JP2017139391A - リードフレームの製造方法 - Google Patents

リードフレームの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017139391A
JP2017139391A JP2016020305A JP2016020305A JP2017139391A JP 2017139391 A JP2017139391 A JP 2017139391A JP 2016020305 A JP2016020305 A JP 2016020305A JP 2016020305 A JP2016020305 A JP 2016020305A JP 2017139391 A JP2017139391 A JP 2017139391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead frame
resist
region
etching
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016020305A
Other languages
English (en)
Inventor
壮一 長井
Soichi Nagai
壮一 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2016020305A priority Critical patent/JP2017139391A/ja
Publication of JP2017139391A publication Critical patent/JP2017139391A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】めっき層の外周の突出や厚さの薄いめっき層の欠けを低減するとともに、一度のエッチングで窪み形状と貫通形状の双方を形成することができ、製造コストの低減が可能なリードフレームの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】表面11にめっき層が形成された端子を有するリードフレームの製造方法であって、
リードフレーム材10の被めっき領域を覆うように第1のレジスト20、25をパターニングする工程と、
前記第1のレジストをエッチングマスクとして、前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程と、
前記第1のレジストで覆われていない領域に、電着レジスト50からなる第2のレジストを電着させる工程と、
前記第1のレジストを除去する工程と、
前記被めっき領域をめっきする工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、リードフレームの製造方法に関する。
従来から、半導体素子をパッケージングした半導体パッケージが知られている。半導体パッケージの分野においては、多ピン化、小型化、薄化の要求から、半田ボールを使用したBGA(Ball Grid Array)パッケージや半導体素子のしたにアウターリードを配置したCSP(Chip Size Package)等のさまざまなパッケージが出現している。
その中でも、比較的安価で上記要求に対応できる方法として、金属材料であるリードフレームを利用したQFN(Quad Flat Non−lead)タイプのパッケージがある。これは、金属材料を用いて、中央に形成されたパッドに半導体素子を搭載し、その周辺をエリアアレイ状に形成し、表面側は半導体素子とワイヤで繋ぐワイヤボンディング部として機能し、その裏面側は外部接続部となる導体端子部として機能する半導体パッケージである。この導体端子部の上下(表裏)面を、ワイヤボンディング部と外部接続部とにそれぞれ使用することにより、多ピン化、小型化、薄化を実現している。
特許文献1には、リードフレーム材の表面と裏面とに第1レジスト膜を形成し、これにメッキパターンの開口を形成する工程と、メッキパターンの開口にメッキ層を形成する工程と、メッキ層の表面に電着レジストからなる第2レジスト膜を形成する工程と、第1レジスト膜を除去する工程と、第1レジスト膜を除去した領域をエッチングして上側端子を突出させ、リードフレームをする工程と、リードフレーム材に半導体素子を搭載し、半導体素子と金属貴金属めっき層をワイヤボンディングする工程と、樹脂封止する工程と、リードフレーム材の裏面側をエッチング加工して下側端子を独立させる工程を有する半導体パッケージの製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、レジスト用素材表面にポジ型のレジスト層を設け、エッチング部分に対応する部分では光が透過し、メッキ部に対応する部分では光が半透過し、それ以外の部分では光が遮蔽されるように形成されたマスクを用いて露光を行い、第1回目の現像でエッチングマスクを得て、2回目の現像でメッキ用マスクを得るようにし、エッチングマスクとメッキ用マスク1回の露光で得るようにしたリードフレームの製造方法が記載されている。
