JP2017133440A - エンジンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成で、且つ比較的簡易な制御により、通常気筒に導かれる改質ガスの燃焼促進性ガス含有率を調整し得るエンジンシステムを提供する。
【解決手段】通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dへ導かれる燃料Fを供給する第1燃料供給部と、改質気筒40dへ導かれる燃料Fを供給する第2燃料供給部とを各別に備え、改質気筒40dでの混合気Mの空気過剰率が1より小さくなるように、第2燃料供給部による燃料Fの供給量を調整する第2燃料供給量調整手段を備え、改質気筒40dに設けられる点火プラグによる混合気への点火時期を調整する形態で、改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する燃焼室を有する通常気筒を少なくとも一つ備えると共に、混合気を燃焼室にて燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くエンジンシステム、及び燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する通常気筒を少なくとも1つ備えると共に、混合気の少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有するエンジンシステムに関する。
多気筒エンジンにおいて、燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する燃焼室を有する通常気筒を少なくとも1つ備えると共に、混合気の少なくとも一部を燃焼室にて不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも通常気筒へ導くエンジンが知られている(特許文献1を参照)。
改質気筒において、例えば、メタンを主成分とする燃料を含む過濃混合気を不完全燃焼させることで、水素等の燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスを生成することができる。そして、当該改質ガスを通常気筒へ導くことで、例えば、通常気筒の燃焼室での火花伝播速度を上昇させ、失火や燃焼変動を低減し、燃焼の安定性を改善できることが知られている。
米国特許出願公開第2009/03080870号明細書
上記特許文献1に開示の技術によれば、通常気筒へ水素等の燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスを導くことで、通常気筒での燃焼状態が変化することとなるが、当該通常気筒へ導かれる改質ガスに含まれる燃焼促進性ガス含有率を、比較的簡易な構成で、且つ簡易な制御により、良好に調整することができる技術については、これまで知られていなかった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡易な構成で、且つ比較的簡易な制御により、通常気筒に導かれる改質ガスの燃焼促進性ガス含有率を調整し得るエンジンシステムを提供することにある。
上記目的を達成するためのエンジンシステムは、
燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する通常気筒を少なくとも一つ備えると共に、混合気の少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くエンジンシステムであって、その特徴構成は、
前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部とを各別に備え、
前記改質気筒での混合気の空気過剰率が1より小さくなるように、前記第2燃料供給部による燃料の供給量を調整する第2燃料供給量調整手段を備え、
前記改質気筒に設けられる点火プラグによる点火時期を調整する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備える点にある。
上記特徴構成によれば、まずもって、通常気筒及び改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部と、改質気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部とを各別に備えるから、通常気筒と改質気筒との空気過剰率を各別に設定することができる。そして、第2燃料供給量調整手段が、改質気筒での混合気の空気過剰率が1より小さくなるように、第2燃料供給部による燃料の供給量を調整するから、改質気筒にて過濃混合気を形成し不完全燃焼させることで、未燃の水素等の燃焼促進性ガスを含む改質ガスを、良好に生成することができる。
このように、通常気筒と改質気筒の双方を少なくとも1つ以上備え、改質気筒にて過濃混合気を形成し不完全燃焼させて改質ガスを生成する場合において、本願の発明者らは、改質気筒の点火プラグによる点火時期を進角化又は遅角化することにより、改質ガスに対する燃焼促進性ガスの含有率が変化することを新たに見出した。
当該知見に基づいて、上述のエンジンシステムにあっては、改質気筒に設けられる点火プラグによる混合気への点火時期を調整する形態で、改質ガスに対する燃焼促進性ガスの含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備えているから、比較的簡易な構成で、且つ、改質気筒のみに設けられている点火プラグの点火時期を調整するという比較的簡易な制御により、改質ガスに対する燃焼促進性ガスの含有率を良好に調整できるエンジンシステムを実現できる。
結果、例えば、改質ガスに対する燃焼促進性ガスの含有率を増加させて、改質ガスが導かれる通常気筒の燃焼室での着火後の火花伝搬速度を上昇させ、失火や燃焼変動を低減でき、燃焼の安定性を向上できる。
一方、例えば、改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率を減少させて、当該改質ガスが導かれる通常気筒の燃焼室での吸気行程初期から圧縮行程後期における温度上昇速度を低下させ、アンチノック性を高くして、ノッキングの発生を抑制できる。
本発明に係るエンジンシステムにあっては、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
前記改質気筒の点火時期を、エンジンにて設定可能な点火時期設定範囲において進角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、進角化する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
前記改質気筒の点火時期を、前記点火時期設定範囲において遅角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、遅角化する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されていることが好ましい。
