JP2016220633A - 柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 - Google Patents
柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016220633A JP2016220633A JP2015111312A JP2015111312A JP2016220633A JP 2016220633 A JP2016220633 A JP 2016220633A JP 2015111312 A JP2015111312 A JP 2015111312A JP 2015111312 A JP2015111312 A JP 2015111312A JP 2016220633 A JP2016220633 A JP 2016220633A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fruit juice
- concentration
- naringin
- alcoholic beverage
- citrus fruit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Alcoholic Beverages (AREA)
Abstract
Description
(1)柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下の、柑橘系果汁風味を有するアルコール飲料であって、該アルコール飲料中のナリンジン濃度が3ppm以上である、アルコール飲料。
(2)前記ナリンジン濃度が10ppm以上である、(1)に記載のアルコール飲料。
(3)蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造された浸漬原酒を含有する、(1)または(2)に記載のアルコール飲料。
(4)柑橘系の果汁感が増強された低果汁アルコール飲料を製造する方法であって、柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下のアルコール飲料の製造過程において、ナリンジンの濃度を3ppm以上に調整する工程を含んでなる、方法。
(5)ナリンジンの濃度が10ppm以上に調整される、(4)に記載の方法。
(6)ナリンジンの濃度の調整が、蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造された浸漬原酒の添加によって行われる、(4)または(5)に記載の方法。
(7)ナリンジンの濃度を3ppm以上に調整する工程を含んでなる、柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下のアルコール飲料に柑橘系の果汁感を付与する方法。
(8)蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造される、浸漬原酒。
(9)蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することを特徴とする、浸漬原酒の製造方法。
(10)前記浸漬液が、ミネラルを含有するアルカリイオン水に蒸留酒を溶解して得られたものである、(9)に記載の製造方法。
(11)前記蒸留酒が、醸造アルコール、スピリッツ、ウォッカ、ラム、テキーラ、ジン及び焼酎からなる群から選択されるものである、(9)または(10)に記載の製造方法。
(12)前記柑橘系果実がグレープフルーツである、(9)〜(11)のいずれか一項に記載の製造方法。
本発明によれば、低果汁アルコール飲料に所定濃度のナリンジンを含有させることにより、低果汁であるにもかかわらず柑橘類風味を有するアルコール飲料が提供される。
本発明のアルコール飲料は、当業者によく知られた通常の低果汁アルコール飲料の製造方法に沿って、その製造過程のいずれかの工程においてナリンジンを添加することにより、製造することができる。この場合、使用するナリンジンは、化合物としてのナリンジン、食品添加物等として市販されているナリンジン(商品名:ゆずポリフェノール、東洋精糖社製)、または後述するような柑橘系果実由来の浸漬原酒に含まれるナリンジン等であってよいが、好ましくは柑橘系果実由来の浸漬原酒に含まれるナリンジンをその浸漬原酒ごと添加して用いることができる。
本発明の浸漬原酒は、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造される。該浸漬原酒中のナリンジンの最終濃度は、好ましくは1800ppm以上とされる。また、該浸漬原酒中のナリンジン濃度の上限値は特に限定されるものではないが、好ましくは2600ppm、より好ましくは2000ppmとされる。
醸造アルコール(95.3(v/v)%)をメスシリンダーにて計量し、アルカリイオン水(商品名:アルカリイオンの水、キリンビバレッジ株式会社製)、またはイオン交換水(純水)、でメスアップして、所定の濃度(v/v%)の浸漬液を調製した。該浸漬液を1000ml容の蓋付き透明ガラス壜に、全容量の25%まで注ぎ込み、京都電子工業株式会社製清酒メーター(型番:DA−105)で、アルコール濃度を確認した。次いで、市販のグレープフルーツピューレ(商品名:コミュニテッドグレープフルーツ、雄山株式会社製)の所定重量分を投入し、蓋を閉じ、該壜を軽く上下逆さまにして撹拌した。その後、蓋を開け、該浸漬液を5mlサンプリングし、pHを測定した。再び、蓋を閉じて、所定の温度(浸漬温度)のインキュベーター内にて保温静置した。所定の時間(浸漬期間)経過後、濾紙濾過して得られた浸漬液のナリンジン濃度(ppm)を測定した。
(1)試作品の調製
