JP2017148013A - アルコール感が低減された柑橘系アルコール飲料、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルコール感が低減されたアルコール飲料の提供。【解決手段】リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)が1:9〜10:0であり、パラサイメンの濃度が0.1〜2.0ppmである、アルコール飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、アルコール飲料の飲用感(以下「アルコール感」という)が低減された柑橘系アルコール飲料およびその製造方法に関する。
一般的に、柑橘系飲料の酸味調整には、アルコール飲料であるか否かにかかわらず、柑橘に主として含まれる有機酸であるクエン酸が使用される。最近では、柑橘系アルコール飲料またはクエン酸を含有するアルコール飲料において所望の効果を得るため、リンゴ酸を利用する技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、高アルコール飲料に高濃度のグレープフルーツ果汁を配合することによってアルコール特有の刺激を低減することができ、さらには、その飲料に所定濃度以上のリンゴ酸を配合することによって酒類の好ましいエステル様香味を増強できることが開示されている。
特許文献2には、低アルコール飲料において、pHを3.0以上に維持しつつ、クエン酸とリンゴ酸の合計量および割合を特定の範囲に調整することにより、甘味料であるアセスルファムカリウムの安定性と酸味の効果的な付与を両立が可能となることが開示されている。
特許文献3には、果汁含有アルコール飲料に、クエン酸とリンゴ酸を所定の比率で含有する組成物を添加することにより、果汁感はあっても香味のべたつき感のないアルコール飲料が得られることが開示されている。
一方で、柑橘系の飲料における主要な香気成分としてシトラールが知られており、該シトラールの劣化成分として、パラサイメン(パラシメン)やジメチルスチレンなどが知られている。シトラールは、環化・酸化反応が起こり易く、環化・酸化反応により、パラサイメン(パラシメン)やジメチルスチレンなど、香気上好ましくない物質に変化することが知られている。このうち、パラサイメンは樹脂様の香りを有しており、柑橘系の飲料においては好ましくない成分となる。パラサイメン(C1014)はモノテルペンの一種であり、ベンゼン環上に一つのメチル基を有し、さらにそのパラ位にイソプロピル基を有する化合物である。パラサイメンは、天然にはクミンやタイムの精油成分に含まれており、樹脂様の香りを持つ。特にアルコール飲料においては、パラサイメン特有の香りにより調和が損なわれるため、パラサイメンの存在は好ましくない。
例えば、特許文献4に記載されているように、レモンフレーバー含有飲料のような柑橘系の飲料においては、パラサイメンは好ましくないフレーバーであり、飲料の製造に際してパラサイメンの生成を抑制する方法が採られている。
また、特許文献5には、温州みかん香料を添加した温州みかん風味飲食品において、β−イオノン、サリチル酸メチル、1−p−メンテン−9−オール、1−p−メンテン−9−イルアセテート、サピネン、p−サイメンからなる1種以上を含有させることにより、温州みかん風味飲食品の果汁感の向上を図る例が開示されている。しかし、パラサイメン(p−サイメン)自体は、柑橘系の飲料における主要な香気成分であるシトラールの劣化成分であり、柑橘系アルコール飲料の製造に際しては利用されていない。
特開2009−195123号公報 特開2011−223961号公報 特開2013−126393号公報 特開2007−319050号公報 特開2015−97513号公報
本発明者らは、アルコール飲料におけるリンゴ酸の含有量とクエン酸の含有量の比率を所定の範囲に調整し、さらにパラサイメンの濃度を所定の範囲に調整することにより、そのアルコール飲料を飲用したときに実際のアルコール濃度よりも低く感じることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
従って、本発明は、アルコール感が低減されたアルコール飲料およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)が1:9〜10:0であり、パラサイメンの濃度が0.1〜2.0ppmである、アルコール飲料。
(2)パラサイメンの濃度が0.3〜2.0ppmである、前記(1)の飲料。
(3)アルコール飲料が柑橘風味アルコール飲料である、前記(1)の飲料。
(4)アルコール濃度が3.0〜12.0v/v%である、前記(1)の飲料。
(5)リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の合計量が、飲料全体の容量に対して0.1〜0.5%(w/v)である、前記(1)の飲料。
