JP6347191B2 - ウレタン塗料組成物及び樹脂部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ウレタン塗料組成物と、これがコーティングされた樹脂部材に関する。さらに詳しくは、樹脂成形体の表面に防曇性、耐ブリードアウト性、耐擦傷性等に優れた硬化塗膜を形成することができるウレタン塗料組成物に関する。
従来から、合成樹脂成形品やガラス等の表面が露点温度以下になると、大気中の水分が細かい水滴となり、表面に付着する。その結果、付着した水滴による光の散乱が起き、「曇り」が発生し視界が妨げられてしまう。
上記の「曇り」の発生を防止する方法として、(1)基材表面(裏面)に熱線ヒーターや面上ヒーターを施しヒーターを通電することで、基材を加温し露点以上にする方法(特許文献1)、(2)基材表面に、親水性樹脂を形成し、付着する水滴を吸収させる方法(特許文献2)、(3)親水性樹脂及び界面活性剤等を混合した溶液を塗布する方法(特許文献3)等が挙げられる。
特開平8−317841号公報 特開2007−076999号公報 特開2008−150454号公報
しかし、(1)の方法は、装置が高価であり、また、基材が温まるまでに時間がかかり、防曇効果の発現に時間を要してしまうといった問題がある。(2)の方法は、一定の防曇効果は得られるが、塗膜の吸水できる水分量に上限があるため、長時間曇りが発生する環境下に置かれると、曇りが生じてしまう問題がある。
一方、(3)の方法は、樹脂に含まれる界面活性剤が付着した水滴の接触角を下げ、光の散乱を起こさないことにより防曇効果を発現させる。そのため、(1)とは異なり、防曇効果の発現に時間がかかることがない。また、(2)とは異なり、防曇効果が塗膜の吸収できる水分量に制限されず、長時間曇りが発生する環境下に置かれても、良好な防曇効果を発現できる。しかし、室内で長時間放置すると、界面活性剤が樹脂表面にブリードアウトし、表面を汚染してしまう問題が認められている。そのため、良好な外観の維持のためには、界面活性剤のブリードアウトを抑制することが必要となる。
界面活性剤のブリードアウトを抑制する方法として、樹脂中に界面活性剤を固定することが挙げられる(特表2000−515572号公報(参考文献)参照)。前記参考文献では、反応性官能基を有するイオン性界面活性剤を樹脂と反応させることにより、ブリードアウトを抑える事が出来ることが報告されている。しかし、親水性であるイオン性基を樹脂に固定化することにより、塗膜の吸水量が増加し、吸水時の膜強度低下が発生してしまう。そのため、反応性官能基を有するイオン性界面活性剤を使用せず、界面活性剤のブリードアウトを抑えることが課題として挙げられる。
本発明は上記課題を解決することであり、その目的とすることは、防曇性、耐擦傷性を維持しつつ、耐ブリードアウト性の特性を担保しうるウレタン塗料組成物と、これがコーティングされた樹脂部材を提供することにある。
すなわち、本発明の上記目的は、以下の手段により解決できる。
[1](a)イソシアネート基を有するイソシアネートプレポリマーと、(b)ポリエーテルポリオールと、(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩と、(d)炭素数9〜22の1級アルコールと、を含有するウレタン塗料組成物であり、前記(b)ポリエーテルポリオールは、1分子あたりに少なくとも2つ以上の水酸基を有し、その分子量が400〜1500であり、前記(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩は、一般式化1で表され、m及びnはそれぞれ独立して9〜17であり、Xは塩素、又は臭素であり、前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールは直鎖型のアルコールであり、前記(a)イソシアネートプレポリマーのNCOと(前記(b)ポリエーテルポリオール+前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールのOH基合計)の当量比が0.5〜2.0の割合で配合される、ウレタン塗料組成物。
[2](a)〜(d)成分の合計重量に対し、前記(a)イソシアネートプレポリマーを20〜80重量%、前記(b)ポリエーテルポリオールを10〜70重量%、前記(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩を0.1〜10重量%、前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールを0.1〜10重量%、を含有する[1]に記載のウレタン塗料組成物。
[3][1]または[2]に記載のウレタン塗料組成物を樹脂成形体の表面にコーティングし、該ウレタン塗料組成物を硬化してなる硬化塗膜を有する樹脂部材。
本発明のウレタン塗料組成物によれば、曇りが発生する環境下において、防曇性に優れるため、視認性の確保が出来、耐擦傷性にも優れるため、使用時における繰り返しの払拭にも耐えることが出来、耐ブリードアウトを有しているため、界面活性剤のブリードアウトによる表面の汚染が抑えられる性能を担保し得る。
本発明のウレタン塗料組成物は、(a)イソシアネート基を有するイソシアネートプレポリマーと、(b)ポリエーテルポリオールと、(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩と、(d)炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールを含有する。
