JP7437875B2 - エンジンシステム - Google Patents
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Description
及び燃料と燃焼用空気とを含む混合気の少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有すると共に、当該改質気筒とは別に通常気筒を備える外部出力エンジンを有し、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くように構成されたエンジンシステムに関する。
改質気筒では、例えば、メタンを主成分とする燃料を含む過濃混合気を部分酸化反応させることで、水素等の燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスを生成することができる。そして、当該改質ガスを通常気筒へ導くことで、例えば、通常気筒の燃焼室での火花伝播速度を上昇させ、失火や燃焼変動を低下し、燃焼の安定性を改善できる。
特許文献1に開示の技術では、通常気筒の出力に応じて改質気筒の回転速度を変更する点が開示されている。
燃料と燃焼用空気とを含む混合気の少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、当該改質気筒とは別に通常気筒を備え、
前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、
前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くように構成されているエンジンシステムであって、その特徴構成は、
少なくとも前記通常気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する前記第1燃料供給部とを各別に備え、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の行程容積の和である総行程容積が、すべての前記改質気筒の行程容積の和である前記総行程容積より大きい構成であり、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、前記通常気筒のストローク数を前記改質気筒のストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行可能な制御装置を備え、
前記ストローク数比制御は、改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比が大きいほど、前記ストローク数比を大きく制御するものであり、
前記制御装置は、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記第1燃料供給部によるすべての前記改質気筒への総燃料供給量に対する前記第2燃料供給部によるすべての前記通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を0.0以上0.50以下に制御する燃料比低下制御と、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記通常気筒へ燃料として改質ガスのみを導く改質ガス運転と、
の何れか一方を実行するときに、前記ストローク数比制御を実行する点にある。
燃料と燃焼用空気とを含む混合気の少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有すると共に、当該改質気筒とは別に通常気筒を備える外部出力エンジンを有し、
前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、
前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くように構成されたエンジンシステムであって、その特徴構成は、
少なくとも前記通常気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する前記第1燃料供給部とを各別に備え、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の行程容積の和である総行程容積が、すべての前記改質気筒の行程容積の和である前記総行程容積より大きい構成であり、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、前記通常気筒のストローク数を前記改質気筒のストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行可能な制御装置を備え、
前記ストローク数比制御は、改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比が大きいほど、前記ストローク数比を大きく制御するものであり、
前記制御装置は、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記第1燃料供給部によるすべての前記改質気筒への総燃料供給量に対する前記第2燃料供給部によるすべての前記通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を0.0以上0.50以下に制御する燃料比低下制御と、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記通常気筒へ燃料として改質ガスのみを導く改質ガス運転と、
