JP2005000944A - 鋳造方法および鋳造装置 - Google Patents

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Takayuki Ohashi
孝行 大橋
Tadashi Uemura
忠司 植村
Hidetoshi Shiga
英俊 志賀
Katsuhiro Kudo
勝弘 工藤
Shunsuke Ota
俊介 太田
Masahiro Omori
雅弘 大森
Takeo Yoshida
剛男 吉田
Masayoshi Tsubokawa
正嘉 坪川
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Abstract

【課題】鋳造品に対する一連の加工処理の迅速化に寄与し得る鋳造方法および鋳造装置を提供する。
【解決手段】開閉自在な鋳造金型30内に形成されるキャビティ33内で、供給された溶湯を凝固して鋳造品20を成形する鋳造方法であり、鋳造金型を開いて鋳造品を取り出す際に、製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ22、堰23、ビスケット24などの製品部分以外をなす不要部21を、鋳造金型において分離除去するトリミング工程を有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造方法および鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属製や樹脂製の各種鋳造品の製造に際して、鋳造金型内に形成されるキャビティ内を排気して減圧状態にする減圧手段と、減圧されたキャビティに溶湯を射出する射出手段とを備えるダイカスト装置などが広く用いられている。
【0003】
鋳バリ、堰、ビスケットなどの製品部分以外をなす不要部は、鋳造後には、製品部分に接続された状態で凝固している。鋳造品は、製品部分に不要部が接続されたままの状態で鋳造金型から取り出され、次工程の加工ステージに設けられたトリミング装置まで搬送される。そして、トリミング装置によって、鋳造品から不要部を分離除去し、製品部分を得ている(例えば、特許文献1参照。)。また、トリミング装置を設けずに、手作業によって、不要部を分離除去することもなされている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−108366号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、鋳造金型から鋳造品を取り出した後に、当該鋳造金型とは別個の場所において、トリミング装置あるいは手作業によって、鋳造品から不要部を分離除去している。このように、鋳造サイクルから別個独立して、トリミング作業を実施しなければならないため、鋳造品に対する一連の加工処理を迅速に行うことができないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、鋳造品に対する一連の加工処理の迅速化に寄与し得る鋳造方法および鋳造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、下記の手段により達成される。
【0008】
本発明は、開閉自在な鋳造金型内に形成されるキャビティ内で、供給された溶湯を凝固して鋳造品を成形する鋳造方法において、
前記鋳造金型を開いて前記鋳造品を取り出す際に、製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ、堰、ビスケットなどの製品部分以外をなす不要部を、前記鋳造金型において分離除去するトリミング工程を有することを特徴とする鋳造方法である。
【0009】
また、本発明は、内部にキャビティが形成される開閉自在な鋳造金型と、
製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ、堰、ビスケットなどの製品部分以外をなす不要部を破断するためのトリミング刃と、
前記トリミング刃を、前記鋳造金型を開く動作に連動して前記不要部を破断する位置まで移動する一方、前記鋳造金型を閉じる動作に連動して前記キャビティを形成する型面から退避した位置まで移動する連動手段と、
前記鋳造品を前記鋳造金型から押し出すイジェクト手段と、
前記イジェクト手段の作動を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記鋳造品を取り出すために前記鋳造金型が開かれた後に前記イジェクト手段を作動し、前記鋳造品を前記鋳造金型から押し出してなり、
