JP2017137014A - 可動ホーム柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量かつ安価な可動ホーム柵を提供する。【解決手段】固定部3と、固定部3に対してスライド移動する扉部4を備える可動ホーム柵1であって、固定部3は、設置場所に立設される柱状部材5,6と、柱状部材5,6に固定されて扉部4のスライド方向に延びる複数の横フレーム7,8を備えるとともに、複数の横フレーム7,8は、上下方向に間隔を空けて配置されて固定柵を構成し、扉部4は、上下方向に間隔を空けて配置されて扉部4のスライド方向に延びる、複数の横柵11,12を備えるとともに、複数の横柵11,12は戸先側の端部において、共通の戸先部材13と結合され、少なくとも1本の横柵11,12は、1本の横フレーム7,8に、扉部4のスライド方向に進退自在に支持されている。【選択図】図1

Description

この発明は、鉄道駅のプラットホームに設置される可動ホーム柵に関する。
可動ホーム柵は、鉄道駅のプラットホームに設置されて、鉄道車両の発着に合わせて開閉される一種の自動ドア装置である。一般に、可動ホーム柵は、プラットホームに固定された戸袋と、戸袋に設けられたレール上を移動して、戸袋に対して進退する扉を備えている。
このような可動ホーム柵を軽量かつ安価に構成するために、様々な試みがされている。例えば、特許文献1に記載の可動ホーム柵は、扉を、コ字状に曲げられて形成されたメインパイプと、概略水平に設けられるサブパイプと、箱型部材(もたせ部)とから構成することによって、扉の軽量化を図っている。また、特許文献1は、このような構造を選択すれば、扉を安価に形成することが可能となると主張している。
特許第3306055号公報
しかしながら、特許文献1に記載の可動ホーム柵においては、扉の軽量化とコストダウンが、まだ十分にされていないという問題がある。例えば、箱型部材(もたせ部)を必須の構成要素としているので、箱型部材の分だけ扉の重量が増すという問題がある。また、箱型部材の製造や箱型部材とメインパイプ等の結合に係る手間の分だけ、製造コストが嵩むという問題がある。また、扉の重量が大きいと、扉の開閉に必要な動力も増すので、可動ホーム柵の運転コストが増すという問題もある。
この発明は上記の課題を解決するためにされたものであり、軽量かつ安価な可動ホーム柵を提供することを目的とする。
この発明に係る可動ホーム柵は、固定部と、固定部に対してスライド移動する扉部を備える可動ホーム柵であって、固定部は、設置場所に立設される柱状部材と、柱状部材に固定されて扉部のスライド方向に延びる複数の横フレームを備えるとともに、複数の横フレームは、上下方向に間隔を空けて配置されて固定柵を構成し、扉部は、上下方向に間隔を空けて配置されて扉部のスライド方向に延びる、複数の横柵を備えるとともに、複数の横柵は戸先側の端部において、共通の戸先部材と結合され、少なくとも1本の横柵は、1本の横フレームに、扉部のスライド方向に進退自在に支持されているものである。
この発明によれば、柱状部材と横フレームで可動ホーム柵の固定部が構成され、戸先部材と横柵で可動ホーム柵の扉部が構成されるので、可動ホーム柵の構造が簡易化される。その結果、可動ホーム柵が軽量化される。また、可動ホーム柵の製造コストが削減される。
この発明の実施形態1に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図1(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図1(b)は可動ホーム柵の側断面図であり、図1(c)は可動ホーム柵を図1(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 図1に記載の可動ホーム柵が備える筐体の構成を示す説明図であって、図2(a)は筐体の平面図であり、図2(b)は筐体の側面図である。図2(c)及び図2(d)は筐体を図2(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図であり、図2(e)及び図2(f)は、筐体を図2(a)においてB−B’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態1の変形例に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図3(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図3(b)は可動ホーム柵を図3(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態1の別の変形例に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図4(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図4(b)は可動ホーム柵を図4(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態1の別の変形例に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図4(b)に対応する断面図である。 この発明の実施形態1の別の変形例に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、可動ホーム柵の側面図である。 この発明の実施形態2に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図7(a)は全開状態にある可動ホーム柵の側断面図であり、図7(b)は全閉状態にある可動ホーム柵の側断面図である。 図7に記載の可動ホーム柵が備えるプッシュプルチェーンの構成を示す説明図であって、図8(a)はプッシュプルチェーンの側面図であり、図8(b)は、プッシュプルチェーンを図8(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図であり、図8(c)は、プッシュプルチェーンを曲げた状態を示す側面図である。 図7に記載の可動ホーム柵が備える誘導部材の形状を示す断面図である。 図7に記載の可動ホーム柵が備える誘導部材の変形例を示す説明図であって、図10(a)は誘導部材を縮めた状態を示す側面図であり、図10(b)は誘導部材を伸ばした状態を示す側面図であり、図10(c)は誘導部材を図10(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態3に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図11(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図11(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図11(c)は、可動ホーム柵を図11(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態4に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図12(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図12(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図12(c)は、可動ホーム柵を図12(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態5に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図13(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図13(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図13(c)は、可動ホーム柵を図13(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態6に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図14(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図14(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図14(c)は、可動ホーム柵を図14(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態7に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図15(