特開2011−108818号公報 特開2003−37235号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、リードフレームを製造する過程において、リードフレーム材の表面側と裏面側にメッキ層を形成し、次に表面側に形成したメッキ層上にのみ電着レジストを形成してエッチングマスクとして使用しているため、垂直方向にエッチングする際には、リードフレーム材の水平方向にもエッチングがなされてしまう。よって、リードフレーム材の表面側に形成された端子の表面のメッキ層は、その外周がリードフレーム材のエッチング断面より突出し、厚みの薄いめっき層が欠けるという問題があった。
また、エッチングによる端子形成を必要としないリードフレーム材の裏面側には、エッチング前に保護フィルムを形成する必要があり、エッチングで形成できる形状はリードフレーム材の表面側のハーフエッチング形状のみである。従って、保護フィルムによる裏面側からのエッチングが阻害される為、貫通エッチングを行うことができず、貫通孔を形成するには別の加工が必要となり、コスト高になるという問題があった。
また、特許文献2に記載の方法では、エッチングマスクが残留している領域内ではメッキ用マスクを得ることができるが、この段階でエッチングした領域にはマスクが残っていないので、メッキを行う際、エッチングをした領域にもメッキが施されてしまう。この方法では、エッチングをした領域にはメッキを施さず、エッチングを施していない平坦領域のみ端子としてメッキを施したい用途には対応できないという問題があった。
そこで本発明は、めっき層の外周の突出や厚さの薄いめっき層の欠けを低減するとともに、一度のエッチングで窪み形状と貫通形状の双方を形成することができ、製造コストの低減が可能なリードフレームの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るリードフレームの製造方法は、表面にめっき層が形成された端子を有するリードフレームの製造方法であって、
リードフレーム材の被めっき領域を覆うように第1のレジストをパターニングする工程と、
前記第1のレジストをエッチングマスクとして、前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程と、
前記第1のレジストで覆われていない領域に、電着レジストからなる第2のレジストを電着させる工程と、
前記第1のレジストを除去する工程と、
前記被めっき領域をめっきする工程と、を含む。
本発明によれば、めっき層の外周の突出や厚さの薄いめっき層の欠けを低減できとともに、ハーフエッチングと貫通エッチングを同時に行うことができ、工程数を低減させることができる。
本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の一例の前半の工程を示した図である。図1(A)は、レジスト塗布工程の一例を示した図である。図1(B)は、露光工程の一例を示した図である。図1(C)は、第1の現像工程の一例を示した図である。図1(D)は、エッチング工程の一例を示した図である。図1(E)は、第2の現像工程の一例を示した図である。 本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の一例の後半の工程を示した図である。図2(A)は、電着レジスト膜形成工程の一例を示した図である。図2(B)は、第1のレジスト膜除去工程の一例を示した図である。図2(C)は、めっき工程の一例を示した図である。 本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の露光工程に用いるフォトマスクの一例を示した図である。 フォトマスクの平面構成の一例を示した部分拡大図である。 従来のリードフレームの製造方法の一例の前半の工程を示した図である。図5(A)は、第1のレジスト塗布、露光、現像工程を示した図である。図5(B)は、めっき工程を示した図である。図5(C)は、第1の保護フィルム貼り付け工程を示した図である。図5(D)は、電着レジスト膜形成工程を示した図である。図5(E)は、保護フィルム及び第1のレジスト膜除去工程を示した図である。図5(F)は、第2の保護フィルム貼り付け工程を示した図である。図5(G)は、エッチング工程を示した図である。図5(H)は、電着レジスト膜除去工程を示した図である。 従来のリードフレームの製造方法の一例の後半の工程を示した図である。図6(E)は、保護フィルム及び第1のレジスト膜除去工程を示した図である。図6(F)は、第2の保護フィルム貼り付け工程を示した図である。図6(G)は、エッチング工程を示した図である。図6(H)は、電着レジスト膜除去工程を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
