JP2016199636A - ポリウレタン化合物、及びその硬化物 - Google Patents

ポリウレタン化合物、及びその硬化物 Download PDF

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Ryo Fujimoto
遼 藤本
慈孝 吉田
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慈孝 吉田
弘津 健二
Kenji Hirotsu
健二 弘津
隆志 土井
Takashi Doi
隆志 土井
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【課題】カーボネート結合とエステル結合とを有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物を提供する。【解決手段】式(A)及び式(B)で示される繰り返しを有し、分子の両末端にひとつずつ水酸基を有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物。(Z1はn−ペンタメチレン基又はn−ヘキサメチレン基;Z2はn−ブチレン基又はn−ペンタメチレン基;但し、Z1がn−ヘキサメチレン基であり、かつZ2がn−ペンタメチレン基の場合を除く。)【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン化合物、及びその硬化物に関するものである。
ポリウレタン化合物は、例えば、航空機・自動車等の内外装用、住宅の外壁面及び床材、家電・電子電材などの部品など、塗料やコーティング剤、接着剤の原料として広く利用されている。上述の塗料やコーティング剤などの塗膜は、外観の美しさを演出するのみならず、基材を保護する役割も兼ねることから、硬度、強度、耐久性などが必要とされる。そのため、これらの目的のために、硬い塗膜を与えるポリウレタン化合物が強く望まれている。
このような塗料やコーティング剤、接着剤の原料としてのポリウレタン化合物は、作業性などの観点から、活性エネルギー線硬化タイプの樹脂が利用されるようになっている。なかでもアクリル系ハードコート剤は、活性エネルギー線の照射によりすぐに硬化し、加工処理速度が速く、トータルコストとして安価となるため、各種コーティング剤、塗料、接着剤など幅広い分野で利用されている。
従来、カーボネート結合とエステル結合の両方を有するポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネートとを反応させてポリウレタン化合物を製造する方法としては、例えば、ポリエステルカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールにε−カプロラクトンを付加反応させて得られたジオールとアルキレンカーボネートとのエステル交換反応で重合)と、ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンフィルムが記載されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ジルコニウム触媒の存在下、市販のポリカーボネートジオールと、イソホロンジイソシアネートとを酢酸ブチル中で反応させて得られるポリウレタン化合物の酢酸ブチル溶液が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−150412号公報 特開2012−184385号公報
しかしながら、更に高い弾性率、最大伸度及び破断点応力を有するポリウレタン化合物が望まれていた。
本発明の課題は、カーボネート結合とエステル結合とを有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物を提供することにある。
本発明の課題は、下記式(A)及び式(B)
Figure 2016199636
(式中、Z及びはn−ペンタメチレン基又はn−ヘキサメチレン基を示し、Zはn−ブチレン基又はn−ペンタメチレン基を示す。但し、Zがn−ヘキサメチレン基であり、かつZがn−ペンタメチレン基の場合を除く。)
で示される繰り返しを有し、分子の両末端にひとつずつ水酸基を有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリウレタンによって解決される。
但し、非環状アルキレンポリカーボネートジオールの全繰り返し単位数に対する式(B)で示される繰り返し単位数(式(B)で示される繰り返し単位数/[式(A)で示される繰り返し単位数+式(B)で示される繰り返し単位数])は、
がn−ペンタメチレン基の場合には0.25〜0.65
がn−ヘキサメチレン基の場合には0.30〜0.70
である。
本発明のポリウレタン化合物、及びその硬化物(ポリウレタンフィルム)は、弾性率や最大伸度、破断点応力が向上しているため、金属,木材,紙,プラスチック,電気・電子・自動車分野などのコーティング剤、自動車内外装,家具,建材の床や壁などの塗料、各種接着剤、インキ、加飾フィルム(特に加飾フィルムのハードコート層)など、多くの分野で適用の可能性が期待できる。
以下、本発明のポリウレタン化合物などにつき詳しく説明する。
(非環状アルキレンポリカーボネートジオール)
本発明で使用する非環状アルキレンポリカーボネートジオールは、下記式(A)及び式(B)
Figure 2016199636
