JP2017125536A - 車両駆動装置 - Google Patents

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Yuichiro Kawakami
雄一郎 川上
康人 渡邊
Yasuto Watanabe
康人 渡邊
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Abstract

【課題】この発明は、ブリーザ機構を容易に形成することができ、製造コストを下げることができる車両駆動装置を提供する。【解決手段】電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機と、この減速機を収容する減速機ハウジング20と、を備え、減速機ハウジング20に封入された潤滑油をはね掛けて減速機に供給する車両駆動装置において、減速機ハウジング20に設けられたエアーブリーザ穴20cと、減速機ケーシング20と別部材で形成されエアーブリーザ穴20cを覆うように減速機ハウジング20の内部に取り付けられたカバー部材40とを有し、カバー部材40により、エアーブリーザ穴20cに潤滑油がはね掛かることを防止する。【選択図】図4

Description

この発明は、電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機とを備えた車両駆動装置に係り、減速機を収容するハウジング内に封入された潤滑油が、ハウジング内の内圧上昇によってオイルシール面やハウジングの合わせ面から漏出しないように、ハウジング内の内圧を調整するブリーザ装置を備えた車両駆動装置に関するものである。
車両駆動装置として、左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2基の電動モータと減速機を備えるものが特許文献1に開示されている。
この種の車両駆動装置は、左右の駆動輪のそれぞれについて独立に駆動用の電動モータを備えるので、一つの共通の電動モータによって左右の駆動輪を駆動させる1モータ車両駆動装置のように、一つの電動モータの駆動力を左右に振り分けるデファレンシャルギア等が不要になる、という利点を有する。
特許文献1に開示された従来の2基の電動モータと減速機を備えた車両駆動装置は、図15に示すように、左右の駆動輪を個別に駆動する左右の電動モータ101L、101Rと電動モータ101L、101Rの回転を減速する減速機102L、102Rを備え、左右の電動モータ101L、101Rの中央に減速機102L、102Rを配置している。
減速機102L、102Rは、図15に示すように、モータ軸112から動力が伝達される入力歯車を有する入力歯車軸123と、等速ジョイント126および中間シャフト127からなるドライブシャフトを介して駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車軸125とを備え、入力歯車軸123と出力歯車軸125とが平行かつオフセットした配置の平行軸歯車減速機である。
減速機102L、102Rの入力歯車軸123と出力歯車軸125との間には、1つ以上の中間歯車軸124(カウンター軸)が設けられる。
そして、左右の減速機102L、102Rは、一室の減速機ハウジング128内に並列に収容されている。
この減速機ハウジング128内には、左右の減速機102L、102Rを構成する歯車列を潤滑するために、所定量の潤滑油が封入され、油浴潤滑方式により、歯車列に潤滑油を供給している。
減速機が動作すると、摩擦熱等によりハウジング内の内圧が上昇する。この内圧を調整するために、歯車列を収容する減速機ハウジングの上方位置にブリーザ装置が設けられている。ハウジングにブリーザ装置を設ける場合、ハウジングに設けたエアーブリーザ穴から空気だけを通し、エアーブリーザ穴から潤滑油の吹き出しを防止しなければならない。
エアーブリーザ穴から潤滑油の吹き出しを防止するために、エアーブリーザ穴のハウジング内側にラビリンス構造のブリーザ室を設け、ブリーザ室内でオイルと空気とを分離して、空気のみをハウジング外に排出するものがある(特許文献2参照)。
ブリーザ室をラビリンス構造とすることにより、ブリーザ室の下方に設けられた開口部からブリーザ室内に侵入したオイルを含んだ空気がエアーブリーザ穴まで上昇する過程において、確実に空気と潤滑油とを分離することができる。