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図15(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図15(c)は、可動ホーム柵を図15(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態8に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図16(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図16(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図16(c)は、可動ホーム柵を図16(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態9に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図17(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図17(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図17(c)は、可動ホーム柵を図17(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態10に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図18(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図18(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図18(c)は、可動ホーム柵を図18(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態11に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図19(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図19(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図19(c)は、可動ホーム柵を図19(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態12に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図20(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図20(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図20(c)は、可動ホーム柵を図20(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態13に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図21(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図21(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図21(c)は、可動ホーム柵を図21(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態14に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図22(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図22(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図22(c)は、可動ホーム柵を図22(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態15に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図23(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図23(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図23(c)は、可動ホーム柵を図23(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態16に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図24(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図24(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図であり、図24(c)は、可動ホーム柵を図24(b)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態17に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図25(a)は全閉状態における可動ホーム柵の側面図であり、図25(b)は全開状態における可動ホーム柵の側面図である。 この発明の実施形態18に係る可動ホーム柵の概略構成図である。 この発明の実施形態18の変形例に係る可動ホーム柵の概略構成図である。 この発明の実施形態19に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図28(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図28(b)は、可動ホーム柵を図28(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図であり、図28(c)は、可動ホーム柵を図28(a)においてB−B’線で示す面で切断した断面図である。 図28に記載の可動ホーム柵を据え付ける手順を時系列に沿って示す図である。 図30(a)は図28に記載の可動ホーム柵において、戸先の当たり調整前の状態を、図30(b)は調整後の状態を、それぞれ示す図である。 図30に記載の説明図において、取り付け金具回りの状態を示す拡大図であって、図31(a)は調整前の状態を、図31(b)は調整後の状態を、それぞれ示す図である。 この発明の実施形態20に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図32(a)は、左側に引き出される扉部を固定部に取り付けた状態を、図32(b)は、右側に引き出される扉部を固定部に取り付けた状態を、それぞれ示す図である。 図32に記載の可動ホーム柵を据え付ける前の状態を示す説明図であって、図33(a)は可動ホーム柵の平面図であり、図33(b)は、可動ホーム柵を図33(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図であり、図33(c)は、可動ホーム柵を図33(a)においてB−B’線で示す面で切断した断面図である。 図32に記載の可動ホーム柵を据え付けた後の状態を示す説明図であって、図34(a)は可動ホーム柵の平面図であり、図34(b)は、可動ホーム柵を図34(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図であり、図34(c)は、可動ホーム柵を図34(a)においてB−B’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態21に係る課題を説明する可動ホーム柵の概略構成図である。 この発明の実施形態21に係る調整器具の構成図である。 この発明の実施形態21に係る可動ホーム柵の概略構成図であって、図37(a)は全体構成を、図37(b)は扉部の構成を、それぞれ示す図である。 実施形態21の変形例に係る可動ホーム柵の概略構成図である。 この発明の実施形態22に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図39(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図39(b)は可動ホーム柵を図39(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態23に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図40(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図40(b)は可動ホーム柵を図40(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態24に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図5に対応する断面図である。 