JP6976380B2 - ゲート装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ゲート装置に関する。
ゲート装置は、通路に設置されて、当該通路を必要に応じて開閉する装置である。ゲート装置の代表例として、鉄道駅のプラットホームに設置される、ホームドアあるいはホーム柵と呼ばれる装置が知られている。
一般的に、ホームドアは、設置場所つまりプラットホームに固定される固定部と、固定部にスライド自在に支持される可動ゲートと、可動ゲートを固定部に対して進退させる駆動機構とを備えている。ホームドアが備える駆動機構として、ラック・ピニオン機構が知られている(特許文献1)。
特開2005−238926号公報
しかしながら、ラック・ピニオン機構を備えるホームドアにおいては、組立や据え付けの際に手間が掛かるという問題がある。ラック・ピニオン機構においては、ラックとピニオンを高精度で噛み合わす必要があるからである。ラックとピニオンが高精度で噛み合わせられていなければ、ラックとピニオンの嵌合が外れたり、ラックあるいはピニオンが破損したりする。また、ホームドアの組立や据え付けの際にラックとピニオンを高精度で噛み合せることができたとしても、ホームドアにおいては、風圧や乗降客の寄りかかりなどに起因する外力を受けて、ラックとピニオンの噛み合わせの精度が事後的に低下することがある。そのため、事後的な精度低下を補うための保全作業に手間が掛かるという問題もある。なお、これらの問題はホームドアに特有の問題ではなく、ラック・ピニオン機構を備えるゲート装置一般に共通する問題である。
本発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、組立、据え付け、保全が容易なゲート装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るゲート装置は、設置場所に固定される固定部と、固定部にスライド自在に支持されて、固定部に対して進退して、通路を開閉する可動ゲートと、固定部あるいは可動ゲートのいずれか一方に回転自在に取り付けられたピニオンと、ピニオンを回転駆動するアクチュエータと、固定部あるいは可動ゲートのいずれか他方に、少なくとも一方の端部が設けられて、ピニオンと噛合するラックと、ラックがピニオンと噛合する部位、及びラックがピニオンに対して進退する方向における該部位の前後の領域において、ラックの背面と面接触する部位を有して、ラックのピニオンに対する位置ずれを規制する位置ずれ規制部材と、を備えるものである。
本発明に係るゲート装置は、ラックの位置ずれを位置ずれ規制部材で規制することができるので、従来のラック・ピニオン機構を駆動機構として備えるゲート装置に比べて、組立や据え付けにおいて要求される精度水準が緩和される。そのため、本発明によれば、ゲート装置の組立、据え付け、保全が容易になる。
(A)は、本発明の第1の実施形態に係るゲート装置の外形を示す正面図、(B),(C)は、ゲート装置の内部構造を示す正面図、(D)は、ゲート装置の内部構造を(B)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図 (A)は、図1に記載のゲート装置が備える可撓性ラックの外形を示す斜視図、(B)は可撓性ラックを(A)に示した平面Pで切断した断面図 図1に記載のゲート装置が備えるラック案内体を、図1(B)においてB−B’線で示す断面で切断した断面図 図1に記載のゲート装置が備えるラック収容体を、図1(B)においてC−C’線で示す断面で切断した断面図 図1に記載のゲート装置が備えるピニオンを、図1(B)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図 (A),(B)は、本発明の第2の実施形態に係るゲート装置の内部構造を示す正面図、(C)は、ゲート装置の内部構造を(A)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図 (A),(B)は、本発明の第3の実施形態に係るゲート装置の内部構造を示す正面図 図7に記載のゲート装置が備える駆動ユニットの外形を示す斜視図 (A),(B)は、本発明の第4の実施形態に係るゲート装置の内部構造を示す正面図 (A)は、本発明の変形例1に係るゲート装置の外形を示す平面図、(B)はゲート装置の外形を示す正面図、(C)は、ゲート装置の内部構造を示す正面図 (A),(B)は、本発明の変形例2に係るゲート装置の内部構造を示す正面図 (A)は、本発明の変形例3に係るゲート装置の外形を示す正面図、(B)は、ゲート装置の内部構造を示す正面図
以下、本発明の実施形態を、図1〜図12を参照して詳細に説明する。なお、各図面においては、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゲート装置1の構成を説明する説明図である。図1(A)は、ゲート装置1の外形を示す正面図であり、図1(B)と図1(C)は、ゲート装置1の内部構造を示す正面図である。図1(D)は、ゲート装置1の内部構造を図1(A)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図である。
なお、以下においては、図1(A)〜(D)に示すような直交座標系、つまり、水平面内にあってゲート装置1の後述する可動ゲートが進退する方向にX軸、鉛直方向にY軸、X軸とY軸に直交する方向にZ軸を、それぞれ設定したXYZ直交座標系を適宜使用する。また、X軸方向を「左右方向」、Y軸方向を「上下方向」と呼ぶことがある。「左方向」は−X方向、「右方向」は+X方向、「上方向」は+Y方向、「下方向」は−Y方向を、それぞれ指す。また、ゲート装置1の図1(A)〜(C)に描かれた側を、ゲート装置1の「正面」とし、その裏側をゲート装置1の「背面」としている。したがって、Z軸は水平面内にあって、ゲート装置1の背面から正面に向かう方向に設定されている。そのため、Z軸方向を「前後方向」と呼ぶことがある。