ブリーザ室内で分離された潤滑油は、ブリーザ室の下方に設けられた開口部からハウジング内に戻されて潤滑などに用いられ、分離された空気のみがエアーブリーザ穴からハウジング外に排出される。
特開平11−243664号公報 特開2008−14406号公報
上記したラビリンス構造のブリーザ室は形成するためには、複雑な加工が必要となり、切削では製作するのが困難である。一方、鋳物でハウジングにラビリンス構造のような深くて細い凹形状を成型する場合は、金型側は細長い凸形状となり、抜き勾配も必要なため、型の強度が弱くなってしまうなどの難点がある。また、金型の細長い箇所は熱容量が小さいため、高温となって強度が低下する。一般的に、金型が高温となる部分には、冷却水を通すという方法があるが、細かい場所には冷却管を通すこともできない。このため、金型のメンテナンスや維持費にコストが増加するという問題があった。
そこで、この発明は、ブリーザ機構を容易に形成することができ、製造コストを下げることができる車両駆動装置を提供することを課題とするものである。
前記の課題を解決するために、この発明は、電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機と、この減速機を収容する減速機ハウジングと、を備え、前記減速機ハウジングに封入された潤滑油をはね掛けて前記減速機に供給する車両駆動装置において、前記減速機ハウジングに設けられたエアーブリーザ穴と、前記減速機ケーシングと別部材で形成され前記エアーブリーザ穴を覆うように前記ハウジングの内部に取り付けられたカバー部材とを有することを特徴とする。
また、前記減速機は、モータ軸から動力が伝達される入力歯車を有する入力歯車軸と、駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車を有する出力歯車軸と、入力歯車軸と出力歯車軸との間に設けられる中間歯車を有する1つ以上の中間歯車軸とを備え、前記カバー部材は、前記エアーブリーザ穴から前記中間歯車方向に向かって先細り形状に形成すればよい。
また、前記カバー部材の先端部近傍に通気口を設ければよい。
また、前記カバー部材に、はね掛けられた潤滑油を歯車の噛み合いに案内する案内部を設ければよい。
また、前記カバー部材の先端部に、前記ブリーザ室に溜まった潤滑油を排出する排油口を設ければよい。
また、前記歯車軸は転がり軸受を介して前記減速機ハウジングに支持され、前記カバー部材に、はね掛けられた潤滑油を前記転がり軸受に導く案内部を設けてもよい。
また、前記カバー部材の内部に、はね掛けられた潤滑油を濾過するフィルターを設けるとよい。
また、前記カバー部材に、鉄粉を吸着するためのマグネットを取り付ければよい。
また、前記カバー部材の内部に、板材を重ねることによりラビリンス構造を形成することができる。
また、左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2基の電動モータと、この2基の電動モータの動力を個別に減速して左右の駆動輪に伝達する2基の減速機とを備え、この2基の減速機を左右並列に収容する減速機ハウジングを中央にしてその左右に2基の電動モータのモータハウジングを固定配置され、2基の減速機を左右並列に収容する前記減速機ハウジングを、中央ハウジングとこの中央ハウジングの両側面に固定される側面ハウジングの3ピースで構成し、前記中央ハウジングと両側面ハウジングにカバー部材固定用の嵌め込み部が設けられ、前記カバー部材に前記嵌め込み部に挿入されるステー部が設けられ、前記嵌め込み部に前記カバー部材のステー部を嵌め込み、前記減速機ハウジングにカバー部材を取り付けるように構成することができる。
以上のように、この発明は、減速機ハウジングとは別部材で形成されたカバー部材を減速機ハウジングに取り付けて、エアーブリーザ穴を覆うことにより、エアーブリーザ穴に潤滑油がはね掛かることが防止できるので、鋳造等によりブリーザ室を形成する場合に比して、エアーブリーザ穴から潤滑油の吹き出しを抑制する機構をハウジングの内部に簡単に形成することができ、コストを抑えることができる。