この発明の実施形態25に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図42(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図42(b)は可動ホーム柵を図42(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態26に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図43(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図43(b)は可動ホーム柵を図43(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。 この発明の実施形態27に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図であって、図44(a)は可動ホーム柵の側面図であり、図44(b)は可動ホーム柵を図44(a)においてA−A’線で示す面で切断した断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る可動ホーム柵について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面においては、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
(実施形態1)
図1(a)〜図1(c)は、この発明の実施形態1に係る可動ホーム柵の構成を示す説明図である。図1(a)に示すように、可動ホーム柵1は、鉄道駅のプラットホームの床面2に固定される固定部3と、固定部3に対してスライド移動して、列車の乗降口を開閉する扉部4とを備える。なお、図1(a)は列車の乗降口が開放された状態(全開状態)を実線で示している。列車の乗降口が閉鎖された状態(全閉状態)においては、扉部4は図中に一点鎖線で示す位置に移動する。また、本明細書では、図1(a)〜図1(c)に示すように、水平方向にX軸を、鉛直方向にY軸を設定して、適宜、この座標軸を引用して説明する。また、図1(a)〜図1(c)においては、扉部4を固定部3に対して進退させる機構については、図示を省略している。該機構については、後で例示するような各種の機構を任意に選択することができる。
図1(a)に示すように、固定部3は、柱状部材5,6と上部及び下部横フレーム7,8を備えている。柱状部材5,6は、X軸方向に間隔を空けて配置されて、床面2に固定されている。上部及び下部横フレーム7,8は、柱状部材5,6に固定されて扉部4のスライド方向(X軸方向)に延びる部材であって、上下方向(Y軸方向)に間隔を空けて配置されて、横柵を形成する部材である。また、下部横フレーム8は、下部柱状部材5a,6aの上端に固定されている。下部横フレーム8には、上部柱状部材5b,6bの下端が固定され、上部柱状部材5b,6bの上端には、上部横フレーム7が固定されている。このように、柱状部材5,6は、下部柱状部材5a,6aと上部柱状部材5b,6bに分割されているが、本明細書において、単に「柱状部材5,6」と言う場合、それぞれ、下部柱状部材5aと上部柱状部材5b、下部柱状部材6aと上部柱状部材6bを包含する柱状部材5,6の全体を指す。
また、図1(a)に示すように、固定部3の側面の上部横フレーム7と下部横フレーム8の間には、ディスプレイ装置9が配置されている。ディスプレイ装置9は図示しない締結手段によって、その上辺が上部横フレーム7に、下辺が下部横フレーム8にそれぞれ固定されている。なお、ディスプレイ装置9は、例えば液晶ディスプレイ装置のような、図示しない制御装置で制御されて、文字や画像を表示して、乗降客に情報を提示する装置である。また、図1(a)においては、ディスプレイ装置9の文字や画像が表示されるスクリーン部分に網目を付している。
なお、ディスプレイ装置9自身のメンテナンス、あるいは可動ホーム柵1のメンテナンスを容易にするために、ディスプレイ装置9は、固定部3に対して移動又は回動自在に取り付けられても良い。例えば、ディスプレイ装置9を、スライド機構を介して固定部3に取り付けて、ディスプレイ装置9が固定部3に対してX軸方向にスライドするようにしても良い。あるいは、ディスプレイ装置9を、ヒンジを介して固定部3に取り付けて、ディスプレイ装置9が固定部3に対してヒンジ軸回りに揺動するようにしても良い。あるいは、ディスプレイ装置9を、スイング機構やパンタグラフ支持機構を介して固定部3に取り付けるようにしても良い。
また、ディスプレイ装置9は、透過型ディスプレイであっても良い。ディスプレイ装置9を透過型ディスプレイにすれば、ディスプレイ装置9が表示を停止している場合には、ディスプレイ装置9を通して、ホーム側から軌道側を見通すことができる。ディスプレイ装置9に文字や図形を表示している場合であっても、ディスプレイ装置9の文字や図形が表示されていない部位を通して、ホーム側から軌道側を見通すことができる。
また、図1(a)に示すように、固定部3の上面(本実施形態においては、上部横フレーム7の上面)には、筐体10が配置され、図示しない締結手段によって、固定部3の上面に固定されている。筐体10は図示しない制御装置を収容する容器である。なお、筐体10の詳細な構成については、後述する。
筐体10内に配置される制御装置は、可動ホーム柵1本体の制御、駆動装置であるが、ディスプレイ装置9の制御装置を筐体10内に配置しても良い。固定部3の上面に筐体10を固定して、筐体10内に制御装置を配置することにより、固定部3の横フレーム7,8の間に制御装置を配置する必要がなくなる。その結果、横フレーム7,8の間に余積が生じ、そこにディスプレイ装置9を配置することが可能になる。また、ディスプレイ装置9を配置しなければ、あるいは、透過型ディスプレイでディスプレイ装置9を構成すれば、ホーム側から軌道側を見通すことができる。また、固定部3の上面に固定された筐体10内に制御装置を配置することにより、固定部3をスリムに構成することができる。
図1(b)に示すように、扉部4は、上部および下部横柵11,12を備えている。上部および下部横柵11,12は、上下方向(Y軸方向)に間隔を空けて配置されていて、扉部4のスライド方向(X軸方向)に延びている。また、上部横柵11と下部横柵12は戸先側(−X側)の端部において、戸先部材13を介して連結されている。そのため、扉部4は、側面形において、全体として「U」字形をなしている。なお、本実施形態において、扉部4は、一本の管材(本実施形態では、ステンレス鋼のパイプ)を、「U」字形をなすように曲げ加工して製造される。
図1(b)及び図1(c)に示すように、上部横フレーム7と下部横フレーム8は、戸先側(−X側)の端部が開放された、中空の管材である。そして、上部横柵11は上部横フレーム7に差し込まれていて、扉部4が固定部3に対して進退する際に、上部横フレーム7の戸先側(−X側)の端部から出入りするように構成されている。同様に、下部横柵12は下部横フレーム8に差し込まれていて、下部横フレーム8の戸先側(−X側)の端部から出入りするように構成されている。つまり、上部横柵11と下部横柵12は、それぞれ上部横フレーム7と下部横フレーム8の入れ子になって、それぞれ、上部横フレーム7と下部横フレーム8に対してX軸方向に進退するように構成されている。
また、図1(b)及び図1(c)に示すように、下部横フレーム8の内面の上部には、リニアガイドレール14が固定されている。リニアガイドレール14は扉部4のスライド方向(X軸方向)に延びている。また、下部横柵12の上面には、2台のリニアガイド15が扉部4のスライド方向(X軸方向)に間隔を空けて配置されて、固定されている。リニアガイド15は、図示しないボールやローラを備えていて、リニアガイド15に対してX軸方向に摺動自在に支持される機械部品である。このように構成されているので、下部横柵12は下部横フレーム8に対して、X軸方向に摺動自在に支持される。
(筐体)
ここで、筐体10の構成について、説明する。図2(a)(平面図)及び図2(b)(側面図)に示すように、筐体10は上部横フレーム7に載置固定されるベース16と、ベース16の全体を覆うカバー17を備えている。カバー17は4個のヒンジ18を介してベース16に連結されている。また、カバー17は小蓋19を備えている。そして、小蓋19はヒンジ20を介してカバー17に連結されている。なお、筐体10内に収容される制御装置10aは、図2(c)〜図2(f)に示すように、ベース16の上面に載置及び固定される。
