JP2017154175A - 鋳造装置、及び鋳造方法 - Google Patents

鋳造装置、及び鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ビスケットを有するスクラップ部の凝固時間に影響を受けることなく製品部を取出すことができるようにして、鋳造サイクルタイムの短縮を実現させる。【解決手段】固定型16に固定されている固定入子18と可動型17に固定されている可動入子19とが型締めされて形成されたキャビティCに、射出スリーブ12から溶湯Mを湯口方案部20を経て加圧注湯し、キャビティCの溶湯Mが凝固して製品部Wが形成された後、型開きする際に、湯口方案部20によって形成されたスクラップ部Sを、製品部Wから剪断分離させる。一方、スクラップ部Sは両入子18,19に離型剤を塗布する際に排出させる。【選択図】図8

Description

本発明は、鋳造の際に製品部と共に形成されるスクラップ部を型開きの際に自動的に除去するようにした鋳造装置、及び鋳造方法に関する。
従来、ダイカストマシンなどを用いた鋳造では、複数の金型を型締めして内部に所定形状のキャビティを形成し、このキャビティに金属溶湯を射出して製品(粗材)を形成する。そして、キャビティ内で溶湯が所定に凝固した後、型開きし、製品を金型から取出す。
キャビティに射出する金属溶湯は、金型側に形成した湯口部、方案部等、製品以外の部分となる部位を経てキャビティに流入され、湯口部、方案部に残存する溶湯は、製品部と共に凝固する。この製品以外の部分(以下、「スクラップ部」と称する)は、最終製品としては不要であるため、製品を金型から取出した後、機械加工等にてバリ等と共に除去される。
スクラップ部の中でも、特に湯口部で形成されるビスケットは最後まで溶湯が流れ続け、しかも、製品への破断チル層(ダイカストマシンであれば給湯スリーブ内の凝固層の破砕片)の混入を防ぐためにある程度の肉厚を確保しておく必要がある。そのため、製品部に比し凝固時間が長くかかり、型開きするに際しては、製品部が既に凝固していても、ビスケットがある程度凝固するまでは型締めさせた状態で待機させておく必要がある。その結果、射出成型開始から製品取出しまでの鋳造サイクルタイムが長くなり、生産効率が悪くなる不都合がある。
鋳造サイクルタイムを短縮する技術として、例えば特許文献1(特開2008−30055号公報)には、鋳造開始時の型締め作業に並行して、射出スリーブの溶湯流出口に係合部を係合させて射出スリーブ内に金属溶湯収容部を形成し、この金属溶湯収容部への注湯を開始することで、鋳造サイクルタイムの短縮を実現する技術が開示されている。
又、ビスケットの凝固遅れによる最終製品に及ぼす影響を回避する技術として、例えば、特許文献2(特開2008−279498号公報)には、型締めして形成されたキャビティに金属溶湯を注湯して製品を形成し、この製品の製品部分が所定に凝固した後、型開きするに際し、方案部を固定型側に保持させ、製品部分を可動型側に保持させることで、製品部分から方案部を分離させる技術が開示されている。
特開2008−30055号公報 特開2008−279498号公報
上述した特許文献1に開示されている技術では、型締め作業に並行して注湯作業を開始させることで、鋳造サイクルタイムの短縮を実現するようにしているが、ビスケットがある程度凝固するまでは型開きすることができないため、鋳造サイクルタイムの短縮に大きく貢献するには限界がある。
一方、特許文献2に開示されている技術では、型開きの際に方案部と製品部とを分離させるようにしているため、ビスケットの凝固遅れによる製品部に及ぼす影響を排除することができる。
しかし、この文献に開示されている技術では、型開きの際に、引っ張り荷重で製品部と方案部とを破断させるようにしているため、破断面が平坦に形成され難く、製品部を取り出した後の後処理が煩雑化する不都合がある。
