JP2017142320A - トナーの製造方法 - Google Patents

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吉彬 塩足
中村 邦彦
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邦彦 中村
宜良 梅田
Nobuyoshi Umeda
宜良 梅田
森部 修平
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修平 森部
聡司 三田
Satoshi Mita
聡司 三田
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航助 福留
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直樹 岡本
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Abstract

【課題】低温定着性と耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下における画像かぶりの発生を抑制したトナーを提供し、また、トナー製造時における粗大粒子の発生を抑制する。【解決手段】結晶性樹脂、および非晶質樹脂を含有するトナー粒子前駆体Aを加熱してトナー粒子前駆体Bを得る熱処理工程、該トナー粒子前駆体Bをトナー粒子に加工する造粒工程、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程を有するトナーの製造方法において、該熱処理工程は、該トナー粒子前駆体Aを熱処理する工程であり、該攪拌混合工程は、機械的衝撃力を有する撹拌手段を容器内に具備する撹拌装置を用いて該トナー粒子と該無機微粒子とを撹拌混合する工程である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真,静電荷像を顕像化するための画像形成方法及びトナージェットに使用されるトナーの製造方法に関する。
近年、環境負荷に対する消費者の意識レベルが高まっている。電子写真法を用いた画像形成装置は、更なる省電力化が求められている。電子写真法を用いた画像形成装置の省電力化の方法として、定着工程での消費電力を低減させる方法がある。トナーとしては、従来以上に低い温度で紙に定着させる技術が必要とされている。
一般的にトナーの定着性能はトナーの軟化点(Tm)と関係がある。しかしながら、トナーのTmを下げてしまうと高温オフセットが問題となる。そこで、定着時の熱により素早く融ける性質(シャープメルト性)が求められる。
近年、トナーにシャープメルト性を付与する目的で、結着樹脂として非晶性樹脂だけでなく、結晶性樹脂を用いたトナーが数多く提案されている。トナー中の非晶性樹脂と結晶性樹脂を定着時に相溶させることで、トナー中の非晶性樹脂を可塑し、トナーのTmを低下させることができるので、トナーの低温定着性を改良できることが知られている。
しかしながら、トナー製造過程は結晶性樹脂の融点以上の熱履歴を与えるため、非晶性樹脂との相溶が生じ、結晶性が損なわれやすい。したがって、結晶性樹脂の結晶性を保持したままトナー中に存在させることは困難である。その結果、結晶性樹脂をトナーに添加しても本来のシャープメルト性が発揮されないことが多い。また、結晶性樹脂が相溶化したトナーはトナーのガラス転移温度(Tg)が低いため、耐熱保存性を満足することも難しい。
こうした問題を解決するため、結晶性樹脂を含有するトナー製造工程中間品、またはトナーに対して、熱処理を施し、結晶性樹脂の結晶化を促進する試みが為されている。ここで述べたトナー製造工程中間品とは、例えば、粉砕法のトナー製造の場合、溶融混練物、粗砕物、微粉砕物、分級物等のことである。また湿式法のトナー製造の場合、スラリー液、スラリー、乾燥物、分級物等のことである。
結晶性樹脂の分子は高温に保持することで、分子運動が活発になり、非晶性樹脂に相溶した状態よりも安定な結晶構造を形成する。
例えば、特許文献1では、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を含むトナーにおいて、トナー製造工程中間品または最終製品を45℃から60℃の間で熱処理する工程を有するトナーの製造方法が開示されている。この方法によれば、非晶性ポリエステル樹脂に相溶化した結晶性ポリエステル樹脂を結晶化させることで、耐熱保存性を向上させることができる。
また、特許文献2及び3では、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナー粒子を、2つの工程に分けて熱処理を行うトナーの製造方法が開示されている。
特開2006−65015号公報 特開2009−128652号公報 特開2009−128653号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法は静置状態で熱処理を行うため、加熱されたトナー同士が融着し、粗大粒子が発生する恐れがある。さらに、静置状態による熱処理は、トナー製造工程中間品または最終製品に対する熱の伝わり方が不均一となるため、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化にバラツキを生じてしまう恐れがある。その結果、結晶性ポリエステル樹脂が結晶化したトナー粒子と結晶化していないトナー粒子が混在してしまう。結晶化していないトナー粒子は結晶化しているトナー粒子に比べてトナー粒子のガラス転移温度Tgが低い。そのため、高温環境に長時間静置(例えば55℃1週間静置)した場合には耐熱保存性の観点で懸念が残る。また、高温高湿環境下(例えば30℃80%)において、結晶化していないトナー粒子の水分吸着の影響により、トナーの帯電量分布がブロード化してしまう。そのため、帯電量の低いトナーが非画像部に飛散し、画像かぶりを引き起こす可能性がある。
また、特許文献2及び3に開示されている方法によれば、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化を促進することはできるものの、第2工程の熱処理を静置状態で行っているため、トナー同士の融着により粗大粒子が発生してしまう恐れがある。また、結晶ポリエステル樹脂の結晶化にバラツキを生じてしまう恐れがあり、高温高湿環境下において画像かぶりを引き起こす可能性がある。
以上述べたように、低温定着性、耐熱保存性、高温高湿環境下における画像かぶり、粗大粒子の発生という課題があり、改良が求められている。
本発明の目的は上記問題点を解消したトナーを提供することにある。すなわち低温定着性と耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下における画像かぶりの発生を抑制したトナーを提供し、且つトナー製造時における粗大粒子の発生を抑制することである。
本発明は、結晶性樹脂、および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程、
該トナー粒子前駆体Aに対して熱処理を行いトナー粒子前駆体Bを得る熱処理工程、
該トナー粒子前駆体Bに対して微粒子化を行い、トナー粒子を得る造粒工程、および
機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程、
を有するトナーの製造方法において、
該熱処理工程は、下記式(2)の条件を満たす温度で熱処理を行い、下記式(1)の条件を満たすトナー粒子を得る工程であり、
該攪拌混合工程は、下記式(3)の条件を満たす温度および下記式(4)の条件を満たす撹拌動力にて行われる工程である、
ことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (1)
T3−5>T5≧T2 (2)
T3−5>T6≧T2 (3)
W≧1.0 (4)
(式中、該トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT1(℃)であり、1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される2回目昇温時のガラス転移温度がT2(℃)であり、
該結晶性樹脂を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される該結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度がT3(℃)であり、