可動ホーム柵1が通常の使用(運用)状態にある時は、カバー17は、図2(c)に示すように、ベース16の全体を覆う位置にある。筐体10内に収容された制御装置10aに対してメンテナンス作業を行う時には、カバー17は、図2(d)に示すように、ヒンジ18回りに回転されて、ベース16の上面が開放される。同様に、可動ホーム柵1が通常の使用(運用)状態にある時は、図2(e)に示すように、小蓋19も閉鎖されている。制御装置10aに対して、何らかの操作を行う場合、例えば、図示しないモード切り替えスイッチを操作して、自動運転モードと手動運転モードを相互に切り替えるような場合は、図2(f)に示すように、小蓋19を開放してスイッチを操作する。
(変形例)
以上、実施形態1においては、上部及び下部横フレーム7,8を中空の管材で構成する例を例示したが、上部及び下部横フレーム7,8の形状は、このようなものには限定されない。
可動ホーム柵1の上部及び下部横フレーム7,8は、図3(a)及び(b)に示すように、横断面形において、「コ」字形をなすように構成されても良い。また、この変形例では、上部横フレーム7は横断面形において下辺が、下部横フレーム8は上辺が、それぞれ開放されている。そのため、図3(b)に示すように、上部横柵11と下部横柵12の間にパネル21を配置して、パネル21を上部横柵11と下部横柵12に固定することができる。
なお、この変形例において、上部横フレーム7は、横断面形において下辺が開放されていれば十分であり、下部横フレーム8は、横断面形において上辺が開放されていれば十分である。したがって、これらの横断面形は、「コ」字形には限定されない。横断面形は、円弧状や、「U」字形(逆「U」字形)であっても良い。
また、可動ホーム柵1に2枚の扉部4,4’を備える場合は、図4(a)及び(b)に示すように、1組の上部横フレーム7と下部横フレーム8で、2枚の扉部4,4’を支持するようにしても良い。
また、横断面(YZ平面)において、2枚の扉部4,4’が、柱状部材5,6を挟んで配置される場合は、図5に示すように、下部横フレーム8,8’を、横断面形において、「L」字形をなすように構成することもできる。また、図5に示した場合において、上部横フレーム7を左右に分割して、それぞれが、横断面形において、「L」字形をなすように構成しても良い。
以上、実施形態1においては、扉部4が2本の横柵(上部及び下部横柵11,12)を備える例を示したが、扉部4が備える横柵は2本には限定されない。扉部4が、3本以上の横柵を備えるようにしても良い。図6に示すように、上部横柵11と下部横柵12の間に中間部横柵22を備えるようにしても良い。この変形例においては、固定部3は中間部横フレーム23を備えていて、中間部横柵22は中間部横フレーム23の入れ子になるように構成されているが、中間部横フレーム23を省いても良い。この場合、閉扉時においても、中間部横柵22は固定部3の外にあって露出する。
(実施形態2)
実施形態2においては、可動ホーム柵1を駆動する機構の一例として、プッシュプルチェーンを備える機構を例示する。この可動ホーム柵1は、図7(a)及び(b)に示すように、プッシュプルチェーン24とスプロケットホイール25を備える。プッシュプルチェーン24は、張力と推力を伝達できるチェーンである。つまり、プッシュプルチェーン24は、「押し」と「引き」の両方の動作が可能なチェーンである。プッシュプルチェーン24の具体的な構成については後述する。スプロケットホイール25は固定部3に軸支されて、プッシュプルチェーン24と噛合する歯車である。そして、スプロケットホイール25は図示しない電動機で駆動されて回転する。つまり、スプロケットホイール25はプッシュプルチェーン24を進退させる歯車である。
また、プッシュプルチェーン24の一端はブラケット26を介して、扉部4の上部横柵11に連結されて、そこから戸尻側(+X方向)に延びている。そして、スプロケットホイール25に巻掛けられて、スプロケットホイール25と噛合される。さらに、プッシュプルチェーン24はスプロケットホイール25から垂下して、柱状部材6の内部を通って、戸先側(−X方向)に導かれている。そして、プッシュプルチェーン24の他端(自由端24a)は、扉部4の下部横柵12の中に届いている。なお、本実施形態において、上部横柵11と下部横柵12は中空の円管で構成されている。つまり、プッシュプルチェーン24の自由端24aは、下部横柵12を構成する円管の内部にある。
また、図7(a)及び(b)に示すように、実施形態2に係る可動ホーム柵1は、第1の誘導部材27、第2の誘導部材28及び第3の誘導部材29を備えている。プッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29に誘導されて、固定部3と扉部4の間で進退する。第1の誘導部材27は一端が固定部3に固定されて、他端が戸先側に延びる部材であって、全開状態(図7(a)に示す状態)において、上部横柵11に差し込まれるように構成されている。プッシュプルチェーン24は、第1の誘導部材27に誘導されて、上部横柵11とスプロケットホイール25の間を進退する。第2の誘導部材28は、スプロケットホイール25の下方において、柱状部材6の内壁に固定されて、上下方向に延びる部材である。プッシュプルチェーン24は、第2の誘導部材28に誘導されて、スプロケットホイール25に対して昇降する。第3の誘導部材29は、第2の誘導部材28の下方に配置され、一端が固定部3に固定され、他端が戸先側に延びる部材であって、全開状態(図7(a)に示す状態)において、下部横柵12に差し込まれるように構成されている。プッシュプルチェーン24は、第3の誘導部材29に誘導されて、下部横柵12に対して進退する。なお、第1〜3の誘導部材27〜29の具体的な形状については、後述する。
さて、図7(a)に示す状態において、スプロケットホイール25を反時計回り(矢印CCW方向)に回転させると、上部横フレーム7内においてプッシュプルチェーン24は戸先側(−X方向、矢印FWD方向)に移動して、扉部4を戸先側に押し出す。その結果、扉部4は戸先側に移動して、図7(b)に示す状態になる。つまり全閉状態になる。また、全開状態において、柱状部材6の中にあったプッシュプルチェーン24は、全閉状態において、上部横フレーム7内に押し込まれ、下部横柵12の中にあったプッシュプルチェーン24は引き出される。この間、プッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29によって、変位が規制されて、上記のような経路を辿って進退する。つまりプッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29に誘導されて進退する。
図7(b)に示す状態において、スプロケットホイール25を時計回り(矢印CW方向)に回転させると、上部横フレーム7内においてプッシュプルチェーン24は戸尻側(+X方向、矢印BWD方向)に移動して、扉部4を戸尻側に引き戻す。その結果、扉部4は戸尻側に移動して、図7(a)に示す状態になる。つまり全開状態になる。また、全閉状態において、上部横フレーム7内にあったプッシュプルチェーン24は、全開状態においては、引き出され、柱状部材6の中にあったプッシュプルチェーン24は、下部横柵12の中に押し込まれる。この間、プッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29によって、変位が規制されて、上記のような経路を辿って進退する。つまりプッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29に誘導されて進退する。
このように、可動ホーム柵1が開閉する際は、プッシュプルチェーン24は、上部横フレーム7と下部横柵12の間を移動する。この間、プッシュプルチェーン24は、第1〜3の誘導部材27〜29によって誘導されるので、移動はスムーズに行われ、異音の発生は少ない。
また、全開状態において、上部横フレーム7から引き出されたプッシュプルチェーン24は下部横柵12の中に押し込まれるので、引き出されたプッシュプルチェーン24を収容するスペースを固定部3内に別途用意する必要がない。そのため、固定部3をコンパクトに設計することができる。
ここで、プッシュプルチェーン24の構成について説明する。図8(a)と図8(b)に示すように、プッシュプルチェーン24はリンク30とジョイントピース31を交互に配列して、リンク30とジョイントピース31をピン32で接続して構成されている。またリンク30は図8(a)に示す側面形において、上辺の隅部30aの輪郭が直角をなし、下辺の隅部30bの輪郭が円弧をなすような形状を備えている。そのため、プッシュプルチェーン24は図8(c)に示す方向には屈曲するが、その逆方向には屈曲しない。