の何れか一方を実行するときに、前記ストローク数比制御を実行する点にある。
しかしながら、上述の如く、通常気筒に改質ガスのみを燃料として供給する場合、構成によっては、通常気筒又は改質気筒の行程容積による燃料供給量や燃焼用空気の供給量に制約が発生してくる場合がある。
例えば、燃料をメタンを主とした都市ガス13Aとして改質気筒の空気過剰率を0.6に制御すると共に通常気筒の空気過剰率を1.0に制御している状態で、改質気筒への総燃料供給量に対する通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を低下して燃料比を零にする制御を実行する場合、改質気筒の気体の体積(NL)と通常気筒の気体の給気量(NL)との体積比を考える。ここで、体積としては、温度が0℃、圧力が大気圧、相対湿度が0%である学術的な標準状態にて換算したノルマルリットルを用いるものとする。
このため、改質気筒を1気筒とし、通常気筒を2気筒とすると、改質気筒1気筒の給気量と通常気筒1気筒の給気量との比は、1.0:0.85となり、体積的にはほぼ均衡が取れた状態となり、通常気筒への燃焼用空気を供給するときにスロットルを開放できポンプ損失を抑制できる。
これに対し、行程容積が等しい(等排気量)4気筒の内燃機関において、1気筒を改質気筒とし、3気筒を通常気筒として、改質気筒への総燃料供給量に対する通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を低下して燃料比を零にする制御を実行すると、体積的な均衡が大きくそれてしまい、通常気筒に燃焼用空気を供給するスロットルを閉じ側へ制御する必要が生じ、通常気筒におけるポンプ損失が増大してしまう。
まず、行程容積が等しい4気筒の内燃機関において、4気筒を通常気筒とし、1気筒の行程容積を60NLとし、全気筒を空気過剰率1.5で運転する場合、〔表2〕に示すように、全気筒の夫々において、燃料の供給量を3.49NL、燃焼用空気の供給量を56.51NL、各気筒への気体充填率を100%となる。
上記特徴構成によれば、例えば、行程容積が等しい4気筒の内燃機関において、3気筒を通常気筒とし、1気筒を改質気筒とし、通常気筒空気過剰率を1.0、改質気筒の空気過剰率を0.6として、改質気筒への総燃料供給量に対する通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を低下して燃料比を零にする制御を実行する場合、制御装置が、行程容積比に基づいてストローク数比制御を実行して、例えば、改質気筒を2ストロークサイクルで燃焼させ、通常気筒を4ストロークサイクルで燃焼させることができる。これにより、〔表4〕に示すように、改質気筒での4ストローク分(通常気筒の1サイクル分)での気筒の行程容積が60NLの2倍となるため、4ストローク(通常気筒の1サイクル)で改質気筒へ投入できる燃料量が14.18NLまで増加でき、通常気筒へ供給できる改質ガス量が増加し、通常気筒の充填効率を約100%にでき、充填可能な燃料量が101.6%(=14.18/13.96×100)とななり、トルク上限も向上できる。
ただし、上述したように、当該燃料比低下制御を実行すると、通常気筒と改質気筒との体積比の均衡が大きく崩れてポンプ損失が拡大する場合があると共に、通常気筒のトルク上限が大幅に制限される場合が発生する。
そこで、本発明におけるストローク数比制御と共に当該燃料比低下制御を実行することで、燃料比低下制御のメリットを享受しつつ、ポンプ損失の低減を図り更なる熱効率の向上を見込めると共に、トルク上限の拡大を良好に図ることができるエンジンシステムが達成される。
ただし、上述したように、当該改質ガス運転を実行すると、通常気筒と改質気筒との体積比の均衡が大きく崩れてポンプ損失が拡大する場合があると共に、通常気筒のトルク上限が大幅に制限される場合が発生する。
そこで、本発明におけるストローク数比制御と共に当該改質ガス運転を実行することで、改質ガス運転のメリットを享受しつつ、ポンプ損失の低減を図り更なる熱効率の向上を見込めると共に、トルク上限の拡大を良好に図ることができるエンジンシステムが達成される。
前記制御装置は、起動時に、前記改質ガス運転に先立って、前記改質気筒での出力を一時的に高くする改質気筒高出力運転を実行する点にある。
以下、図面に基づいて、当該エンジンシステム100の構成について説明する。
第1実施形態に係るエンジンシステム100は、図1に示すように、エンジン本体40に、都市ガス13A等(燃料の一例)の燃料Fと燃焼用空気Aとを含む混合気Mを燃焼する通常気筒40a、40b、40cと、混合気Mの少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料Fよりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスKへ改質する改質気筒40dとを備え、通常気筒40a、40b、40cへ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部と、改質気筒40dへ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部とを各別に備え、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを、少なくとも通常気筒40a、40b、40cへ導く(当該第1実施形態では通常気筒40a、40b、40cのみへ導く)ものである。