(6)アルコール感が低減されたアルコール飲料を製造する方法であって、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)を1:9〜10:0に調整し、かつ、パラサイメンの濃度を0.1〜2.0ppmに調整することを含んでなる、方法。
(7)アルコール飲料のアルコール感を低減する方法であって、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)を1:9〜10:0に調整し、かつ、パラサイメンの濃度を0.1〜2.0ppmに調整することを含んでなる、方法。
本発明によれば、アルコール飲料、特に柑橘風味アルコール飲料において、アルコール感を低減することができる。よって、本発明によれば、致酔性を損なうことなく、弱いアルコール香味を有するアルコール飲料を提供することが可能となる。特に、柑橘系飲料にとって好ましくない成分として知られるパラサイメンを含有させることにより好ましいアルコール香味を有する柑橘風味アルコール飲料が得られることは、驚くべき効果といえる。
発明の具体的説明
本発明において「アルコール飲料」とは、酒税法上アルコール飲料とみなされる、アルコール度数1度以上の飲料を意味する。
本発明において「アルコール感」とは、アルコール飲料の飲用時に感じられる消毒液のような薬品様の香りや刺激、および違和感のある苦さをいう。また、アルコール感の「低減」とは、その飲料を飲んだときに、実際のアルコール濃度よりも低いアルコール濃度を有する飲料を飲んだときのアルコール感を感じることをいう。
本明細書において、1ppmは1mg/Lに相当する。
本発明の飲料は、リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比、およびパラサイメンの濃度が、それぞれ所定の範囲内にあるアルコール飲料である。本発明の飲料は、アルコール飲料の製造過程において、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比、およびパラサイメンの濃度を調整することにより製造することができる。これら成分の濃度調整は、これらの成分そのものを添加し、あるいは添加しないことにより行ってもよいし、これらの成分を含有する原料の配合量を増減することによって行ってもよい。これら成分の濃度調整により、アルコール飲料のアルコール感を低減することができる。
本発明の飲料におけるリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)は1:9〜10:0とされ、好ましくは1:3〜10:0、より好ましくは3:1〜10:0とされる。ここで「10:0」は、本発明の飲料がリンゴ酸を含有するとともに、クエン酸を実質的に含有しないことを意味する。「実質的に含有しない」とは、本発明の飲料が、飲料の味や香りに影響しない限りにおいて少量のクエン酸を含んでいてもよいことを意味し、例えば、本発明の飲料におけるクエン酸濃度が0.00%(w/v)、好ましくは0.000%(w/v)であることを意味する。
本発明の飲料におけるリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の合計量は特に制限されるものではないが、例えば、飲料全体の容量に対して0.1〜0.5%(w/v)、好ましくは0.2〜0.4%(w/v)とすることができる。
本発明の飲料中のリンゴ酸およびクエン酸の濃度(mg/L)は、BCOJビール分析法-2003 8.24.2キャピラリー電気泳動法により測定することができる。
本発明の飲料中のパラサイメン濃度は0.1〜2.0ppmとされ、好ましくは0.3〜2.0ppm、より好ましくは0.3〜1.5ppmとされる。
アルコール飲料中のパラサイメンの濃度の測定は、飲料をクロロホルムで抽出し、対象成分を濃縮した後、ガスクロマトグラフィー(GC/MS)により定量することができる。該GC/MSの分析条件としては、例えば特開2015−123008号公報に記載の(表2)分析条件を採用することができる。
本発明の飲料(最終製品)のアルコール濃度は、好ましくは3.0〜12.0v/v%、より好ましくは3.0〜9.0v/v%とすることができる。また、アルコール感の低減が望まれる飲料は、一般的には実際のアルコール濃度が高い飲料である。よって、本発明の飲料(最終製品)のアルコール濃度は、好ましくは6.0〜12.0v/v%、さらに好ましくは6.0〜9.0v/v%とすることができる。アルコール濃度の調整は、食品としての安全性が確認されたエタノール含有材料の添加によって行うことができる。エタノール含有材料としては、醸造酒を蒸留して製造された蒸留酒(スピリッツ)を用いることができ、好ましい蒸留酒の例としては、ウオッカ、焼酎、テキーラ、ラム等が挙げられる。