この発明を適用した車両駆動装置の実施形態を示す横断平面図である。 この発明に係る車両駆動装置を使用する電気自動車の一例を示す概略平面図である。 図1の減速機部分の拡大横断平面図である。 図1のIV−IV線で断面にした説明図である。 この発明に用いられる減速機ハウジング部分を示す説明図である。 この発明のブリーザ装置部分を拡大して示す説明図である。 この発明に用いられるカバー部材の第1の例を示す斜視図である。 この発明に用いられるカバー部材の第2の例を示す斜視図であり、カバー部材の先端部方向から見た図である。 この発明に用いられるカバー部材の第3の例を示す斜視図であり、カバー部材の先端部方向から見た図である。 この発明に用いられるカバー部材の第4の例を示す斜視図であり、カバー部材の先端部方向から見た図である。 この発明に用いられるカバー部材の第5の例を示す斜視図であり、カバー部材の先端部方向から見た図である。 この発明に用いられるカバー部材の第6の例を示す斜視図である。 この発明に用いられるカバー部材の第7の例を示す斜視図である。 この発明に用いられるカバー部材の第8の例を示す斜視図である。 従来の2モータ式の車両駆動装置を示す横断平面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す2モータ式の車両駆動装置Aは、2基の減速機2L、2Rを左右並列に収容する減速機ハウジング20を中央にし、その減速機ハウジング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rのモータハウジング3L、3Rを固定配置したものである。
図2に示す電気自動車Cは、前輪駆動方式であり、シャーシ71と、駆動輪としての前輪72と、後輪73と、左右の駆動輪をそれぞれに独立に駆動する2モータ式の車両駆動装置Aとを備え、2モータ式の車両駆動装置Aは、駆動輪である左右の前輪72の中央位置のシャーシ71上に搭載され、2モータ式の車両駆動装置Aの駆動力は、等速ジョイント15と中間シャフト16を介して左右の駆動輪である前輪72に伝達される。
なお、2モータ式の車両駆動装置Aの搭載形態としては、図2に示す前輪駆動方式の他、後輪駆動方式、四輪駆動方式でもよい。
2モータ式の車両駆動装置Aにおける左右の電動モータ1L、1Rは、図1に示すように、モータハウジング3L、3R内に収容されている。
モータハウジング3L、3Rは、円筒形のモータハウジング本体3aL、3aRと、このモータハウジング本体3aL、3aRの外側面を閉塞する外側壁3bL、3bRと、モータハウジング本体3aL、3aRの内側面に減速機2L、2Rと隔てる内側壁3cL、3cRとからなる。モータハウジング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRには、モータ軸12aを引き出す開口部が設けられている。
電動モータ1L、1Rは、図1に示すように、モータハウジング本体3aL、3aRの内周面にステータ11を設け、このステータ11の内周に間隔をおいてロータ12を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。なお、電動モータ1L、1Rは、アキシャルギャップタイプのものを使用してもよい。
ロータ12は、モータ軸12aを中心部に有し、そのモータ軸12aはモータハウジング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRの開口部からそれぞれ減速機2L、2R側に引き出されている。モータハウジング本体3aL、3aRの開口部とモータ軸12aとの間にはシール部材13が設けられている。
モータ軸12aは、モータハウジング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRと外側壁3bL、3bRとに転がり軸受14a、14bによって回転自在に支持されている(図1)。
左右並列に設けられた2基の減速機2L、2Rを収容する減速機ハウジング20は、図1および図3に示すように、中央ハウジング20aとこの中央ハウジング20aの両側面に固定される左右の側面ハウジング20bL、20bRの3ピース構造になっている。左右の側面ハウジング20bL、20bRは、中央ハウジング20aの両側の開口部に複数のボルト(図示しない)によって固定されている。
減速機ハウジング20の側面ハウジング20bL、20bRのアウトボード側(車体外側)の側面と電動モータ1L、1Rのモータハウジング本体3aL、3aRの内側壁3cL、3cRとを、複数のボルト29によって固定することにより、減速機ハウジング20の左右に2基の電動モータ1L、1Rが固定配置される(図1)。
