JP2015105298A - 塗料組成物及び塗装物品 - Google Patents

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【課題】基材面に1コートで塗膜を形成した場合にも良好な触感を有し、且つ耐薬品性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物及び塗装物品を提供する。【解決手段】水酸基含有ポリエステル樹脂(A)及び樹脂ビーズ(B)を含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる塗料組成物であって、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)が、水酸基価50〜200mgKOH/g、ガラス転移温度−30〜0℃の水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)、及び水酸基価30〜100mgKOH/g、ガラス転移温度−30℃未満の水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)を含むものであり、該水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)及び(A2)の固形分質量比が、(A1)/(A2)=80/20〜20/80であり、且つ樹脂ビーズ(B)を主剤中の全固形分質量を基準として20〜80質量%含有することを特徴とする塗料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、基材面に1コートで塗膜を形成した場合にも良好な触感を有し、且つ耐薬品性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物及び塗装物品に関する。
パソコンの筐体など電気・電子機器関連部品、インストルメントパネル、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリムなどの自動車内装部品、椅子脚、肘掛け、手摺り、窓枠、ドアノブなどの生活関連部品や家具建材関連部品などの用途におけるプラスチック製品には、重厚感や高級感などの意匠性の点から、通常、艶消し塗料が塗装され艶消し塗膜が形成されている。近年、このような艶消塗膜は、さらに好触感であることが求められており、例えば特許文献1や特許文献2では、樹脂ビーズを主剤塗料中に有する軟質系2液型ウレタン塗料を、自動車用プラスチック部品に塗装することにより、プラスチック表面に触感及び外観を皮革調・スウエード調とする塗膜を形成する方法が提案されており、また特許文献3では、ソフト感及び耐付き性を目的としてポリエステル系またはポリエーテル系ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物を含むウレタン系塗料を用いて、プラスチック基材面にプライマー塗膜層及び上塗塗膜層を形成する方法が提案されている。
特開平9−253577 特開平4−296376 特開2004−231803
しかしながら、上記手法で触感は得られるものの、いずれも基材面に1コートで塗膜を形成した場合に耐薬品性が不十分であり、例えばハンドクリームや日焼け防止に用いるローション、液状ファンデーション等の紫外線吸収剤、防腐剤及び乳化剤を含有する皮膚外用組成物が塗膜面に付着したまま放置されると、塗膜の付着不良や外観低下、硬度低下等が発生する場合があった。
本発明の目的は、基材面に1コートで塗膜を形成した場合にも良好な触感を有し、且つ耐薬品性に優れた塗膜を形成し得る塗料組成物及び塗装物品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の水酸基含有ポリエステル樹脂及び樹脂ビーズを含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる塗料組成物を用いることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)及び樹脂ビーズ(B)を含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる塗料組成物であって、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)が、水酸基価50〜200mgKOH/g、ガラス転移温度−30〜0℃の水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)、及び水酸基価30〜100mgKOH/g、ガラス転移温度−30℃未満の水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)を含むものであり、該水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)及び(A2)の固形分質量比が、(A1)/(A2)=80/20〜20/80であり、且つ樹脂ビーズ(B)を主剤中の全固形分質量を基準として20〜80質量%含有することを特徴とする塗料組成物、及び該塗料組成物を基材面に塗装して得られる塗装物品に関する。
本発明の塗料組成物によれば、基材面に1コートで塗膜を形成した場合にも良好な触感を有し、且つハンドクリームや日焼け防止に用いるローション等が塗膜面に付着したまま放置されても、塗膜の付着不良や外観低下、硬度低下等が発生することのない、すなわち耐薬品性に優れた塗膜を形成することができる。
本発明の塗料組成物は、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)及び樹脂ビーズ(B)を含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる塗料組成物である。
本発明で用いられる水酸基含有ポリエステル樹脂(A)は、通常、多塩基酸及び多価アルコールをそれ自体既知の方法で、水酸基過剰でエステル化反応せしめることによって得ることができる。
多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物であって、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4´−ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4´−ジカルボン酸などの芳香族多塩基酸及びその無水物;ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボン酸及びその無水物;アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、アゼライン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ダイマー酸などの脂肪族多塩基酸及びその無水物;これらのジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステルなどの低級アルキルエステル;トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメット酸、トリメシン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、テトラクロロヘキセン多塩基酸及びその無水物などの3価以上の多塩基酸などが挙げられる。