該トナー粒子を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT4(℃)であり、
該熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度がT5(℃)であり、
該攪拌混合工程において、混合処理を行う槽内の温度がT6(℃)であり、
該撹拌混合工程の攪拌混合時のトナー単位質量当たりの撹拌動力がW(W/kg)である。)
また本発明は、
結晶性樹脂および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程、
該トナー粒子前駆体Aに対して微粒子化を行い、トナー粒子前駆体Cを得る造粒工程、
該トナー粒子前駆体Cに対して熱処理を行いトナー粒子を得る熱処理工程、および
機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程、
を有するトナーの製造方法において、
該熱処理工程は、下記式(2)の条件を満たす温度で熱処理を行い、下記式(1)の条件を満たすトナー粒子を得る工程であり、
該攪拌混合工程は、下記式(3)の条件を満たす温度および下記式(4)の条件を満たす撹拌動力にて行われる工程である、ことを特徴とするトナーの製造方法に関する。
0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (1)
T3 −5>T5≧T2 (2)
T3 −5>T6≧T2 (3)
W≧1.0 (4)
(式中、該トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT1(℃)であり、1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される2回目昇温時のガラス転移温度がT2(℃)であり、
該結晶性樹脂を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される該結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度がT3(℃)であり、
該トナー粒子を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT4(℃)であり、
該熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度がT5(℃)であり、
該攪拌混合工程において、熱処理を行う槽内の温度がT6(℃)であり、
該撹拌混合工程の攪拌混合時のトナー単位質量当たりの撹拌動力がW(W/kg)である。)
低温定着性と耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下における画像かぶりの発生を抑制したトナーを提供することができる。また、トナー製造時における粗大粒子の発生を抑制することができるため、トナーの生産性を向上させることができる。
本発明のトナーの製造方法の概要を示すフローチャート。
まず本発明に至った経緯について述べる。
本発明者らは、トナー中の結晶性樹脂の結晶の存在状態について考えた。
一般的に、結晶性樹脂と非晶性樹脂を定着時に相溶させることで、結晶性樹脂が非晶性樹脂を可塑する。その結果、トナーのTmが下がり、低温定着性を向上させることができる。
また、トナーのTmとTgには相関があり、Tmの低下に伴いTgも低下する傾向にある。
結晶性樹脂を非晶性樹脂に素早く相溶させるためには、結晶性樹脂の結晶と非晶性樹脂の接触面積が大きいほど相溶しやすいと考えられる。そのためには、結晶性樹脂の結晶を非晶性樹脂中に微分散させる必要がある。
結晶性樹脂の結晶化過程は、結晶性樹脂の分子が配向して結晶核を生成する結晶核生成過程と、その結晶核を基点として結晶性樹脂の分子が配向して結晶を成長させる結晶成長過程の二つの過程からなる。結晶核生成過程は、結晶成長過程に比べ時間がかかることが一般的に知られている。また、結晶成長過程は雰囲気温度が高いほど速いことが知られている。結晶性樹脂の結晶を微分散させるためには、結晶の基点である結晶核の生成を積極的に行う必要がある。
本発明者らは、結晶核生成過程と結晶成長過程の二つの過程を使い分けることで、低温定着性と耐熱保存性を優れたものにできると考えた。つまり、結晶核生成を積極的に行う処理工程(本発明では熱処理工程にあたる)と、結晶成長を積極的に行う処理工程(本発明では攪拌混合工程にあたる)に分けることである。
そこで本発明者らが鋭意検討した結果、低温定着性と耐熱保存性に優れ、更に高温高湿環境下における画像かぶりの発生を抑制したトナーを提供することができることを見出した。また、本発明はトナー製造時における粗大粒子の発生を抑制することができるため、トナーの生産性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明のトナーの製造方法は、
熱処理後に造粒(粉砕)するとしてもよく、また
造粒(粉砕)後に熱処理するとしてもよい。
<熱処理工程後に造粒(粉砕)工程を行う場合>
図1(a)に基づいて、熱処理工程後に造粒(粉砕)工程を行う場合について説明する。図1(a)に示すように、本発明は、
結晶性樹脂および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程(ステップS11)、
該トナー粒子前駆体Aに対して熱処理を行い、トナー粒子前駆体Bを得る熱処理工程(ステップS12)、
該トナー粒子前駆体Bに対して微粒子化を行い、トナー粒子を得る造粒工程(ステップS13)、および
機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程(ステップS14)
を有するトナーの製造方法である。
トナー粒子前駆体Aとは、例えば、粉砕法のトナー製造の場合、溶融混練物、粗砕物、微粉砕物である。また湿式法のトナー製造の場合、スラリー液、スラリー、乾燥物である。
トナー粒子前駆体Bとは、上記に示すトナー粒子前駆体Aを熱処理したものである。
<造粒(粉砕)工程後に熱処理工程を行う場合>
図1(b)に基づいて、造粒(粉砕)工程後に熱処理工程を行う場合について説明する。図1(b)に示すように、本発明は、
結晶性樹脂および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程(ステップS21)、
該トナー粒子前駆体Aに対して微粒子化を行い、トナー粒子前駆体Cを得る造粒工程(ステップS22)、
該トナー粒子前駆体Cに対して熱処理を行い、トナー粒子を得る熱処理工程(ステップS23)、および
機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程(ステップS24)、
を有するトナーの製造方法である。
トナー粒子前駆体Cとは、上記に示すトナー粒子前駆体Aを微粒子化したものである。
まず、熱処理工程、攪拌混合工程について説明し、その後に、調製工程、造粒工程について説明する。
<熱処理工程>
まず、本発明のトナーの製造方法における熱処理工程について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、
トナー粒子前駆体Aに対して熱処理を行い、トナー粒子前駆体Bを得る熱処理工程、または
トナー粒子前駆体Cに対して熱処理を行い、トナー粒子を得る熱処理工程、
を有する。
熱処理工程は、例えば粉砕法のトナーの製造方法の場合、溶融混練工程後、粗砕工程後、微粉砕工程後のいずれかの工程の後に行う工程である。また、湿式法のトナーの製造方法の場合、反応又は凝集工程後、ろ過工程後、乾燥工程後のいずれかの工程の後に行う工程である。
本発明に用いられる熱処理装置としては、恒温槽、流動床、ナウターミキサー等の熱処理装置が挙げられる。熱処理工程の槽内温度は、装置に温度センサーを設置することで測定する。温度センサーの設置位置としては、装置壁面、装置内の固定部材上等がある。槽内温度の制御は、導入する熱風や装置壁面のジャケットに流す媒体の温度を調節し行う。
本発明の熱処理工程の条件は以下の通りである。
本発明の熱処理工程は、下記(1)の条件を満たすトナー粒子を得るための工程である。
0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (1)
まず、式(1)のイメージについて簡単に説明する。
T1(℃)は、トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度である。
