている。本実施形態の扉部117は、2枚(117A、117B)設けられており、右扉部117Aが、右側板部113に接続部材118Dにより開閉可能に配置され、左扉部117Bが、左側板部114に接続部材118Eにより開閉可能に配置されている。
ここで、箱部110を構成する各板部材(111〜117)は、所望の断熱特性を有する断熱部材を使用することができる。本実施形態では、箱部110を構成する各板部材(111〜117)には、上述の第1実施形態の保冷保温箱100と同様に、断熱パネル120(図3参照)が用いられている。
(保冷保温箱100の組み立て方法)
次に、本実施形態の保冷保温箱100の組み立て方法について説明する。
図10は、本実施形態の保冷保温箱100の組立工程を説明する図である。
図11は、本実施形態の保冷保温箱100の組立工程を説明する図である。図11の各図は、保冷保温箱100の右扉部117A及び左扉部117Bの境界を通り、前後方向(X方向)に平行であり、かつ、鉛直方向(Z方向)に平行な断面(XZ面)における断面形状を示している。図10及び図11の各図は、保冷保温箱100が組み立てられるまでの過程を示す図である。
図12は、背板部115と、右側板部113及び左側板部114とを接続する接続部材118A、118Bの詳細を説明する図である。図12(a)は、図10(a)に示す折り畳み状態の保冷保温箱100を上側(+Z側)から見た図である。図12(b)は、図12(a)における接続部材118A、118Bを平坦状に広げ、各接続部材と各板部材との固定状態を説明する図である。図12(c)は、図12(a)における右側板部113及び左側板部114を展開した状態を示す図である。図12(d)は、図12(c)における右側板部113及び左側板部114を背板部115に対して開いた状態を示す図である。図12の各図において、外装部材101、前板部116等の図示は省略している。
図13は、背板部115と、底板部111とを接続する接続部材118Cの詳細を説明する図である。図13(a)は、図10(a)のa−a断面を右側(+Y側)から見た図である。図13(b)は、図13(a)における底板部111を展開した状態を示す図である。なお、図13の各図において、外装部材101、各側板部113、114、前板部116、扉部117等の図示は省略している。
展開前の保冷保温箱100は、図10(a)に示すように、後側(−X側)から順に背板部115、底板部111、左側板部114、右側板部113、天板部112、前板部116(扉部117)が積層された状態であり、この積層体の底面と側面を囲むようにして外装部材101が配置されている。また、外装部材101の左右方向(X方向)の側面及び底面の一部は、天板部112と前板部116(扉部117)との間に折り畳まれている。
まず、右側板部113と前板部116(扉部117)との間に配置された天板部112を取り出す。そして、図10(b)に示すように、前板部116(扉部117)を前側(+X側)へ移動して(矢印A)、折り畳まれた外装部材101の側面及び底面を展開する。
それから、外装部材101内において、右側板部113を右側へ開いて(矢印B)、外装部材101の右側側面に沿うようにして配置する。続いて、左側板部114を左側へ開いて(矢印C)、外装部材101の左側側面に沿うようにして配置する。
ここで、背板部115は、図12(a)に示すように、右側板部113、左側板部114とそれぞれ接続部材118A、118Bにより接続されている。そのため、右側板部113、左側板部114は、図12(c)に示すように、それぞれ、接続部材118A、118Bにより背板部115に対して開くようにして組み立てることができる。
この各接続部材118A、118Bは、それぞれ可撓性を有するシート状の部材により形成されている。
接続部材118Aは、図12(b)に示すように、一端縁が背板部115の右側(+Y側)の側面(厚み方向に平行な面)に固定され、他端縁が、組み立て前における右側板部113の右側(+Y側)端部(組み立て後の右側板部113の後側(−X側)端部)の表面113a(組み立て後に外装部材101と接触する側の面)側に固定されている。
同様に、接続部材118Bは、一端縁が背板部115の左側(−Y側)の側面に固定され、他端縁が、組み立て前における左側板部114の左側(−Y側)端部(組み立て後の左側板部114の後側(−X側)端部)の表面114a(組み立て後に外装部材101と接触する側の面)側に固定されている。
また、図12(a)に示すように、背板部115に対して底板部111、左側板部114、右側板部113が順に積層された状態で折り畳まれるようにするため、接続部材118A、118Bは、図12(b)に示すように、平坦状に広げた場合に、各板部材間に所定の間隔が設けられるように、所定の長さに形成されている。