尚、詳細については後述するが、給気本管20から供給される燃焼用空気Aは、改質気筒用給気支管20dを通じて改質気筒40dにも供給され、改質気筒40dでもピストンを押し下げて回転軸から回転動力を出力する。ただし、当該改質気筒40dにて排ガスとして生成される改質ガスKは、外部へ排出されることなく、そのすべてが改質ガス通流路28を介して給気本管20へ戻され、通常気筒40a、40b、40cへ導かれることとなる。
即ち、給気本管20において、ミキサ14で燃料Fと燃焼用空気Aとを混合して生成された混合気Mは、通常気筒用スロットル弁23を介して所定の流量に調整されて、通常気筒40a、40b、40cの燃焼室へ導入される。
つまり、当該第1実施形態においては、過給機30は、改質気筒40dへ導かれる燃焼用空気Aのみを過給する。
改質気筒40dは、自身の燃焼室において、新気の一部を部分酸化反応させて、燃料F(例えば、メタン)よりも燃焼速度の速い水素等の燃焼促進性ガスを含む改質ガスKを生成するように構成されている。ここで、水素は、メタン及び空気を混合して燃焼する場合、空気過剰率が1より小さい燃料過濃領域に、その発生量のピークがあることが知られている。
そこで、当該第1実施形態にあっては、改質気筒40dの燃料室において燃料過濃状態で混合気を燃焼させるべく、改質気筒40dへ新気を供給する改質気筒用給気支管20dに、ベンチュリー式のミキサ16を介する形態で燃料Fを供給する第1燃料供給路29が接続されており、当該第1燃料供給路29には、燃料Fの流量を制御する第1燃料流量制御弁15が設けられている。第1燃料供給路29の第1燃料流量制御弁15の上流側には、燃料Fの供給圧を給気本管20のコンプレッサ31出口の過給圧まで昇圧するべく、圧縮機(図示せず)等が設けられている。
更に、改質気筒40dには、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が接続されており、当該改質ガス通流路28の下流端が、給気本管20の通常気筒用スロットル弁23の下流側に接続されている。即ち、当該第1実施形態にあっては、改質ガスKは、そのすべてが通常気筒40a、40b、40cに導かれるように構成されている。
制御装置50は、改質気筒40dへの新気の空気過剰率が1より小さくなるように、第1燃料流量制御弁15の開度を制御する。つまり、第1燃料供給路29、ミキサ16、及び第1燃料流量制御弁15が、第1燃料供給部として機能する。
更に、エンジン本体40の回転軸(図示せず)には、運転状態検出部41として、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサが設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第2燃料流量制御弁13、第1燃料流量制御弁15、通常気筒用スロットル弁23、並びに改質気筒用スロットル弁25の開度を制御する。
すべての通常気筒40a、40b、40c、及び改質気筒40dには、運転状態検出部41として、筒内圧力を検出する筒内圧力センサ(図示せず)が設けられており、制御装置50は、当該筒内圧力センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。また、制御装置50は、給気温度を計測する給気温度センサ(図示せず)の計測結果を取得可能に構成されており、当該給気温度センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。
制御装置50は、第1燃料供給部としての第1燃料流量制御弁15による燃料供給量を調整して改質気筒40dにおける空気過剰率を、改質ガスKを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、第1燃料供給部としての第1燃料流量制御弁15によるすべての改質気筒40d(当該第1実施形態では1気筒)への総燃料供給量に対する第2燃料供給部としての第2燃料流量制御弁13によるすべての通常気筒40a、40b、40c(当該第1実施形態では3気筒)への総燃料供給量の比である燃料比を低下する燃料比低下制御を実行する。
そして、燃料比低下制御にて制御される燃料比は、0.0以上0.50以下に制御されることが好ましい。
これにより、通常気筒40a、40b、40cから排出される排ガスEのNOx濃度を目標値(自主基準として定める目標値で例えば、150ppm)以下に維持すると共にシステム全体の効率の向上を図ることができる。
即ち、制御装置50は、動弁機構を制御して、図2に示すように、吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程との夫々を上死点(TDC)と下死点(BDC)との間の1ストロークで実行する4ストロークサイクルと、図3に示すように、膨張、排気、吸気、圧縮を2ストロークで実行する2ストロークサイクルと、図4、5に示すように、4ストロークサイクルに対して吸気行程と圧縮行程との間に燃焼を伴わないで吸気弁と排気弁との双方を閉じて、改質気筒40d、40b、40c及び改質気筒40dのピストンを往復運動させる一対の休止行程を少なくとも1つ以上追加するストロークサイクル(図4は6ストロークサイクルを、図5は8ストロークサイクルを、夫々例示)とを、各別に実行する形態で、ストローク数比制御を実行可能に構成されている。
ただし、通常気筒通常気筒40a、40b、40cでは、2ストロークサイクルは実行しないものとする。