図1(A)〜(D)に示すように、ゲート装置1は、固定された戸袋3と、戸袋3にX軸方向にスライド自在に支持されて、戸袋3に対してX軸方向に進退して、図示しない通路を開閉する可動ゲート4を備えている。図1(A)と図1(B)に示すように、可動ゲート4が戸袋3の外に引き出されると、通路は閉鎖される。図1(C)に示すように、可動ゲート4が戸袋3の中に引き込まれると、通路は開放される。なお、床面2は、ゲート装置1が設置される設置場所の例示である。戸袋3は、通路が開放される時に、可動ゲート4を収容する筐体であって、ゲート装置1が備える固定部の例示である。なお、可動ゲート4の戸袋3の外に突出する側の端部、つまり図1(B)において、可動ゲート4の左側の端部は「戸先」と呼ばれる。可動ゲート4の戸袋3の中にある側の端部、つまり図1(B)において、可動ゲート4の右側の端部は「戸尻」と呼ばれる。
図1(B)に示すように、戸袋3の内部には、リニアガイドレール5が固定されている。リニアガイドレール5は、可動ゲート4が進退する方向つまりX軸方向に延びる案内レールである。また、可動ゲート4の下辺には、リニアガイドベアリング6が固定されている。リニアガイドベアリング6は図示しないローラベアリングを備えていて、リニアガイドレール5に沿って自在にスライドする機械部品である。このように、可動ゲート4はリニアガイドベアリング6とリニアガイドレール5を介して、戸袋3にX軸方向にスライド自在に支持されている。そのため、可動ゲート4は、戸袋3に対して進退することができる。
図1(B)に示すように、可動ゲート4の右肩、つまり可動ゲート4の上辺の戸尻側の端部には、クランプ7が固定されている。クランプ7は可撓性ラック8の固定端8aを緊縛して固定している。つまり、可撓性ラック8の一方の端部が可動ゲート4の上辺の戸尻側の端部に固定されている。なお、可撓性ラック8は一種の歯付ベルトであり、可撓性ラック8の詳細な構成については後述する。
戸袋3の上部には可撓性ラック8をX軸方向にスライド自在に支持するラック案内体9が固定されている。可撓性ラック8は、ラック案内体9に案内されて、可動ゲート4が固定部に対して進退する方向に平行に自在に移動することができる。なお、ラック案内体9は本発明の構成要素である案内部材の例示である。また、ラック案内体9の詳細な構成については後述する。
図1(B)に示すように、ラック案内体9の右側に隣接してラック収容体10が配置されていて、戸袋3に固定されている。ラック収容体10は、可撓性ラック8を収容する鞘状の部材であって、ラック案内体9に隣接する端部に図示しない開口を備えている。可撓性ラック8の自由端8bはラック案内体9に案内されて、開口を通って、ラック収容体10の内部に到達している。なお、ラック収容体10の詳細な構成については後述する。
図1(B)に示すように、ラック案内体9の下方にはピニオン11が配置されて、戸袋3に回転自在に取り付けられている。ピニオン11は可撓性ラック8に噛み合わされていて、図示しない電動機で回転駆動される。可撓性ラック8は、可動ゲート4に固定された固定端8aとピニオン11に噛み合わされた部位の間において、X軸方向、つまり可動ゲート4が戸袋3に対して進退する方向に平行に延びている。そのため、ピニオン11を時計回り、つまり、矢印CWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は+X方向に移動して、ラック収容体10の中に引き込まれる。可撓性ラック8の固定端8aは可動ゲート4に固定されているので、可撓性ラック8が+X方向に移動すると、可動ゲート4は可撓性ラック8に引かれて+X方向に、つまり、矢印INで示す方向に移動する。最終的には、可動ゲート4は図1(C)に示す位置まで移動する。なお、ピニオン11の詳細な構成については後述する。
図1(C)に示すように、ピニオン11を反時計回り、つまり矢印CCWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は−X方向に移動して、ラック収容体10の外に引き出される。可撓性ラック8が−X方向に移動すると、可動ゲート4は可撓性ラック8に押されて−X方向、つまり、矢印OUTで示す方向に移動する。最終的には、可動ゲート4は図1(B)に示す位置まで移動する。このように、ゲート装置1においては、ピニオン11を時計回り又は反時計回りに回転させることによって、可動ゲート4を戸袋3に対して進退させることができる。
(可撓性ラック)
図2(A)は、第1の実施形態に係るゲート装置1が備える可撓性ラック8の外形を示す斜視図であり、図2(B)は可撓性ラック8を図2(A)に示した平面Pで切断した断面図である。図2(A)に示すように、可撓性ラック8は、基部8cとラック歯列8dとを備えている。基部8cは、可撓性樹脂で成形されたベルト状の部位である。ラック歯列8dは、基部8cの表面に一定の間隔で配列された複数のラック歯の列であって、ピニオン11の歯と噛み合う部位である。図2(B)に示すように、基部8cの横幅Wcはラック歯列8dの横幅Wdより大きくされていて、基部8cのラック歯列8dの両側には、張り出し部8eが形成されている。基部8cの下面には凹部8fが形成されている。可撓性ラック8は一種の歯付ベルトであって、長手軸方向つまりラック歯列8dが並ぶ方向に剛性を有する一方で、長手軸に直交する軸回りには可撓性を有していて容易に撓むように構成されている。つまり、可撓性ラック8は、張力と圧縮力を伝達して可動ゲート4を押し引きできる一方で、ラック収容体10の中では容易に湾曲するように構成されている。可撓性ラック8の素材は特に限定されないが、一般には、合成ゴムやポリウレタン、ポリアセタール等の耐摩耗性の高い材料が用いられる。また、可撓性ラック8は、その内部に鋼線やガラス繊維あるいはアラミド繊維の心線が埋め込まれていて、伸びを押さえて高い強度を得ているものであっても良い。
