JP2017149873A - 塗料用ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

塗料用ウレタン樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017149873A
JP2017149873A JP2016034685A JP2016034685A JP2017149873A JP 2017149873 A JP2017149873 A JP 2017149873A JP 2016034685 A JP2016034685 A JP 2016034685A JP 2016034685 A JP2016034685 A JP 2016034685A JP 2017149873 A JP2017149873 A JP 2017149873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyol
resin composition
urethane resin
reaction
coating material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016034685A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6848186B2 (ja
Inventor
齋藤 鉄平
Teppei Saito
鉄平 齋藤
高廣 田中
Takahiro Tanaka
高廣 田中
真治 重安
Shinji Shigeyasu
真治 重安
城野 孝喜
Takayoshi Kino
孝喜 城野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2016034685A priority Critical patent/JP6848186B2/ja
Publication of JP2017149873A publication Critical patent/JP2017149873A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6848186B2 publication Critical patent/JP6848186B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【課題】 ソフトな触感を有すると共に、化粧品等に含まれる紫外線吸収剤、虫除け剤等の耐薬品性に優れた塗料用ウレタン樹脂組成物を提供する。【解決手段】 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)を5〜50質量%含有するポリカーボネートポリオール(A)と一般的なポリイソシアネート(B)を反応させて得られる塗料用ウレタン樹脂組成物をコーティング材に使用することで、耐薬品性とソフトな手触りを両立させた塗膜を形成可能な塗料用組成物を提供することができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリイソシアネート、特定のポリオール、艶消し剤を含有する塗料用ウレタン樹脂組成物、及び該組成物を用いた耐薬品性の触感塗料に関する。
ポリウレタン樹脂は、耐摩耗性、屈曲性、可撓性、柔軟性、加工性、接着性、耐薬品性等の諸物性に優れ、且つ各種加工法への適性にも優れるため、電子機器部材、衣料、家具・家電、日用雑貨、建築・土木、及び自動車部材へのコーティング材、インキ、接着剤、塗料等の樹脂成分として、又はフィルム、シート等の各種成形体として広く使用されている。イソシアネートと反応させるポリオール成分としてはポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールが用いられてきた。更には、近年、耐加水分解性、耐熱性、耐磨耗性、耐薬品性等の高い要求からポリカーボネートジオールを用いることが提案されている(特許文献1)。しかし、一方で手触りがソフトである触感塗料の要望に対して硬い手触りとなってしまうため、耐久性とソフトな触感を得るために特定の構造のポリカーボネートジオールを使用することも提案されている(特許文献2)。
しかしながら、ソフトな触感と、化粧品等に含まれる紫外線吸収剤や虫除け剤に対する耐久性を両立することは困難であった。
特開2007−238797号公報 特開2009−280665号公報
本発明は以上のような背景技術に鑑みてなされたものであり、紫外線吸収剤等への耐薬品性、耐久性と柔軟な風合いを両立する塗料用ウレタン樹脂組成物及び触感塗料用組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下に示す実施形態を含む。
[1]ポリカーボネートポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び艶消し剤(C)を含む塗料用ウレタン樹脂組成物であって、ポリカーボネートポリオール(A)がトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)を5〜50質量%含有することを特徴とする塗料用ウレタン樹脂組成物。
[2]ポリカーボネートポリオール(A)の数平均分子量が1000〜5000であることを特徴とする上記[1]に記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
[3]ポリイソシアネート(B)が脂肪族イソシアネートの三量体を含むことを特徴とする上記[1]又は上記[2]に記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