イソシアネート基を有するイソシアネートプレポリマーとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を出発原料として合成されたもので、ビュレット体、トリメチロールプロパンとのアダクト体、イソシアヌレート体、アロファネート体等がある。市販されているものとして、例えば旭化成ケミカルズ社製のヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体(商品名:デュラネート24A−100)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名:デュラネートTPA−100)、住化バイエルウレタン社製のヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体(商品名:デスモジュールXP2679)、三井化学社製の1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのトリメチロールプロパンアダクト体(商品名:タケネートD−120N)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのイソシアヌレート体(商品名:タケネートD−127N)、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(商品名:タケネートD−140N)等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとトリメチロールプロパンとのアダクト体を用いることが好ましい。
イソシアネートプレポリマーのNCOと(ポリエーテルポリオール(b)+1級アルコール(d)のOH基合計)の当量比の比が0.5〜2.0であることが好ましい。0.5未満では硬化塗膜が脆くなり、2.0を超えると硬化塗膜表面が硬くなり、耐擦傷性が低下する。なお、イソシアネートプレポリマーは、NCO基含有率(%)が、理論値または実測値(JISK1603−1)等で規定されるので、これらの値を用いて下記式数1で必要量を算出することができる。
Figure 0006347191
…(数1)
ポリエーテルポリオールは、多価アルコール類に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイド等から選ばれる少なくとも1種を付加させる事により得られ、1分子中に少なくと2つ以上の水酸基を有し、かつ分子量が400〜1500であるポリマーとする。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールの共重合体ポリオール、ポリオキシエチレンポリグリセリルエーテル、ペンタエリスリトールポリオキシエチレンエーテル等が挙げられる。
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、一般式化1で示されるものである。なお、一般式化1において、n及びmが独立して9〜17であり、Xは塩素、又は臭素である。
Figure 0006347191
…(化1)
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、例えばジデシルジメチルアンモニウム塩、ジドデシルジメチルアンモニウム塩、ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
nまたはmが9未満の場合は、硬化塗膜との相溶性が低下し、硬化塗膜の外観が悪化する。また、nまたはmが17を超える場合は、良好な防曇効果が発現しない。また、ジアルキルジメチルアンモニウム塩は固形分中0.1〜10重量%であることが好ましい。0.1重量%未満の場合は、防曇性能が低下する傾向にある。また、10重量%を超えると外観が悪化し、また、透明性、耐擦傷性が低下する傾向にある。
炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールとしては、例えばノナノール、ドデカノール、ペンタデカノール、オクタデカノール、ドコサノール等が挙げられる。
炭素数が9未満の場合は、耐ブリードアウト性が低下する。また、炭素数が22を超える場合は、硬化塗膜との相溶性が極端に低下し、透明性が低下する。また、1級アルコールは固形分中0.1〜10重量%であることが好ましい。0.1重量%未満の場合は、ブリードアウトを抑える効果が低下する傾向にある。10重量%を超えると耐擦傷性が低下する傾向にある。
ウレタン塗料組成物の原料は、調製等のために、有機溶媒で希釈することができる。また、調製したウレタン塗料組成物は、固形分調製等のために有機溶媒で希釈することができる。