そのため、図8(a)において矢印Wで示す方向に荷重が加わるように、プッシュプルチェーン24を配置した場合に、プッシュプルチェーン24に矢印Tで示す方向に圧力を加えても、プッシュプルチェーン24は曲がらない。つまり、図8(a)に示す状態においては、プッシュプルチェーン24を使って推力を伝達することができる。なお、本実施形態に係るプッシュプルチェーン24の詳細な構成は、特開2002−106647号公報に開示されている。必要ならば、前記公報を参照されたい。
また、図9に示すように、第1〜3の誘導部材27〜29は、溝形あるいは樋形の断面を備えている。第1〜3の誘導部材27〜29はこのような形状を備えているので、プッシュプルチェーン24の変位が規制され、プッシュプルチェーン24は設計者が意図した方向に誘導される。なお、第2及び第3の誘導部材28,29は、第1の誘導部材27のようにブラケット26を露出させる必要がないので、中空のパイプで構成されても良い。つまり、中空のパイプの中にプッシュプルチェーン24を通すようにしても良い。
また、第1及び第3の誘導部材27,29は伸縮自在に構成されても良い。例えば、図10(a)〜(c)に示すように、第1の誘導部材27を第1部材27aと第2部材27bに分割して、第2部材27bを第1部材27aの入れ子にして、互いに進退自在にしても良い。また、第1部材27aの端部を固定部3に、第2部材27bの端部を上部横柵11にそれぞれ連結するようにしても良い。
(実施形態3)
扉部4を進退させる機構は、実施形態2で例示したものには限定されない。各種の機構を選択することができる。図11(a)〜(c)に示すようなベルトプーリ機構によるものであっても良い。図11(a)〜(c)に示すように、実施形態3に係る可動ホーム柵1は、駆動プーリ33、従動プーリ34及びタイミングベルト35を備えている。駆動プーリ33と従動プーリ34は、下部横フレーム8内に、X軸方向に間隔を空けて配置され、それぞれ下部横フレーム8に軸支されている。タイミングベルト35は駆動プーリ33と従動プーリ34の間に巻き回された無限ベルトである。駆動プーリ33は電動機36によって回転駆動され、駆動プーリ33が回転すると、タイミングベルト35は、駆動プーリ33と従動プーリ34の間を周回する。タイミングベルト35はベルトクランプ35aによって、下部横柵12に連結されている。そのため、図11(a)において、タイミングベルト35を矢印BWDで示す方向に周回させると、扉部4は固定部3の中に引き込まれる。図11(b)において、タイミングベルト35を矢印FWDで示す方向に周回させると、扉部4は固定部3の外に押し出される。また、上部横柵11の戸尻側の端部には、ローラ37が軸支されている。ローラ37は、扉部4が固定部3に対して進退する際に、上部横フレーム7の内面に当接して転動し、扉部4の振れ止めとして機能する。
(実施形態4)
扉部4を進退させる機構の例示を続ける。図12(a)〜(c)は、実施形態4に係る可動ホーム柵1の構成図である。駆動機構の基本的な構成は、実施形態3と共通するが、下部横フレーム8の更に下方に第3の横フレーム38を備える点と、従動プーリ34を3個備える点で異なる。図12(a)及び(b)に示すように、この可動ホーム柵1は、下部横フレーム8に駆動プーリ33と従動プーリ34が軸支されている。また、下部横フレーム8の下方に第3の横フレーム38を備えている。そして、第3の横フレーム38には、従動プーリ34aと従動プーリ34bが軸支されている。タイミングベルト35は、駆動プーリ33、従動プーリ34、従動プーリ34a及び従動プーリ34bの間に巻き回されている。そして、駆動プーリ33が電動機36によって駆動されて回転すると、タイミングベルト35は、これらの間を周回する。また、タイミングベルト35はベルトクランプ35aによって、下部横柵12に連結されていて、タイミングベルト35が周回すると、扉部4が固定部3に対して進退する。
(実施形態5)
扉部4を進退させる機構の例示を更に続ける。図13(a)〜(c)は、実施形態5に係る可動ホーム柵1の構成図である。図13(a)及び(b)に示すように、この可動ホーム柵1は、有端タイミングベルト39を備えている。そして有端タイミングベルト39の端部は、下部横柵12の戸先側端部12aと戸尻側端部12bに固定されている。下部横フレーム8には、ガイドローラ40が2個、軸支されている。柱状部材5の内部には、電動機36によって駆動される駆動プーリ33が配置されている。戸先側端部12aから延びる有端タイミングベルト39は、図において左側に配置されたガイドローラ40に巻き回されて、下方に下がり、駆動プーリ33に巻き掛けられている。駆動プーリ33に巻き掛けられた有端タイミングベルト39は再び上方に向かい、図において右側に配置されたガイドローラ40に巻き回されて、戸尻側端部12bまで延びている。また、ガイドローラ40は、戸先側端部12aとガイドローラ40の間、及びガイドローラ40と戸尻側端部12bの間で、有端タイミングベルト39が下部横柵12と平行に張られるように配置されている。
図13(a)に示す状態において、駆動プーリ33を反時計回り(矢印CCWの方向)に回転させると、戸先側端部12aを戸尻側に引っ張る方向の張力が有端タイミングベルト39に生じる。その結果、扉部4は戸尻方向に引き戻される。図13(b)に示す状態において、駆動プーリ33を時計回り(矢印CWの方向)に回転させると、戸尻側端部12bを戸先側に引っ張る方向の張力が有端タイミングベルト39に生じる。その結果、扉部4は戸先方向に引き出される。
(実施形態6)
扉部4を進退させる機構は、送りねじを使用するものであっても良い。例えば図14(a)〜(c)に示すように、下部横フレーム8の中に、X軸方向に延びる送りねじ41を配置して、下部横柵12の戸尻側の端部に固定されたナット42に螺合させても良い。柱状部材6の中に配置した電動機36で送りねじ41を回転させれば、ナット42は送りねじ41に対して進退する。その結果、扉部4は固定部3に対して進退する。
(実施形態7)
プッシュプルチェーン24を使って扉部4を進退させる機構は、実施形態2で説明したが、かかる機構は実施形態2で例示したものには限定されない。例えば、図15(a)〜(c)に示すように、プッシュプルチェーン24の一端を下部横柵12の戸尻側の端部に連結して、プッシュプルチェーン24の他端を、第3の横フレーム38の中に導くようにしても良い。
(実施形態8)
扉部4を進退させる機構は、ラックピニオン機構であっても良い。例えば、図16(a)〜(c)に示すように、下部横柵12にラック43を固定して、そのラック43を電動機36で回転駆動されるピニオン44と噛合させるようにしても良い。
(実施形態9)
実施形態1ないし実施形態8においては、下部横フレーム8の内面に、リニアガイドレール14を固定し、下部横柵12の上面に、2台のリニアガイド15を固定した例を示したが、リニアガイドレール14とリニアガイド15の配置は逆であっても良い。すなわち、図17(a)〜(c)に示すように、下部横柵12に、リニアガイドレール14を固定し、下部横フレーム8に2台のリニアガイド15を固定するようにしても良い。
(実施形態10)
扉部4を固定部3にスライド自在に取り付ける手段は、リニアガイドレール14とリニアガイド15の組合せには限定されない。図18(a)〜(c)に示すように、上部横柵11と下部横柵12の戸尻側の端部にローラ45を軸支しても良い。上部横柵11の戸尻側の端部には、上部横フレーム7の内面の頂部と底部に当接して転動するローラ45が合計4個軸支される。下部横柵12の戸尻側の端部には、下部横フレーム8の内面の頂部と底部に当接して転動するローラ45に加えて、下部横フレーム8の内側面に当接して転動するローラ45が配置され、合計8個のローラ45が軸支される。このように構成されているので、上部横フレーム7においては扉部4の上下方向の振動が抑制され、下部横フレーム8においては扉部4の上下方向及び水平方向の振動が抑制される。また、下部横フレーム8の戸先側の端部には補助ローラ46が軸支されていて、扉部4の重量を支えている。
(実施形態11)
扉部4を固定部3にスライド自在に取り付ける手段の例示を続ける。実施形態10におけるローラ45の代わりに、図19(a)〜(c)に示すように、上部横柵11と下部横柵12の戸尻側の端部にブッシュ47を取り付けるようにしても良い。ブッシュ47は、それぞれ、上部横フレーム7と下部横フレーム8の内面に当接して、上部横フレーム7と下部横フレーム8に対して摺動するので、扉部4が固定部3にスライド自在に支持される。
(実施形態12)
扉部4を固定部3にスライド自在に取り付ける手段の例示を更に続ける。実施形態11におけるブッシュ47の代わりに、図20(a)〜(c)に示すように、上部横柵11の戸尻側の端部の外周面に、樹脂製の摺動部材48を取り付けても良い。図20(c)に示すように、横断面形において、摺動部材48は上部横柵11の上下左右の4箇所に取り付けられる。この4個の摺動部材48は、上部横フレーム7と下部横フレーム8の内面の、頂面、底面及び左右の側面に当接して、上部横フレーム7に対して摺動するので、扉部4が固定部3にスライド自在に支持される。