この対策として、同文献には、固定型に対し可動型を瞬間的に数mm程度降下してから離れるようにすることで、製品部を方案部から無理なく破断分離させる技術を提案している。しかし、型開きの際に可動型を降下させるための特別な構造が必要となり、装置の大型化、複雑化を招き、更に、既存の鋳造装置に適用することができず、汎用性に欠ける不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、装置の大型化、複雑化を抑制しつつ、ビスケットを有するスクラップ部の凝固時間に影響を受けることなく製品を取出すことができ、鋳造サイクルタイムの短縮を実現し、しかも後処理を簡素化することのできる鋳造装置、及び鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明による鋳造装置は、 固定金型と、前記固定金型との型締めによってキャビティを形成し、前記固定金型から離間する型開きの際には前記キャビティに注湯されて形成された製品部を嵌着させて移動する可動金型と、前記固定金型に接続された射出スリーブと、前記固定金型に形成されて前記キャビティと前記射出スリーブとを連通させる湯口方案部と、前記湯口方案部を開閉させると共に端面が前記キャビティの端縁と同一面に臨まされている湯口部入子と、前記可動金型を前記固定金型から離間させる型開きの際には前記湯口部入子の閉状態を維持させた後、前記型開きされた前記両金型に離型剤を塗布するまでに開動作させて前記湯口方案部によって形成されたスクラップ部を排出可能にする湯口部入子開閉機構とを備える。
本発明による鋳造方法は、金型を型締めして形成されたキャビティに湯口方案部を経て溶湯を加圧注湯する第1工程と、前記キャビティに加圧注湯された溶湯が凝固して製品部が形成された後、前記金型を型開きする際に前記製品部を前記湯口方案部によって形成されるスクラップ部から剪断分離して該製品部を取出す第2工程と、型開きされた前記金型に離型剤を塗布するまでに前記湯口方案部に保持されている前記スクラップ部を排出する第3工程とを実行する。
本発明によれば、型開きの際に製品部から、湯口方案部によって形成されたスクラップ部を剪断分離させて製品部を取出し、その後、離型剤を塗布するまでの間にスクラップ部を排出するようにしたので、既存の鋳造装置を使用して稼動させることができ、装置の大型化、複雑化を抑制しつつ高い汎用性を得ることができる。更に、剪断により製品部とスクラップ部とを分離させているため、比較的平坦な剪断面となり、その分、製品部を取り出した後の後処理が容易となる。又、スクラップ部の凝固時間に影響を受けることなく製品を取出すことができるため、鋳造サイクルタイムの短縮を実現することができる。
ダイカストマシンの概略構成図 ダイカストマシンによる鋳造方法を示す工程図 型開き状態にあるダイカストマシンの要部拡大断面図 スプレー進入、及び湯口部入子開の状態を示す図3相当の要部拡大断面図 離型剤塗布、及びスクラップ部排出を示す図3相当の要部拡大断面図 型締め後の溶湯供給状態を示す図3相当の要部拡大断面図 キャビティに溶湯を射出する状態を示す図3相当の要部拡大断面図 型開き開始時の状態を示す図3相当の要部拡大断面図 型開き状態を示す図3相当の要部拡大断面図 製品取出し状態を示す図3相当の要部拡大断面図 図4のXI矢視図 型開き時における方案部の剪断状態を示し、(a)は図7の要部拡大図、(b)は図8の要部拡大図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1の符号1は鋳造装置の代表であるダイカストマシンであり、このダイカストマシン1のベースフレーム2上に固定側金型保持盤3とリンクハウジング4とが所定間隔を開けて対峙した状態で立設されており、この固定側金型保持盤3とリンクハウジング4との四隅が4本のダイバー5を介して互いに連結されている。
又、各ダイバー5に可動側金型保持盤6の四隅が挿通され、この可動側金型保持盤6が各ダイバー5に支持された状態で、固定側金型保持盤3に対して近接離間自在にされている。更に、この可動側金型保持盤6の下端とベースフレーム2との間に、可動側金型保持盤6を摺動自在に支持する滑り板7が介装されている。一方、リンクハウジング4に型締めシリンダ8が固設されている。
又、可動側金型保持盤6とリンクハウジング4との間にトグル機構9が介装されている。このトグル機構9は可動側金型保持盤6を固定側金型保持盤3に対して近接離間させるもので、このトグル機構9が、型締めシリンダ8から延出するプランジャ8aに固設されているクロスヘッド10にトグルリンク9aを介して連設されている。更に、可動側金型保持盤6の背面に左右一対のガイドバー11が突設され、このガイドバー11の後部がリンクハウジング4に摺動自在に挿通支持されている。又、この両ガイドバー11にはクロスヘッド10の両側が摺動自在に挿通支持されている。
又、両金型保持盤3,6の対向面に固定型16と、この固定型16に型締めされる可動型17とがそれぞれ固設されており、この固定型16と可動型17とに固定入子18と可動入子19とがそれぞれ固定されている。尚、この固定型16と固定入子18とで本発明の固定金型が構成され、又、可動型17と可動入子19とで本発明の可動金型が構成されている。