T2(℃)は、1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される2回目昇温時のガラス転移温度である。
T4(℃)は、トナー粒子を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度である。
T4−T2は、熱処理工程を経ることで、トナー粒子前駆体のガラス転移温度T2に対してトナー粒子のガラス転移温度T4がどのくらい増加したかを表している。
T1−T2は、結晶性樹脂が完全に結晶化したときに得られるトナー粒子前駆体のガラス転移温度T1と結晶性樹脂と非晶性樹脂とが完全に相溶したときのトナー粒子前駆体のガラス転移温度T2との温度差を表している。
(T4−T2)/(T1−T2)は、熱処理工程により結晶化した結晶性樹脂の割合を示している。(T4−T2)/(T1−T2)の値が低いほど熱処理工程で結晶化は進んでおらず、値が高いほど熱処理工程で結晶化が進んでいることを示している。
本発明者らが鋭意検討した結果、熱処理工程が、0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10という条件を満たすことで、低温定着性を向上することができた。この理由を本発明者らは以下のように考えている。
(T4−T2)/(T1−T2)<0.10の場合、熱処理によるガラス転移温度の変化は微小であり、結晶化が十分に進んでいない。そのため、トナー中に微細な結晶を形成することは難しく、低温定着性を向上させることは難しいと考えている。
(T4−T2)/(T1−T2)>0.75を満たすためには、熱処理工程の時間は長くなってしまうため、結晶成長が過度となる。そのため、微細な結晶を形成し難く、低温定着性を向上させることは難しい。
(T4−T2)/(T1−T2)は、熱処理の温度、時間によって制御することができ、特に時間の制御が重要である。熱処理の時間を短くすれば、(T4−T2)/(T1−T2)の値は小さくなり、熱処理の時間を長くすれば、(T4−T2)/(T1−T2)の値は大きくなる。
尚、0.60≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10であることが好ましく、
0.40≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10であることがより好ましい。
更に本発明の熱処理工程は下記式(2)の条件を満たすことを特徴とする。
T3−5>T5≧T2 (2)
T3(℃)は、結晶性樹脂を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される該結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度である。
T5(℃)は、熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度を示す。
トナー粒子前駆体Aの熱処理を行う槽内の温度(T5)が、結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度(T3)−5℃よりも高い場合、結晶性樹脂が融解してしまう。
また、熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度(T5)が、結晶性樹脂と非晶性樹脂とが完全に相溶したトナー粒子前駆体Aのガラス転移温度(T2)より低い場合は、
非晶性樹脂中に相溶化している結晶性樹脂の分子の運動が低いため、結晶核生成を行うことが難しい。
また、熱処理工程の時間としては、結晶成長過程を抑制する観点と生産性を向上させる観点から、120分以下が好ましく、より好ましくは60分以下、さらに好ましくは30分以下である。
<攪拌混合工程>
次に、本発明のトナーの製造方法における攪拌混合工程について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、
トナー粒子前駆体Bに対して微粒子化を行い、トナー粒子を得る造粒工程後、
または
トナー粒子前駆体Cに対して熱処理を行い、トナー粒子を得る熱処理工程後、
機械的衝撃力を有する撹拌手段を容器内に具備する撹拌装置を用いて、トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程を有することを特徴とする。
例えば粉砕法のトナーの製造方法の場合、熱処理工程を経たトナー粒子前駆体Bを必要に応じて粗砕工程、微粉砕工程、分級工程等の造粒工程を行う。そこで得られたトナー粒子と所望の無機微粒子を加熱しながら攪拌混合を行う工程が攪拌混合工程にあたる。
また、湿式法のトナーの製造方法の場合、熱処理工程を経たトナー粒子前駆体Bを必要に応じてろ過工程、乾燥工程、分級工程等の造粒工程を行い、粉砕法のトナーと同様に攪拌混合工程を行う。
本発明に用いられる攪拌混合装置としては、機械的衝撃力を付与する撹拌手段を容器内に具備しており、例えば、混合装置の一例としてはヘンシェルミキサー(日本コークス工業(株)製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)、ハイブリタイザー((株)奈良機械製作所製)、サイクロミックス(ホソカワミクロン(株)製)等である。
攪拌混合工程の槽内温度は、装置に温度センサーを設置することで測定する。温度センサーの設置位置としては、装置壁面、装置内の固定部材上等がある。槽内温度の制御は、例えば、混合装置のジャケットに、所定の温度に調整した水を流すことで行うことができる。
本発明の攪拌混合工程の条件は以下の通りである。
攪拌混合工程は、混合処理を行う槽内の温度を下記式(3)の条件を満たす温度として行われる工程であることを特徴とする。
T3−5>T6≧T2 (3)
T6(℃)は、攪拌混合工程において、混合処理を行う槽内の温度を示す。
混合処理を行う槽内の温度(T6)が、結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度(T3)−5℃よりも高い場合、結晶性樹脂が融解してしまう。
また、混合処理を行う槽内の温度(T6)が、結晶性樹脂と非晶性樹脂とが完全に相溶しているトナー粒子前駆体Aのガラス転移温度(T2)より低い場合は、非晶性樹脂中に相溶化している結晶性樹脂の分子の運動が低いため、結晶成長を行うことができない。
更に攪拌混合工程は、下記式(4)の条件を満たす撹拌動力にて行われる工程であることを特徴とする。
W≧1.0 (4)
W(W/kg)は、該撹拌混合工程の攪拌混合時のトナー単位質量当たりの撹拌動力を示す。
Wが1.0未満の場合、トナー粒子を攪拌できないため、トナー粒子への熱の伝わり方が不均一になる。その結果、トナー間の結晶化にバラツキが生じ、高温高湿環境下において画像かぶりが生じる。
この理由は定かではないが、本発明者らは以下のように考える。
高温高湿環境下におけるトナーの帯電量を低下させる原因は、非晶性樹脂と、非晶性樹脂に相溶している結晶性樹脂が水分子を吸着してしまうため発生する。これらの樹脂が水分子を吸着する理由は、樹脂中を水分子が通過できる隙間があるためである。
一方、結晶性樹脂の結晶は、結晶性樹脂の分子同士が集まり強固な結晶を形成している。大気中の水分子は、結晶性樹脂の結晶の中まで入り込むことができない。そのため、例えば、低温低湿環境下(温度10℃、相対湿度10%)と高温高湿環境下(温度30℃、相対湿度80%)において、結晶性樹脂の結晶は水分の影響による帯電量の変化を引き起こし辛いと考える。
しかし、トナー粒子が攪拌されないような状況下においては、トナー粒子への熱の伝達が不均一となり、トナー粒子の結晶化にバラツキを生じる。その結果、結晶性樹脂が非晶性樹脂に相溶しているトナーと、結晶性樹脂が結晶化したトナーが混在してしまう。その結果、結晶性樹脂が相溶した状態にあるトナーの帯電量は、結晶性樹脂が結晶化したトナーの帯電量と比べて、水分子の影響により低下する。
このように、結晶化にバラツキが生じることで、高温高湿環境下においてトナーの帯電量分布がブロード化する。その結果、低帯電量のトナーに起因した画像かぶりが発生する。
また、式(4)を満たすことにより、トナー粒子は攪拌された状態で熱処理されるため、トナー粒子同士の接触時間が減り、粗大粒子の発生を抑制できる。
更に本発明のトナーの製造方法は、無機微粒子を同時に添加して熱処理と同時に攪拌混合を行うことで、トナー粒子の表面に無機微粒子を固着できる。その結果、部材汚染に起因した画像濃度低下を抑制できる。