〔実施形態1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の一例の前半の工程を示した図である。
図1(A)は、レジスト塗布工程の一例を示した図である。レジスト塗布工程においては、リードフレーム材10の表面11と裏面12の両面11、12に、それぞれレジスト膜20、25を形成する。リードフレーム材10は、リードフレームに適した種々の金属基板を用いることができ、例えば、厚さ0.1〜0.15mmの銅合金の基板をリードフレーム材として使用してもよい。
また、レジスト膜20、25を形成する前に、リードフレーム材10の異物や不純物を取り除く前処理を行い、両面11、12にレジスト膜20、25を形成する。ここで、レジスト膜20、25の形成に用いる第1のレジストは、ポジ型の通電性の無い液体レジストを用いる。また、第1のレジストは、フォトレジスト以外のレジストを用いることも可能であるが、本実施形態では、露光及び現像によりレジストのパターニングを行うフォトレジストを用いた例を挙げて説明する。
図1(B)は、露光工程の一例を示した図である。露光工程においては、リードフレーム材10の表面11側にフォトマスク30、裏面12側にフォトマスク35を配置し、光源40、41からフォトマスク30、35を介してレジスト膜20、25に光を照射し、レジスト膜20、25の露光を行う。その際、フォトマスク30、35は、ほぼ完全に光を透過し、100%近い透過率を有する透過領域31、36と、ほぼ完全に光を遮蔽し、0%近い透過率を有する遮蔽領域32、37と、その中間の透過率を有する半透過領域33、38の3段階に異なる光透過率を有するフォトマスク30、35を用いる。
図3は、本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の露光工程に用いるフォトマスク30の一例を示した図である。露光工程に用いられるフォトマスク30は、透過率が0〔%〕、100〔%〕の領域の他、10〔%〕という中間的な透過率を有するフォトマスク30が示されている。フォトマスク30は、例えば、ガラス基板により構成されてよく、透過率が100〔%〕である透過領域は、ガラス基板が露出している透過領域32であり、露光により照射された光は、100〔%〕レジスト層20に照射される。透過率100〔%〕の透過領域においては、ポジ型のレジスト膜20は、100〔%〕透過して照射される光により未硬化状態の未硬化領域22となる。つまり、現像により除去され得る状態となる。また逆に、透過率が0〔%〕の領域は、露光による光を遮蔽して通さない遮光領域31であり、遮光膜等によるガラス基板の遮蔽がなされた領域である。透過率0〔%〕の遮光領域は、レジスト層21が硬化した状態のままの硬化領域21となり、現像工程でも除去されず、リードフレーム材10の表面11上にレジストパターンが形成される。
一方、透過率が10〔%〕の半透過領域33では、レジスト膜20が半硬化状態の半硬化領域23となる。かかる半硬化領域23は、現像液の濃度、つまり現像強度の調整により、除去することも残すことも可能な領域となる。つまり、現像強度を弱くすれば、レジスト膜20を残すことが可能であるし、現像強度を強くすれば、レジスト膜20を除去することが可能である。本実施形態に係るリードフレームの製造方法においては、このような半硬化領域23を形成することにより、工程数を削減するが、その詳細は後述する。
なお、0〔%〕と100〔%〕の間の中間の透過率の大きさは、10〔%〕以外にも、用途に応じて、種々の透過率に設定できることは言うまでもない。また、このような0〔%〕と100〔%〕との間の中間の透過率は、種々の方法により実現することができるが、例えば、遮光膜の透過率を色や材質により調整したり、フォトマスク30にスモークの部分を作ったりすることにより、実現できる。
図4は、フォトマスク30の平面構成の一例を示した部分拡大図である。フォトマスク30は、光をほぼ完全に遮光する遮光領域31と、光をほぼ完全に透過する透過領域32との間に、半透過領域33を有している。半透過領域33は、遮光領域31と透過領域32が混合したようなパターンとなっている。つまり、図4においては、遮光領域31と同様の黒い遮光膜が形成された領域の中に、透明な透過領域32が窓34のように形成された構成となっている。このように、遮光領域31と透過領域32を混合させたパターンを形成することにより、半透過領域33を形成することができる。
なお、図4においては、遮光膜が形成された領域中に窓34を形成することにより半透過領域を形成しているが、遮光膜とガラス基板とでメッシュ状のパターンを形成して半透過領域33を形成してもよいし、種々のパターンを形成することにより半透過領域33を形成することができる。かかる遮光領域31と透過領域32の混合パターンで半透過領域33を形成することにより、スモーク等でフォトマスク30を加工するよりも、安価かつ容易に半透過領域33を形成することができる。