更に、図3に示すように、この固定入子18と可動入子19の対向面に、型締めにより密閉されて、例えばバスタブ形のキャビティCを形成するキャビティ形成面18a,19aがそれぞれ形成されている。
又、固定側金型保持盤3の一側(図においては下部)に射出スリーブ12が挿通支持され、その先端が固定型16の背面に嵌合されている。一方、この射出スリーブ12の後端に射出シリンダ13が連結されている。図3に示すように、この射出シリンダ13から射出スリーブ12内にロッド13aが延出され、このロッド13aの先端に、射出スリーブ12内を摺動する射出プランジャ13bが固設されている。又、射出スリーブ12の中途に給湯口12aが開口されている。
この射出スリーブ12の先端部が、固定型16に形成されている湯口方案部20に連通されている。図6、図11、図12に示すように、湯口方案部20は、射出スリーブ12に連通する比較的容積の大きな湯口部20aと、この湯口部20aに連通する方案部20bとを有している。更に、この方案部20bが、湯口部20aに連通する湯道部20cと、この湯道部20cに連通すると共に固定入子18に形成されたキャビティ形成面18aに開口するゲート部20dとで構成されている。
この湯口方案部20は可動型17方向に開口されており、この開口部に湯口部入子21が対設されている。この湯口部入子21は固定型16に設けた湯口部入子開閉機構23に支持されており、更に、湯口部20aの軸中心に対向する面にコア21aが突設されている。又、図11に示すように、この湯口部入子開閉機構23は、湯口部20aを挟む両側に配設されている。
各湯口部入子開閉機構23は、固定型16に設けた油圧シリンダ23aと、この油圧シリンダ23aから延在するロッド23bとを有し、このロッド23bの先端が湯口部入子21に固定されている。湯口部入子21は油圧シリンダ23aによるロッド23bの進退動作にて、湯口方案部20を開閉させる。尚、図3〜図10においては説明を容易にするために、湯口部入子開閉機構23を固定型16の下部に配設した状態で示す。
又、図11に示すように、ゲート部20dは湯道部20c側からキャビティ形成面18aの縁部に沿って拡開されており、湯口部入子21が湯口方案部20を閉塞した状態では、可動入子19と湯口部入子21とに挟まれた狭小空隙でキャビティ形成面18a側に開口されている。
図6、図7に示すように、固定型16と可動型17とを型締めすると共に、湯口部入子21にて湯口方案部20を閉塞した状態で、給湯口12aからラドル(レードル)14にて汲み取られたアルミニュウム、或いはアルミニュウム合金等からなる金属溶湯Mを射出スリーブ12内に給湯し、射出シリンダ13が射出プランジャ13bを突出させて、湯口方案部20を経て型締めされて形成されたキャビティCに金属溶湯Mを加圧注湯する。そして、この金属溶湯Mを冷却させると、キャビティC内に、例えば、バスタブ形の製品部Wが形成され、又、湯口方案部20にスクラップ部Sが形成される。このスクラップ部Sは湯口部20aに形成されて製品部Wに比し凝固時間の比較長いビスケットBと、方案部20bに形成される鋳造方案部Csとを有する。
又、湯口部入子21の、湯道部20cに対応する位置にスクラップ部排出機構24が配設されている。このスクラップ部排出機構24は、湯口部入子21を開いた際に、湯口部入子21に被着しているスクラップ部Sを排出させるものである。尚、スクラップ部Sは冷却時の熱収縮にて湯口部入子21に形成されているコア21aを締め付けて嵌着される。そのため、本実施形態では、この締め付け力と湯口方案部20に対する抜き勾配を調整することで、スクラップ部Sが湯口部入子21の開動作に追従して湯口方案部20から離型するようにしている。
このスクラップ部排出機構24は、湯口部入子21に設けた油圧シリンダ24aと、この油圧シリンダ24aから突出する離型ロッド24bとを有し、この離型ロッド24bが油圧シリンダ24aにより進退動作される。離型ロッド24bが後退された状態のとき、その先端は表面と同一面で停止されている。
更に、図11、図12に示すように、湯口部入子21の固定入子18側の端面21bは、キャビティ形成面18aの縁部と同一面に形成されており、この端面21bにゲート部20dが開口されている。又、固定入子18に設けたキャビティ形成面18aのゲート部20d側の端縁に近接した位置に、製品部押出機構25が配設されている。この製品部押出機構25は、型開き時に、製品部Wを固定入子18のキャビティ形成面18aから離型させて、可動入子19のキャビティ形成面19a側へ押し付けるものである。