本発明に係るエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、
前記含有率減少制御における進角の角度変化量、又は前記含有率増加制御における遅角の角度変化量に基づいて、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を制御する点にある。
上記特徴構成によれば、燃焼促進性ガス含有率制御手段は、含有率減少制御における進角の角度変化量、又は含有率増加制御における遅角の角度変化量に基づいて、燃焼促進性ガス含有率を制御するから、角度変化量を調整するという比較的簡易な制御のみによって、燃焼促進性ガス含有率を良好に制御でき、これにより、通常気筒での燃焼状態を、良好に改善できる。
本発明に係るエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、
前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を増加する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を低下する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を低下する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、発明者らは、特に、過濃混合気を燃焼する改質気筒において、改質気筒の空気過剰率が1より小さい範囲において空気過剰率を増加することで、改質ガスに対する燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少できると共に、改質気筒の空気過剰率が1より小さい範囲において空気過剰率を低下することで、改質ガスに対する燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を低下する前よりも増加できることを、後の実施形態に示す比較試験により明らかにした。
因みに、後述するエンジンシステム100において、空気過剰率を変化させた場合の改質ガスKに含まれるガスの体積濃度の一例を、図2の表に示す。
図2の表において、条件1が、改質気筒での空気過剰率が0.77で、点火時期が13BTDCとした場合、条件2が、改質気筒での空気過剰率が0.71で、点火時期が20BTDCとした場合、条件3が、改質気筒での空気過剰率が0.67で、点火時期が22BTDCとした場合である。これらの何れの条件においても、水素が生成できていることがわかる。尚、発明者らは、他の実験において、空気過剰率を1から0.68まで変化させた場合に、改質ガスとしての水素が生成できることを確認している。
つまり、本発明にあっては、空気過剰率を、少なくとも、1未満0.68以上とすることで、良好に改質ガスを生成できる。
本発明に係るエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記通常気筒及び前記改質気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は前記含有率減少制御を実行する点にある。
エンジンが低回転高トルク運転状態にある際には、気筒の燃焼室での燃焼安定性が担保できないため、改質気筒から通常気筒へ導く改質ガス(排ガス)の流量を多く取れないという問題がある。
上記特徴構成によれば、運転状態判定手段がエンジンが低回転高トルク運転状態にあると判定した場合、燃焼促進性ガス含有率制御手段が、含有率増加制御を実行して、改質ガスに含まれる燃焼促進性ガスの含有量を増加することで、通常気筒の燃焼室内での火花伝搬速度を上昇させ、燃焼の安定性を向上することができる。
結果、エンジンが低回転高トルク運転状態にある場合であっても、燃焼の安定性を向上できるから、改質気筒から通常気筒へ導く改質ガス(排ガス)の流量を比較的多くとることができる。ちなみに、このように、改質ガス(排ガス)の流量を増加することで、通常気筒の比熱比を増加させることができ、燃焼温度の過度の上昇を抑制できるから、NOxの生成の抑制、熱効率の向上、耐久性向上等の効果が期待できる。
尚、トルク推定手段は、スロットル開度やブースト圧などから回転軸のトルクを推定するように構成されている。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、
前記通常気筒及び前記改質気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加下制御又は前記含有率減少制御を実行する点にある。
エンジンが高回転高トルク運転状態にある際には、ノッキングの発生頻度が高くなる傾向にあるという問題がある。
上記特徴構成によれば、運転状態判定手段がエンジンが高回転高トルク運転状態にあると判定した場合、燃焼促進性ガス含有率制御手段が、含有率減少制御を実行して、改質ガスに含まれる燃焼促進性ガスの含有率を減少させることで、通常気筒の燃焼室内での温度上昇速度を低下させることができ、ノッキングの発生頻度を低下できる。
又は、燃焼促進性ガス含有率制御手段が、含有率増加制御を実行して、改質ガスに含まれる燃焼促進性ガスの含有率を増加することで、ノッキング発生前に燃焼を終わらせることにより、ノッキング発生頻度を低下できる。
上記目的を達成するためのエンジンシステムは、
混合気の少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有するエンジンシステムであって、その特徴構成は、
燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する外部出力気筒を備えた外部出力エンジンを備え、
前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記外部出力気筒へ導くように構成され、
前記改質気筒を含む気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部とを各別に備え、
前記改質気筒での混合気の空気過剰率が1より小さくなるように、前記第2燃料供給部による燃料の供給量を調整する第2燃料供給量調整手段を備え、
前記改質気筒に設けられる点火プラグによる点火時期を調整する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備える点にある。
即ち、本発明のエンジンシステムとしては、改質ガスを生成するための改質エンジンとは別に、外部出力用の外部出力エンジンを備える構成をも権利範囲に含むものである。
当該エンジンシステムにあっても、これまで説明してきた燃焼促進性ガス含有率制御手段による含有率減少制御及び含有率増加制御と同一の制御を、良好に実行することができる。
即ち、上述したエンジンシステムは、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、