上記実施例1の試験区4の浸漬条件に従い、浸漬原酒を0.25L調製した。得られた浸漬原酒のアルコール度数は52.8v/v%であり、ナリンジンの濃度は、1998ppmであった。この浸漬原酒および所定の各種使用素材を秤量し、メスシリンダーに注入し、最後にガス水で200mlにメスアップした。これをガラス瓶に移し打栓して、転倒混和後65℃15分間の湯殺菌を行った。その後室温になるまで徐冷し、その後4℃の冷蔵庫で一晩冷蔵保管した。翌日開栓して、試飲評価を実施した。
官能評価の評価項目として、香り、甘味、苦味の3つの項目を設定した。以下に、それぞれの評価項目の具体的な評価基準を示す。
a.香り:フルーティで甘い香り。A:十分強く感じられる、B:やや強く感じられる、C:感じられる、D:感じられない、の4段階で評価。
b.甘味:後味に残らない自然な甘味。:A:十分強く感じられる、B:やや強く感じられる、C:感じられる、D:感じられない、の4段階で評価。
c.苦味:後味に残らない柑橘様の苦味。:A:十分強く感じられる、B:やや強く感じられる、C:感じられる、D:感じられない、の4段階で評価。
官能評価は、訓練された4名のパネルによって実施した。
(1)サンプルの調製
市販されている低果汁アルコール飲料(「氷結ストロンググレープフルーツ」キリンビール株式会社製、アルコール度数:9(v/v)%、果汁含有量:4.2%)をメスシリンダーに200mlずつ分注した。これに、ナリンジンの最終濃度が10、20および30ppmとなるように、上述の浸漬原酒またはゆずポリフェノール(東洋精糖株式会社製)を添加した。各試験区のアルコール濃度を13(v/v)%に揃えるため所定の醸造アルコール(95.3(v/v)%)を添加した。また、各試験区の苦みと甘味のバランスのバランスを取るため、所定の果糖ぶどう糖液糖(フジフラクトH-100:日本食品化工株式会社製)を添加した。このようにして構成した各試験飲料を均一になるまで撹拌した後、冷却し試飲評価を実施した。
官能評価の評価項目として、甘味、苦味の2つの項目を設定した。以下に、それぞれの評価項目の具体的な評価基準を示す。
a.甘味:後味に残らない自然な甘味。A:十分強く感じられる、B:やや強く感じられる、C:感じられる、D:感じられない、の4段階で評価。
b.苦味:後味に残らない柑橘様の苦味。A:十分強く感じられる、B:やや強く感じられる、C:感じられる、D:感じられない、の4段階で評価。
Claims (12)
- 柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下の、柑橘系果汁風味を有するアルコール飲料であって、該アルコール飲料中のナリンジン濃度が3ppm以上である、アルコール飲料。
- 前記ナリンジン濃度が10ppm以上である、請求項1に記載のアルコール飲料。
- 蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造された浸漬原酒を含有する、請求項1または2に記載のアルコール飲料。
- 柑橘系の果汁感が増強された低果汁アルコール飲料を製造する方法であって、柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下のアルコール飲料の製造過程において、ナリンジンの濃度を3ppm以上に調整する工程を含んでなる、方法。
- ナリンジンの濃度が10ppm以上に調整される、請求項4に記載の方法。
- ナリンジンの濃度の調整が、蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造された浸漬原酒の添加によって行われる、請求項4または5に記載の方法。
- ナリンジンの濃度を3ppm以上に調整する工程を含んでなる、柑橘系果汁の濃度が5(w/v)%以下のアルコール飲料に柑橘系の果汁感を付与する方法。
- 蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することにより製造される、浸漬原酒。
- 蒸留酒を40〜60(v/v)%のアルコール濃度で含んでなる浸漬液中で、20〜40(w/v)%の柑橘系果実を、温度30〜50℃、期間4〜7日の条件で浸漬することを特徴とする、浸漬原酒の製造方法。
- 前記浸漬液が、ミネラルを含有するアルカリイオン水に蒸留酒を溶解して得られたものである、請求項9に記載の製造方法。
- 前記蒸留酒が、醸造アルコール、スピリッツ、ウォッカ、ラム、テキーラ、ジン及び焼酎からなる群から選択されるものである、請求項9または10に記載の製造方法。
- 前記柑橘系果実がグレープフルーツである、請求項9〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015111312A JP2016220633A (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015111312A JP2016220633A (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016220633A true JP2016220633A (ja) | 2016-12-28 |
Family
ID=57745080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015111312A Pending JP2016220633A (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016220633A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3981866A4 (en) * | 2019-06-07 | 2023-01-18 | Suntory Holdings Limited | DISTILLED SPIRITS |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014103596A1 (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-03 | サントリーホールディングス株式会社 | ハーブ抽出組成物 |