上述した4ストロークサイクル、2ストロークサイクル、及び6、8ストロークサイクルの夫々につき、動弁機構による吸気弁と排気弁との開閉状態の一例について説明すると、4ストロークサイクルにおいて、動弁機構は、図2に示すように、吸気弁をに開放状態とすると共に圧縮行程と膨張行程と排気行程とで閉状態とし、排気弁を排気行程に開放状態とすると共に吸気行程と圧縮行程と膨張行程とで閉状態とする。
6ストロークサイクルにおいて、動弁機構は、図4に示すように、吸気弁を吸気行程に開放状態とすると共に一対の休止行程(密閉上昇行程と密閉下降行程)と圧縮行程と膨張行程と排気行程とで閉状態とし、排気弁を排気行程に開放状態とすると共に吸気行程と一対の休止行程(密閉上昇行程と密閉下降行程)と圧縮行程と膨張行程とで閉状態とする。
8ストロークサイクルにおいて、動弁機構は、図5に示すように、吸気弁を吸気行程に開放状態とすると共に二対の休止行程(密閉上昇行程と密閉下降行程と密閉上昇行程と密閉下降行程)と圧縮行程と膨張行程と排気行程とで閉状態とし、排気弁を排気行程に開放状態とすると共に吸気行程と二対の休止行程(密閉上昇行程と密閉下降行程と密閉上昇行程と密閉下降行程)と圧縮行程と膨張行程とで閉状態とする。
2ストロークサイクルにおいて、動弁機構は、図3に示すように、上死点を基準として、吸気弁を135°ATDC~270°ATDCで開放状態とし、0°ATDC~135°ATDCと270°ATDC~360°ATDCにおいて閉止状態とし、排気弁を90°ATDC~270°ATDCで開放状態とし、0°ATDC~90°ATDCと270°ATDC~360°ATDCで閉止状態とする。
上記第1実施形態に係るエンジンシステム100にあっては、単一の多気筒エンジンにおいて、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通常気筒40a、40b、40cへ導く構成例を示した。
当該第2実施形態に係るエンジンシステム200は、図6に示すように、混合気Mを改質して改質ガスKを生成するための改質気筒40dを有する改質エンジン200aに加えて、改質エンジン200aにて生成された改質ガスKが導かれる通常気筒80a、80b、80c、80dを有する外部出力エンジン200bを備えて構成されている。
第2実施形態に係るエンジンシステム200における改質エンジン200aでは、第1実施形態に係るエンジンシステム100における通常気筒40a、40b、40cを、非改質気筒40d、40b、40cとし、通常気筒用給気支管20a、20b、20cを、非改質気筒用給気支管20a、20b、20cとする。
更に、当該第2実施形態に係るエンジンシステム200では、改質気筒40dにて生成された改質ガスKを、改質エンジン200aの給気本管20に戻さない構成、即ち、非改質気筒用給気支管20a、20b、20c、及びそれらが連結される非改質気筒40d、40b、40cには、改質ガスKが導かれない構成とする。
更に、当該第2実施形態に係るエンジンシステム200では、第2燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第2燃料流量制御弁13を介して供給される燃料Fは、非改質気筒40d、40b、40cに加え、改質気筒40dへも導く構成とする。尚、上記第1実施形態では、当該第2燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第2燃料流量制御弁13が、第2燃料供給部として働くとしたが、当該第2実施形態では、第2燃料供給部は、後述する別の構成にて実現されるものとする。
以下、上記第1実施形態に係るエンジンシステム200と異なる構成及び制御に重点をおいて説明することとし、同一の構成及び制御については、その詳細な説明を省略することがある。
即ち、給気本管70において、ミキサ64で燃料Fと燃焼用空気Aとを混合して生成された混合気Mは、スロットル弁73を介して所定の流量に調整され、通常気筒80a、80b、80c、80dの燃焼室へ導入される。
つまり、第3燃料供給路61、ミキサ64、及び第3燃料流量制御弁63が、第2燃料供給部として機能する。
更に、外部出力エンジン200bのエンジン本体80の回転軸(図示せず)には、運転状態検出部81として、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサが設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第1燃料流量制御弁15、第3燃料流量制御弁63、通常気筒用スロットル弁23、及びスロットル弁73の開度を制御する。
すべての通常気筒80a、80b、80c、80dには、運転状態検出部81として、筒内圧力を検出する筒内圧力センサが設けられており、制御装置50は、当該筒内圧力センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。また、制御装置50は、給気温度(外部出力エンジン200bの給気温度、又は改質エンジン200aの給気温度)を計測する給気温度センサ(図示せず)の計測結果を取得可能に構成されており、当該給気温度センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。