前記改質気筒の点火時期を、エンジンにて設定可能な点火時期設定範囲において進角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、進角化する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
前記改質気筒の点火時期を、前記点火時期設定範囲において遅角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、遅角化する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている点を、更なる特徴構成としている。
更に、上述したエンジンシステムは、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、
前記含有率減少制御における進角の角度変化量、又は前記含有率増加制御における遅角の角度変化量に基づいて、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を制御する点を、更なる特徴構成としている。
更に、上述したエンジンシステムは、
前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、
前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を増加する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を低下する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を低下する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている点を、更なる特徴構成としている。
また、改質ガスを生成するため改質エンジンとは別に、外部出力用の外部出力エンジンを備える構成を有するエンジンシステムにあっては、外部出力用の外部出力エンジンの運転状態に応じて、燃焼促進性ガス含有率制御手段が、含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する。
具体的には、上述したエンジンシステムは、
前記外部出力気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて前記外部出力エンジンの運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する点を、更なる特徴構成としている。
更に、上述したエンジンシステムは、
前記外部出力気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又はトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて前記外部出力エンジンの運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率減少制御又は含有率減少制御を実行する点を、更なる特徴構成としている。
また、本発明に係るエンジンで外部出力エンジンを備えないものにあっては、
前記通常気筒からの排気支管を集合した排気本管に設けられると共に排気本管を通流する排ガスにて回転されるタービンと、前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる混合気を通流する吸気本管に設けられると共に前記タービンに連結されて回転される形態で前記吸気本管を通流する混合気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機を備えることで、通常気筒を改質気筒にすることにより低下するエンジン出力を補う構成とすることが好ましい。
また、本発明に係るエンジンで外部出力エンジンを備えるものにあっては、
前記改質気筒エンジンが、燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する通常気筒を少なくとも一つ備えるものであり、
前記通常気筒からの排気支管を集合した排気本管に設けられると共に排気本管を通流する排ガスにて回転されるタービンと、前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる混合気を通流する吸気本管に設けられると共に前記タービンに連結されて回転される形態で前記吸気本管を通流する混合気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機を備えることで、通常気筒を改質気筒にすることにより低下するエンジン出力を補う構成とすることが好ましい。
また、本発明に係るエンジンシステムにあっては、
改質ガスに含まれる燃焼促進性ガスが、水素を含むガスであることが好ましい。
第1実施形態に係るエンジンシステムの概略構成図を示す図 第1実施形態に係るエンジンシステムを用いて改質ガス中の燃焼促進性ガス含有率を制御する際に設定可能な空気過剰率の値の一例を示す表 第1実施形態に係るエンジンシステムを用いて改質ガスに含まれる燃焼促進性ガス含有率を制御した場合の改質ガスに含まれる成分を示す表 第2実施形態に係るエンジンシステムの概略構成図を示す図
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係るエンジン100は、図1に示すように、エンジン本体40に、都市ガス13A等の燃料Fと燃焼用空気Aとを含む混合気Mを燃焼する通常気筒40a、40b、40cと、混合気Mの少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料Fよりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスKへ改質する改質気筒40dとを備え、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通常気筒40a、40b、40cへ導くエンジンに関するものであり、比較的簡易な構成で、且つ比較的簡易な制御により、通常気筒40a、40b、40cに導かれる改質ガスの燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を調整し得るエンジンに関するものである。
以下、図1、3に基づいて、第1実施形態に係るエンジン100について説明する。
当該第1実施形態のエンジン100は、ターボ過給式エンジンとして構成されており、少なくとも1つ以上(当該第1実施形態では3つ)の通常気筒40a、40b、40cと、少なくとも1つ以上(当該第1実施形態では1つ)の改質気筒40dとを備えている。更には、エンジンの運転状態を検出するセンサ等の測定結果が入力され、その入力信号に基づいてターボ過給式エンジンの運転を制御するハードウェア群とソフトウェア群とから構成されているエンジンコントロールユニット(以下、制御装置50と呼ぶ)を備えている。
