JP2017154321A - 樹脂被覆金属積層体、電池外装体及び電池 - Google Patents

樹脂被覆金属積層体、電池外装体及び電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高いマット性と良好な印刷特性とを共に有し、且つ、外装体、包装体用途における各種特性に優れた樹脂被覆金属積層体の提供。【解決手段】少なくとも、マット層12、基材層13、バリア層17、及びシーラント層20をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体10であって、マット層12の外側に、厚さ0.1μm以下の表面保護層11が積層されてなることを特徴とする樹脂被覆金属積層体;前記樹脂被覆金属積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、樹脂被覆金属積層体のシーラント層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする電池外装体;前記電池外装体を備えることを特徴とする電池。【選択図】図1

Description

本発明は、各種の外装体、包装体等の用途に有用な樹脂被覆金属積層体、並びに、当該樹脂被覆金属積層体を用いて得られた電池外装体及び電池に関する。
電子機器、電池等の工業製品や、食品、飲料、化粧品、医薬品等の日用品の外装、包装等に使用される外装体、包装体の分野では、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂フィルムと、アルミニウム箔等の金属箔を組み合わせて積層した樹脂被覆金属積層体が使用される。
例えば、二次電池等の電池に用いられる外装体としては、小型化と軽量化とを目的として、上記のような樹脂被覆金属積層体(電池外装用積層体)が用いられている。このような電池外装用積層体を、凹部を有するトレー状となるように絞り成形等によって成形し、外装体容器本体とする。また、前記外装体容器本体と同様にして、電池外装用積層体を成形して外装体蓋部を得る。この外装体容器本体の凹部に電池本体を収納した後、収納された電池本体を覆うように外装体蓋部を重ね、容器本体と外装体蓋部との側縁部を接着することにより、外装体に電池本体が収納された電池が得られる。
上記のような外装体や包装体には、ガスバリア性、耐久性(耐熱性、耐水性、耐薬液性)等の機能性が求められるのみならず、高い意匠性も求められるようになっている。
一般的な樹脂フィルムを用い、追加の加工を行わずに得られた樹脂被覆金属積層体は、通常、表面に光沢を有する高艶積層体となる。一方、最近では意匠性を高めるため、表面を低艶化したマット処理樹脂被覆金属積層体に対する要求がある。
樹脂被覆金属積層体のマット処理としては、例えば、主剤樹脂中に、微細粒子を分散させたマット層を設ける方法が広く知られている。
例えば特許文献1には、マット層(マットコート層)、耐熱性樹脂からなる外側基材層、金属箔、熱可塑性樹脂からなる内側シーラント層がこの順に積層されてなる成形用包装材であって、マット層は無機及び/又は有機の固体微粒子が分散含有された耐熱性樹脂組成物を塗着形成して得られ、マット層側の表面グロス値が30%以下に設定された成形用包装材が開示されている。このようなマット層は、当該マット層内の微細粒子の存在により、マット層の厚さ方向に微細な凹凸を有するものとなる。そして、この凹凸が、マット層に入射した光を拡散反射(乱反射)させるため、良好なマット性が得られる。
特開2013−226838号公報
上述のように、特許文献1に記載のようなマット層を設けた樹脂被覆金属積層体では、良好なマット性が得られる。一方で、樹脂被覆金属積層体の意匠性を高める他の方法として、積層体の該表面に絵柄や文字を印刷するための印刷特性の向上も求められている。
しかしながら、特許文献1に記載のような積層体では、マット性獲得のため、マット層表面に微細な凹凸を設けているため、微細な絵柄や文字を表面に印刷する際の印刷特性に劣るという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであって、高いマット性と良好な印刷特性とを共に有し、且つ、外装体、包装体用途における各種特性に優れた樹脂被覆金属積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、マット層の外側に、さらに表面保護層を設けることにより、高いマット性と良好な印刷特性とを両立し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の第一の態様の樹脂被覆金属積層体は、少なくとも、マット層、基材層、バリア層、及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、前記マット層の外側に、厚さ0.1μm以下の表面保護層が積層されてなることを特徴とする。
前記表面保護層の、メチルエチルケトンに対する接触角は、10〜50°であることが好ましい。
前記マット層は、粒径2〜5μmのシリカ粒子、アクリルウレタン樹脂、及びアクリルビーズを含むことが好ましい。
前記表面保護層は、非シリコーン剥離剤を含むことが好ましい。
前記表面保護層が設けられた前記マット層の60°入射角における光沢値は、1.0〜3.0であることが好ましい。
前記バリア層は、厚さ40μm以下の金属箔であることが好ましい。
前記シーラント層は、厚さ40μm以下のポリプロピレン、ポリエチレン、又はプロピレンとエチレンとの共重合体からなる層であることが好ましい。
前記基材層は、厚さ3〜11μmのポリエチレンテレフタレート又はポリアミドからなる層であることが好ましい。
前記表面保護層及び前記マット層が設けられた前記基材層と、前記バリア層とは、ウレタン系接着剤を介して接着されてなることが好ましい。
前記樹脂被覆金属積層体は、電池外装用であることが好ましい。
本発明の第二の態様の電池外装体は、第一の態様の樹脂被覆金属積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、前記樹脂被覆金属積層体のシーラント層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする。
本発明の第三の態様の電池は、前記第二の態様の電池外装体を備えることを特徴とする。
本発明によれば、高いマット性と良好な印刷特性とを共に有し、且つ、外装体、包装体用途における各種特性に優れた樹脂被覆金属積層体を提供できる。
本発明に係る樹脂被覆金属積層体の、第1実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体を用いて作製した、2次電池の一例を示す斜視図である。 本発明に係る樹脂被覆金属積層体を用いて2次電池を製造する工程を示す斜視図である。
以下、好適な実施の形態に基づき、本発明を説明する。
[樹脂被覆金属積層体]