前記イジェクト手段により前記鋳造品が押し出される際に、前記不要部が前記トリミング刃に当接して、前記不要部が前記鋳造金型において分離除去されることを特徴とする鋳造装置である。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、鋳造サイクル内でトリミング作業を実施するため、鋳造品に対する一連の加工処理の迅速化を達成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る鋳造装置10の要部を、鋳造金型30の固定型31および可動型32を型締めした状態で示す概略断面図、図2は、鋳造装置10の要部を、固定型31および可動型32を型開きした状態で示す概略断面図、図3は、図2の矢印3に沿う矢視図である。図4(A)(B)は、トリミング動作の説明に供する図である。また、図5(A)は、トリミング作業を実施する前の鋳造品20を示す断面図、図5(B)は、トリミング作業を実施した後の鋳造品20aを示す断面図である。
【0013】
図5(A)に示すように、鋳バリ22、堰23、ビスケット24などの製品部分以外をなす不要部21は、鋳造後には、製品部分に接続された状態で凝固している。この鋳造品20から不要部21を分離除去するトリミング作業を実施すると、図5(B)に示すように、製品部分だけの鋳造品20aが得られる。本発明は、鋳造品20に対する一連の加工処理の迅速化を図るために、鋳造サイクル内で不要部21のトリミング作業を実施するように意図されている。
【0014】
図1および図2を参照して、鋳造装置10は、概説すれば、内部にキャビティ33が形成される開閉自在な鋳造金型30と、不要部21を破断するためのトリミング刃40(第1トリミング刃41、第2トリミング刃42の総称)と、トリミング刃40を鋳造金型30の開閉動作に連動して移動する連動手段50と、鋳造品20を鋳造金型30から押し出すイジェクト手段60と、イジェクト手段60の作動を制御するコントローラ100(制御手段に相当する)と、を有している。コントローラ100は、鋳造品20を取り出すために鋳造金型30が開かれた後にイジェクト手段60を作動する。そして、イジェクト手段60により鋳造品20が押し出される際に、不要部21がトリミング刃40に当接して、不要部21が鋳造金型30において分離除去される。図示する鋳造装置10はダイカスト装置であり、キャビティ33内を排気して減圧状態にする減圧手段(図示せず)と、減圧されたキャビティ33に溶湯を射出する射出手段70も有している。
【0015】
前記鋳造金型30は、固定型31と、当該固定型31に対して接近離反移動自在に設けられた可動型32と、を有している。可動型32には、油圧シリンダなどからなる図示しない型締機構が設けられ、所定の型締め圧力で固定型31に対して型締めされる。固定型31と可動型32とを型締めすると、それぞれの型面31a、32aが突き合わされ、製品の外形形状に合致したキャビティ33が形成される。図示する鋳造金型30は、キャビティ33内を排気して減圧状態にするダイカスト装置用の鋳造金型30であり、キャビティ33内の減圧状態を維持するパッキンなどのシール部材34が設けられている。
【0016】
前記トリミング刃40は、図3にも示すように、製品部分の図中上縁および左右縁に形成され得る鋳バリ22を破断するための第1トリミング刃41と、製品部分の図中下縁に連なる堰23およびビスケット24を破断するための第2トリミング刃42と、を有している。第1トリミング刃41は第1保持ステー43に取り付けられ、第2トリミング刃42は第2保持ステー44に取り付けられている。第2保持ステー44には、ビスケット24を避けるための窓部44aが開口されている。
【0017】
図1および図2を参照して、第1保持ステー43は、アーム形状を有し、その基端部は、第1支持軸45を介して可動型32の図中上端面に取り付けられている。第1保持ステー43の先端部は、可動型32の型面32aに対向し得るとともに第1トリミング刃41が取り付けられる取付面43aが形成されている。第1保持ステー43が第1支持軸45を中心に回動することにより、第1トリミング刃41は、不要部21としての鋳バリ22を破断する位置(図2に示される状態)と、可動型32の型面32aから退避した位置(図1に示される状態)との間で移動する。
【0018】
同様に、第2保持ステー44の基端部は、第2支持軸46を介して可動型32の図中下端面に取り付けられている。第2保持ステー44の先端部は、第2トリミング刃42が取り付けられる取付面44aが形成されている。第2保持ステー44が第2支持軸46を中心に回動することにより、第2トリミング刃42は、不要部21としての堰23およびビスケット24を破断する位置(図2に示される状態)と、型面32aから退避した位置(図1に示される状態)との間で移動する。
【0019】
