JP2012239427A - 柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法 - Google Patents

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田 義 宗 岡
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山 貴 正 亀
Norio Kimishima
島 憲 男 君
Keita Kobayashi
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Abstract

【課題】柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与されたアルコール飲料およびその製造方法の提供。
【解決手段】柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法であって、該アルコール飲料の濃縮液に、不活性ガスを吹き込むことを含んでなる、製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法に関する。
チューハイ飲料やカクテル飲料等のアルコール飲料は、清涼飲料と比べ保存期間が長いことから、劣化への対策が清涼飲料よりも必要とされる。特に、柑橘類由来の芳香成分はアルコール飲料においては劣化しやすいことが知られている。したがって、柑橘類由来の芳香成分のフレッシュな香気が強く続くようなチューハイ飲料やカクテル飲料等のアルコール飲料の製造方法の開発が望まれている。
これまでに、日本酒、ワイン等の醸造酒そのものを不活性ガスで処理する方法が報告されている(特許文献1〜3)。しかし、アルコール飲料の濃縮液を不活性ガスで処理すること、また、この処理により、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されることについては報告されていない。
特開平9−224641号公報 特開平9−262082号公報 特開2010−158207号公報
本発明は、柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与された、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造に当たって、目的のアルコール飲料を製造するための濃縮液に窒素バブリング処理を行うことにより、飲料中の柑橘類由来の芳香成分の劣化を抑制できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法であって、該アルコール飲料の濃縮液に、不活性ガスを吹き込むことを含んでなる、製造方法。
(2)不活性ガスが窒素ガスであり、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の溶存窒素濃度が、1〜50ppmである、(1)に記載の製造方法。
(3)(1)または(2)に記載の製造方法により製造される、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料。
本発明の製造方法によれば、目的の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液に、不活性ガスを吹き込むことにより、柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与された柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料を製造することができる。アルコール飲料において、柑橘類由来の芳香成分は劣化しやすいが、本発明の製造方法によれば、通常劣化が起こる時間経過後であっても香気が持続し、フレッシュ感が維持されるアルコール飲料を製造することができる点で有利である。
試験品および対照品に対する官能評価の結果の経時的変化を示した図である。 試験品および対照品のp―クレゾール値の経時的変化を示した図である。
発明の具体的な説明
柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法
本発明において、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料は、目的の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液を調製し、得られた濃縮液を希釈することにより製造される。
本発明によれば、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液に、不活性ガスを吹き込むことにより、飲料中の柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与されたアルコール飲料を製造することができる。
本発明の製造方法は、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液を調製する工程、得られた濃縮液に不活性ガスを吹き込む工程、不活性ガスが吹き込まれた濃縮液を希釈する工程と、場合によって、得られた希釈液を容器に充填する工程とを実施することにより行うことができる。
各工程について、以下具体的に説明する。
[濃縮液の調製]
本発明において「柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液」は、適宜希釈して、目的の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料を製造するための濃縮液(原液)を意味する。
本発明において、最終製品である「柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料」としては、柑橘類由来の芳香成分が含有されるアルコール飲料であればよく、アルコール濃度が、12v/v%以下、好ましくは、8v/v%以下であるアルコール飲料とすることができる。本発明のアルコール飲料に用いるアルコール原料は、特に限定されず、例えば、醸造アルコール、焼酎、スピリッツ類(ウォッカ、ジン、ラム等)、リキュール類、ウイスキー、バーボン、ブランデー、ビール、発泡酒等とすることができる。本発明のアルコール飲料は、例えば、チューハイ飲料、カクテル飲料とすることができる。
本発明において用いられる「柑橘類由来の芳香成分」は、柑橘類の果実や果皮に存在し、芳香を持つ成分を意味する。柑橘類としては、例えば、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ユズ、マンダリン、カボス、スダチ、シークヮーサー、イヨカン、ブンタン、キンカン等の果物が挙げられる。
本発明において用いられる「柑橘類由来の芳香成分」としては、例えば、テルペン系化合物が挙げられる。テルペン系化合物としては、例えば、モノテルペン系炭化水素およびその誘導体等が挙げられる。モノテルペン系炭化水素およびその誘導体としては、例えば、シトラール、リモネン、テルピネン、ピネン等が挙げられるが、好ましくは、シトラールである。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、柑橘類の果実または果皮を粉砕し、不溶性固形分を含んだ状態で使用することもできるし、果実または果皮の搾汁から不溶性固形分を除いた果汁として使用することもできる。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、市販されている香料、例えば、柑橘類(レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ユズ、マンダリン、カボス、スダチ、シークヮーサー、イヨカン、ブンタン、キンカン等)の香料として入手することができる。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、柑橘類の果実または果皮から、公知の方法に従って、抽出または精製されたものを使用することができる。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、市販されているテルペン系化合物を入手することもできる。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、公知の方法に従って製造することもできる。