本発明の第一の態様の樹脂被覆金属積層体(以下、単に「積層体」ということがある。)は、少なくとも、マット層、基材層、バリア層、及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、マット層の外側に、厚さ0.1μm以下の表面保護層が積層されてなるものである。ここでマット層の外側とは、マット層の、基材層に面する側とは逆の側を指すものであって、表面保護層を含む各層の配置は順に、表面保護層、マット層、基材層、バリア層、シーラント層、となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂被覆金属積層体10(以下、「積層体10」ということがある。)の概略構成を示す断面図である。なお、特徴部分を明示するため、すべての図面において縮尺は実際の態様と必ずしも一致しておらず、積層体10は図面の縮尺に限定されるものではない。
本実施形態に係る積層体10は、表面保護層11、マット層12、基材層13、着色層14、第1接着剤層15、第1腐食防止層16、バリア層17、第2腐食防止層18、第2接着剤層19、及びシーラント層20をこの順に備える、10層構成である。
以下、各層について詳述する。
<表面保護層11>
表面保護層11は、後述するマット層12の上に設けられて、積層体10表面、すなわち表面保護層11へ絵柄や文字を印刷する際の印刷特性を向上させるものである。表面保護層11がマット層12により形成された表面凹凸を消失させてしまう場合、積層体10のマット性が過度に失われ得るため、マット性と印刷特性との両立がなされない虞がある。そのため、表面保護層11は、マット層12により形成された凹凸を表面保護層11で埋め戻して、或いは覆って積層体10表面を平坦とするものではなく、表面保護層11の表面特性により、印刷特性を向上させるものである。
上記のような表面特性を有する表面保護層11として本発明者らは検討を重ね、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と言うことがある。)に対する接触角が例えば10〜50°となるような表面保護層11を用いることにより、良好な印刷特性が得られることを見出した。MEKに対する接触角は、より好ましくは10〜40°であり、さらに好ましくは10〜30°であり、特に好ましくは10〜20°であり、最も好ましくは12〜17°である。MEKに対する接触角を上記下限値以上とすることにより、MEKや他の溶剤に対する濡れ性を適度に低くすることができ、表面保護層11に対して溶剤型インキを用いて印刷を行った際、表面保護層11上におけるインキの過度な濡れ広がりや、滲みの発生を抑制することが可能となる。一方、MEKに対する接触角を上記上限値以下とすることにより、印刷特性以外の他の各種特性を劣化させることがない。他の特性としては例えば、表面保護層11を表面に有する積層体10を、接着剤や粘着剤を用いて電子機器等に接着する場合の接着性等が挙げられる。
表面保護層11を形成する材料としては、良好な印刷特性が得られ、且つ、マット性を過度に喪失させないものであれば特に限定されるものではないが、例えば、剥離剤、界面活性剤、離型剤等として市販されている処理剤、表面保護層11形成用の表面保護剤を用いることができる。
表面保護剤として具体的には、長鎖アルキル基含有ビニルモノマーの重合体、フッ化アルキルビニルモノマーの重合体等の非シリコーン系の剥離剤(離形剤);フッ素系界面活性剤等の界面活性剤;等が挙げられる。なかでも、長鎖アルキル基含有ビニルモノマーの重合体であるピーロイル1050、ピーロイル1010、ピーロイル1070、ピーロイル1200、ピーロイル406(いずれも商品名、一方社油脂工業社製)が好ましく、ピーロイル1050が特に好ましい。
上述のように、表面保護層11は、マット層12によって得られるマット性を過度に損なわないものであることが好ましい。そのため、マット層12の表面に表面保護層11が設けられた際にも、表面保護層11表面からの光沢度は比較的低いことが好ましい。より具体的には、基材層13上にマット層12を形成した後、さらにマット層12表面に表面保護層11を設けた後、表面保護層11の側からの光沢度を測定した場合に、60°入射角における光沢値が1.0〜3.0であることが好ましく、1.5〜2.5がより好ましい。光沢値は公知の光沢度計を用いて常法により測定することができ、光沢度計としては例えば、マイクロ−グロス60°携帯型光沢計(BYKガードナー社製)を用いることができる。
表面保護層11は、マット層12の凹凸を完全に埋没させることなく、表面凹凸を維持するように形成されることが好ましく、上述のような表面保護剤をマット層12上に塗布することにより形成されることが好ましい。塗布方法は特に限定されず、例えば公知のバーコーター等を用いて行うことができる。
また、表面保護層11を形成するための表面保護剤の塗布量は特に限定されるものではなく、マット層12の表面凹凸の程度(例えば、マット層12が含有する微粒子の粒径や量、マット層12の膜厚、等)に応じて適宜決定されることが好ましい。一例として、表面保護剤としてピーロイル1050を使用する場合であれば、ピーロイル1050の0.003〜0.3質量%トルエン溶液を準備し、バーコーターを用いて当該溶液を1〜10g/mでマット層12上に塗布することが好ましい。
このようにして形成される表面保護層11の厚さは、0.1μm以下であり、0.01μm以下であることが好ましい。より具体的には、0.0001μm〜0.01μmとすることが好ましく、0.0005μm〜0.005μmであることがさらに好ましい。
<マット層12>
マット層12は、積層体10にマット性を付与するための層である。マット層12により艶消し状の外観が得られるのみならず、光沢度が高い場合に比して積層体10表面の摺り傷等が見え難いという効果も奏し得る。
良好なマット効果を、簡便に得るため、マット層12は微粒子を有することが好ましい。微粒子がマット層12中に含有されることにより、マット層12表面に微細な凹凸が形成され、この凹凸によって光が散乱する結果、光沢度が低下してマット効果が得られる。
マット層12は具体的には、主剤となる樹脂中に微粒子が分散された組成物からなる層が好ましく、樹脂と微粒子とを溶剤に分散したマット層形成剤を、基材層13上に薄く塗布して形成されることがより好ましい。
マット層12が含有する樹脂の具体例としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合樹脂、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)、ポリアリールエーテル樹脂(PAE)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでもマット層12の樹脂としては、アクリルウレタン樹脂が好ましい。
マット層12が含有する微粒子は、有機微粒子であっても、無機微粒子であってもよい。微粒子としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機微粒子;シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化チタン、ガラスビーズ、等の無機微粒子が挙げられる。これらの微粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
微粒子の形状、大きさは特に限定されず、定形、不定形のいずれでもよいが、略球状が好ましく、その大きさは平均粒子径において1〜10μmが好ましく、特に2〜5μmが好ましい。
なかでもマット層12の微粒子としてはアクリル粒子(アクリルビーズ)、及びシリカ粒子からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、これらの併用がより好ましい。