第1と第2のトリミング刃41、42が移動する位置に関して、不要部21を破断する位置を「破断位置」ともいい、型面32aから退避する位置を「待機位置」ともいう。
【0020】
前記連動手段50は、鋳造金型30の開閉動作に連動して第1トリミング刃41を移動する第1リンク機構51と、鋳造金型30の開閉動作に連動して第2トリミング刃42を移動する第2リンク機構52と、を有している。
【0021】
第1リンク機構51は、第1保持ステー43の基端部に連結された第1アーム53と、固定型31に設けられるとともに可動型32に向けて伸びる第1バー54と、第1バー54の先端に取り付けられた第1スライダ55と、を有している。第1スライダ55は、第1アーム53に形成したスライド溝53aに摺動自在に連結されている。
【0022】
同様に、第2リンク機構52は、第2アーム56と、第2バー57と、第2スライダ58と、を有している。第2スライダ58は、第2アーム56に形成したスライド溝56aに摺動自在に連結されている。
【0023】
鋳造金型30が閉じた状態(図1)から可動型32が開く方向に移動(図では右行)すると、この移動に伴って、第1アーム53が第1支持軸45を中心に図中反時計回り方向に回動し、第2アーム56が第2支持軸46を中心に図中時計回り方向に回動する。第1と第2のアーム53、56の回動により、図2に示すように、第1保持ステー43が第1支持軸45を中心に図中反時計回り方向に回動して、第1トリミング刃41が破断位置に達し、第2保持ステー44が第2支持軸46を中心に図中時計回り方向に回動して、第2トリミング刃42が破断位置に達する。
【0024】
逆に、鋳造金型30が開いた状態(図2)から可動型32が閉じる方向に移動(図では左行)すると、この移動に伴って、第1アーム53が第1支持軸45を中心に図中時計回り方向に回動し、第2アーム56が第2支持軸46を中心に図中反時計回り方向に回動する。第1と第2のアーム53、56の回動により、図1に示すように、第1保持ステー43が第1支持軸45を中心に図中時計回り方向に回動して、第1トリミング刃41が待機位置に達し、第2保持ステー44が第2支持軸46を中心に図中反時計回り方向に回動して、第2トリミング刃42が待機位置に達する。
【0025】
このように、連動手段50により、第1トリミング刃41および第2トリミング刃42は、鋳造金型30を開く動作に連動して破断位置まで移動する一方、鋳造金型30を閉じる動作に連動して待機位置まで移動する。
【0026】
イジェクト手段60は、可動型32に摺動自在に挿通される複数本(図示例では2本)の押出ピン61と、各押出ピン61が取り付けられる押出板62と、押出板62を金型開閉方向に沿って進退駆動するアクチュエータ63と、を有している。アクチュエータ63は、流体圧、例えば油圧、により作動する油圧シリンダ63から構成されている。油圧シリンダ63の出力ロッド63aが押出板62の背面に連結されている。油圧シリンダ63を作動して押出板62を固定型31に向けて前進駆動すると、押出ピン61が可動型32から固定型31に向けて突出し、鋳造品20の背面を押圧する。これにより、鋳造品20が可動型32から押し出される。
【0027】
前記減圧手段は、図示省略するが、排気通路、キャビティ33と排気通路との連通または遮断が自在な真空バルブ、真空ポンプなどの公知の部材を含んでいる。
【0028】
前記射出手段70は、キャビティ33に連通するとともに溶湯を供給するための給湯口71が形成されたスリーブ72と、スリーブ72内に摺動自在に設けられるとともに供給された溶湯をキャビティ33に射出するためのプランジャチップ73と、を有している。スリーブ72は、固定型31に取り付けられている。固定型31および可動型32を型締めすると、スリーブ72は、固定型31と可動型32との間に形成されるゲート部75を介して、キャビティ33の下部に連通する。プランジャチップ73の背面に接続されたプランジャロッド74は、図示しない油圧シリンダに接続されている。油圧シリンダの出力ロッドが後退限に位置すると、プランジャチップ73は、給湯口71を開放する後退限位置(待機位置)に移動する。油圧シリンダを作動すると、プランジャチップ73が可動型32に向けて前進(図では右行)する。油圧シリンダの出力ロッドが前進限に位置すると、プランジャチップ73は、溶湯を射出する前進限位置(射出位置)に達する(図1に示される状態)。
【0029】
