JP2017132711A - 消毒用乳化組成物 - Google Patents

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【課題】手指等の殺菌などに使用する消毒剤に属し、炭素数1〜3の低級アルコールが高い割合で配合されながらも、半固形状の高粘度である消毒用乳化組成物を提供することを目的とする。【解決手段】炭素数1〜3の低級アルコールを20〜50重量%、油脂分、増粘剤、および界面活性剤を含有し、25℃における粘度が50〜300Pa・sであることを特徴とする消毒用乳化組成物、さらに増粘剤がカルボキシビニルポリマーであることを特徴とする前記の消毒用乳化組成物などにより解決することができた。【選択図】なし

Description

本発明は、手指等の殺菌などに使用する消毒剤に属し、さらに炭素数1〜3の低級アルコールが高い割合で配合されながらも、乳化安定性に優れた半固形状の高粘度である消毒用乳化組成物に関する。
従来、エタノール、イソプロピルアルコールなど炭素数1〜3の低級アルコールが細菌の細胞膜やウイルスのエンベロープの破壊や酵素等のたんぱく質の凝固により細菌やウイルスに対して消毒作用を有することは一般に知られており、それら低級アルコールを配合した消毒剤は広く使用されている。しかしながら、一般にエタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコールを配合した消毒剤は液状であるため、例えば手指を消毒するために使用する際において、その消毒剤を収納する容器から掌に取り出すと掌から漏れて液だれしたり、その消毒剤を必要以上に取り出して浪費したりする問題があった。このため、ジェル状などの流動性が高い半固形状である製剤が開発されているが、消毒作用を得るために高濃度の低級アルコールを配合する必要があることから手荒れ等を引き起こす問題がある。これらのことから低級アルコールを高濃度配合しても手荒れを防ぐことができるクリーム状の消毒剤が要望されている。
例えば、特許文献1には、エタノールが10重量%未満、増粘剤であるカルボキシビニルポリマーなどを配合した頭皮などの外用に使用するクリーム状の組成物が開示されている。
特開2014−94933号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、明細書段落0013や比較例6〜8、表6などに示されているように、増粘剤を配合したとしてもエタノールを10重量%以上配合すると、クリーム剤は分離してしまい安定性に優れないという問題があった。
そこで、本発明では、手指等の殺菌などに使用する消毒剤に属し、炭素数1〜3の低級アルコールが高い割合で配合されながらも、乳化安定性に優れ使用したときに手荒れを防ぐこともできる半固形状の高粘度である消毒用乳化組成物を提供することを目的とする。
〔1〕すなわち、本発明は、炭素数1〜3の低級アルコールを20〜50重量%、油脂分、増粘剤、および界面活性剤を含有し、25℃における粘度が50〜300Pa・sであることを特徴とする消毒用乳化組成物である。
〔2〕そして、前記増粘剤がカルボキシビニルポリマー、セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする前記〔1〕に記載の消毒用乳化組成物である。
〔3〕そして、前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルおよび多価アルコールの脂肪酸エステルを含有することを特徴とする前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の消毒用乳化組成物である。
〔4〕そして、ベンゼトニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンから選ばれる少なくとも一つの消毒成分を含有することを特徴とする前記〔1〕又は前記〔3〕のいずれかに記載の消毒用乳化組成物である。
本発明によれば、炭素数1〜3の低級アルコールが高い割合で配合されながらも、乳化安定性に優れ、さらに、使用したときに手荒れを防ぐこともできる半固形状の高粘度である消毒用乳化組成物を形成することができる。
以下、本発明の消毒用乳化組成物に関する実施形態について詳しく説明する。なお、説明中における範囲を示す表記のある場合は、上限と下限を含有するものである。
本発明における炭素数1〜3の低級アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの炭素数が1個から3個のアルコールである。当該低級アルコールを用いることにより、細菌の細胞膜やウイルスのエンベロープの破壊や酵素等のたんぱく質の凝固により細菌やウイルスを死滅させて、それら細菌やウイルスによる病気など人体への悪影響を予防することができる。
炭素数1〜3の低級アルコールの消毒用乳化組成物における含有割合としては、20〜50重量%であることが好ましい。その含有割合が50重量%を超えると、他の成分とともに混合して消毒用乳化組成物を製造したときに分離してしまい粘度が著しく低下しクリームの性状を保つことができない。また、その含有割合が20重量%未満であると、細菌やウイルスを十分に消毒することができず、所望の効果を発現するために他の殺菌成分などを添加する必要がある。