具体的には、右側板部113に設けられた接続部材118Aは、背板部115及び右側板部113間の長さd1が、底板部111、左側板部114、右側板部113の厚みの和と同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。ここで、接続部材118Aの背板部115及び右側板部113間の長さd1とは、接続部材118Aの各板部材に固定される領域を除いた部分の長さをいう(図12(b)等参照)。以下の説明において、他の接続部材(118B、118C)の長さ(d2、d3)についても同様である。
同様に、左側板部114に設けられた接続部材118Bは、背板部115及び左側板部114間の長さd2が、底板部111及び左側板部114の厚みの和と同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
なお、組み立て後の接続部材118A、118Bは、図12(c)に示すように、それぞれ、箱部110の外周側に長さd1、d2分だけ余ってしまうが、上述したように可撓性を有する部材で形成されているので、外装部材101と箱部110との間で折り畳むことができる。
また、接続部材118A、118Bは、可撓性を有するシート状の部材として、上述の第1実施形態の保冷保温箱100に使用される接続部材と同様の材料を使用することができる。更に、接続部材118A、118Bは、上述の第1実施形態の保冷保温箱100の接続部材118A等と同様の固定方法により固定することができる。
右側板部113及び左側板部114がそれぞれ外装部材101の右側面、左側面に適正に配置されたら、右側板部113及び右側の扉部117と、左側板部114及び左側の扉部117とを、図12(c)に示すように、それぞれ接続部材118D、118E(開閉部材)により接続する。
具体的には、接続部材118Dは、一端縁が、右側板部113の前側(+X側)の表面113aに固定され、他端部が、右側(+Y側)の扉部117の右側の側面(厚み方向に平行な面)に固定される。同様に、接続部材118Eは、一端縁が、左側板部114の前側(+X側)の表面114aに固定され、他端部が、左側(−Y側)の扉部117の左側の側面(厚み方向に平行な面)に固定される。
接続部材18D、接続部材18Eは、上述の接続部材118A等と同様に、それぞれ可撓性を有するシート状の部材により形成されている。そのため、各扉部117は、各側板部に対して開閉可能となる。
なお、図10(a)に示すように、保冷保温箱100の折り畳み時において扉部117と各側板部113、114とが分離されてしまうので、接続部材118D、118Eは、各板部材に対して、取り付け及び取り外しが繰り返し可能な部材(例えば、面ファスナー)により固定されている。
また、図示しないが、前板部116も上述の扉部117と同様に、各側板部113、114に対して接続部材により取り付け及び取り外しが繰り返し可能に接続されている。
上述のように、各側板部113、114が、背板部115に対して接続部材118A、118Bにより接続されることによって、保冷保温箱100は、図12(d)に示すように、右側板部113及び右側の扉部117を一体で右側に90度以上開くことができる。また、左側板部114及び左側の扉部117も一体で左側に90度以上開くことができる。これにより、保冷保温箱100は、収容物を出し入れする開口面積を広くすることができ、保冷保温箱100内への収容物(例えば、大型の収容物)の出し入れをより容易にすることができる。
なお、接続部材118A、118Bは、折り畳み機能を設けず、上述の開閉機能のみを設けるのであれば、背板部115及び右側板部113間の長さと、背板部115及び左側板部114間の長さとは、それぞれ背板部又は各側板部の厚み寸法の1/3程度であってもよい。
次に、図11(a)に示すように、鉛直方向に立てられた底板部111を、鉛直下側(−Z側)の端部を支点にして、上側(+Z側)の端部を前側(+X側)へ倒して(矢印D)、外装部材101の底面に沿うようにして配置する。
ここで、背板部115は、図13(a)に示すように、底板部111と接続部材118Cにより接続されている。そのため、底板部111は、図13(b)に示すように、接続部材118Cにより背板部115に対して開くようにして組み立てることができる。
この接続部材118Cは、上述の接続部材118A、118Bと同様に、それぞれ可撓性を有するシート状の部材により形成されている。接続部材118Cは、一端縁が背板部115の下側(−Z側)の側面に固定され、他端縁が、組み立て前の底板部111の下側端部(組み立て後の底板部111の後側(−X側)端部)の表面111a(外装部材101と接触する側の面)側に固定されている。