なお、図3、4においては、フォトマスク30を例に挙げて説明したが、フォトマスク35も同様に構成できることは言うまでも無い。
図1に戻る。
図1(C)は、第1の現像工程の一例を示した図である。第1の現像工程においては、レジスト膜20、25において、未硬化状態となった未硬化領域22、27が現像により除去される。現像は、現像液に露光後のリードフレーム材10を浸漬することにより行われるが、現像液は、レジスト膜20、25の未硬化領域22、27のみを除去し、レジスト膜20、25の半硬化領域23、28を残すような現像濃度又は現像強度に調整された液を用いるようにする。これにより、図1(C)に示すように、レジスト膜20、25の硬化領域21、26及び半硬化領域23、28が残され、残された領域でリードフレーム材10を覆ったレジストパターンが形成される。
なお、レジストパターンは、ハーフエッチングにより窪みを形成する領域については、表面11側のみレジスト膜20が除去されてリードフレーム材10が露出し、貫通孔を形成する領域については、表面11側及び裏面12側の双方のレジスト膜20、25が除去され、表面11と裏面12の両面についてリードフレーム材10が露出した状態となる。
また、硬化領域21、26は、リードフレーム材10の被めっき領域を覆うようにパターニングされ、未硬化領域23、28は、エッチングもめっきもされない領域を覆うようにパターニングされる。
図1(D)は、エッチング工程の一例を示した図である。エッチング工程においては、エッチングにより、リードフレーム材10がエッチングされる。エッチングは、種々の円チング方法により行われてよいが、例えば、エッチング液をスプレーでリードフレーム材10に噴射するスプレーエッチングや、エッチング液にリードフレーム材10を浸漬させる浸漬式エッチング等のウェットエッチングにより行ってもよい。レジスト膜20、25が片面だけ開口している部分にはハーフエッチング形状、即ち、窪み形状13(又は凹形状)が形成され、両面が開口している部分に貫通エッチング形状、即ち、貫通孔14が形成される。このように、窪み形状と貫通孔を1回のエッチング工程で同時に形成することができる。また、ハーフエッチング加工により、リードフレームの端子部15が形成される。
図1(E)は、第2の現像工程の一例を示した図である。第2の現像工程においては、現像により、レジスト膜20、25の半硬化領域23、28のみが除去される。上述のように、現像強度が高い現像液を用いて現像を行い、レジスト膜20、25の半硬化領域23、28を溶解除去する。なお、レジスト膜20、25の硬化領域21、26は、完全に硬化しているので、現像強度が高い現像液を用いて現像を行っても溶解せずにそのまま残る。
なお、図1(A)〜(C)及び図1(A)〜(E)は、レジスト膜20、25をパターニングする工程であるので、全体をレジストパターニング工程と呼んでもよい。
図2は、本発明の実施形態1に係るリードフレームの製造方法の一例の後半の工程を示した図である。なお、図2の内容は、図1と連続した内容であるので、図1と連続した図番を用い、同一の構成要素には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図2(A)は、電着レジスト膜形成工程の一例を示した図である。電着レジスト膜形成工程においては、レジスト膜20、25で覆われていない領域に、第2のレジストとして電着レジストを用いて、電着レジスト膜50を形成する。電着レジストは、電気めっきと同じようにして、電着レジスト液にリードフレーム材10を浸漬させ、通電させてレジスト膜50を形成するので、通電可能なリードフレーム材10が露出した箇所にのみ選択的に電着レジスト膜50を形成することが可能となる。つまり、レジスト膜20、25上には電着レジスト膜50は形成されず、リードフレーム材10が露出した領域にのみ電着レジスト膜50が形成される。
なお、電着レジストは、ポジ型を用いることが好ましい。ネガ型とすると、電着レジスト膜50を硬化させるために、電着レジスト膜50に光を照射する工程が必要となるが、ポジ型を用いれば、電着レジスト膜50に光を照射すること無く硬化させることができ、工程数を低減させることができる。
図2(B)は、第1のレジスト膜除去工程の一例を示した図である。第1のレジスト膜除去工程では、レジスト膜20、25の硬化領域21、26を除去する。第1のレジスト膜除去工程では、レジスト膜20、25の硬化領域21、26を溶解除去する溶液を用いて、硬化領域21、26をリードフレーム材10から剥離除去する。
第1のレジスト膜除去工程により、めっき層を形成する被めっき領域が露出する。被めっき領域は、リードフレームにおいて端子となるリードフレーム材10の平坦領域であり、エッチング等の加工が施されていないリードフレーム材10そのものが露出した領域である。