この製品部押出機構25は固定入子18に設けた油圧シリンダ25aと、この油圧シリンダ25aから突出する押出ロッド25bとを有し、押出ロッド25bが後退されている状態では、その先端がキャビティ形成面18aと同一面で停止されている。又、図11に示すように、この製品部押出機構25は、ゲート部20dの開口部に沿い、且つ、この開口部の幅よりもやや広い範囲で、所定間隔毎に複数配設されている。
可動型17を固定型16から離間させる型開き時、製品部押出機構25に設けた押出ロッド25bが突出して製品部Wを押し出すに際し、湯口部入子21は閉状態を維持している。一方、図8、図12(b)に示すように、湯口部入子21の端面21bと固定入子18に形成したキャビティ形成面19aの縁部とが同一面にある。そのため、湯口部入子21の端面21bが剪断刃として機能し、押出ロッド25bの突出により、湯口部入子21の端面21bがスクラップ部Sを製品部Wから剪断分離する。
又、可動入子19には複数の製品部取出機構26が配設されている。この製品部取出機構26は、可動入子19のキャビティ形成面19aに嵌着されている製品部Wを押し出して取出すものである。この製品部取出機構26は、可動入子19に設けた油圧シリンダ26aと、この油圧シリンダ26aから延在する取出ロッド26bとを有し、取出ロッド26bが後退されている状態では、その先端がキャビティ形成面19aと同一面で停止されている。
尚、本実施形態では、型開き時に製品部Wが、必ず固定入子18のキャビティ形成面18aから離型し、可動入子19のキャビティ形成面19aに嵌着された状態で移動するように、可動入子19のキャビティ形成面19aの抜き勾配が、固定入子18のキャビティ形成面18aの抜き勾配よりも小さく設定されている。
又、符号31はスプレー装置である。このスプレー装置31は、離型剤用ロボット33を有し、更に、この離型剤用ロボット33に設けられているロボットアーム33aと、その先端に固設されているスプレーカセット34とが備えられている。このスプレーカセット34は、型開きされた固定入子18と可動入子19との間に、ロボットアーム33aの動作により臨まされて、昇降動作する際に、スプレーカセット34の周囲に設けられた複数のノズル34aから、各キャビティ形成面18a,19aを含む型開き面に向けて液状の離型剤を噴射させて塗布した後、エアブローを吹き付けるものである。
このダイカストマシン1の動作はコントローラ41によって制御される。コントローラ41はCPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を備えるコンピュータを含んで構成されており、CPUはROMに書込まれているプログラムに従い、図2に示す工程に沿ってダイカストマシン1を動作させる。
すなわち、鋳造開始時、ダイカストマシン1は、図3に示すような型開きされた状態にあり、又、湯口部入子21は閉状態にある。従って、湯口方案部20には前回の鋳造時に製品部Wから剪断分離されたスクラップ部Sが保持されている。そして、コントローラ41は、図4に示すように、先ず、離型剤用ロボット33のロボットアーム33aに固設されているスプレーカセット34を、型開きされている固定入子18と可動入子19との間に進入させて離型剤塗布の準備をする(ステップS1)。
スプレーカセット34が両入子18,19間に進入されると、湯口部入子開閉機構23の油圧シリンダ23aがロッド23bを突出動作させて、湯口部入子21を次第に開動作させる(ステップS2)。すると、湯口部入子21に突設されているコア21aに嵌着されているスクラップ部Sは湯口部入子21と共に移動して、湯口方案部20から離型される。
その後、図5に示すように、固定入子18と可動入子19との間に進入されているスプレーカセット34を昇降動作させながら、スプレーカセット34の各ノズル34aから液状の離型剤を噴射させて、両入子18,19の各表面に塗布する(ステップS3)。
一方、湯口部入子21は、スプレーカセット34から離型剤が塗布される直前で開動作を完了し、離型剤の塗布が開始される際に、スクラップ部排出機構24の油圧シリンダ24aを動作させて離型ロッド24bを突出させ、スクラップ部Sを湯口部入子21から排出させる(ステップS4)。このステップS4での処理が、本発明の第3工程に対応している。尚、スクラップ部Sは、最も凝固遅れが生じるビスケットBが凝固していれば、離型剤を塗布する前の段階で排出させることは可能である。