多価アルコールは1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であって、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピヴァリン酸ネオペンチルグリコールエステルなどの2価アルコール;これらの2価アルコールにε−カプロラクトンなどのラクトン類を付加したポリラクトンジオール;ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートなどのエステルジオール類;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテルジオール類;プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイドなどのα−オレフィンエポキシド、カージュラE10[シェル化学社製、商品名、合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル]などのモノエポキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニットなどの3価以上のアルコール;これらの3価以上のアルコールにε−カプロラクトンなどのラクトン類を付加させたポリラクトンポリオール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールA及び水添ビスフェノールFなど脂環族多価アルコールなどが挙げられる。
水酸基の導入は、例えば、1分子中に3個以上の水酸基を有する多価アルコールを併用することによって行なうことができる。
また上記多塩基酸と多価アルコールの反応時に、さらに必要に応じて一塩基酸、油成分(この脂肪酸も含む)などを用いても良い。一塩基酸としては、例えば安息香酸やt−ブチル安息香酸などが挙げられ、油成分としては、例えばヒマシ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油、大豆油、あまに油、トール油、ヤシ油及びこれらの脂肪酸などが挙げられ、これらは1種又は2種以上使用できる。さらにポリエステル樹脂は、必要に応じて、ブチルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル、ネオデカン酸グリシジルエステルなどのエポキシ化合物で変性されていてもよい。
本発明では、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)が、得られる塗膜の触感や耐薬品性等の点から、水酸基価50〜200mgKOH/g、好ましくは50〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−30〜0℃、好ましくは−25〜−5℃の水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)、及び水酸基価30〜100mgKOH/g、好ましくは40〜80mgKOH/g、ガラス転移温度−30℃未満好ましくは−35〜−60℃の水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)を含むものである。
本明細書において、上記水酸基含有ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計「DSC−220U」(セイコーインスツルメント社製)を用いて、試料を測定カップにとり、真空吸引して完全に溶剤を除去した後、昇温速度10℃/分で測定した静的ガラス転移温度とする。
上記水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)は、さらに得られる塗膜の触感や耐薬品性等の点から、数平均分子量が1,500〜30,000、好ましくは2,000〜20,000の範囲内であることが望ましく、水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)は、 の点から、数平均分子量が1,500〜30,000、好ましくは1,800〜20,000の範囲内であることが望ましい。
本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。カラムは、「TSKgel G−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
また本発明では、水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)及び(A2)の固形分質量比が、(A1)/(A2)=80/20〜20/80、好ましくは70/30〜30/70の範囲内である。この範囲を外れて水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)が多い(水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)が少ない)と、得られる塗膜の触感に劣り、水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)が少ない(水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)が多い)と、得られる塗膜の耐薬品性が低下するので好ましくない。
さらに本発明では、得られる塗膜の耐薬品性の点から、水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)が、ヌレート構造を有する環状ポリオール化合物(a1)を含む多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる水酸基含有ポリエステル樹脂(A1−1)であることが望ましい。