(実施形態13)
可動ホーム柵1は、固定部3又は扉部4にパネルを備えても良い。例えば、図21(a)〜(c)に示すように、上部横柵11と下部横柵12の間にパネル49を配置するようにしても良い。パネル49は戸先側においてパネル支持体50を介して戸先部材13に固定されている。また、上部横フレーム7の下面と、下部横フレーム8の上面には、それぞれ、パネル案内レール51が固定されている。パネル案内レール51はパネル49をX軸方向にスライド自在に支持する部材である。また、下部横フレーム8の上面のパネル案内レール51より戸先側に寄った位置には、補助ローラ46が軸支されていて、パネル49の重量を支えている。なお、パネル案内レール51は、上部横フレーム7と下部横フレーム8のいずれか一方に取り付けられていても良い。
また、パネル49は、板状の部材であれば、材質、色及び形状等は特に限定されない。パネル49の素材を例示するならば、ガラス、金属、合成樹脂、あるいはこれらの複合材料などが挙げられる。
(実施形態14)
パネル49を備える可動ホーム柵1の構成例の例示を続ける。図22(a)〜(c)に示すように、パネル49が、その上辺と下辺において、上部横柵11と下部横柵12に固定されるようにしても良い。本実施形態においては、図22(c)に示すように、上部横フレーム7と下部横フレーム8は、横断面形において「C」字形をなすように構成されている。そしてパネル49は、「C」字形の切り開けられた部分を通って、上部横フレーム7と下部横フレーム8の中に入っている。このように、上部横フレーム7と下部横フレーム8を、横断面形において「C」字形をなすように構成しているので、パネル49を上部横柵11及び下部横柵12に固定して、X軸方向にスライドさせることができる。なお、本実施形態においても、パネル49を戸先側においてパネル支持体50を介して戸先部材13に固定することもできる。
(実施形態15)
パネル49を備える可動ホーム柵1の構成例の例示を更に続ける。図23(a)〜(c)に示すように、パネル49が、上部横柵11と戸先部材13に固定されるようにしても良い。本実施形態では、図23(a)及び(b)に示すようにパネル49は、パネル支持体50を介して、上部横柵11と戸先部材13に固定されている。また、図23(c)に示すように、上部横フレーム7は、実施形態14の場合と同様に、横断面形において「C」字形をなすように構成されている。一方、下部横フレーム8の横断面形は閉じている。そして、下部横フレーム8の戸先側の端部の上面には、パネル保持具52が固定されている。パネル保持具52は横断面形において上辺が開放された椀型の部材であって、パネル支持体50をX軸方向に摺動自在に保持する部材である。
(実施形態16)
パネル49を備える可動ホーム柵1の構成例の例示を更に続ける。図24(a)〜(c)に示すように、固定部3にパネル49を固定するようにしても良い。本実施形態において、パネル49は、柱状部材5と柱状部材6の間において、上部横フレーム7と下部横フレーム8の間を覆い、更に下部横フレーム8の下方に延びるような大きさを備えている。また、図示しない固定部材を介して、固定部3に固定されている。
(実施形態17)
可動ホーム柵1の固定部3に、非常時に、人力で開放されて、軌道側にいる乗客をホーム側に脱出させる非常扉を備えることもできる。本実施形態においては、図25(a)及び(b)に示すように、固定部3は、固定部3と非常扉部53に分割されている。そして、非常扉部53はヒンジ54を介して固定部3に取り付けられていて、ヒンジ軸54a回りに回動する。非常扉部53は、第1〜3の水平部材53a〜53cと、第1及び第2の垂直部材53d、53eを備えている。第1及び第2の水平部材53a、53bは、固定部3の上部横フレーム7と下部横フレーム8とそれぞれ平行に配置されている。また、第1及び第2の水平部材53a、53bは、それぞれ、上部横フレーム7と下部横フレーム8と同一の横断面形を備えている。
また、本実施形態に係る可動ホーム柵1の扉部4の上部横柵11には、リニアガイドレール14が固定され、リニアガイド15は固定部3の上部横フレーム7に固定されている。また本実施形態に係る可動ホーム柵1の駆動機構は、実施形態5と同様に構成されている。そして、全開状態(図25(b)に示す状態)においては、上部横柵11、下部横柵12、リニアガイドレール14及び有端タイミングベルト39の戸尻側の端部が、非常扉部53の第1及び第2の水平部材53a、53bに差し込まれているが、全閉状態(図25(a)に示す状態)においては、上部横柵11、下部横柵12、リニアガイドレール14及び有端タイミングベルト39は、その全てが非常扉部53の第1及び第2の水平部材53a、53bから引き抜かれている。
そのため、全閉状態(図25(a)に示す状態)においては、非常扉部53のヒンジ軸54a回りの回動を妨げるものがないので、非常扉部53を自由に開閉することができる。なお、全開状態(図25(b)に示す状態)においては、非常扉部53を開放することはできないが、全開状態において非常扉部53を開放する必要はないので、不都合は生じない。
なお、本実施形態に係る可動ホーム柵1は、非常扉部53をロックする図示しないロック機構を備えていて、通常の運転時には、非常扉部53はロックされる。つまり、通常の運転時には、非常扉部53を開放することはできない。
(実施形態18)
一般に、可動ホーム柵1は、据え付け場所(プラットホーム)に埋設固定された据え付けプレートに、固定部3をボルト止めして固定されるが、図26に示すようにプラットホーム55に、取り付け穴56を掘って、取り付け穴56に柱状部材5,6の基部を直接埋設するようにしても良い。また、本実施形態においては、図27に示すように、固定部3に内蔵された電動機36の電源ケーブル36aや図示しない制御ケーブルを柱状部材6を通してプラットホーム55の床下(地中)に導いて、プラットホーム55の床下(地中)でケーブルを引き回すようにすることもできる。
(実施形態19)
実施形態1〜18においては特に言及しなかったが、柱状部材5,6と上部及び下部横フレーム7,8は公知の締結手段、例えば、溶接やボルト留めによって結合される。柱状部材5,6と上部及び下部横フレーム7,8の間に調整部材を介在させても良い。本実施形態においては、柱状部材5,6と上部及び下部横フレーム7,8の間に取り付け金具57を介在させて、柱状部材5,6における上部及び下部横フレーム7,8の取り付け位置を調整可能にした構成を例示する。
本実施形態に係る可動ホーム柵1の固定部3も、図28(a)〜(c)に示すように、柱状部材5,6に、上部及び下部横フレーム7,8を取りつけて構成される。なお、図28(a)において、符号58で示した板状の部材は、スリット59を備えて、スリット59に沿ってプッシュプルチェーン24を移動させて収納するチェーン収納パネルである。
さて、図28(a)と(b)に示すように、柱状部材5には、上部及び下部横フレーム7,8が直接取り付けられる。また、図28(a)と(c)に示すように、柱状部材6には、取り付け金具57を介して、上部及び下部横フレーム7,8が直接取り付けられる。また図28(c)に示すように、取り付け金具57は、柱状部材6に取り付けられる取り付け部57aと、上部横フレーム7又は下部横フレーム8に縛着される縛着部57bを備えている。縛着部57bはリング状の部材であって、ねじ57cを緩めると、上部横フレーム7又は下部横フレーム8に対してX軸方向に移動させることができる。また、ねじ57cを締めると、縛着部57bは上部横フレーム7又は下部横フレーム8に対して固定される。
例えば図29(a)に示すように、取り付け穴56の間隔と、柱状部材5,6の間隔が一致しない時に、ねじ57cを緩める。そして、取り付け金具57(縛着部57b)を上部横フレーム7に対してX軸方向に移動させて、図29(b)に示すように、取り付け穴56の間隔と、柱状部材5,6の間隔を一致させる。その結果、図29(c)に示すように、柱状部材5,6を取り付け穴56に差し込むことが可能になる。
また、図30(a)に示すように、扉部4と扉部4’の戸先が合わない場合に、取り付け金具57を使って、扉部4の向きを調整して戸先を合わせることもできる。取り付け金具57の取り付け部57aは、図31(a)に示すように、ねじ57dで縛着部57bに締結されているので、ねじ57dを緩めると、取り付け部57aと縛着部57bのZ方向の間隔を調整することができる。そして図31(b)に示すように調整が完了したら、つまり、図30(b)に示すように、扉部4と扉部4’の戸先が互いに当接したら、ねじ57dを締め上げて、取り付け部57aを縛着部57bに固定する。
(実施形態20)
1組の柱状部材5,6に、2組の扉部4、4’を取り付けて、左右両方向に扉部4、4’が引き出される可動ホーム柵1を構成することもできる。図32(a)は、本実施形態に係る扉部4、4’を備える可動ホーム柵1の構成図である。図32(a)に示すように、扉部4は、閉扉時に図の左側に引き出される。図32(b)に示すように、扉部4’は、閉扉時に図の右側に引き出される。このように、本実施形態に係る可動ホーム柵1は、2組の扉部4、4’が1組の柱状部材5,6を共有している。
