JP2017140010A - べにふうき茶飲料の製造方法およびべにふうき茶飲料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】べにふうきの荒茶を再製加工した仕上げ茶を粉末ないし微粉末化11し、水を加えて圧力下で加熱5して得られたべにふうき茶ペースト1重量部に対して、べにふうきの荒茶を前記べにふうき茶ペースト用の荒茶の再製加工による火入れ温度より高温で火入れして再製加工した仕上げ茶に水を加えて粉砕し、圧力下で加熱5し、該加熱物を固液分離して得られたべにふうき茶抽出液4〜6重量部とを混合してなるべにふうき茶飲料7の製造方法。
【選択図】図1
Description
また、茶葉の中でもべにふうき(紅富貴)は、アレルギーを抑制する可能性があるメチル化カテキンを豊富に含み、緑茶として飲用することによって同カテキンを多く摂取できるとして、多数商品化されている。
しかし、べにふうきは、多くのカテキンを得るために、一芯六葉程度のものを用いており、味や香りが劣るという欠点があった。
また、お茶の取扱いを容易にするため、抹茶や抹茶代用品(特開平4−126036)のように微粉末化に加工する方法や、お茶をフリーズドライする方法、抹茶ペーストにする方法(特開2014−18188)などが知られているが、それぞれ一長一短がある。
また、特開2015−146739では、お茶のペーストとエキス含有液の製造方法が開示されているが、エキス含有液をペーストに用いているので雑味が残り、味や香りが劣るという欠点があった。
また、お茶のパウダーは、そのままでは味や香りが弱く、青汁のようになってしまうという問題点があった。
そこで、べにふうきのみを原料として、茶殻が残らず、メチル化カテキンを含んだ味と香りのよいべにふき茶飲料の開発が待たれていた。
べにふうきの荒茶を再製加工した仕上げ茶を微粉末化し、水を加えて圧力下で加熱して得られたべにふうき茶ペースト1重量部に対して、
べにふうきの荒茶を前記べにふうき茶ペースト用の荒茶の再製加工による火入れ温度より高温で火入れして再製加工した仕上げ茶に水を加えて粉砕し、圧力下で加熱し、該加熱物を固液分離して得られたべにふうき茶抽出液4〜6重量部とを混合してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
べにふうきの荒茶が1芯4葉までのべにふうきを用いることを特徴とする。
請求項3の発明では、
べにふうき茶ペースト1重量部に対してべにふうき茶抽出液5重量部とを混合してなることを特徴とする。
請求項4の発明では、
べにふうき茶ペーストの水分率が70%から90%であることを特徴とする。
請求項5の発明では、
べにふうき茶飲料は真空包装袋に収納され、使用に際しては水または湯その他の液体で希釈して飲用しうることを特徴とする。
請求項6の発明では、
べにふうきの荒茶を原料とする仕上げ茶の粉末ないし微粉末に水を加えて圧力下で加熱した状態で得られたべにふうき茶ペースト1重量部と、
べにふうきの荒茶を原料とし、前記べにふうき茶ペースト用の仕上げ茶より高温で火入れされた状態の仕上げ茶に水を加えて粉砕されて、圧力下で加熱した状態で、該加熱物を固液分離して得られたべにふうき茶抽出液4〜6重量部とを混合してなることを特徴とする。
更に、飲用に際しては、メチル化カテキンを有し、水などの液体で希釈することで、粉末茶のような青汁にはならず、雑味もなく味と香りに優れ、ハーブのように豊富な風味を有する茶飲料となる。
以下に、この発明の好適実施例について図1および図2を参照しながら説明する。
べにふうき茶ペーストは、本実施例の場合、べにふうきの荒茶を再製加工した仕上げ茶を粉末ないし微粉末に加工し、これに水を加えて加圧化で加熱して得られるペースト状からなる。
ここで、一般にべにふうきはメタルカテキンの含有量の多い一芯五葉や一芯六葉以上のものを用いるが、この発明では原料としてのべにふうきは一芯四葉までのものを用いる。これは、後述のべにふうき茶抽出液に用いるべにふうきでも同様である。
このべにふうきの荒茶を、再製加工する。
再製加工は、例えば、篩い分けをして粉などをとばし、篩いの上の茶葉を整え、木茎などは取り除いて選別し、火入れにより荒茶の水分を飛ばして乾燥し、保管しやすい様に加工して仕上げ、仕上げ茶とする。
上記実施例では荒茶から再製加工し、仕上げ茶としてから粉末ないし微粉末にしたが、予め市販のべにふうきの仕上げ茶を用いパウダー状に加工してもよい。