[4]艶消し剤(C)が無機微粉体及び有機微粉体からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する上記[1]乃至上記[3]のいずれかに記載の塗料用ポリウレタン樹脂組成物。
[5]艶消し剤(C)がシリカであることを特徴とする上記[1]乃至上記[3]のいずれかに記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
[6]上記[1]乃至上記[5]のいずれかに記載の塗料用ウレタン樹脂組成物を含む触感塗料。
本発明の塗料用ウレタン樹脂組成物は、耐薬品性とソフトな手触りを両立させた塗膜を形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の塗料用ウレタン樹脂組成物は、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)を5〜50質量%含有するポリカーボネートポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び艶消し剤(C)を含むことを特徴とする。
本発明において、ポリカーボネートポリオール(A)とは、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)とポリカーボネートジオールとを含むものである。
ポリカーボネートジオールは例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート等のカーボネート類と、グリコール類との反応によって得ることができる。
グリコール類としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール群等が挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明におけるポリカーボネートジオールとしては、カーボネート類としてアルキレンカーボネートを用い、グリコール類としては入手しやすさや耐薬品性の観点から1,6−ヘキサンジオールを用いて反応させたものが好ましい。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)の含有量はポリカーボネートポリオール(A)中に5〜50質量%であり、10〜30質量%がより好ましい。含有量を5〜50質量%とすることでヌレート構造やウレタン結合の凝集力により、耐薬品性が向上する傾向となる。
このトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)とポリカーボネートジオールは、単純に混合して用いても良いが、エステル交換反応することによって得られるポリカーボネートポリオールを用いることにより、耐薬品性とソフトな手触りを両立させる他、溶剤への溶解性も向上する。
ポリカーボネートポリオール(A)の数平均分子量は、好ましくは1000〜5000であり、1500〜5000の範囲がより好ましい。数平均分子量を1000〜5000とすることでヌレート構造、ウレタン基濃度のバランスによりソフトな触感を与え、耐薬品性が向上する傾向となる。
本発明においては、ソフトフィール性の発現のために艶消し剤(C)として無機微粉体及び有機微粉体からなる群より選ばれる少なくとも一種を使用することが好ましい。無機微粉体としては、シリカが好ましく使用され、ガラス、マイカ、ゼオライト、珪藻土、グラファイト、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の塩類、金属、金属酸化物等も使用される。有機微粉体としては、ポリウレタンビーズが好ましく使用され、アクリル樹脂やポリアミド等の各種の樹脂、シリコーンゴム、パルプ、セルロース等も使用できる。これらの微粉体は二種以上を併用してもよい。微粉体は好ましくは球状であり、粒径は1〜30μmのものが好ましく使用され、それを超えるとざらざらした触感になってしまう恐れがある。配合量はポリウレタン樹脂組成物の1〜30質量%、好ましくは10〜20質量%である。
本発明には、必要に応じて有機溶剤を使用しても良い。
有機溶剤としては、有機溶剤の存在下で反応に影響を与えないものが適宜選ばれる。有機溶剤の具体例としては、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル類、ジオキサン等のエーテル類、ヨウ化メチレン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミド等の極性非プロトン溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリカーボネートポリオール(A)と反応するポリイソシアネート(B)の具体例としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのポリイソシアネートを原料として得られるイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、ウレトジオン基含有ポリイソシアネート、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、ウレタン基含有ポリイソシアネート、アロファネート基含有ポリイソシアネート、ビュレット基含有ポリイソシアネート、ウレトンイミン基含有ポリイソシアネート等が挙げられ、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタン化反応は、無触媒でも反応が進行するが、公知のウレタン化反応触媒を使用し、反応を促進することもできる。ウレタン化反応に使用できる触媒の具体例としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート(以下DOTDLと言う)等の有機金属化合物や、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミンやその塩を挙げることができる。