当該給気本管70でスロットル弁73の下流側で、複数の給気支管70a、70b、70c、70dの上流側には、改質エンジン200aの改質気筒40dにて生成された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が連通接続されている。当該構成により、上述の給気支管70a、70b、70c、70dのすべてに対して、改質ガスKが大凡同一流量で通流することになる。
制御装置50は、第1燃料供給部としての第1燃料流量制御弁15による燃料供給量を調整して改質気筒40dにおける空気過剰率を、改質ガスKを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、第1燃料供給部としての第1燃料流量制御弁15によるすべての改質気筒40d(当該第2実施形態では1気筒)への総燃料供給量に対する第2燃料供給部としての第3燃料流量制御弁63によるすべての通常気筒80a、80b、80c、80d(当該第2実施形態では4気筒)への総燃料供給量の比である燃料比を低下する燃料比低下制御を実行すると共に、改質ガスKが導かれるすべての通常気筒80a、80b、80c、80dの総行程容積(総排気量)を改質気筒40dの総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、通常気筒80a、80b、80c、80dのストローク数を改質気筒40dのストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行する。
尚、空気過剰率変動制御、燃料比低下制御、及びストローク数比制御の詳細については、上記第1実施形態に係るエンジンシステム100と同一であるので、ここではその詳細な説明は割愛する。
第3実施形態に係るエンジンシステム100は、図7に示すように、エンジン本体40に、都市ガス13A等の燃料Fと燃焼用空気Aとを含む混合気Mの少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料Fよりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスKへ改質する改質気筒40dを少なくとも1つ備え、当該改質気筒40dとは別に通常気筒40a、40b、40cを備え、改質気筒40dへ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを、少なくとも通常気筒40a、40b、40cへ導く(当該第3実施形態では通常気筒40a、40b、40cのみへ導く)ものである。
当該第3実施形態のエンジンシステム100は、ターボ過給式エンジンとして構成されており、少なくとも1つ以上(当該第3実施形態では3つ)の通常気筒40a、40b、40cと、少なくとも1つ以上(当該第3実施形態では1つ)の改質気筒40dとを備えている。更には、エンジンの運転状態を検出するセンサ等の測定結果が入力され、その入力信号に基づいてターボ過給式エンジンの運転を制御するハードウェア群とソフトウェア群とから構成されているエンジンコントロールユニット(以下、制御装置50と呼ぶ)を備えている。
尚、詳細については後述するが、給気本管20から供給される燃焼用空気Aは、改質気筒用給気支管20dを通じて改質気筒40dにも供給され、改質気筒40dでもピストンを押し下げて回転軸から回転動力を出力する。ただし、当該改質気筒40dにて排ガスとして生成される改質ガスKは、外部へ排出されることなく、そのすべてが改質ガス通流路28を介して給気本管20へ戻され、通常気筒40a、40b、40cへ導かれることとなる。
給気本管20は、エアクリーナ21の下流側において、通常気筒40a、40b、40cの夫々へ燃焼用空気A2を導く複数の通常気筒用給気支管20a、20b、20cに接続される給気本管20と、改質気筒40dへ燃焼用空気Aを導く改質気筒用給気支管20dに分岐されている。
給気本管20からエアクリーナ21の下流側で分岐する改質気筒用給気支管20dには、燃焼用空気Aを圧縮する過給機30としてのコンプレッサ31、当該コンプレッサ31の昇圧により昇温した燃焼用空気Aを冷却するインタークーラ22、開度調整により改質気筒40dへの混合気Mの給気量を調整可能な改質気筒用スロットル弁25、燃焼用空気Aに燃料Fを適切な比率(空燃比)で混合するベンチュリー式のミキサ16が、その上流側から記載の順に設けられている。
つまり、当該第3実施形態においては、過給機30は、改質気筒40dへ導かれる燃焼用空気Aのみを過給する。
そこで、当該第3実施形態にあっては、改質気筒40dの燃料室において燃料過濃状態で混合気を燃焼させるべく、改質気筒40dへ新気を供給する改質気筒用給気支管20dに、ベンチュリー式のミキサ16を介する形態で燃料Fを供給する第1燃料供給路29が接続されており、当該第1燃料供給路29には、燃料Fの流量を制御する第1燃料流量制御弁15が設けられている。第1燃料供給路29の第1燃料流量制御弁15の上流側には、燃料Fの供給圧を給気本管20のコンプレッサ31出口の過給圧まで昇圧するべく、圧縮機(図示せず)等が設けられている。
更に、改質気筒40dには、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が接続されており、当該改質ガス通流路28の下流端が、給気本管20の通常気筒用スロットル弁23の下流側に接続されている。即ち、当該第3実施形態にあっては、改質ガスKは、そのすべてが通常気筒40a、40b、40cに導かれるように構成されている。
制御装置50は、改質気筒40dへの新気の空気過剰率が1より小さくなるように、第1燃料流量制御弁15の開度を制御する。つまり、第1燃料供給路29、ミキサ16、及び第1燃料流量制御弁15が、第1燃料供給部として機能する。