(式中、Z及びはn−ペンタメチレン基又はn−ヘキサメチレン基を示し、Zはn−ブチレン基又はn−ペンタメチレン基を示す。但し、Zがn−ヘキサメチレン基であり、かつZがn−ペンタメチレン基の場合を除く。)
で示される繰り返しを有し、分子の両末端にひとつずつ水酸基を有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールである。
但し、非環状アルキレンポリカーボネートジオールの全繰り返し単位数に対する式(B)で示される繰り返し単位数(式(B)で示される繰り返し単位数/[式(A)で示される繰り返し単位数+式(B)で示される繰り返し単位数])は、
がn−ペンタメチレン基の場合には0.25〜0.65
がn−ヘキサメチレン基の場合には0.30〜0.70
である。
本発明の非環状アルキレンポリカーボネートジオールのZがn−ペンタメチレン基の場合、その好ましい態様は以下の通りである。
数平均分子量;500以上
融点;5℃以下
ガラス転移点;−55℃以下
粘度;1,800cp以下(75℃)
更に好ましい態様は以下の通りである。
数平均分子量;500〜2,100
融点;−15℃〜5℃
ガラス転移点;−80℃〜−55℃
粘度;50〜1,800cp(75℃)
本発明の非環状アルキレンポリカーボネートジオールのZがn−ヘキサメチレン基の場合、その好ましい態様は以下の通りである。
数平均分子量;500以上
融点;10℃以下
ガラス転移点;−60℃以下
粘度;1,100cp以下(75℃)
更に好ましい態様は以下の通りである。
数平均分子量;500〜2,100
融点;−15℃〜10℃
ガラス転移点;−80℃〜−60℃
粘度;50〜1,100cp(75℃)
なお、非環状アルキレンポリカーボネートジオールとして、植物由来成分含有率の高い非環状アルキレンポリカーボネートジオールを使用することにより、植物由来成分含有率が極めて高いポリウレタン化合物を製造することができる。
植物由来成分含有率の高い非環状アルキレンポリカーボネートジオールは、ポリカーボネートジオール及び環状エステル化合物として、植物由来成分含有率の高い環状エステル化合物を使用することにより製造することができる。
このように、高い比率で植物由来の成分を含有させることにより、焼却によって排出される二酸化炭素と、植物の育成過程で吸収される二酸化炭素が同じ量とはならないまでも、いわゆるカーボンニュートラルという環境に優しい材料やプロセスとなり得る。
(ポリイソシアネート化合物)
本発明で使用するポリイソシアネート化合物としては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタン、ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−ジクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートが挙げられるが、反応性の制御と強度付与等の観点から、好ましくは4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)が使用される。
なお、これらのポリイソシアネート化合物は、単独又は複数種を混合して用いても良い。
前記ポリイソシアネートの使用量は、非環状アルキレンポリカーボネートジオールに含まれる水酸基の合計モル数と、ポリイソシアネート化に含まれるイソシアネート基のモル数の比率(OH/NCO)が、100/100〜110/100となる割合であることが好ましい。イソシアネート基のモル数よりも水酸基の合計モル数を多くすることにより、残存する未反応イソシアネート基を低減することができる。
(ポリウレタン化合物の製造方法)
本発明のポリウレタン化合物は、前記の式(A)及び式(B)で示される繰り返しを有し、分子の両末端にひとつずつ水酸基を有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、必要ならば後述する触媒の存在下、攪拌させながら反応させるなどの方法によって得られる。また、後述する鎖延長剤を用いる場合は、反応の最初から加えておいてもよいし、反応の途中から加えてもよい。その際の反応温度は、好ましくは0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であり、反応圧力は特に制限されない。
(触媒)
本発明の反応においては、反応を促進させるために触媒の存在下で行うのが望ましい。そのような触媒としては、一般的にウレタン化反応で使用される触媒(ウレタン化触媒)であれば特に制限はされないが、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレートなどの有機スズ化合物や、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)などの有機チタン化合物や、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)などの有機ジルコニウム化合物や、トリエチルアミンなどの3級アミン化合物などが具体的に挙げられるが、好ましくは有機スズ化合物、有機ジルコニウム化合物、更に好ましくはジブチルスズジラウレート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートである。