ヌレート構造を有する環状ポリオール化合物(a1)としては、例えば、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートおよびトリス(ヒドロキシブチル)イソシアヌレート等のトリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート、該トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートのε−カプロラクトン変性体、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ジオール化合物およびジカルボン酸を、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびジオール化合物の中の水酸基がジカルボン酸中のカルボキシル基に対し過剰な状態で反応させて得られるトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのエステル化物並びにヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物とジオール化合物とを、ジオール化合物中の水酸基がヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基に対し過剰な状態で反応させて得られる反応生成物等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
これらのなかでも、得られる塗膜の耐薬品性の観点から、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのε−カプロラクトン変性体が好ましく、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートがさらに好ましい。
上記水酸基含有ポリエステル樹脂(A1−1)におけるヌレート構造を有する環状ポリオール化合物(a1)の含有割合は、得られる塗膜の耐薬品性の点から、アルコール成分の総量を基準として、1〜75mol%の範囲内であることが好ましく、10〜60mol%の範囲内であることがより好ましい。
本発明では主剤中に上記水酸基含有ポリエステル樹脂(A)以外の被膜形成樹脂成分を触感等の塗膜性能に影響しない範囲で適宜含有させても良く、その場合の含有量は水酸基含有ポリエステル樹脂(A)との合計固形分質量を基準として40質量%以下、特に30質量%以下とすることが望ましい。
本発明で用いられる樹脂ビーズ(B)としては、例えばポリエチレン樹脂ビーズ、ポリプロピレン樹脂ビーズ、アクリル樹脂ビーズ、ウレタン樹脂ビーズ、ポリエステル樹脂ビーズ、ポリアミド樹脂ビーズ、ポリスチレン樹脂ビーズ、シリコーン樹脂ビーズ、メラミン樹脂ビーズ、フッ素樹脂ビーズ、ポリブタジエン樹脂ビーズ、ポリエチレン樹脂ビーズ、ポリアクリルニトリル樹脂ビーズ、フェノール樹脂ビーズ、ナイロン樹脂ビーズなどが挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。またこれらは中空、中実のいずれであっても良い。また樹脂ビ−ズ(C)として不定形の架橋ゴム粒子等も使用することができる。これらのうち、特にウレタン樹脂ビーズが形成塗膜の触感、特にしっとり感の点から好適に使用できる。
上記樹脂ビーズ(B)は、仕上り性の点から、平均粒子径が0.1〜30μm、好ましくは0.5〜15μmの範囲内であることが望ましい。ここで平均粒子径は、レーザー回折散乱法によって測定される体積基準粒度分布のメジアン径(d50)であって、例えば日機装社製のマイクロトラック粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
上記樹脂ビーズ(B)の含有量は、主剤中の全固形分質量を基準として20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲である。この範囲外では、形成塗膜の触感や平滑性が不十分となるので、好ましくない。
本発明で用いられるポリイソシアネート硬化剤は、ポリイソシアネート化合物(C)を含有するものである。
ポリイソシアネート化合物(C)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート類;これらの脂肪族ポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物、アロファネートタイプ付加物、ウレトジオンタイプ付加物;イソホロンジイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−もしくは−2,6−ジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート類;これらの脂環族ジイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物;これらの芳香族ジイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;水添MDI及び水添MDIの誘導体;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物;これらのウレタン化付加物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物等を挙げることができる。これらのうち、特に脂肪族ポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物やイソシアヌレート環付加物が、得られる塗膜の触感や耐薬品性の点から好適に使用できる。
上記ポリイソシアネート化合物(C)の使用量は、この中に含まれるイソシアネート基(NCO)が、上記水酸基含有ポリエステル樹脂(A)中の水酸基(OH)に対して、NCO/OHの当量比で、通常、0.2〜2.0、好ましくは0.5〜1.5となる範囲内となるように選択されることが適当である。
本発明の塗料組成物では、さらに必要に応じて、着色顔料、体質顔料、硬化触媒、有機溶剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面調整剤、顔料分散剤などの塗料用添加剤を適宜組み合わせて主剤及び/又は硬化剤に配合することができる。
着色顔料としては、酸化チタン等の白色顔料;カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラックなどの黒色顔料;黄色酸化鉄、チタンイエロー、モノアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アゾメチンイエロー、ビスマスバナデート、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料;パーマネントオレンジ等の橙色顔料;赤色酸化鉄、ナフトールAS系アゾレッド、アンサンスロン、アンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドン系赤顔料、ジケトピロロピロール、ウォッチングレッド、パーマネントレッド等の赤色顔料;コバルト紫、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料;コバルトブルー、フタロシアニンブルー、スレンブルーなどの青色顔料;フタロシアニングリーンなどの緑色顔料などが挙げられる。