図33(a)〜(c)に示すように、扉部4、上部横フレーム7及び下部横フレーム8の組は、1組の柱状部材5,6を挟んで互いに反対側に配置される。つまり、一方が軌道側に他方がホーム側に配置される。そして、上部横フレーム7及び下部横フレーム8は柱状部材6に直接溶接固定されている。また、上部横フレーム7及び下部横フレーム8は、取り付け金具57を介して、柱状部材5に取り付けられる。上部横フレーム7’及び下部横フレーム8’は柱状部材5に直接溶接固定されている。また、上部横フレーム7’及び下部横フレーム8’は、取り付け金具57を介して、柱状部材6に取り付けられる。これらを組み付けると、図34(a)〜(c)に示すような可動ホーム柵1が構成される。可動ホーム柵1をこのように構成すれば、上部横フレーム7及び下部横フレーム8を柱状部材5に対して、上部横フレーム7’及び下部横フレーム8’を柱状部材6に対して、取り付け位置や角度を微調整することができる。
(実施形態21)
図35に示すように、製作時の誤差等に起因して、固定部3と扉部4のアラインメントに不良が生じる場合がある。具体的には、例えば、上部横フレーム7と下部横フレーム8の平行度、あるいは上部横柵11と下部横柵12の平行度が許容範囲を超える場合がある。その結果、扉部4がスムーズに動作できない場合がある。
そこで、図36に示すような調整器具60を可動ホーム柵1に備えれば、かかる問題は解消する。調整器具60は図36に示すように、ケーシング60aと、ケーシング60aに螺合されてケーシング60aに対して進退するねじ棒60bと、ねじ棒60bの先端に取り付けられた先端部60cとで構成される。このように構成されているので、ねじ棒60bを回すと、ケーシング60aと先端部60cの間隔が変化する。図36の例では、ケーシング60aを下部横フレーム8に、先端部60cを上部横フレーム7に取り付けているので、下部横フレーム8と上部横フレーム7の間隔を調整できる。
調整器具60は、例えば、図37に示すように、扉部4の上部横柵11と下部横柵12に取り付けて使用される。あるいは、図38に示すように、下部横フレーム8と上部横フレーム7に取り付けて使用される。
(実施形態22)
実施形態1(図1)においては、ディスプレイ装置9を固定部3のホーム側(+Z側)にむき出しで配置する例を示したが、図39(a)に示すように、ディスプレイ装置9は固定部3の内部に配置されても良い。図39(a)及び図39(b)に示すように、固定部3のホーム側にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。また、図39(b)に示すように、ディスプレイ装置9は横フレーム7,8の中間に配置されて、ブラケット9aを介して、柱状部材5に固定されている。なお、図示を省略したが、ディスプレイ装置9はブラケット9aを介して、柱状部材6にも固定されている。つまり、ディスプレイ装置9はブラケット9aを介して、柱状部材5と柱状部材6に固定されている。
(実施形態23)
図40(a)及び図40(b)に示すように、扉部4にパネル21を備える可動ホーム柵1において、パネル21の軌道側(−Z側)にディスプレイ装置9を配置しても良い。本実施形態に係る可動ホーム柵1においては、パネル21を透明にすれば、開扉時であっても、ホーム側(+Z側)から透明なパネル21越しに、ディスプレイ装置9を視認することができる。また、固定部3のホーム側(+Z側)にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61とパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。なお、図40(a)に示すように、ディスプレイ装置9はブラケット9aを介して、柱状部材5と柱状部材6に固定されている。また、図40(b)に示すように、ディスプレイ装置9は、横フレーム7,8よりも軌道側(−Z側)に寄った位置に配置されている。そのため、扉部4をX軸方向に進退させる際に、扉部4(上部横柵11、下部横柵12及びパネル21)がディスプレイ装置9と干渉することがない。
(実施形態24)
図5に示した実施形態1の変形例のように、2組の扉部4,4’を備える可動ホーム柵1において、ディスプレイ装置9を2組の扉部4,4’の間に配置しても良い。つまり図41に示すように、ディスプレイ装置9を柱状部材5と図示しない柱状部材6の間に配置して、ホーム側(+Z側)から扉部4の透明なパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。また、固定部3のホーム側(+Z側)にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61とパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。なお、ディスプレイ装置9は、透過型ディスプレイであっても良い。
(実施形態25)
実施形態17(図25)に示した可動ホーム柵1のような非常扉部53を備える可動ホーム柵1において、ディスプレイ装置9を非常扉部53に取り付けることもできる。つまり図42(a)に示すように、ディスプレイ装置9を非常扉部53の垂直部材53d,53eの間に配置して、ブラケット9aを介して、垂直部材53d,53eに固定するようにしても良い。また図42(b)に示すように、パネル21を透明にすれば、開扉時であっても、ホーム側(+Z側)から透明なパネル21越しに、ディスプレイ装置9を視認することができる。また、図42(a)及び図42(b)に示すように、非常扉部53のホーム側(+Z側)にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61とパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。なお、ディスプレイ装置9は、透過型ディスプレイであっても良い。ディスプレイ装置9を透過型ディスプレイにすれば、緊急避難時において、軌道側にいる避難者が透過型ディスプレイを通してホーム側を視認できるので、安全性が向上する。
なお、図42(a)に示すように、本実施形態においては、横フレーム7上に固定された筐体10に加えて、非常扉部53の水平部材53a上にも筐体10’が固定するようにしても良い。筐体10と筐体10’のそれぞれに制御装置が収容されている。そして筐体10に収容された制御装置と筐体10’に収容された制御装置は図示しないケーブルを介して電気的に接続されている。
(実施形態26)
図43(a)及び図43(b)に示すように、ディスプレイ装置9を、ブラケット9aを介して、非常扉部53の水平部材53aと水平部材53cに固定するようにしても良い。本実施形態においては、図43(b)に示すように、ディスプレイ装置9はパネル21のホーム側(+Z側)に配置されるから、パネル21は透明でなくても良い。また、本実施形態においても、非常扉部53のホーム側(+Z側)にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61とパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。なお、ディスプレイ装置9は、透過型ディスプレイであっても良い。ディスプレイ装置9を透過型ディスプレイにすれば、緊急避難時において、軌道側にいる避難者が透過型ディスプレイを通してホーム側を視認できるので、安全性が向上する。
(実施形態27)
図44(a)及び図44(b)に示すように、2組の扉部4,4’と非常扉部53を備える可動ホーム柵1において、ディスプレイ装置9を非常扉部53に取り付けることもできる。本実施形態においても、図44(b)に示すように、パネル21を透明にすれば、開扉時であっても、ホーム側(+Z側)から透明なパネル21越しに、ディスプレイ装置9を視認することができる。また、図44(a)及び図44(b)に示すように、非常扉部53のホーム側(+Z側)にガラスパネル61を取り付けて、ホーム側(+Z側)からガラスパネル61とパネル21越しに、ディスプレイ装置9が視認されるようにしても良い。なお、ディスプレイ装置9は、透過型ディスプレイであっても良い。ディスプレイ装置9を透過型ディスプレイにすれば、緊急避難時において、軌道側にいる避難者が透過型ディスプレイを通してホーム側を視認できるので、安全性が向上する。
なお、図44(a)に示すように、本実施形態においては、筐体10と筐体10’に加えて、横フレーム7’上にも筐体10”を固定するようにしても良い。筐体10”にも制御装置が収容されている。そして筐体10” に収容された制御装置と、筐体10及び筐体10’に収容された制御装置は図示しないケーブルを介して電気的に接続されている。