中央ハウジング20aには、図1に示すように、中央に仕切り壁21が設けられている。減速機ハウジング20は、この仕切り壁21によって左右に2分割され、2基の減速機2L、2Rを収容する独立した左右の収容室が並列に設けられている。
減速機2L、2Rは、図1及び図3に示すように、左右対称形に設けられ、モータ軸12aから動力が伝達される入力歯車23aを有する入力歯車軸23L、23Rと、この入力歯車23aに噛み合う大径歯車24aと出力歯車25aに噛み合う小径歯車24bを有する中間歯車軸24L、24Rと、出力歯車25aを有し、減速機ハウジング20から引き出されて等速ジョイント15、中間シャフト16(図2)を介して駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車軸25L、25Rとを備える平行軸歯車減速機である。左右2基の減速機2L、2Rの各入力歯車軸23L、23R、中間歯車軸24L、24R、出力歯車軸25L、25Rは、それぞれ同軸上に配置されている。
減速機2L、2Rの入力歯車軸23L、23Rの両端は、中央ハウジング20aの仕切り壁21の左右両面に形成した軸受嵌合穴27aと側面ハウジング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴27bに転がり軸受28a、28bを介して回転自在に支持されている。軸受嵌合穴27a、27bの底部は、転がり軸受28a、28bの外輪が当接する壁部より内周側は肉厚が薄く形成されて段付き形状になっている。
入力歯車軸23L、23Rのアウトボード側の端部は、側面ハウジング20bL、20bRに設けた開口部27cから外側に引き出されており、開口部27cと入力歯車軸23L、23Rの外側端部との間にはオイルシール31を設け、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの浸入を防止している。
入力歯車軸23L、23Rは中空構造であり、この中空の入力歯車軸23L、23Rに、モータ軸12aが挿入される。入力歯車軸23L、23Rとモータ軸12aとは、スプライン(セレーションも含む以下同じ)結合されている。
中間歯車軸24L、24Rは、外周面に入力歯車23aに噛み合う大径歯車24aと出力歯車25aに噛み合う小径歯車24bを有する段付き歯車軸である。この中間歯車軸24L、24Rの両端は、中央ハウジング20aの仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴32aと側面ハウジング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴32bとに転がり軸受34a、34bを介して支持されている。そして、軸受嵌合穴32a、32bの底部は、転がり軸受34a、34bの外輪が当接する壁部より内周側は肉厚が薄く形成されて段付き形状になっている。
出力歯車軸25L、25Rは、大径の出力歯車25aを有し、中央ハウジング20aの仕切り壁21の両面に形成した軸受嵌合穴35aと側面ハウジング20bL、20bRに形成した軸受嵌合穴35bに転がり軸受37a、37bによって支持されている。そして、軸受嵌合穴35a、35bの底部は、転がり軸受37a、37bの外輪が当接する壁部より内周側は肉厚が薄く形成されて段付き形状になっている。
出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部は、側面ハウジング20bL、20bRに形成した開口部35cから減速機ハウジング20の外側に引き出され、引き出された出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部の外周面に、等速ジョイント15の外側継手部15aがスプライン結合されている。
出力歯車軸25L、25Rに結合された等速ジョイント15は、中間シャフト16を介して駆動輪72に接続される(図2)。
出力歯車軸25L、25Rのアウトボード側の端部と側面ハウジング20bL、20bRに形成した開口部35cとの間には、オイルシール39を設け、減速機2L、2Rに封入された潤滑油の漏洩および外部からの泥水などの侵入を防止している。
図4に示すように、油浴方式では、大径歯車24a、出力歯車25aの一部が浸かる油面60の高さになるように、減速機ハウジング20に潤滑油が封入され、封入された潤滑油が歯車によって掻き揚げられ、その際に生じる油飛沫が減速機の各歯車の歯面や転がり軸受に供給される。