上記着色顔料を用いる場合、その含有量は、主剤中の全固形分質量を基準として1〜60質量%、好ましくは2〜50質量%の範囲が適当である。
体質顔料としては、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、石膏、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、マイカ粉などが挙げられる。
上記体質顔料を用いる場合、その含有量は、主剤中の全固形分質量を基準として1〜60質量%、好ましくは2〜50質量%の範囲が適当である。
硬化触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫脂肪酸塩、2−エチルヘキサン酸鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、脂肪酸亜鉛類、ナフテン酸コバルト、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸銅、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートなどの有機金属化合物が挙げられ、これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。これらには、さらに必要に応じて第三級アミン、りん酸化合物など公知のウレタン硬化触媒を併用することもできる。硬化触媒の使用量は、通常、塗料組成物中の樹脂固形分100質量部に対して0.001〜2質量部、好ましくは0.01〜1質量部の範囲内が適当である。
有機溶剤は特に限定されるものではなく、例えば炭化水素系、エステル系、エーテル系、アルコール系、ケトン系などの従来公知の塗料用溶剤が使用できる。
本発明の塗料組成物は、水酸基含有ポリエステル樹脂(A)及び樹脂ビーズ(B)を含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる2液型塗料として供され、使用直前に混合され、必要に応じて有機溶剤により粘度調整され塗装に供される。
本発明では、上記塗料組成物を基材面に塗装して、塗装物品を得ることができる。基材としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどに代表されるポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリカーボネート−ポリブチレンテレフタレート(PC/PBT)樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂;アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート(ASA)樹脂などのスチレン系樹脂;その他ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などまたはこれらのハイブリッド樹脂や繊維強化プラスチック(Fiber-Reinforced Plastics)などのプラスチック、さらには金属やセラミック等を挙げることができる。これらの素材面は必要に応じて適宜、脱脂処理や表面処理がなされても良い。さらに、基材面に下塗り塗膜を形成させた後、本発明の塗料組成物を塗装しても良い。
本発明の塗料組成物を塗装する方法は、特に限定されない。例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装機、浸漬塗装、刷毛などにより塗装することができる。
本発明の塗料組成物による塗膜は、通常、硬化膜厚で通常3〜100μm、好ましくは3〜50μmの範囲内とすることができる。
本発明の塗料組成物の塗膜形成方法における、加熱条件は特に限定されないが、50〜100℃、好ましくは50〜90℃で10〜90分保持することにより行なうことができる。熱によりプラスチック材料に変形が伴う場合の加熱条件は、例えばABS樹脂などを用いる場合には、50℃〜80℃で10〜90分保持することが好ましい。
上記の通り得られる本発明塗料組成物による塗膜は、厚さ40μmの硬化塗膜のソフトフィール値が0〜1.0の範囲にあることが絹のような滑らかさである点から望ましい。本明細書においてソフトフィール値は、塗膜を指先で撫でるように触った際に柔らかく感じる質感を定量化できる数値である。具体的には、当該ソフトフィール値は、各種測定値から以下の式によって計算により得られた値を意味する。
SF value=0.13[2.34(log(MIU+MMD)−2.73)+0.03[−0.91log(Ra×MMD)−1.55]+0.11[−6.36logq max−3.55]+0.68[−1.11logHU+1.61]
ここで、SF valueは、ソフトフィール値の略語であり、そしてMIU、MMD、Ra、q max及びHUは、それぞれ、摩擦係数、摩擦係数平均偏差、算術平均粗さ、表面示差熱、及びユニバーサル硬度を意味する。摩擦係数MIU及び摩擦係数平均偏差MMDは、摩擦感テスターKES−SE(商品名、カトーテック社製)を用いて測定した表面摩擦抵抗値から得られる値である。表面示差熱q maxは、精密迅速熱物性測定装置KES−F7(商品名、カトーテック社製)により測定した値である。算術平均粗さRaは、表面粗度計SURFCOM101(商品名、東京精密機器社製)により測定した値である。また、ユニバーサル硬度HUは、硬度計FISHCHER H100(商品名、フィッシャー・インストルメンツ社製)により測定した値である。
上記ソフトフィール値の測定法については、“安田一美ら、塗料におけるテクスチャーの定量的評価、塗装工学 Vol.36,No.2,p.40(2001)”に開示されている。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、別記しない限り、それぞれ、「質量部」及び「質量%」を示す。
水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)溶液の製造
製造例1