図2(C)は、めっき工程の一例を示した図である。めっき工程では、電着レジスト膜50が形成されていない領域にめっき層60が形成される。めっき層60には、リードフレームの端子となるのに適した貴金属が用いられてよい。めっき工程は、貴金属を含むめっき液にリードフレーム材10が浸漬され、通電することにより行われる。これにより、電着レジスト膜50に覆われておらず、リードフレーム材10が露出した領域、つまりリードフレーム材10の表面11及び裏面12の露出領域にめっき層60が形成される。
図2(D)は、電着レジスト膜除去工程の一例を示した図である。電着レジスト膜除去工程においては、電着レジスト膜剥離溶液にリードフレーム材10を浸漬し、電着レジスト膜50を剥離除去する。本工程の終了により、リードフレームが完成する。
図2(D)に示すように、めっき層60の形成後にエッチング工程は行われないので、めっき層60の領域は、端子部15の領域と等しくなっている。よって、めっき層60の外周が、リードフレーム材10の端子部15の側面よりも突出することは無く、また、めっき層60の厚さが薄い場合であっても欠けることは無い。
このように、実施形態1に係るリードフレームの製造方法によれば、窪み形状13と貫通孔14を1回のエッチング工程で同時に行うことができ、製造工程を簡素化できるとともに、めっき層60の外周部の横方向への突出及びめっき層60の欠けを防止することができる。
〔実施形態2〕
実施形態1においては、図1(A)、(B)で説明したレジスト膜形成工程及び露光工程を、ポジ型の第1のレジストを用いて行った。
しかしながら、第1のレジストは、ネガ型のレジストを用いることも可能である。この場合、図1(A)、(B)及び図3、4で説明したフォトマスク30、35の遮光領域31、36と透過領域32、37の配置関係を逆にするとともに、半透過領域33、38の透過率を高めに設定し、例えば、約90%の光を透過する透過率に設定すればよい。
その他の工程については、実施形態1に係るリードフレームの製造方法と同様であるので、その説明を省略する。
実施形態2に係るリードフレームの製造方法によれば、ネガ型のフォトレジストを用いた場合であっても、窪み形状13と貫通孔14を1回のエッチング工程で同時に行うことができ、製造工程を簡素化できるとともに、めっき層60の外周部の横方向への突出及びめっき層60の欠けを防止することができる。
〔実施形態3〕
実施形態3に係るリードフレームの製造方法においては、第1のレジストはポジ型のフォトレジストを用い、電着レジストはネガ型の電着レジストを用いる。以下、その内容について説明する。
まず、第1のレジストにポジ型のフォトレジストを用いる点は、実施形態1と同様である。よって、図1(A)〜(E)については、実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
図2(A)に示す電着レジスト膜形成工程においては、ネガ型の電着レジストを用いて電着レジスト膜50を電着形成する。
電着レジスト膜50を電着形成したら、リードフレーム材10の表面11側及び裏面12側、つまり両面11、12から光を全面照射する。これにより、電着形成された電着レジスト膜50が硬化して現像液に対して不溶性になるとともに、両面11、12に形成されたポジ型のレジスト膜20、25が現像液に対して可溶性となる。
図2(B)では、現像工程を行う。この現像工程において、電着レジスト膜形成工程の露光により現像液に対して可溶性となったレジスト膜20、25の硬化領域21、26は溶解除去され、不溶性となった電着レジスト膜50は残される。
以後、図2(C)のめっき工程、図2(D)の電着レジスト膜除去工程は、実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施形態3に係るリードフレームの製造方法によれば、ポジ型の第1のレジストとネガ型の電着レジストを組み合わせて用いることにより、窪み形状13と貫通孔14を1回のエッチング工程で同時に行うことができ、製造工程を簡素化できるとともに、めっき層60の外周部の横方向への突出及びめっき層60の欠けを防止することができる。
〔比較のための従来例〕
次に、本実施形態に係るリードフレームの製造方法との比較のため、比較例として、従来のリードフレームの製造方法について説明する。
図5は、従来のリードフレームの製造方法の一例の前半の工程を示した図である。
図5(A)は、第1のレジスト塗布、露光、現像工程を示した図である。図5(A)に示すように、最初に、レジスト膜120、125がリードフレーム材110の表面111及び裏面112に塗布され、露光工程、現像工程を経てレジスト膜120、125がパターニングされる。
図5(B)は、めっき工程を示した図である。めっき工程においては、リードフレーム材110の露出領域、つまりレジスト膜120、125に覆われていない領域にめっきが施され、めっき層160が形成される。
図5(C)は、第1の保護フィルム貼り付け工程を示した図である。第1の保護フィルム貼り付け工程においては、リードフレーム材110の裏面112の全面に、保護フィルム170が貼り付けられる。このように、従来のリードフレームの製造方法では、表面111側にのみ電着レジストを形成するためには、裏面12を保護フィルム170で覆う必要があり、工程数が増加する。