(ラック案内体)
図3は、第1の実施形態に係るゲート装置1が備えるラック案内体9を、図1(B)においてB−B’線で示す断面で切断した断面図である。図3に示すように、ラック案内体9は、断面形の下辺の一部が開放されていて、全体としてC形の断面形を有している。すなわち、ラック案内体9は、断面形において下辺の中央部が切り取られていて、スリット9aが形成されている。スリット9aの両側は切り残されていて、棚状部9bが形成されている。可撓性ラック8はラック歯列8dを下に向けた姿勢でラック案内体9に差し込まれ、ラック歯列8dはスリット9aを通って、ラック案内体9の外部に突出する。可撓性ラック8の張り出し部8eは、ラック案内体9の棚状部9bと対面する位置にある。そのため、可撓性ラック8が下方に下がると、棚状部9bは張り出し部8eに当接して、可撓性ラック8を支持する。このように、棚状部9bは可撓性ラック8の落下を防ぐ支承部として機能する。また、ラック案内体9は、ピニオン11とクランプ7の間において、可撓性ラック8の長手軸に直交する方向、つまりY軸方向とZ軸方向の可撓性ラック8の変位を規制する。なお、ラック案内体9の断面形の内法は、可撓性ラック8の断面形に若干の余裕を加えた寸法と形状を有している。そのため、可撓性ラック8はラック案内体9に支持されて、X軸方向に自在に移動することができる。
(ラック収容体)
図1(B)に示すように、第1の実施形態に係るゲート装置1が備えるラック収容体10の上部10aは、戸袋3の上部にあって、ラック案内体9に当接する端部から+X方向に、つまり、戸袋3の右端に向う方向に水平に延びている。ラック収容体10の中間部10bは、戸袋3の右端近くにあって、−Y方向に、つまり垂直下向きに延びている。ラック収容体10の下部10cは、戸袋3の下部にあって、−X方向に、つまり、戸袋3の左端に向う方向に水平に延びている。また、ラック収容体10の上部10aと中間部10bの間と、中間部10bと下部10cの間には、それぞれ、湾曲部10dと湾曲部10eがあって、隣接する部位を連結している。このように、ラック収容体10は、全体として、「コ」字状の外形を有している。
図1(D)に示すように、ラック収容体10の上部10aは、可動ゲート4の真上に配置されている。つまり、上部10aは、可動ゲート4に対して+Y方向にオフセットした位置に配置されている。一方、ラック収容体10の下部10cは、可動ゲート4に対して+Z方向にオフセットした位置に配置されている。そのため、ラック案内体9の中間部10bは、Y軸に対して傾いている。このように、ラック収容体10の上部10aは可動ゲート4に対して+Y方向にオフセットし、下部10cは可動ゲート4に対して+Z方向にオフセットしている。そのため、図1(C)に示すように、可動ゲート4を戸袋3の中に引き込んでも、可動ゲート4はラック収容体10と干渉することがない。つまり、可動ゲート4を戸袋3に対して進退させても、可動ゲート4はラック収容体10と干渉しない。
図4は、第1の実施形態に係るゲート装置1が備えるラック収容体10を図1(B)においてC−C’線で示す平面で切断した断面図である。図4に示すように、ラック収容体10の断面形は、可撓性ラック8の断面形の全体が収まる形状と寸法を有している。つまり、ラック収容体10の断面形の内法は、可撓性ラック8の断面形に若干の余裕を加えた寸法と形状を有している。そのため、ラック収容体10内に差し込まれた可撓性ラック8は、ラック収容体10に対して自在に進退される。なお、図4は、中間部10bにおけるラック収容体10の断面形を示しているが、上部10aと下部10cと湾曲部10d,10eにおいても、ラック収容体10は、同一の断面形を備えている。つまり、ラック収容体10は、その全長に渉って、図4に示すような断面形を有している。
ラック収容体10は、以上のように構成されているので、ラック案内体9に案内されて、ラック収容体10の内部に押し入れられた可撓性ラック8は、ラック収容体10の上部10aの内面に沿って−X方向に進む。可撓性ラック8がラック案内体9の中に更に押し入れられて、可撓性ラック8の自由端8bが湾曲部10dの内面に当たると、可撓性ラック8は下に曲げられて、中間部10bに進む。可撓性ラック8がラック案内体9の中に更に押し入れられると、可撓性ラック8の自由端8bは中間部10bの内面に沿って−Y方向に、つまり垂直下向きに進む。可撓性ラック8の自由端8bが湾曲部10eの内面に当たると、可撓性ラック8は横に曲げられて、下部10cに進む。下部10cに進入した可撓性ラック8の自由端8bは−X方向に、つまり図1(B)において左方向に進む。可撓性ラック8がラック収容体10から引き抜かれる時は、可撓性ラック8は、上記とは逆の経過を辿って、ラック収容体10内を移動する。
このように、第1の実施形態に係るゲート装置1はラック収容体10を備えるので、可撓性ラック8のラック案内体9に保持されていない部位が、ラック収容体10内に収容される。そのため、可撓性ラック8のラック案内体9に保持されていない部位が戸袋3内を無秩序に移動して、戸袋3内に配置された他の部品や部材と干渉することがない。
(ピニオン)
図5は、第1の実施形態に係るゲート装置1が備えるピニオン11を、図1(B)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図である。図5に示すように、ピニオン11は電動機12によって回転駆動されて、回転軸Ax回りに回転する平歯車である。ピニオン11はラック案内体9の下方に配置されて、ラック案内体9の下辺から突出する可撓性ラック8のラック歯列8dと噛み合わされている。なお、電動機12は、第1の実施形態に係るゲート装置1において、ピニオン11を回転駆動するアクチュエータの例示である。