なお、これらの触媒は、単独又は複数種を混合して使用しても良い。また、非環状アルキレンポリカーボネートジオールに前記触媒が含まれている場合には、これを本発明の反応にそのまま使用しても良く、不足分を別途補充しても良い。
前記触媒の使用量は、非環状アルキレンポリカーボネートジオール1gに対して、好ましくは1〜10000μg、更に好ましくは10〜1000μgである。
(ポリウレタン化合物の溶液)
本発明の反応において、イソシアネート基と反応する活性水素基を有しない有機溶媒を添加することにより、ポリウレタン溶液とすることができる。使用する溶媒は特に制限されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類が使用される。
なお、これらの溶剤は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記有機溶媒の使用量は、非環状アルキレンポリカーボネートジオールとポリイソシアネート化合物との合計質量1gに対して、好ましくは0.1〜10g、更に好ましくは0.2〜5gである。
(鎖延長剤)
ポリウレタンの製造においては、共重合成分として鎖延長剤を用いることができる。鎖延長剤としては、公知の鎖延長剤を使用することができ、例えば、水、低分子ポリオール、ポリアミンなどが挙げられる。鎖延長剤については、例えば、「最新ポリウレタン応用技術」(株式会社CMC社、1985年に発行)を参照することができる。
低分子ポリオールとしては、分子量が300以下のジオールを用いることができ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環式ジオール;キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサンなどが挙げられるが、好ましくはエチレングリコール、1,4−ブタンジオールが用いられる。
(ポリウレタン硬化物)
本発明のポリウレタン硬化物は、前記ポリウレタン化合物又はポリウレタン化合物の溶液を硬化させることによって製造することができる。また、ガラス板などの対象物に塗布した後に硬化させても良い。
硬化させる際には、前記ポリウレタン化合物又はポリウレタン化合物の溶液に、紫外線、可視光、レーザー光、電子線、X線、γ線、プラズマ、マイクロウェーブなどのエネルギー線を照射、あるいは加熱するなどの方法によって、重合・硬化させて製造することができる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(各種分析方法)
非環状アルキレンポリカーボネートジオール;
(1)水酸基価:JIS K 1557のB法に準拠して測定した。
(2)酸価:JIS K 1557の指示薬滴定法に準拠して測定した。
(3)水分:カールフィッシャー水分計を使用した電量滴定法により測定した。
(4)融点及びガラス転移温度:示差走査熱量分析法(測定温度範囲:−100℃〜10
0℃、走査速度:10℃/min.)により測定した。
(5)粘度:B型粘度計を用いて、75℃で測定した。
(6)数平均分子量:水酸基価を基に算出した。
(7)式(A)の繰り返し単位数及び式(B)の繰り返し単位数;1H−NMRにより測定した。
ポリウレタン硬化物;
ポリウレタン硬化物の弾性率、最大伸度、破断点応力は、ガラス板で作製した塗膜サンプルをフィルム状にし、JIS K 7311に準拠する方法で測定した。なお、測定条件は、測定温度23℃、湿度50%、引張速度100mm/分で行った。
(原料)
実施例1で使用したポリカーボネートジオールは、宇部興産株式会社製のETERNACOLL(登録商標) UH−200N(数平均分子量が2000、水酸基価が56mgKOH/g、酸価が0.02mgKOH/g、テトラチタン触媒を100ppm含有)を使用した。
比較例1で使用したポリカーボネートジオールは、宇部興産株式会社製のETERNACOLL(登録商標) UHC50−200を使用した。UHC50−200の物性を測定すると以下の通りであった。
式(B)の繰り返し単位数/[式(A)の繰り返し単位数+式(B)の繰り返し単位数]=0.51
数平均分子量;2010g/モル
水酸基価;55.9mgKOH/g
酸価;0.00mgKOH/g
融点;16℃
粘度;940cp(75℃)
参考例1(非環状アルキレンポリカーボネートジオールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積200mLのガラス製フラスコに、ポリカーボネートジオール111.7g(56ミリモル;1,6−ヘキサンジオール骨格として785ミリモル)及び1,6−ヘキサンジオール5.3g(45ミリモル)を加え、攪拌しながら減圧下で乾燥させた。
得られた溶液にδ−バレロラクトン85.1g(850ミリモル)を加え、攪拌しながら175〜180℃で4時間反応させた(ポリカーボネートジオールに含まれているチタン化合物が触媒として作用)。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、非環状アルキレンポリカーボネートジオール175.1gを得た。
得られた非環状アルキレンポリカーボネートジオールは以下の物性値で示される新規な化合物であった。
式(B)の繰り返し単位数/[式(A)の繰り返し単位数+式(B)の繰り返し単位数]=0.48
数平均分子量;2010g/モル
水酸基価;55.9mgKOH/g
酸価;0.08mgKOH/g
融点;−7℃
粘度;1068cp(75℃)