本発明における油脂分は、20℃〜25℃の常温で液体又は固形の油脂である。油脂分を乳化することにより消毒用乳化組成物を使用したときに、その油脂分が手指などの皮膚に広がり皮膚から水分が揮発することを抑制することにより手荒れなどを防ぐことができる。油脂分としては、天然物、合成物のいずれも使用することができるし、天然物として植物由来、動物由来のいずれの油脂をも使用することができる。
油脂分としては、例えば、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、炭素数8〜炭素数22の脂肪酸からなる中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等のエステル油、ミリスチルアルコール(炭素数14)、セタノール(炭素数16)、ステアリルアルコール(炭素数18)、セトステアリルアルコール(炭素数16及び18の混合物)、ベヘニルアルコール(炭素数22)、イソステアリルアルコール(炭素数18)、2−ヘキシルデカノール(炭素数16)、2−オクチルドデカノール(炭素数20)などの飽和一価アルコール類や、オレイルアルコール(炭素数18)などの不飽和一価アルコール類等の脂肪族アルコール、大豆油、サフラワー油、ブドウ種子油、ローズヒップ油、ヒマワリ油、月見草種子油、綿実油、ゴマ油、小麦胚芽油、アルモンド油などが、不乾性油としては、オリーブ油、サザンカ油、ツバキ油、ヒマシ油、ラッカセイ油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、ホホバ油などが、精油としては、ユーカリ油、薄荷油、ローマカミツレ油など(植物油)が好ましい。これらの油脂分は、1種のみ又は2種以上組み合わせて使用することができる。
油脂分の消毒用乳化組成物における含有割合としては、0.5〜20重量%であることが好ましく、1.0〜10重量%であることがさらに好ましい。その含有割合が上記範囲であると、使用したときに使用者の手荒れなどを防ぐことができる。
本発明における増粘剤は、消毒用乳化組成物の粘度を増加させる成分である。増粘剤を使用することにより消毒用乳化組成物の粘度を所定の粘度となるよう粘度を上昇させることができる。
増粘剤としては、例えば、架橋型ポリアクリル酸であるカルボキシビニルポリマーや、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプピルセルロースなどのセルロース誘導体、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、エチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、シクロデキストリンなどが好ましく、この中でもカルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースがさらに好ましい。これらの増粘剤は、1種のみ又は2種以上組み合わせて使用することができる。
増粘剤の消毒用乳化組成物における含有割合としては、0.1〜10重量%であることが好ましく、0.2〜7重量%であることがさらに好ましい。その含有割合が上記範囲であると、使用に適した所望の粘度に調整することができる。
本発明における界面活性剤は、消毒用乳化組成物を均一に混合してクリーム状の性状を安定させるための成分である。界面活性剤を使用することにより消毒用乳化組成物の成分である炭素数1〜3の低級アルコールなどが分離することを防ぐことができる。
界面活性剤としては、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられる。陽イオン界面活性剤は、水中で解離したとき陽イオンとなる界面活性剤であり、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩などが好ましい。このうちアルキル基は、炭素数12〜22であることが好ましく、カウンターアニオンとして塩化物イオン、水酸化物イオン、臭化物イオンなどであることが好ましい。
そして、陰イオン界面活性剤は、水中で解離したとき陰イオンとなる界面活性剤であり、例えば、脂肪酸塩、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩などが好ましい。このうちアルキル基は、炭素数12〜22であることが好ましく、カウンターカチオンとしてナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどであることが好ましい。
そして、両性界面活性剤は、分子内にアニオン性部位とカチオン性部位の両方を併せ持っており、溶液のpHに応じて陽イオン、陰イオン、および陽イオンと陰イオンの両性となる界面活性剤であり、例えば、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタインなどが好ましい。このうちアルキル基は、炭素数12〜22であることが好ましい。