本発明には、より物性を高め、また、各種物性を付加するために、添加剤として汎用されている、界面活性剤、レベリング剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解抑制剤、抗菌剤、充填剤、内部離型剤、補強材、導電性付与剤、帯電制御剤、帯電防止剤、分散剤、滑剤、染料、顔料その他の加工助剤を用いることができる。
本発明の塗料用ウレタン樹脂組成物は、ソフトフィール塗料として、家電製品、OA製品、携帯電話、自動車内装部品、皮革表面処理等に用いることができ、ソフトな触感と、化粧品等に含まれる紫外線吸収剤や虫除け剤に対する耐久性を両立することができる。
ここで、本発明の効果で挙げられている耐紫外線吸収剤性の評価の指標に用いられる紫外線吸収剤について説明する。紫外線吸収剤としては、主に化粧品等に含まれるパラアミノ安息香酸系、けい皮酸系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、ベンゾイルトリアゾール系、その他の芳香族系紫外線吸収剤、及びこれら一種類以上からなる混合物であり、これらの物質が成形体やコーティング材のポリウレタン樹脂組成物に移行することで、成形体表面の外観劣化や粘着性を帯びるといった現象が見られる。
これらの紫外線吸収剤の中でも、特に、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、サリチル酸2−エチルヘキシル、サリチル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルベンゾイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、3,3−ジフェニル−2−シアノアクリル酸2−エチルヘキシルが成形体やコーティング材の耐紫外線吸収剤性の大きな阻害要因となり得る。
虫除け剤としてはN,N−ジエチル−3−メチルベンズアミド(DEET)が多く使用され、優れた蚊の忌避効果があるが、皮膚に浸透したり、合成皮革やプラスチックを損傷することが知られている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定して解釈されるものではない。
〔ポリオールの製造1〕
攪拌機、温度計、加熱装置、蒸留塔を組んだ反応装置に、1,6−ヘキサンジオール(以下1,6−HGと略す。)のジエチルカーボネート(以下DECと略す。)に対する配合割合がモル比で1.05になるように、1,6−HGを826g、DECを787g仕込むとともに、さらに反応触媒としてテトラブチルチタネート(以下、TBTと略す。)を0.05g仕込み窒素気流下にて徐々に190℃まで温度を上昇させた。エタノールの留出が緩慢となり蒸留塔の塔頂温度が50℃以下となった時点で、反応温度は190℃のまま、1.3kPaまで徐々に減圧を行ない、1.3kPaの圧力でさらに7時間反応させた。さらに190℃の反応温度で1.3kPa以下の減圧下、反応物の水酸基価が35〜40(mg−KOH/g)になるまで反応を続行し、ポリオールを得た(Polyol−A)。得られたポリオールの水酸基価は37.4(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造2〕
攪拌機、温度計、加熱装置、蒸留塔を組んだ反応装置に、1,6−HGのDECに対する配合割合がモル比で1.03になるように、1,6−HGを824g、DECを800g仕込むとともに、さらに反応触媒としてTBTを0.05g仕込み窒素気流下にて徐々に190℃まで温度を上昇させた。エタノールの留出が緩慢となり蒸留塔の塔頂温度が50℃以下となった時点で、反応温度は190℃のまま、1.3kPaまで徐々に減圧を行ない、1.3kPaの圧力でさらに7時間反応させた。さらに190℃の反応温度で1.3kPa以下の減圧下、反応物の水酸基価が20〜25(mg−KOH/g)になるまで反応を続行し、ポリオールを得た(Polyol−B)。得られたポリオールの水酸基価は22.4(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造3〕
ポリオール化合物の製造1で得られたポリオール(Polyol−A)を850g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを150g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを15質量%含むポリオールを得た(Polyol−1)。得られたポリオールの水酸基価は128.5(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造4〕
ポリオール化合物の製造2で得られたポリオール(Polyol−B)を850g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを150g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを15質量%含むポリオールを得た(Polyol−2)。得られたポリオールの水酸基価は115.8(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造5〕
ポリオール化合物の製造1で得られたポリオール(Polyol−A)を900g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを100g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを10質量%含むポリオールを得た(Polyol−3)。得られたポリオールの水酸基価は98.2(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造6〕