図5(D)は、電着レジスト膜形成工程を示した図である。電着レジスト膜形成工程においては、めっき層160上に電着レジスト膜150が形成される。
図6は、従来のリードフレームの製造方法の一例の後半の工程を示した図である。
図6(E)は、保護フィルム及び第1のレジスト膜除去工程を示した図である。保護フィルム及び第1のレジスト膜除去工程においては、裏面112の保護フィルム170及び両面111、112のレジスト膜120、125が除去される。
図6(F)は、第2の保護フィルム貼り付け工程を示した図である。第2の保護フィルム貼り付け工程においては、リードフレーム材110の裏面112に、再度保護フィルム171が貼り付けられる。
図6(G)は、エッチング工程を示した図である。エッチング工程においては、リードフレーム材110の表面111側がエッチング加工される。このように、従来のリードフレームの製造方法では、表面111側のみをエッチング加工するためには、裏面12を保護フィルム170で覆う必要があり、工程数が増加する。また、エッチング加工では、垂直方向だけでなく、水平方向にもエッチングがなされてしまうため、リードフレーム材10が横方向にもエッチングされ、めっき層160の外周が横方向に突出した形状となってしまう。
図6(H)は、電着レジスト膜除去工程を示した図である。電着レジストを除去することにより、リードフレームは完成するが、上述のように、めっき層160の外周が水平方向に張り出した形状となってしまっている。
また、上述のように、保護フィルム170、171を貼り付ける工程が必要となり、工程数も増加する。更に、図6(H)の段階では、貫通孔が形成されていないので、貫通孔も形成する場合には、更に工程数が増加することになる。
このように、比較例と比較すると、本実施形態に係るリードフレームの製造方法が、簡素な工程で品質の高いリードフレームを製造できる優れた製造方法であることが分かる。
〔実施例〕
次に、本発明に係るリードフレームの製造方法を実施した実施例について説明する。
まず、リードフレーム材として厚さ0.125mmの銅系合金材(古河電工EFTEC64−T)を用いて、前処理を施したリードフレーム材の両面に第1レジスト膜としてポジ型の液状レジスト(冨士薬品工業 FPPR−P30)を塗布した。次いで、光透過量がエッチングする為の開口部分は200mJ/cm、エッチングも貴金属めっきもしない部分は180mJ/cm、貴金属めっきするための開口部分は0mJ/cmの3段階に異なるガラスマスクを介して露光し、現像液(1%水酸化カリウム溶液)にて200mJ/cm露光量部の第1レジスト膜を除去してエッチング用の開口部を形成した。
そして、液温40℃のエッチング液を用いてスプレー圧0.2MPaで2分間エッチング加工を行い、表面側からエッチング深さを約80μmとすることによりリードフレーム材の表面側にワイヤボンディング用の端子形状を形成し、また裏面側からもエッチングされた部分には位置決め用の貫通穴を形成した。
次に、剥離液(0.5%水酸化ナトリウム溶液)に用いリードフレーム材上の180mJ/cm^2露光量部の第1レジストを除去した。
次いで、第1レジスト膜で覆われていないリードフレーム材の表面側と裏面側とエッチング断面に第2レジスト膜としてネガ型の電着レジスト(ハニー化成 HONNYRESIST-E)を電着形成した。
次に、リードフレーム材の全面に200mJ/cmで露光をし、その後に剥離液(5%水酸化ナトリウム溶液)を用いて第1レジストのみを除去した。
次に、第2レジスト膜の開口部から露出しているリードフレーム材の部分に、酸化膜等を除去するめっき前処理を行い、Niを1μm、Pdを0.07μm、Auを0.003μmの厚さで順次貴金属めっきを施した。
最後に、剥離液(ハニー化成 HONNYRESIST-R-100)を用いて第2レジストを剥離することで本実施例に係る半導体素子搭載用のリードフレームが得られた。
この半導体素子搭載用のリードフレームの表面の、エッチングにより形成された端子部の表面に施された貴金属めっきの外周は、エッチング断面より突出することなく、ワイヤボンディング等の次工程で貴金属めっきの外周が欠ける不具合の発生はなかった。
また、ガイドホールの貫通穴が必要とされる半導体素子搭載用のリードフレームの場合でも、貫通孔を形成する為の別工程は必要としなかった。
〔比較例〕
次に、比較例について説明する。
まず、リードフレーム材として厚さ0.125mmの銅系合金材(古河電工EFTEC64−T)を用いて、前処理を施したリードフレーム材の両面に第1レジスト膜としてポジ型の液状レジスト(冨士薬品工業 FPPR−P30)を塗布した。次に、光透過量が貴金属めっきする為の開口部分は200mJ/cm、貴金属めっきしない部分は0mJ/cmの2段階に異なるガラスマスクを介して露光し、現像液(1%水酸化カリウム溶液)にて200mJ/cm露光量部の第1レジスト膜を除去し、貴金属めっき用の開口部を形成した。