マット層12を形成するマット層形成剤は、全固形分中、上記樹脂の70〜98質量%と、微粒子の2〜30質量%とを含有することが好ましく;樹脂の80〜95質量%と、微粒子の5〜20質量%とを含有することがより好ましく;樹脂の85〜95質量%と、微粒子の5〜15質量%とを含有することがさらに好ましい。
マット層12は、微粒子によって形成され得る微細な凹凸を、マット層12表面に反映させるため、基材層13上に薄く形成されることが好ましく、上述のようなマット層形成剤を基材層13上に塗布することにより形成されることが好ましい。塗布方法は特に限定されず、例えば公知のバーコーター等を用いて行うことができる。
また、マット層12を形成するためのマット層形成剤の塗布量は特に限定されるものではなく、積層体10に要求される光沢度や、マット層12に用いられる微粒子の粒径、量、形状等に応じて適宜決定されることが好ましい。一例として、マット層形成剤としてアクリルウレタン樹脂とシリカ粒子とアクリルビーズとを使用する場合であれば、当該成分を固形分10〜50質量%で含有する溶液を準備し、バーコーターやグラビア印刷機を用いて当該溶液を2〜15g/mで基材層13上に塗布することが好ましい。
このようにして形成されるマット層12の膜厚は、例えば、0.1μm〜1mmとすることができ、0.5μm〜100μmが好ましい。
<基材層13>
基材層13は、十分な機械的強度を有するものであれば特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂;ナイロン(Ny)等のポリアミド樹脂;延伸ポリプロピレン(OPP)等のポリオレフィン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等からなる層(フィルム)が使用できる。なかでも、ポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂からなる層が好ましく、PET又はNyからなる層がより好ましい。
基材層13の厚さは、例えば、1〜50μmとすることができ、1〜30μmが好ましく、3〜15μmがさらに好ましい。
基材層13は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造を有する基材層13の例として、二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム(ONy)の上に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムが積層された2層フィルムを挙げることができる。なお、基材層13は、3層以上のフィルムが積層された多層構造であってもよい。
<着色層14>
着色層14は、本発明では任意の構成であって、積層体10の意匠性を高めるため、表面側(表面保護層11の側)から積層体10を目視した際の色味を任意に決定する層である。
着色層14を形成する着色剤の種類や、着色層14の形成方法は限定されるものではなく、市販の顔料や染料を用いて、バーコーター等の公知の塗布装置により、着色層14を形成することができる。
<第1接着剤層15>
第1接着剤層15は、本発明では任意の構成であって、後述する第2接着剤層19と同様の構成としてもよく、一般的なウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等の接着剤からなる層であってもよい。第1接着剤層15の厚さは、例えば、0.5〜10μmとすることができる。厚さをこの範囲とすることによって、基材層13とバリア層17とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。
<第1腐食防止層16・第2腐食防止層18>
第1腐食防止層16、第2腐食防止層18は、いずれも本発明では任意の構成であって、金属からなる層であることが好ましいバリア層17(詳細は後述)の、錆等による腐食を防ぐための層である。
第1、第2腐食防止層16、18はいずれも任意構成ではあるが、本発明の積層体10を、金属腐食を亢進し得る成分と接触し得る用途で用いる場合には、第1、第2腐食防止層16、18をバリア層17表面に設けることが好ましい。例えば、本発明の積層体10を、電池外装用として用いる場合であれば、内包される電池から電解液等の薬液が漏れ出るおそれがあり、漏出した薬液はバリア層17の金属を腐食させ得るため、バリア層17表面に腐食防止処理を施すことが好ましい。また、電池外装用途の場合、電解液と接触する可能性が高い側は、内包される電池の側、即ち、バリア層17のシーラント層20の側となるため、少なくとも第2腐食防止層18を設けることが好ましい。
第1、第2腐食防止層16、18は、ハロゲン化金属化合物を含有することが好ましく、後述するようなハロゲン化金属化合物を、直接バリア層17の表面にメッキ処理してもよい。このような第1、第2腐食防止層16、18を設けることにより、バリア層17に良好に防錆効果を付与することが可能となる。
また、第1、第2腐食防止層16、18は、ハロゲン化金属化合物に加えて、さらに、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましい。よって、第1、第2腐食防止層16、18としては、ハロゲン化金属化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましく;第1、第2腐食防止層16、18は、ハロゲン化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有する水溶液を、下層となる層の上に塗布した後、乾燥・硬化させることによって形成されることがことが好ましい。以下、第1、第2腐食防止層16、18を形成する材料を、「腐食防止処理剤」ということがある。
(ハロゲン化金属化合物)
ハロゲン化金属化合物は、耐電解液性等の耐薬品性を向上させる作用を有する。すなわち、バリア層17の表面を不動態化し、電解液に対する耐腐食性を高めることができる。第1、第2腐食防止層16、18が後述する水溶性樹脂を含有する場合には、ハロゲン化金属化合物は水溶性樹脂を架橋させる作用も有する。
ハロゲン化金属化合物は、後述の水溶性樹脂との混和性や水溶性媒体に分散して塗布する場合を鑑みて、水溶性を有することが好ましい。
ハロゲン化金属化合物としては、例えば、ハロゲン化クロム、ハロゲン化鉄、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ハフニウム、チタンハロゲン化水素酸、およびそれらの塩、等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられ、塩素又はフッ素が好ましい。また、特に好ましくはフッ素である。ハロゲン化金属化合物がフッ素を含有することにより、条件によっては腐食防止処理剤からフッ酸(HF)を発生させることが可能となる。
また、ハロゲン化金属化合物は、ハロゲン原子、金属以外の原子を有していてもよい。
なかでも、ハロゲン化金属化合物としては、鉄、クロム、マンガン又はジルコニウムの塩化物又はフッ化物が好ましい。
(水溶性樹脂)