以上、説明したように、上記各実施形態によれば、可動ホーム柵1の固定部3は、柱状部材5,6と上部及び下部横フレーム7,8だけで構成される。扉部4は、上部及び下部横柵11,12と戸先部材13だけで構成される。このように、上記各実施形態に係る可動ホーム柵1は従来品に比べて、シンプルな構造を備えている。そのため、軽量かつ安価な可動ホーム柵1が得られる。
なお、上記各実施形態は、それぞれ単独で実施されるものではない。各実施形態を組合せれば、さまざまな応用例や変形例が得られる。そもそも、上記各実施形態は、本発明の具体的な実施態様の例示であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲において、自由に応用、変形、あるいは改良して実施することができる。
例えば、上記実施形態において、1本の管材を曲げ加工して、上部横柵11、下部横柵12及び戸先部材13とからなる扉部4を構成する例を示したが、扉部4は1材で構成されるものには限定されない。扉部4は複数の部材で構成されても良い。
また、上記各実施形態に係る図面において、円形または円環状、円弧状の断面を備える部材を例示したが、可動ホーム柵1を構成する部材は、係る形態的特徴を有するものには限定されない。各種の部材を自由に選択することができる。
また、可動ホーム柵1を、管状部材で構成する時、管状部材は丸パイプには限定されない。管状部材は角パイプであってもよいし、その他の断面形状を有するパイプであっても良い。要するに閉じた断面形状を有する部材は、すべて管状部材である。
また、上記各実施形態に係る図面において、円形または円環状、円弧状の断面を備える部材を例示したが、可動ホーム柵1を構成する部材は、係る形態的特徴を有するものには限定されない。各種の部材を自由に選択することができる。
また、上記実施形態において例示したプッシュプルチェーンの形態は、文字通り例示であって、プッシュプルチェーンの形状や構成は上記実施形態によっては限定されない。プッシュプルチェーンは、要するに、複数のリンク部材(図8に示したリンク30に相当する部材)を連結ピンで回動自在に連結するとともに、リンク部材に回動規制面(図8に示した隅部30aに相当する部位)を設けた動力伝達用のチェーンである。プッシュプルチェーンはリンク部材に回動規制面を備えるので、ある方向には曲がるが、逆方向には曲がらないように構成されている。そのため、プッシュプルチェーンは、真っ直ぐに引き延ばされた状態において、推力を伝達することができる。また、プッシュプルチェーンは特定の方向に曲げることができるので、スプロケットに巻掛けることができる。そのため、プッシュプルチェーンはスプロケットホイールで駆動されて、張力及び推力を伝えることができる。つまり、プッシュプルチェーンは、このような作用をもたらす動力伝達用のチェーンであって、形態や形状は限定されない。
なお、プッシュプルチェーンのリンク部材に備える回動規制面は隅部30aのような直角の隅部には限定されない。側面形において曲線を描く回動規制面を用いることもできる。また、回動規制面を備える部材はリンク部材には限定されない。図8に示した実施例におけるジョイントピース31に相当する部材に回動規制面を備えるようにしても良い。
また、上記実施形態に示した第1〜3の誘導部材27〜29の形状も例示であって、誘導部材の形状や構成は上記実施形態によっては限定されない。要するに誘導部材はプッシュプルチェーンの意図しない方向への変位を規制する部材であって、その目的を達成するために、さまざまな形状が選択される。また、プッシュプルチェーンの形状や構成が異なれば、誘導部材の形状や構成も変化する。
また、上記実施形態に示したディスプレイ装置9と筐体10の形状と配置は例示であって、これらは上記実施形態によっては限定されない。なお、可動ホーム柵1において、固定部3は扉部4と対になる概念である。したがって、固定部3に非常扉部53を備える場合であっても、非常扉部53は固定部3に包含される。つまり、固定部3に筐体10を備える場合には、非常扉部53に筐体10を備える場合が含まれる。また、固定部3にディスプレイ装置9を備える場合には、非常扉部53にディスプレイ装置9を備える場合が含まれる。
1 可動ホーム柵、2 床面、3 固定部、4,4’ 扉部、5,5’ ,6,6’ 柱状部材、5a,6a 下部柱状部材、5b,6b 上部柱状部材、7,7’ 上部横フレーム、8,8’ 下部横フレーム、9 ディスプレイ装置、9a ブラケット、10,10’ ,10” 筐体、10a 制御装置、11 上部横柵、12 下部横柵、12a 戸先側端部、12b 戸尻側端部、13 戸先部材、14 リニアガイドレール、15 リニアガイド、16 ベース、17 カバー、18 ヒンジ、19 小蓋、20 ヒンジ、21 パネル、22 中間部横柵、23 中間部横フレーム、24 プッシュプルチェーン、24a 自由端、25 スプロケットホイール、26 ブラケット、27 第1の誘導部材、27a 第1部材、27b 第2部材、28 第2の誘導部材、29 第3の誘導部材、30 リンク、30a 隅部、30b 隅部、31 ジョイントピース、32 ピン、33 駆動プーリ、34,34a,34b 従動プーリ、35 タイミングベルト、35a ベルトクランプ、36 電動機、36a 電源ケーブル、37 ローラ、38 第3の横フレーム、39 有端タイミングベルト、40 ガイドローラ、41 送りねじ、42 ナット、43 ラック、44 ピニオン、45 ローラ、46 補助ローラ、47 ブッシュ、48 摺動部材、49 パネル、50 パネル支持体、51 パネル案内レール、52 パネル保持具、53 非常扉部、53a〜53c 水平部材、53d,53e 垂直部材、54 ヒンジ、54a ヒンジ軸、55 プラットホーム、56 取り付け穴、57 取り付け金具、57a 取り付け部、57b 縛着部、57c ねじ、57d ねじ、58 チェーン収納パネル、59 スリット、60 調整器具、60a ケーシング、60b ねじ棒、60c 先端部、61 ガラスパネル

Claims (11)

  1. 固定部と、前記固定部に対してスライド移動する扉部を備える可動ホーム柵であって、
    前記固定部は、設置場所に立設される柱状部材と、前記柱状部材に固定されて前記扉部のスライド方向に延びる複数の横フレームを備えるとともに、前記複数の横フレームは、上下方向に間隔を空けて配置されて固定柵を構成し、
    前記扉部は、上下方向に間隔を空けて配置されて前記扉部のスライド方向に延びる、複数の横柵を備えるとともに、前記複数の横柵は戸先側の端部において、共通の戸先部材と結合され、
    少なくとも1本の前記横柵は、1本の前記横フレームに、前記扉部のスライド方向に進退自在に支持されている、
    可動ホーム柵。
  2. 前記横フレームは中空の管状部材で構成され、前記横柵は前記横フレームの入れ子になって、前記横フレームに対して進退するように構成されている、
    請求項1に記載の可動ホーム柵。
  3. 前記横フレームは、前記扉部のスライド方向に垂直な平面で切断した断面形において、上辺または下辺が開放された溝形をなしている、
    請求項1に記載の可動ホーム柵。
  4. 前記横フレームは、前記扉部のスライド方向に垂直な平面で切断した断面形において、「コ」字形をなしている、
    請求項3に記載の可動ホーム柵。
  5. 前記横フレームは、前記扉部のスライド方向に垂直な平面で切断した断面形において、「L」字形をなしている、
    請求項1に記載の可動ホーム柵。
  6. 一端が前記扉部に連結されて、戸尻方向に延びるプッシュプルチェーンと、
    前記固定部に軸支されるとともに、前記プッシュプルチェーンと噛合して、前記プッシュプルチェーンを押し引きするスプロケットホイールとを備える、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の可動ホーム柵。
  7. 前記固定部に、
    前記スプロケットホイールによって、戸尻側に引き出された前記プッシュプルチェーンの自由端が、前記固定部の戸先側に向かうように誘導する誘導部材を備える、
    請求項6に記載の可動ホーム柵。
  8. 前記誘導部材は、それぞれ、互いに進退自在に支持された2個の部材で構成されていて、
    前記誘導部材の一方の部材の端部は前記固定部に連結され、
    前記誘導部材の他方の部材の端部は前記扉部に連結されている、
    請求項7に記載の可動ホーム柵。
  9. 前記誘導部材の他方の部材の端部は、前記横柵に連結されている、
    請求項8に記載の可動ホーム柵。
  10. 前記固定部の側面にディスプレイ装置を備える、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の可動ホーム柵。
  11. 前記固定部の上面に筐体を備える、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の可動ホーム柵。
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