ポリオール化合物の製造2で得られたポリオール(Polyol−B)を900g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを100g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを10質量%含むポリオールを得た(Polyol−4)。得られたポリオールの水酸基価は84.7(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造7〕
攪拌機、温度計、加熱装置、蒸留塔を組んだ反応装置に、1,6−HGのDECに対する配合割合がモル比で1.08になるように、1,6−HGを830g、DECを771g仕込むとともに、さらに反応触媒としてTBTを0.05g仕込み窒素気流下にて徐々に190℃まで温度を上昇させた。エタノールの留出が緩慢となり蒸留塔の塔頂温度が50℃以下となった時点で、反応温度は190℃のまま、1.3kPaまで徐々に減圧を行ない、1.3kPaの圧力でさらに7時間反応させた。さらに190℃の反応温度で1.3kPa以下の減圧下、反応物の水酸基価が54〜58(mg−KOH/g)になるまで反応を続行し、ポリオールを得た(Polyol−5)。得られたポリオールの水酸基価は56.1(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造8〕
攪拌機、温度計、加熱装置、蒸留塔を組んだ反応装置に、1,6−HGのDECに対する配合割合がモル比で1.11になるように、1,6−HGを835g、DECを750g仕込むとともに、さらに反応触媒としてTBTを0.05g仕込み窒素気流下にて徐々に190℃まで温度を上昇させた。エタノールの留出が緩慢となり蒸留塔の塔頂温度が50℃以下となった時点で、反応温度は190℃のまま、1.3kPaまで徐々に減圧を行ない、1.3kPaの圧力でさらに7時間反応させた。さらに190℃の反応温度で1.3kPa以下の減圧下、反応物の水酸基価が78〜82(mg−KOH/g)になるまで反応を続行し、ポリオールを得た(Polyol−6)。得られたポリオールの水酸基価は80.2(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造9〕
ポリオール化合物の製造2で得られたポリオール(Polyol−B)を450g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを550g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを55質量%含むポリオールを得た(Polyol−7)。得られたポリオールの水酸基価は365(mg−KOH/g)であった。
〔ポリオールの製造10〕
ポリオール化合物の製造7で得られたポリオール(Polyol−5)を960g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを40g仕込み、190℃でエステル交換反応を5時間行い、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを4質量%含むポリオールを得た(Polyol−8)。得られたポリオールの水酸基価は79.7(mg−KOH/g)であった。
なお、各ポリオール(Polyol−1〜Polyol−8)の官能基数は、次式により求めた。
・ポリオールの官能基数=
(ポリオールの水酸基価/56.11)×(ポリオールの数平均分子量/1000)
〔評価用塗膜の作成〕
表1の実施例1に示す通り、ポリオール20部に対して艶消し剤ACEMATT OK900(EVONIK社製 シリカ、粒径7.5μm)を5部、レベリング剤BYK−331(ビックケミー・ジャパン社製)を0.25部、触媒DOTDL(キシダ化学社製)を0.05部、さらに硬化剤も考慮して固形分=30%となるように酢酸ブチルを79.5g添加後、混合して主剤を得た。次に主剤の水酸基モル数と硬化剤のイソシアネート基モル比が1/1となるように硬化剤C−HXRを8.8部主剤と混合した。この混合物を基材(ABS樹脂)に乾燥膜圧が60μmとなるように塗布し、80℃で2時間乾燥、さらに25℃で96時間養生させることにより塗膜を作製した。この塗膜を用いて物性の評価を行った。
実施例2〜4、比較例1〜5についても実施例1と同様に塗膜を作成し、物性の評価を行った。
その他、本発明で使用した原料を以下に示す。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(商品名:タナック 日星産業社製)
C−HXR ポリイソシアネート硬化剤(NCO含量=21.9% 東ソー社製)
得られた塗膜については以下の項目について評価し、表1に結果を記載した。
1.触感
塗膜の表面を摩擦感テスターKSE−SE(カトーテック社製)を用い、ピアノ線摩擦子、荷重25gでグリップ感の指標となる摩擦力(μ)とざらつき感の指標となる摩擦力標準偏差(μMD)を測定した。μMD≦0.012の範囲を満たし、0.5≦μ≦1.0であるものを「○」、0.35≦μ<0.5であるものを「△」、それ以外であるものを「×」とした。
2.耐薬品性
2−1. 耐紫外線吸収剤性
下記化合物のグリセリン3%溶液をそれぞれ調製し、塗膜に各調製液を1滴垂らし、40℃で1時間放置後、拭き取り外観を目視で評価した。
<化合物>
(1)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
(2)サリチル酸−2−エチルヘキシル