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体、及び、ポリビニルエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体は、ポリビニルアルコール樹脂又は変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマーの重合体又はその共重合体をケン化することで製造することができる。ポリビニルアルコール樹脂は変性されていてもよい。
ビニルエステル系モノマーの重合体又はその共重合体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステルや、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等のビニルエステル系モノマーの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。共重合可能な他のモノマーは特に限定されない。また、重合や共重合は常法により行うことができる。
ポリビニルエーテル系樹脂としては、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等の、脂肪族ビニルエーテルの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。ビニルエーテル系モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、上述したビニルエステル系モノマーと共重合可能な他のモノマーと同様なものが挙げられる。
特に、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、その他、各種グリコールや多価アルコールのモノビニルエーテル等の、水酸基を有する脂肪族ビニルエーテルをモノマーに含むポリビニルエーテル系樹脂は、水溶性を有し、かつ水酸基に対する架橋反応が可能なので、本発明に好適に用いることができる。
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体とポリビニルエーテル系樹脂のうち、いずれか一方のみを用いてもよいし、両方を併用してもよい。
(キレート剤)
キレート剤は、金属イオンに配位結合し金属イオン錯体を形成し得る材料である。
キレート剤は、ハロゲン化金属化合物に由来の金属化合物(酸化クロム等)と、前記水溶性樹脂とを結合させて、第1、第2腐食防止層16、18の圧縮強度を高めるため、第1、第2腐食防止層16、18の厚みが、例えば0.2μmを越え、1.0μm以下である場合でも、第1、第2腐食防止層16、18が脆化して割れや剥離が生じることはない。このため、バリア層17と第1、第2接着剤層15、19との間の接着強度及び密着性を高めることができる。
また、キレート剤は、水溶性樹脂またはハロゲン化金属化合物と化学反応することにより、水溶性樹脂を耐水化する作用を有する。
キレート剤としては、例えば、アミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、オキシカルボン酸系、(ポリ)リン酸系キレート剤が使用できる。
なかでもキレート剤としては、ホスホン酸系キレート剤、(ポリ)リン酸系キレート剤等のリン酸系のキレート剤(リン酸化合物)が好ましく、ホスホン酸系キレート剤がより好ましい。
(架橋性化合物)
架橋性化合物は、前記水溶性樹脂と反応して架橋構造を形成し得る化合物をいう。このような架橋性化合物を用いることにより、第1、第2腐食防止層16、18内において前述の水溶性樹脂と架橋性化合物とが緻密な架橋構造を形成し、バリア層17表面の不動態性及び耐腐食性をより向上させることができる。
架橋性化合物としては、水溶性樹脂内の親水性基(例えば、カルボキシ基、カルボン酸基等)と反応して架橋構造を形成し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ基を有する化合物や、オキサゾリン基を有する化合物が挙げられる。
腐食防止処理剤において、キレート剤と架橋性化合物とは、いずれか一方のみを用いてもよく、両方を併用してもよい。
腐食防止処理剤は、水溶性樹脂と、ハロゲン化金属化合物と、キレート剤及び/又は架橋性化合物とを、水を含む溶媒に溶解して製造することができる。
第1、第2腐食防止層16、18の厚さは、0.05μm以上が好ましく、0.1μm超がより好ましい。また、1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。
<バリア層17>
バリア層17は、積層体10において、当該積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減するために重要な役割を果たすものである。また、機械的強度の高い金属を用いることにより、積層体10を用い、絞り成形によって電池収納用の凹部を形成する際に、ピンホールの発生を低減することができ、結果として積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減することが可能となる。
バリア層17としては、金属又は合金を薄く展延したものであれば特に限定されるものではなく、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、チタン、クロム等の金属箔;ステンレス鋼等の合金箔が挙げられる。ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系などのステンレス鋼からなるものであれば特に限定されない。オーステナイト系としては、SUS304,316,301等があり、フェライト系としてはSUS430等が挙げられ、マルテンサイト系としてはSUS410等が挙げられる。
なかでも、加工性、入手の容易さ、価格、強度(突き刺し強度、引張強度、等)、耐腐食性等の観点から、アルミニウム箔又はステンレス鋼箔が好ましい。
バリア層17の厚さは、100μm以下でが好ましく、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、10〜20μmが特に好ましい。上記下限値以上とすることによって、積層体10に十分な機械的強度を与え、二次電池等の電池に使用した際に、電池の耐久性を高めることができる。また、バリア層17の厚さを上記上限値以下とすることによって、積層体10を十分に薄いものとすることができ、且つ、十分な絞り加工性を与えることができる。
<第2接着剤層19>
第2接着剤層19は、本発明においては任意の層であって、シーラント層20と、第2腐食防止層18が表面に形成されたバリア層17とを接着するために設けられる層である。
第2接着剤層19を形成する接着剤としては、上記の層を良好に接着し得るものであればその材料は特に限定されるものではないが、例えば、接着性と貯蔵弾性率とを満たし得ることから、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)と、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)と、を含有する接着剤からなる層であることが好ましい。
以下、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)を「(A)成分」、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)を「(B)成分」ということがある。