減速機2L、2Rが動作すると、摩擦熱等によりハウジング20内の内圧が上昇する。この内圧を調整するために、減速機2L、2Rを収容する減速機ハウジング20の上方位置にブリーザ装置50が設けられている。この実施形態では、中央ハウジング20aにエアーブリーザ穴20cが設けられている。このエアーブリーザ穴20cは、減速機ハウジング20内の圧力が高くなったときに、圧力を外部に逃がすものである。エアーブリーザ穴20cには、ブリーザキャップ51が差し込まれて、図示しないホースなどが接続可能となっている。
そして、エアーブリーザ穴20cから潤滑油が吹き出すことを防止するために、この実施形態においては、図4及び図6に示すように、エアーブリーザ穴20cに潤滑油がはね掛かることを防止するカバー部材40がハウジング20に取り付けられ、エアーブリーザ穴20cがカバー部材40で覆われる。このカバー部材40は、ハウジング20とは別部材で、例えば、板材をプレス加工により製作している。この実施形態では、図4、図6及び図7に示すように、エアーブリーザ穴20cから下方に向けて先細り形状にされている。
そして、このカバー部材40は4つの壁面からなり、歯車軸と直交する方向の壁面40bは三角形状に形成され、歯車軸と平行な方向の壁面40aは矩形の形状に形成されている。この壁面40aは三角形状の壁面40bの斜辺に沿って形成されテーパー面を形成する。4つの壁面40a、40a、40b、40bで囲まれたカバー部材40内部のカバー空間40cは下方に向かって先細りの空間を形成している。
そして、カバー部材40の歯車側からはね上げられる潤滑油がかかりにくい側面である壁面40bの下方先端部に通気口41が設けられている。この通気口41は、詰まり防止のために2個以上設けることが好ましく、この実施形態では、3個の通気口41がそれぞれの壁面40bに設けられている。
図6に示すように、ハウジング20に設けられたエアーブリーザ穴20cを覆うようにカバー部材40をハウジング20に取り付ける。カバー部材40の下方の先端部に設けられた通気口41から浸入した空気は、カバー空間40cの中を通り、エアーブリーザ穴20cから外部へ放出される。
上記したように、ハウジング20とは別部材でカバー部材40を形成し、このカバー部材40をハウジング20に取り付け、カバー部材40内部を経てエアーブリーザ穴20cから空気を外部に放出することができるので、鋳造等によりブリーザ室を形成する場合に比して、エアーブリーザ穴20cから潤滑油の吹き出しを防止する構造がハウジング20の内部に簡単に形成することができ、コストを抑えることができる。
この実施形態においては、図5に示すように、中央ハウジング20aにカバー部材40を嵌め込むための鍔部20dが設けられている。図示はしないが、側面ハウジング20bL、20bRにも鍔部20dが設けられている。そして、図7に示すように、カバー部材40には鍔部20dに嵌め込まれるステー部42が設けられている。この実施形態では、減速機ハウジング20は、中央ハウジング20aと側面ハウジング20bL、20bRの3ピースで構成されているため、これらを組み立てる際にカバー部材40を取り付けるように構成している。
中央ハウジング20aの鍔部20dに一方のステー部42を嵌め込み、側面ハウジング20bL、20bRを中央ハウジング20aに取り付ける際に、それぞれの鍔部22に他方のステー部42を嵌め込み、ハウジング20の組立により、ハウジング20にカバー部材40が取り付けられる。カバー部材40をハウジング20に取り付ける方法としては、ねじ止めや溶接でも可能であるが、上記したように、嵌め込み式にすることで、取付けの作業性を良好にすることができる。
上記したように、カバー部材40でエアーブリーザ穴20cが覆われているので、エアーブリーザ穴20cに潤滑油がはね掛けられることが防止され、エアーブリーザ穴20cからの潤滑油の吹き出しを抑制することができる。そして、内圧が上がると通気口41から空気がカバー空間40c内に入り、エアーブリーザ穴20cから空気が放出される。空気と共に通気口41からカバー空間40c内に入り込んだ潤滑油は、壁面40a、40bに沿って下方に流れ落ち、エアーブリーザ穴20cから潤滑油が噴き出すことを抑制している。