(3)サリチル酸−3,3,5−トリメチルシクロヘキシル
(4)4−tert−ブチルベンゾイル(4−メトキシベンゾイル)メタン
(5)3,3−ジフェニル−2−シアノアクリル酸2−エチルヘキシル
<評価基準>
・塗膜の大部分に膨潤、皺、溶解を生じたもの(評価:×)
・塗膜の大部分に皺を生じたもの(評価:△)
・塗膜に滴下痕が残る程度に僅かにふくれを生じたもの(評価:○)
・塗膜に変化が見られないもの(評価:◎)。
2−2. 耐虫除け剤性
DEETのエタノール10%溶液を調製し、塗膜に調製液を1滴垂らし、40℃で1時間放置後、拭き取り外観を目視で評価した
<評価基準>
・塗膜の大部分に膨潤、皺、溶解を生じたもの(評価:×)
・塗膜の大部分に皺を生じたもの(評価:△)
・塗膜に滴下痕が残る程度に僅かにふくれを生じたもの(評価:○)
・塗膜に変化が見られないもの(評価:◎)
Figure 2017149873

Claims (6)

  1. ポリカーボネートポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び艶消し剤(C)を含む塗料用ウレタン樹脂組成物であって、ポリカーボネートポリオール(A)がトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(a1)を5〜50質量%含有することを特徴とする塗料用ウレタン樹脂組成物。
  2. ポリカーボネートポリオール(A)の数平均分子量が1000〜5000であることを特徴とする請求項1に記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
  3. ポリイソシアネート(B)が脂肪族イソシアネートの三量体を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
  4. 艶消し剤(C)が無機微粉体及び有機微粉体からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の塗料用ポリウレタン樹脂組成物。
  5. 艶消し剤(C)がシリカであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の塗料用ウレタン樹脂組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の塗料用ウレタン樹脂組成物を含む触感塗料。
JP2016034685A 2016-02-25 2016-02-25 塗料用ウレタン樹脂組成物 Active JP6848186B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016034685A JP6848186B2 (ja) 2016-02-25 2016-02-25 塗料用ウレタン樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016034685A JP6848186B2 (ja) 2016-02-25 2016-02-25 塗料用ウレタン樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017149873A true JP2017149873A (ja) 2017-08-31
JP6848186B2 JP6848186B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=59738752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016034685A Active JP6848186B2 (ja) 2016-02-25 2016-02-25 塗料用ウレタン樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6848186B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0245522A (ja) * 1988-06-23 1990-02-15 Enichem Sintesi Spa ポリオールポリカーボネート
JPH05271615A (ja) * 1992-03-24 1993-10-19 Nippon Paint Co Ltd 多官能ポリカーボネートポリオールを含む塗料組成物
JPH11152321A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd ウレタンプレポリマー並びにその製造方法及びそれを用いた塗料組成物
JP2009255502A (ja) * 2007-09-28 2009-11-05 Dainippon Printing Co Ltd 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP2010013529A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Asahi Kasei Chemicals Corp 乾燥速度が速くかつ耐性が改善されたソフトフィール塗料用硬化性組成物
CN102482530A (zh) * 2009-08-18 2012-05-30 拜尔材料科学有限公司 用于玻璃基材的涂料组合物
JP2014201680A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 富士重工業株式会社 塗料組成物
JP2015105298A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 関西ペイント株式会社 塗料組成物及び塗装物品