更に、エンジン本体40の回転軸(図示せず)には、運転状態検出部41として、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサが設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第1燃料流量制御弁15、通常気筒用スロットル弁23、並びに改質気筒用スロットル弁25の開度を制御する。
すべての通常気筒40a、40b、40c、及び改質気筒40dには、運転状態検出部41として、筒内圧力を検出する筒内圧力センサ(図示せず)が設けられており、制御装置50は、当該筒内圧力センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。また、制御装置50は、給気温度を計測する給気温度センサ(図示せず)の計測結果を取得可能に構成されており、当該給気温度センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。
制御装置50は、第1燃料供給部による燃料供給量を調整して改質気筒40dにおける空気過剰率を、改質ガスKを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、通常気筒40a、40b、40cへ燃料として改質ガスKのみを導く改質ガス運転を実行する。即ち、当該第3実施形態においては、第1燃料供給部としての第1燃料流量制御弁15によるすべての改質気筒40d(当該第1実施形態では1気筒)への総燃料供給量に対するすべての通常気筒40a、40b、40c(当該第3実施形態では3気筒)への総燃料供給量の比である燃料比が0.0に維持された状態で、改質ガス運転が実行されることになる。
ただし、起動時にあっては、エンジンの運転を安定させるため、セルモータによるアシストを行うと共に、制御装置50は、改質ガス運転に先立って、改質気筒40dでの出力を一時的に高くする改質気筒高出力運転を実行することが好ましい。
これにより、通常気筒40a、40b、40cから排出される排ガスEのNOx濃度を目標値(自主基準として定める目標値で例えば、150ppm)以下に維持すると共にシステム全体の効率の最大化を図ることができる。
上記第3実施形態に係るエンジンシステム100にあっては、単一の多気筒エンジンにおいて、改質気筒40dにて改質された改質ガスKを通常気筒40a、40b、40cへ導く構成例を示した。
当該第4実施形態に係るエンジンシステム200は、図8に示すように、混合気Mを改質して改質ガスKを生成するための改質気筒40dを有する改質エンジン200aに加えて、改質エンジン200aにて生成された改質ガスKが導かれる通常気筒80a、80b、80c、80dを有する外部出力エンジン200bを備えて構成されている。
第4実施形態に係るエンジンシステム200における改質エンジン200aでは、第3実施形態に係るエンジンシステム100における通常気筒40a、40b、40cを、非改質気筒40d、40b、40cとし、通常気筒用給気支管20a、20b、20cを、非改質気筒用給気支管20a、20b、20cとする。
更に、当該第4実施形態に係るエンジンシステム200では、改質気筒40dにて生成された改質ガスKを、改質エンジン200aの給気本管20に戻さない構成、即ち、非改質気筒用給気支管20a、20b、20c、及びそれらが連結される非改質気筒40d、40b、40cには、改質ガスKが導かれない構成とする。
更に、当該第4実施形態に係るエンジンシステム200では、第2燃料供給部にて供給される燃料Fは、非改質気筒40d、40b,40cに加え、改質気筒40dへも導く構成とする。
更に、当該第4実施形態に係るエンジンシステム200では、第2燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第2燃料流量制御弁13を介して供給される燃料Fは、非改質気筒40d、40b、40cに加え、改質気筒40dへも導く構成とする。
当該第4実施形態に係るエンジンシステム200における改質エンジン200aは、以上の点を除き、上述した第3実施形態に係るエンジンシステム100と実質的に同一の構成をしており、同一の制御を実行する。以下、上記第3実施形態に係るエンジンシステム200と異なる構成及び制御に重点をおいて説明することとし、同一の構成及び制御については、その詳細な説明を省略することがある。
外部出力エンジン200bのエンジン本体80の回転軸(図示せず)には、運転状態検出部81として、回転軸(図示せず)の回転数を計測する回転数センサが設けられており、制御装置50は、当該回転数センサにて計測されるエンジン回転数を目標回転数に維持するべく、当該回転数センサの計測結果に基づいてスロットル弁73の開度を制御する。
更に、外部出力エンジン200bのエンジン本体80の回転軸(図示せず)には、運転状態検出部81として、当該回転軸のトルクを計測するトルク計測センサが設けられており、制御装置50は、例えば、回転数センサにて計測されるエンジン回転数と、トルク計測センサにて計測されるトルクに基づいて計算されるエンジン出力が、目標出力となるように、第1燃料流量制御弁15、通常気筒用スロットル弁23、及びスロットル弁73の開度を制御する。