次いで、スプレーカセット34の各ノズル34aからエアブローを吹きつけ、両入子18,19、湯口方案部20、湯口部入子21の各表面に付着している余剰の離型剤を吹き払うと共に離型剤の水分を蒸発させる(ステップS5)。次いで、スプレーカセット34を型開きされている両入子18,19間から退却させて初期位置へ戻す。
一方、スプレーカセット34が型開きされている両入子18,19間から退却させた後、リンクハウジング4に固設されている型締めシリンダ8を動作させ、プランジャ8aを介してトグル機構9を動作させる。そして、このトグル機構9の動作により、これに連設する可動側金型保持盤6がダイバー5に支持された状態で滑り板7上を摺動しながら固定側金型保持盤3の方向へ移動し、図6に示すように、固定型16に可動型17を型締めさせる(ステップS6)。一方、これに同期して、湯口部入子開閉機構23の油圧シリンダ23aを動作させてロッド23bを後退させ、湯口部入子21にて湯口方案部20を閉塞させる(ステップS7)。その結果、射出スリーブ12と湯口方案部20と各入子18,19のキャビティ形成面18a,19aによって形成されたキャビティCとが密閉された空間として連通される。
次いで、図6に示すように、ラドル14によって汲み取られた金属溶湯Mを、射出スリーブ12に開口されている給湯口12aから給湯する(ステップS8)。その後、図7、図12(a)に示すように、射出シリンダ13の動作により、ロッド13aの先端に固設されている射出プランジャ13bを突出動作させて、射出スリーブ12に給湯された金属溶湯Mを、湯口方案部20を経てキャビティCに加圧注湯する(ステップS9)。尚、ステップS6〜ステップS9での処理が、本発明の第1工程に対応している。
次いで、プランジャによる加圧状態を維持したまま、キャビティCに注湯された金属溶湯Mが冷却固化されるまで保圧させる(ステップS10)。尚、金属溶湯MをキャビティC、及び湯口方案部20で固化させることで、キャビティCに製品部Wが形成され、湯口方案部20にビスケットBと鋳造方案部Csとが一体化されたスクラップ部Sが形成される。
そして、図8に示すように、キャビティCに製品部Wが固化形成された後、型締めシリンダ8を動作させて、可動型17を固定型16から離間させる型開きを開始する。すると、製品部Wは可動入子19のキャビティ形成面19aに嵌着された状態で、固定入子18のキャビティ形成面18aから離型しようとする。
又、それに同期して、製品部押出機構25の油圧シリンダ25aを作動させて、押出ロッド25bを突出させる。図11に示すように、この製品部押出機構25は、固定入子18に設けたキャビティ形成面18aの、ゲート部20d側の縁部に沿って複数配設されており、押出ロッド25bの突出動作により、図12(b)に示すように、製品部Wのゲート部20d側端部が可動入子19のキャビティ形成面19aに押圧された状態で移動される(ステップS11)。
このゲート部20dは、キャビティ形成面18aの縁部に沿って拡開され、且つ可動入子19と湯口部入子21とに挟まれた狭小空隙で開口されている。そのため、このゲート部20dに形成された鋳造方案部Csは可動入子19の移動方向に比較的薄く形成されている。更に、湯口部入子21の端面21bは、固定入子18のキャビティ形成面18aの端縁と同一面に設定されている。又、湯口部入子21は閉状態を維持しているため、スクラップ部Sは固定入子18側に固定されている。
従って、製品部Wが、型開き動作に追従して移動する際に、湯口部入子21の端面21bが剪断刃として機能し、この製品部Wをゲート部20dの端縁沿ってスクラップ部Sから容易に剪断分離させることができ、ほぼ平坦な剪断面を得ることができる。
そして、図9に示すように、可動型17が所定に型開きされた後、製品部取出機構26の油圧シリンダ26aを作動させて、取出ロッド26bを突出動作させ、製品部Wを可動入子19から取出す(ステップS12)。これにより、今回の鋳造が完了し、ダイカストマシン1は次の鋳造作業に備える。このステップS11,S12での処理が、本発明の第2工程に対応している。
一方、次の鋳造作業を開始する際にも、湯口部入子21が閉状態を維持しているため、スクラップ部Sは湯口方案部20内に保持された状態で継続的に冷却されている。又、このスクラップ部Sは、上述したステップS4において排出される。
このように、本実施形態では、製品部Wが所定に冷却固化された際に、スクラップ部Sから剪断分離させて型開きするようにしたので、この製品部Wに比し、凝固時間の長いビスケットBを有するスクラップ部Sが凝固するまで待機する必要がなく、製品部Wが凝固した際に、直ちに取出すことができる。その結果、鋳造サイクルタイムの短縮を実現することができる。