(酸変性ポリオレフィン樹脂(A))
酸変性ポリオレフィン樹脂(A)((A)成分)とは、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン系樹脂であって、ポリオレフィン系樹脂中に、カルボキシ基や無水カルボン酸基等の酸官能基を有するものである。
(A)成分は、不飽和カルボン酸またはその誘導体によるポリオレフィン系樹脂の変性や、酸官能基含有モノマーとオレフィン類との共重合等により得られる。なかでも(A)成分としては、ポリオレフィン系樹脂を酸変性して得られたものが好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとオレフィン系モノマーとの共重合体等が挙げられる。
共重合する場合の前記オレフィン系モノマーとしては、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン等が挙げられる。
なかでも(A)成分としては、接着性、耐久性等の観点から、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。
(複数のエポキシ基を含有する化合物(B))
(B)成分は、エポキシ基を複数含有する化合物である。(B)成分は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。前記(A)成分との混和性、相溶性を良好とする観点からは(B)成分は高分子化合物(樹脂)であることが好ましい。一方、接着剤が溶剤型のドライラミネート用接着剤である場合には、有機溶剤への溶解性を良好とする観点から、(B)成分が低分子化合物であることも好ましい。
(B)成分の構造は、エポキシ基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成されるフェノキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、1分子あたりのエポキシ含量が高く、(A)成分と共に特に緻密な架橋構造を形成できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
上記のような(B)成分を用いることにより、上記(A)成分の酸官能基と、(B)成分のエポキシ基との双方が、被着体(特に、第1腐食防止層13が有するカルボキシ基等の官能基)に対する接着性官能基として機能することにより、シーラント層20と、第2腐食防止層18を表面に有するバリア層17とに対して、優れた接着性を奏することが可能となると考えられる。
また、上記(A)成分の酸官能基の一部と、(B)成分のエポキシ基の一部とが反応し、(A)成分と(B)成分との架橋構造が第2接着剤層19内で形成される結果、この架橋構造により第2接着剤層19の強度が補強され、優れた接着性と共に良好な耐久性が得られるものと考えられる。
第2接着剤層19において、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の1〜20質量部が含有されることが好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜10質量部がより好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜7質量部が特に好ましい。
(任意成分)
本発明で用いられる接着剤は、さらに、有機溶剤を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
有機溶剤を含有して液状の接着剤とすることにより、溶剤型ドライラミネート用接着剤とすることができる。このような液状接着剤を、下層となる層(例えば、バリア層17の第2腐食防止層18を設けた面)の上に塗布及び乾燥することにより、第2接着剤層19を形成することができる。押出し成形に代えて塗布を選択することにより、接着剤層をより薄層で形成可能となり、接着剤層の薄層化及び接着剤層を用いた積層体全体の薄膜化が可能である。
一方、有機溶剤を含有しない場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練し、その後押出し成形等することにより、熱ラミネート等に好適な接着剤層を形成することができる。
有機溶剤を含有する場合、用いる有機溶剤としては上記(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて用いられる他の任意成分(詳細は後述)を好適に溶解して均一な溶液とすることができるものであれば特に限定されるものではなく、溶液型接着剤の溶剤として公知のものの中から任意の溶剤を用いることができる。
有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて混合溶剤として用いてもよい。複数種の有機溶剤を混合して用いる場合、各有機溶剤の割合は特に限定されるものではないが、たとえばトルエンとメチルエチルケトンとを組み合わせて用いる場合、これらの混合割合は、トルエン:メチルエチルケトン=60〜95:5〜40(質量比)が好ましく、トルエン:メチルエチルケトン=70〜90:10〜30(質量比)がより好ましい。
本発明で用いられる接着剤は、上記(A)成分、(B)成分及び有機溶剤に加えて、さらに他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、混和性のある添加剤や付加的な樹脂が挙げられ、より具体的には、触媒、架橋剤、可塑剤、安定剤、着色剤等を用いることができる。
本発明で用いられる接着剤の固形分中、(A)成分は50質量部超、99.5質量部以下で含有され、(B)成分は0.5質量部以上、50質量部未満で含有されることが好ましい。すなわち、接着剤の固形分中、質量比において半量超が(A)成分であって、本発明で用いられる接着剤は(A)成分を主成分とする。より好ましくは、(A)成分の70〜99.5質量部に対して(B)成分0.5〜30質量部であり;さらに好ましくは、(A)成分80〜98質量部に対して(B)成分2〜20質量部であり;(A)成分90〜95質量部に対して(B)成分5〜10質量部が特に好ましい。
また、本発明で用いられる接着剤が任意成分として(A)成分及び(B)成分以外の固形成分を含有する場合であっても、(A)成分は必ず主成分となる。そのため、任意成分を含有する場合にも、接着剤の全固形分中(A)成分は50質量部超となる。例えば、全固形分中、(A)成分の70〜99.5質量部と、(B)成分の0.5〜29.5質量部と、その他の成分の0.5〜29.5質量部とを含有する接着剤が挙げられる。
本発明で用いられる接着剤が有機溶剤を含有する場合、有機溶剤の使用量は、(A)成分、(B)成分、任意成分等の各成分を良好に溶解し得る量であれば特に限定されるものではないが、一般的には固形分濃度が3〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。
第2接着剤層19の厚さは、例えば、0.1〜500μmとすることができ、0.5〜100μmが好ましい。厚さをこの範囲とすることによって、シーラント層20と、第2腐食防止層18が設けられたバリア層17とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。
<シーラント層20>