本発明の好ましい実施態様によれば、本発明の飲料は柑橘風味アルコール飲料とされる。ここで「柑橘風味アルコール飲料」とは、飲用したときに柑橘類の風味を感じるアルコール飲料を意味する。柑橘風味アルコール飲料は、柑橘系フレーバーや柑橘系果汁などの柑橘系香味成分を添加することによって得ることができる。好ましい柑橘類の例としては、例えば、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、マンダリン、シークヮーサー、イヨカン、ブンダン、キンカン、ベルガモット、ライム、ユズ、スダチ、カボス等が挙げられる。
一つの実施態様によれば、本発明の飲料のアルコール濃度が3.0v/v%以上9.0v/v%以下である場合には、リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)は1:9〜10:0、好ましくは1:3〜10:0とされ、パラサイメン濃度は0.1〜2.0ppm、好ましくは0.1〜1.5ppm、より好ましくは0.5〜1.5ppmとされる。この実施態様は、本発明の飲料がレモン風味アルコール飲料である場合に特に好ましい。
他の実施態様によれば、本発明の飲料のアルコール濃度が9.0v/v%を超え12.0v/v%以下である場合には、リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)は1:9〜10:0、好ましくは1:3〜10:0、より好ましくは3:1〜10:0とされ、パラサイメン濃度は0.1〜2.0ppm、好ましくは0.1〜1.5ppm、より好ましくは0.5〜1.5ppm、さらに好ましくは1.0〜1.5ppmとされる。この実施態様は、本発明の飲料がレモン風味アルコール飲料である場合に特に好ましい。
他の実施態様によれば、本発明の飲料のアルコール濃度が3.0v/v%以上9.0v/v%以下である場合には、リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)は1:9〜10:0、好ましくは1:9〜1:3とされ、パラサイメン濃度は0.1〜2.0ppm、好ましくは0.1〜1.5ppm、より好ましくは0.1〜1.0ppmとされる。この実施態様は、本発明の飲料がグレープフルーツ風味アルコール飲料である場合に特に好ましい。
他の実施態様によれば、本発明の飲料のアルコール濃度が9.0v/v%を超え12.0v/v%以下である場合には、リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)は1:9〜10:0、好ましくは1:3〜10:0、より好ましくは1:1〜10:0とされ、パラサイメン濃度は0.1〜2.0ppm、好ましくは0.5〜2.0ppm、より好ましくは1.0〜2.0ppm、さらに好ましくは1.5〜2.0ppmとされる。この実施態様は、本発明の飲料がグレープフルーツ風味アルコール飲料である場合に特に好ましい。
本発明の飲料は、アルコール飲料の製造に用いられる他の成分を含んでもよい。このような他の成分としては、例えば、甘味料(例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖、異性化液糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、酒石酸、乳酸、リン酸、フィチン酸、イタコン酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸、酢酸、またはそれらの塩類等)、色素、食品添加剤(例えば、起泡・泡持ち向上剤、苦味料、保存料、酸化防止剤、増粘安定剤、乳化剤、食物繊維、pH調整剤など)等を適宜添加することができ、さらには、アルコール感の低減効果の妨げとならない限りにおいてフレーバリング(例えば、香料)を加えることもできる。
本発明の飲料は、二酸化炭素を圧入したもの、すなわち、炭酸飲料とすることができる。炭酸ガス圧は、好みに応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の範囲で調整することができる。
本発明の飲料は、pHを、例えば、アルコール飲料におけるアルコール感を明確に確認できる範囲として、2.0〜4.0、好ましくは2.3〜4.0、より好ましくは2.5〜3.8に調整することができる。飲料のpHは市販のpHメーターを使用して容易に測定することができる。
本発明の飲料は、好ましくは容器詰飲料として提供される。本発明の飲料に使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶、樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル、カップ)、紙容器、瓶、パウチ容器等が挙げられるが、好ましくは金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、または瓶とされる。
本発明の他の態様によれば、アルコール飲料のアルコール感を低減する方法であって、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)を1:9〜10:0に調整し、かつ、パラサイメンの濃度を0.1〜2.0ppmに調整することを含んでなる方法が提供される。