また、攪拌混合工程に用いる外添剤の1次平均粒径として、10nm以上500nm以下が粗大粒子の発生を抑制しつつ、トナー表面の無機微粒子の固着性を高める観点から好ましく、更に好ましくは50nm以上300nm以下である。
また、攪拌混合工程の時間としては、無機微粒子を解砕し、固着させる観点から1分以上が好ましく、より好ましくは2分以上、さらに好ましくは3分以上である。また、生産性を向上させる観点から、50分以下が好ましく、より好ましくは40分以下、さらに好ましくは30分以下である。
本発明の熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度T5と、攪拌混合工程において、混合処理を行う槽内の温度T6は、T6−T5>5を満たすことが、トナーの結晶成長を促進することができるため、耐熱保存性の観点から好ましい。
次に、本発明のトナーの製造方法の手順について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、特に限定されるものではないが、低温定着性に優れたトナーとなる点から、粉砕法が好ましい。
以下、粉砕法によって本発明のトナーを得るための方法を説明する。
<調製工程>
トナー粒子前駆体Aを得る調製工程は、原料混合工程と溶融混練工程とを有する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、結晶性樹脂、非晶性樹脂、着色剤、その他の添加剤等を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。
次に、溶融混練工程では、混合した材料を溶融混練して、非晶性樹脂中に結晶性樹脂、着色剤等を分散させる。
溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機((株)神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械(株)製)、PCM混練機((株)池貝製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
<造粒工程>
トナー粒子前駆体Bに対して微粒子化を行い、トナー粒子を得る造粒工程、
または
トナー粒子前駆体Aに対して微粒子化を行い、トナー粒子前駆体Cを得る造粒工程
について説明する。
造粒工程は、粗粉砕工程と微粉砕工程とを有する。
粗粉砕工程では、溶融混練物の冷却物は、所望の粒径にまで粗粉砕される。粗粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕できる。
微粉砕工程では、更に粗粉砕物を、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業(株)製)、スーパーローター(日清エンジニアリング(株)製)、ターボ・ミル(フロイント・ターボ(株)製)やエアージェット方式による微粉砕機を用いた微粉砕工程を経る。その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、分級物を得る。
必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、球形化処理の如き表面処理を行うこともできる。
本発明の特徴である熱処理工程は、粗粉砕工程の前に行う場合もあり、又は微粉砕工程の後に行う場合もある。
次に本発明に用いられる結晶性樹脂と非晶性樹脂について述べる。
<結晶性樹脂>
本発明のトナーに用いられる結晶性樹脂としては、低温定着性の観点から結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマーに用いられるアルコール成分としては、結晶性を高める観点から、炭素数6以上、18以下の脂肪族ジオールを用いることが好ましい。これらの中でも、低温定着性及び排紙接着性の観点から、炭素数6以上、12以下の脂肪族ジオールが好ましい。脂肪族ジオールとしては、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。上記脂肪族ジオールの含有量は、結晶性ポリエステル樹脂Aの結晶性をより高める観点から、アルコール成分中に80.0モル%以上、100.0モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂を得るためのアルコール成分としては、上記の脂肪族ジオール以外の多価アルコール成分を含有していても良い。例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等を含む下記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の3価以上のアルコールが挙げられる。
Figure 2017142320
(式中、Rは、炭素数2又は3のアルキレン基を示す。x及びyは、正の数を示し、xとyの和は、1以上16以下、好ましくは1.5以上5以下である。)
結晶性ポリエステル樹脂Aの原料モノマーに用いられるカルボン酸成分としては、炭素数6以上、18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を用いることが好ましい。これらの中でも、トナーの定着性及び排紙接着性の観点から、炭素数6以上、12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましい。脂肪族ジカルボン酸化合物としては、1,8−オクタン二酸、1,9−ノナン二酸、1,10−デカン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸等が挙げられる。炭素数6以上、18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中に80.0モル%以上、100.0モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂を得るためのカルボン酸成分としては、上記脂肪族ジカルボン酸化合物以外のカルボン酸成分を含有していても良い。例えば、芳香族ジカルボン酸化合物、3価以上の芳香族多価カルボン酸化合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。芳香族ジカルボン酸化合物には、芳香族ジカルボン酸誘導体も含まれる。芳香族ジカルボン酸化合物の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの酸の無水物、並びにそれらのアルキル(炭素数1以上3以下)エステルが好ましく挙げられる。該アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。3価以上の多価カルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1以上3以下)エステル等の誘導体が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは、低温定着性と耐熱保存性の観点から、8000以上、100,000以下、好ましくは12,000以上、45,000以下であることが好ましい。
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂の融点は、トナーの低温定着性の観点から、60℃以上、120℃以下であることが好ましく、70℃以上、90℃以下であることがさらに好ましい。
<非晶性樹脂>
本発明に用いられる非晶性樹脂としては、ビニル樹脂や非晶性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも非晶性ポリエステル樹脂が低温定着性の観点から好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分としては下記のものが挙げられる。2価のアルコール成分としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等を含む上記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。3価以上のアルコール成分としては、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。上記2価のアルコール成分及び3価以上の多価アルコール成分は、単独で、又は複数の化合物を組み合わせて用いることができる。