又、湯口部入子21によって固定入子18側に残されたスクラップ部Sは、両金型16,17が型開きされた後も、離型剤の塗布が開始されるまで排出されることなく待機されているため、ビスケットBが充分に固化した後、安全な状態で排出させることができる。
又、スクラップ部Sは型開きの際に製品部Wから剪断により分離されるため、従来のように引張荷重により分離させる場合に比し、比較的平坦な剪断面となり、製品部Wを取出した後の後処理を簡素化させることができる。更に、既存のダイカストマシン1を使用して稼動させることができるため、装置の大型化、複雑化を抑制しつつ、高い汎用性を得ることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば、製品部押出機構25を湯口部入子21の端面21bに沿って複数配設しているが、製品部押出機構25の押出ロッドを、湯口部入子21の端面21bに沿って横長に形成し、一つの押出ロッドの突出動作で製品部Wを押し出すようにしてもよい。
1…ダイカストマシン、
12…射出スリーブ、
12a…給湯口、
13…射出シリンダ、
13a…ロッド、
13b…射出プランジャ、
14…ラドル、
16…固定型、
17…可動型、
18…固定入子、
18a,19a…キャビティ形成面、
19…可動入子、
20…湯口方案部、
20a…湯口部、
20b…方案部、
20c…湯道部、
20d…ゲート部、
21…湯口部入子、
21a…コア、
21b…端面、
23…湯口部入子開閉機構、
23a〜26a…油圧シリンダ、
23b…ロッド、
24…スクラップ部排出機構、
24b…離型ロッド、
25…製品部押出機構、
25b…押出ロッド、
26…製品部取出機構、
26b…取出ロッド、
31…スプレー装置、
34…スプレーカセット、
34a…ノズル、
41…コントローラ、
B…ビスケット、
C…キャビティ、
Cs…鋳造方案部、
M…金属溶湯、
S…スクラップ部、
W…製品部

Claims (5)

  1. 固定金型と、
    前記固定金型との型締めによってキャビティを形成し、前記固定金型から離間する型開きの際には前記キャビティに注湯されて形成された製品部を嵌着させて移動する可動金型と、
    前記固定金型に接続された射出スリーブと、
    前記固定金型に形成されて前記キャビティと前記射出スリーブとを連通させる湯口方案部と、
    前記湯口方案部を開閉させると共に端面が前記キャビティの端縁と同一面に臨まされている湯口部入子と、
    前記可動金型を前記固定金型から離間させる型開きの際には前記湯口部入子の閉状態を維持させた後、前記型開きされた前記両金型に離型剤を塗布するまでに開動作させて前記湯口方案部によって形成されたスクラップ部を排出可能にする湯口部入子開閉機構と
    を備えることを特徴とする鋳造装置。
  2. 前記固定金型には型開きの際に前記キャビティによって形成された製品部を前記可動金型側へ押圧する製品部押出機構が前記キャビティの端縁に近接して設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の鋳造装置。
  3. 前記湯口方案部は前記キャビティに開口するゲート部を有し、
    前記ゲート部の開口が前記固定金型と前記湯口部入子とに挟まれて狭小に形成されている
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の鋳造装置。
  4. 前記湯口部入子に、開動作の際に該湯口部入子に嵌着して移動する前記スクラップ部を排出させるスクラップ部排出機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の鋳造装置。
  5. 金型を型締めして形成されたキャビティに湯口方案部を経て溶湯を加圧注湯する第1工程と、
    前記キャビティに加圧注湯された溶湯が凝固して製品部が形成された後、前記金型を型開きする際に前記製品部を前記湯口方案部によって形成されるスクラップ部から剪断分離して該製品部を取出す第2工程と、
    型開きされた前記金型に離型剤を塗布するまでに前記湯口方案部に保持されている前記スクラップ部を排出する第3工程と
    を実行することを特徴とする鋳造方法。
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