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸134.8部、1,6−ヘキサンジオール82.4部、ネオペンチルグリコール3.1部、およびイソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)71.3部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分50%のポリエステル樹脂(A1−1)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−1)の数平均分子量は2,200であり、水酸基価106mgKOH/g、ガラス転移温度が−10℃であった。
製造例2
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸142.6部、1,6−ヘキサンジオール82.4部、ネオペンチルグリコール3.1部、およびイソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)71.3部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A1−2)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−2)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価106mgKOH/g、ガラス転移温度が−5℃であった。
製造例3
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸134.9部、1,6−ヘキサンジオール82.4部、ネオペンチルグリコール3.1部、およびトリメチロールプロパン36.6部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A1−3)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−3)の数平均分子量は2,200であり、水酸基価106mgKOH/g、ガラス転移温度が0℃であった。
製造例4
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸142.6部、1,6−ヘキサンジオール82.4部、ネオペンチルグリコール3.1部、およびトリメチロールプロパン36.6部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A1−4)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−4)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価106mgKOH/g、ガラス転移温度が0℃であった。
製造例5
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸134.9部、1,6−ヘキサンジオール100.9部、ネオペンチルグリコール3.1部、およびイソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)30.3部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A1−5)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−5)の数平均分子量は2,000であり、水酸基価45mgKOH/g、ガラス転移温度が−15℃であった。
製造例6
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸134.9部、シクロヘキサンジメタノール81.9部、ネオペンチルグリコール1.9部、およびイソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)108.1部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A1−6)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A1−6)の数平均分子量は2,000であり、水酸基価106mgKOH/g、ガラス転移温度が10℃であった。
水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)溶液の製造
製造例7
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸69.3部、アジピン酸73.0部、1,6−ヘキサンジオール106.2部、およびトリメチロールプロパン13.4部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−1)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−1)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価55mgKOH/g、ガラス転移温度が−45℃であった。
製造例8
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸62.5部、アジピン酸65.7部、1,6−ヘキサンジオール106.4部、およびトリメチロールプロパン13.4部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−2)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−2)の数平均分子量は1,800であり、水酸基価55mgKOH/g、ガラス転移温度が−50℃であった。
製造例9
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸70.8部、アジピン酸74.5部、1,6−ヘキサンジオール106.4部、およびトリメチロールプロパン13.4部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−3)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−3)の数平均分子量は5,000であり、水酸基価55mgKOH/g、ガラス転移温度が−40℃であった。
製造例10
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸68.6部、アジピン酸72.2部、1,6−ヘキサンジオール94.8部、および
トリメチロールプロパン26.6部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−4)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−4)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価55mgKOH/g、ガラス転移温度が−35℃であった。