JP2015218289A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 日立アプライアンス株式会社 2液型ポリウレタン塗料組成物及び塗装膜

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0245522A (ja) * 1988-06-23 1990-02-15 Enichem Sintesi Spa ポリオールポリカーボネート
US4990578A (en) * 1988-06-23 1991-02-05 Enichem Synthesis S.P.A. Polyol-polycarbonates and process for preparing them
JPH05271615A (ja) * 1992-03-24 1993-10-19 Nippon Paint Co Ltd 多官能ポリカーボネートポリオールを含む塗料組成物
JPH11152321A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd ウレタンプレポリマー並びにその製造方法及びそれを用いた塗料組成物
JP2009255502A (ja) * 2007-09-28 2009-11-05 Dainippon Printing Co Ltd 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP2010013529A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Asahi Kasei Chemicals Corp 乾燥速度が速くかつ耐性が改善されたソフトフィール塗料用硬化性組成物
CN102482530A (zh) * 2009-08-18 2012-05-30 拜尔材料科学有限公司 用于玻璃基材的涂料组合物
JP2014201680A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 富士重工業株式会社 塗料組成物
JP2015105298A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 関西ペイント株式会社 塗料組成物及び塗装物品
JP2015218289A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 日立アプライアンス株式会社 2液型ポリウレタン塗料組成物及び塗装膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP6848186B2 (ja) 2021-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI649346B (zh) 聚碳酸酯二醇及其製造方法暨使用其之聚胺基甲酸酯
KR101821600B1 (ko) 폴리우레탄 조성물, 발수제, 피혁상 시트의 표피층 형성용 폴리우레탄 수지 조성물 및 피혁상 시트
JP5187460B2 (ja) 水性ウレタン樹脂組成物及びそれを用いて得られるフィルム及び光学フィルム
JP6428966B2 (ja) 水性ウレタン樹脂組成物、及び、合成皮革
JP2019094468A (ja) 塗料組成物、硬化膜、硬化膜を備えた物品
JP6988369B2 (ja) ウレタン樹脂組成物、及びそれを用いたウレタン樹脂成形物
JP6582515B2 (ja) ポリウレタン樹脂および該組成物を用いた皮革用接着剤
JP6528067B1 (ja) 膜形成用樹脂組成物、積層フィルムおよび当該積層フィルムが貼り付けられた物品
JP2011079985A (ja) 超低硬度熱硬化性ポリウレタンエラストマー形成組成物、及びそれを用いたゲル状物
JP6583024B2 (ja) 塗料用ウレタン樹脂組成物
KR102291432B1 (ko) 도료용 우레탄 수지 조성물 및 그 조성물을 사용한 촉감 도료
EP3418315B1 (en) Polycarbonate polyol
JP4877432B2 (ja) アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物及びそれを用いて得られた成形品
JP6357910B2 (ja) 光学用ポリウレタン組成物、薄膜成形体、光学フィルム、及び薄膜成形体の製造方法
JP6848186B2 (ja) 塗料用ウレタン樹脂組成物
JP2016084390A (ja) 2液型ポリウレタン塗料組成物及び塗装膜
JP6347191B2 (ja) ウレタン塗料組成物及び樹脂部材
KR101931149B1 (ko) 소프트필 특성이 우수한 불포화 폴리에스터 수지 및 이를 이용한 도료용 폴리우레탄 수지
JP6565309B2 (ja) 耐紫外線吸収剤性ポリウレタン組成物、該組成物を用いたコーティング材、及び塗膜
JP5056092B2 (ja) 触感塗料用組成物
JPWO2020213747A1 (ja) ウレタン樹脂組成物及びフィルム
KR20120082348A (ko) 아크릴 변성 우레탄우레아 수지 조성물 및 그것을 사용하여 얻어진 성형물
JP2016199636A (ja) ポリウレタン化合物、及びその硬化物
KR101492401B1 (ko) 플라스틱 코팅용 에스테르계 폴리올
US20240110002A1 (en) Novel polyurethane or polyurethane-urea composition with enhanced low temperature performance

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6848186

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151