また、図13(a)に示すように、背板部115の内側の面に沿うようにして底板部111が折り畳まれるようにするため、接続部材118Cは、平坦状に広げた場合に、背板部115及び底板部111間に所定の間隔が設けられるように、所定の長さに形成されている。具体的には、接続部材118Cは、背板部115及び底板部111間の長さd3が、底板部111の厚みと同等、若しくは、それよりも長くなるように形成されている。
接続部材118Cは、上述の接続部材118A等と同様の材料により形成されており、各板部材に対する固定も、上述の接続部材118A等と同様の方法により固定されている。
なお、組み立て後の接続部材118Cは、図13(b)に示すように、それぞれ、箱部110の外周側に長さd3分だけ余ってしまうが、上述したように可撓性を有する部材により形成されているので、外装部材101と箱部110との間で折り畳むことができる。
本実施形態の接続部材118A、118Bは、それぞれ背板部115及び右側板部113の境界と、背板部115及び左側板部114の境界とを覆うようにして固定、すなわち、接続部材118A、118Bは、背板部115及び右側板部113間と、背板部115及び左側板部114間の上端部から下端部までを覆うようにして固定されている。
同様に、接続部材118Cも、背板部115及び底板部111の境界を覆うようにして固定、すなわち、背板部115及び底板部111間の左端部から右端部まで覆うようにして固定されている。
これにより、組み立て後の背板部115と各側板部113、114との境界や、背板部115と底板部111との境界にできる微少な隙間を各接続部材により覆うことができ、組み立て後における保冷保温箱100の気密性を向上させることができる。
図11に戻って、底板部111が外装部材101の底面に適正に配置されたら、図11(b)に示すように、天板部112を、各側板部113、114、背板部115、扉部117の上側の端縁(側面)に配置し、不図示の固定部材(例えば、面ファスナー)により固定して、保冷保温箱100が完成する。
以上より、本実施形態の保冷保温箱100は、上述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、本実施形態の保冷保温箱100は、扉部117と共に各側板部113、114を背板部115に対して開くことができるので、保冷保温箱100の開口面積を広くすることができる。したがって、保冷保温箱100は、例えば、箱部110の内側の幅とほぼ同寸法の収容物の箱内への搬入をより容易にすることができる。また、重量の重い収容物を収容する場合等において、フォークリフト等の搬送機器によって箱内へ収容物を収容するときにおいて、搬送機器が箱の側面に接触してしまい、箱部110が破損してしまうのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
図14は、変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。
図15は、変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。
図16は、変形形態の保冷保温箱100を説明する図である。
(変形形態)
(1)上述の第1実施形態において、保冷保温箱100は、扉部117が、右扉部117A及び左扉部117Bの2枚の扉から構成される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、保冷保温箱100は、図14に示すように、扉部117は、1枚の板部材から形成されるようにしてもよい。
この場合、扉部117は、図14(b)に示すように、例えば、右側板部113に対して開く(矢印a)ことができ、右側板部113が背板部115に対して開く(矢印c)ことができる。また、左側板部114は、背板部115に対して開く(矢印d)こともできる。そのため、上述の実施形態と同様に、保冷保温箱100は、箱内に収容する収容物の形状等に応じて、開口面積を広くすることができる。
(2)上述の各実施形態において、各側板部を前後方向に2分割し、分割された板部材の境界に接続部材を設けるようにしてもよい。具体的には、図15に示すように、右側板部113の前側半分を右前側板部113Aとし、後側半分を右後側板部113Bとし、左側板部114の前側半分を左前側板部114Aとし、後側半分を左後側板部114Bとする。また、右前側板部113Aは、接続部材118Gにより右後側板部113Bに対して開閉可能に接続され、左前側板部114Aは、接続部材118Hにより左後側板部114Bに対して開閉可能に接続される。