有機溶媒としては、アルコール系、カルボン酸エステル系、ケトン系、アミド系、エーテル系、脂肪族および芳香族炭化水素系の溶媒が挙げられる。アルコール系溶媒としては、例えばメタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール、2−メトキシエタノール(メチルセロソルブ)、2−エトキシエタノール(エチルセロソルブ)、2−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)、ターシャリーアミルアルコール等が挙げられる。カルボン酸エステル系溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸ブチル、ギ酸ブチル等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。アミド系溶媒としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えばジエチルエーテル、メトキシトルエン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。脂肪族および芳香族炭化水素系溶媒としては、例えばヘキサン、ペンタンキシレン、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、あるいは2種またはそれ以上を組み合わせて使用することもできる。これら成分のうち、ジアセトンアルコール、ターシャリーアミルアルコール等の極性溶媒を主成分とし、これらにカルボン酸エステルおよびケトン系溶媒を混合させた溶剤が、溶解性、揮発性および密着性の観点から好ましい。
本発明に用いられる樹脂成形体としては、その種類は問わず、公知の樹脂が使用可能である。例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず種々の樹脂が使用可能である。具体的にはポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
本発明の塗料組成物を樹脂成形体表面へコーティングする方法としては、特に限定がなく、はけ塗り、流し塗り、浸漬塗り、スプレー塗り、スピンコート等、公知の方法が採用できる。
本発明の塗料組成物の硬化手段としては、加熱処理によって行う。加熱処理温度としては、室温以上150℃以下、好ましくは80℃以上130℃以下であるが、使用する基材樹脂の耐熱性や熱変形性等に応じて適宜調整すればよい。加熱時間は、加熱温度により異なるが、数分から数時間程度である。
ウレタン塗料組成物中のイソシアネートプレポリマーが有するイソシアネート基は、ポリエーテルポリオールの水酸基、及び炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールの水酸基と反応し、ウレタン結合を形成する。ウレタン結合を形成する反応には、必要に応じ公知の触媒を加えることが出来る。公知の触媒としては、例えばトリエチルアミン、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。これら触媒を用いる場合の使用量は、前記イソシアネートプレポリマー100重量部に対して通常0.001〜10重量部である。これらの硬化促進触媒は、それぞれ単独で用いてもよく、あるいは2種またはそれ以上を組み合わせて使用することもできる。
必要に応じて、ウレタン塗料組成物中に紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の安定剤、レベリング剤、着色剤、難燃剤等の添加物を加えることが出来る。
以下に本発明を実施例等によって説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。なお、実施例で得られる樹脂部材評価を行うために代表的な性質として、外観、防曇性、耐擦傷性、耐ブリードアウト性を挙げた。各々の試験方法は下記のとおりである。
〈外観〉目視による判断し、下記の評価基準で評価した。
○:正常
×:ブリードアウトによる異常がある
〈透明性〉ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製NDH5000)によりヘイズ(%)を測定し、下記の評価基準で評価した。
○:試験後のヘイズの値が2未満
×:試験後のヘイズの値が2以上
〈防曇性〉25℃の恒温室内で、塗膜を50℃温水蒸気に1分間さらし、目視にて曇りの有無を下記の評価基準で評価した。
○:全く曇らない
×:曇りが発生する
〈防曇持続性〉蒸留水を染み込ませたウェスを塗膜表面に置き、1往復させる。25℃50%RHの室内で1時間静置した後、25℃の恒温室内で、塗膜を50℃温水蒸気に5分間さらし、目視にて曇りの有無を下記の評価基準で評価した。
○:全く曇らない
×:曇りが発生する
〈耐擦傷性〉荷重500gを載せたスチールウール(#0000)を試験片の塗膜面上に置き、ラビングテスターで11往復させる試験条件で試験した後、上記の透明性試験と同様にヘイズ(%)を測定し、下記の評価基準で評価した。
○:試験後のヘイズの値が10未満
×:試験後のヘイズの値が10以上
〈耐ブリードアウト性〉30℃・95%の恒温恒湿オーブンにサンプルを3時間入れ、その後、上記の透明性試験と同様にヘイズ(%)を測定し、添加物のブリードアウトの程度をみた。
○:試験後のヘイズの値が2未満
×:試験後のヘイズの値が2以上
各実施例及び比較例で使用した各成分は次の通りである。
(a)イソシアネートプレポリマー
a−1:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとトリメチロールプロパンとのアダクト体(固形分75%、酢酸ブチル25%、対溶液NCO含有率11.0%、三井化学株式会社製タケネートD120N)
(b)ポリエーテルポリオール
b−1:ポリオキシエチレン−グリセリルエーテル(固形分100%、1分子あたりの水酸基数3、分子量750、水酸基価224mg・KOH/g、日油株式会社製ユニオックスG−750)
(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
c−1:ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド(固形分75%、一般式化1のm=16〜18、n=16〜18、X=Cl、日油株式会社製ニッサンカチオン2ABT)