鋳造装置10はさらに、鋳造金型30に設けられたシール部材34に向けて清掃用のガスを噴出する清掃手段80をさらに有している。清掃手段80は、第1保持ステー43および第2保持ステー44のそれぞれに形成されたガス通路81と、ガス通路81の一方の端部に開口された噴出孔82と、ガス通路81の他方の端部に接続される図示しないガス供給回路と、を有している。ガス供給回路は、コンプレッサなどのガス供給源と、当該ガス供給源とガス通路81とを連通する管路(いずれも図示せず)と、を有している。そして、清掃手段80の噴出孔82は、前記連動手段50により、鋳造金型30を開く動作に連動してシール部材34に向かう位置(図2に示される状態)まで移動する一方、鋳造金型30を閉じる動作に連動して可動型32の型面32aから退避した位置(図1に示される状態)まで移動する。清掃用のガスは、特に限定されないが、乾燥エアーを例示できる。
【0030】
噴出孔82が移動する位置に関して、シール部材34に向かう位置を「噴出位置」ともいい、型面32aから退避する位置を「待機位置」ともいう。
【0031】
鋳造装置10はさらに、キャビティ33に溶湯を供給する通路をなすとともに鋳造後には不要部21を形成することになる溶湯供給通路に対して先端部91aが突出退避自在に設けられ、不要部21の一部を薄肉にして破断し易い破断部93を形成するための薄肉化部材91と、薄肉化部材91を移動する移動手段92と、をさらに有している。薄肉化部材91および移動手段92は固定型31に配置されている。
【0032】
前記溶湯供給通路は、例えば、ゲート部75である。
【0033】
前記薄肉化部材91は、棒状部材から形成され、その先端部91aは、テーパ形状に形成されている。薄肉化部材91がゲート部75に対して前進限位置まで移動すると、先端部91aは、ゲート部75内に突出する。一方、薄肉化部材91がゲート部75に対して後退限位置まで移動すると、先端部91aは、ゲート部75から退避してゲート部75を最大に開く。薄肉化部材91は、ゲート部75に対して退避した状態では、溶湯を供給する際の通路抵抗とはならない。薄肉化部材91の前進限位置を規制するため、図示しないストッパが固定型31に設けられている。堰23の破断を容易にするため、薄肉化部材91の先端部91aは、堰23のうち製品部分に近接した位置に食い込むことが望ましい。
【0034】
前記移動手段92は、流体圧、例えば油圧、により作動する油圧シリンダ92から構成されている。
【0035】
油圧シリンダ92を作動して薄肉化部材91を可動型32に向けて前進駆動すると、先端部91aがゲート部75内に突出する。これにより、不要部21としての堰23の一部は薄肉にされ、破断し易いノッチ部93(破断部に相当する)が形成される。
【0036】
前記コントローラ100は、CPUを主体として構成され、タイマや、メモリなどを含んでいる。タイマは、イジェクト手段60や薄肉化部材91の作動タイミングなどをカウントする。メモリには、鋳造装置10全体の制御を実行するプログラムなどが格納されている。
【0037】
コントローラ100からは、イジェクト手段60の油圧シリンダ63や、移動手段としての油圧シリンダ92に対して、これら油圧シリンダ63、92の作動を制御する制御信号が出力される。
【0038】
コントローラ100は、イジェクト手段60を作動する前に油圧シリンダ92を作動し、薄肉化部材91の先端部91aをゲート部75に突出させる。そして、コントローラ100は、鋳造品20を取り出すために鋳造金型30を開いた後に、油圧シリンダ63を作動し、鋳造品20を可動型32から押し出す。
【0039】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0040】
まず、可動型32を閉じる方向に移動して鋳造金型30を閉じ、固定型31と可動型32とを型締めする。図1に示すように、鋳造金型30を閉じる動作に連動して、第1保持ステー43および第2保持ステー44が回動し、第1トリミング刃41および第2トリミング刃42が待機位置に達する。また、第1と第2の保持ステー43、44の回動により、清掃手段80の噴出孔82も待機位置に達する。薄肉化部材91は、その先端部91aがゲート部75から退避する後退限位置に移動している。プランジャチップ73は、給湯口71を開放する待機位置に移動している。キャビティ33は減圧され、所定量の溶湯がスリーブ72に供給される。
【0041】
次いで、図1に示すように、プランジャチップ73が前進限位置(射出位置)まで駆動され、溶湯がゲート部75を介してキャビティ33内に射出される。
【0042】
コントローラ100は、キャビティ33内への溶湯の充填が完了した後、溶湯が完全に凝固しないタイミングで、油圧シリンダ92を作動する。これにより、薄肉化部材91は、その先端部91aがゲート部75内に突出し、ゲート部75の断面積を小さなものとし、ゲート厚を絞る。この結果、不要部21としての堰23の一部は薄肉にされ、破断し易いノッチ部93が形成される。
【0043】