このように構成されているので、電動機12でピニオン11を回転軸Ax回りに回転駆動すると、可撓性ラック8はX軸方向に進退する。また、ピニオン11の歯幅W11は、ラック歯列8dの歯幅Wよりも大きくされている。そのため、可撓性ラック8がピニオン11に対してZ軸方向にずれても、ピニオン11が可撓性ラック8から外れることがない。また、ピニオン11と可撓性ラック8相互の位置決め調整が容易である。
一般に、ゲート装置1においては、部品の加工誤差、組立時の位置決め誤差、あるいは風圧や乗降客の衝突に起因する事後的な変形によって、ゲート装置1に変形が生じることがある。その結果、可動ゲート4が戸袋3に対して進退する際に、可動ゲート4が戸袋3に対して、上下方向(Y軸方向)又は左右方向(X軸方向)に変位することがある。しかしながら、第1の実施形態に係るゲート装置1は、ピニオン11に可撓性ラック8を噛み合わせているので、可動ゲート4が戸袋3に対して変位したために、ピニオン11と可撓性ラック8の間で相対的な位置ずれが生じても、そのずれは可撓性ラック8の撓みによって吸収され、両者の噛み合い状態は良好に維持される。そのため、ピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置決め精度の水準を下げることができるので、ゲート装置1の組立と据え付けが容易になる。また、ゲート装置1の据え付け後に生じる、事後的なピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置ずれの許容値を大きくできるので、ゲート装置1の保全作業を簡略化することができる。また、第1の実施形態に係るゲート装置1においては、ラック案内体9がピニオン11の直上まで延長されていて、ラック案内体9、ピニオン11、電動機12が戸袋3に固定されているので、可動ゲート4の開閉動作によって、あるいはゲート装置1の調整の結果、可動ゲート4が上下方向(Y軸方向)や前後方向(Z軸方向)に変位しても、ピニオン11と可撓性ラック8が噛み合う位置において、両者の相対的な位置がずれることがない。
(第2の実施形態)
図6(A)と図6(B)は、本発明の第2の実施形態に係るゲート装置1の内部構造を示す正面図であり、図6(C)は、ゲート装置1の内部構造を図6(A)において、矢印Aで示す方向から見た矢視図である。第2の実施形態に係るゲート装置1の基本的な構成は、第1の実施形態に係るゲート装置1と同一である。しかしながら、第2の実施形態に係るゲート装置1は、以下の点において、第1の実施形態に係るゲート装置1とは異なる。すなわち、第1の実施形態に係るゲート装置1においては、可動ゲート4が戸袋3の中に引き込まれる時に、可撓性ラック8がラック収容体10の中に差し込まれるのに対して、第2の実施形態に係るゲート装置1においては、可動ゲート4が戸袋3の中に引き込まれる時に、可撓性ラック8がラック収容体10から引き出される。
図6(A)に示すように、第2の実施形態に係るゲート装置1においては、ラック収容体10は戸袋3の左端寄り、つまり、戸袋3の、可動ゲート4が引き出される側の端部の近くに配置されている。可撓性ラック8の自由端8bはラック収容体10の中にある。一方、可撓性ラック8の固定端8aはラック収容体10の外に引き出されていて、可動ゲート4の右肩に固定されたクランプ7に緊縛されている。つまり、可撓性ラック8の固定端8aは可動ゲート4の右肩に固定されている。ピニオン11は、戸袋3の左端寄りにおいて、ラック案内体9の下方に配置されて、可撓性ラック8と噛み合わされている。
なお、図6(C)に示すように、ラック案内体9とラック収容体10は、可動ゲート4に対して、+Z方向にシフトされている。そのため、可動ゲート4が戸袋3に対して進退しても、つまり可動ゲート4がX軸方向に移動しても、可動ゲート4はラック収容体10と干渉しない。
第2の実施形態に係るゲート装置1は以上のように構成されているので、図6(A)に示す状態において、ピニオン11を時計回りに、つまり矢印CWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は+X方向に移動して、ラック収容体10の外に引き出される。可撓性ラック8の固定端8aは可動ゲート4に固定されているので、可撓性ラック8が+X方向に移動すると、可動ゲート4は可撓性ラック8に引かれて+X方向に、つまり、矢印INで示す方向に移動する。その結果、可動ゲート4は戸袋3の中に引き込まれる。最終的には、可動ゲート4は図6(B)に示す位置まで移動する。
図6(B)に示す状態において、ピニオン11を反時計回りに、つまり矢印CCWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は−X方向に移動して、ラック収容体10の中に押し戻される。可撓性ラック8が−X方向に移動すると、可動ゲート4は可撓性ラック8に押されて−X方向に、つまり、矢印OUTで示す方向に移動する。その結果、可動ゲート4は戸袋3の外に引き出される。最終的には、可動ゲート4は図6(A)に示す位置まで移動する。このように、第2の実施形態に係るゲート装置1においても、ピニオン11を時計回り又は反時計回りに回転させることによって、可動ゲート4を戸袋3に対して進退させることができる。
第2の実施形態に係るゲート装置1も、ピニオン11に可撓性ラック8を噛み合わせているので、ピニオン11と可撓性ラック8の間で相対的な位置ずれが生じても、そのずれは可撓性ラック8の撓みによって吸収され、両者の噛み合い状態は良好に維持される。そのため、ピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置決め精度の水準を下げることができるので、ゲート装置1の組立と据え付けが容易になる。また、ゲート装置1の据え付け後に生じる、事後的なピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置ずれの許容値を大きくできるので、ゲート装置1の保全作業を簡略化することができる。