また、カルボン酸成分としては、下記のものが挙げられる。2価のカルボン酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、n−ドデセニルコハク酸、及びこれらの酸の無水物、もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
非晶性ポリエステル樹脂の縮重合の際には、反応を促進させるため、酸化ジブチル錫等の公知のエステル化触媒等を適宜使用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは、低温定着性と耐熱保存性の観点から、8000以上、100,0000以下、好ましくは40,000以上、300,000以下であることが好ましい。
本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、低温定着性と保存性の観点から、45℃以上70℃以下、好ましくは50℃以上65℃以下であることが好ましい。
本発明のトナーに含まれる結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との質量比は、低温定着性及び耐熱保存性の観点から、5:95〜40:60であることが好ましい。
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、任意の適当な顔料または染料が挙げられる。
例えば顔料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等がある。
着色剤の使用量は、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下で使用されることが好ましい。
また、本発明のトナーは磁性トナーであっても良い。磁性トナーとして用いる場合は、磁性体及び着色剤として磁性酸化鉄を用いることが好ましい。磁性酸化鉄としては、マグネタイト,マグヘマタイト,フェライト等の酸化鉄が用いられる。トナーに含有される磁性酸化鉄の量は、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して25質量部以上、45質量部以下であることが好ましい。
また、本発明のトナーは必要に応じてワックスを含んでもよく、例えば以下のものが挙げられる。
ワックスとしては、トナー中での分散のしやすさ、離型性の高さ、結晶性ポリエステルの結晶核生成を促進する観点から、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。必要に応じて、二種以上のワックスを併用してもかまわない。
ワックスとしては、具体的には以下のものが挙げられる。ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200 (三洋化成工業(株))、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学(株))、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精蝋(株))、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋アドレ(株))、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス((株)セラリカNODAにて入手可能)。
ワックスは、粉砕法によってトナーを製造する場合は、溶融混練時に添加することが好ましい。ワックスは、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対して0.1質量部以上、20.0質量部以下のワックスを含有することが好ましい。
<無機微粒子>
無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムの如き無機微粒子が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
無機微粒子の1次平均粒径として、部材汚染に起因した画像濃度低下の抑制の観点、攪拌混合工程時の粗大粒子の発生抑制の観点から10nm以上500nm以下が好ましく、更に好ましくは50nm以上300nm以下である。
また、1次平均粒径が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることも可能である。磁性キャリアとしては、フェライトキャリアや、結着樹脂中に磁性体を分散させた磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、公知のものを使用できる。トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、現像剤中のトナー濃度が2質量%以上、15質量%以下であることが好ましい。
上記トナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<GPCによる重量平均分子量の測定>
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mLの流速で流し、THF試料溶液を約100μL注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては例えば、東ソー(株)製あるいは昭和電工社製の分子量が10〜10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。又、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。尚、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合せや、東ソー(株)社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKgurd columnの組み合せを挙げることができる。
また、試料は以下のようにして作製する。
試料をTHF中に入れ、25℃で数時間静置した後、十分振とうし、THFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時THF中への静置時間が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー(株)製)など使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。又、試料濃度は、樹脂成分が0.5mg/mL以上5.0mg/mL以下となるように調整する。
<結晶性ポリエステル樹脂及びワックスの融点及び融解熱量の測定>
結晶性ポリエステル樹脂及びワックスの融点は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定したDSC曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度を融点とし、ピークの面積から求められる熱量を融解熱量とする。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲20〜150℃の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。尚、測定においては、一度150℃まで昇温させ、続いて20℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。
この2度目の昇温過程での温度30〜150℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピーク温度を、融点、ピークの面積から求められる熱量を融解熱量とする。
<トナー粒子前駆体Aのガラス転移温度T1、T2の測定>
トナー粒子前駆体Aのガラス転移温度T1は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定したDSC曲線から算出する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、下記の試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に1回目昇温時のガラス転移温度T1(℃)の測定を行う。1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に2回目昇温時のガラス転移温度T2(℃)の測定を行う。