シーラント層20は、本発明の樹脂被覆金属積層体10を重ねあわせ、ヒートシールにより互いに接着させることを可能とする層である。
シーラント層20としては、上記のようなシーラント層としての機能を果たし得る層であれば特に限定されるものではないが、入手の容易さ、ヒートシール性等の観点から、ポリオレフィンからなる層が好ましい。ポリオレフィンからなる層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。
なかでも、第2接着剤層19との接着性が向上することから、ホモポリプロピレン(プロピレン単独重合体;以下、「ホモPP」ということがある。)、プロピレン−エチレンのブロック共重合体(以下、「ブロックPP」と言うことがある。)、プロピレン−エチレンのランダム共重合体(以下、「ランダムPP」と言うことがある)等のポリプロピレン系樹脂が好ましい。なかでも、ホモPP又はブロックPPがより好ましく、機械強度に優れることから、ブロックPPが特に好ましい。
シーラント層20は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。
シーラント層20に用いるポリオレフィンからなる層の融点は、積層体10に必要な耐熱性を備えるものであれば特に限定されない。
シーラント層20の厚さは、例えば、1〜50μmとすることができ、5〜30μmが好ましい。
樹脂被覆金属積層体10の厚さは、10〜200μmであることが好ましく、20〜100μmがより好ましく、30〜85μmがさらに好ましい。
本発明の樹脂被覆金属積層体10は、電池外装用として特に好適である。電池としては、二次電池であるリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどの、電解液に有機電解質を使用したものが挙げられる。有機電解質としては、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチレンカーボネートなどの炭酸エステル類を媒質とするものが一般的であるが、特にこれに限定されない。
(樹脂被覆金属積層体10の製造方法)
本発明の樹脂被覆金属積層体10を製造する方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、基材層13の片面にマット層形成剤を塗布し、オーブン等を用いて乾燥することによりマット層12を形成する。マット層形成剤の塗布は、バーコーター等の公知の塗布装置を用いて行うことができる。乾燥時の温度は特に限定されず、基材層13の材料の耐熱性に応じて適宜結成されるが、通常、70〜80℃程度で行われることが好ましい。形成されたマット層12は、次の工程に移る前に、予めエージングされることが好ましい。エージングは38〜60℃程度で、3〜30時間行うことができる。
次に、基材層13の、マット層12が形成された面とは反対側の面に、塗布装置により着色剤を塗布して着色層14を形成し、必要に応じてオーブン等により乾燥する。
その後、形成されたマット層12の上に、表面保護剤を塗布して表面保護層11を形成する。表面保護層11は、マット層12と同様にして形成が可能である。エージングは行ってもよく、行わなくてもよい。
その後、上記の手順により得られた4層積層体(表面保護層11、マット層12、基材層13、及び着色層14)を規定の幅に切断する。
一方、バリア層17となる金属箔等を準備し、その両面に、第1腐食防止層16及び第2腐食防止層18を形成する。
具体的には、上述のような腐食防止処理剤をバリア層17の表面に塗布した後、加熱乾燥する。このとき、バリア層17の片面のみに腐食防止処理剤を塗布することにより、第2腐食防止層18のみを形成してもよく、バリア層17の両面に腐食防止処理剤を塗布することにより、第1腐食防止層15を同時に形成してもよい。なお、バリア層17の両面に腐食防止層を設ける場合、腐食防止処理剤中にバリア層17を浸漬させてバリア層17の両面に腐食防止処理剤を付着させた後、加熱乾燥する方法を採用し、第1、第2腐食防止層16、18を同時に形成することも好ましい。
次いで、バリア層17表面の第2腐食防止層18の上に、第2接着剤層19を形成する。具体的には、バリア層17の第2腐食防止層18が設けられた面の上に、上述のような接着剤からなる層を形成し、必要に応じて加熱し、乾燥する。
接着剤が有機溶剤を含まない熱ラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練することにより両成分を反応させた後、第2腐食防止層18上に塗布して乾燥させることにより、第2接着剤層19が形成される。
溶融混練は、一軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー等の公知の装置を用いることができる。溶融混練時のエポキシ基の分解を抑制するため、水分等のエポキシ基と反応し得る揮発成分は、予め装置外へ除去しておき、且つ、反応中に揮発成分が発生する場合には脱気等により随時装置外へ排出することが望ましい。前記酸変性ポリオレフィン樹脂が、酸官能基として酸無水物基を有する場合、エポキシ基との反応性が高く、より穏和な条件下で反応が可能となるため好ましい。溶融混練時の加熱温度は、両成分が十分に溶融し、且つ熱分解しないという点で、240〜300℃の範囲内から選択することが好ましい。なお、混練温度は、溶融混練装置から押し出された直後における、溶融状態の接着剤に、熱電対を接触させる等の方法によって測定することが可能である。
また、接着剤が有機溶剤を含むドライラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを有機溶剤中に溶解させた後、この溶液を第2腐食防止層18上に塗布して乾燥させることにより、第2接着剤層19が形成される。また、第2接着剤層19の形成は、後述するシーラント層20とのラミネート工程と共に、公知のドライラミネータ等を用いて一連の工程として行ってもよい。
その後、シーラント層20と、形成された第2接着剤層19とが接するように配して、当該積層体をラミネートする。ラミネートは、ドライラミネートであっても熱ラミネートであってもよいが、70〜150℃のドライラミネートが好ましい。ドライラミネート時の圧力は、0.1〜0.5MPaとすることが好ましい。
具体的には、シーラント層20を構成するフィルムを予め準備し、当該フィルムを第2接着剤層19上に配した上で、ラミネートを行う。ラミネートの温度は、第1接着剤層を介してシーラント層20と、第2腐食防止層18及びバリア層17とが良好に接着される温度であれば特に限定されるものではなく、第2接着剤層19を構成する接着剤の材料や融点を考慮して決定することができる。ドライラミネートの場合の温度は、一般的には70〜150℃であって、80〜120℃が好ましい。
本態様の樹脂被覆金属積層体10は、シーラント層20と第2腐食防止層18及びバリア層17とが第2接着剤層19を介して接着される構成であるため、接着時に上述のようなドライラミネートを採用することも可能となる。必要に応じてドライラミネートを採用することにより、ラミネート時の温度を大幅に下げることが可能となる。