すべての通常気筒80a、80b、80c、80dには、運転状態検出部81として、筒内圧力を検出する筒内圧力センサが設けられており、制御装置50は、当該筒内圧力センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。また、制御装置50は、給気温度(外部出力エンジン200bの給気温度、又は改質エンジン200aの給気温度)を計測する給気温度センサ(図示せず)の計測結果を取得可能に構成されており、当該給気温度センサの計測結果に基づいて、後述する各種制御を実行する。
当該給気本管70でスロットル弁73の下流側で、複数の給気支管70a、70b、70c、70dの上流側には、改質エンジン200aの改質気筒40dにて生成された改質ガスKを通流する改質ガス通流路28が連通接続されている。当該構成により、上述の給気支管70a、70b、70c、70dのすべてに対して、改質ガスKが大凡同一流量で通流することになる。
制御装置50は、第1燃料供給部による燃料供給量を調整して改質気筒40dにおける空気過剰率を、改質ガスKを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、通常気筒80a、80b、80c、80dへ燃料として改質ガスKのみを導く改質ガス運転を実行する制御装置50を備える。即ち、当該第4実施形態においては、上記第3実施形態にて説明した燃料比が0.0に維持された状態で、改質ガス運転が実行されると共に、改質ガスKが導かれるすべての通常気筒80a、80b、80c、80dの総行程容積(総排気量)を改質気筒40dの総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、通常気筒80a、80b、80c、80dのストローク数を改質気筒40dのストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行する。
尚、当該ストローク数比制御の詳細については、上記第1実施形態に係るエンジンシステム100と同一であるので、ここではその詳細な説明は割愛する。
また、上記実施形態において、制御装置50は、改質ガスKが導かれるすべての通常気筒40a、40b、40cの総行程容積を改質気筒40dの総行程容積で除算した行程容積比が大きいほど、ストローク数比制御におけるストローク数比を大きく制御するように構成しても構わない。
図示は省略するが、例えば、通常気筒用給気支管20a、20b、20cの夫々に、開閉弁(図示せず)を備え、当該開閉弁の開閉状態を要求出力等に基づいて切り換えることで、通常気筒40a、40b、40cの総行程容積を切り換える形態で、行程容積比を変更可能な構成において、行程容積比が大きいほど、ストローク数比制御におけるストローク数比を大きく制御しても構わない。
また、通常気筒40a、40b、40cの気筒数は、3より多く構成して上述の開閉弁の開閉制御により実質的な気筒数を制御しても構わない。
尚、通常気筒40a、40b、40c及び改質気筒40dの気筒容積は、同一であっても構わないし、異なっていても本発明の機能を良好に発揮する。
(1)上記実施形態1、3において、空気過剰率変動制御及び燃料比低下制御を実行せず、ストローク数比制御を実行する構成であっても、運転状態によっては、通常気筒と改質気筒との体積の均衡を保つことができ、ポンプ損失を低減できる。
ただし、第2、4実施形態に係るエンジンシステム200にあっては、改質エンジン200aは、改質ガスKの生成用のエンジンであるので、改質気筒40dの数は、多いほうが好ましい。ただし、改質エンジン200aは、その軸出力を取り出して発電等に用いる構成としても良い。
また、第4実施形態に係るエンジンシステム200にあっては、改質エンジン200aを改質気筒のみの構成としても構わない。当該構成を採用する場合、改質気筒40dへ新気を供給する改質気筒用給気支管20dには、ベンチュリー式のミキサ16、当該ベンチュリー式のミキサ16を介する形態で燃料Fを供給する第1燃料供給路29、当該第1燃料供給路29において燃料Fの流量を制御する第1燃料流量制御弁15の何れも、設ける必要がない。
改質気筒には、第2燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第2燃料流量制御弁13が適切に働くことにより、燃料が供給され、改質ガスKが生成されることになる。即ち、第2燃料供給路11、差圧レギュレータ12、ミキサ14、及び第2燃料流量制御弁13が、第1燃料供給部として機能する。
また、当該構成を採用する場合には、エンジン200aからの改質ガスKはすべて外部出力エンジン200bへ導かれるため、過給機30は設けない構成が採用される。
しかしながら、例えば、改質ガス通流路28は、通常気筒40a、40b、40cと改質気筒40dとの双方に新気を供給する通常気筒用給気支管20a、20b、20cの夫々に接続される構成を採用しても構わない。
また、例えば、改質ガス通流路28は、改質気筒40dの排気ポートと、通常気筒40a、40b、40cに新気を供給する通常気筒用給気支管20a、20b、20cの1つ以上に接続される構成を採用しても構わない。
尚、上述の如く、過給機30を設けない構成にあっては、改質気筒用給気支管20dは、過給圧まで昇圧されていないため、第1燃料供給部としてミキサ16に供給される燃料Fの圧力を昇圧する必要がなく、昇圧のための圧縮機等を備えない簡易でコンパクトな構成にすることができる。ちなみに、この場合、ミキサ16から改質気筒用給気支管20dへ供給される燃料Fの圧力は、通常の給気圧力に設定される。
更に、上記第1~4実施形態では、過給機30として、ターボ式のものを備える例を示したが、スーパーチャージャ式のものとしても構わない。