試料:トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物。
1回目の昇温過程、2回目の昇温過程のそれぞれでDSC曲線に比熱変化が検出される。
1回目の昇温過程において、比熱変化が出る前のベースラインを延長した直線を第1−1の直線とし、比熱変化が出た後のベースラインを延長した直線を第1−2の直線とし、
第1−1の直線と第1−2の直線とから縦軸方向に等距離にある直線を第1−3の直線とする。
第1−3の直線と示差熱曲線との交点の温度(いわゆる、中間点ガラス転移温度)を、トナー粒子前駆体Aのガラス転移温度T1とする。
同様に、2回目の昇温過程において、比熱変化が出る前のベースラインを延長した直線を第2−1の直線とし、比熱変化が出た後のベースラインを延長した直線を第2−2の直線とし、
第2−1の直線と第2−2の直線とから縦軸方向に等距離にある直線を第2−3の直線とする。
第2−3の直線と示差熱曲線との交点の温度(いわゆる、中間点ガラス転移温度)を、トナー粒子前駆体Aのガラス転移温度T2とする。
<トナー粒子のガラス転移温度T4の測定>
トナー粒子のガラス転移温度T4は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定したDSC曲線から算出する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料(トナー粒子)約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用いる。そして、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に1回目昇温時のガラス転移温度T4(℃)の測定を行う。
1回目昇温時に検出されるDSC曲線の比熱変化が出る前のベースラインを延長した直線を第3−1の直線とし、比熱変化が出た後のベースラインを延長した直線を第3−2の直線とし、
第3−1の直線と第3−2の直線とから縦軸方向に等距離にある直線を第3−3の直線とする。そして、第3−3の直線と示差熱曲線との交点を、トナー粒子のガラス転移温度T4として用いる。
<非晶性ポリエステル樹脂及びトナーの軟化点の測定>
非晶性ポリエステル樹脂及びトナーの軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」((株)島津製作所製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行なう。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの試料を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム(株)製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
昇温速度:4℃/分
開始温度:50℃
到達温度:200℃
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
1.Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
2.ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
「コンタミノンN」は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液であって、和光純薬工業(株)製である。
3.発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス(株)製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
4.前記2.のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
5.前記4.のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
6.サンプルスタンド内に設置した前記1.の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記5.の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
7.定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<攪拌動力Wの測定方法>
攪拌混合装置の攪拌動力は、クランプオンパワーハイテスター3169(日置電機(株)製)を用いて測定した。
具体的な測定法は以下の通りである。
何も入れていない状態で、攪拌モーターの周波数を振り、各周波数における攪拌混合装置の動力を測定する。所望の周波数における攪拌動力をW0と仮定する。
次に、トナー粒子及び無機微粒子を所定量投入し、攪拌モーターを所望の周波数に設定し、攪拌混合を行う。このときの動力をW1と仮定する。
攪拌動力Wとは、W1−W0を投入トナー粒子の質量で割った値((W1−W0)/kg)のことである。
以下の実施例において、部数は質量部基準である。
<結晶性ポリエステル樹脂1の製造>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、アルコールモノマーとして1,10−デカンジオール、及びカルボン酸モノマーとしてセバシン酸を表1に示す量を投入した。そして、触媒としてジオクチル酸錫をモノマー総量100質量部に対して1.5質量部添加し、窒素雰囲気下で150℃に加熱して常圧下で水を留去しながら6時間反応させた。次いで、200℃まで10℃/時間で昇温しつつ反応させ、210℃に到達してから2時間反応させた後、反応槽内を5kPa以下に減圧して210℃で3時間反応させることにより、結晶性ポリエステル樹脂1を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂1の物性を表1に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂2及び3の製造>
モノマーの使用量を表1に記載の様に変更し、それ以外は、結晶性ポリエステル樹脂1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂2及び3を得た。また得られた結晶性ポリエステル樹脂2及び3の物性を表1に示す。
Figure 2017142320
<非晶性ポリエステル樹脂の製造>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に下記の材料を入れた。
テレフタル酸 64mol%
イソフタル酸 15mol%
無水トリメリット酸 5mol%
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2mol付加物 90mol%
ビスフェノールA−エチレンオキサイド2mol付加物 10mol%
その後、触媒としてジブチル錫をモノマー総量100質量部に対して1.5質量部添加した。次いで、窒素雰囲気下にて常圧で190℃まで素早く昇温した後、190℃から220℃まで10℃/時間の速度で加熱しながら水を留去して重縮合を行った。220℃に到達してから反応槽内を5kPa以下まで減圧し、220℃、5kPa以下の条件下にて重縮合を行い、非晶性ポリエステル樹脂を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mw90000、ガラス転移温度Tg56℃、軟化点125℃であった。
<トナーの製造例1>
・結晶性ポリエステル樹脂1 10.0質量部
・非晶性ポリエステル樹脂 90.0質量部
・銅フタロシアニン 5.0質量部
・フィッシャートロプシュワックス(DSCピーク温度:78℃) 5.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸混練機((株)池貝製PCM−30型))にて回転数3.3s−1、混練温度130℃の条件で混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粒子前駆体Aを得た。
得られたトナー粒子前駆体Aを、表2に示すように45℃の恒温槽に30分間静置することで熱処理を施し、トナー粒子前駆体Bを得た。