一般的に、熱伝導率が低く膨張し難い金属箔に高熱を付加した場合、金属箔の幅方向に歪み(カール)が発生しやすくなる。このような金属箔を用いて熱ラミネートを行う場合、面内で十分に熱が伝播せず、幅方向で熱圧着ローラーに接触していない部分が生じたり、ロールに接触していないことや、歪み自体によって熱圧着時に折れやシワが生じたりすることがある。また、金属箔に歪みが発生しない程度の高温まで加熱を行う場合、加工速度の低下や必要な熱量の増大によって生産効率が低下し得る。加えて、ラミネート時の温度を下げることにより、シーラント層20の熱による白化等を防ぐことも可能となり、シーラント層20の劣化を防ぎ、シーラント層20の選択の幅を広げることが可能となる。
そして、本態様の樹脂被覆金属積層体10の製造においてドライラミネートを採用する場合、折れ、シワ、樹脂の白化等の発生を抑制し、好適な樹脂被覆金属積層体10を高い生産効率で製造することができる。
なお、第2接着剤層19を形成する工程と、シーラント層20を配して(ドライ)ラミネートをする工程とは、一連の工程として公知の(ドライ)ラミネート装置を用いて行ってもよい。
このようにして得られた5層積層体(第1腐食防止層16、バリア層17、第2腐食防止層18、第2接着剤層19、及びシーラント層20)を規定の幅に切断する。
最後に、得られた5層積層体の第1腐食防止層16の上に接着剤を塗布して第1接着剤層15を形成し、第1接着剤層15と4層積層体の着色層14とが対向するように配してドライラミネート等を行う。その後、必要に応じてエージング処理を行うことにより、全10層からなる樹脂被覆金属積層体10を製造することができる。
以上、図1に示す樹脂被覆金属積層体10に基づき、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図1に示した樹脂被覆金属積層体10では、バリア層17の両面に第1腐食防止層16及び第2腐食防止層18が形成されているが、これらは必須構成ではなく、いずれか一方のみを形成してもよく、共に形成しなくてもよい。いずれか一方のみを形成する場合は、内層側となる第2腐食防止層18のみを設けることが好ましい。
また、図1に示した樹脂金属積層体10では、基材層13とバリア層17との間に第1接着剤層15を形成し、バリア層17とシーラント層20との間に第2接着剤層19を形成している。しかしながら、これらは必須構成ではなく、いずれか一方のみを形成してもよく、共に形成しなくてもよい。
さらに、図1に示した樹脂金属積層体10では、着色層14を設けているが、積層体10を着色する必要がない場合には着色層14を設ける必要はない。
例えば、第1、2腐食防止層16、18を設けず、8層構成としてもよい。また、着色層14、第1、第2接着剤層15、19及び第1、2腐食防止層16、18を設けず、5表面保護層11、マット層12、基材層13、バリア層17及びシーラント層20からなる5層構成としてもよい。
[電池外装体]
本発明の第二の態様の電池外装体は、前記第一の態様の樹脂被覆金属積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、前記樹脂被覆金属積層体のシーラント層の側が当該内部空間の側となる電池外装体である。具体的には、シーラント層が内部空間に面するように第一の態様の樹脂被覆金属積層体を所望の形状に成形し、必要に応じて端部を密封等することにより得られるものである。
電池外装体の形状、大きさ等は特に限定されず、用いられる電池の種類に応じて適宜決定することができる。
電池外装体は、一の部材からなるものであってもよく、図2を用いて後述するように二以上の部材(例えば、容器本体及び蓋部)を組み合わせて形成されるものであってもよい。
[電池]
本発明の第三の態様の電池は、前記第二の態様の電池外装体を備えたものである。
電池としては二次電池であるリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどの、電解液に有機電解質を使用したものが挙げられる。本発明の樹脂被覆金属積層体は、良好な耐薬液性(耐電解液性)を有し得るため、LiPF等を含む電解液を用いた場合にも好適に動作し得る電池を得ることが可能となる。
一例として、二次電池50の斜視図を図2に示す。二次電池50は、電池外装用容器30に、リチウムイオン電池37を内包したものである。
電池外装用容器30は、本発明の第一の態様の樹脂被覆金属積層体10からなる容器本体40と、樹脂被覆金属積層体10からなる蓋部43とを重ね、周縁部39をヒートシールすることにより形成されている。符号38は、リチウムイオン電池37の正極および負極に接続された電極リードである。
図2に示す電池は、以下のようにして製造することができる。
まず、図3(a)に示すように、樹脂被覆金属積層体10を、凹部41を有するトレー状となるように、絞り成形などにより成形し、容器本体40を得る。凹部41の深さは、例えば、2mm以上とすることができる。
容器本体40の凹部41に、リチウムイオン電池(図2中のリチウムイオン電池37)を収納する。
次いで、図3(b)に示すように、樹脂被覆金属積層体10からなる蓋部43を容器本体40の上に重ね、容器本体40のフランジ部42と蓋部43の周縁部44をヒートシールすることによって、図2に示す二次電池50が得られる。すなわち、図3に示す電池では、容器本体40の上面が蓋部43に覆われることにより、凹部41と蓋部43とによって電池を収容する内部空間が形成される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1〜9、比較例1〜3]
<実施例1〜9>
まず、厚さ6μmの片面コロナ処理PETフィルムを用意した。このPETフィルムのコロナ処理面に、バーコーターを用いて表1に示すマット層形成剤を6.0g/mで塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱し、マット層を形成した。その後、40℃条件下で8時間静置し、エージングを行った。マット層の厚さは面内の平均が5μmであった。
次いで、上記PETフィルムのマット層が形成された面とは逆側の面に、バーコーターを用いて、固形分25質量%の黒インクを、5.0〜5.5g/mで塗布した後、80℃のオーブンで加熱して着色層を形成した。
その後、マット層の上に、バーコーターを用いて、表1に示す表面保護剤を、3g/mで塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱乾燥し、表面保護層を形成した。表面保護層の厚さは0.001μmであった。
また、バリア層として厚さ40μmのアルミニウム箔を用意し、アルミニウム箔の両面に腐食防止処理剤(塗布量12g/m)を塗布し、200℃のオーブンにて加熱乾燥し、厚さ0.2μmの第1腐食防止層及び第2腐食防止層を両面にそれぞれ形成した。腐食防止処理剤は、フッ化クロムとリン酸、ポリビニルアルコールを混合したものを用いた。
次いで、形成された第2腐食防止層上に、第2の接着剤を塗布し、厚さ3μmの第2接着剤層を形成した。第2の接着剤は、マレイン酸変性ポリプロピレンに対し、エポキシ樹脂を5重量部混練したものを用いた。
この金属箔を含む積層体における第2接着剤層と、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂(ブロックPP)フィルムからなるシーラント層とをドライラミネートにより積層した。
その後、第1腐食防止層上に、グラビアコーターを用いて、4.0g/mで第1の接着剤を塗布した後、80℃のオーブンで30秒加熱し、第1接着剤層を形成した。第1の接着剤は、ウレタン系接着剤を用いた。