c−2:ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(固形分80%、一般式化1のm=10、n=10、X=Cl、日油株式会社製ニッサンカチオン2DB−800E)
c−3:ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(固形分25%、一般式化1のm=15、n=0、X=Cl、日油株式会社製ニッサンカチオンPB−300)
(d)炭素数9〜22の直鎖型1級アルコール
d−1:n−ドデカノール(分子量186、炭素数12)
d−2:n−オクタデカノール(分子量270、炭素数18)
d−3:n−ヘキサデカノール(分子量242、炭素数16)
d−4:n−ヘキサール(分子量102、炭素数6)
(実施例1〜4、比較例1〜7)
上記(a)〜(d)成分と溶剤を表1に示す割合で配合し、さらにそれぞれ添加剤として、固形分100gに対して0.5gのジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ、および0.5gのアクリル系レベリング剤(ビックケミー社製BYK380N)を加えて、実施例1〜2及び比較例1〜4のウレタン塗料組成物を得た。
各ウレタン塗料組成物を、ポリカーボネート樹脂板(三菱ガス化学社製ユーピロン)上に、硬化後の膜厚が10μmになるようにバーコーターを用いて塗装を行い、125℃に設定したオーブンにて30分間熱硬化し、樹脂部材を得た。上記の試験方法にて評価を行った。結果を表1、及び表2に示す。
実施例1及び2では、良好な防曇性、耐擦傷性を発現しつつ、耐ブリードアウト性も発現することが確認された。実施例3では、炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールを増加させ、また、実施例4では、イソシアネートプレポリマーのNCOと(ポリエーテルポリオール(b)+1級アルコール(d)のOH基合計)の当量比の比が0.8の場合でも、良好な防曇性、耐擦傷性を発現しつつ、耐ブリードアウト性も発現することが確認された。さらに、実施例1〜4のいずれでも、良好な防曇持続性が得られることが確認された。
一方、比較例1は界面活性剤を用いていないため、防曇性を発現せず、良好な防曇持続性が得られないことが確認された。比較例2では、炭素数が6の直鎖型1級アルコールを用いているため、耐ブリードアウト性が発現しないことが確認された。比較例3では、界面活性剤が存在しないため、防曇性を発現せず、良好な防曇持続性が得られないことが確認された。比較例4では、炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールを用いていないため、耐ブリードアウト性が発現しないことが確認された。また、実施例5では、炭素数9〜22の直鎖型1級アルコールを15重量%用いたため、耐擦傷性の低下が確認された。実施例6では、ジアルキルジメチルアンモニウム塩を12重量%用いたため、初期からブリードアウトが発生し、透明性と耐擦傷性の低下が確認された。実施例7では、界面活性剤にヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドを用いたため、初期からブリードアウトが発生し、透明性の低下が確認された。
Figure 0006347191
Figure 0006347191

Claims (2)

  1. (a)イソシアネート基を有するイソシアネートプレポリマーと、
    (b)ポリエーテルポリオールと、
    (c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩と、
    (d)炭素数9〜22の1級アルコールと、
    を含有するウレタン塗料組成物であり、
    前記(b)ポリエーテルポリオールは、1分子あたりに少なくとも2つ以上の水酸基を有し、その分子量が400〜1500であり、
    前記(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩は、一般式化1で表され、m及びnはそれぞれ独立して9〜17であり、Xは塩素、又は臭素であり、
    前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールは直鎖型のアルコールであり、
    前記(a)イソシアネートプレポリマーのNCO)/(前記(b)ポリエーテルポリオール+前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールのOH基合計)の当量比が0.5〜2.0の割合で配合され、
    前記(a)〜(d)成分の合計重量に対し、
    前記(a)イソシアネートプレポリマーを20〜80重量%、
    前記(b)ポリエーテルポリオールを10〜70重量%、
    前記(c)ジアルキルジメチルアンモニウム塩を0.1〜10重量%、
    前記(d)炭素数9〜22の1級アルコールを0.1〜10重量%、
    を含有する
    ウレタン塗料組成物。
    Figure 0006347191
    …(化1)
  2. 請求項1に記載のウレタン塗料組成物を樹脂成形体の表面にコーティングし、該ウレタン塗料組成物を硬化してなる硬化塗膜を有する
    樹脂部材。
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