この種のエンジン100は、詳細な図示は省略するが、吸気本管20から通常気筒40a、40b、40cの燃焼室(図示せず)へ吸気弁(図示せず)を介して吸気した新気を、ピストンの上昇により圧縮した状態で点火プラグにて火花点火して燃焼・膨張させることで、ピストンを押し下げて回転軸(図示せず)から回転動力を出力すると共に、燃焼により発生した排ガスEは、通常気筒40a、40b、40cの燃焼室から排気弁(図示せず)を介して排気路27に押し出され、外部へ排出される。
尚、詳細については後述するが、吸気本管20から供給される新気は、改質気筒40dにも供給され、改質気筒40dでもピストンを押し下げて回転軸から回転動力を出力する。ただし、当該改質気筒40dにて排ガスとして生成される改質ガスKは、外部へ排出されることなく、そのすべてが改質ガス通流路28を介して吸気本管20へ戻され、通常気筒40a、40b、40c、及び改質気筒40dへ導かれることとなる。
吸気本管20には、燃焼用空気Aを浄化するエアクリーナ21、燃焼用空気Aに燃料Fを適切な比率(空燃比)で混合するベンチュリー式のミキサ14、及びミキサ14にて混合された混合気Mを圧縮する過給機30としてのコンプレッサ31、当該コンプレッサ31の昇圧により昇温した混合気Mを冷却するインタークーラ22、開度調整により通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dへの混合気Mの吸気量を調整可能なスロットル弁23が、その上流側から記載の順に設けられている。
即ち、吸気本管20において、ミキサ14で燃料Fと燃焼用空気Aとを混合して生成された混合気Mは、過給機30としてのコンプレッサ31にて圧縮された後に、インタークーラ22にて冷却され、スロットル弁23を介して所定の流量に調整されて、通常気筒40a、40b、40c、及び改質気筒40dの燃焼室へ導入される。
ミキサ14に燃料Fを導く第1燃料供給路11には、ミキサ14の上流側の吸気本管20における燃焼用空気Aの圧力と第1燃料供給路11における燃料Fの圧力差を一定に保つ差圧レギュレータ12、ミキサ14を介して通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dの燃焼室へ供給される燃料Fの供給量を調整する第1燃料流量制御弁13が設けられている。即ち、第1燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第1燃料流量制御弁13が、第1燃料供給部として機能する。
過給機30は、通常気筒40a、40b、40cに接続される排気路27に設けられるタービン32に、通常気筒40a、40b、40cから排出される排ガスEを供給し、タービン32に連結される状態で吸気本管20に設けられるコンプレッサ31により、通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dの燃焼室に吸気される混合気Mを圧縮するターボ式の過給機30として構成されている。即ち、当該過給機30は、排気路27を通流する排ガスEの運動エネルギによりタービン32を回転させ、当該タービン32の回転力により吸気本管20を通流する新気としての混合気Mを圧縮して、通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dの燃焼室へ供給する、所謂、過給を行う。
エンジン本体40の回転軸(図示せず)には、当該回転軸(図示せず)の回転数を計測する回転数センサ(回転数測定手段の一例)として運転状態検出部41が設けられており、制御装置50は、当該回転数センサにて計測されるエンジン回転数を目標回転数に維持するべく、当該回転数センサの計測結果に基づいてスロットル弁23の開度を制御する。
更に、エンジン本体40の回転軸(図示せず)には、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサ(トルク測定手段の一例)として運転状態検出部41が設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第1燃料流量制御弁13やスロットル弁23の開度を制御する。
吸気本管20は、スロットル弁23の下流側において、通常気筒40a、40b、40cの夫々へ混合気Mを導く複数の通常気筒用吸気支管20a、20b、20cに接続されると共に、改質気筒40dへ混合気Mを導く改質気筒用吸気支管20dに接続されている。
改質気筒40dは、自身の燃焼室において、新気を不完全燃焼させて、燃料F(例えば、メタン)よりも燃焼速度の速い水素等の燃焼促進性ガスを含む改質ガスKを生成するように構成されている。ここで、水素は、メタン及び空気を混合して燃焼する場合、空気過剰率が1より小さい燃料過濃領域に、その発生量のピークがあることが知られている(「燃焼の基礎と応用(共立出版株式会社)」の第2章を参照)。
そこで、当該第1実施形態にあっては、改質気筒40dへ新気を供給する改質気筒用吸気支管20dに、ベンチュリー式のミキサ16を介する形態で燃料Fを供給する第2燃料供給路29が接続されており、当該第2燃料供給路29には、燃料Fの流量を制御する第2燃料流量制御弁15が設けられている。第2燃料供給路29の第2燃料流量制御弁15の上流側には、燃料Fの供給圧を吸気本管20のコンプレッサ31出口の過給圧まで昇圧するべく、圧縮機(図示せず)等が設けられている。
更に、改質気筒40dには、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が接続されており、当該改質ガス通流路28の下流端が、吸気本管20のスロットル弁23の下流側に接続されている。即ち、当該第1実施形態にあっては、改質ガスKは、そのすべてが通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dに導かれるように構成されている。
第2燃料供給量調整部51としての制御装置50は、改質気筒40dへの新気の空気過剰率が1より小さくなるように、第2燃料流量制御弁15の開度を制御する。つまり、第2燃料供給路29、ミキサ16、及び第2燃料流量制御弁15が、第2燃料供給部として機能すると共に、第2燃料供給部及び第2燃料供給量調整部51としての制御装置50が、第2燃料供給量調整手段として働く。
さて、改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率は、高くなるほど、改質ガスKが導かれる通常気筒40a、40b、40cの燃焼室での着火後の火花伝搬速度が上昇し、失火や燃焼変動を低減できるから、燃焼の安定性を向上できるという効果がある。
一方、改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率は、低くなるほど、当該改質ガスKが導かれる通常気筒40a、40b、40cの燃焼室での吸気行程初期から圧縮行程後期における温度上昇速度が低下するため、アンチノック性が高くなり、ノッキングの発生を抑制できるという効果がある。