なお、べにふうきの粉末ないし微粉末と水とは、図示のように攪拌機7で混合してもよいし、攪拌機を用いず、圧力鍋5に直接入れて混合してもよい。
また、圧力鍋5で加熱された混合物を、攪拌機で混練してもよい。
これによって、水分率が70%から90%のべにふうき茶ペース、より好ましくは、水分率は80〜84%のべにふうき茶ペーストが得られる。
べにふうき茶抽出液は、まず、前記べにふうきの荒茶を再製加工により仕上げる点は、前記べにふうき茶ペーストの場合と同様である。
次に、上記べにふうきの荒茶を、再製加工して仕上げる。
再製加工も前記べにふうき茶ペーストの場合に準じるが、前述のように、火入れに際して、べにふうき茶ペーストに用いる荒茶への火入れ温度より高く且つ焙じ茶よりは低い高温度で火入れをする。
このように再製加工(仕上げ加工)するに際して、べにふうき茶ペーストよりべにふうき茶抽出液に用いるべにふきの仕上げ茶の方が火入れ温度が高く設定されており、べにふうき茶の味や香りを高めることができる。
ここで圧力容器5は純銅製が好ましい。
これにより加熱・加圧時に銅イオンを付与することができるからである。
べにふうき茶の抽出液を得る方法には、粉砕器3と、圧力容器5と、遠心分離器9とが用いられる。
粉砕器3は、石臼式粉砕器が細かく粉砕できるので好ましい。
また、圧力容器5は純銅製が好ましい。これにより加熱・加圧時に銅イオンを付与することができるからである。
べにふうき茶(仕上げ加工)と水とを混合する重量比率は、べにふうき茶(仕上げ加工)の1重量部に対して水は1〜2重量部の範囲で混合する。
水の量は、上記実施例に限定されず、べにふうきや気候の状況に合わせて、適宜増減することができる。
これによりべにふうきの粉砕物と水との混合物が得られる。
銅製圧力容器は、圧力釜または圧力鍋であってもよい。
そして、前記混合物は、銅製圧力容器3の加圧下で加熱し沸騰させる。
この銅製圧力容器5の加熱は、一例として120℃程度で60〜90分間行われることが好ましいが、原料の状態により上記温度や加熱時間を適宜調整することができる。
なお、前記抽出液から分離された残渣は、再利用することなく廃棄する。
べにふうき茶飲料は、スティック状の真空包装など公知の保存方法で保存される。
また、べにふうき茶飲料には、必要に応じて、公知の保存料を添加してもよい。
または、食品として、そのまま、あるいは他の食材と混ぜて食用に供してももよい。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
Claims (6)
- べにふうきの荒茶を再製加工した仕上げ茶を粉末ないし微粉末化し、水を加えて圧力下で加熱して得られたべにふうき茶ペースト1重量部に対して、
べにふうきの荒茶を前記べにふうき茶ペースト用の荒茶の再製加工による火入れ温度より高温で火入れして再製加工した仕上げ茶に水を加えて粉砕し、圧力下で加熱し、該加熱物を固液分離して得られたべにふうき茶抽出液4〜6重量部とを混合してなることを特徴とするべにふうき茶飲料の製造方法。 - べにふうきの荒茶が1芯4葉までのべにふうきを用いることを特徴とする請求項1に記載のべにふうき茶飲料の製造方法。
- べにふうき茶ペースト1重量部に対してべにふうき茶抽出液5重量部とを混合してなることを特徴とする請求項1または2に記載のべにふうき茶飲料の製造方法。
- べにふうき茶ペーストの水分率が70%から90%であることを特徴とする請求項1から3のいずれかのべにふうき茶飲料の製造方法。
- べにふうき茶飲料は真空包装袋に収納され、使用に際しては水または湯その他の液体で希釈して飲用しうることを特徴とする請求項1から4のいずれかのべにふうき茶飲料の製造方法。
- べにふうきの荒茶を原料とする仕上げ茶の粉末ないし微粉末に水を加えて圧力下で加熱した状態で得られたべにふうき茶ペースト1重量部と、
べにふうきの荒茶を原料とし、前記べにふうき茶ペースト用の仕上げ茶より高温で火入れされた状態の仕上げ茶に水を加えて粉砕されて、圧力下で加熱した状態で、該加熱物を固液分離して得られたべにふうき茶抽出液4〜6重量部とを混合してなることを特徴とするべにふうき茶飲料。
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"ペースト茶利用によるインスタント茶の製造法", 九州農業研究成果情報 NO11 下巻 PAGE.367-368(1996.07), JPN6018028770, ISSN: 0003844908 * |
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