また、上記第1~4実施形態では、過給機30として、単一のコンプレッサ31と単一のタービン32とを備える、所謂、一段過給の例を示したが、別に、二段以上の多段過給としても構わない。
12 :差圧レギュレータ
13 :第1燃料流量制御弁
13A :都市ガス
14 :ミキサ
15 :第2燃料流量制御弁
16 :ミキサ
20 :給気本管
40a、40b、40c:通常気筒
40d :改質気筒
50 :制御装置
80a、80b、80c、80d:通常気筒
100 :エンジンシステム
200 :エンジンシステム
200a :改質エンジン
200b :外部出力エンジン
A、A1 :燃焼用空気
F :燃料
K :改質ガス
M :混合気
Claims (3)
- 燃料と燃焼用空気とを含む混合気の少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも一つ備え、当該改質気筒とは別に通常気筒を備え、
前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、
前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くように構成されているエンジンシステムにおいて、
少なくとも前記通常気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する前記第1燃料供給部とを各別に備え、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の行程容積の和である総行程容積が、すべての前記改質気筒の行程容積の和である前記総行程容積より大きい構成であり、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、前記通常気筒のストローク数を前記改質気筒のストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行可能な制御装置を備え、
前記ストローク数比制御は、改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比が大きいほど、前記ストローク数比を大きく制御するものであり、
前記制御装置は、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記第1燃料供給部によるすべての前記改質気筒への総燃料供給量に対する前記第2燃料供給部によるすべての前記通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を0.0以上0.50以下に制御する燃料比低下制御と、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記通常気筒へ燃料として改質ガスのみを導く改質ガス運転と、
の何れか一方を実行するときに、前記ストローク数比制御を実行するエンジンシステム。 - 燃料と燃焼用空気とを含む混合気の少なくとも一部を部分酸化反応させて燃料よりも燃焼速度の速い燃焼促進性ガスを含む改質ガスへ改質する改質気筒を少なくとも1つ備えた改質エンジンを有すると共に、当該改質気筒とは別に通常気筒を備える外部出力エンジンを有し、
前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する第1燃料供給部を備え、
前記改質気筒にて改質された改質ガスを、少なくとも前記通常気筒へ導くように構成されたエンジンシステムにおいて、
少なくとも前記通常気筒へ導かれる燃料を供給する第2燃料供給部と、前記改質気筒へ導かれる燃料を供給する前記第1燃料供給部とを各別に備え、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の行程容積の和である総行程容積が、すべての前記改質気筒の行程容積の和である前記総行程容積より大きい構成であり、
改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比に基づいて、前記通常気筒のストローク数を前記改質気筒のストローク数で除算した値であるストローク数比を1以上で変動制御するストローク数比制御を実行可能な制御装置を備え、
前記ストローク数比制御は、改質ガスが導かれるすべての前記通常気筒の前記総行程容積を前記改質気筒の前記総行程容積で除算した行程容積比が大きいほど、前記ストローク数比を大きく制御するものであり、
前記制御装置は、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記第1燃料供給部によるすべての前記改質気筒への総燃料供給量に対する前記第2燃料供給部によるすべての前記通常気筒への総燃料供給量の比である燃料比を0.0以上0.50以下に制御する燃料比低下制御と、
前記第1燃料供給部による燃料供給量を調整して前記改質気筒における空気過剰率を、改質ガスを生成する所定の範囲で変動制御する空気過剰率変動制御を実行している状態で、前記通常気筒へ燃料として改質ガスのみを導く改質ガス運転と、
の何れか一方を実行するときに、前記ストローク数比制御を実行するエンジンシステム。 - 前記制御装置は、起動時に、前記改質ガス運転に先立って、前記改質気筒での出力を一時的に高くする改質気筒高出力運転を実行する請求項1又は2に記載のエンジンシステム。
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