本願の発明者らは、改質気筒40dの点火プラグ(図示せず)による点火時期を調整すること、及び改質気筒40dでの燃料過濃領域での空気過剰率を調整することにより、改質ガスに対する燃焼促進性ガスの含有率が変化することを、以下に示す試験により新たに見出した。以下、図3に示す表に基き、当該知見について説明する。
図3に示す試験結果は、第1実施形態に係るエンジン100で、改質ガスKに含まれるガスの体積濃度を示すものである。
条件1は、改質気筒40dの空気過剰率が0.8、点火時期が28°BTDCの場合の値であり、条件2は、改質気筒40dの空気過剰率が0.73、点火時期が19°BTDCの場合の値であり、条件3は、改質気筒40dの空気過剰率が0.73、点火時期が28°BTDCの場合の値であり、条件4が、改質気筒40dの空気過剰率が0.73、点火時期が36°BTDCの場合の値である。
空気過剰率が0.73である条件2、3、4の値を比較すると、水素の値(図3で太字で示している値)が、点火時期を進角化するに従って(条件2、条件3、条件4と変化するに従って)、その体積濃度が減少していることがわかる。
これらの知見に基づいて、当該第1実施形態にあっては、改質ガスKに含まれる燃焼促進性ガスを、水素とし、燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50が、通常気筒40a、40b、40cの点火プラグによる点火時期とは別に(通常気筒40a、40b、40cの点火時期を維持した状態で)、改質気筒40dの点火プラグによる点火時期のみを、エンジンにて設定可能な点火時期設定範囲において進角化する形態で、改質ガスKに対する燃焼促進性ガス含有率を、進角化する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、任意に設定可能な点火時期設定範囲において遅角化する形態で、改質ガスKに対する燃焼促進性ガス含有率を、遅角化する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている。
更に、図3の表に示されるように、改質気筒40dの点火プラグにおける点火時期の遅角化量及び進角化量を調整することで、改質ガスKに含まれる燃焼促進性ガスの含有率を調整できる。
そこで、当該第1実施形態における燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50は、上述した含有率減少制御において進角の角度変化量、又は含有率増加制御において遅角の角度変化量を調整する形態で、燃焼促進性ガス含有率を制御するように構成されている。
この場合、改質気筒40dの点火プラグ、及び燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50が、燃焼促進性ガス含有率制御手段として機能する。
更に、図3の表において、点火時期が28°BTDCである条件1、3の値を比較すると、燃焼促進性ガスとしての水素の値(図3で下線を付している値)が、空気過剰率を増加するに従って(条件3から条件1へ変化するに従って)、その体積濃度が減少していることがわかる。
これらの知見に基づいて、当該第1実施形態にあっては、燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50が、通常気筒40a、40b、40cの空気過剰率とは別に(通常気筒40a、40b、40cの空気過剰率を維持した状態で)、改質気筒40dの空気過剰率のみを、空気過剰率が1より小さい範囲において、増加する形態で、改質ガスKに対する燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、改質気筒40dの空気過剰率のみを、空気過剰率が1より小さい範囲において、減少する形態で、改質ガスKに対する燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を減少する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている。
この場合、第2燃料供給量調整手段、及び燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50が、燃焼促進性ガス含有率制御手段として機能する。
以上の如く構成されたエンジン100にあっては、エンジンの運転状態毎に発生する異常燃焼や、燃焼の不安定を改善することが可能となる。
即ち、当該第1実施形態に係るエンジン100にあっては、制御装置50が、運転状態検出部41としての回転数センサ及びトルク計測センサの測定結果に基づいて、運転状態を判定する運転状態判定部53(運転状態判定手段の一例)として機能するように構成されており、当該制御装置50は、エンジン100の運転状態が、回転数センサが計測した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つトルク測定センサが測定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する。
通常、エンジン100の運転状態が低回転高トルク運転状態にある場合、気筒での燃焼安定性が担保できないため、改質気筒40dから通常気筒40a、40b、40cへ導く改質ガスKの流量を多くとれないという問題があるが、上述の構成を採用し、制御装置50が、含有率増加制御を実行し改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率を増加することで、通常気筒40a、40b、40cの燃焼室内での火花伝搬速度を上昇させ、失火や燃焼変動を低減し、燃焼の安定性を向上できるため、改質ガスKの流量を多くとることができる。
更に、当該第1実施形態に係るエンジン100にあっては、運転状態判定部53としての制御装置50は、エンジン100の運転状態が、回転数センサが計測した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つトルク測定センサが測定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する。
通常、エンジン100の運転状態が高回転高トルク運転状態にある場合、ノッキングの発生頻度が高くなる傾向にあるという問題があるが、上述の構成を採用し、制御装置50が、含有率減少制御を実行し改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率を減少することで、通常気筒40a、40b、40cの燃焼室内での温度上昇速度を低下させることができ、ノッキングの発生頻度を低下できる。
又は、制御装置50が、含有率増加制御を実行して、改質ガスKに含まれる燃焼促進性ガスの含有率を増加することで、ノッキング発生前に燃焼を終わらせることにより、ノッキング発生頻度を低下できる。