次いで、トナー粒子前駆体Bを機械式粉砕機(フロイント・ターボ(株)製T−250)にて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.8μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100.0質量部に、表2に示すように、イソブチルトリメトキシシランで表面処理した一次粒子の個数平均粒径10nmの酸化チタン微粒子0.5質量部、及びヘキサメチルジシラザンで表面処理した一次粒子の個数平均粒径150nmの疎水性シリカ微粒子4.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工業(株)製FM−75型)の改造機を用いて60℃で40分攪拌混合処理を行い、トナー1を得た。
トナーの諸物性に関しては表3に記載したとおりである。
Figure 2017142320
Figure 2017142320
<トナーの製造例2乃至29>
表2に示すように熱処理工程条件、攪拌混合工程条件を変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー2乃至29を得た。
得られたトナーの緒物性に関しては表3に記載したとおりである。
<トナーの製造例30及び31>
表2に示す材料に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー30及び31を得た。
トナーの諸物性に関しては表3に記載したとおりである。
<トナーの製造例32>
・結晶性ポリエステル樹脂1 10.0質量部
・非晶性ポリエステル樹脂 90.0質量部
・銅フタロシアニン 5.0質量部
・フィッシャートロプシュワックス(DSCピーク温度:78℃) 5.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸混練機((株)池貝製PCM−30型))にて回転数3.3s−1、混練温度130℃の条件で混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粒子前駆体Aを得た。
次いで、トナー粒子前駆体Aを機械式粉砕機(フロイント・ターボ(株)製T−250)にて微粉砕した。
得られた微粉砕のトナー粒子前駆体Aを、表2に示すように45℃の恒温槽に30分間静置することで熱処理を施し、トナー粒子前駆体Bを得た。
得られたトナー粒子前駆体Bをコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.0μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100.0質量部に、表2に示すように、イソブチルトリメトキシシランで表面処理した一次粒子の個数平均粒径10nmの酸化チタン微粒子0.5質量部、及びヘキサメチルジシラザンで表面処理した一次粒子の個数平均粒径150nmの疎水性シリカ微粒子3.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工業(株)製FM−75型)の改造機を用いて60℃で40分攪拌混合処理を行い、トナー32を得た。
トナーの諸物性に関しては表3に記載したとおりである。
<トナーの製造例33乃至40>
表2に示すように熱処理工程条件、攪拌混合工程条件を変更した以外は、トナーの製造例32と同様にしてトナー33乃至40を得た。
得られたトナーの緒物性に関しては表3に記載したとおりである。
<トナーの製造例41乃至47>
表2に示すように熱処理工程条件、攪拌混合工程条件を変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー41乃至47を得た。
得られたトナーの緒物性に関しては表3に記載したとおりである。
<トナーの製造例48>
・結晶性ポリエステル樹脂1 10.0質量部
・非晶性ポリエステル樹脂 90.0質量部
・銅フタロシアニン 5.0質量部
・フィッシャートロプシュワックス(DSCピーク温度:78℃) 5.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸混練機((株)池貝製PCM−30型))にて回転数3.3s−1、混練温度130℃の条件で混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物(トナー粒子前駆体A)を得た。
次いで、粗砕物(トナー粒子前駆体A)を機械式粉砕機(フロイント・ターボ(株)製T−250)にて微粉砕した。得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.0μmのトナー粒子前駆体Cを得た。
得られたトナー粒子前駆体Cを表4に示すように45℃の恒温槽に30分間静置することで熱処理を施し、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100.0質量部に、表4に示すように、イソブチルトリメトキシシランで表面処理した一次粒子の個数平均粒径10nmの酸化チタン微粒子0.5質量部、及びヘキサメチルジシラザンで表面処理した一次粒子の個数平均粒径150nmの疎水性シリカ微粒子4.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工業(株)製FM−75型)の改造機を用いて60℃で40分攪拌混合処理を行い、トナー1を得た。
トナーの諸物性に関しては表5に記載したとおりである。
Figure 2017142320
Figure 2017142320
<トナーの製造例49乃至56>
表4に示すように熱処理工程条件、攪拌混合工程条件を変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー49乃至56を得た。
得られたトナーの緒物性に関しては表5に記載したとおりである。
<実施例1>
実施例の評価には、市販のカラーレーザープリンタColor Laser Jet CP4525(HP社製)を用いた。そして、トナーの製造例1で得られたトナーを用い、下記の評価を行った。
<評価>
(1)低温定着性の評価
上記評価機の定着器を取り出し、定着温度、定着ニップ圧及びプロセススピードを任意に設定できるようにした外部定着器を用いた。記録媒体としては、高白色用紙GF−C081(キヤノンマーケティングジャパン製、81.4g/m)を使用した。そして、市販のブラックカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、トナー1を150g充填した。なお、マゼンタ、イエロー、シアンの各ステーションには、それぞれ製品トナーを抜き取り、トナー残量検知機構を無効としたマゼンタ、イエロー、およびシアンカートリッジを挿入した。
温度23℃、相対湿度50%の環境下で、トナー載り量0.9mg/cmとなるようにベタ黒の未定着画像を出力した。
定着器の定着温度を130℃、定着ニップ圧を0.15MPaに改造し、プロセススピードを200mm/秒から400mm/秒までの範囲で50mm/秒ごとに上げていき、上記ベタ黒の未定着画像の定着を行った。
得られたベタ黒画像を約100gの荷重をかけたシルボン紙で10往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着可能な最高プロセススピードとした。この定着可能な最高プロセススピードが速い程、高速現像時の低温定着性に優れたトナーである。評価結果を表6に示す。本発明ではCまでが許容できるレベルである。
A:定着可能な最高プロセススピードが400mm/秒である。
B:定着可能な最高プロセススピードが300mm/秒、或いは350mm/秒である。
C:定着可能な最高プロセススピードが200mm/秒、或いは250mm/秒である。
D:濃度低下率が10%以下となる点がない。
(2)画像かぶり評価
低温定着性の評価と同様の評価機等を用いて以下の評価を行った。
温度30℃、相対湿度80%の環境下で、ベタ黒画像でトナー載り量が0.3mg/cmとなる現像条件に設定し、ベタ白画像を5枚印刷した。このトナーカートリッジを同環境下で72時間静置した後、初期と同様の現像条件で、ベタ白画像を1枚印刷し、静置後の画像かぶりを評価した。
画像かぶりの評価は、デジタル白色光度計 (TC−6D型、有限会社東京電色製、グリーンフィルター使用)を用い、反射率(%)を測定することで行った。評価内容は、評価機を通していない紙の反射率(%)から、上記印刷後の白紙部の反射率(%)を引き、画像かぶり(%)とした。
この画像かぶり(%)が低いほど、画像かぶりに優れたトナーであると判断した。結果は以下の基準で判定し、本発明ではCまでが許容できるレベルである。評価結果を表6に示す。
A:画像かぶり(%)が0.5%未満である。