また、カバー部材40にはね掛けられた潤滑油は、テーパー面を形成する壁面40aに沿って下方に落ち、歯車や転がり軸受に潤滑油が案内される。
次に、この発明に用いられるカバー部材40の第2の例につき図8に従い説明する。カバー部材40にはね掛けられた潤滑油は、カバー部材40の面に沿って下方に落ちるが、この図8に示す実施形態においては、はね掛けられた潤滑油を歯車の歯面に案内するため案内部材としての溝43をカバー部材40の歯車と対向する面に設けている。歯車によってカバー部材40にはね掛けられた潤滑油は、溝43によって、歯車へ導かれ、噛み合い部に与えられる。
この発明に用いられるカバー部材40の第3の例につき図9に従い説明する。この第3の例のカバー部材40は、第2の例のカバー部材40に、更に、カバー部材40の内部に侵入した潤滑油を排出するための排油口44を設けている。この排油口44は、先細り形状の先端部に設けられ、内部に侵入した潤滑油は先細り形状のカバー部材40の壁面40aに沿って下方向に流れ、排油口44から潤滑油が排油される。排油口44から排油された潤滑油は歯車に滴下される。
この発明に用いられるカバー部材40の第4の例につき図10に従い説明する。この第4の例のカバー部材40は、カバー部材40を四角錐形状に形成し、四角錐形状の頂点近傍の各面に通気口41を設けている。カバー部材40にはね掛けられた潤滑油は、錐体の各面に沿って流れ、歯車に案内される。また、内部に侵入した潤滑油は三角柱形状のカバー部材40の内面のテーパー面40aに沿って下方向に流れ、通気口41から潤滑油が排油される。通気口41から排油された潤滑油は歯車に滴下される。
この発明に用いられるカバー部材40の第5の例につき図11に従い説明する。この第5の例のカバー部材40は、カバー部材40にはね掛けられた潤滑油を転がり軸受へ誘導するための案内部材としての溝45が設けられている。この際、ハウジング20内にカバー部材40から案内される潤滑油を転がり軸受に案内する案内板又は案内溝を設けるとよい。
この発明に用いられるカバー部材40の第6の例につき図12に従い説明する。この第6の例のカバー部材40は、内部のカバー空間40c内に入り込んだ潤滑油を濾過するフィルター47を設けている。そして、カバー部材40には、はね掛けられた潤滑油を内部に取り込むためのスリット46を設けている。このスリット46は、入り込む潤滑油がエアーブリーザ穴20cにはねかからない角度に形成している。また、スリット46の変わりに穴を設けてもよい。
この第6の例では、カバー部材40の内部のカバー空間40cに不純物を濾過するためのフィルター47を設け、循環される潤滑油から不純物を濾過するように構成している。
この発明に用いられるカバー部材40の第7の例につき図13に従い説明する。この第7の例のカバー部材40は、カバー部材40の歯車と対向する壁面40aにマグネット48を設けている。マグネット48により、はね掛けられた潤滑油から鉄粉の不純物をキャッチし、潤滑油内の不純物を除去する。
この発明に用いられるカバー部材40の第8の例につき図14に従い説明する。この第8の例のカバー部材40は、カバー部材40内部にラビリンスを形成するために複数の板材49を設けている。この板材19は溶接や接着によりカバー部材40の内部に形成する。そして、板材49には複数の通気口49aが設けられている。上下に位置する板材49の通気口49aは連通しない位置に設けている。
板材49をカバー部材40の内部に溶接又は接着により固定するだけで多層のラビリンスを形成することができ、通気口41から潤滑油を含んだ空気が、多層の板材49を通過して上昇する際に確実に空気と潤滑油を分離することができる。カバー空間40c内で分離された潤滑油は通気口41から歯車部分に戻される。そして、分離された空気のみがエアーブリーザ穴20cからハウジング20の外部に放出される。
上記した実施形態においては、カバー部材40は、4つの壁面からなる先細り形状に形成しているが、半円形状、ロート形状などで構成してもよい。また、エアーブリーザ穴20cに潤滑油が跳ねかかることを防止できれば、先細り形状以外のもの例えば、箱形形状に形成したものも用いることもできる。
この発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。
1L、1R :電動モータ
2L、2R :減速機
3L、3R :モータハウジング
11 :ステータ
12 :ロータ
12a :モータ軸