そして、非イオン界面活性剤は、親水部がイオン化しない親水性部位を有る活性剤であり、例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテルやポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン付加多価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミドなどが好ましい。上記非イオン界面活性剤のうち、グリフィンの式より算出されるHLBが3〜17のものがさらに好ましい。上記非イオン界面活性剤でポリオキシエチレン骨格を有するものは適宜オキシエチレンの付加モル数を変更することができる。HLBが上記範囲の 非イオン界面活性剤であると、消毒用乳化組成物の保存安定にすぐれ、具体的には時間が経過しても分離などが起こらずクリーム状を保持することができる。また、これらの界面活性剤は、1種のみ又は2種以上組み合わせて使用することができるが、HLB3〜6の界面活性剤とHLB12〜17の界面活性を組み合わせることが好ましい。
また、本発明の消毒用乳化組成物には、水が配合されていることが好ましい。水としては、日本薬局方規格の水が好ましく、例えば、水道水、井戸水などである常水、そして、蒸留、イオン交換膜によるイオン交換処理、限外ろ過膜による限外ろ過処理のいずれか、またはそれらの組み合わせにより常水を処理した精製水、そして、加熱等により精製水を滅菌処理した滅菌精製水などが好ましい。そして、上記水の配合割合は、本発明に用いられるエタノール、増粘剤、界面活性剤などを除く残余であり、40〜80重量%であることが好ましく、42〜75重量%であることが好ましい。
また、本発明の消毒用乳化組成物には、必要に応じて消毒成分を配合することができる。消毒成分は、炭素数1〜3の低級アルコールでは十分に消毒できない菌又はウイルスなども消毒するために配合される。消毒成分としては、例えば、ベンゼトニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンなどが好ましく、ベンゼトニウム塩化物がさらに好ましい。また、これらの消毒成分は、1種のみ又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の消毒用乳化組成物において、増粘剤を配合することにより粘度を向上させることができるところ、本発明の消毒用乳化組成物の粘度はJIS K7117−1に記載のブルックフィールド形回転粘度計B型(東機産業株式会社製、商品名「TVB−10M」)を用いた計測において、25℃条件下50〜300Pa・sであることが好ましく、100〜250Pa・sであることがより好ましい。消毒用乳化組成物の粘度がこの範囲にあると、手指などの肌に付着してもただちに流れ落ちることなく、また、塗り広げるときにものばしやすい。
本発明の消毒用乳化組成物には、さらに保湿剤を配合することが好ましい。保湿剤としては、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、マルチトール、ソルビトールなどの多価アルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、尿素、乳酸ナトリウム、トリメチルグリシンなどが好ましい。
本発明の消毒用乳化組成物には、上記成分の他に、必要に応じて、トコフェロール、ビタミンC、BHTなどの抗酸化剤、pH調整剤、緩衝剤、香料、色素などを配合することもできる。
〔実施例1〕
エタノールを50重量部、増粘剤であるカルボキシビニルポリマー(和光純薬工業株式会社製、商品名:「ハイビスワコー103」)を0.5重量部、非イオン界面活性剤であるポリオキシエチレンセチルエーテル(日光ケミカルズ株式会社製、商品名:「NIKKOL BC−15」、HLB:15.5)を2重量部、非イオン界面活性剤であるモノステアリン酸グリセリン(日光ケミカルズ株式会社製、商品名:「NIKKOL MGS−AMV」、HLB:4.0)を2重量部、油脂分である流動パラフィン(中央化成株式会社製、商品名:「流動パラフィン350S」)を1重量部、油脂分であるミリスチン酸イソプロピルを1重量部、油脂分であるステアリルアルコールを0.5重量部、保湿剤であるグリセリンを0.5重量部、ジメチルポリシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名:「Q7−9120SILICONE FLUID350CST」)を0.5重量部、消毒成分であるベンゼトニウム塩化物を0.05重量部、水酸化ナトリウムを0.06重量部、残余を水として100重量部の組成物を調整し、均一となるまでよく混合して消毒用乳化組成物を作製した。
そして、得られた消毒用乳化組成物を25℃となるよう調整し、その粘度を、上記B型回転粘度計を用いてNo.23のローターで測定したところ、160Pa・sであった。
作製直後の消毒用乳化組成物の性状について目視により評価するに際して、評価基準として、クリーム状の粘性があり分離していない良好な状態を「○」評価とし、幾分か透明感が残るもの分離してないおおよそ良好な状態を「△」評価とし、分離してしまい粘度が著しく低い良くない状態を「×」評価とした。また、経時の安定性を観察するために作製した消毒用乳化組成物を50℃の恒温槽で60日間静置した後の性状について目視により評価するに際して、評価基準として、作製直後と変化ない良好な状態を「○」評価とし、分離しているもしくは析出物が見られる良くない状態を「×」評価とした。