ガラス転移点;−61℃
実施例1A(ポリウレタン化合物の合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積500mLのガラス製フラスコに、参考例1で得られたポリカーボネートジオール41.09g(20.44ミリモル)、1,4−ブタンジオール3.700g(41.06ミリモル)、N,N−ジメチルアセトアミド240.18g及び4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート16.06g(64.16ミリモル)を加え、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ポリウレタン化合物のN,N−ジメチルアセトアミド溶液297.51gを得た。固形分濃度は20%であった。
実施例1B(ポリウレタンフィルム(硬化物)の合成)
次いで、得られた溶液をガラス板上にコートし、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥させた後、ガラス板より剥離して、膜厚88μmのポリウレタンフィルムを得た。
得られたポリウレタンフィルムの物性値は以下の通りであった。
重量平均分子量;133000g/モル
数平均分子量;70000g/モル
弾性率;24.3MPa
最大伸度;860%
破断点応力;75.3MPa
参考例2A(非環状アルキレンポリカーボネートジオールの合成)
蒸留塔を備えた内容積2Lのガラス製フラスコに、ジメチルカーボネート1044.63g(11.60モル)、1,5−ペンタンジオール1153.79g(11.08モル)、及びテトラブトキシチタン0.120g(0.352ミリモル)を加え、メタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しつつ、攪拌しながら95〜195℃、常圧で20時間反応させた。
次いで、減圧下(20kPa)にて反応液からメタノール(副生成物)とジメチルカーボネート(原料)を留去した。更に減圧下(0.1〜1kPa)にて、1,5−ペンタンジオールを留去しつつ、170〜190℃で10時間反応させ、ポリカーボネートジオール1017.10g(数平均分子量が2010、水酸基価が55.9mgKOH/g、酸価が0.03mgKOH/g、テトラブトキシチタン触媒を118ppm含有)を得た。
参考例2B(非環状アルキレンポリカーボネートジオールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積200mLのガラス製フラスコに、参考例2Aで得られたポリカーボネートジオール100.08g(50ミリモル;1,5−ペンタンジオール骨格として779ミリモル)及び1,5−ペンタンジオール5.23g(50ミリモル)を加え、攪拌しながら減圧下で乾燥させた。
得られた溶液にε−カプロラクトン94.68g(830ミリモル)を加え、攪拌しながら165〜170℃で4時間反応させた(ポリカーボネートジオールに含まれているチタン化合物が触媒として作用)。
攪拌終了後、反応液を室温まで冷却し、非環状アルキレンポリカーボネートジオール199.56gを得た。
得られた非環状アルキレンポリカーボネートジオールは以下の物性値で示される新規な化合物であった。
式(B)の繰り返し単位数/[式(A)の繰り返し単位数+式(B)の繰り返し単位数]=0.50
数平均分子量;2060g/モル
水酸基価;54.4mgKOH/g
酸価;0.16mgKOH/g
融点;−6℃
粘度;1078cp(75℃)
ガラス転移点;−66℃
実施例2A(ポリウレタン化合物の合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積500mLのガラス製フラスコに、参考例2で得られたポリカーボネートジオール41.45g(20.12ミリモル)、1,4−ブタンジオール3.690g(40.94ミリモル)及びN,N−ジメチルアセトアミド240.00g及び4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート16.70g(66.75ミリモル)を加え、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ポリウレタン化合物のN,N−ジメチルアセトアミド溶液290.34gを得た。固形分濃度は20%であった。
実施例2B(ポリウレタンフィルム(硬化物)の合成)
次いで、得られた溶液をガラス板上にコートし、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥させた後、ガラス板より剥離して、膜厚77μmのポリウレタンフィルムを得た。
得られたポリウレタンフィルムの物性値は以下の通りであった。
重量平均分子量;172000g/モル
数平均分子量;81000g/モル
弾性率;24.3MPa
最大伸度;830%
破断点応力;86.7MPa
参考例3(非環状アルキレンポリカーボネートジオールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積200mLのガラス製フラスコに、参考例2Aで得られたポリカーボネートジオール107.0g(53ミリモル;1,5−ペンタンジオール骨格として833ミリモル)及び1,5−ペンタンジオール4.9g(47ミリモル)を加え、攪拌しながら減圧下で乾燥させた。