20 :減速機ハウジング
20a :中央ハウジング
20bL :側面ハウジング
20bR :側面ハウジング
20c :エアーブリーザ穴
21 :仕切り壁
22 :鍔部
23L、23R :入力歯車軸
23a :入力歯車
24L、24R :中間歯車軸
24a :大径歯車
24b :小径歯車
25L、25R :出力歯車軸
25a :出力歯車
40 :カバー部材
40a、40b :壁面
40c :カバー空間
41 :通気口
42 :ステー部
44 :排油口
50 :ブリーザ装置
51 :ブリーザキャップ
A :車両駆動装置
C :電気自動車
45 :連通溝
46 :周方向構
51 :シャーシ
52 :前輪
53 :後輪
A :自動車用減速機付き車両駆動装置
C :電気自動車

Claims (10)

  1. 電動モータと、この電動モータの動力を減速して駆動輪に伝達する減速機と、この減速機を収容する減速機ハウジングと、を備え、前記減速機ハウジングに封入された潤滑油をはね掛けて前記減速機に供給する車両駆動装置において、
    前記減速機ハウジングに設けられたエアーブリーザ穴と、前記減速機ケーシングと別部材で形成され前記エアーブリーザ穴を覆うように前記ハウジングの内部に取り付けられたカバー部材とを有することを特徴とする車両駆動装置。
  2. 前記減速機は、モータ軸から動力が伝達される入力歯車を有する入力歯車軸と、駆動輪に駆動力を伝達する出力歯車を有する出力歯車軸と、入力歯車軸と出力歯車軸との間に設けられる中間歯車を有する1つ以上の中間歯車軸とを備え、前記カバー部材は、前記エアーブリーザ穴から前記中間歯車方向に向かって先細り形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両駆動装置。
  3. 前記カバー部材の先端部近傍に通気口が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両駆動装置。
  4. 前記カバー部材に、はね掛けられた潤滑油を歯車の噛み合いに案内する案内部が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両区駆動装置。
  5. 前記カバー部材の先端部に、前記カバー部の内部に溜まった潤滑油を排出する排油口を形成したことを特徴とする請求項2〜3のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
  6. 前記歯車軸は転がり軸受を介して前記減速機ハウジングに支持され、前記カバー部材に、はね掛けられた潤滑油を前記転がり軸受に導く案内部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の車両駆動装置。
  7. 前記カバー部材の内部に、はね掛けられた潤滑油を濾過するフィルターを設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
  8. 前記カバー部材に、鉄粉を吸着するためのマグネットが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
  9. 前記カバー部材の内部に、板材を重ねることによりラビリンス構造が形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
  10. 左右の駆動輪をそれぞれ独立して駆動させる2基の電動モータと、この2基の電動モータの動力を個別に減速して左右の駆動輪に伝達する2基の減速機とを備え、この2基の減速機を左右並列に収容する減速機ハウジングを中央にしてその左右に2基の電動モータのモータハウジングを固定配置され、2基の減速機を左右並列に収容する前記減速機ハウジングを、中央ハウジングとこの中央ハウジングの両側面に固定される側面ハウジングの3ピースで構成し、前記中央ハウジングと両側面ハウジングにカバー部材固定用の嵌め込み部が設けられ、前記カバー部材に前記嵌め込み部に挿入されるステー部が設けられ、前記嵌め込み部に前記カバー部材のステー部を嵌め込み、前記減速機ハウジングにカバー部材が取り付けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両駆動装置。
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