製造例11
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸69.9部、アジピン酸73.5部、1,6−ヘキサンジオール112.3部、およびトリメチロールプロパン6.7部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−5)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−5)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価25mgKOH/g、ガラス転移温度が−45℃であった。
製造例12
撹拌機、温度計、精留塔および水分離器を装備した反応容器に、ヘキサヒドロ無水フタル酸57.8部、アジピン酸60.9部、シクロヘキサンジメタノール132.1部、およびトリメチロールプロパン11.1部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで昇温した。
その後、1.5時間かけて200℃まで昇温し、キシレンを加えて水を留去しながら還流下反応させた。所望の酸価になったところで冷却後、次いで酢酸ブチルで希釈して固形分含有率50%のポリエステル樹脂(A2−6)溶液を得た。このポリエステル樹脂(A2−6)の数平均分子量は3,200であり、水酸基価25mgKOH/g、ガラス転移温度が0℃であった。
塗料組成物の製造
実施例1〜18及び比較例1〜7
表1に記載の配合組成に従って、ポリエステル樹脂と分散剤で、公知の分散方法によってカーボンブラックを分散した後、残りの成分を容器に配合し、混合・攪拌して固形分約40%の各主剤を作成した。この主剤に表1に記載の配合組成に従ってポリイソシアネート硬化剤を加え、均一に混合して、各塗料組成物No.1〜25を作成し、希釈溶剤で粘度25秒/フォードカップ#4/20℃に粘調した。尚、表1は固形分表示であり、表1中における(注1)〜(注9)は下記の通りである。
(注1)ウレタン樹脂ビーズ(B−1):大日精化工業社製、「RHU−5070D」、平均粒子径7μm
(注2)ウレタン樹脂ビーズ(B−2):根上工業社製、「P−800T」、平均粒子径6μm
(注3)アクリル樹脂ビーズ(B−3):積水化成品工業社製、「AFX−8」、平均粒子径8μm
(注4)中空発泡樹脂粒子(B−4):EXPANCEL社製、「461−20」、平均粒子径8μm
(注5)架橋ゴム粒子(B−5):D.O.G社製、「Deogrip Micro S」、平均粒子径10μm
(注6)分散剤:ルブリゾール社製、「ソルスパーズ37500」
(注7)硬化触媒:日東化成社製、「ネオスタン U−100」
(注8)ポリイソシアネート(C−1):旭化成ケミカルズ社製、「デュラネート24A−90E」、ビュレット体
(注9)ポリイソシアネート(C−2):住友バイエルウレタン社製、「スミジュールN3300」、ヌレート体。
試験塗板の作成
次いでABS板(脱脂処理済み)に、上記のとおり粘調した各塗料組成物No.1〜25を乾燥膜厚で約40μmになるようにエアスプレー塗装を行ない、80℃で30分間加熱し硬化させて各試験塗板を得た。
得られた各試験塗板を、下記の性能試験に供した。結果を表1に併せて示す。
(*1)鉛筆硬度:JIS K 5600−5−4に準じて実施した。各試験塗板の塗膜面に対し約45°の角度に鉛筆の芯を当て、芯が折れない程度に強く塗膜面に押し付けながら、鉛筆を前方に均一な速さで約10mm動かす。当該操作を、場所を変えて5回繰り返し、塗膜に鉛筆芯の痕がつかない最も硬い鉛筆の硬度記号を鉛筆硬度とした。
(*2)付着性:各試験塗板の塗膜面に素地に達するようにカッターで切り込み線を入れ、大きさ2mm×2mmのマス目を100個作り、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、20℃においてそれを急激に剥離した後のマス目の残存塗膜数を調べた。全く剥離なしを○、1マス以上剥がれたものを×とした。
(*3)しっとり感:各試験塗板の塗膜面の触感を評価するため、指で触れた際のしっとり感を、下記判断基準に従って評価した。
○:硬化塗膜を手で触れた際に、弾力がある
△:硬化塗膜を手で触れた際に、やや弾力がある
×:硬化塗膜を手で触れた際に、ほとんど弾力がない。
(*4)ソフトフィール値(SF値):各試験塗板の塗膜のソフトフィール値(SF値)を、前述の計算式に従って計測した。
(*5)耐薬品性:各試験塗板の塗膜面に薬品(コパトーンSPF50)を滴下し塗り広げて、50℃で3時間放置した後に、表面の薬品をふき取り塗膜外観、上記(*1)の鉛筆硬度及び(*2)の付着性を評価した。
塗膜外観
○:異常なし
×:ちぢみ、変色、跡付きなど発生
Figure 2015105298
Figure 2015105298
本発明は、パソコンの筐体など電気・電子機器関連部品、インストルメントパネル、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリムなどの自動車内装部品、椅子脚、肘掛け、手摺り、窓枠、ドアノブなどの生活関連部品や家具建材関連部品などの用途におけるプラスチック製品や金属製品に適用可能な塗料組成物を提供することができるので、産業上有用である。

Claims (3)

  1. 水酸基含有ポリエステル樹脂(A)及び樹脂ビーズ(B)を含有する主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる塗料組成物であって、
    水酸基含有ポリエステル樹脂(A)が、水酸基価50〜200mgKOH/g、ガラス転移温度−30〜0℃の水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)、及び水酸基価30〜100mgKOH/g、ガラス転移温度−30℃未満の水酸基含有ポリエステル樹脂(A2)を含むものであり、
    該水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)及び(A2)の固形分質量比が、(A1)/(A2)=80/20〜20/80であり、且つ
    樹脂ビーズ(B)を主剤中の全固形分質量を基準として20〜80質量%含有することを特徴とする塗料組成物。
  2. 水酸基含有ポリエステル樹脂(A1)が、ヌレート構造を有する環状ポリオール化合物(a1)を含む多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる水酸基含有ポリエステル樹脂(A1−1)である請求項1記載の塗料組成物。
  3. 基材面に、請求項1または2に記載の塗料組成物を塗装して得られる塗装物品。
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