コントローラ100は、溶湯が凝固したタイミングで、可動型32を開く方向に移動し、鋳造金型30を開く。図2および図4(A)に示すように、鋳造金型30を開く動作に連動して、第1保持ステー43および第2保持ステー44が回動し、第1トリミング刃41および第2トリミング刃42が破断位置に達する。また、第1と第2の保持ステー43、44の回動により、清掃手段80の噴出孔82も噴出位置に達する。
【0044】
噴出孔82が噴出位置に達すると、シール部材34に向けて清掃用のガスの噴出を開始する。
【0045】
コントローラ100は、鋳造金型30が開いた後に、イジェクト手段60の油圧シリンダ63を作動する。図4(A)に示すように、押出ピン61が可動型32から固定側に向けて突出し、鋳造品20aが可動型32から押し出される。
【0046】
鋳造品20が押し出される際に、不要部21がトリミング刃40に当接ないし接触して、不要部21が鋳造金型30において分離除去される。トリミング作業時には、清掃用のガスがシール部材34に向けて吹き付けられている。除去された不要部21は、図示しないシュートを通って鋳造金型30の外部に排出される。
【0047】
トリミングが完了した鋳造品20aは、鋳造装置10から取り出され、次の加工ステージに搬送され、必要な加工が施される。
【0048】
鋳造品20aが取り出された後、鋳造装置10では、冷却水をスプレーして鋳造金型30を冷却し、離型剤を塗布する。
【0049】
次の鋳造を行うため、可動型32を閉じる方向に移動して鋳造金型30を閉じ、固定型31と可動型32とを型締めする。図1に示すように、鋳造金型30を閉じる動作に連動して、第1保持ステー43および第2保持ステー44が回動し、第1トリミング刃41および第2トリミング刃42が待機位置に復帰する。また、第1と第2の保持ステー43、44の回動により、清掃手段80の噴出孔82も待機位置に復帰する。噴出孔82が待機位置に達するまで、清掃用のガスの噴出が継続され、シール部材34のみならず、その周囲に残存する可能性がある切屑が吹き飛ばされ除去される。噴出孔82が待機位置に達すると、清掃用のガスの噴出が停止される。
【0050】
このように、本実施形態では、不要部21に対するトリミング作業を、鋳造サイクル内で実施している。したがって、鋳造サイクルから別個独立してトリミング作業を実施する必要がなく、鋳造品20を移送する手間も掛からないので、鋳造品20に対する一連の加工処理を迅速に行うことができる。また、専用のトリミング装置が不要となることから、設備投資をも削減できる。
【0051】
また、連動手段50をリンク機構51、52から構成したので、鋳造金型30の開閉動作に連動したトリミング刃40の移動を、アクチュエータや制御装置を使用することなく、簡単に実現できる。
【0052】
さらに、鋳造金型30でのトリミング作業に際しては、清掃用のガスをシール部材34に向けて噴出しているため、不要部21を切断する際に生じる切屑がシール部材34に付着することが防止される。したがって、次の鋳造時においてもシール部材34のシール性が良好に保持され、キャビティ33の真空度を低下させる虞がない。
【0053】
しかも、トリミング工程の実施に先立って、堰23の一部にノッチ部93を形成してあるので、その部位の肉厚が薄くなり、イジェクト手段60により鋳造品20を押し出す動作によって、不要部21を比較的小さな力で容易に分離することができる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の鋳造方法は、開閉自在な鋳造金型30内に形成されるキャビティ33内で、供給された溶湯を凝固して鋳造品20を成形する鋳造方法において、鋳造金型30を開いて鋳造品20を取り出す際に、製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ22、堰23、ビスケット24などの製品部分以外をなす不要部21を、鋳造金型30において分離除去するトリミング工程を有するため、鋳造サイクル内でトリミング作業を実施でき、鋳造品20に対する一連の加工処理の迅速化を達成することが可能となる。
【0055】
また、トリミング工程は、不要部21を破断するためのトリミング刃40を、鋳造金型30を開く動作に連動して、不要部21を破断する位置まで移動する工程と、鋳造品20を鋳造金型30から押し出すイジェクト手段60により鋳造品20を押し出す際に、不要部21をトリミング刃40により破断する工程と、を含んでいるので、上記と同様に、鋳造サイクル内でトリミング作業を確実に実施できる。
【0056】
また、鋳造金型30は、キャビティ33内を排気して減圧状態にするダイカスト装置用の鋳造金型30であって、トリミング工程は、キャビティ33内の減圧状態を維持するために鋳造金型30に設けられたシール部材34に向けて清掃用のガスを噴出する清掃工程をさらに含んでいるので、不要部21を切断する際に生じる切屑がシール部材34に付着することを防止し、次の鋳造時においてもシール部材34のシール性を良好に保持することが可能となる。