ちなみに、上記第1実施形態において示した条件1、2、3、4の何れの条件であっても、改質ガスKに排ガス規制対象の揮発性有機物質(VOC)としてのホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの体積濃度は、20volppm以下にできている実験データが得られている。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態に係るエンジンシステム100にあっては、単一の多気筒エンジンにおいて、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通常気筒40a、40b、40cへ導く構成例を示した。
当該第2実施形態に係るエンジンシステム200は、図4に示すように、混合気Mを改質して改質ガスKを生成するための改質エンジン200aに加えて、改質エンジン200aにて生成された改質ガスKが導かれる外部出力エンジン200bを備えて構成されている。尚、当該エンジンシステム200には、改質エンジン200a及び外部出力エンジン200bの運転状態を検出するセンサ等の測定結果が入力され、その入力信号に基づいて外部出力エンジンの運転を制御するハードウェア群とソフトウェア群とから構成されているエンジンコントロールユニット(以下、制御装置50と呼ぶ)を備えている。
第2実施形態に係るエンジンシステム200における改質エンジン200aは、第1実施形態に係るエンジンシステム100における運転状態検出部41を設けず、運転状態を判定する制御を実行しない点、改質気筒40dにて生成された改質ガスKを、改質エンジン200aの吸気本管20に戻していない点を除き、上述した第1実施形態に係るエンジンシステム100と実質的に同一の構成をしており、同一の制御を実行する。以下、上記第1実施形態に係るエンジンシステム200と異なる構成及び制御に重点をおいて説明することとし、同一の構成及び制御については、その詳細な説明を省略することがある。
外部出力エンジン200bは、図4に示すように、吸気本管70から複数の気筒80a、80b、80c、80dの燃焼室(図示せず)へ吸気弁(図示せず)を介して吸気した新気を、ピストンの上昇により圧縮した状態で点火プラグにて火花点火して燃焼・膨張させることで、ピストンを押し下げて回転軸(図示せず)から回転動力を出力すると共に、燃焼により発生した排ガスEは、複数の気筒80a、80b、80c、80dの燃焼室から排気弁(図示せず)を介して排気路に押し出され、外部へ排出される。
吸気本管70には、燃焼用空気Aを浄化するエアクリーナ71、燃焼用空気Aに燃料Fを適切な比率(空燃比)で混合するベンチュリー式のミキサ64、開度調整により複数の気筒80a、80b、80c、80dへの混合気Mの吸気量を調整可能なスロットル弁73が、その上流側から記載の順に設けられている。
即ち、吸気本管70において、ミキサ64で燃料Fと燃焼用空気Aとを混合して生成された混合気Mは、スロットル弁73を介して所定の流量に調整されて、複数の気筒80a、80b、80c、80dの燃焼室へ導入される。
ミキサ64に燃料Fを導く第3燃料供給路61には、ミキサ64の上流側の吸気本管70における燃焼用空気Aの圧力と第3燃料供給路61における燃料Fの圧力差を一定に保つ差圧レギュレータ62、ミキサ64を介して複数の気筒80a、80b、80c、80dの燃焼室へ供給される燃料Fの供給量を調整する第3燃料流量制御弁63が設けられている。
外部出力エンジン200bのエンジン本体80の回転軸(図示せず)には、当該回転軸(図示せず)の回転数を計測する回転数センサ(回転数測定手段の一例)である運転状態検出部41が設けられており、制御装置50は、当該回転数センサにて計測されるエンジン回転数を目標回転数に維持するべく、当該回転数センサの計測結果に基づいてスロットル弁73の開度を制御する。
更に、エンジン本体80の回転軸(図示せず)には、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサ(トルク測定手段の一例)である運転状態検出部41が設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第3燃料流量制御弁63やスロットル弁73の開度を制御する。
吸気本管70は、スロットル弁73の下流側において、複数の気筒80a、80b、80c、80dへ混合気Mを導く複数の吸気支管70a、70b、70c、70dに接続されている。
当該給気本管70でスロットル弁73の下流側で複数の吸気支管70a、70b、70c、70dの上流側には、改質エンジン200aの改質気筒40dにて生成された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が連通接続されている。当該構成により、上述の吸気支管70a、70b、70c、70dのすべてに対して、改質ガスKが略均等に通流することになる。
以上の如く構成されたエンジンシステム200にあっては、外部出力エンジン200bの運転状態毎に発生する異常燃焼や、燃焼の不安定を改善することが可能となる。
即ち、当該第2実施形態に係るエンジンシステム200にあっては、運転状態判定部53としての制御装置50が、運転状態検出部41としての回転数センサ及びトルク計測センサの測定結果に基づいて、外部出力エンジン200bの運転状態を判定する運転状態判定部53(運転状態判定手段の一例)として機能するように構成されており、当該制御装置50は、外部出力エンジン200bの運転状態が、回転数センサが計測した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つトルク測定センサが測定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する。
更に、当該第2実施形態に係るエンジンシステム200にあっては、運転状態判定部53としての制御装置50は、外部出力エンジン200bの運転状態が、回転数センサが計測した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つトルク測定センサが測定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、含有率増加制御又は含有率減少制御を実行する。
〔別実施形態〕
(1)上記第1、2実施形態では、通常気筒40a、40b、40cを3つとし、改質気筒40dの数を1つとした。しかしながら、通常気筒の数は、1つ以上であればいくつであっても構わないし、改質気筒の数も、1つ以上であればいくつであっても、本発明の機能を良好に発揮できる。
ただし、第2実施形態に係るエンジンシステム200にあっては、改質エンジン200aは、改質ガスKの生成用のエンジンであるので、改質気筒40dの数は、多いほうが好ましい。ただし、改質エンジン200aは、その軸出力を取り出して発電等に用いる構成としても良い。
(2)上記第1実施形態は、改質気筒40dの排気ポートに接続される改質ガス通流路28は、吸気本管20に接続される構成を有すると共に、改質ガスKを、通常気筒40a、40b、40cと改質気筒40dとの双方に導く例を示した。
しかしながら、例えば、改質ガス通流路28は、改質気筒40dの排気ポートと、通常気筒40a、40b、40cのみに新気を供給する通常気筒用吸気支管20a、20b、20cの夫々に接続される構成を採用しても構わない。