そして、第1レジスト膜の開口部から露出しているリードフレーム材の部分に、酸化膜を除去するめっき前処理を行い、Niを1μm、Pdを0.07μm、Auを0.003μmの厚さで順次貴金属めっきを施した。
次に、リードフレーム材の裏面側に次工程で電着レジストが塗布されないようにする為に保護フィルム(タイコーテープ FSA−300M)を貼り付けた。
次に、リードフレーム材の表面側の貴金属めっき部上に第2レジストとしてネガ型の電着レジスト(ハニー化成 HONNYRESIST-E)を電着塗布した。
次に、リードフレーム材の裏面に張り付けた保護フィルムを剥がし、リードフレーム材の全面に200mJ/cmで露光をし、現像液(1%水酸化カリウム溶液)を用いて第1レジストを除去した。
次に、リードフレーム材の裏面側に次工程でリードフレーム材がエッチングされないようにする為に保護フィルム(タイコーテープ FSA−300M)を貼り付けた。
次に、液温40℃のエッチング液を用いてスプレー圧0.2MPaで2分間エッチング加工を行い、表面側からエッチング深さを約80μmとすることによりリードフレーム材の表面側にワイヤボンディング用の端子形状を形成した。
最後に、剥離液(ハニー化成 HONNYRESIST-R-100)を用いて第2レジストを剥離することで半導体素子搭載用のリードフレームが得られた。
この半導体素子搭載用のリードフレームの表面にエッチングにより形成された端子部の表面に施された貴金属めっきの外周は、エッチング断面より突出しており、ワイヤボンディング等の次工程で貴金属めっきの外周が欠ける不具合が発生した。
また、ガイドホールの貫通穴が必要とされる半導体素子搭載用のリードフレームの場合は、貫通孔を形成する為の別工程の追加が必要であった。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 リードフレーム材
20、25 レジスト膜
21、26 硬化領域
22、27 未硬化領域
23、28 半硬化領域
30、35 フォトマスク
31、36 遮光領域
32、37 透過領域
33、38 半透過領域
50 電着レジスト
60 めっき層

Claims (11)

  1. 表面にめっき層が形成された端子を有するリードフレームの製造方法であって、
    リードフレーム材の被めっき領域を覆うように第1のレジストをパターニングする工程と、
    前記第1のレジストをエッチングマスクとして、前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程と、
    前記第1のレジストで覆われていない領域に、電着レジストからなる第2のレジストを電着させる工程と、
    前記第1のレジストを除去する工程と、
    前記被めっき領域をめっきする工程と、を含むリードフレームの製造方法。
  2. 前記第1のレジストをパターニングする工程は、
    前記第1のレジストを前記リードフレーム材の両面に塗布する工程と、
    前記第1のレジストを所定のフォトマスクを介して露光し、前記被めっき領域を覆う領域に硬化領域、前記エッチング加工が行われる領域に非硬化領域、前記めっき層が形成されず、かつ前記エッチング加工が行われない領域に半硬化領域を形成する工程と、
    前記非硬化領域のみを現像により除去する工程と、を含む請求項1に記載のリードフレームの製造方法。
  3. 前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程と、前記第2のレジストを電着させる工程との間に、前記半硬化領域のみを現像により除去する工程を更に有する請求項2に記載のリードフレームの製造方法。
  4. 前記半硬化領域のみを現像により除去する工程に用いられる現像液は、前記非硬化領域のみを現像により除去する工程に用いられる現像液よりも溶解能力が高い請求項3に記載のリードフレームの製造方法。
  5. 前記所定のフォトマスクは、光の透過率がほぼ100%である透過領域と、光の透過率がほぼ0%である遮蔽領域と、前記透過領域と前記遮蔽領域の間の所定の透過率を有する半透過領域とを有する請求項2乃至4のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  6. 前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程は、前記リードフレーム材をハーフエッチングする工程であり、貫通孔を形成する箇所には、前記リードフレーム材の両面に前記第1のレジストをパターニングしない請求項1乃至5のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  7. 前記被めっき液をめっきする工程の後に、前記第2のレジストを除去する工程を更に有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  8. 前記第2のレジストは、ポジ型のレジストである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  9. 前記第1のレジストはポジ型のレジストであり、