以下の実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:グレープフルーツ風味アルコール飲料におけるクエン酸、リンゴ酸およびパラサイメンの濃度調整試験
(1)飲料サンプルの調製
飲料サンプルの組成は、下記の表1に示す通りとした。クエン酸とリンゴ酸の含有比率は、下記の表2および表3に示す通りとした。さらに、パラサイメン(p-cymene)を表2および表3に示す濃度で含有する飲料サンプルも用意した。また、飲料サンプルのpHは、2.8〜3.3の範囲であった。飲料サンプルは、缶容器に充填した後、パストライザーで殺菌して、容器詰めアルコール飲料の形態とした。飲料サンプルの炭酸ガス圧は、0.16〜0.24MPaであった。
Figure 2017148013
(2)飲料サンプルの評価
上記(1)で調製された各飲料サンプルを、官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル5名により、以下の基準による評価を行なった:
A:アルコール感が顕著に低減され、かつ、好ましい香味バランスを有する;
B:アルコール感が顕著に低減されている;
C:アルコール感が低減されている;
D:アルコール感の低減が感じられない。
官能評価試験の結果を下記の表2および表3に示す。
Figure 2017148013
Figure 2017148013
表2および表3に示す結果から、グレープフルーツ風味のアルコール飲料において、クエン酸とリンゴ酸の含有比率およびパラサイメン濃度を適正な範囲に調整することにより、該飲料のアルコール感が低減され、さらには好ましい香味バランスを実現できることがわかった。また、これらの効果を得るためのクエン酸とリンゴ酸の含有比率(リンゴ酸:クエン酸)は1:9〜10:0の範囲が望ましく、パラサイメンの濃度は0.1〜2.0ppmの範囲が望ましいものと考えられる。
実施例2:レモン風味アルコール飲料におけるクエン酸、リンゴ酸およびパラサイメンの濃度調整試験
(1)飲料サンプルの調製
飲料サンプルの組成は、下記の表4に示す通りとした。クエン酸とリンゴ酸の含有比率は、下記の表5および表6に示す通りとした。さらに、パラサイメン(p-cymene)を表5および表6に示す濃度で含有する飲料サンプルも用意した。また、飲料サンプルのpHは、2.8〜3.3の範囲であった。飲料サンプルは、缶容器に充填した後、パストライザーで殺菌して、容器詰めアルコール飲料の形態とした。飲料サンプルの炭酸ガス圧は、0.16〜0.24MPaであった。
Figure 2017148013
(2)飲料サンプルの評価
上記(1)で調製された各飲料サンプルを、官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル5名により、以下の基準による評価を行なった:
A:アルコール感が顕著に低減され、かつ、好ましい香味バランスを有する;
B:アルコール感が顕著に低減されている;
C:アルコール感が低減されている;
D:アルコール感の低減が感じられない。
官能評価試験の結果を下記の表5および表6に示す。
Figure 2017148013
Figure 2017148013
表5および表6に示す結果から、レモン風味のアルコール飲料において、グレープフルーツ風味のアルコール飲料と同様に、クエン酸とリンゴ酸の含有比率およびパラサイメン濃度を適正な範囲に調整することにより、該飲料のアルコール感が低減され、さらには好ましい香味バランスを実現できることがわかった。

Claims (7)

  1. リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)が1:9〜10:0であり、パラサイメンの濃度が0.1〜2.0ppmである、アルコール飲料。
  2. パラサイメンの濃度が0.3〜2.0ppmである、請求項1に記載の飲料。
  3. アルコール飲料が柑橘風味アルコール飲料である、請求項1に記載の飲料。
  4. アルコール濃度が3.0〜12.0v/v%である、請求項1に記載の飲料。
  5. リンゴ酸濃度とクエン酸濃度の合計量が、飲料全体の容量に対して0.1〜0.5%(w/v)である、請求項1に記載の飲料。
  6. アルコール感が低減されたアルコール飲料を製造する方法であって、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)を1:9〜10:0に調整し、かつ、パラサイメンの濃度を0.1〜2.0ppmに調整することを含んでなる、方法。
  7. アルコール飲料のアルコール感を低減する方法であって、飲料中のリンゴ酸濃度とクエン酸濃度の比(リンゴ酸濃度:クエン酸濃度)を1:9〜10:0に調整し、かつ、パラサイメンの濃度を0.1〜2.0ppmに調整することを含んでなる、方法。
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