(第3の実施形態)
図7(A)と図7(B)は、本発明の第3の実施形態に係るゲート装置1の内部構造を示す正面図である。第1及び第2の実施形態においては、可撓性ラック8の一方の端を可動ゲート4に固定し、他方の端を自由端とする例を示したが、第3の実施形態に係るゲート装置1においては、可撓性ラック8の両端が可動ゲート4に固定されている。
図7(A)に示すように、第3の実施形態に係るゲート装置1の可動ゲート4は、外枠4aと中桟4bを備えている。中桟4bは高さ方向において外枠4aの中央に配置され、中桟4bの両端は外枠4aに固定されている。中桟4bの下面には、2個のブラケット4cが、X軸方向に間隔を空けて配置されて固定されている。また、中桟4bの下方には、可撓性ラック8が配置され、その両端はブラケット4cに固定されている。つまり、可撓性ラック8は2個のブラケット4cの間に張り架けられている。このように、可撓性ラック8は、その全長に渉って、X軸方向に、つまり可動ゲート4が戸袋3に対して進退する方向に、平行に延びるように、その両端が可動ゲート4に固定されている。
また、戸袋3には、ピニオン11と押さえ板13が、可撓性ラック8を挟むように取り付けられている。ピニオン11と押さえ板13は、駆動ユニット14を構成する部品である。
(駆動ユニット)
図8は、第3の実施形態に係るゲート装置1が備える駆動ユニット14の構成を示す斜視図である。図8に示すように、駆動ユニット14は、ベースプレート15とギヤボックス16と電動機12を備えている。電動機12はギヤボックス16に固定され、ギヤボックス16はベースプレート15に固定されている。ギヤボックス16の図示しない入力軸は電動機12の図示しない出力軸に連結され、ギヤボックス16の図示しない出力軸にはピニオン11が固定されている。つまり、ピニオン11は、ギヤボックス16を介して、電動機12によって回転駆動される。押さえ板13は、押さえ板13とピニオン11で可撓性ラック8を挟むように配置されて、ベースプレート15に固定されている。また、押さえ板13は水平部13aと垂直部13bを備えている。水平部13aは可撓性ラック8の背面に当接されて、可撓性ラック8をピニオン11に押しつける部位である。垂直部13bは可撓性ラック8の側面に当接されて、可撓性ラック8のZ軸方向のずれを規制する部位である。駆動ユニット14は、このように構成されているので、ピニオン11を回転させることによって、可撓性ラック8をX軸方向に進退させることができる。
なお、後述する第4の実施形態と変形例2に係るゲート装置1も駆動ユニット14を備える。一方、前述した第1及び第2の実施形態に係るゲート装置1と後述する変形例1,3に係るゲート装置1は、駆動ユニット14を備えていない。これらのゲート装置1においては、図5に示すように、電動機12の出力軸にピニオン11が直接取り付けられている。また、これらのゲート装置1においては、ラック案内体9が可撓性ラック9のずれを規制するので、押さえ板13を必要としない。
第3の実施形態に係るゲート装置1は以上のように構成されているので、図7(A)に示す状態において、ピニオン11を時計回りに、つまり矢印CWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は+X方向に移動する。可撓性ラック8は可動ゲート4に固定されているので、可撓性ラック8が+X方向に移動すると、可動ゲート4も+X方向に、つまり、矢印INで示す方向に移動する。その結果、最終的には、可動ゲート4は図7(B)に示す位置まで移動する。
図7(B)に示す状態において、ピニオン11を反時計回りに、つまり矢印CCWで示す方向に回転させると、可撓性ラック8は−X方向に移動する。可撓性ラック8が−X方向に移動すると、可動ゲート4も−X方向に、つまり、矢印OUTで示す方向に移動する。その結果、最終的には、可動ゲート4は図7(A)に示す位置まで移動する。このように、第3の実施形態に係るゲート装置1においても、ピニオン11を時計回り又は反時計回りに回転させることによって、可動ゲート4を戸袋3に対して進退させることができる。
第3の実施形態に係るゲート装置1においても、ピニオン11と可撓性ラック8の間で相対的な位置ずれが生じても、そのずれは可撓性ラック8の撓みによって吸収され、両者の噛み合い状態は良好に維持される。そのため、ピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置決めに要求される精度の水準を下げることができるので、ゲート装置1の組立と据え付けが容易になる。また、ゲート装置1の据え付け後に生じる、事後的なピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置ずれの許容値を大きくできるので、ゲート装置1の保全作業を簡略化することができる。
また、第3の実施形態に係るゲート装置1においては、可撓性ラック8の両端が可動ゲート4に固定されているので、可撓性ラック8は自由端8bを持たない。そのため、可撓性ラック8の自由端8bが戸袋3内で移動して、戸袋3内の他の部材や部品と干渉することがない。また、可撓性ラック8の自由端8bの移動を規制する部品、つまりラック収容体10を設ける必要がないので、ゲート装置1を簡略に構成することができる。
(第4の実施形態)
図9(A)と図9(B)は、本発明の第4の実施形態に係るゲート装置1の内部構造を示す正面図である。第3の実施形態においては、可撓性ラック8の両端が可動ゲート4に固定されている例を示したが、第4の実施形態に係るゲート装置1においては、可撓性ラック8の両端が戸袋3に固定されている。