これにより、改質ガスKを改質気筒40dに導くことなく、通常気筒40a、40b、40cのみに導くことができ、より一層の熱効率の向上が期待できる。
(3)上記第1、2実施形態では、エンジン100、200が過給機30を備える例を示したが、別に、当該過給機30を備えない構成であっても、本発明の目的は良好に達成される。
尚、上述の如く、過給機30を設けない構成にあっては、改質気筒用吸気支管20dは、過給圧まで昇圧されていないため、第2燃料供給部としてミキサ16に供給される燃料Fの圧力を昇圧する必要がなく、昇圧のための圧縮機等を備えない簡易でコンパクトな構成にすることができる。ちなみに、この場合、ミキサ16から改質気筒用吸気支管20dへ供給される燃料Fの圧力は、通常の吸気圧力に設定される。
(4)上記第1、2実施形態にあっては、燃焼促進性ガス含有率制御部52としての制御装置50は、点火時期制御と空気過剰率制御の双方を実行することで、改質ガスKに対する燃焼促進性ガスの含有率を調整する例を示したが、点火時期制御のみを実行するような構成であっても、本発明の目的を良好に達成できる。
(5)上記第2実施形態においては、単一の改質エンジン200aと単一の外部出力エンジン200bとを備える構成例を示したが、改質エンジン200aを複数備える構成や、外部出力エンジン200bを複数備える構成を採用することもできる。
(6)上記第2実施形態において、制御装置50は、単一の制御装置として示しているが、改質エンジン200a用の制御装置と、外部出力エンジン200bの制御装置とを、各別に備えることも可能である。
(7)上記第2実施形態において、外部出力エンジン200bは、多気筒エンジンとして構成しているが、別に、単気筒であってもあっても構わない。また、その気筒のすべてが、改質気筒であっても構わない。
(8)上記第2実施形態においては、改質気筒通流路28が、給気本管70に接続される構成例を示した。しかしながら、当該改質気筒通流路28は、給気支管70a、70b、70c、70dの少なくとも1つ以上に接続される構成、即ち、複数の気筒80a、80b、80c、80dの少なくとも1つ以上に改質ガスKが導かれる構成を採用しても構わない。
(9)上記第1、2実施形態では、過給機30として、ターボ式のものを備える例を示したが、スーパーチャージャ式のものとしても構わない。
また、上記第1、2実施形態では、過給機30として、単一のコンプレッサ31と単一のタービン32とを備える、所謂、一段過給の例を示したが、別に、二段以上の多段過給としても構わない。
(10)上記第1、2実施形態にあっては、エンジンの回転軸のトルクを直接測定する構成例を示したが、当該構成に替えて、例えば、スロットル開度やブースト圧などから回転軸のトルクを推定するトルク推定手段を備える構成を採用しても構わない。
(11)上記第1、2実施形態にあっては、燃料Fは、都市ガス13Aとしたが、本発明の本質的意味からは、ガス燃料に限らずガソリン等の液体燃料であっても構わない。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明のエンジンは、比較的簡易な構成で、且つ比較的簡易な制御により、通常気筒に導かれる改質ガスの燃焼促進性ガス含有率を調整し得るエンジンとして、有効に利用可能である。
11 :第1燃料供給路
13 :第1燃料流量制御弁
14 :ミキサ
15 :第2燃料流量制御弁
16 :ミキサ
29 :第2燃料供給路
40a、40b、40c:通常気筒
40d :改質気筒
41 :運転状態検出部
50 :制御装置
51 :第2燃料供給量調整部
52 :燃焼促進性ガス含有率制御部
53 :運転状態判定部
100 :エンジン
A :燃焼用空気
F :燃料
K :改質ガス
M :混合気

Claims (15)

  1. 燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する通常気筒を少なくとも一つ備えると共に、混合気の少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くエンジンシステムにおいて、
    前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部とを各別に備え、
    前記改質気筒での混合気の空気過剰率が1より小さくなるように、前記第2燃料供給部による燃料の供給量を調整する第2燃料供給量調整手段を備え、
    前記改質気筒に設けられる点火プラグによる点火時期を調整する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備えるエンジンシステム。
  2. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記改質気筒の点火時期を、エンジンにて設定可能な点火時期設定範囲において進角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、進角化する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
    前記改質気筒の点火時期を、前記点火時期設定範囲において遅角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、遅角化する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記含有率減少制御における進角の角度変化量、又は前記含有率増加制御における遅角の角度変化量に基づいて、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を制御する請求項2に記載のエンジンシステム。
  4. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を増加する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
    前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を低下する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を低下する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  5. 前記通常気筒及び前記改質気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
    前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は前記含有率減少制御を実行する請求項2〜4の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  6. 前記通常気筒及び前記改質気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