JP2015006141A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | サッポロビール株式会社 | アルコール飲料及びアルコール飲料の香味向上方法 |
JP2015084751A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | サントリーホールディングス株式会社 | 柑橘類果実の浸漬酒 |
-
2015
- 2015-06-01 JP JP2015111312A patent/JP2016220633A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014103596A1 (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-03 | サントリーホールディングス株式会社 | ハーブ抽出組成物 |
JP2015006141A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | サッポロビール株式会社 | アルコール飲料及びアルコール飲料の香味向上方法 |
JP2015084751A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | サントリーホールディングス株式会社 | 柑橘類果実の浸漬酒 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3981866A4 (en) * | 2019-06-07 | 2023-01-18 | Suntory Holdings Limited | DISTILLED SPIRITS |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6144019B2 (ja) | 低pH飲料 | |
TWI638606B (zh) | Low pH beverage | |
JP6144020B2 (ja) | 飲料 | |
JP5166572B2 (ja) | アルコール感が付与された非アルコール飲料およびその製造方法 | |
JP5306791B2 (ja) | 柑橘類由来の果汁及び/または柑橘類果実成分含有原料酒とグリセリンとを含有するアルコール飲料 | |
WO2012147465A1 (ja) | 果汁含有貯蔵原酒を含むアルコール飲料 | |
JP7092826B2 (ja) | 木質成分含有飲料 | |
JP2005204585A (ja) | ポリフェノール含有アルコール飲料 | |
JP2016146825A (ja) | 果汁含有アルコール飲料 | |
JP6855167B2 (ja) | 柑橘の果皮感が増強されたアルコール飲料およびその製造方法 | |
JP2016144418A (ja) | 果汁含有アルコール飲料 | |
JP2019201653A (ja) | 果汁含有アルコール飲料 | |
AU2019278372A1 (en) | Alcoholic beverage | |
JP6974041B2 (ja) | 飲料、飲料ベース、飲料の製造方法、飲料ベースの製造方法、及び、オレンジフラワー様の香気の付与方法 | |
JP6974043B2 (ja) | 飲料、飲料ベース、飲料の製造方法、飲料ベースの製造方法、及び、ユズフラワー様の香気の付与方法 | |
JP2016220633A (ja) | 柑橘系果汁風味を有する低果汁アルコール飲料 | |
JP2019201566A (ja) | 容器詰アルコール飲料 | |
JP6928147B2 (ja) | 木質成分と炭酸ガスを含有する容器詰め飲料 | |
JP7356262B2 (ja) | アルコール飲料、ならびにアルコール飲料における発酵感および/またはねっとりとした舌触りの向上方法 | |
JP7430987B2 (ja) | アルコール飲料、ならびにアルコール飲料における焦げたパンの香りおよび/またはねっとりとした舌触りの向上方法 | |
JP6938140B2 (ja) | 収斂味が低減された容器詰めアルコール飲料およびその製造方法 | |
JP7457785B1 (ja) | 柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法 | |
JP6764220B2 (ja) | 容器詰めアルコール飲料 | |
JP7378568B1 (ja) | 柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法 | |
JP7441025B2 (ja) | 柑橘果実様飲料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20161012 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180221 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181221 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190702 |