得られた溶液にδ−バレロラクトン88.3g(882ミリモル)を加え、攪拌しながら180〜185℃で5時間反応させた(ポリカーボネートジオールに含まれているチタン化合物が触媒として作用)。
攪拌終了後、反応液を室温まで冷却し、非環状アルキレンポリカーボネートジオール179.6gを得た。
得られた非環状アルキレンポリカーボネートジオールは以下の物性値で示される新規な化合物であった。
式(B)の繰り返し単位数/[式(A)の繰り返し単位数+式(B)の繰り返し単位数]=0.48
数平均分子量;2000g/モル
水酸基価;56.2mgKOH/g
酸価;0.11mgKOH/g
融点;−9℃
粘度;1054cp(75℃)
ガラス転移点;−63℃
実施例3A(ポリウレタン化合物の合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積500mLのガラス製フラスコに、参考例3で得られたポリカーボネートジオール41.03g(20.52ミリモル)、1,4−ブタンジオール3.720g(41.28ミリモル)及びN,N−ジメチルアセトアミド240.03g及び4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート18.61g(74.37ミリモル)を加え、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ポリウレタン化合物のN,N−ジメチルアセトアミド溶液291.39gを得た。固形分濃度は20%であった。
実施例3B(ポリウレタンフィルム(硬化物)の合成)
次いで、得られた溶液をガラス板上にコートし、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥させた後、ガラス板より剥離して、膜厚77μmのポリウレタンフィルムを得た。
得られたポリウレタンフィルムの物性値は以下の通りであった。
重量平均分子量;166000g/モル
数平均分子量;82000g/モル
弾性率;24.3MPa
最大伸度;740%
破断点応力;95.6MPa
比較例1A(ポリウレタン化合物の合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積500mLのガラス製フラスコに、ポリカーボネートジオール41.10g(UHC50−200、20.55ミリモル)、1,4−ブタンジオール3.690g(40.94ミリモル)及びN,N−ジメチルアセトアミド239.50g及び4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート17.91g(71.58ミリモル)を加え、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ポリウレタン化合物のN,N−ジメチルアセトアミド溶液291.20gを得た。固形分濃度は20%であった。
比較例1B(ポリウレタンフィルム(硬化物)の合成)
次いで、得られた溶液をガラス板上にコートし、80℃で1時間、120℃で2時間乾燥させた後、ガラス板より剥離して、膜厚78μmのポリウレタンフィルムを得た。
得られたポリウレタンフィルムの物性値は以下の通りであった。
重量平均分子量;146000g/モル
数平均分子量;73000g/モル
弾性率;20.2MPa
最大伸度;790%
破断点応力;78.8MPa
以上の結果より、実施例1で得られたポリウレタンフィルムは、弾性率及び最大伸度が向上することが分かった。
また、実施例2で得られたポリウレタンフィルムは、弾性率、最大伸度及び破断点応力が向上することが分かった。
更に、実施例3で得られたポリウレタンフィルムは、破断点応力が向上することが分かった。
本発明により、ハンドリング性に優れた非環状アルキレンポリカーボネートジオールを得ることができる。本発明の非環状アルキレンポリカーボネートジオールは、ポリウレタン樹脂などの製造原料として有用な化合物である。

Claims (5)

  1. 下記式(A)及び式(B)
    Figure 2016199636
    (式中、Z及びはn−ペンタメチレン基又はn−ヘキサメチレン基を示し、Zはn−ブチレン基又はn−ペンタメチレン基を示す。但し、Zがn−ヘキサメチレン基であり、かつZがn−ペンタメチレン基の場合を除く。)
    で示される繰り返しを有し、分子の両末端にひとつずつ水酸基を有する非環状アルキレンポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物。
    但し、非環状アルキレンポリカーボネートジオールの全繰り返し単位数に対する式(B)で示される繰り返し単位数(式(B)で示される繰り返し単位数/[式(A)で示される繰り返し単位数+式(B)で示される繰り返し単位数])は、
    がn−ペンタメチレン基の場合には0.25〜0.65
    がn−ヘキサメチレン基の場合には0.30〜0.70
    である。
  2. 請求項1記載の方法で得られたポリウレタン化合物が溶媒中に分散又は溶解されているポリウレタン化合物の溶液。
  3. 請求項1記載のポリウレタン化合物を硬化させたポリウレタン硬化物。
  4. 請求項2記載のポリウレタン化合物の溶液を硬化させたポリウレタン硬化物。
  5. 請求項2記載のポリウレタン化合物の溶液を塗布して硬化させて硬化物。
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