    前記第2のレジストはネガ型のレジストであり、
    前記第2のレジストを電着させる工程と、前記第1のレジストを除去する工程との間に、前記リードフレーム材の両面を全面露光する工程を更に有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  10. 前記リードフレーム材にエッチング加工を行う工程は、スプレー式又は浸漬式のウェットエッチングである請求項1乃至9のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
  11. 前記めっき層は、貴金属からなる請求項1乃至10のいずれか一項に記載のリードフレームの製造方法。
JP2016020305A 2016-02-04 2016-02-04 リードフレームの製造方法 Pending JP2017139391A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016020305A JP2017139391A (ja) 2016-02-04 2016-02-04 リードフレームの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016020305A JP2017139391A (ja) 2016-02-04 2016-02-04 リードフレームの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017139391A true JP2017139391A (ja) 2017-08-10

Family

ID=59565090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016020305A Pending JP2017139391A (ja) 2016-02-04 2016-02-04 リードフレームの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017139391A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9824960B2 (en) Lead frame and method for manufacturing same
JP2007103450A (ja) 配線基板およびその製造方法
JP2005026645A (ja) 回路基板及びその製造方法
KR101691762B1 (ko) 반도체 소자 탑재용 기판 및 그 제조 방법
JP6366034B2 (ja) 半導体装置用リードフレーム及びその製造方法
JP2011108818A (ja) リードフレームの製造方法および半導体装置の製造方法
JP2017139391A (ja) リードフレームの製造方法
JPH04181749A (ja) 2層tab製造用フォトマスク
JP7059139B2 (ja) 半導体素子搭載用基板の製造方法
CN107665941B (zh) 多列型led用布线构件及其制造方法
JP5954871B2 (ja) 半導体装置の製造方法並びにそれに用いられる半導体素子搭載用基板とその製造方法
JP2016207948A (ja) 光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置用樹脂付きリードフレーム及び光半導体装置と、光半導体装置用リードフレームの製造方法
JP4457532B2 (ja) リードフレームの製造方法
JP5787319B2 (ja) リードフレーム製造用マスク、および、これを用いたリードフレームの製造方法
JP6489615B2 (ja) 半導体素子搭載用基板、半導体装置及びそれらの製造方法
JP6156745B2 (ja) 半導体装置用リードフレーム及びその製造方法
TW201826480A (zh) 導線框
JP2018018864A (ja) 半導体素子搭載用基板及び半導体装置、並びにそれらの製造方法
JPH09199654A (ja) リードフレームの加工方法およびリードフレーム
JP6867080B2 (ja) 半導体素子搭載用基板及びその製造方法
JP4461651B2 (ja) リードフレームの製造方法
WO2014080745A1 (ja) 半導体素子搭載用基板及びその製造方法
JP2017168511A (ja) 半導体素子搭載用基板、半導体装置、半導体素子搭載用基板の製造方法、及び半導体装置の製造方法
JP6460407B2 (ja) 半導体素子搭載用基板、半導体装置及びそれらの製造方法
JP3812280B2 (ja) スズ−はんだ2色めっきtabテープの製造方法