    前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は前記含有率減少制御を実行する請求項2〜5の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  7. 混合気の少なくとも一部を不完全燃焼させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有するエンジンシステムであって、
    燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する外部出力気筒を備えた外部出力エンジンを備え、
    前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記外部出力気筒へ導くように構成され、
    前記改質気筒を含む気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部とを各別に備え、
    前記改質気筒での混合気の空気過剰率が1より小さくなるように、前記第2燃料供給部による燃料の供給量を調整する第2燃料供給量調整手段を備え、
    前記改質気筒に設けられる点火プラグによる点火時期を調整する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガスの含有率である燃焼促進性ガス含有率を制御する燃焼促進性ガス含有率制御手段を備えるエンジンシステム。
  8. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記改質気筒の点火時期を、エンジンにて設定可能な点火時期設定範囲において進角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、進角化する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
    前記改質気筒の点火時期を、前記点火時期設定範囲において遅角化する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、遅角化する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている請求項7に記載のエンジンシステム。
  9. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記含有率減少制御における進角の角度変化量、又は前記含有率増加制御における遅角の角度変化量に基づいて、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を制御する請求項8に記載のエンジンシステム。
  10. 前記燃焼促進性ガス含有率制御手段は、
    前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を増加する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を増加する前よりも減少させる含有率減少制御を実行可能に構成されていると共に、
    前記第2燃料供給量調整手段により1より小さい範囲で空気過剰率を低下する形態で、改質ガスに対する前記燃焼促進性ガス含有率を、空気過剰率を低下する前よりも増加させる含有率増加制御を実行可能に構成されている請求項7〜9の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  11. 前記外部出力気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて前記外部出力エンジンの運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
    前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が低回転判定閾値を下回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである低回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は前記含有率減少制御を実行する請求項8〜10の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  12. 前記外部出力気筒のピストンの上下動により回転させる回転軸の回転数を測定する回転数測定手段と、当該回転軸のトルクを測定するトルク測定手段又は当該回転軸のトルクを推定するトルク推定手段と、前記回転数測定手段にて測定される回転数と前記トルク測定手段にて測定されるトルク又は前記トルク推定手段にて推定されるトルクとに基づいて前記外部出力エンジンの運転状態を判定する運転状態判定手段とを備え、
    前記運転状態判定手段が、前記回転数測定手段が測定した回転数が高回転判定閾値を上回る回転数で、且つ前記トルク測定手段が測定したトルク又は前記トルク推定手段が推定したトルクが高トルク判定閾値を上回るトルクである高回転高トルク運転状態であると判定したときに、前記燃焼促進性ガス含有率制御手段が、前記含有率増加制御又は前記含有率減少制御を実行する請求項8〜11の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  13. 前記通常気筒からの排気支管を集合した排気本管に設けられると共に排気本管を通流する排ガスにて回転されるタービンと、前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる混合気を通流する吸気本管に設けられると共に前記タービンに連結されて回転される形態で前記吸気本管を通流する混合気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機を備えている請求項1〜6の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  14. 前記改質エンジンが、燃料と燃焼用空気とを含む混合気を燃焼する通常気筒を少なくとも一つ備えるものであり、
    前記通常気筒からの排気支管を集合した排気本管に設けられると共に排気本管を通流する排ガスにて回転されるタービンと、前記通常気筒及び前記改質気筒へ導かれる混合気を通流する吸気本管に設けられると共に前記タービンに連結されて回転される形態で前記吸気本管を通流する混合気を圧縮するコンプレッサとを有する過給機を備えている請求項7〜12の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  15. 改質ガスに含まれる燃焼促進性ガスが、水素を含むガスである請求項1〜14の何れか一項に記載のエンジンシステム。
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