以上の構成により、本形態の保冷保温箱100は、例えば、後側の側板部113B、114Bを開かずに、前側の側板部113A、114Aのみを扉部117とともに開くことができる。これにより、保冷保温箱100の開口面積を広くするとともに、天板部112と、天板部112を支える各板部材との接触面積を増やすことができ、扉部117や各側板部113、114を開いたとしても、天板部112が不安定になってしまうのを防ぐことができる。
(3)上述の第2実施形態において、前板部116を開閉可能にしてもよい。例えば、接続部材により底板部111の前側と前板部116の下側端縁とを接続し、前板部の上端縁を前側に倒すことによって、開口面積を更に広くできるようにしてもよい。
(4)上述の各実施形態において、保冷保温箱100は、折り畳み式である例を示したが、これに限定されるものでなく、折り畳み機能を有さない箱や、容器等であってもよい。
また、折り畳み機能を有さない保冷保温箱とする場合、各接続部材は、可撓性を有するシート状部材で形成する必要はなく、その他の部材、例えば、蝶番等によって各板部材を開閉可能に接続するようにしてもよい。
(5)上述の各実施形態において、天板部112を背板部115に対して開閉可能にしてもよい。この場合、背板部115と天板部112との境界、すなわち背板部115の上側(+Z側)端縁と、天板部112の後側(−X側)端縁に、接続部材(第5接続部材)を設ける必要がある。この接続部材は、上述の接続部材118Aと同様に可撓性のシート状の部材を用いることができる。
また、上述の第2実施形態において、天板部112を扉部117に対して開閉可能にしてもよい。この場合、扉部117と天板部112との境界、すなわち扉部117の上側(+Z側)端縁と、天板部112の前側(+X側)端縁に、接続部材(第6接続部材)を設ける必要がある。この接続部材は、上述の接続部材118Aと同様に可撓性のシート状の部材を用いることができる。また、この接続部材は、扉部117を開閉する場合に、扉部117及び天板部112を分離可能にするため、接合及び分離が自在な面ファスナー等により各板部材に固定されている。
このような形態にすることによって、保冷保温箱100は、天板部112の全体を箱部110に対して開閉することができ、開口部をより広くすることができる。
(6)上述の各実施形態において、各接続部材の開閉時の角度を制限するための可撓性部材を、接続部材が接続している2つの断熱部材の間に設けても良い。
上記可撓性部材は、上述の接続部材118Aと同様に可撓性のシート状の部材を用いることができる。可撓性部材の形状は、その効果を効率的に発揮するため、脚が板部材に接する台形形状か、2辺が板部材に接する三角形形状が望ましい。
例えば、図16に示すように、可撓性部材119は、天板部112の右側側面と、右側板部113との間と、底板部111の右側側面と、右側側板部113との間に、シート面が天板部112に平行になるようにして設けることができる。これにより、背板部115に対して右側板部113を開いた場合に、右側側板部113が過度に開いてしまうのを防ぐことができ、保冷保温箱100の安定性を保つことができる。なお、各可撓性部材119は、右側板部113が閉じている状態の場合、例えば、右側板部113の裏面(箱部110の内側の面)に折り畳まれる。
また、可撓性部材119は、右側板部113と右扉部117Aとの間に、複数、シート面が右側板部113の上側側面に平行になるようにして設けられるようにしてもよい。これにより、扉部117Aが右側板部113に対して過度に開いてしまうのを防ぐことができ、保冷保温箱100の安定性を保つことができる。なお、各可撓性部材119は、右扉部117Aが閉じている状態の場合、例えば、右側板部113の裏面又は、右扉部117Aの裏面に折り畳まれる。
なお、左側板部114や左扉部117B等にも上述の可撓性部材を設けるようにしてもよい。また、上述の説明では、可撓性部材119は、各板部材間に複数設けられる例を説明したが、これに限定されるものでなく、各板部材間に1つ設けられるようにしてもよい。
(7)上述の各実施形態において、右側板部113又は左側板部114は、背板部115に対して開閉不可能に固定部材により接続されるようにしてもよい。この固定部材は、可撓性を有さない平板状の部材(例えば、樹脂板)により構成され、面ファスナーにより各板部材に固定されている。これにより、右側板部113、左側板部114の両方が開かれることにより、保冷保温箱100が不安定になってしまうのを防ぐことができる。
100 保冷保温箱
101 外装部材
110 箱部
111 底板部
112 天板部
112A 蓋部
112B 固定板部
113 右側板部