図9(A)に示すように、第4の実施形態に係るゲート装置1の戸袋3の底面には、2個のブラケット3aが、X軸方向に間隔を空けて配置されて固定されている。可撓性ラック8は、戸袋3の下部に配置されていて、可撓性ラック8の両端はブラケット3aに固定されている。つまり、可撓性ラック8は、戸袋3に固定された2個のブラケット3aの間に張り架けられている。このように、可撓性ラック8は、その全長に渉って、X軸方向に、つまり可動ゲート4が戸袋3に対して進退する方向に、平行に延びるように、その両端が戸袋3に固定されている。また、駆動ユニット14は、ピニオン11と押さえ板13が、可撓性ラック8を挟むように配置されていて、可動ゲート4に固定されている。
第4の実施形態に係るゲート装置1は、以上のように構成されているので、図9(A)に示す状態において、ピニオン11を時計回りに、つまり矢印CWで示す方向に回転させると、ピニオン11は+X方向に移動する。ピニオン11は可動ゲート4に取り付けられているので、ピニオン11が+X方向に移動すると、可動ゲート4も+X方向に、つまり、矢印INで示す方向に移動する。その結果、最終的には、可動ゲート4は図9(B)に示す位置まで移動する。
図9(B)に示す状態において、ピニオン11を反時計回りに、つまり矢印CCWで示す方向に回転させると、ピニオン11は−X方向に移動する。ピニオン11が−X方向に移動すると、可動ゲート4も−X方向に、つまり、矢印OUTで示す方向に移動する。その結果、可動ゲート4は図9(A)に示す位置まで移動する。このように、第4の実施形態に係るゲート装置1においても、ピニオン11を時計回り又は反時計回りに回転させることによって、可動ゲート4を戸袋3に対して進退させることができる。
第4の実施形態に係るゲート装置1においても、ピニオン11と可撓性ラック8の間で相対的な位置ずれが生じても、そのずれは可撓性ラック8の撓みによって吸収され、両者の噛み合い状態は良好に維持される。そのため、ピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置決め精度の水準を下げることができるので、ゲート装置1の組立と据え付けが容易になる。また、ゲート装置1の据え付け後に生じる、事後的なピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置ずれの許容値を大きくできるので、ゲート装置1の保全作業を簡略化することができる。
また、第4の実施形態に係るゲート装置1においては、可撓性ラック8の両端が戸袋3に固定されているので、可撓性ラック8は自由端8bを持たない。そのため、可撓性ラック8の自由端8bが戸袋3内で移動して、戸袋3内の他の部材や部品と干渉することがない。可撓性ラック8の自由端8bの移動を規制する部品、つまりラック収容体10を設ける必要がないので、ゲート装置1を簡略に構成することができる。
(変形例1)
上記各実施形態においては、戸袋3の全体が床面2に固定される例を示したが、戸袋3の一部が必要に応じて床面2に対して動くようにしても良い。変形例1においては、戸袋3の一部が床面2に固定されずに、他の部分にヒンジを介して支持されるようにした例を示す。
図10(A)は、変形例1に係るゲート装置1の外形を示す平面図であり、図10(B)はゲート装置1の外形を示す正面図であり、図10(C)は、ゲート装置1の内部構造を示す正面図である。図10(B)に示すように、変形例1に係るゲート装置1においては、戸袋3が戸先側筐体3bと戸尻側筐体3cに分割されている。戸先側筐体3bは床面2に固定されているが、戸尻側筐体3cは床面2に固定されていない。戸尻側筐体3cはヒンジ17を介して戸先側筐体3bに連結されていて、ヒンジ軸Ah回りに揺動させることができる。図10(C)に示すように、変形例1に係るゲート装置1においては、リニアガイドレール5は、戸先側筐体3bに固定される戸先側レール5aと、戸尻側筐体3cに固定される戸尻側レール5bとに分割されている。ラック案内体9は、戸先側筐体3bに固定される戸先側案内体9cと、戸尻側筐体3cに固定される戸尻側案内体9dとに分割されている。そのため、可動ゲート4が戸袋3から引き出されている場合に、つまりゲート装置1が図示しない通路を閉鎖している場合に、戸尻側筐体3cをヒンジ軸Ah回りに揺動させることができる。戸尻側筐体3cをヒンジ軸Ah回りに揺動させれば、図10(A)に示すように、非常用通路18を開放することができる。つまり、変形例1に係るゲート装置1においては、戸尻側筐体3cを非常用扉として機能させることができる。
(変形例2)
第3の実施形態においては、可動ゲート4の中桟4bの下面に固定されたブラケット4cに可撓性ラック8の両端を固定した例を示したが、可撓性ラック8を固定する部位は中桟4bの下面には限定されない。変形例2においては、可動ゲート4の外枠4aの下面に可撓性ラック8の両端が固定される例を示す。
図11は、変形例2に係るゲート装置1の内部構造を示す正面図であり、図11(A)は、可動ゲート4が戸袋3から引き出された状態を、図11(B)は可動ゲート4が戸袋3内に引き込まれた状態を、それぞれ示している。図11(A)と図11(B)に示すように、変形例2に係るゲート装置1は、可動ゲート4の外枠4aの下面に、2個のブラケット4cを固定して、可撓性ラック8の両端をブラケット4cに固定したことを特徴としている。つまり、変形例2に係るゲート装置1は、可動ゲート4の外枠4aの下面に、可撓性ラック8を張り架けたことを特徴としている。変形例2に係るゲート装置1の、その他の構成は、第3の実施形態に係るゲート装置1と同一である。そのため、変形例2に係るゲート装置1は、第3の実施形態に係るゲート装置1と同様に機能する。すなわち、ピニオン11を図11(A)において矢印CWで示す方向に回転させれば、可動ゲート4は矢印INで示す方向に移動する。ピニオン11を図11(B)において矢印CCWで示す方向に回転させれば、可動ゲート4は矢印OUTで示す方向に移動する。