この第1接着剤層と、上記で得られた積層体における着色層とを対向させ、80℃のドライラミネートにより積層した。
その後、60℃で2日間に次いで80℃で3日間、その後40℃で1日間のエージング処理を経て、樹脂被覆金属積層体を得た。
<比較例1〜3>
表面保護層を設けなかった以外は、上記実施例1〜9と同様にして、樹脂被覆金属積層体を得た。
Figure 2017154321
表1中、各略号はそれぞれ以下の意味を有する。[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
P−1:長鎖アルキルペンダント型剥離剤(ピーロイル1050、商品名、一方社油脂工業社製)
P−2:フッ素系界面活性剤
P−3:アルキド樹脂型剥離剤
P−4:シリコーン型離型剤
M−1:アクリルウレタン樹脂の90質量部と、表1中に示す粒径のシリカ粒子の10質量部と、アクリルビーズ(粒径5μm)の1質量部とを、固形分30質量%となるようにメチルエチルケトンに分散させたマット層形成剤。
M−2:アクリルウレタン樹脂の90質量部と、表1中に示す粒径のシリカ粒子の10質量部とを、固形分30質量%となるようにメチルエチルケトンに分散させたマット層形成剤。
M−3:アクリルウレタン樹脂の90質量部と、アクリルビーズ(粒径5μm)の1質量部とを、固形分30質量%となるようにメチルエチルケトンに分散させたマット層形成剤。
(MEKに対する接触角の測定)
上記各例で製造された樹脂被覆金属積層体の、表面保護層上(又は、比較例1〜3においてはマット層上)にMEKを3μm滴下し、10秒間静置した後、DropMaster DM−700(商品名、協和界面科学社製)を用いて接触角を測定した。測定結果を、「MEK接触角」として表1に併記する。なお、接触角が5°を下回る例においては、MEKが濡れ広がってしまい、接触角の測定が困難であったため、結果を「<5°」とした。
(粘着剤剥離力測定)
両面テープ(100mm×50mm)を準備し、両面テープの片面をアクリル板に対抗させ、荷重2kgのローラーを用いて圧着した。その後、両面テープの他面(アクリル板に接着されていない面)に、上記各例で製造された樹脂被覆金属積層体を切り出したサンプル(110mm×55mm)の、マット層もしくは表面後保護剤側の面を対向させ、荷重2kgのローラーを用いて圧着した。次いで、感圧接着テープ片(80mm×5mm)を用意し、前記樹脂被覆金属積層体サンプル上に貼り合わせ、荷重2kgのローラーを用いて圧着した。さらに、アルミニウム箔(210mm×10mm)の裏面をアルコールで洗浄した後、感圧接着テープ片上に貼り合わせ、荷重2kgのローラーを用いて圧着した。得られた試験片を、23±1℃、湿度50±5%条件下に1時間静置した後、「オートグラフAGS−X」(商品名、島津製作所社製)を用い、500Nのロードセルで180°剥離試験(300mm/分)を行った。結果を「剥離力」として表1に示す。
A:5N/5mm以上
B:5N/5mm未満
(耐摩耗性試験)
JIS K−5701に準拠して耐摩耗性試験を行った。
具体的には、学振型摩擦堅牢度試験機「AB−301」(商品名、テスター産業社製)に1500番のサンドペーパーを取り付け、荷重500gの1サイクル条件下で、上記各例で製造された樹脂被覆金属積層体の、表面保護層面における、耐摩耗性試験を行った。以下の基準で評価を行った結果を、「耐摩耗性」として表1に示す。
A:キズが認められない。
B:若干キズがあるが許容範囲内である。
C:著しくキズ付いている。
(光沢度測定)
上記各例で製造された樹脂被覆金属積層体の、表面保護層面の60°入射角における光沢度(GU値)を、マイクロ−グロス60°携帯型光沢計(BYKガードナー社製)を用いて測定し、以下の基準で評価を行った。結果を「GU値」として表1に示す。
A:2±1以内
B:2±2以内
C:4以上
表1に示す結果から、表面保護層を設けた本発明の樹脂被覆金属積層体を用いた実施例1〜9は、表面保護層を設けていない比較例1〜3と同等又はそれ以上の剥離力、耐摩耗性及び光沢を維持できている一方で、MEKに対する接触角は比較例1〜3に比して大幅に大きいことが確認できた。また、MEKに対する接触角が大きい実施例1〜9の樹脂被覆金属積層体では、比較例1〜3に比して、良好な印刷特性を有することが確認できた。
10 樹脂被覆金属積層体、11 表面保護層、12 マット層、13 基材層、14 着色層、15 第1接着剤層、16 第1腐食防止層、17 バリア層、18 第2腐食防止層、19 第2接着剤層、20 シーラント層、30 電池外装用容器、37 リチウムイオン電池、38 電極リード、39 周縁部、40 容器本体、41 凹部、42 フランジ部、43 蓋部、44 周縁部、50 二次電池

Claims (12)

  1. 少なくとも、マット層、基材層、バリア層、及びシーラント層をこの順に備えてなる樹脂被覆金属積層体であって、
    前記マット層の外側に、厚さ0.1μm以下の表面保護層が積層されてなることを特徴とする樹脂被覆金属積層体。
  2. 前記表面保護層の、メチルエチルケトンに対する接触角が10〜50°である、請求項1に記載の樹脂被覆金属積層体。
  3. 前記マット層が、粒径2〜5μmのシリカ粒子、アクリルウレタン樹脂、及びアクリルビーズを含む、請求項1又は2に記載の樹脂被覆金属積層体。
  4. 前記表面保護層が、非シリコーン剥離剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  5. 前記表面保護層が設けられた前記マット層の60°入射角における光沢値が、1.0〜3.0である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  6. 前記バリア層が、厚さ40μm以下の金属箔である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  7. 前記シーラント層が、厚さ40μm以下のポリプロピレン、ポリエチレン、又はプロピレンとエチレンとの共重合体からなる層である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  8. 前記基材層が、厚さ3〜11μmのポリエチレンテレフタレート又はポリアミドからなる層である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  9. 前記表面保護層及び前記マット層が設けられた前記基材層と、前記バリア層とが、ウレタン系接着剤を介して接着されてなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  10. 電池外装用である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂被覆金属積層体。
  11. 請求項10に記載の樹脂被覆金属積層体を備える電池外装体であって、
    電池を収納する内部空間を有し、前記樹脂被覆金属積層体のシーラント層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする電池外装体。
  12. 請求項11に記載の電池外装体を備えることを特徴とする電池。
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