上記評価基準に従って評価したところ、本実施例の作製直後の消毒用乳化組成物の性状は、分離もなく透明感が残るもののおおよそ良好な性状であったので「△」評価であった。また、作製した消毒用乳化組成物を50℃の恒温槽で60日間静置した後の性状は、作製直後に比べ変化もなく良好であったので「○」評価であった。
また、50℃の恒温槽で60日間静置した後における消毒用乳化組成物の粘度を、上記のように、作製後と同様に測定したところ、120Pa・sであり、クリーム状の乳化組成物として十分な粘度を保持していた。
〔実施例2〕
実施例1においてエタノールを40重量部とした以外は、実施例1と同様にして、消毒用乳化組成物を作製した。そして、実施例1と同様に粘度を測定したところ、183Pa・sであった。
そして、本実施例の作製直後の消毒用乳化組成物の性状は、クリーム状の粘性があり分離していない良好な状態であり「○」評価であった。また、50℃で保存した後の消毒用乳化組成物の性状は、作製直後と変化ない良好な状態であり「○」評価であった。
また、実施例1と同様に、50℃の恒温槽で60日間静置した後における消毒用乳化組成物の粘度を測定したところ、150Pa・sであり、クリーム状の乳化組成物として十分な粘度を保持していた。
〔実施例3〕
実施例1においてエタノールを30重量部とした以外は、実施例1と同様にして、消毒用乳化組成物を作製した。そして、実施例1と同様に粘度を測定したところ、211Pa・sであった。
そして、本実施例の作製直後の消毒用乳化組成物の性状は、クリーム状の粘性があり分離していない良好な状態であり「○」評価であった。また、50℃で保存した後の消毒用乳化組成物の性状は、作製直後と変化ない良好な状態であり「○」評価であった。
また、実施例1と同様に、50℃の恒温槽で60日間静置した後における消毒用乳化組成物の粘度を測定したところ、214Pa・sであり、クリーム状の乳化組成物として十分な粘度を保持していた。
〔比較例1〕
実施例1においてエタノールを54重量部とした以外は、実施例1と同様にして、消毒用乳化組成物を作製した。そして、実施例1と同様に粘度を測定したところ、30Pa・sであった。
そして、本実施例の作製直後の消毒用乳化組成物の性状は、分離もなく透明感が残るもののおおよそ良好な性状であったので「△」評価であった。また、50℃で保存した後の消毒用乳化組成物の性状は、分離が見られる状態であり「×」評価であった。
以上の実施例1〜実施例3および比較例1の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2017132711
表1から、エタノール、増粘剤、界面活性剤の配合系において、エタノールを所定の含有割合とすることにより、消毒用乳化組成物の作製時および所定の温度条件下で静置した後の性状ともに安定してクリーム状の性状を保持することができることが分かった。
また、手荒れを防止する効果を確認するために、実施例3における消毒用乳化組成物を用いて保湿試験を行った。具体的には、化粧品等の性能試験として一般的な手法である試験方法により保湿試験を行った。すなわち、室温15〜25℃、湿度55〜65%の環境下、被験者の前腕内側に所定量の実施例3における消毒用乳化組成物を塗布し、表皮角層水分量測定装置(株式会社ヤヨイ製、商品名「SUKICON−200EX」)を用いて、塗布前、塗布後5分、30分、60分、120分、180分、240分において、皮膚の角質水分量の指標となる電導度(μS/cm)を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2017132711
表2から、実施例3における消毒用乳化組成物の塗布直後には当該消毒用乳化組成物に含有される水分により電導度が上昇し、その後水分が揮発などすることによる減少に伴って電導度が小さくなるが、その減少の程度がゆるやかであり、240分後においても塗布直前の数値よりも高いことから、実施例3における消毒用乳化組成物には油脂分等が含有されていることによって保湿性が長く保たれていることが分かった。

Claims (4)

  1. 炭素数1〜3の低級アルコールを20〜50重量%、油脂分、増粘剤、および界面活性剤を含有し、25℃における粘度が50〜300Pa・sであることを特徴とする消毒用乳化組成物。
  2. 前記増粘剤がカルボキシビニルポリマー、セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の消毒用乳化組成物。
  3. 前記界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルおよび多価アルコールの脂肪酸エステルを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消毒用乳化組成物。
  4. ベンゼトニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンから選ばれる少なくとも一つの消毒成分を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の消毒用乳化組成物。
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