114 左側板部
115 背板部
117 扉部
117A 右扉部
117B 左扉部
118A〜118F 接続部材
119 可撓性部材
150 搬送用パレット

Claims (8)

  1. 温度を一定に保って収容物を収容する保冷保温箱であって、
    当該保冷保温箱の第1面に配置される第1断熱部材と、
    前記第1面に連接し、前記第1面に直交する第2面に配置される第2断熱部材と、
    前記第2面に連接し、前記第1面に対向する第3面に配置される第3断熱部材と、
    前記第1断熱部材と前記第2断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第2断熱部材を開閉可能に接続する第1接続部材と、
    前記第2断熱部材と前記第3断熱部材との間に設けられ、前記第2断熱部材に対して前記第3断熱部材を開閉可能に接続する第2接続部材と、
    を備える保冷保温箱。
  2. 請求項1に記載の保冷保温箱において、
    前記第1面及び前記第2面に直交し、前記第1面及び前記第2面に連接する第4面に配置される第4断熱部材を更に備え、
    前記第4断熱部材は、前記第1断熱部材側と前記第3断熱部材側との間で分離されており、
    前記第4断熱部材の前記第1断熱部材側の第1部材と、前記第4断熱部材の前記第3断熱部材側の第2部材との間に、前記第1部材に対して前記第2部材を開閉可能に接続する第3接続部材を備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の保冷保温箱において、
    前記第2面に対向し、前記第1面及び前記第3面に連接する第5面に配置される第5断熱部材を更に備え、
    前記第1断熱部材と前記第5断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第5断熱部材を開閉可能に接続する第7接続部材を備えた保冷保温箱。
  4. 請求項3に記載の保冷保温箱において、前記第3断熱部材は、前記第2断熱部材側と前記第5断熱部材側との間で分離されており、
    前記第2接続部材は、前記第3断熱部材の前記第2断熱部材側の第5部材と前記第2断熱部材の間に設けられ、前記前記第2断熱部材に対して前記第5部材を開閉可能に接続しており、
    前記第3断熱部材の前記第5断熱部材側の第6部材と前記第5断熱部材の間に、前記第5断熱部材に対して前記第6部材を開閉可能に接続する第8接続部材を更に備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の保冷保温箱において、
    前記第2面に対向し、前記第1面及び前記第3面に連接する第5面に配置される第5断熱部材を更に備え、
    前記第1断熱部材と前記第5断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材に対して前記第5断熱部材を開閉不可能に接続する固定部材を更に備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の保冷保温箱において、
    前記第1面及び前記第2面に直交し、前記第1面及び前記第2面に連接する第4面に配置される第4断熱部材を更に備え、
    前記第1断熱部材、前記第2断熱部材、前記第3断熱部材、前記第5断熱部材のいずれかと前記第4断熱部材との間に設けられ、前記第1断熱部材、前記第2断熱部材、前記第3断熱部材、前記第5断熱部材のいずれかに対して前記第4断熱部材を開閉可能に接続する第6接続部材を備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の保冷保温箱において、
    前記第2断熱部材及び/又は前記第5断熱部材は、前記第1断熱部材側と前記第3断熱部材側との間で分離されており、前記第2断熱部材及び/又は前記第5断熱部材の前記第1断熱部材側の第3部材と、前記第2断熱部材及び/又は前記第5断熱部材の前記第3断熱部材側の第4部材との間に、前記第3部材に対して前記第4部材を開閉可能に接続する第4接続部材を備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の保冷保温箱において、
    前記第1接続部材、前記第2接続部材、前記第7接続部材、前記第8接続部材のうち少なくとも1つの接続部材が接続している2つの断熱部材の間に設けられ、各断熱部材を開いた場合の角度を制限する可撓性部材を更に備えること、
    を特徴とする保冷保温箱。
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