本発明において用いられる柑橘類由来の芳香成分は、単一成分として使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。柑橘類由来の芳香成分を2種以上組み合わせて使用する場合の柑橘類由来の芳香成分の量は、2種以上の各芳香成分の量を合計した量で表すことができる。
濃縮液中の柑橘類由来の芳香成分の濃度は、目的のアルコール飲料に応じて適宜決定することができる。柑橘類由来の芳香成分としてシトラールを単独で使用する場合は、例えば、0.01〜1000ppmとすることができ、好ましくは、0.01〜100ppmである。
濃縮液には、柑橘類由来の芳香成分以外に、通常のアルコール飲料の処方設計に用いられる甘味料(液糖、人工甘味料を含む)、酸味料、香料、色素、果汁、食品添加剤等を適宜使用することができる。
濃縮液は、アルコール含量が10〜50v/v%となるように調整することができる。
濃縮液は、固形分含量が、0.2〜50w/v%となるように調整することができる。
濃縮液は、pH2〜4となるように調整することができる。本発明によれば、濃縮液に含まれる果実やその由来成分、果汁などを利用してpHを調整することができる。なお、濃縮液のpHは市販のpHメーター(例えば、東亜電波工業株式会社製pHメーター)を使用して容易に測定することができる。
[不活性ガスの吹き込み処理]
本発明によれば、上記のように調製された濃縮液に不活性ガスを吹き込むことにより、柑橘類由来の芳香成分の劣化を抑制することができる。
本発明において使用される「不活性ガス」は、化学的に反応しにくいガスであればよく、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アラゴンガス等が挙げられるが、好ましくは、窒素ガスである。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理は、公知の装置を使用して行うことができる。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理は、不活性ガス圧0.01〜10MPaで行うことができ、好ましくは、0.1〜1MPaである。不活性ガスが窒素ガスである場合は、窒素ガス圧0.01MPa〜10MPaで行うことができ、好ましくは、0.1〜1MPaである。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理は、例えば、0〜40℃で行うことができ、好ましくは、3〜30℃である。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理は、例えば、1〜120分で行うことができ、好ましくは、5〜30分である。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理は、不活性ガスで濃縮液を撹拌できるように吹き込んで処理を行うことが好ましい(バブリング処理)。
本発明の製造方法において、不活性ガスによる吹き込み処理としては、10〜30℃にて5〜30分、窒素ガス圧0.1〜1MPaでバブリング処理を行うことが好ましい。
[飲料の製造]
不活性ガスによる吹き込み処理を受けた濃縮液を、希釈して、目的の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料を製造することができる。
濃縮液は、目的とする柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料に応じて、適宜希釈することができ、例えば、水または炭酸水で希釈することができる。
濃縮液は、目的とする柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料に応じて、適宜希釈することができ、例えば、2〜10倍で希釈することができる。
希釈された濃縮液(すなわち、目的とする柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料)には、通常のアルコール飲料の処方設計に用いられる甘味料(液糖、人工甘味料を含む)、酸味料、香料、色素、果汁、食品添加剤等をさらに使用することができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料のpHは、pH2〜4となるように調整することができる。本発明によれば、飲料に含まれる果実やその由来成分、果汁などを利用してpHを調整することができる。飲料のpHは市販のpHメーター(例えば、東亜電波工業株式会社製pHメーター)を使用して容易に測定することができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料を炭酸飲料として提供する場合は、最終製品において、該飲料における炭酸ガス圧が、20℃において測定した場合、例えば、0.1〜0.35MPaとなるように調整することができる。炭酸ガス圧は、例えば、国税庁所定の分析法に基づく、ビールのガス圧分析法によって測定できる。また、市販の機械式炭酸ガス圧測定器を用いて測定することもできる。
柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料
本発明の製造方法により製造された柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料は、柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与されたアルコール飲料である。
本発明において「柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与されたアルコール飲料」とは、通常、柑橘類由来の芳香成分の劣化が起こるような期間の経過後であっても、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されているようなアルコール飲料を意味する。本発明のアルコール飲料に含まれる柑橘類由来の芳香成分に劣化耐性が付与されているか否かは、例えば、柑橘類由来の芳香成分の劣化成分であるp−クレゾール濃度を測定することにより判定することができる。具体的には、飲料中のp−クレゾール生成が長期間経過後であっても(例えば、0〜12か月)抑制されている場合は、劣化耐性が付与されていると判定することができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の溶存不活性ガス濃度は、0.1〜100ppmとすることができる。不活性ガスが窒素である場合は、本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の溶存窒素濃度は、1〜50ppm、好ましくは、2〜40ppm、より好ましくは、3〜30ppm、さらに好ましくは、4〜25ppm、さらにより好ましくは、5〜20ppmとすることができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料のアルコール含量は、3〜8v/v%とすることができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の固形分含量は、0〜20w/v%とすることができる。