変形例2に係るゲート装置1においても、ピニオン11と可撓性ラック8の間で相対的な位置ずれが生じても、そのずれは可撓性ラック8の撓みによって吸収され、両者の噛み合い状態は良好に維持される。そのため、ピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置決め精度の水準を下げることができるので、ゲート装置1の組立と据え付けが容易になる。また、ゲート装置1の据え付け後に生じる、事後的なピニオン11と可撓性ラック8の相対的な位置ずれの許容値を大きくできるので、ゲート装置1の保全作業を簡略化することができる。
また、変形例2に係るに係るゲート装置1においても、可撓性ラック8の両端が可動ゲート4に固定されているので、可撓性ラック8は自由端8bを持たない。そのため、可撓性ラック8の自由端8bが戸袋3内で移動して、戸袋3内の他の部材や部品と干渉することがない。可撓性ラック8の自由端8bの移動を規制する部品、つまりラック収容体10を設ける必要がないので、ゲート装置1を簡略に構成することができる。
(変形例3)
上記各実施形態と変形例においては、ゲート装置1が備える固定部の具体例として戸袋3を例示したが、固定部は戸袋3には限定されない。固定部はその基本的な要件を満足する限りにおいて、つまり、固定部は、設置場所に固定されて、可動ゲート4をスライド自在に支持できる構造を備える限りにおいて、形状や構造を自由に選択することができる。そこで、変形例3においては、固定部の変形例を例示する。
図12(A)は、変形例3に係るゲート装置1の外形を示す正面図であり、図12(B)は、ゲート装置1の内部構造を示す正面図である。図12(A)に示すように、変形例3に係るゲート装置1は、X軸方向に間隔を空けて配置されて、床面2に固定された2本の支柱19,19’を備えている。また、ゲート装置1は、上部水平部材20と下部水平部材21を備えている。上部水平部材20と下部水平部材21は、Y軸方向に間隔を空けて配置されて、それぞれ、支柱19,19’に両持支持されている。このように、支柱19,19’と上部水平部材20と下部水平部材21は、全体として井桁状の構造物を構成していて、該構造物は床面2に固定されている。
図12(B)に示すように、上部水平部材20にはラック案内体9が固定され、下部水平部材21にはリニアガイドレール5が固定されている。リニアガイドレール5は、可動ゲート4をX軸方向にスライド自在に支持している。このように、支柱19,19’と上部水平部材20と下部水平部材21とからなる構造物は、可動ゲート4をスライド自在に支持することができる。したがって、該構造物は、ゲート装置1において、固定部として機能する。
変形例3に係るゲート装置1においては、固定部を支柱19,19’と上部水平部材20と下部水平部材21からなる井桁状の構造物としたので、固定部を通して、ゲート装置1の反対側を見通すことができる。
以上説明したように、上記各実施形態及び変形例に係るゲート装置1は、可撓性ラック8とピニオン11を組み合わせて駆動機構を構成している。可撓性ラック8は外力を受けると撓むので、可撓性ラック8とピニオン11の間に多少の位置ずれが生じたとしても、可撓性ラック8とピニオン11の噛み合いは維持される。そのため、ゲート装置1に要求される組立精度の水準は、従来品に要求される組立精度の水準に比べて、低くても良い。よって、ゲート装置1は、従来品に比べて、組立、据え付け、保全が容易になる。
なお、上記各実施形態及び変形例においては、1基の固定部に1台の可動ゲート4を取り付けたゲート装置1を例示したが、本発明の技術的範囲は、このようなものには限定されない。ゲート装置1は、戸袋3の一方の端部から1台の可動ゲート4が引き出され、戸袋3の他方の端部から別の1台の可動ゲート4が引き出されるように構成されていても良い。
各図面に記載された可動ゲート4の構成は、可動ゲート4の具体的な構成の例示であって、本発明の技術的範囲は各図面に記載された可動ゲート4の構成によっては限定されない。つまり、ゲート装置1が備える可動ゲート4は、外枠4aと中桟4bを組み合わせて構成されるのには限定されない。
上記各実施形態及び変形例においては、リニアガイドレール5とリニアガイドベアリング6を組み合わせて、可動ゲート4を固定部にスライド自在に支持する例を示したが、可動ゲート4を固定部にスライド自在に支持する手段は、リニアガイドレール5とリニアガイドベアリング6の組み合わせには限定されない。各種の摺動支持手段を選択することができる。また、可動ゲート4に摺動支持手段を取り付ける位置は、可動ゲート4の上辺や下辺には限定されない。可動ゲート4の高さ方向において中間の部位に、摺動支持手段を取り付けるようにしても良い。また、上記各実施形態及び変形例においては、リニアガイドレール5を固定部に固定して、可動ゲート4にリニアガイドベアリング6を取り付ける例を示したが、この配置を逆にしても良い。つまり、リニアガイドベアリング6を固定部に取り付けて、可動ゲート4にリニアガイドレール5を固定するようにしても良い。
第1及び第2の実施形態において、可撓性ラック8の固定端8aを可動ゲート4の上辺の戸尻側の端部に固定する例を示したが、可撓性ラック8を固定する部位は、可動ゲート4の上辺には限定されない。可撓性ラック8を固定する部位は、可動ゲート4の下辺であっても良いし、可動ゲート4の高さ方向において中間の部位であっても良い。
第1及び第2の実施形態において、ラック案内体9を、戸袋3の上部の、可動ゲート4の上方に位置する部位に取り付けた例を示したが、ラック案内体9を取り付ける部位は戸袋3の上部には限定されない。ラック案内体9は、戸袋3の下部であっても良いし、戸袋3の高さ方向において中間の部位であっても良い。
ラック収容体10の形状や形態は、上記各実施形態において例示されたものには限定されない。ラック収容体10は、ラック案内体9から引き出された可撓性ラック8を収容して、可撓性ラック8が戸袋3内を無秩序に移動して、戸袋3内に配置された他の部品や部材と干渉することを防止できる限りにおいて、形状や形態を任意に選択することができる。