【0057】
また、トリミング工程の実施に先立って、不要部21の一部を薄肉にして破断し易いノッチ部93を形成しておく工程をさらに含んでいるので、不要部21を容易に分離することが可能となる。
【0058】
また、本実施形態の鋳造装置10は、内部にキャビティ33が形成される開閉自在な鋳造金型30と、製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ22、堰23、ビスケット24などの製品部分以外をなす不要部21を破断するためのトリミング刃40と、トリミング刃40を、鋳造金型30を開く動作に連動して不要部21を破断する位置まで移動する一方、鋳造金型30を閉じる動作に連動してキャビティ33を形成する型面31a、32aから退避した位置まで移動する連動手段50と、鋳造品20を鋳造金型30から押し出すイジェクト手段60と、イジェクト手段60の作動を制御するコントローラ100と、を有し、コントローラ100は、鋳造品20を取り出すために鋳造金型30が開かれた後にイジェクト手段60を作動し、鋳造品20を鋳造金型30から押し出してなり、イジェクト手段60により鋳造品20が押し出される際に、不要部21がトリミング刃40に当接して、不要部21が鋳造金型30において分離除去されるようにしたので、鋳造サイクル内でトリミング作業を実施でき、鋳造品20に対する一連の加工処理の迅速化を達成することが可能となる。
【0059】
また、鋳造金型30は、キャビティ33内を排気して減圧状態にするダイカスト装置用の鋳造金型30であって、キャビティ33内の減圧状態を維持するために鋳造金型30に設けられたシール部材34に向けて清掃用のガスを噴出する清掃手段80をさらに有し、清掃手段80の噴出孔82は、連動手段50により、鋳造金型30を開く動作に連動してシール部材34に向かう位置まで移動する一方、鋳造金型30を閉じる動作に連動して型面31a、32aから退避した位置まで移動するので、不要部21を切断する際に生じる切屑がシール部材34に付着することを防止し、次の鋳造時においてもシール部材34のシール性を良好に保持することが可能となる。
【0060】
また、キャビティ33に溶湯を供給する通路をなすとともに鋳造後には不要部21を形成することになるゲート部75に対して先端部91aが突出退避自在に設けられ、不要部21の一部を薄肉にして破断し易いノッチ部93を形成するための薄肉化部材91と、薄肉化部材91を移動する移動手段92と、をさらに有し、コントローラ100は、イジェクト手段60を作動する前に移動手段92を作動し、薄肉化部材91の先端部91aをゲート部75に突出させてノッチ部93を形成するため、不要部21としての堰23を容易に分離することが可能となる。
【0061】
(変形例)
なお、本発明をダイカスト鋳造に適用した実施形態について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、低圧鋳造など他の鋳造方法や鋳造装置にも適用可能である。
【0062】
また、連動手段50のリンク機構51、52は図示した構成に限定されるものではなく、適宜改変可能である。
【0063】
さらに、上述した実施の形態では、鋳造金型30の開閉動作に連動したトリミング刃40の移動を簡単に実現するために、連動手段50をリンク機構51、52から構成したが、本発明の連動手段は、リンク機構に限定されるものではない。例えば、アクチュエータの作動制御によって、トリミング刃40を移動する形態でもよい。かかる場合の連動手段は、トリミング刃40を破断位置と待機位置との間で移動する油圧シリンダなどからなるアクチュエータと、当該アクチュエータの作動を制御する制御手段と、を含んでいる。そして、制御手段は、鋳造金型30を開く動作に連動してアクチュエータを作動させてトリミング刃40を破断位置まで移動する一方、鋳造金型30を閉じる動作に連動してアクチュエータを作動させてトリミング刃40を待機位置まで移動することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鋳造装置の要部を、鋳造金型の固定型および可動型を型締めした状態で示す概略断面図である。
【図2】鋳造装置の要部を、固定型および可動型を型開きした状態で示す概略断面図である。
【図3】図2の矢印3に沿う矢視図である。
【図4】図4(A)(B)は、トリミング動作の説明に供する図である。
【図5】図5(A)は、トリミング作業を実施する前の鋳造品を示す断面図、図5(B)は、トリミング作業を実施した後の鋳造品を示す断面図である。
【符号の説明】
10…鋳造装置
20…鋳造品
20a…トリミング作業を実施した後の鋳造品
21…製品部分以外をなす不要部