本発明の柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料は、好ましくは、容器詰飲料として提供される。本発明によるアルコール飲料に使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル、カップ)、紙容器、瓶、パウチ容器、等が挙げられるが、炭酸含有飲料を充填するという観点からは、好ましくは、金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、瓶である。
本発明の好ましい態様によれば、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液を調製する工程および得られた濃縮液を希釈する工程を含んでなる柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法であって、濃縮液に、窒素ガスを吹き込むことを含んでなり、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料(最終製品)の窒素ガス濃度が、5〜20ppmとなる製造方法および該製造方法により得られたアルコール飲料である。
本発明を下記実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例1:柑橘類由来の芳香成分を含んでなるアルコール飲料の製造およびその評価
(1)飲料の調製
サンプル飲料は、アルコール飲料の濃縮液(原液)を希釈することにより調製した。アルコール飲料の濃縮液として、甘味料を含む飲用水に、グレープフルーツ果汁20w/v%、シトラールを含有する香料0.5w/v%を添加し、アルコール含量32v/v%に調製したもの(pH3.3、固形分含量16w/v%)を使用した。このアルコール飲料の濃縮液に、20℃にて、内径約10mm配管を用いて、窒素バブリング(窒素ガス圧0.1MPa、15分間)を行った。その後、水で4倍希釈し、炭酸ガス付け(0.2MPa)を行なったものを試験品1〜3とした。対照として、窒素バブリングを行なわず、上記同様に、希釈、炭酸ガス付けを行ったものを対照品1〜3とした。各サンプル飲料の保存条件は表1に示す通りである。
(2)飲料の評価
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル14名により、以下の基準で香味変化について官能評価を行った。
[香味の評価]
香味の評価は、9段階ランクレイティング法を用いて行った。すなわち、サンプル飲料の「トータルの劣化感」について、1(新鮮)から9(劣化)の尺度で比較評価した。
また、パネル14名にアンケートを同時に配布し、以下の内容についての記入を依頼した。
・新鮮さが感じられた場合は果汁感、香味ボリュームについてコメントを記入
・劣化感を感じた場合は、「劣化感」が、薬品様、焦げ、カラメル様、カレー、スパイス様、その他のどれに当てはまるか記入
官能評価試験の結果は以下の通りであった。
香味劣化に対する評価
Figure 2012239427
柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液に窒素ガスをバブリングすると、窒素バブリングしない場合と比べ、通常劣化が起きる時間経過後であってもフレッシュさが維持されることが認められた(表1)。
以上のことから、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の濃縮液に窒素ガスをバブリングすることにより、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されていることが示された。
実施例2:柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の工業的規模での製造およびその評価
(1)飲料の調製
サンプル飲料は、アルコール飲料の濃縮液を希釈することにより調製した。アルコール飲料の濃縮液として、甘味料を含む飲用水に、レモン果汁20w/v%、シトラールを含有する香料1.0w/v%を添加し、アルコール含量32v/v%に調製したもの(pH3.5、固形分含量18w/v%)を使用した。このアルコール飲料の濃縮液に、20℃にて、50,000Lタンク下部から内径約300mm配管を用いて、窒素バブリング(窒素ガス圧0.1MPa、15分間)を行った。その後、水で5倍希釈し、炭酸ガス付け(0.18MPa)を行ったものを試験品とした。対照として、窒素バブリングを行なわず、上記同様に、希釈、炭酸ガス付けを行ったものを対照品とした。
(2)飲料の評価(I)
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル8名により、以下の基準で香味変化について官能評価を行った。
香味変化の評価は、試験品と対照品それぞれについて、新鮮品(保存0カ月)と5段階のフォーシング(条件は、37℃5日間で1ヶ月保存相当品、15日間で3ヶ月保存相当品、30日間で6ヶ月保存相当品、45日間で9ヶ月保存相当品、60日間で12ヶ月保存相当品とした)を用意し、これら12種について、非明示で、劣化度合いの観点で1位から12位まで順位付け(1:最もフレッシュ、12:最も劣化)することで評価を行った。
その結果、試験品では、対照品と比べ、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されていることが認められた(図1)。
以上のことから、工業的規模においても、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の原液に窒素ガスをバブリングすることにより、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されていることが示された。
(3)飲料の評価(II)
p−クレゾールは、シトラス系フレーバーの代表的な劣化成分である。そこで試験品および対照品中のp−クレゾール値について、HPLCにて分析した。
その結果、試験品では、対照品と比べ、p−クレゾール濃度の増加が抑制されていることが認められた(図2)。
以上のことから、工業的規模においても、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の原液に窒素ガスをバブリングすることにより、柑橘類由来の芳香成分の劣化が抑制されていることが示された。

Claims (3)

  1. 柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の製造方法であって、該アルコール飲料の濃縮液に、不活性ガスを吹き込むことを含んでなる、製造方法。
  2. 不活性ガスが窒素ガスであり、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料の溶存窒素濃度が、1〜50ppmである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により製造される、柑橘類由来の芳香成分含有アルコール飲料。
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