また、ラック収容体10を省いてゲート装置1を構成することもできる。可撓性ラック8が常にラック案内体9に支持される場合には、ラック収容体10は不要である。戸袋3の容積に余裕があって、ラック案内体9から引き出された可撓性ラック8が戸袋3内に配置された他の部品や部材と干渉する可能性が低い場合には、ラック収容体10を省くことができる。
上記各実施形態において、ピニオン11を回転駆動するアクチュエータの具体例として、電動機12を例示したが、アクチュエータは電動機12には限定されない。アクチュエータはピニオン11を回転駆動する機能を備えている限りにおいて、任意に選択することができる。また、アクチュエータの動力は電力には限定されない。アクチュエータは空気圧や油圧で駆動されるものであっても良い。
第3の実施形態において、ゲート装置1が駆動ユニット14を備える例を示したが、本発明の技術的範囲は駆動ユニット14を備えるゲート装置1には限定されない。ピニオン11と電動機12は、それぞれ個別に戸袋3に取り付けられていても良い。
図2に示した可撓性ラック8の形状は、可撓性ラック8の具体的形状の例示であって、本発明の技術的範囲は図2に示した可撓性ラック8を備えるゲート装置1には限定されない。
ゲート装置1が設置される場所は特に限定されない。ゲート装置1は鉄道駅のプラットホームに設置されても良いし、空港の搭乗ゲートに設置されても良いし、娯楽施設の入場ゲートに設置されても良い。つまり、ゲート装置1はホームドアとして使用されるものには限定されない。
以上のように、上記各実施形態及び変形例は、本発明の具体的な実施態様の例示であって、本発明の技術的範囲はこれらによっては限定されない。本発明は、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲において、自由に変形、応用、又は改良して実施することができる。
本発明は、ゲート装置に好適に利用することができる。
1 ゲート装置、2 床面、3 戸袋、4 可動ゲート、5 リニアガイドレール、6 リニアガイドベアリング、7 クランプ、8 可撓性ラック、9 ラック案内体、10 ラック収容体、11 ピニオン、12 電動機、13 押さえ板、14 駆動ユニット、15 ベースプレート、16 ギヤボックス、17 ヒンジ、18 非常用通路、19,19’ 支柱、20 上部水平部材、21 下部水平部材

Claims (9)

  1. 設置場所に固定される固定部と、
    前記固定部にスライド自在に支持されて、前記固定部に対して進退して、通路を開閉す
    る可動ゲートと、
    前記固定部あるいは前記可動ゲートのいずれか一方に回転自在に取り付けられたピニオンと、
    前記ピニオンを回転駆動するアクチュエータと、
    前記固定部あるいは前記可動ゲートのいずれか他方に、少なくとも一方の端部が設けられて、前記ピニオンと噛合するラックと、
    前記ラックが前記ピニオンと噛合する部位、及び前記ラックが前記ピニオンに対して進退する方向における該部位の前後の領域において、前記ラックの背面と面接触する部位を有して、前記ラックの前記ピニオンに対する位置ずれを規制する位置ずれ規制部材と、を備える、
    ゲート装置。
  2. 前記ラックが前記ピニオンと噛合する部位において、前記位置ずれ規制部材と前記ピニオンが前記ラックを挟持する、
    請求項1に記載のゲート装置。
  3. 前記位置ずれ規制部材は、前記ラックが前記ピニオンに対して進退する方向に直交する2方向の位置ずれを規制する、
    請求項1又は請求項2に記載のゲート装置。
  4. 前記位置ずれ規制部材は、前記ラックの上方に配置されて、前記ラックを上方から覆っている、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゲート装置。
  5. 前記ラックは、基部と、前記基部に一定の間隔で配列された複数のラック歯を有し、
    前記位置ずれ規制部材は、前記ラックの前記基部を覆うともに、前記ラック歯の先端部に接触しない位置に配置されている、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゲート装置。
  6. 設置場所に固定される固定部と、
    前記固定部にスライド自在に支持されて、前記固定部に対して進退して、通路を開閉する可動ゲートと、
    前記固定部に回転自在に取り付けられたピニオンと、
    前記ピニオンを回転駆動するアクチュエータと、
    前記可動ゲートに、少なくとも一方の端部が設けられ、前記ピニオンと噛合するラックと、を備え、
    前記ラックは、前記可動ゲートに固定された2個のブラケットの間に架け渡されるとともに、前記2個のブラケットの間において前記可動ゲートとの間に隙間を空けた状態で、前記可動ゲートに取り付けられている、
    ゲート装置。
  7. 前記ラックの前記ピニオンに対する位置ずれを規制する位置ずれ規制部材が、前記ラックと前記可動ゲートとの間の隙間に配置されている、
    請求項6に記載のゲート装置。
  8. 設置場所に固定される固定部と、
    前記固定部にスライド自在に支持されて、前記固定部に対して進退して、通路を開閉する可動ゲートと、
    前記可動ゲートに回転自在に取り付けられたピニオンと、
    前記ピニオンを回転駆動するアクチュエータと、
    前記固定部に設けられ、前記ピニオンと噛合するラックと、を備え、
    前記ラックは、前記固定部に固定された2個のブラケットの間に架け渡されるとともに、前記2個のブラケットの間において前記固定部との間に隙間を空けた状態で、前記固定部に取り付けられている、
    ゲート装置。
  9. 前記ラックの前記ピニオンに対する位置ずれを規制する位置ずれ規制部材が、前記ラックと前記固定部との間の隙間に配置されている、
    請求項8に記載のゲート装置。
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