22…鋳バリ
23…堰
24…ビスケット
30…鋳造金型
31…固定型
32…可動型
31a、32a…型面
33…キャビティ
34…シール部材
40…トリミング刃
41…第1トリミング刃
42…第2トリミング刃
50…連動手段
51…第1リンク機構
52…第2リンク機構
60…イジェクト手段
61…押出ピン
63…油圧シリンダ
75…ゲート部(溶湯供給通路)
70…射出手段
80…清掃手段
81…ガス通路
82…噴出孔
91…薄肉化部材
91a…先端部
92…油圧シリンダ(移動手段)
93…ノッチ部(破断部)
100…コントローラ(制御手段)

Claims (7)

  1. 開閉自在な鋳造金型内に形成されるキャビティ内で、供給された溶湯を凝固して鋳造品を成形する鋳造方法において、
    前記鋳造金型を開いて前記鋳造品を取り出す際に、製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ、堰、ビスケットなどの製品部分以外をなす不要部を、前記鋳造金型において分離除去するトリミング工程を有することを特徴とする鋳造方法。
  2. 前記トリミング工程は、
    前記不要部を破断するためのトリミング刃を、前記鋳造金型を開く動作に連動して、前記不要部を破断する位置まで移動する工程と、
    前記鋳造品を前記鋳造金型から押し出すイジェクト手段により前記鋳造品を押し出す際に、前記不要部を前記トリミング刃により破断する工程と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
  3. 前記鋳造金型は、前記キャビティ内を排気して減圧状態にするダイカスト装置用の鋳造金型であって、
    前記トリミング工程は、前記キャビティ内の減圧状態を維持するために前記鋳造金型に設けられたシール部材に向けて清掃用のガスを噴出する清掃工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
  4. 前記トリミング工程の実施に先立って、前記不要部の一部を薄肉にして破断し易い破断部を形成しておく工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
  5. 内部にキャビティが形成される開閉自在な鋳造金型と、
    製品部分に接続された状態で凝固している鋳バリ、堰、ビスケットなどの製品部分以外をなす不要部を破断するためのトリミング刃と、
    前記トリミング刃を、前記鋳造金型を開く動作に連動して前記不要部を破断する位置まで移動する一方、前記鋳造金型を閉じる動作に連動して前記キャビティを形成する型面から退避した位置まで移動する連動手段と、
    前記鋳造品を前記鋳造金型から押し出すイジェクト手段と、
    前記イジェクト手段の作動を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記鋳造品を取り出すために前記鋳造金型が開かれた後に前記イジェクト手段を作動し、前記鋳造品を前記鋳造金型から押し出してなり、
    前記イジェクト手段により前記鋳造品が押し出される際に、前記不要部が前記トリミング刃に当接して、前記不要部が前記鋳造金型において分離除去されることを特徴とする鋳造装置。
  6. 前記鋳造金型は、前記キャビティ内を排気して減圧状態にするダイカスト装置用の鋳造金型であって、
    前記キャビティ内の減圧状態を維持するために前記鋳造金型に設けられたシール部材に向けて清掃用のガスを噴出する清掃手段をさらに有し、
    前記清掃手段の噴出孔は、前記連動手段により、前記鋳造金型を開く動作に連動して前記シール部材に向かう位置まで移動する一方、前記鋳造金型を閉じる動作に連動して前記型面から退避した位置まで移動することを特徴とする請求項5に記載の鋳造装置。
  7. 前記キャビティに溶湯を供給する通路をなすとともに鋳造後には前記不要部を形成することになる溶湯供給通路に対して先端部が突出退避自在に設けられ、前記不要部の一部を薄肉にして破断し易い破断部を形成するための薄肉化部材と、
    前記薄肉化部材を移動する移動手段と、をさらに有し、
    前記制御手段は、前記イジェクト手段を作動する前に前記移動手段を作動し、前記薄肉化部材の前記先端部を前記溶湯供給通路に突出させることを特徴とする請求項5に記載の鋳造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113492204A (zh) * 2021-08-05 2021-10-12 灏昕汽车零部件制造无锡有限公司 一种可有效提高压铸件进浇口剪切断面质量的模具结构

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