B:画像かぶり(%)が0.5%以上1.0%未満である。
C:画像かぶり(%)が1.0%以上1.5%未満である。
D:画像かぶり(%)が1.5%以上である。
(3)画像濃度低下評価
低温定着性の評価と同様の評価機等を用いて以下の評価を行った。
温度32.5℃、相対湿度80%の環境下で、ハーフトーン画像部のドット比率23%、載り量0.10mg/cmとなるように調整し、ハーフトーン画像の連続出力を行った。
得られた1枚目のハーフトーン画像と、20,000枚目の画像のぞれぞれの画像濃度を5点平均で測定し、20,000枚目の画像濃度を1枚目の画像濃度で除して、100倍することにより、ハーフトーン濃度維持率を求めた。
このハーフトーン濃度維持率が高いほど、耐久性に優れたトナーであると判断した。結果は以下の基準で判定した。本発明ではCまでが許容できるレベルである。
A:ハーフトーン濃度維持率が90%以上である。
B:ハーフトーン濃度維持率が80%以上、90%未満である。
C:ハーフトーン濃度維持率が70%以上、80%未満である。
D:ハーフトーン濃度維持率が70%未満である。
(4)耐熱保存性評価
耐熱保存性の評価方法としては、評価サンプル10gの入った袋(サンジップD−4袋 シーアイ化成(株)製)の上に、1kgの荷重を掛け、温度55℃、湿度5%の環境下で168時間静置した。168時間後、評価サンプルを温度23℃、湿度50%の環境下に移し24時間静置した。
測定法としては、セットした200メッシュふるい上に評価用のトナーをのせ、デジタル振動計の変位の値を0.50mm(peak−to−peak)になるように調整し、30秒間振動を加えた。その後、各ふるい上に残ったトナーの凝集塊の量から長期保存安定性を評価した。
評価結果を表6に示す。本発明ではCまでが許容できるレベルである。
A:メッシュ上のトナー残量が0.2g以下である。
B:メッシュ上のトナー残量が0.2gを超え、0.5g以下である。
C:メッシュ上のトナー残量が0.5gを超え、1.0g以下である。
D:メッシュ上のトナー残量が1.0gを超えている。
(5)粗大粒子の評価
4.0kPaの吸引圧に設定した吸引装置上部に直径10cm,開口32μmのメッシュに載せ、トナー10gを吸引しながら通過させた。通過させたメッシュ上に残った粗大粒子を透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取り、はぎ取った粘着テープを紙上に貼った後、粘着テープ上の粗大粒子の個数を目視で確認した。以下の評価基準に従い、評価を行った。
評価結果を表6に示す。本発明ではCまでが許容できるレベルである。
A:10個未満
B:10個以上20個未満
C:20個以上30個未満
D:30個以上
以上の評価結果を表6に示す。実施例1に関しては、何れの評価も良好な結果が得られた。
<実施例2乃至49>
トナーの製造例2乃至40及びトナーの製造例48乃至56のトナーを実施例1と同様に評価した。その結果を表6に示す。
<比較例1乃至7>
トナーの製造例41乃至47のトナーを実施例1と同様に評価した。その結果を表6に示す。
Figure 2017142320
Figure 2017142320

Claims (4)

  1. 結晶性樹脂および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程、
    該トナー粒子前駆体Aに対して熱処理を行い、トナー粒子前駆体Bを得る熱処理工程、
    該トナー粒子前駆体Bに対して微粒子化を行い、トナー粒子を得る造粒工程、および
    機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程、
    を有するトナーの製造方法において、
    該熱処理工程は、下記式(2)の条件を満たす温度で熱処理を行い、下記式(1)の条件を満たすトナー粒子を得る工程であり、
    該攪拌混合工程は、下記式(3)の条件を満たす温度および下記式(4)の条件を満たす撹拌動力にて行われる工程である、
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
    0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (1)
    T3−5>T5≧T2 (2)
    T3−5>T6≧T2 (3)
    W≧1.0 (4)
    (式中、該トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT1(℃)であり、1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される2回目昇温時のガラス転移温度がT2(℃)であり、
    該結晶性樹脂を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される該結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度がT3(℃)であり、
    該トナー粒子を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT4(℃)であり、
    該熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度がT5(℃)であり、
    該攪拌混合工程において、混合処理を行う槽内の温度がT6(℃)であり、
    該撹拌混合工程の攪拌混合時のトナー単位質量当たりの撹拌動力がW(W/kg)である。)
  2. 結晶性樹脂および非晶質樹脂を混合してトナー粒子前駆体Aを得る調製工程、
    該トナー粒子前駆体Aに対して微粒子化を行い、トナー粒子前駆体Cを得る造粒工程、
    該トナー粒子前駆体Cに対して熱処理を行い、トナー粒子を得る熱処理工程、および
    機械的衝撃力を付与する撹拌手段を具備する撹拌装置を用いて、該トナー粒子と無機微粒子とを撹拌混合してトナーを得る攪拌混合工程、
    を有するトナーの製造方法において、
    該熱処理工程は、下記式(2)の条件を満たす温度で熱処理を行い、下記式(1)の条件を満たすトナー粒子を得る工程であり、
    該攪拌混合工程は、下記式(3)の条件を満たす温度および下記式(4)の条件を満たす撹拌動力にて行われる工程である、
    ことを特徴とするトナーの製造方法。
    0.75≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (1)
    T3−5>T5≧T2 (2)
    T3−5>T6≧T2 (3)
    W≧1.0 (4)
    (式中、該トナー粒子前駆体Aを55℃の環境下に3日間静置して得られた処理物を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT1(℃)であり、1回目の昇温後、降温速度50℃/分で、150℃から20℃まで冷却し、20℃で10分間保持し、その後、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される2回目昇温時のガラス転移温度がT2(℃)であり、
    該結晶性樹脂を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される該結晶性樹脂由来の最大吸熱ピークのオンセット温度がT3(℃)であり、
    該トナー粒子を測定試料とする示差走査熱量計(DSC測定)において、昇温速度10℃/分で、20℃から150℃まで昇温した際に測定される1回目昇温時のガラス転移温度がT4(℃)であり、
    該熱処理工程において、熱処理を行う槽内の温度がT5(℃)であり、
    該攪拌混合工程において、混合処理を行う槽内の温度がT6(℃)であり、
    該撹拌混合工程の攪拌混合時のトナー単位質量当たりの撹拌動力がW(W/kg)である。)
  3. 該熱処理工程と該攪拌混合工程が下記式(5)を満たす請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
    T6−T5>5 (5)
  4. 該熱処理工程が、下記式(6)を満たす請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
    0.40≧(T4−T2)/(T1−T2)≧0.10 (6)

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